JP3580574B2 - 炭化水素類を発泡剤とする硬質ポリウレタンフォームの製造方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は炭化水素類を発泡剤とする硬質ポリウレタンフォームの製造方法に関する。より詳しくは、電気冷蔵庫用断熱材および冷凍庫用断熱材として好適に使用される、常圧における沸点が85℃以下の飽和炭化水素類を主たる発泡剤とする硬質ポリウレタンフォームの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
硬質フォームは断熱材としての用途が主なもので、フォームを形成するための発泡剤の主成分としては、ハロカーボン類が一般に用いられてきた。特に電気冷蔵庫用断熱材は省エネルギー、省スペース化のため、厳しい断熱性が要求され、フロン11が中でも有用な発泡剤として使用されてきた。
しかし、フロン11はオゾン破壊係数が大きいことから、使用が禁止されることになり、オゾン破壊係数のより小さい発泡剤、代替フロンへの移行が課題となっている。しかしながら、代替フロンもまた、オゾン破壊係数が0ではないことから、近い将来使用禁止とされることになっている。このような状況から、シクロペンタン等の常圧における沸点が85℃以下の飽和炭化水素類が可燃性物質であるものの、オゾン破壊係数が0であることから、発泡剤として有望視されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
断熱性等の性能が好ましいポリウレタンフォームを得るためには、各原料を均一によく分散させることが不可欠である。通常は整泡剤成分としてシリコーン整泡剤が用いられる。これは、原料の相溶化作用もあり、発泡剤としてハロカーボン類を用いた場合はシリコーン整泡剤のみで十分に原料を分散させることが可能である。ところが、常圧における沸点が85℃以下の飽和炭化水素類は、ハロカーボン類に比べ極性が小さく、ポリウレタンフォーム原料のポリオール成分との相溶性が低い。そのため、ポリオール成分と発泡剤、水、触媒、添加剤、整泡剤等を混合したプレミックス液において、シリコーン整泡剤のみでは常圧における沸点が85℃以下の飽和炭化水素類を十分に分散させることが極めて困難である。そこで、常圧における沸点が85℃以下の上記飽和炭化水素類とポリオール成分との相溶性をより高める方法の開発が望まれている。
また、ポリウレタンフォームは、通常、イソシアネート成分以外の原料を予め混合したプレミックス液とイソシアネート成分を反応させて製造する。プレミックス液は調製後すぐに使用される場合の他に、貯蔵して随時使用される場合があるので、常圧における沸点が85℃以下の飽和炭化水素類とポリオール成分との相溶性を高めてプレミックス液の貯蔵安定性を高める必要がある。
さらに、常圧における沸点が85℃以下の飽和炭化水素類を用いて製造したポリウレタンフォームは、該飽和炭化水素類の熱伝導度がハロカーボン類に比べ大きいので、ハロカーボン類を使用した場合と同程度の断熱性能を持たせるためには、より細かいセル構造が必要である。このためにも、常圧における沸点が85℃以下の飽和炭化水素類をプレミックス液中に十分に分散させる必要がある。
また、分散性が悪いと、プレミックス液調製時やポリウレタンフォーム発泡時に発泡剤が飛散したり、プレミックス液貯蔵時に発泡剤が分離して飛散したりして、製造されたフォームの物性は悪化するだけでなく、大きくばらつき、しかも揮発した飽和炭化水素類の引火の危険性等の問題も生じる。
【0004】
本発明はこのような状況を考慮してなされたものであり、ポリウレタンフォーム原料のポリオール成分と常圧における沸点が85℃以下の飽和炭化水素類との相溶性を高めることにより、プレミックス液の安定性を高め、発泡剤の飛散を抑えることができる硬質ポリウレタンフォームの製造方法、および該方法により得られる密度が小さく、かつ断熱性に優れた硬質ポリウレタンフォームの提供を課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記問題点について検討したところ、常圧における沸点が85℃以下の飽和炭化水素類を主たる発泡剤とする硬質ポリウレタンフォームを製造する際に、特定構造の界面活性剤を相溶化剤として含有させることにより、発泡剤の分散性を高め、プレミックス液への溶解性を改善し、発泡剤の分離や飛散を防ぐ共に、フォームのセル構造をより細かくすることができるので、得られたフォームの密度を下げ、充填性を高め、コストを下げ、しかも断熱性能を向上させ得ることを見出し、さらに鋭意検討を重ね、本発明を完成させた。
【0006】
従って、本発明は、ポリオール成分、常圧における沸点が85℃以下の飽和炭化水素類を主たる成分とする発泡剤、触媒、整泡剤およびイソシアネート成分を用いて硬質ポリウレタンフォームを製造するにあたり、(I)次式1:
R(OC2H4)a(OC3H6)bOR’………(1)
(式中、Rはアルキル基またはアルキルフェニル基を表し、R’は水素原子または炭素原子数1ないし19のアルキル基を表し、そしてaおよびbはそれぞれ平均数を表し、0または正数で、かつa+b≧1である)で表される界面活性剤、(II)アルキルアリールスルホン酸塩、(III)アルキル硫酸エステル塩または(IV)α−オレフィンスルホン酸塩から選択される界面活性剤を少なくとも1種使用すること、及び上記整泡剤成分として次式2:
【化2】
〔式中、
R 1 は互いに独立して水素原子、メチル基、エチル基、フェニル基、アルキルフェニル基、フェニルアルキル基、またはエポキシ基、アミノ基、水酸基、カルボキシル基、アシル基、メルカプト基、メタクリロ基、ウレイド基、ビニル基、アミド基、イミノ基、アルデヒド基、ニトロ基、アゾ基及びヒドラゾン基よりなる群から選ばれるいずれかの基が結合した炭化水素基若しくは硫酸エステル塩基である有機反応基を表し、
R a は炭素原子数3以上のアルキル基を表し、
R b は次式:
−(CH 2 ) j O(C 2 H 4 O) c (C 3 H 6 O) d R 4
(式中、R 4 は水素原子または炭素原子数1ないし19のアルキル基を表し、cおよびdは0または正数で、かつc+d≧1であり、そしてjは1ないし18の整数である)で表される有機置換基を表し、
R c は上記R 1 、R a またはR b のいずれかに定義された意味を表し、
xおよびyは0または正数であるが、ただしyが0の場合はR c はR a に定義された意味を表し、そして
zは正数である〕で表される化合物を使用することを特徴とする硬質ポリウレタンフォームの製造方法に関する。
【0007】
本発明において使用される上記(I)ないし(IV)の界面活性剤は相溶化剤として作用するものであり、具体的にはそれぞれ以下のものを挙げることができる。
(I)の界面活性剤は、炭素原子数12ないし22の脂肪族アルコールに酸化エチレンや酸化プロピレンを付加重合させて得られるポリオキシアルキレンオキシドアルキルエーテルや、アルキルフェノールまたはアルキルナフトールに酸化エチレンや酸化プロピレンを付加重合させて得られるポリアルキレンオキシドアルキルフェニルエーテル等の化合物が挙げられるが、もちろんこれらに限定されるものではない。上記化合物のうち市販品としては、例えば、いずれも商品名で、エマルゲン104P(花王株式会社製)、Newcol 1305、Newcol 1310(以上、日本乳化剤株式会社製)、NIKKOL OP−3、NIKKOL OP−10、NIKKOL NP−10(以上、日光ケミカルズ株式会社製)、ライオノールTD730(ライオン株式会社製)等を挙げることができる。
【0008】
(II)のアルキルアリールスルホン酸塩はアルキルベンゼンスルホン酸塩(例えばドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等)やアルキルナフタレンスルホン酸塩(例えばジプロピルナフタレンスルホン酸ナトリウム,ジブチルナフタレンスルホン酸ナトリウム等)等を例示でき、ネオペレックスNO−25、ネオペレックスF−25、ペレックスNB(以上、花王株式会社製)の商品名で市販されているもの等を使用し得るが、これらに限定されるものではないことはもちろんである。
【0009】
(III) のアルキル硫酸エステル塩としては、高級アルコールと硫酸エステルのNa、K、Caまたは有機アミン塩等を挙げることができる。例えば、エマール10、エマール40、エマールTD、エマールAD−25R(以上、花王株式会社製)、NIKKOL SLS、NIKKOL KSL、NIKKOL TEALS、NIKKOL ALS、NIKKOL SMS、NIKKOL SCS、NIKKOL SSS、NIKKOL SCG−80N(以上、日光ケミカルズ株式会社製)の商品名で市販されている製品等を使用できるが、これらに限定されるものではない。
【0010】
(IV)のα−オレフィンスルホン酸塩は、α−オレフィンのスルホン化により得られ、アルケニルスルホン酸塩とヒドロキシアルカンスルホン酸塩との混合物である。例えば、リポラン PB−800、リポラン PJ−400(以上、ライオン株式会社製)の商品名で市販されている製品等を使用できるが、これらに限定されるものではない。
【0011】
以上記載した本発明における相溶化剤である界面活性剤は、単独または2種類以上の混合物として用いることができる。また、本発明において上記相溶化剤の使用量は特に限定されないが、ポリオール成分100重量部に対して0.1ないし10重量部であることが好ましい。相溶化剤の使用量が0.1重量部未満であると、常圧における沸点が85℃以下の飽和炭化水素類をプレミックス液に十分分散させることが困難となり、10重量部を越えると、フォームの特性に悪影響を与えることがあるからである。さらに、これらの相溶化剤はあらゆる段階で添加してもよく、例えばプレミックス液調製時に他の成分と同時に配合したり、予めシリコーン系整泡剤やポリオール成分と混合しておいて用いることができる。
【0012】
本発明において硬質ポリウレタンフォームを製造するにあたり、ポリオール成分、常圧における沸点が85℃以下の飽和炭化水素類を主たる成分とする発泡剤、触媒、イソシーネート成分、水およびその他の添加剤は特に限定されず、従来公知の硬質ポリウレタンフォーム用原料を用いることができる。
【0013】
まず、ポリオール成分は、例えば、多官能の開始剤にプロピレンオキシドまたはエチレンオキシドを付加して得られるOH価が300〜600mgKOH/g、分子量200〜800のポリエーテルポリオールが使用できる。代表的な開始剤としては、例えばエチレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、ペンタエリスリトール、エチレンジアミン、トリレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、ソルビトール、ショ糖等が挙げられる。また、これらポリオール成分は単独で、または2種類以上の混合物として用いることができる。
【0014】
本発明において、硬質ポリウレタンフォームは上記のように、常圧における沸点が85℃以下の飽和炭化水素類を主たる成分とする発泡剤として用いて製造される。上記の飽和炭化水素類の代表的な化合物としては、ブタン、イソブタン、シクロブタン、ペンタン、イソペンタン、シクロペンタン、メチルシクロペンタン、ヘキサン、イソヘキサン、シクロヘキサン等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、これらの化合物は単独で、または2種類以上の混合物として用いることができる。
なお、本発明では、上記の常圧における沸点が85℃以下の飽和炭化水素類を主たる発泡剤として用いるものであり、該発泡剤としては上に挙げたような飽和炭化水素類のみを用いても、またはそれらと水や代替フロン等のオゾン破壊係数が小さいハロカーボン類等のその他の発泡剤とを組み合わせて用いてもよい。
【0015】
また、イソシアネート化合物としては、トリレン−2,4−ジイソシアネート、トリレン−2,6−ジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、3−メチルジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート等の芳香族ポリイソシアネートや、ヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族ポリイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等の脂環式ポリイソシアネートが挙げられる。これらのイソシアネート化合物もまた、単独で、または2種類以上の混合物として用いることができる。
【0016】
さらに、触媒としては、第三アミン類や有機金属化合物が使用でき、通常それらは併用される。具体的には第三アミン類としてビス(2,2’−ジメチルアミノ)エチルエーテル、トリメチルアミン、トリエチルアミン、N−メチルモルホリン、N−エチルモルホリン、N,N−ジメチルベンジルアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、N,N,N’,N’−テトラメチル−1,3−ブタンジアミン、トリエタノールアミン、1,4−ジアザビシクロ−〔2.2.2〕オクタン、ヘキサメチレンテトラミン、ピリジンオキシド等が使用される。また、有機金属化合物として錫の有機誘導体が有効で、例えばジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫マレート、ジラウリル錫ジアセテート、ジオクチル錫ジアセテート等が挙げられる。触媒は通常、ポリオール成分100重量部に対して0.1〜5重量部使用される。
【0017】
本発明において、整泡剤としては、本発明の請求項1に記載の硬質ポリウレタンフォーム製造用のシリコーン系界面活性剤が使用される。
【0023】
本発明で使用されるシリコーン系界面活性剤は、次式2:
【化3】
〔式中、
R1は互いに独立して水素原子、メチル基、エチル基、フェニル基、アルキルフェニル基、フェニルアルキル基または有機反応基を表し、
Raは炭素原子数3以上のアルキル基を表し、
Rbは次式:
−(CH2)jO(C2H4O)c(C3H6O)dR4
(式中、R4は水素原子または炭素原子数1ないし19のアルキル基を表し、cおよびdは0または正数で、かつc+d≧1であり、そしてjは1ないし18の整数である)で表される有機置換基を表し、
Rcは上記R1、RaまたはRbのいずれかに定義された意味を表し、
xおよびyは0または正数であるが、ただしyが0の場合はRcはRaに定義された意味を表し、そして
zは正数である〕で表される化合物である。
【0024】
上記式2中の置換基R1 は互いに独立して水素原子、メチル基、エチル基、フェニル基、アルキルフェニル基、フェニルアルキル基または有機反応基(例えば、エポキシ基、アミノ基、水酸基、カルボキシル基、アシル基、メルカプト基、メタクリロ基、ウレイド基、ビニル基、アミド基、イミノ基、アルデヒド基、ニトロ基、アゾ基、ヒドラゾン基等が結合した炭化水素基、硫酸エステル塩基等)から選択される基を表すが、好ましくは1価の炭化水素基、特にメチル基である。
【0025】
Ra は炭素原子数3以上のアルキル基、例えばプロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、エイコシル基等の炭素原子数3ないし20のアルキル基、好ましくは炭素原子数5ないし15のアルキル基である。これらのアルキル基は直鎖であっても分岐していてもよい。
【0026】
また、Rb 中のR4 は水素原子または炭素原子数1ないし19のアルキル基を表すが、例えはメチル基、エチル基の他、上記Ra に対して例示した基である。そして、c、dおよびjはそれぞれ5≦c≦70、0≦d≦50、そして2≦j≦10であることが好ましい。
さらに、Rc は上記R1 、Ra またはRb のいずれかに定義された意味を表し、そしてそれぞれに対して好ましい基がRc に対しても好ましい。
そして、xおよびyは0または正数で、zは正数であり、それぞれ例えば0≦x≦100、0≦y≦100、そして0≦z≦100である。
【0027】
なお、上記式2で表される化合物は、公知の変性シリコーン類製造方法、例えばSiH残基を有するポリシロキサン−オキシアルキレン共重合体に、オレフィン炭化水素を塩化白金等の触媒を用いて付加させる方法により製造することができる。
【0028】
本発明において用いる整泡剤は、本発明の請求項1に記載の硬質ポリウレタンフォーム製造用のシリコーン系界面活性剤を単独または2種類以上を組み合わせて用いることができる。
本発明における整泡剤の配合量は特に制限されないが、通常、ポリオール成分100重量部に対して0.2ないし8.0重量部である。これは0.2重量部未満では整泡剤の作用を発揮し得ず、8.0重量部を越えても、整泡剤の作用が飽和し、整泡効果の向上が得られないことによる。
【0029】
本発明において硬質ポリウレタンフォームを製造する際には、当業界で慣用の着色剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、難燃剤、フィラー等の添加剤を必要に応じ適量添加することができる。
【0030】
本発明において硬質ポリウレタンフォームの製造は、ポリオール成分、整泡剤、上記(I)ないし(IV)の界面活性剤、触媒、発泡剤、その他の添加剤およびイソシアネート化合物からなる原料成分のうち、通常、イソシアネート化合物以外の各成分を混合後、イソシアネート化合物を添加混合し、それらの混合物を型等の所定の場所に流し込み、発泡させ、成形することにより行われ得る。
【0031】
さらに、本発明は、上記本発明の硬質ポリウレタンフォームの製造方法により得られた硬質ポリウレタンフォームに関する。
本発明の硬質ポリウレタンフォームは、船舶、車両、断熱機器、倉庫、建材、特に電気冷蔵庫用断熱材や冷凍庫用断熱材として使用することができる。
【0032】
【実施例】
次に、本発明の実施例に基づいて説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
なお、以下の実施例において使用される略語の意味は以下のとおりである。
ポリオールA:25℃における粘度4300cps、OH価425mgKOH/gの硬質ポリウレタンフォーム用ポリオール
ポリオールB:25℃における粘度6000cps、OH価445mgKOH/gの硬質ポリウレタンフォーム用ポリオール
ポリオールC:25℃における粘度12000cps、OH価465mgKOH/gの硬質ポリウレタンフォーム用ポリオール
【0033】
E−104P:ポリエチレンオキシドラウリルエーテル〔エチレンオキシド(EO)付加モル数4モル,花王株式会社製,商品名エマルゲン 104P〕
N−1305:ポリエチレンオキシドトリデシルエーテル(EO付加モル数5モル,日本乳化剤株式会社製,商品名Newcol 1305)
OP−3:ポリエチレンオキシドオクチルフェニルエーテル(EO付加モル数5モル,日光ケミカルズ株式会社製,商品名NIKKOL OP−3)
OP−10:ポリエチレンオキシドオクチルフェニルエーテル(EO付加モル数10モル,日光ケミカルズ株式会社製,商品名NIKKOL OP−10)
TD−730:ポリエチレンオキシドポリプロピレンオキシドトリデシルエーテル(ライオン株式会社製,商品名ライオノール TD−730)
DBSA:n−ドデシルベンゼンスルホン酸アンモニウム
エマール20C:ポリエチレンオキシドラウリルエーテル硫酸ナトリウム(EO付加モル数3モル,花王株式会社製,商品名エマール 20C)
TPL−4:ポリエチレンオキシドラウリルエーテルリン酸ナトリウム(EO付加モル数3モル,花王株式会社製,商品名TPL−4)
TW−S120:モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン(EO付加モル数6モル,花王株式会社製,商品名レオドール TW−S120)
TW−0120:モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(EO付加モル数20モル,花王株式会社製,商品名レオドール TW−0120)
TW−0320:トリオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(EO付加モル数20モル,花王株式会社製,商品名レオドール TW−0320)
PB−800:アルケニルスルホン酸ナトリウムとヒドロキシアルカンスルホン酸ナトリウムとの混合物(ライオン株式会社製,商品名リポラン PB−800)
【0034】
整泡剤A(参考):次式5:
【化4】
で表されるシリコーン系整泡剤
整泡剤B:次式6:
【化5】
で表されるシリコーン系整泡剤
整泡剤C(参考):次式7:
【化6】
で表されるシリコーン系整泡剤
整泡剤D(参考):次式8:
【化7】
で表されるシリコーン系整泡剤
整泡剤E(参考):次式9:
【化8】
で表されるシリコーン系整泡剤
【0035】
触媒:N,N,N’,N’−テトラメチルヘキサメチレンジアミン(花王株式会社製,商品名カオライザーNo.1)
MDI:ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート(25℃における粘度188cps,NCO含有率31.1%のポリメリックMDI)。
【0036】
まず最初に、プレミックス液中での原料成分の相溶性について、本発明のものと従来技術のものとを比較した相溶性試験の結果を示し、次いで、本発明および従来技術に従ってポリウレタンフォームを製造し、それらの物性を比較した結果を示す。
【0037】
相溶性試験
相溶性試験1
200mlのガラス瓶に、「ポリオールA」100.0g、シクロペンタン12.0g、水1.6gおよび表−1に示した界面活性剤1.0gを入れ、密封後、ボールミル回転架台にて150rpmで30分間攪拌した。その後、24時間静置して、外観を観察し、下記の規準に従って評価した。なお、試験No.対照9では、界面活性剤は添加しなかった。また、「ポリオールA」を「ポリオールB」または「ポリオールC」に代えて同様の試験を行った。これらの結果をまとめて表−1に示した。
相溶性評価の規準
◎:透明で均一である
○:均一であるがやや濁りがある
△:濁りがあり不透明である
×:分離が生じている
【0038】
【表1】
【0039】
表−1から、本発明の相溶化剤である界面活性剤を使用した本発明の試験No.1〜12において、本発明に使用している以外の界面活性剤を使用するか、または使用しなかった対照1〜9に比べ、ポリオール成分とシクロペンタンとの相溶性が大幅に改善されていることが明らかである。
【0040】
相溶性試験2
200mlのガラス瓶に、「ポリオールA」100.0g、シクロペンタン12.0g、水1.6g、シリコーン系整泡剤として「整泡剤A」2.7g、「触媒」2.0gおよび表−2に示した界面活性剤0.3gを入れ、密封後、ボールミル回転架台にて150rpmで30分間攪拌した。その後、24時間静置して、外観を観察し、相溶性試験1に示した基準に従って評価した。なお、試験No.対照18では、界面活性剤は添加しなかった。また、「整泡剤A」を「整泡剤B」、「整泡剤C」、「整泡剤D」または「整泡剤E」に代えて同様の試験を行った。これらの結果をまとめて表−2に示した。
【0041】
【表2】
【0042】
表−2から、本発明の相溶化剤である界面活性剤を使用した本発明の試験No.13〜25において、本発明に使用している以外の界面活性剤を使用するか、または使用しなかった対照10〜18に比べ、ブレミックス液中の各成分の分散性が大幅に改善されており、安定性が非常に高められていることが明らかである。
【0043】
相溶性試験3
相溶性試験2における「ポリオールA」を「ポリオールB」に代えた以外はそれぞれ相溶性試験2と同様の操作を行った。結果を表−3にまとめて示した。
【0044】
【表3】
【0045】
表−3から、本発明の相溶化剤である界面活性剤を使用した本発明の試験No.26〜37において、本発明に使用している以外の界面活性剤を使用するか、または使用しなかった対照19〜27に比べ、プレミックス液中の各成分の分散性が大幅に改善されており、安定性が非常に高められていることが明らかである。
【0046】
相溶性試験4
相溶性試験2における「ポリオールA」を「ポリオールC」に代えた以外はそれぞれ相溶性試験2と同様の操作を行った。結果を表−4にまとめて示した。
【0047】
【表4】
【0048】
表−4から、本発明の相溶化剤である界面活性剤を使用した本発明の試験No.38〜49において、本発明に使用している以外の界面活性剤を使用するか、または使用しなかった対照28〜36に比べ、プレミックス液中の各成分の分散性が大幅に改善されており、安定性が非常に高められていることが明らかである。
【0049】
ポリウレタンフォームの製造
実施例1〜5(参考例)
「ポリオールA」100.0重量部、水1.6重量部、シクロペンタン12重量部、「触媒」2.0重量部、「整泡剤A」2.7重量部、および相溶化剤として表−5に示す界面活性剤0.3重量部を攪拌混合し、プレミックス液を調製した。このプレミックス液とNCOインデックスが105になる量の「MDI」を攪拌混合し、その発泡性組成物を200×200×200mmの箱内に流し込み、そこで発泡させ、硬質ウレタンフォームを作成した。このフォームを1日間放置した後、所定の大きさに切断し、JIS A9514に準拠して物性を測定した。
比較例1
「整泡剤A」の量を3.0重量部とし、相溶化剤を使用しなかった以外は実施例1〜5と同様の操作を行った。
実施例1〜5および比較例1の実験条件および試験結果を表−5にまとめて示した。
【0050】
【表5】
【0051】
表−5の結果から、本発明の相溶化剤を用いて製造したポリウレタンフォーム(実施例1〜5)は、それを用いなかった比較例1のものに比べ、優れた物性を示すものだった。また、データは示さなかったが、表−1に挙げたその他の本発明の相溶化剤によっても、同様に優れた物性を示すものが得られた。
【0052】
実施例6〜10
「整泡剤A」の代わりに「整泡剤B」を用いた以外は実施例1〜5と同様の操作を行い、硬質ポリウレタンフォームを製造し、物性値を測定した。
比較例2
上記実施例6〜10において、「整泡剤B」の量を3.0重量部とし、相溶化剤を使用しなかった以外はそれらの実施例と同様の操作を行った。
実施例6〜10および比較例2の実験条件および試験結果を表−6にまとめて示した。
【0053】
【表6】
【0054】
表−6の結果から、本発明の相溶化剤を用いて製造したポリウレタンフォーム(実施例6〜10)は、それを用いなかった比較例2のものに比べ、優れた物性を示すものだった。また、データは示さなかったが、表−1に挙げたその他の本発明の相溶化剤によっても、同様に優れた物性を示すものが得られた。
【0055】
実施例11〜13(参考例)
「ポリオールB」100.0重量部、水1.6重量部、シクロペンタン12重量部、「触媒」2.0重量部、「整泡剤C」2.7重量部、および相溶化剤として表−7に示す界面活性剤0.3重量部を攪拌混合し、プレミックス液を調製した。以下、実施例1〜5の操作と同様にして、硬質ウレタンフォームを作成し、その物性を測定した。
比較例3
「整泡剤C」の量を3.0重量部とし、相溶化剤を使用しなかった以外は実施例11〜13と同様の操作を行った。実施例11〜13および比較例3の実験条件および試験結果を表−7にまとめて示した。
【0056】
【表7】
【0057】
表−7の結果から、本発明の相溶化剤を用いて製造したポリウレタンフォーム(実施例11〜13)は、それを用いなかった比較例3のものに比べ、優れた物性を示すものだった。また、データは示さなかったが、表−1に挙げたその他の本発明の相溶化剤によっても、同様に優れた物性を示すものが得られた。
【0058】
比較例4〜8
実施例1〜5において使用した本発明の相溶化剤に代えて、表−8に示す本発明に使用している以外の相溶化剤を使用した以外は、それらの実施例と同様の操作を行って、硬質ポリウレタンフォームを作成し、その物性を測定した。結果を試験条件と併せて表−8にまとめて示した。
【0059】
【表8】
【0060】
表−8の結果を、表−5に示す実施例1〜5の結果と比較すれば、本発明に使用している以外の従来の相溶化剤を用いても、硬質ポリウレタンフォームの物性値はほとんど改善されないことが明らかである。また、データは示していないが、表−1に挙げたその他の従来の界面活性剤によっても、十分な物性値を有する製品は得られなかった。
【0061】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明の硬質ポリウレタンフォームの製造方法において、特定の界面活性剤を相溶化剤として使用することにより、硬質ポリウレタンフォーム原料の常圧における沸点が85℃以下の飽和炭化水素類とポリオール成分との相溶性が非常に高められる。その結果、本発明の常圧における沸点が85℃以下の飽和炭化水素類を主たる発泡剤とする硬質ポリウレタンフォームの製造方法によれば、プレミックス液の安定性が増し、発泡剤の飛散が防止されるものであり、この本発明の製造方法により得られた硬質ポリウレタンフォームは、密度が小さく、かつ断熱性の極めて高いものである。
従って、本発明は各種断熱材、特に、厳しい断熱性が要求される冷蔵庫用および冷凍庫用の断熱材として使用し得る硬質ポリウレタンフォームおよびその製造方法の提供を可能にする。
Claims (2)
- ポリオール成分、常圧における沸点が85℃以下の飽和炭化水素類を主たる成分とする発泡剤、触媒、整泡剤およびイソシアネート成分を用いて硬質ポリウレタンフォームを製造するにあたり、(I)次式1:
R(OC2H4)a(OC3H6)bOR’………(1)
(式中、Rはアルキル基またはアルキルフェニル基を表し、R’は水素原子または炭素原子数1ないし19のアルキル基を表し、そしてaおよびbはそれぞれ平均数を表し、0または正数で、かつa+b≧1である)で表される界面活性剤、(II)アルキルアリールスルホン酸塩、(III)アルキル硫酸エステル塩または(IV)α−オレフィンスルホン酸塩から選択される界面活性剤を少なくとも1種使用すること、及び上記整泡剤成分として次式2:
〔式中、
R 1 は互いに独立して水素原子、メチル基、エチル基、フェニル基、アルキルフェニル基、フェニルアルキル基、またはエポキシ基、アミノ基、水酸基、カルボキシル基、アシル基、メルカプト基、メタクリロ基、ウレイド基、ビニル基、アミド基、イミノ基、アルデヒド基、ニトロ基、アゾ基及びヒドラゾン基よりなる群から選ばれるいずれかの基が結合した炭化水素基若しくは硫酸エステル塩基である有機反応基を表し、
R a は炭素原子数3以上のアルキル基を表し、
R b は次式:
−(CH 2 ) j O(C 2 H 4 O) c (C 3 H 6 O) d R 4
(式中、R 4 は水素原子または炭素原子数1ないし19のアルキル基を表し、cおよびdは0または正数で、かつc+d≧1であり、そしてjは1ないし18の整数である)で表される有機置換基を表し、
R c は上記R 1 、R a またはR b のいずれかに定義された意味を表し、
xおよびyは0または正数であるが、ただしyが0の場合はR c はR a に定義された意味を表し、そして
zは正数である〕で表される化合物を使用することを特徴とする硬質ポリウレタンフォームの製造方法。 - 請求項1に記載の方法により製造された硬質ポリウレタンフォーム。
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| JP13504594A JP3580574B2 (ja) | 1994-05-25 | 1994-05-25 | 炭化水素類を発泡剤とする硬質ポリウレタンフォームの製造方法 |
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| JPH07316334A JPH07316334A (ja) | 1995-12-05 |
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| DE102006038661A1 (de) * | 2006-08-18 | 2008-02-21 | Evonik Goldschmidt Gmbh | Verwendung niedrigviskoser wässriger Polyurethanheißweichschaumstabilisatorlösungen enthaltend Polyethersiloxane bei der Herstellung von Polyurethanheißweichschäumen |
-
1994
- 1994-05-25 JP JP13504594A patent/JP3580574B2/ja not_active Expired - Fee Related
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