JP3575656B2 - ハイブリッドicの取付金具 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、吸熱のための基台を有したハイブリッドICを基板に取付けるための取付金具に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ブロック状のヒートシンク106を有したハイブリッドIC(以下、HICと略す)104は、例えば図6に示される構成にて筐体100に固定されると共に、基板101と電気的に接続されていた。この構成では、ヒートシンク106は基板101に設けられた開口部107に配置され、ビス105の螺合により筐体100に固定されている。基板101は図示していないが筐体100に固定されている。HIC104は、リード端子102により基板101と電気的に接続され、ヒートシンク106はアース接続線103により基板101のアース線路(図略)と電気的に接続されている。
尚、この技術では、メンテナンスや修理などの際に基板101を筐体100から取り外すときは、ビス105を螺緩し、ヒートシンク106も筐体100から外す必要がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術では、基板101を筐体100から取り外した状態において、HIC104はリード端子102のみにて基板101と固定されているために、HIC104に外部負荷が作用するとリード端子102に応力が集中し、HIC104内の電気的接続部に断線が生じてしまうという問題がある。
又、HIC104の接地は長くて細いアース接続線103により行われているため、インダクタンス及びコンダクタンス成分を有し、一点でアースされているため高周波伝送特性が劣化し、特性が不安定になるという問題もある。
【0004】
従って、本発明の目的は、上記課題に鑑み、基板とHICとを安定して固定し、外部負荷の作用時にリード端子への応力集中を緩和し、HIC内の電気的接続部の断線を防止することである。又、合わせて高周波伝送特性の劣化を防止することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の手段を採用することができる。この手段によると、基板に設けられた開口部の側壁に沿って、枠形状に形成された取付金具が配設され固定される。HICは吸熱のための基台を有し、基台の周面と取付金具とが摺動可能に接触し、基台の周面は取付金具により弾性付勢される。
これにより、HICが取付金具によって弾性付勢されることで基板に対して良好に保持されるので、メンテナンスや修理等において基板を筐体から取り外した際にHICに外部負荷が作用してもリード端子への応力集中を緩和でき、HIC内の電気的接続部の断線を防止することができる。
【0006】
請求項2に記載の手段によれば、取付金具は、側面部の一部を内側にテーパ状に突出して形成された爪部を有することにより、この爪部で基台の周面に対して良好に弾性付勢することができる。
【0007】
請求項3に記載の手段によれば、取付金具は、その外側面に突出して形成された接地部を有し、その接地部が基板に直接接地されることにより、接地をより短い距離で行うことができ、良好で安定した高周波伝送特性が得られる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体的な実施例に基づいて説明する。
図1は本発明の具体的な実施例に係わる取付金具8の構成を示した斜視図である。取付金具8は側面部8a、8b、8c及び8dから成る略枠状を成し、前面の側面部8cは、後述するHIC5のリード端子52が配設される略中央部において開口している。これにより図示していないが取付金具8は、負荷の作用していない初期状態において側面部8cの開口幅が広がるように弓なりに弾性変形する。
各側面部8a〜8dには、内側に上側から下側に向かってテーパ状に突出した爪部84が設けられている。側面部8aの上端部80aの両側には、側面部8aから直角に外側に折り曲げられて固定部82が形成されている。図1では、固定部82は爪部84の位置に対応して設けられているが、任意の位置でよく、又、必要な数だけ設けてよい。各固定部82には、基板4との固定のための固定穴81が設けられている。又、側面部8cの上端部80cの両側には、側面部8cから直角に外側に折り曲げられて接地部83が形成されている。
【0009】
図2は、HIC5の構成を示した斜視図である。高周波信号増幅用のHIC5は、回路部の組み込まれた本体部51、それに接合してHIC5による発熱を吸熱するための基台としてのブロック状のヒートシンク53及び複数本のリード端子52を有している。ヒートシンク53には上下方向に穴54や前後方向にネジ穴55がそれぞれ1対設けられており、他の部材(例えば、ケースなど)との固定に用いられる。
図3は、基板4の構成を示した斜視図である。基板4は、取付金具8の形状に対応した開口部41と、各リード端子52に対応した穴43と、各固定穴81に対応した穴42とが形成されている。又、基板4の表面4aには接地パターン40が形成されている。
【0010】
次に、上記に示された取付金具8及びHIC5の基板4への取付けについて図4及び図5を用いて以下に説明する。
まず、基板4の開口部41の側壁410に沿って開口部41の上方から下方に向けて側面部8cを側面部8aに対して略平行にして取付金具8を下端側(固定部82及び接地部83の形成されていない側)から収納する。この状態を示した斜視図が図4である。このとき、側壁410に対して側面部8cより弾性力が付勢されるので、取付金具8は良好に支持される。又、固定部82及び接地部83が基板4の表面4aと当接することにより、取付金具8の収納方向における位置決めが成されると共に、取付金具8の固定穴81と基板4の穴42とが位置合わせされる。本実施例では、固定穴81及び穴42を挿通するリベットにより取付金具8を基板4に固定する構成としている。そして、はんだ付けにより接地部83が接地パターン40と電気的に接続されている。尚、穴42の周辺にも接地パターン40が形成されているので、固定部82によっても取付金具8は接地パターン40と電気的に接続している。
【0011】
このように基板4に取付金具8を取付けた後、本体部51の各リード端子52を基板4の各穴43に挿入しつつ、取付金具8にヒートシンク53の周面530を摺動接触させながら収納する。図5は、HIC5を取付けた状態を示した斜視図である。このとき、ヒートシンク53の周面530は爪部84により各側面より弾性付勢されている。又、ヒートシンク53と取付金具8は、爪部83により良好に電気的接触を得ている。各穴43に挿入された各リード端子52は、はんだ付けにより基板4の裏面に形成された配線パターン(図略)と電気的に接続される。このようにしてHIC5が基板4に取付けられる。
【0012】
上記に示される取付金具8を用いてHIC5を基板4に取付けることにより、ヒートシンク53が爪部84により各側面より弾性付勢されるので、HIC5の基板4への安定した保持が可能となる。この結果、基板4にHIC5を取付けて出荷する時やケースに組み込まれた基板4を取り外した状態においてHIC5に外部負荷が作用しても、各リード端子52に作用する応力が緩和され、HIC5の本体部51内における各リード端子52の根本の電気的接続部の断線を効果的に防止できる。又、取付金具8の接地部83及び固定部82が基板4に直接接地されることでより短い距離で且つ多数の箇所で接地できる。このため、浮遊インダクタンス、容量及び抵抗を低下させることができるので良好で安定した高周波伝送特性を得ることができる。
【0013】
上記実施例では、取付金具8の各側面部8a〜8dの一部を内側に突出して爪部84を設けた構成としたが、取付金具8と別体の板バネを内側面に設け、この板バネでヒートシンク53を弾性付勢する構成としてもよい。
又、上記実施例では、側壁410に対して弾性付勢すると共に、リード端子52と取付金具8との間隔を確保するために、取付金具8の側面部8cが開口された構成としたが、リード端子52と取付金具8との間隔が十分に確保できる場合には必ずしも側面部8cは開口していなくともよい。又、ヒートシンク53をネジ穴55により他の固定部材にネジ締め固定する構成では、ネジ締めができ得るように、ネジを挿通できるだけの穴を側面部8a、8cに形成した構造としてもよい。
又、上記実施例では、爪部84を各側面部8a〜8dに設けた構成としているが、ヒートシンク53を十分に保持できれば、その位置は任意でよい。
又、爪部84の代わりにテープ状枠型をした取付金具8の金属材の板弾性によりヒートシンク53の周面530を接触保持させてもよい。
又、上記実施例では、リベットを用いて取付金具8を基板4に固定する構成としたが、ボルトとナット、或いはビスを用いて固定する構成としてもよい。
【0014】
又、固定部82に代えて接地部83を設けることで、取付金具8の四隅に接地部83を設けそれらを接地パターン40にはんだ接合することにより電気的接続及び取付金具8の固定を行ってもよい。
又、取付金具8の側面8a又はその上端部80aを直接はんだにより基板4に固定してもよい。
さらに、開口部41と取付金具8との係合力により固定してもよい。例えば、取付金具8の外周面上に凸状の張出部を設け、この張出部と開口部41とを嵌合する、或いは取付金具8の外周面上に外側に下から上に向かって形成された爪により開口部41の縁部に対して弾性付勢するなどにより開口部41と取付金具8とを固定してもよい。又、取付金具8の外側に下から上に向かって爪を形成する場合には、この爪に係合する基板4の部位に切り欠きを有してもよい。
要は、爪部84によるヒートシンク53の保持力よりも強い保持力で取付金具8を基板4に固定できればよい。
又、上記実施例では、取付金具8の固定部82及び接地部83を接地パターン40に電気的に接続する構成としたが、固定部82を非接地としてもよい。
又、上記実施例では、基板4に取付金具8を取付けた後にヒートシンク53を取付ける手順としたが、取付金具8とヒートシンク53とを組付けたものを基板4に取付ける手順としてもよい。
【0015】
上記に示されるように、本発明によれば、枠形状に形成された取付金具によりヒートシンクの周面に対して弾性付勢することで、HICを良好に保持し、外部負荷の作用によるHICのリード端子への応力集中を緩和し、HIC内の電気的接続部の断線を防止することができる。又、取付金具の外側面に設けた接地部を基板の接地パターンに直接電気的に接続することによって、より短い距離で且つ多数の箇所で接地でき、浮遊インダクタンス、容量及び抵抗を低下させ、良好で安定した高周波伝送特性を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の具体的な実施例に係わる取付金具の構成を示した斜視図。
【図2】本発明の具体的な実施例に係わるHICの構成を示した斜視図。
【図3】本発明の具体的な実施例に係わる基板の構成を示した斜視図。
【図4】本発明の具体的な実施例において、基板に取付金具を取付けた状態を示した斜視図。
【図5】本発明の具体的な実施例において、基板に取付金具及びHICを取付けた状態を示した斜視図。
【図6】従来の取付金具によるHICの取付けを示した説明図。
【符号の説明】
4 基板
5 HIC
8 取付金具
41 開口部
42 固定穴
43 端子取付穴
52 リード端子
53 ヒートシンク
82 固定部
83 接地部
84 爪部

Claims (3)

  1. 吸熱のための基台を有したハイブリッドICを基板に設けられた開口部に収納固定する取付金具であって、
    前記開口部の側壁に沿って配設されて前記基板に固定されると共に、前記基台の周面と摺動可能に接触し、前記基台の周面に対して弾性付勢する枠形状に形成されたこと
    を特徴とするハイブリッドICの取付金具。
  2. 前記取付金具は、側面部の一部が内側にテーパ状に突出して形成された爪部を有することを特徴とする請求項1に記載のハイブリッドICの取付金具。
  3. 前記取付金具は、その外側面に突出して形成され、前記基板に直接接地される接地部を有することを特徴とする請求項1に記載のハイブリッドICの取付金具。
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