JP3574247B2 - 現像処理装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は処理液が貯留された複数の処理槽へ被処理材料を順次浸漬して現像処理を行う処理装置に用いられ、所定の条件に基づいて各処理槽への処理液の処理能力回復のための補充液を補充する現像処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ラボ等で使用される自動現像機(例えば、フィルムプロセッサ、プリンタプロセッサ等)、また、印刷板の現像機では、フィルム、カラーペーパーや印刷板の現像処理が行われる。
【0003】
例えば、フィルムやカラーペーパーは、自動現像機において発色現像、漂白定着、水洗及び安定などの処理液や水の入った複数の処理槽内を搬送されることで処理される。
【0004】
各槽の処理液は、フィルムやカラーペーパーの処理によって液の成分組成や量が変化する。そのため、各処理槽へは処理量に応じて補充槽から新しい液(補充液)が補充されるシステムになっている。
【0005】
従来は、ポンプ等によって補充槽から処理槽へ感光材料の処理量に応じて補充が行われていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、この方法では、ポンプの誤差等によって補充量に誤差を生じるため、、それが処理液の性能にも影響する。
【0007】
一方、最近では、いくつかある補充槽へ同じタイミングで補充を行う一括補充も提案されている。
【0008】
これは、各補充槽に必要とされる補給用の処理液を1キットにまとめ、そのキットを装置に装填すると、各補充槽へ各々の処理液が同時に投入されるようになっているものである。こうすることで、違う補充槽へ処理液を投入する等の投入ミスをも防げて補給の効率、信頼性が向上する。
【0009】
しかし、一括補充では、各補充槽へ同じタイミングで補充を行うため、補充誤差が蓄積して各補充槽への補充タイミングが合わなくなる事は問題となる。即ち、補充タイミングが合わなくなると、ある槽では処理液が溢れ出て、ある槽では既にずっと以前に空になっていた、などという事態が起こる。
【0010】
本発明は上記事実を考慮し、補充槽から処理槽への補充精度を向上させ、補充性能を安定化し、一括補給を問題なく行え、また、補充精度に係わるトラブルを検出してトラブルの拡大を未然に防止することのできる現像処理装置を提供することが目的である。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の現像処理装置は、処理液が貯留された複数の処理槽へ被処理材料を順次浸漬して現像処理を行う処理装置に用いられ、所定の条件に基づいて前記各処理槽へ処理液の処理能力回復のための補充液を補充する現像処理装置であって、処理槽に補充する補充液を貯留する補充槽と、補充槽に貯留された補充液の液面位置を検出する検出手段と、前記検出手段によって液面位置検出を複数回行って平均化した値を正規の液面位置として認識する平均液面位置認識手段と、処理槽への補充液の補充によって補充槽の第1の液面位置から下方へ所定寸法離間した第2の液面位置まで補充槽の液面が通過する間に実際に行われた補充回数をn、前記第1の液面位置から前記第2の液面位置までの間に補充槽の液面が通過する間に行われるべき正規の補充回数をNとしたときに、補充回数Nと補充回数nとの差が所定回数値以上の場合に警告を発する警告手段と、を備えたことを特徴としている。
【0012】
次に、請求項1に記載の現像処理装置の作用を説明する。
【0013】
処理装置の処理槽では、貯留した処理液により被処理材料の処理が行われる。被処理材料の処理により処理槽の処理液が劣化するので、所定の条件に基づいて、現像処理装置は処理槽の処理液の処理能力回復のために補充液を処理槽に補充する。なお、所定の条件とは、一例として、被処理材料の処理面積が規定値に達したら規定量の補充液を補充する等である。
【0014】
補充槽では、補充液の貯留量を把握するため、補充液の液面位置を検出する必要がある。
【0015】
補充液の液面位置を検出する場合、先ず検出手段で液面位置を測定し、この時の液面位置(A1 )を記憶する。次に、T2 時間後に再び液面位置を測定し、この時の液面位置(A2 )を記憶する。以後同様に液面の検出をn回繰り返し、平均化した液面位置A0 を求める(以下の数1参照)。
【0016】
【数1】
これによって、液面の振動による誤差の影響を小さくでき、液面位置検出の精度を向上することができる。
【0017】
即ち、補充槽へ補充液を補給した直後や、補充槽から処理槽へ補充液を補充した直後の補充槽の液面は、上下動したり波打ったりするなど振動して不安定であるが、このような状況下であっても液面位置検出を精度良く行うことができる。なお、検出回数は多いほど精度は向上する。
【0018】
また、本発明の現像処理装置では、処理槽への補充液の補充によって補充槽の第1の液面位置から下方へ所定寸法離間した第2の液面位置まで補充槽の液面が通過する間に実際に行われた補充回数をn、第1の液面位置から第2の液面位置まで補充槽の液面が通過する間に行われるべき正規の補充回数をNとしたときに、正規の補充回数Nと実際の補充回数nとの差が所定回数以上の場合に警告手段は警告を発する。
【0019】
これにより、補充液の補充に当初想定された誤差以上の差が現像処理装置に発生したことが検出でき、補充精度に係わるトラブルの拡大を未然に防止することが可能となる。
【0020】
即ち、正規の回数よりも実際の補充回数が所定回数多い場合には1回当たりの補充量が少なく、正規の回数よりも実際の補充回数が所定回数少ない場合には1回当たりの補充量が多い(又は、補充系統に漏れ等がある)こととなる。
【0021】
なお、補充回数Nと補充回数nとの差は、処理槽の処理液に要求される所定の処理性能が維持できる範囲に設定することは勿論である。
【0022】
警告手段は、ブザーを鳴らしたり、ランプを点灯させたり、CRT等の表示装置に警告メッセージを表示させたりする等の警告を発することがオペレーターに分かり易く好ましい。
【0023】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の現像処理装置において、前記複数回の液面位置検出の検出間隔を一定としないことを特徴としている。
【0024】
次に、請求項2に記載の現像処理装置の作用を説明する。
【0025】
補充槽の液面が固有の振動をしている場合で、その振動の周期がT2 であると、検出するタイミングがいつも同じ振幅の位置にあることになり、複数回液面検出するメリットが望めなくなる。そのため、本発明のように検出間隔を一定としない、即ち、検出間隔をランダムにすることで周期性のある振動の影響を排除でき、より精度の高い検出を行うことができる。
【0026】
請求項3に記載の現像処理装置は、処理液が貯留された複数の処理槽へ被処理材料を順次浸漬して現像処理を行う処理装置に用いられ、所定の条件に基づいて前記各処理槽へ処理液の処理能力回復のための補充液を補充する現像処理装置であって、処理槽に補充する補充液を貯留する補充槽と、補充槽に貯留された補充液の液面位置を検出する検出手段と、処理槽への補充液の補充又は補充槽に対する補充液の供給が行われて所定時間経過した後の安定した液面位置を正規の液面位置として認識する安定液面位置認識手段と、処理槽への補充液の補充によって補充槽の第1の液面位置から下方へ所定寸法離間した第2の液面位置まで補充槽の液面が通過する間に実際に行われた補充回数をn、前記第1の液面位置から前記第2の液面位置までの間に補充槽の液面が通過する間に行われるべき正規の補充回数をNとしたときに、補充回数Nと補充回数nとの差が所定回数値以上の場合に警告を発する警告手段と、を備えたことを特徴としている。
【0027】
次に、請求項3に記載の現像処理装置の作用を説明する。
【0028】
処理装置の処理槽では、貯留した処理液により被処理材料の処理が行われる。被処理材料の処理により処理槽の処理液が劣化するので、所定の条件に基づいて、現像処理装置は処理槽の処理液の処理能力回復のために補充液を処理槽に補充する。なお、所定の条件とは、一例として、被処理材料の処理面積が規定値に達したら規定量の補充液を補充する等である。
【0029】
補充槽では、補充液の貯留量を把握するため、補充液の液面位置を検出する必要がある。
【0030】
補充槽へ補充液を補給した直後や、補充槽から処理槽へ補充液を補充した直後の補充槽の液面は、上下動したり波打ったりするなど振動して不安定である。
【0031】
しかし、本発明では、時間経過した後の補充槽の安定した液面位置を安定液面位置認識手段が正規の液面位置と認識するので、液面位置検出を精度良く行うことができる。
【0032】
また、本発明の現像処理装置では、処理槽への補充液の補充によって補充槽の第1の液面位置から下方へ所定寸法離間した第2の液面位置まで補充槽の液面が通過する間に実際に行われた補充回数をn、第1の液面位置から第2の液面位置まで補充槽の液面が通過する間に行われるべき正規の補充回数をNとしたときに、正規の補充回数Nと実際の補充回数nとの差が所定回数以上の場合に警告手段は警告を発する。
【0033】
これにより、補充液の補充に当初想定された誤差以上の差が現像処理装置に発生したことが検出でき、補充精度に係わるトラブルの拡大を未然に防止することが可能となる。
【0034】
即ち、正規の回数よりも実際の補充回数が所定回数多い場合には1回当たりの補充量が少なく、正規の回数よりも実際の補充回数が所定回数少ない場合には1回当たりの補充量が多い(又は、補充系統に漏れ等がある)こととなる。
【0035】
なお、補充回数Nと補充回数nとの差は、処理槽の処理液に要求される所定の処理性能が維持できる範囲に設定することは勿論である。
【0036】
警告手段は、ブザーを鳴らしたり、ランプを点灯させたり、CRT等の表示装置に警告メッセージを表示させたりする等の警告を発することがオペレーターに分かり易く好ましい。
【0037】
【発明の実施の形態】
図1にはプリンタプロセッサ10の概略が示されており、図2にはプリンタプロセッサ10の斜視図が示されている。
【0038】
図1に示すように、このプリンタプロセッサ10のプリンタ部を構成する写真焼付部12は、感光材料としての印画紙Pが収納されたペーパマガジン14を装填できるような構造となっている。
【0039】
このペーパマガジン14の図1上、左上側には、印画紙Pの先端部付近が巻き掛けられる駆動ローラ16が回転自在に支持されており、写真焼付部12内の図示しないモータの駆動力をこの駆動ローラ16が受けて回転する。また、駆動ローラ16に対向した位置には、印画紙Pを介して一対のニップローラ18が配置されている。この為、駆動ローラ16がこれらニップローラ18との間で印画紙Pを挟持して、印画紙Pを写真焼付部12内へ送り出すことになる。
【0040】
他方、写真焼付部12内には、上下一対の刃からなると共にモータ20によりこの刃が移動されるカッタ22が設置されており、ペーパマガジン14から出て来た印画紙Pをこのカッタ22が即座に切断することになる。
【0041】
図1上、カッタ22に対して右側である印画紙Pの搬送方向下流側には、上面が水平方向(図1上、左右方向)に沿うように形成された支持台46が配置されている。この支持台46とカッタ22との間には、無端ベルト44が巻き掛けられる巻掛ローラ52が水平方向(図1上、紙面に対して直交する方向)に配置されている。また、この巻掛ローラ52の上側には、巻掛ローラ52との間で無端ベルト44を挟持するニップローラ54が配置されている。
【0042】
この支持台46に対して印画紙Pの搬送方向下流側には、無端ベルト44が巻き掛けられる案内ローラ56が位置している。この案内ローラ56に隣接した位置には、下面側が巻掛ローラ52上面側とほぼ同一の高さとなるような押さえローラ58が配置されており、この押さえローラ58が無端ベルト44の外周を押圧している。
【0043】
すなわち、図1に示すように、この部分の無端ベルト44をS字状としている。さらに、無端ベルト44は、案内ローラ56の下側でテンションローラ62へ巻き掛けられて、逆三角形の移動軌跡が形成されている。そして、案内ローラ56は、図示しないモータの駆動力によって駆動回転され、無端ベルト44を図1上、時計回転方向に回転させる。
【0044】
一方、無端ベルト44にはその全域に亘って多数の小孔(図示せず)が形成されており、この無端ベルト44の一部が載置される支持台46の上面には、無端ベルト44の小孔に対応して多数の孔部(図示せず)が形成されている。さらに、この支持台46の内部は空洞状に形成されており、無端ベルト44の幅方向両端に対応して形成された一対の連通ダクト66(図上、一方のみ示す)がこの支持台46に接続されている。これらの連通ダクト66は、支持台46の下側を通過する無端ベルト44の部分を迂回して無端ベルト44の下方へと至り、吸引ファン68が設けられたファンボックス70へと接続されている。
【0045】
他方、図1に示される如く、支持台46上を移動する無端ベルト44の上部には、イーゼル装置64が設けられており、縁有画像を印画紙P上に焼付露光する場合に、このイーゼル装置64内の図示しない可動片で印画紙Pの周囲を覆うようになっている。
【0046】
また、プリンタプロセッサ10の外枠を構成するケーシング10A外であってイーゼル装置64の直上の位置には、光を拡散する拡散ボックス28が配置されており、その右隣に、それぞれ光路への挿入フィルタ量を変え得るよう移動可能なC、M、Yの3組のフィルタから構成されるCCフィルタ24が配置されている。従って、このCCフィルタ24に隣合って位置する光源26から照射された光線がCCフィルタ24を通過した後、拡散ボックス28により拡散されつつ屈曲されて、直下に送られることになる。そして、このケーシング10Aの上面に載置されているネガキャリア30上のネガフィルムNをこの光線が透過する。
【0047】
さらに、写真焼付部12内に設置されたガイドレール32に、支持板34が水平方向(図1上、紙面に対して直交する方向)に移動可能に支持されており、前記光線の光軸線S上にそれぞれ配置されるようにプリズム36及びズームレンズ38がこの支持板34に取り付けられている。
【0048】
従って、ネガフィルムNを透過して露光光線となった光線は、プリズム36を通過した後、さらに拡大倍率を変更可能なズームレンズ38を通過してイーゼル装置64の下に位置する印画紙P上に、ネガフィルムNの画像を結像させる。
【0049】
また、写真焼付部12内には、ネガフィルムNの濃度を測定する例えば色フィルタとCCD等の光センサにより構成される濃度測定器40が配置されており、プリズム36により水平方向に屈曲された光線がこの濃度測定器40に送られるようになっている。この濃度測定器40は、図示しないコントローラに接続されており、濃度測定器40によって測定されたデータ及び、作業者によりキー入力されたデータに基づいて、焼付露光時の露光補正値が設定される。
【0050】
さらに、ズームレンズ38とイーゼル装置64の間の光路には、CCフィルタ24で色と強度が調光されネガフィルムNを透過した光を、所定時間の間焼付露光するブラックシャッタ41が設けられている。
【0051】
以上のような構造に写真焼付部12がなっている為、ペーパマガジン14から送り出された印画紙Pは、カッタ22で所望長さに切断された後に、無端ベルト44に乗せられて露光光線の光軸線S上の位置である画像焼付位置へと搬送される。そして、光源26側からの露光光線がプリズム36及びズームレンズ38等を介して印画紙Pに到達し、ブラックシャッタ41が所定時間開くことにより、ネガフィルムNに記録された画像が印画紙P上に焼付露光され、この画像が焼き付けられた部分が画像部分となる。
【0052】
この際、支持台46内の空気は、連通ダクト66を介して無端ベルト44のループ内から幅方向両端へ抜け出し、吸引ファン68で吸引されて外部へ吹き出されるので、支持台46内が負圧となる。この負圧は支持台46の孔部、無端ベルト44の小孔を介して無端ベルト44上の印画紙Pへと伝達され、印画紙Pが矢印Aで示すように、無端ベルト44へ吸引される。この為、印画紙Pが単に無端ベルト44に乗せられるだけでなく、無端ベルト44側に吸引されるので、印画紙Pが、確実に無端ベルト44により搬送されると共に、画像焼付位置上で水平状態に配置されることになる。
【0053】
さらに、画像の焼付露光が終了した印画紙Pは、案内ローラ56と押さえローラ58との間に挟持されて、その搬送方向が水平方向から垂直方向へと変更されて垂直方向に送り出される。この後、印画紙Pの搬送経路を表す経路Kで示されるように、印画紙Pは、複数対のローラによって構成される搬送路60を介して、現像、漂白定着、水洗及び乾燥の各処理を行う現像処理装置としてのプロセッサ部72へ搬送される。以上でネガフィルムNの画像1コマ分の焼付露光処理が終了する。これを繰り返すことにより、焼付露光処理された印画紙Pが1枚づつ順次プロセッサ部72に搬送される。
【0054】
このプロセッサ部72の内の処理槽としての現像槽74には現像液が溜められていて、印画紙Pをこの現像液に浸して現像処理を行う。現像処理された印画紙Pは現像槽74と隣接する処理槽としての漂白定着槽76へ搬送される。漂白定着槽76には漂白定着液が溜められていて、印画紙Pをこの漂白定着液に浸して漂白処理及び定着処理を行う。定着処理された印画紙Pは、漂白定着槽76に隣接すると共にそれぞれ水洗水が溜められた複数の処理槽としての水洗槽からなる水洗部78へ搬送され、印画紙Pを水洗槽内の水洗水に浸して水洗処理を行う。
【0055】
水洗処理された印画紙Pは水洗部78の上部に位置する乾燥部80へ搬送される。乾燥部80は、印画紙Pの搬送経路の下側に配置されたチャンバ82側より矢印B方向に沿って送風される熱風に印画紙Pをさらして、印画紙Pを乾燥させる。
【0056】
乾燥部80に対して印画紙Pの搬送方向下流側には複数対のローラによって構成される搬送路84が配設されており、乾燥処理が終了して乾燥部80から排出された印画紙Pは、これら複数対のローラにそれぞれ挟持されてプリンタプロセッサ10の外部へ排出され、積み重ねられる。
【0057】
また、プロセッサ部72内には、補充液補充装置73が設置されている。補充液補充装置73は、複数の補充槽としての補充液タンク112(112A,112B,112C,112D)を備えており、各処理槽は、補充液タンク112A〜Dよりそれぞれ現像補充液、漂白補充液、定着補充液、安定浴補充液が補充されるようになっている。つまり、補充液タンク112Aは現像槽74に対して現像補充液を補充するためのもの、補充液タンク112B及び補充液タンク112Cは漂白定着槽76に対して漂白補充液及び定着補充液を補充するためのもの、補充液タンク112Dは水洗部78に対して安定浴補充液を補充するためのものである。
【0058】
なお、本実施形態の補充液補充装置73は、前述した補充液タンク112の他に、後述する液面センサ215、補充ポンプ116、ロータリーエンコーダ118、制御装置120、モニタ122、ブザー121、排出口113A、パイプ114等を備えている。本実施形態では、制御装置120、ブザー121及びモニタ122によって警告手段が構成されている。
【0059】
ここで、各処理液槽の内の現像槽74を例として液の補充の為の構造を説明する。
【0060】
図3に示すように、現像槽74は、補充液タンク112Aの下部に形成される排出口113Aとパイプ114を介して接続されている。そして、現像槽74内における印画紙P(図3では図示せず)の現像処理により使用されて劣化してくる現像液を予め規定された量だけ補充して、現像液の活性化が図れるように、この補充液タンク112A内に現像補充液が一旦貯留されている。
【0061】
排出口113Aとパイプ114の一端側との間に、補充液タンク112A側から現像槽74側に現像補充液を送る為の流出手段である補充ポンプ116が配置されており、この補充ポンプ116は、モータ(図示せず)によりその回転軸が回転されるようになっている。補充ポンプ116には、送液量を検出するためのロータリーエンコーダ118(ポンプ116の回転軸に取り付けて回転回数及び回転角を測定するもの)が取り付けられている。そして、このロータリーエンコーダ118は制御手段としての制御装置120に接続されており、制御装置120はロータリーエンコーダ118からの検出信号に基づいて送液量を演算し、モータを制御する。
【0062】
また、補充液タンク112A内には、検出手段としてのフロート式の液面センサ215が設けられている。この液面センサ215は、フロート217を備えており、フロート217の位置によって液面位置が検出されるようになっている。なお、この液面センサ215は、制御装置120に接続されており、制御装置120は、液面センサ215からの検出信号によって常に液面位置を監視している。
【0063】
図4に示すように、現像槽74、漂白定着槽76、水洗槽及び安定槽77のそれぞれの補充液タンク112A〜112Dの液面センサ215、補充ポンプ116及び補充ポンプ116に接続されているロータリーエンコーダ118は、制御装置120にそれぞれ接続されている。
【0064】
また、制御装置120には、表示装置となるモニタ122(図2にも示す)及びブザー121が接続されている。モニタ122は、補充タンク112への補充液の補充のメッセージ等が表示し得るようになっている。
【0065】
本実施形態では、補充タンク112内の補充液が不足した際に、図5に示す補充キット202をケーシング10Aの上部正面側に設けた補充部200(図2参照)にセットして補充液を注ぎ込むことになっている。
【0066】
図5に示すように、本実施形態の補充キット202は、段ボール箱204に、現像補充液の貯留された容器としてのボトル203、漂白補充液の貯留された容器としてのボトル205、定着補充液の貯留された容器としてのボトル207及び安定浴補充液の貯留された容器としてのボトル209を収容している。
【0067】
図2に示すように、補充部200は開閉可能な開閉蓋224をケーシング10Aに備えている。開閉蓋224の内側には、補充キット202を装填する図示しないホルダーが設けられており、開閉蓋224を開けて補充キット202をホルダーに装填し、その後開閉蓋224を閉めることにより、自動的に各ボトルの開栓が行われてそれぞれの補充液が予め決められた補充液タンク112(112A〜112D)に投入されるようになっている。
【0068】
なお、補充部200には、開閉蓋224の開閉を検出するスイッチ225(図2では図示せず)が設けられている。図3に示すように、スイッチ225は制御装置120に接続されており、制御装置120は、開閉蓋224の開閉を判断できるようになっている。
【0069】
なお、本実施形態では、液状態で補充を行っているが、粉末や錠剤のキットでも良い。こうした場合には、補充液タンク内に希釈水を入れて液化すれば良い。
【0070】
ところで、補充液タンク112Aへの補充液の補給と、補充液タンク112Aから現像槽74への補充液の補充とに誤差が無い場合には、図3のX1 (A1 −A3 )の処理液量を印画紙Pの規定の処理量Yに応じて規定の回数n1 で現像槽74へ補充するのが通常の補充方法である。つまり、一回当たりX1 /n1 の量をn1 回現像槽74へ補充すると、補充液タンク112A内の液面位置は下限A3 に到達することになる。この時点で、規定量の補充液を封入した補充キット202により補充液タンク112Aへ補充液の補給を行うと、液面位置は再び上限A1 に到達することになる。このような補給であれば、補充液タンク112B〜112Dまで、各々の補充タンクへの補給が補充液タンク112Aの下限到達タイミングと一致するように各々の容量及び補充量が設計されていれば、補充液タンク112Aへの補給タイミングを1度合わせておく事で、以後、必ず補充液タンク112A〜112Dへの補給タイミングが一致することになる。
【0071】
しかしながら、補給時に誤差(例えば、補充キット202に封入されている補充液の容量の誤差、補給時に補充キットに補充液が少量残ってしまう等)が生じて補給後に液面位置が規定のA1 でなくA2 までしか到達しないことがある(また、場合によっては、規定のA1 を越える場合も考えられる。)。
【0072】
このような誤差が積算されてくると、各補充液タンク112A〜112Dの補給タイミングがずれてきて、最後には補充液タンク112Aから補充液タンク112Dまでの補充液を一括の補充キット202では補給できなくなる。
【0073】
そのため、本実施形態では、以下のように補充の制御を行うことにより、上記の問題を解決することができる。
【0074】
以下に本実施形態の作用を図6に示すフローチャートに基づいて説明する。
【0075】
先ず、ステップ300では、カウンターがリセットされる。このカウンターは、補充タンク112A〜Dから現像槽74、漂白定着槽76、水洗部78へ行う補充液の補充の回数をカウントするものである。
【0076】
次のステップ302では、印画紙Pの処理量(例えば処理面積)が所定値を越えたか否かが判断される。ステップ302で、印画紙Pの処理量が所定値を越えたと判断されると、ステップ304へ進み、各補充液タンク112A〜Dから現像槽74、漂白定着槽76、水洗部78へ液補充が行われる。液補充が終了すると次のステップ306へ進む。
【0077】
ステップ306では、カウントアップされる。
【0078】
次のステップ308では、補充液タンク112A〜Dの各々について、液面センサ215によってランダムな時間間隔で複数回の液面位置検出を行い、平均化した値を演算し、平均化した値を正規の液面位置A3 として一旦記憶する。なお、本実施形態では、液面検出回数及び検出時間間隔は、予め定められた回数及び時間で行っている。
【0079】
次のステップ310では、各補充液タンク112A〜Dの何れかの液面位置が、予め設定された下位置AD を通過したかどうかが判断される。
【0080】
ステップ310で、液面位置が下位置AD を通過したと判断されるとステップ313へ進む。
【0081】
ステップ313では、ステップ306でカウントされた補充回数が予め設定しておいた最低の補充回数nmin を越えているか否かを判断する。
【0082】
ステップ313において、ステップ306でカウントされた補充回数が予め設定しておいた最低の補充回数nmin を越えていない(即ち、予め設定した最低の補充回数nmin 以下である)と判断されるとステップ315へ進み、ブザー121を鳴らすと共に、モニタ122に、例えば「補充系統を点検して下さい」等の表示を行い、オペレーターに警告を行う。即ち、この場合には、例えば、1回当たりの補充の量が異常に多いことになり、補充系統に何らかの不具合が生じていることになる。
【0083】
一方、ステップ310で、液面位置が下位置AD を通過していないと判断されるとステップ312へ進む。
【0084】
ステップ312では、ステップ306でカウントされた補充回数が予め設定しておいた最大の補充回数nmax 未満であるか否かが判断される。ステップ312で、最大の補充回数nmax 未満である(即ち、補充回数は適正範囲内である)と判断されるとステップ302へ戻る。
【0085】
一方、予め設定しておいた最大の補充回数nmax 未満でない(即ち、補充回数nmax 以上である)と、判断されるとステップ315へ進み、ブザー121を鳴らすと共に、モニタ122に、例えば「補充系統を点検して下さい」等の表示を行い、オペレーターに警告を行う。即ち、この場合には、例えば、1回当たりの補充の量が異常に少ないことになり、補充系統に何らかの不具合が生じていることになる。
【0086】
また、ステップ313において、ステップ306でカウントされた補充回数が予め設定しておいた最低の補充回数nmin を越えている(即ち、補充回数は適正範囲内である)と判断されるとステップ314へ進み、制御装置120はモニタ122に、例えば「補充液補給必要」というサインを表示させる。ここで、モニタ122の表示を見たオペレーターが開閉蓋224を開け、開閉蓋224の内側に設けられたホルダーに補充キット202を装填して開閉蓋224を閉める。これにより、各補充液タンク112に補充液が一括補給される。なお、開閉蓋224が閉められると、開閉蓋224はロックされ、次のサインが表示されるまで開かない。これは、補充槽内の液面が下限に到達する前に新しい液を誤って補充すると、次回からの補充量がわからなくなるためである。また、補充キット202による第1回目の一括補給を行う前の、各補充液タンク112A〜Dから現像槽74、漂白定着槽76、水洗部78への液補充(ステップ302)は、予め制御装置120に記憶されている量の補充を行う。
【0087】
次のステップ316では、各補充液タンク112A〜Dの液面が、予め設定された上位置AU を通過したか否か(補給が終了したか否か)が判断され、各補充液タンク112A〜Dの液面が予め設定された上位置AU を通過したと判断されるとステップ318へ進む。
【0088】
ステップ318では、補充液タンク112A〜Dの各々について、液面センサ215によってランダムな時間間隔で複数回の液面位置検出を行い、平均化した値を演算し、平均化した値を一括補給直後の正規の液面位置A2 として一旦記憶する。なお、液面検出回数及び検出時間間隔は、前述したように予め定められた回数及び時間で行っている。
【0089】
次のステップ320では、制御装置120が、各補充液タンク112A〜Dについて液面位置A2 と液面位置A3 との差分X2 (=A2 −A3 )を演算して記憶し、この差分X2 を予め定めた各補充タンクの補充回数n1 回で割って、次回の現像槽74、漂白定着槽76、水洗槽及び安定槽77への1回当たりの補充量X2 /n1 を演算する。
【0090】
ステップ320で演算・記憶が終了すると、ステップ300へ戻って処理を繰り返す。ここで、第1回目の一括補給を終えた後では、ステップ312で演算・記憶した各補充液タンク112A〜Dの補充量(A2 −A3 )/n1 を現像槽74、漂白定着槽76、水洗部78へ補充する。即ち、一括補給前後の液面位置(上限及び下限)を検出し、次の補充量を演算してから次の補充を行う。
【0091】
このように、本実施形態では、各補充液タンク112A〜Dについて液面位置の下限のみならず上限も管理するので、各補充液タンク112A〜Dへの補給直前のタイミングまでに前回までの補充の誤差がキャンセルでき、次回の各補充液タンク112A〜Dへの補給タイミングを一致させることができる。したがって、補充キット202による一括補給が可能になる。
【0092】
また、各補充液タンク112A〜Dの液面を検出する際に、液面センサ215によって数秒間隔で複数回の液面位置検出を行い、平均化した値を正規の液面位置とするので、高精度の液面検出を行うことができる。これにより補充性能を安定化でき、一括補給を問題なく行うことが出来る。
【0093】
通常、補充系統に異常がなければ、上位置AU から下位置AD まで液面が通過するまでに行われる補充液の補充は毎回同じ回数になるはずである。しかしながら、補充系統に何らかの問題が生じると、補充される補充液の送量の誤差が拡大し、上位置AU から下位置AD まで液面が通過するまでに行われる補充液の補充回数が変化することになる。本実施形態では、補充液の送量の誤差を上位置AU から下位置AD まで液面が通過するまでに行われる補充液の補充回数で検出している。
【0094】
補充回数が所定範囲から外れた場合には、印画紙Pの処理量に対する補充液の送量が少なすぎる、又は多すぎることとなり、これにより補充精度に係わるトラブルが検出されて、オペレータに早期に警告が行われてトラブルの拡大を未然に防止することができる。
【0095】
なお、上位置AU 及び下位置AD は、必ずしも補充液タンク112A〜Dの上限及び下限になくとも良い。補充液タンク112A〜Dの各々に、上下方向に所定寸法離れた2点(但し、2点とも液面が必ず通過する位置)を設定し、2点間の補充回数をカウントすることで補充量の誤差を検出することもできる。
【0096】
この場合、補給のサイン表示は、前記所定の2点の下の点を液面が通過してから所定回数の補充を行ってから自動的に表示すれば良い。またこの場合、装置としては、所定回数の補充の後に、補給の検出シーケンスへ進むようにすれば良い。
【0097】
また、上位置AU から下位置AD まで液面が通過するまでに行われる補充液の補充回数は、ある程度多いことが誤差を高精度に検出できるので好ましい。
【0098】
また、前記実施形態では、なるべく正確な液面位置を検出する目的で平均の液面位置を正規の液面位置としたが、液面の振動がなければ正しい液面位置を検出することができる。補充により液面が下降した直後や、補給により液面が上昇した直後では、しばらくの間液面が振動している。しかし、所定時間を経過すると、液面は安定する。このため、補充終了及び補給終了から所定時間後に液面レベルを検出すれば、演算等の複雑な処理をすることなく1回の検出で正しい液面位置を検出することができるので、平均の液面位置を求める代わりにこの方法を用いて液面位置を検出しても良い。
【0099】
また、液面センサ215によって連続して液面位置検出を行い、液面の変動が収まってから(又は所定の変動以下になってから)の液面位置を正規の液面位置としても良い。
【0100】
また、前記実施形態では、上位置AU から下位置AD を液面が通過するまでの補給回数が所定範囲内に入っているか否かで補給の誤差を検出したが、ある時点での液面位置を記憶しておき、この記憶した液面位置と、そこから複数回補充が行われた後の液面位置との差を演算し、この間の液面差、即ち補充量が所定範囲に入っているか否かを判断して補給の誤差を検出しても良い。なお、液面位置の差を大きくとった方が誤差の検出精度は向上する。
【0101】
また、前記実施形態では、補充タンク一つに対して一つの液面センサを設け、この一つの液面センサで下限から上限までの液面位置を計測していたが、少なくとも液面位置の上限付近と下限付近が計測できれば良いので、上限付近の液面位置を計測する液面センサと下限付近の液面位置を計測する液面センサとの2つ液面センサを設けて液面位置を計測しても良い。これにより、測定可能な液面位置の範囲は狭くても精密な測定を行うことのできる高精度のセンサを用いることが可能となり、補給精度を向上することができる。
【0102】
なお、液面センサは、レーザー方式、超音波方式等、フロート方式以外の他の種類のセンサであっても良い。
【0103】
なお、処理槽に対する1回当たりの液補充量は、ポンプ116の軸が何回転したか(モータの軸が何回転と何度回ったかをロータリーエンコーダ118でモニタする。)で決められる。なお、モータの回転数(rpm)が一定の場合には、モータの駆動時間を制御することにより補充量を決定することもできる。
【0104】
また、ポンプ116を駆動するモータは、ACモータ、DCモータ、パルスモータ等を使用できる。また、パルスモータを使用する場合には、ロータリーエンコーダ118を除く事もできる。
【0105】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に記載の補充液補充装置は上記の構成としたので、補充槽から処理槽への補充精度を向上させると共に補充性能を安定化することができ、これによって、補充槽に対する補充液の一括補給を問題なく行う事が可能になるという優れた効果を有する。
【0106】
さらに、補充精度に係わるトラブルを検出してトラブルの拡大を未然に防止することができるという優れた効果を有する。
【0107】
請求項2に記載の補充液補充装置は、補充槽から処理槽への補充精度を向上させると共に補充性能を安定化することができ、これによって、補充槽に対する補充液の一括補給を問題なく行う事が可能という優れた効果を有する。さらに、演算等を行うことなく1回で正確な液面検出を行うことができ、また、制御も簡単になるという優れた効果を有する。
【0108】
さらに、補充精度に係わるトラブルを検出してトラブルの拡大を未然に防止することができるという優れた効果を有する。
【0109】
請求項3に記載の補充液補充装置は、周期性のある振動の影響を排除でき、より精度の高い液面検出を行うことができるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るプリンタプロセッサを示す概略構成図である。
【図2】図1に示すプリンタプロセッサの斜視図である。
【図3】補充槽及び補充液タンク付近の構成図である。
【図4】補充液補充装置のブロック図である。
【図5】補充キットの斜視図である。
【図6】実施形態の制御を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
P 印画紙(被処理材料)
72 プロセッサ部(現像処理装置)
73 補充液補充装置
74 現像槽(処理槽)
76 漂白定着槽(処理槽)
78 水洗部(処理槽)
112A 補充液タンク(貯留槽)
112B 補充液タンク(貯留槽)
112C 補充液タンク(貯留槽)
112D 補充液タンク(貯留槽)
116 補充ポンプ
120 制御装置(平均液面位置認識手段、警告手段)
121 ブザー(警告手段)
215 液面センサ(検出手段)
【発明の属する技術分野】
本発明は処理液が貯留された複数の処理槽へ被処理材料を順次浸漬して現像処理を行う処理装置に用いられ、所定の条件に基づいて各処理槽への処理液の処理能力回復のための補充液を補充する現像処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ラボ等で使用される自動現像機(例えば、フィルムプロセッサ、プリンタプロセッサ等)、また、印刷板の現像機では、フィルム、カラーペーパーや印刷板の現像処理が行われる。
【0003】
例えば、フィルムやカラーペーパーは、自動現像機において発色現像、漂白定着、水洗及び安定などの処理液や水の入った複数の処理槽内を搬送されることで処理される。
【0004】
各槽の処理液は、フィルムやカラーペーパーの処理によって液の成分組成や量が変化する。そのため、各処理槽へは処理量に応じて補充槽から新しい液(補充液)が補充されるシステムになっている。
【0005】
従来は、ポンプ等によって補充槽から処理槽へ感光材料の処理量に応じて補充が行われていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、この方法では、ポンプの誤差等によって補充量に誤差を生じるため、、それが処理液の性能にも影響する。
【0007】
一方、最近では、いくつかある補充槽へ同じタイミングで補充を行う一括補充も提案されている。
【0008】
これは、各補充槽に必要とされる補給用の処理液を1キットにまとめ、そのキットを装置に装填すると、各補充槽へ各々の処理液が同時に投入されるようになっているものである。こうすることで、違う補充槽へ処理液を投入する等の投入ミスをも防げて補給の効率、信頼性が向上する。
【0009】
しかし、一括補充では、各補充槽へ同じタイミングで補充を行うため、補充誤差が蓄積して各補充槽への補充タイミングが合わなくなる事は問題となる。即ち、補充タイミングが合わなくなると、ある槽では処理液が溢れ出て、ある槽では既にずっと以前に空になっていた、などという事態が起こる。
【0010】
本発明は上記事実を考慮し、補充槽から処理槽への補充精度を向上させ、補充性能を安定化し、一括補給を問題なく行え、また、補充精度に係わるトラブルを検出してトラブルの拡大を未然に防止することのできる現像処理装置を提供することが目的である。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の現像処理装置は、処理液が貯留された複数の処理槽へ被処理材料を順次浸漬して現像処理を行う処理装置に用いられ、所定の条件に基づいて前記各処理槽へ処理液の処理能力回復のための補充液を補充する現像処理装置であって、処理槽に補充する補充液を貯留する補充槽と、補充槽に貯留された補充液の液面位置を検出する検出手段と、前記検出手段によって液面位置検出を複数回行って平均化した値を正規の液面位置として認識する平均液面位置認識手段と、処理槽への補充液の補充によって補充槽の第1の液面位置から下方へ所定寸法離間した第2の液面位置まで補充槽の液面が通過する間に実際に行われた補充回数をn、前記第1の液面位置から前記第2の液面位置までの間に補充槽の液面が通過する間に行われるべき正規の補充回数をNとしたときに、補充回数Nと補充回数nとの差が所定回数値以上の場合に警告を発する警告手段と、を備えたことを特徴としている。
【0012】
次に、請求項1に記載の現像処理装置の作用を説明する。
【0013】
処理装置の処理槽では、貯留した処理液により被処理材料の処理が行われる。被処理材料の処理により処理槽の処理液が劣化するので、所定の条件に基づいて、現像処理装置は処理槽の処理液の処理能力回復のために補充液を処理槽に補充する。なお、所定の条件とは、一例として、被処理材料の処理面積が規定値に達したら規定量の補充液を補充する等である。
【0014】
補充槽では、補充液の貯留量を把握するため、補充液の液面位置を検出する必要がある。
【0015】
補充液の液面位置を検出する場合、先ず検出手段で液面位置を測定し、この時の液面位置(A1 )を記憶する。次に、T2 時間後に再び液面位置を測定し、この時の液面位置(A2 )を記憶する。以後同様に液面の検出をn回繰り返し、平均化した液面位置A0 を求める(以下の数1参照)。
【0016】
【数1】
これによって、液面の振動による誤差の影響を小さくでき、液面位置検出の精度を向上することができる。
【0017】
即ち、補充槽へ補充液を補給した直後や、補充槽から処理槽へ補充液を補充した直後の補充槽の液面は、上下動したり波打ったりするなど振動して不安定であるが、このような状況下であっても液面位置検出を精度良く行うことができる。なお、検出回数は多いほど精度は向上する。
【0018】
また、本発明の現像処理装置では、処理槽への補充液の補充によって補充槽の第1の液面位置から下方へ所定寸法離間した第2の液面位置まで補充槽の液面が通過する間に実際に行われた補充回数をn、第1の液面位置から第2の液面位置まで補充槽の液面が通過する間に行われるべき正規の補充回数をNとしたときに、正規の補充回数Nと実際の補充回数nとの差が所定回数以上の場合に警告手段は警告を発する。
【0019】
これにより、補充液の補充に当初想定された誤差以上の差が現像処理装置に発生したことが検出でき、補充精度に係わるトラブルの拡大を未然に防止することが可能となる。
【0020】
即ち、正規の回数よりも実際の補充回数が所定回数多い場合には1回当たりの補充量が少なく、正規の回数よりも実際の補充回数が所定回数少ない場合には1回当たりの補充量が多い(又は、補充系統に漏れ等がある)こととなる。
【0021】
なお、補充回数Nと補充回数nとの差は、処理槽の処理液に要求される所定の処理性能が維持できる範囲に設定することは勿論である。
【0022】
警告手段は、ブザーを鳴らしたり、ランプを点灯させたり、CRT等の表示装置に警告メッセージを表示させたりする等の警告を発することがオペレーターに分かり易く好ましい。
【0023】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の現像処理装置において、前記複数回の液面位置検出の検出間隔を一定としないことを特徴としている。
【0024】
次に、請求項2に記載の現像処理装置の作用を説明する。
【0025】
補充槽の液面が固有の振動をしている場合で、その振動の周期がT2 であると、検出するタイミングがいつも同じ振幅の位置にあることになり、複数回液面検出するメリットが望めなくなる。そのため、本発明のように検出間隔を一定としない、即ち、検出間隔をランダムにすることで周期性のある振動の影響を排除でき、より精度の高い検出を行うことができる。
【0026】
請求項3に記載の現像処理装置は、処理液が貯留された複数の処理槽へ被処理材料を順次浸漬して現像処理を行う処理装置に用いられ、所定の条件に基づいて前記各処理槽へ処理液の処理能力回復のための補充液を補充する現像処理装置であって、処理槽に補充する補充液を貯留する補充槽と、補充槽に貯留された補充液の液面位置を検出する検出手段と、処理槽への補充液の補充又は補充槽に対する補充液の供給が行われて所定時間経過した後の安定した液面位置を正規の液面位置として認識する安定液面位置認識手段と、処理槽への補充液の補充によって補充槽の第1の液面位置から下方へ所定寸法離間した第2の液面位置まで補充槽の液面が通過する間に実際に行われた補充回数をn、前記第1の液面位置から前記第2の液面位置までの間に補充槽の液面が通過する間に行われるべき正規の補充回数をNとしたときに、補充回数Nと補充回数nとの差が所定回数値以上の場合に警告を発する警告手段と、を備えたことを特徴としている。
【0027】
次に、請求項3に記載の現像処理装置の作用を説明する。
【0028】
処理装置の処理槽では、貯留した処理液により被処理材料の処理が行われる。被処理材料の処理により処理槽の処理液が劣化するので、所定の条件に基づいて、現像処理装置は処理槽の処理液の処理能力回復のために補充液を処理槽に補充する。なお、所定の条件とは、一例として、被処理材料の処理面積が規定値に達したら規定量の補充液を補充する等である。
【0029】
補充槽では、補充液の貯留量を把握するため、補充液の液面位置を検出する必要がある。
【0030】
補充槽へ補充液を補給した直後や、補充槽から処理槽へ補充液を補充した直後の補充槽の液面は、上下動したり波打ったりするなど振動して不安定である。
【0031】
しかし、本発明では、時間経過した後の補充槽の安定した液面位置を安定液面位置認識手段が正規の液面位置と認識するので、液面位置検出を精度良く行うことができる。
【0032】
また、本発明の現像処理装置では、処理槽への補充液の補充によって補充槽の第1の液面位置から下方へ所定寸法離間した第2の液面位置まで補充槽の液面が通過する間に実際に行われた補充回数をn、第1の液面位置から第2の液面位置まで補充槽の液面が通過する間に行われるべき正規の補充回数をNとしたときに、正規の補充回数Nと実際の補充回数nとの差が所定回数以上の場合に警告手段は警告を発する。
【0033】
これにより、補充液の補充に当初想定された誤差以上の差が現像処理装置に発生したことが検出でき、補充精度に係わるトラブルの拡大を未然に防止することが可能となる。
【0034】
即ち、正規の回数よりも実際の補充回数が所定回数多い場合には1回当たりの補充量が少なく、正規の回数よりも実際の補充回数が所定回数少ない場合には1回当たりの補充量が多い(又は、補充系統に漏れ等がある)こととなる。
【0035】
なお、補充回数Nと補充回数nとの差は、処理槽の処理液に要求される所定の処理性能が維持できる範囲に設定することは勿論である。
【0036】
警告手段は、ブザーを鳴らしたり、ランプを点灯させたり、CRT等の表示装置に警告メッセージを表示させたりする等の警告を発することがオペレーターに分かり易く好ましい。
【0037】
【発明の実施の形態】
図1にはプリンタプロセッサ10の概略が示されており、図2にはプリンタプロセッサ10の斜視図が示されている。
【0038】
図1に示すように、このプリンタプロセッサ10のプリンタ部を構成する写真焼付部12は、感光材料としての印画紙Pが収納されたペーパマガジン14を装填できるような構造となっている。
【0039】
このペーパマガジン14の図1上、左上側には、印画紙Pの先端部付近が巻き掛けられる駆動ローラ16が回転自在に支持されており、写真焼付部12内の図示しないモータの駆動力をこの駆動ローラ16が受けて回転する。また、駆動ローラ16に対向した位置には、印画紙Pを介して一対のニップローラ18が配置されている。この為、駆動ローラ16がこれらニップローラ18との間で印画紙Pを挟持して、印画紙Pを写真焼付部12内へ送り出すことになる。
【0040】
他方、写真焼付部12内には、上下一対の刃からなると共にモータ20によりこの刃が移動されるカッタ22が設置されており、ペーパマガジン14から出て来た印画紙Pをこのカッタ22が即座に切断することになる。
【0041】
図1上、カッタ22に対して右側である印画紙Pの搬送方向下流側には、上面が水平方向(図1上、左右方向)に沿うように形成された支持台46が配置されている。この支持台46とカッタ22との間には、無端ベルト44が巻き掛けられる巻掛ローラ52が水平方向(図1上、紙面に対して直交する方向)に配置されている。また、この巻掛ローラ52の上側には、巻掛ローラ52との間で無端ベルト44を挟持するニップローラ54が配置されている。
【0042】
この支持台46に対して印画紙Pの搬送方向下流側には、無端ベルト44が巻き掛けられる案内ローラ56が位置している。この案内ローラ56に隣接した位置には、下面側が巻掛ローラ52上面側とほぼ同一の高さとなるような押さえローラ58が配置されており、この押さえローラ58が無端ベルト44の外周を押圧している。
【0043】
すなわち、図1に示すように、この部分の無端ベルト44をS字状としている。さらに、無端ベルト44は、案内ローラ56の下側でテンションローラ62へ巻き掛けられて、逆三角形の移動軌跡が形成されている。そして、案内ローラ56は、図示しないモータの駆動力によって駆動回転され、無端ベルト44を図1上、時計回転方向に回転させる。
【0044】
一方、無端ベルト44にはその全域に亘って多数の小孔(図示せず)が形成されており、この無端ベルト44の一部が載置される支持台46の上面には、無端ベルト44の小孔に対応して多数の孔部(図示せず)が形成されている。さらに、この支持台46の内部は空洞状に形成されており、無端ベルト44の幅方向両端に対応して形成された一対の連通ダクト66(図上、一方のみ示す)がこの支持台46に接続されている。これらの連通ダクト66は、支持台46の下側を通過する無端ベルト44の部分を迂回して無端ベルト44の下方へと至り、吸引ファン68が設けられたファンボックス70へと接続されている。
【0045】
他方、図1に示される如く、支持台46上を移動する無端ベルト44の上部には、イーゼル装置64が設けられており、縁有画像を印画紙P上に焼付露光する場合に、このイーゼル装置64内の図示しない可動片で印画紙Pの周囲を覆うようになっている。
【0046】
また、プリンタプロセッサ10の外枠を構成するケーシング10A外であってイーゼル装置64の直上の位置には、光を拡散する拡散ボックス28が配置されており、その右隣に、それぞれ光路への挿入フィルタ量を変え得るよう移動可能なC、M、Yの3組のフィルタから構成されるCCフィルタ24が配置されている。従って、このCCフィルタ24に隣合って位置する光源26から照射された光線がCCフィルタ24を通過した後、拡散ボックス28により拡散されつつ屈曲されて、直下に送られることになる。そして、このケーシング10Aの上面に載置されているネガキャリア30上のネガフィルムNをこの光線が透過する。
【0047】
さらに、写真焼付部12内に設置されたガイドレール32に、支持板34が水平方向(図1上、紙面に対して直交する方向)に移動可能に支持されており、前記光線の光軸線S上にそれぞれ配置されるようにプリズム36及びズームレンズ38がこの支持板34に取り付けられている。
【0048】
従って、ネガフィルムNを透過して露光光線となった光線は、プリズム36を通過した後、さらに拡大倍率を変更可能なズームレンズ38を通過してイーゼル装置64の下に位置する印画紙P上に、ネガフィルムNの画像を結像させる。
【0049】
また、写真焼付部12内には、ネガフィルムNの濃度を測定する例えば色フィルタとCCD等の光センサにより構成される濃度測定器40が配置されており、プリズム36により水平方向に屈曲された光線がこの濃度測定器40に送られるようになっている。この濃度測定器40は、図示しないコントローラに接続されており、濃度測定器40によって測定されたデータ及び、作業者によりキー入力されたデータに基づいて、焼付露光時の露光補正値が設定される。
【0050】
さらに、ズームレンズ38とイーゼル装置64の間の光路には、CCフィルタ24で色と強度が調光されネガフィルムNを透過した光を、所定時間の間焼付露光するブラックシャッタ41が設けられている。
【0051】
以上のような構造に写真焼付部12がなっている為、ペーパマガジン14から送り出された印画紙Pは、カッタ22で所望長さに切断された後に、無端ベルト44に乗せられて露光光線の光軸線S上の位置である画像焼付位置へと搬送される。そして、光源26側からの露光光線がプリズム36及びズームレンズ38等を介して印画紙Pに到達し、ブラックシャッタ41が所定時間開くことにより、ネガフィルムNに記録された画像が印画紙P上に焼付露光され、この画像が焼き付けられた部分が画像部分となる。
【0052】
この際、支持台46内の空気は、連通ダクト66を介して無端ベルト44のループ内から幅方向両端へ抜け出し、吸引ファン68で吸引されて外部へ吹き出されるので、支持台46内が負圧となる。この負圧は支持台46の孔部、無端ベルト44の小孔を介して無端ベルト44上の印画紙Pへと伝達され、印画紙Pが矢印Aで示すように、無端ベルト44へ吸引される。この為、印画紙Pが単に無端ベルト44に乗せられるだけでなく、無端ベルト44側に吸引されるので、印画紙Pが、確実に無端ベルト44により搬送されると共に、画像焼付位置上で水平状態に配置されることになる。
【0053】
さらに、画像の焼付露光が終了した印画紙Pは、案内ローラ56と押さえローラ58との間に挟持されて、その搬送方向が水平方向から垂直方向へと変更されて垂直方向に送り出される。この後、印画紙Pの搬送経路を表す経路Kで示されるように、印画紙Pは、複数対のローラによって構成される搬送路60を介して、現像、漂白定着、水洗及び乾燥の各処理を行う現像処理装置としてのプロセッサ部72へ搬送される。以上でネガフィルムNの画像1コマ分の焼付露光処理が終了する。これを繰り返すことにより、焼付露光処理された印画紙Pが1枚づつ順次プロセッサ部72に搬送される。
【0054】
このプロセッサ部72の内の処理槽としての現像槽74には現像液が溜められていて、印画紙Pをこの現像液に浸して現像処理を行う。現像処理された印画紙Pは現像槽74と隣接する処理槽としての漂白定着槽76へ搬送される。漂白定着槽76には漂白定着液が溜められていて、印画紙Pをこの漂白定着液に浸して漂白処理及び定着処理を行う。定着処理された印画紙Pは、漂白定着槽76に隣接すると共にそれぞれ水洗水が溜められた複数の処理槽としての水洗槽からなる水洗部78へ搬送され、印画紙Pを水洗槽内の水洗水に浸して水洗処理を行う。
【0055】
水洗処理された印画紙Pは水洗部78の上部に位置する乾燥部80へ搬送される。乾燥部80は、印画紙Pの搬送経路の下側に配置されたチャンバ82側より矢印B方向に沿って送風される熱風に印画紙Pをさらして、印画紙Pを乾燥させる。
【0056】
乾燥部80に対して印画紙Pの搬送方向下流側には複数対のローラによって構成される搬送路84が配設されており、乾燥処理が終了して乾燥部80から排出された印画紙Pは、これら複数対のローラにそれぞれ挟持されてプリンタプロセッサ10の外部へ排出され、積み重ねられる。
【0057】
また、プロセッサ部72内には、補充液補充装置73が設置されている。補充液補充装置73は、複数の補充槽としての補充液タンク112(112A,112B,112C,112D)を備えており、各処理槽は、補充液タンク112A〜Dよりそれぞれ現像補充液、漂白補充液、定着補充液、安定浴補充液が補充されるようになっている。つまり、補充液タンク112Aは現像槽74に対して現像補充液を補充するためのもの、補充液タンク112B及び補充液タンク112Cは漂白定着槽76に対して漂白補充液及び定着補充液を補充するためのもの、補充液タンク112Dは水洗部78に対して安定浴補充液を補充するためのものである。
【0058】
なお、本実施形態の補充液補充装置73は、前述した補充液タンク112の他に、後述する液面センサ215、補充ポンプ116、ロータリーエンコーダ118、制御装置120、モニタ122、ブザー121、排出口113A、パイプ114等を備えている。本実施形態では、制御装置120、ブザー121及びモニタ122によって警告手段が構成されている。
【0059】
ここで、各処理液槽の内の現像槽74を例として液の補充の為の構造を説明する。
【0060】
図3に示すように、現像槽74は、補充液タンク112Aの下部に形成される排出口113Aとパイプ114を介して接続されている。そして、現像槽74内における印画紙P(図3では図示せず)の現像処理により使用されて劣化してくる現像液を予め規定された量だけ補充して、現像液の活性化が図れるように、この補充液タンク112A内に現像補充液が一旦貯留されている。
【0061】
排出口113Aとパイプ114の一端側との間に、補充液タンク112A側から現像槽74側に現像補充液を送る為の流出手段である補充ポンプ116が配置されており、この補充ポンプ116は、モータ(図示せず)によりその回転軸が回転されるようになっている。補充ポンプ116には、送液量を検出するためのロータリーエンコーダ118(ポンプ116の回転軸に取り付けて回転回数及び回転角を測定するもの)が取り付けられている。そして、このロータリーエンコーダ118は制御手段としての制御装置120に接続されており、制御装置120はロータリーエンコーダ118からの検出信号に基づいて送液量を演算し、モータを制御する。
【0062】
また、補充液タンク112A内には、検出手段としてのフロート式の液面センサ215が設けられている。この液面センサ215は、フロート217を備えており、フロート217の位置によって液面位置が検出されるようになっている。なお、この液面センサ215は、制御装置120に接続されており、制御装置120は、液面センサ215からの検出信号によって常に液面位置を監視している。
【0063】
図4に示すように、現像槽74、漂白定着槽76、水洗槽及び安定槽77のそれぞれの補充液タンク112A〜112Dの液面センサ215、補充ポンプ116及び補充ポンプ116に接続されているロータリーエンコーダ118は、制御装置120にそれぞれ接続されている。
【0064】
また、制御装置120には、表示装置となるモニタ122(図2にも示す)及びブザー121が接続されている。モニタ122は、補充タンク112への補充液の補充のメッセージ等が表示し得るようになっている。
【0065】
本実施形態では、補充タンク112内の補充液が不足した際に、図5に示す補充キット202をケーシング10Aの上部正面側に設けた補充部200(図2参照)にセットして補充液を注ぎ込むことになっている。
【0066】
図5に示すように、本実施形態の補充キット202は、段ボール箱204に、現像補充液の貯留された容器としてのボトル203、漂白補充液の貯留された容器としてのボトル205、定着補充液の貯留された容器としてのボトル207及び安定浴補充液の貯留された容器としてのボトル209を収容している。
【0067】
図2に示すように、補充部200は開閉可能な開閉蓋224をケーシング10Aに備えている。開閉蓋224の内側には、補充キット202を装填する図示しないホルダーが設けられており、開閉蓋224を開けて補充キット202をホルダーに装填し、その後開閉蓋224を閉めることにより、自動的に各ボトルの開栓が行われてそれぞれの補充液が予め決められた補充液タンク112(112A〜112D)に投入されるようになっている。
【0068】
なお、補充部200には、開閉蓋224の開閉を検出するスイッチ225(図2では図示せず)が設けられている。図3に示すように、スイッチ225は制御装置120に接続されており、制御装置120は、開閉蓋224の開閉を判断できるようになっている。
【0069】
なお、本実施形態では、液状態で補充を行っているが、粉末や錠剤のキットでも良い。こうした場合には、補充液タンク内に希釈水を入れて液化すれば良い。
【0070】
ところで、補充液タンク112Aへの補充液の補給と、補充液タンク112Aから現像槽74への補充液の補充とに誤差が無い場合には、図3のX1 (A1 −A3 )の処理液量を印画紙Pの規定の処理量Yに応じて規定の回数n1 で現像槽74へ補充するのが通常の補充方法である。つまり、一回当たりX1 /n1 の量をn1 回現像槽74へ補充すると、補充液タンク112A内の液面位置は下限A3 に到達することになる。この時点で、規定量の補充液を封入した補充キット202により補充液タンク112Aへ補充液の補給を行うと、液面位置は再び上限A1 に到達することになる。このような補給であれば、補充液タンク112B〜112Dまで、各々の補充タンクへの補給が補充液タンク112Aの下限到達タイミングと一致するように各々の容量及び補充量が設計されていれば、補充液タンク112Aへの補給タイミングを1度合わせておく事で、以後、必ず補充液タンク112A〜112Dへの補給タイミングが一致することになる。
【0071】
しかしながら、補給時に誤差(例えば、補充キット202に封入されている補充液の容量の誤差、補給時に補充キットに補充液が少量残ってしまう等)が生じて補給後に液面位置が規定のA1 でなくA2 までしか到達しないことがある(また、場合によっては、規定のA1 を越える場合も考えられる。)。
【0072】
このような誤差が積算されてくると、各補充液タンク112A〜112Dの補給タイミングがずれてきて、最後には補充液タンク112Aから補充液タンク112Dまでの補充液を一括の補充キット202では補給できなくなる。
【0073】
そのため、本実施形態では、以下のように補充の制御を行うことにより、上記の問題を解決することができる。
【0074】
以下に本実施形態の作用を図6に示すフローチャートに基づいて説明する。
【0075】
先ず、ステップ300では、カウンターがリセットされる。このカウンターは、補充タンク112A〜Dから現像槽74、漂白定着槽76、水洗部78へ行う補充液の補充の回数をカウントするものである。
【0076】
次のステップ302では、印画紙Pの処理量(例えば処理面積)が所定値を越えたか否かが判断される。ステップ302で、印画紙Pの処理量が所定値を越えたと判断されると、ステップ304へ進み、各補充液タンク112A〜Dから現像槽74、漂白定着槽76、水洗部78へ液補充が行われる。液補充が終了すると次のステップ306へ進む。
【0077】
ステップ306では、カウントアップされる。
【0078】
次のステップ308では、補充液タンク112A〜Dの各々について、液面センサ215によってランダムな時間間隔で複数回の液面位置検出を行い、平均化した値を演算し、平均化した値を正規の液面位置A3 として一旦記憶する。なお、本実施形態では、液面検出回数及び検出時間間隔は、予め定められた回数及び時間で行っている。
【0079】
次のステップ310では、各補充液タンク112A〜Dの何れかの液面位置が、予め設定された下位置AD を通過したかどうかが判断される。
【0080】
ステップ310で、液面位置が下位置AD を通過したと判断されるとステップ313へ進む。
【0081】
ステップ313では、ステップ306でカウントされた補充回数が予め設定しておいた最低の補充回数nmin を越えているか否かを判断する。
【0082】
ステップ313において、ステップ306でカウントされた補充回数が予め設定しておいた最低の補充回数nmin を越えていない(即ち、予め設定した最低の補充回数nmin 以下である)と判断されるとステップ315へ進み、ブザー121を鳴らすと共に、モニタ122に、例えば「補充系統を点検して下さい」等の表示を行い、オペレーターに警告を行う。即ち、この場合には、例えば、1回当たりの補充の量が異常に多いことになり、補充系統に何らかの不具合が生じていることになる。
【0083】
一方、ステップ310で、液面位置が下位置AD を通過していないと判断されるとステップ312へ進む。
【0084】
ステップ312では、ステップ306でカウントされた補充回数が予め設定しておいた最大の補充回数nmax 未満であるか否かが判断される。ステップ312で、最大の補充回数nmax 未満である(即ち、補充回数は適正範囲内である)と判断されるとステップ302へ戻る。
【0085】
一方、予め設定しておいた最大の補充回数nmax 未満でない(即ち、補充回数nmax 以上である)と、判断されるとステップ315へ進み、ブザー121を鳴らすと共に、モニタ122に、例えば「補充系統を点検して下さい」等の表示を行い、オペレーターに警告を行う。即ち、この場合には、例えば、1回当たりの補充の量が異常に少ないことになり、補充系統に何らかの不具合が生じていることになる。
【0086】
また、ステップ313において、ステップ306でカウントされた補充回数が予め設定しておいた最低の補充回数nmin を越えている(即ち、補充回数は適正範囲内である)と判断されるとステップ314へ進み、制御装置120はモニタ122に、例えば「補充液補給必要」というサインを表示させる。ここで、モニタ122の表示を見たオペレーターが開閉蓋224を開け、開閉蓋224の内側に設けられたホルダーに補充キット202を装填して開閉蓋224を閉める。これにより、各補充液タンク112に補充液が一括補給される。なお、開閉蓋224が閉められると、開閉蓋224はロックされ、次のサインが表示されるまで開かない。これは、補充槽内の液面が下限に到達する前に新しい液を誤って補充すると、次回からの補充量がわからなくなるためである。また、補充キット202による第1回目の一括補給を行う前の、各補充液タンク112A〜Dから現像槽74、漂白定着槽76、水洗部78への液補充(ステップ302)は、予め制御装置120に記憶されている量の補充を行う。
【0087】
次のステップ316では、各補充液タンク112A〜Dの液面が、予め設定された上位置AU を通過したか否か(補給が終了したか否か)が判断され、各補充液タンク112A〜Dの液面が予め設定された上位置AU を通過したと判断されるとステップ318へ進む。
【0088】
ステップ318では、補充液タンク112A〜Dの各々について、液面センサ215によってランダムな時間間隔で複数回の液面位置検出を行い、平均化した値を演算し、平均化した値を一括補給直後の正規の液面位置A2 として一旦記憶する。なお、液面検出回数及び検出時間間隔は、前述したように予め定められた回数及び時間で行っている。
【0089】
次のステップ320では、制御装置120が、各補充液タンク112A〜Dについて液面位置A2 と液面位置A3 との差分X2 (=A2 −A3 )を演算して記憶し、この差分X2 を予め定めた各補充タンクの補充回数n1 回で割って、次回の現像槽74、漂白定着槽76、水洗槽及び安定槽77への1回当たりの補充量X2 /n1 を演算する。
【0090】
ステップ320で演算・記憶が終了すると、ステップ300へ戻って処理を繰り返す。ここで、第1回目の一括補給を終えた後では、ステップ312で演算・記憶した各補充液タンク112A〜Dの補充量(A2 −A3 )/n1 を現像槽74、漂白定着槽76、水洗部78へ補充する。即ち、一括補給前後の液面位置(上限及び下限)を検出し、次の補充量を演算してから次の補充を行う。
【0091】
このように、本実施形態では、各補充液タンク112A〜Dについて液面位置の下限のみならず上限も管理するので、各補充液タンク112A〜Dへの補給直前のタイミングまでに前回までの補充の誤差がキャンセルでき、次回の各補充液タンク112A〜Dへの補給タイミングを一致させることができる。したがって、補充キット202による一括補給が可能になる。
【0092】
また、各補充液タンク112A〜Dの液面を検出する際に、液面センサ215によって数秒間隔で複数回の液面位置検出を行い、平均化した値を正規の液面位置とするので、高精度の液面検出を行うことができる。これにより補充性能を安定化でき、一括補給を問題なく行うことが出来る。
【0093】
通常、補充系統に異常がなければ、上位置AU から下位置AD まで液面が通過するまでに行われる補充液の補充は毎回同じ回数になるはずである。しかしながら、補充系統に何らかの問題が生じると、補充される補充液の送量の誤差が拡大し、上位置AU から下位置AD まで液面が通過するまでに行われる補充液の補充回数が変化することになる。本実施形態では、補充液の送量の誤差を上位置AU から下位置AD まで液面が通過するまでに行われる補充液の補充回数で検出している。
【0094】
補充回数が所定範囲から外れた場合には、印画紙Pの処理量に対する補充液の送量が少なすぎる、又は多すぎることとなり、これにより補充精度に係わるトラブルが検出されて、オペレータに早期に警告が行われてトラブルの拡大を未然に防止することができる。
【0095】
なお、上位置AU 及び下位置AD は、必ずしも補充液タンク112A〜Dの上限及び下限になくとも良い。補充液タンク112A〜Dの各々に、上下方向に所定寸法離れた2点(但し、2点とも液面が必ず通過する位置)を設定し、2点間の補充回数をカウントすることで補充量の誤差を検出することもできる。
【0096】
この場合、補給のサイン表示は、前記所定の2点の下の点を液面が通過してから所定回数の補充を行ってから自動的に表示すれば良い。またこの場合、装置としては、所定回数の補充の後に、補給の検出シーケンスへ進むようにすれば良い。
【0097】
また、上位置AU から下位置AD まで液面が通過するまでに行われる補充液の補充回数は、ある程度多いことが誤差を高精度に検出できるので好ましい。
【0098】
また、前記実施形態では、なるべく正確な液面位置を検出する目的で平均の液面位置を正規の液面位置としたが、液面の振動がなければ正しい液面位置を検出することができる。補充により液面が下降した直後や、補給により液面が上昇した直後では、しばらくの間液面が振動している。しかし、所定時間を経過すると、液面は安定する。このため、補充終了及び補給終了から所定時間後に液面レベルを検出すれば、演算等の複雑な処理をすることなく1回の検出で正しい液面位置を検出することができるので、平均の液面位置を求める代わりにこの方法を用いて液面位置を検出しても良い。
【0099】
また、液面センサ215によって連続して液面位置検出を行い、液面の変動が収まってから(又は所定の変動以下になってから)の液面位置を正規の液面位置としても良い。
【0100】
また、前記実施形態では、上位置AU から下位置AD を液面が通過するまでの補給回数が所定範囲内に入っているか否かで補給の誤差を検出したが、ある時点での液面位置を記憶しておき、この記憶した液面位置と、そこから複数回補充が行われた後の液面位置との差を演算し、この間の液面差、即ち補充量が所定範囲に入っているか否かを判断して補給の誤差を検出しても良い。なお、液面位置の差を大きくとった方が誤差の検出精度は向上する。
【0101】
また、前記実施形態では、補充タンク一つに対して一つの液面センサを設け、この一つの液面センサで下限から上限までの液面位置を計測していたが、少なくとも液面位置の上限付近と下限付近が計測できれば良いので、上限付近の液面位置を計測する液面センサと下限付近の液面位置を計測する液面センサとの2つ液面センサを設けて液面位置を計測しても良い。これにより、測定可能な液面位置の範囲は狭くても精密な測定を行うことのできる高精度のセンサを用いることが可能となり、補給精度を向上することができる。
【0102】
なお、液面センサは、レーザー方式、超音波方式等、フロート方式以外の他の種類のセンサであっても良い。
【0103】
なお、処理槽に対する1回当たりの液補充量は、ポンプ116の軸が何回転したか(モータの軸が何回転と何度回ったかをロータリーエンコーダ118でモニタする。)で決められる。なお、モータの回転数(rpm)が一定の場合には、モータの駆動時間を制御することにより補充量を決定することもできる。
【0104】
また、ポンプ116を駆動するモータは、ACモータ、DCモータ、パルスモータ等を使用できる。また、パルスモータを使用する場合には、ロータリーエンコーダ118を除く事もできる。
【0105】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に記載の補充液補充装置は上記の構成としたので、補充槽から処理槽への補充精度を向上させると共に補充性能を安定化することができ、これによって、補充槽に対する補充液の一括補給を問題なく行う事が可能になるという優れた効果を有する。
【0106】
さらに、補充精度に係わるトラブルを検出してトラブルの拡大を未然に防止することができるという優れた効果を有する。
【0107】
請求項2に記載の補充液補充装置は、補充槽から処理槽への補充精度を向上させると共に補充性能を安定化することができ、これによって、補充槽に対する補充液の一括補給を問題なく行う事が可能という優れた効果を有する。さらに、演算等を行うことなく1回で正確な液面検出を行うことができ、また、制御も簡単になるという優れた効果を有する。
【0108】
さらに、補充精度に係わるトラブルを検出してトラブルの拡大を未然に防止することができるという優れた効果を有する。
【0109】
請求項3に記載の補充液補充装置は、周期性のある振動の影響を排除でき、より精度の高い液面検出を行うことができるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るプリンタプロセッサを示す概略構成図である。
【図2】図1に示すプリンタプロセッサの斜視図である。
【図3】補充槽及び補充液タンク付近の構成図である。
【図4】補充液補充装置のブロック図である。
【図5】補充キットの斜視図である。
【図6】実施形態の制御を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
P 印画紙(被処理材料)
72 プロセッサ部(現像処理装置)
73 補充液補充装置
74 現像槽(処理槽)
76 漂白定着槽(処理槽)
78 水洗部(処理槽)
112A 補充液タンク(貯留槽)
112B 補充液タンク(貯留槽)
112C 補充液タンク(貯留槽)
112D 補充液タンク(貯留槽)
116 補充ポンプ
120 制御装置(平均液面位置認識手段、警告手段)
121 ブザー(警告手段)
215 液面センサ(検出手段)
Claims (3)
- 処理液が貯留された複数の処理槽へ被処理材料を順次浸漬して現像処理を行う処理装置に用いられ、所定の条件に基づいて前記各処理槽へ処理液の処理能力回復のための補充液を補充する現像処理装置であって、
処理槽に補充する補充液を貯留する補充槽と、
補充槽に貯留された補充液の液面位置を検出する検出手段と、
前記検出手段によって液面位置検出を複数回行って平均化した値を正規の液面位置として認識する平均液面位置認識手段と、
処理槽への補充液の補充によって補充槽の第1の液面位置から下方へ所定寸法離間した第2の液面位置まで補充槽の液面が通過する間に実際に行われた補充回数をn、前記第1の液面位置から前記第2の液面位置までの間に補充槽の液面が通過する間に行われるべき正規の補充回数をNとしたときに、補充回数Nと補充回数nとの差が所定回数値以上の場合に警告を発する警告手段と、
を備えたことを特徴とする現像処理装置。 - 前記複数回の液面位置検出の検出間隔を一定としないことを特徴とする請求項1に記載の現像処理装置。
- 処理液が貯留された複数の処理槽へ被処理材料を順次浸漬して現像処理を行う処理装置に用いられ、所定の条件に基づいて前記各処理槽へ処理液の処理能力回復のための補充液を補充する現像処理装置であって、
処理槽に補充する補充液を貯留する補充槽と、
補充槽に貯留された補充液の液面位置を検出する検出手段と、
処理槽への補充液の補充又は補充槽に対する補充液の供給が行われて所定時間経過した後の安定した液面位置を正規の液面位置として認識する安定液面位置認識手段と、
処理槽への補充液の補充によって補充槽の第1の液面位置から下方へ所定寸法離間した第2の液面位置まで補充槽の液面が通過する間に実際に行われた補充回数をn、前記第1の液面位置から前記第2の液面位置までの間に補充槽の液面が通過する間に行われるべき正規の補充回数をNとしたときに、補充回数Nと補充回数nとの差が所定回数値以上の場合に警告を発する警告手段と、
を備えたことを特徴とする現像処理装置。
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