JP3580708B2 - 汚泥試料成形方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、汚泥試料を成形し、乾燥あるいは灰化させて含水率や強熱減量を計測する際の汚泥試料成形方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
下水汚泥広域処理場などの汚泥処理場に搬入される汚泥の性状は変動し易く、焼却、溶融処理プラントの安定運転に影響を及ぼすため、燃焼に必要な理論空気量を事前に算出し、焼却、溶融の安定化を図る目的で、汚泥の含水率、強熱減量を逐次計測するようにしている。
【0003】
この種の計測に一般に用いられている下水試験法(日本下水道協会により定められた試験方法に基づく手分析手法)では、含水率は、一定量採取した下水汚泥を重量計測し、105〜110℃で2時間乾燥して放冷後に再び重量計測することにより算出され、強熱減量は、含水率計測後の汚泥を600±25℃で1時間強熱灰化して放冷後に重量を計測することにより算出される。
【0004】
実際の計測に際しては、汚泥を均一に乾燥および強熱灰化させるために、図4に示したように、汚泥供給ノズル21より試料皿22に供給された汚泥試料23を機械的プレスやヘラによって平坦に成形し、その後に試料上方に配置した加熱ランプにより加熱するようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記したように汚泥試料を平坦に成形しても、汚泥表面のみ温度上昇が大きくなって内部と温度差が生じ、乾燥や灰化が不均一になり、計測誤差の要因となっていた。
【0006】
本発明は、汚泥試料を均一に乾燥および灰化できる形状に成形する汚泥試料成形方法を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記した課題を解決するために、本発明の汚泥試料成形方法は、汚泥試料を成形し、乾燥あるいは灰化させて含水率や強熱減量を計測するに際して、試料皿に一定量供給された汚泥試料を圧縮空気で平坦化し、かつその中央領域に圧縮空気によって試料皿の底面に達する凹部を形成するようにしたものである。
【0008】
上記構成によれば、通常行われるように汚泥試料を上方から加熱した時に、汚泥試料の表面が直接加熱されるとともに、汚泥試料の凹部に対応する試料皿の中央領域の露出面が直接加熱され、この露出面からの伝熱効果によって汚泥試料の下面が加熱されることになり、凹部による表面積の増大もあって、汚泥試料は均一にかつ効率的に乾燥され、灰化される。
【0009】
凹部の数は1個であっても複数個であってもよいが、汚泥試料全体に均一に分布させるのが好ましい。
成形手段としては機械的プレス、ヘラ、圧縮空気などを使用できるが、汚泥試料の付着という観点から、圧縮空気が好適である。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面を参照しながら説明する。
図1に示した脱水汚泥含水率・強熱減量自動計測装置は、汚泥焼却、溶融処理プラントへの汚泥搬送路(図示せず)に付設されたものであり、計測装置本体1と制御盤2とで構成されている。
【0011】
制御盤2はPLC(Programmable logic controller)3および加熱ランプコントローラ3aを備えていて、連続自動計測プログラムを動作させて、計測装置本体1へ汚泥を供給する汚泥試料供給ポンプ4(定量ポンプ)の運転や、計測装置本体1において汚泥を搬送するハンド5の制御、加熱温度パターンを自動設定した温度制御などを行なう。
【0012】
以下、含水率および強熱減量の計測の手順を説明する。
汚泥試料供給ポンプ4が一定時間運転されて、汚泥溜り(図示せず)の脱水汚泥が一定量だけ汚泥試料供給管6内に採取され、それと同量の脱水汚泥が汚泥採取室7に圧送されて試料皿8に供給される。
【0013】
試料皿8上の脱水汚泥は成形された後に、ハンド5により加熱計量室9へ搬送されて、電子天秤10で重量計測され、次いで、ハロゲンランプ11と熱電対12とにより、予め設定された加熱温度パターンに基いて乾燥および強熱灰化され、各工程後に電子天秤10で重量計測される。そして、各計測値から、含水率・強熱減量が算出される。
【0014】
各工程で発生した排ガスは排ガス処理装置13を経て系外へ排出され、重量計測を終えた強熱残留物はハンド5により汚泥採取室7へ再搬送されて、廃棄室14へ回収される。
【0015】
上記した脱水汚泥の成形の手順を詳細に説明する。
図2(a)に示したように、汚泥試料供給管6の端部の汚泥供給ノズル16の下方に堆積した脱水汚泥15は、図2(b)に示したように、コンプレッサ17の下方に搬送され、コンプレッサ17より給気ノズル18を通じて下向きに広範囲に供給される圧縮空気19によって平坦化される。その後に、この平坦化された脱水汚泥15の中央領域に、コンプレッサ17より給気ノズル18を通じて下向きに狭い範囲に供給される圧縮空気19によって、試料皿8の底面に達する凹部15aが形成される。
【0016】
このように成形されることにより、ハロゲンランプ11によって上方から加熱された時に、脱水汚泥15の表面が直接加熱されるとともに、脱水汚泥15の凹部15aに対応する試料皿8の中央領域の露出面が直接加熱され、この露出面からの伝熱効果によって脱水汚泥15の下面が加熱されることになり、脱水汚泥15は均一にかつ効率的に乾燥、灰化される。計測時間の短縮も可能である。
【0017】
しかも、機械的プレスやヘラを使用する従来の成形方法のように成形手段に汚泥が付着することはないので、成形手段に付着し、乾燥した汚泥が次回に計測される汚泥の成形の際に混入して、実際の汚泥とは性状が異なる汚泥の含水率、強熱減量が計測されるという不都合は回避される。
【0018】
しかしながら、脱水汚泥15は必ずしも平坦化する必要はなく、凹部15aの形成だけでも、均一かつ効率的な乾燥、灰化を図ることができる。また、汚泥の付着・混入が生じるとはいえ、均一かつ効率的な乾燥、灰化を優先して、機械的プレスやヘラにより平坦化および凹部15aの形成を行ってもよい。
【0019】
図3に示したように、複数の凹部15aを脱水汚泥15全体に均一に分布させれば、伝熱効果が高まる。
【0020】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、汚泥試料の中央領域に、試料皿の底面に達する凹部を形成することにより、汚泥試料の表面を直接加熱できるとともに、凹部に対応する試料皿露出面の加熱による伝熱効果で汚泥試料の下面を加熱することができ、汚泥試料を均一にかつ効率的に乾燥、灰化することができる。その結果、含水率、強熱減量の計測精度を高めることができるとともに、計測時間の短縮も可能であり、汚泥焼却、溶融の安定化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における汚泥試料成形方法が行われる脱水汚泥含水率・強熱減量自動計測装置の概略全体構成を示した説明図である。
【図2】同汚泥試料成形方法の手順を示した説明図である。
【図3】同汚泥試料成形方法による他の成形汚泥を示した説明図である。
【図4】従来の汚泥試料成形方法による成形汚泥を示した説明図である。
【符号の説明】
8 試料皿
15 脱水汚泥
15a 凹部
16 汚泥供給ノズル
19 圧縮空気

Claims (1)

  1. 汚泥試料を成形し、乾燥あるいは灰化させて含水率や強熱減量を計測するに際して、試料皿に一定量供給された汚泥試料を圧縮空気で平坦化し、かつその中央領域に圧縮空気によって試料皿の底面に達する凹部を形成することを特徴とする汚泥試料成形方法。
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