JP3578821B2 - シートリクライニング装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
この発明は自動車等のシートリクライニング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
シートリクライニング装置は、運転乗員の安全運転姿勢の確保と安楽な着座を目的としてシートバックの傾斜角度を所定の範囲内で所望に設定できるようにした座席装置である。
【0003】
ところで、出願人は本件出願と同時に新規なシートリクライニング装置を提供すべく特許出願をした。このシートリクライニング装置は、ベースプレートにセンターシャフトを突設し、該センターシャフトにツースプレートを回動可能に嵌合し、該ツースプレートにベースプレート側で前記センターシャフトを中心とする所定半径の円弧部を有する凹部を形成し、該凹部の円弧部に内周歯部を形成し、該内周歯部に噛合するロック歯部を有するツース部材を前記凹部及びこれと対面してベースプレートに形成した案内部にスライド可能に収容するとともに、ツース部材をスライド移動させるカム部材を操作レバーにて回動可能に前記凹部及び案内部に収容してなる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のシートリクライニング装置によれば、ツースプレートの内周歯部と噛合するロック歯部を有するツース部材がツースプレートとベースプレートに挟まれて介在しているから、ツースプレートとベースプレートの剥離が生じるとロック歯部と内周歯部との噛合強度が低下し、リクライニングのロックが損なわれると云う問題がある。
【0005】
そこで、この発明は上記事情に鑑みて、ツース部材がツースプレートの面内でベースプレートとの間に挟持されたシートリクライニング装置の剥離防止構造を提供する。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明にかかるシートリクライニング装置は、ベースプレートのセンターシャフトにツースプレートを回動可能に嵌合し、該ツースプレートにベースプレート側で前記センターシャフトを中心とする所定半径の円弧部を有する凹部を形成し、該凹部の円弧部に内周歯部を形成し、該内周歯部に噛合するロック歯部を有するツース部材を前記凹部とこれに対面してベースプレートに形成した案内部にスライド可能に収容し、該ツース部材をスライド移動させるカム部材を操作レバーにて回動可能に前記凹部及び案内部に収容し、かつ、前記ツースプレートの円弧部を回動可能に押えて前記センターシャフトとともにツース部材を囲む少なくとも一対の押え部材をベースプレートに離間して設け、かつ、前記ベースプレートとツースプレートにそれぞれ前記センターシャフトを中心とするエンボス凸部を形成するとともに、該ツースプレートのエンボス凸部の内周部にベースプレートのエンボス凸部の外周部を嵌合したことを特徴とする。
【0007】
【作用】
ツースプレートのエンボス凸部の内周部とベースプレートのエンボス凸部の外周部とが回動可能に嵌合するとともに、ツースプレートはセンターシャフトと少なくとも一対の離間した押え部材を介してベースプレートに押え付けられ、ツースプレートはツース部材を囲む少なくとも3点で剥離防止される。
【0008】
【実施例】
以下この発明の実施例につき図に基づき説明する。図1,2に示すように、ベースプレート1にかしめ部2bで固定するセンターシャフト2を介してツースプレート3が回動可能に軸支されている。ツースプレート3はセンターシャフト2を中心とする所定半径の円弧部3aを有し、その円弧部3aの周縁部が摺接する軸部を有する少なくとも一対の平頭ピン4が押え部材として互いに離間してベースプレート1に植設されている。
【0009】
センターシャフト2は段付き又は鍔2a付きで、ツースプレート3はその鍔2aに当接するエンボス凸部3bを有し、そのエンボス凸部3bの中心部にせンターシャフト2を挿通する孔3cが穿設されている。エンボス凸部3bの外周部に操作レバー5が鍔2aで抑えられて回動可能に嵌合し、エンボス凸部3bの内周部にベースプレート1のエンボス凸部1aが嵌合している。エンボス凸部1aの中心部に小判型等の異径孔1bが穿設され、その異径孔1bにセンターシャフト2の異径断面部2cが嵌合している。エンボス凸部1aの裏面はかしめ部2bでかしめ固定してある。
【0010】
操作レバー5にはツースプレート3の面内に存して傾斜した長孔6が形成されている。操作レバー5と平頭ピン4との間には復帰ばね7が弾装されている。また、センターシャフト2には渦巻きばね8の内端部が掛止され、渦巻きばね8の外端部はツースプレート3に形成したばね掛止部3dに掛止している。ばね掛止部3dはシートバックフレーム9を連結するためのボルト挿通孔10を有する連結部10a間に曲げ形成されている。
【0011】
ツースプレート3にはセンターシャフト2を中心とする所定半径の円周上に位置する長孔11が形成され、この長孔11と操作レバー5の長孔6に係合する操作ピン12を介して回動且つ上下方向へ摺動可能にカム部材13がベースプレート1とツースプレート3間に挟持されている。このカム部材13と係脱して上下方向へスライド可能にツース部材14がベースプレート1とツースプレート3間に挟持されている。カム部材13及びツース部材14は一対の離間した平頭ピン4,4とセンターシャフト2で囲まれた三角形の面内に位置している。
【0012】
カム部材13とツース部材14は操作レバー5と共にロック機構部を形成するもので、図3に示すように、カム部材13とツース部材14とはベースプレート1に形成したエンボス凹部15とツースプレート3に形成したエンボス凹部16とに収容されている。
【0013】
エンボス凹部15は略四角形とした部分に側部15aを有し、ツース部材14がその側部15aに摺接してセンターシャフト2の半径方向へ移動可能に嵌合する案内部として作用する。さらに、エンボス凹部15には略円形とした部分に円弧部15bを有し、この円弧部15bにカム部材13の略円形とした軸部21が回動可能に嵌合している。
【0014】
そして、エンボス凹部16はセンターシャフト2を中心とする所定半径の略扇形であり、その円弧部の内周面に内周歯部17が所定範囲内で所定ピッチにて形成されている。内周歯部17に噛合するロック歯部18がツース部材14の下部端縁に形成されている。
【0015】
ツース部材14は、上部にフック部19が一体形成され、このフック部19にカム部材13のレバー部20が係脱する。すなわち、カム部材13はフック部19に進入可能な形状を有するレバー部20と、エンボス凹部15の円弧部15bに嵌合する略円形の軸部21及び操作ピン12を突設する軸部22とを一体形成してなる。軸部22はエンボス凹部15の円弧部15bに隣接して下位に形成された円弧部15cに遊嵌している。
【0016】
操作ピン12はカム部材13の両側へ所定長さで延伸し、その延伸した操作ピン12はベースプレート1に長孔23を形成してベースプレート1の裏側に突させる。長孔23はセンターシャフト2と操作ピン12を結ぶ線と同一線上に所定長さで形成されている。
【0017】
なお、操作ピン12は鍔付きピンとしてカム部材13にかしめ結合すべく、図4に示すように、操作ピン12を挿通する部分のカム部材13を肉薄に形成して段部13aを形成し、その段部13aに鍔12aとかしめ部12bが収まり、カム部材13の両側に鍔12aとかしめ部12bがカム部材13の両側面から突出しないようにして、長孔11,23の径を小さくし、それらの穴開けによる強度低下を防止することができるようにしてある。
【0018】
上記構成の組付けに際しては、センターシャフト2に、初めに操作レバー5、ついでツースプレート3、そして最後にカム部材13とツース部材14とをエンボス凹部15に収容してベースプレート1を、それぞれ嵌合した後、センターシャフト2の頭部2aをベースプレート1にかしめ結合するものである。
【0019】
そして、前記センターシャフト2のかしめ部2b側に、断面円形のシャフト部2dを形成し、このシャフト部2dに連結パイプ24を回動可能に嵌合し、連結パイプ24の一端部にリンクレバー25が一体に連結されている。リンクレバー25の端部には操作ピン12を嵌合する孔26が穿設されている。連結パイプ24は座席装置のインナー側に配設された他方のシートリクライニング装置に延伸してそれを連動させる。
【0020】
次に上記実施例の作用につき説明する。リクライニング調節、すなわち、ツースプレート3を傾動させるときは、操作レバー5をセンターシャフト2を中心として時計方向へ回動させることにより、図5(B)に示すように、傾斜した長孔6に係合する操作ピン12が斜め上方へ押し上げられ、これによりカム部材13が軸部21を中心として時計方向へ回動し、レバー部20がフック部19に進入してツース部材14をエンボス凹部15の側部15aに沿って上方へ押し上げるから、ロック歯部18と内周歯部17の噛合が解除される。したがって、ツースプレート3は渦巻きばね8の付勢力にてセンターシャフト2を中心として反時計方向へ回動する。
【0021】
そこで、シートバックフレーム9を所望の傾斜角度に設定して操作レバー5を放すと、操作レバー5は復帰ばね7の力にて元の状態に復帰し、図5(A)に示すように、長孔6を介して操作ピン12が押し下げられてカム部材13が軸部21を中心として反時計方向へ回動し、レバー部20がフック部19を介してツース部材14を押し下げ、したがって、ロック歯部18と内周歯部17が噛合してリクライニング角度をロックする。ロック歯部18と内周歯部17が噛合すると、カム部材13のレバー部20がツース部材14に当接した部位と軸部21が円弧部15bと当接した部位とを結ぶ線上において、ツース部材14の噛合を解除しようとする力(ツース部材14を押し上げようとする力)に対抗する抗力が形成される。
【0022】
かくして、ツース部材14に掛かる力はカム部材13を介してベースプレート1のエンボス凹部15bにて受けられ、操作ピン12を介して操作レバー5には直接負荷しない構造であるから、操作レバー5の操作は軽くなる。また、ツースプレート3の円弧部3aをベースプレート1に植設した平頭ピン4で押える一方、カム部材13及びツース部材14が一対の離間した平頭ピン4,4とセンターシャフト2で囲まれた三角形の面内に位置するようにしたから、ベースプレート1とツースプレート4間に挟持するツース部材14とカム部材13の剥離運動が生じることなく安全である。
【0023】
なお、本実施例においては、ツース部材14とカム部材13とをベースプレート1に形成したエンボス凹部15に収容しているが、ベースプレート1にエンボス凸部を形成し、このエンボス凸部を案内部として、ツース部材14をスライド可能に収容するとともに、軸部21を回動可能に支持するようにしてもよい。
【0024】
【発明の効果】
以上説明したこの発明によれば、ツースプレートのエンボス凸部の内周部にベースプレートのエンボス凸部の外周部を嵌合するとともに、ツースプレートはセンターシャフトと少なくとも一対の離間した押え部材によりベースプレートに押さえ付けられて剥離が防止され、カム部材及びツース部材はセンターシャフトと押え部材で囲まれた面内に位置するから、ロック歯部と内周歯部との噛合の強度が不足する事態は生じなくなる。
【0025】
また、操作レバーはツースプレートのエンボス凸部に嵌合したから、センターシャフトをベースプレートにかしめて段又は鍔間に挟持して操作が重くなるような事態は生じなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例を示すシートリクライニング装置の正面図
【図2】図1の断面側面図
【図3】図1の要部平面図
【図4】カム部材の側面図
【図5】(A),(B)はロック機構部の作用説明図
【符号の説明】
1…ベースプレート
2…センターシャフト
3…ツースプレート
4…平頭ピン
5…操作レバー
6…長孔
7…復帰ばね
8…渦巻きばね
11,23…長孔
12…操作ピン
13…カム部材
14…ツース部材
15,16…エンボス凹部
17…内周歯部
18…ロック歯部
19…フック部
20…レバー部
21…軸部
Claims (3)
- ベースプレートのセンターシャフトにツースプレートを回動可能に嵌合し、該ツースプレートにベースプレート側で前記センターシャフトを中心とする所定半径の円弧部を有する凹部を形成し、該凹部の円弧部に内周歯部を形成し、該内周歯部に噛合するロック歯部を有するツース部材を前記凹部とこれに対面してベースプレートに形成した案内部にスライド可能に収容し、該ツース部材をスライド移動させるカム部材を操作レバーにて回動可能に前記凹部及び案内部に収容し、かつ、前記ツースプレートの円弧部を回動可能に押えて前記センターシャフトとともにツース部材を囲む少なくとも一対の押え部材をベースプレートに離間して設け、かつ、前記ベースプレートとツースプレートにそれぞれ前記センターシャフトを中心とするエンボス凸部を形成するとともに、該ツースプレートのエンボス凸部の内周部にベースプレートのエンボス凸部の外周部を嵌合したことを特徴とするシートリクライニング装置。
- センターシャフトは段部又は鍔部を有し、該段部又は鍔部に当接するエンボス凸部をツースプレートの回転中心部に形成し、該ベースプレートに前記センターシャフトをかしめ結合してなることを特徴とする請求項1記載のシートリクライニング装置。
- センターシャフトは段部又は鍔部を有し、該段部又は鍔部に当接するエンボス凸部をツースプレートの回転中心部に形成するとともに、該エンボス凸部に操作レバーを回動可能に嵌合し、該ベースプレートに前記センターシャフトをかしめ結合してなることを特徴とする請求項1記載のシートリクライニング装置。
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| JP01361695A JP3578821B2 (ja) | 1995-01-31 | 1995-01-31 | シートリクライニング装置 |
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Applications Claiming Priority (1)
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| JPH08196371A JPH08196371A (ja) | 1996-08-06 |
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1995
- 1995-01-31 JP JP01361695A patent/JP3578821B2/ja not_active Expired - Fee Related
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| JPH08196371A (ja) | 1996-08-06 |
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