JP3592193B2 - 電池パック - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、二次電池によって構成した電池パックに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
携帯電話機、モバイルコンピュータ等の携帯情報機器や携帯型音響機器などは、その携帯性を向上させるべく小型軽量化、薄型化の要求が高まっている。その鍵を握っているのが電池電源装置であると言っても過言ではなく、特に二次電池を用いた電池電源装置の軽量化、薄型化の要求が高い。
【0003】
二次電池を用いた電池電源装置(電池パック)の軽量化、薄型化は、取りも直さず二次電池の軽量化、薄型化を達成することにあり、これを目的として金属層の両面を複数の樹脂層で被覆したラミネートシートを外装ケースとして、これに発電要素を封入した二次電池が実用化されている。このラミネートシートを外装ケースとした二次電池を用いることにより、軽量化、薄型化された電池パックを構成することができる。特に、電池容量を大きくするために複数の二次電池を並列接続する場合、あるいは、比較的高い電圧を得るために複数の二次電池を直列接続する場合などでは軽量化がより促進され、板状の薄い電池パックが構成でき、携帯機器の軽量化、薄型化の要求に応えることができる。
【0004】
このように電池パックを構成するとき、パックケース内には水が侵入しないように少なくとも生活防水程度には防水対策を施す必要がある。この防水対策を施す上で問題となるのは、電池パックの外部入出力端子の処理であって、パックケースの外部に露出する接触面から内部に向けて延出する電気的接続部があり、ここが水の侵入路となる。
【0005】
この対策として従来技術においては、図12に示すように、パックケース50の端子取付け凹部52に形成されたスリット穴51、51に外部から挿入された外部入出力端子55の挿入片55a、55aには、パックケース50の内面側に端子取付け凹部52を埋めるように挿入片55a、55aに被さるゴム質部材53が配設され、挿入片55a、55aとスリット穴51、51との間の隙間からの水の侵入を防いでいる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来構成では、外部入出力端子からの水の侵入を防ぐためにゴム質部材53が必要となり、構成部材の増加に伴って、その取付け作業も必要となり、電池パックのコストアップにつながる。また、小型軽量化、薄型化された電池パックではゴム質部材53の取付け作業は困難を伴い、軽量化を損なうものとなる。
【0007】
本発明が目的とするところは、外部入出力端子の取付け部位の防水対策を簡易に且つ安価に構成した電池パックを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明は、樹脂成形によって形成されたパックケース内に二次電池を収容し、この二次電池に接続される外部入出力端子がパックケースの所定位置に外部に接触面を露出させて取り付けられた電池パックであって、前記パックケースの所定位置に、外面側はスリット状に開口し、内面側は開口を薄肉成形された封止膜で閉じた取付け穴が形成され、前記外部入出力端子は、前記接触面から直角に立ち上げ、その幅方向の両側に取付け穴の長さ以上に突出する戻り止めを設けた挿入片が形成されてなり、前記取付け穴の外面側から前記挿入片を挿入して外部入出力端子を圧入することにより、挿入片の先端によって前記封止膜が破断され、前記戻り止めが取付け面の内面縁に係止され、外部入出力端子がパックケースに取り付けられるように構成されてなることを特徴とするものである。
【0009】
上記構成によれば、外部入出力端子をパックケースに取り付けるとき、挿入片の先端が取付け穴の封止膜を破断させてパックケース内に侵入するので、挿入片には破断された封止膜が密着して挿入片と取付け穴との隙間を閉じ、外部から隙間を通じて水がパックケース内に侵入することが防止される。また、挿入片が取付け穴に挿入端まで挿入されたとき、挿入片に形成された抜け止めが取付け穴の周囲面に係止されるので、外部入出力端子は挿入動作のみでパックケースに固定することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態について説明し、本発明の理解に供する。尚、以下に示す実施形態は本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【0011】
本発明の実施形態は、ラミネートシートによって形成された外装ケース内に発電要素を収容した二次電池1を3個並列接続した電池パックの構成を示すもので、図1(b)に示すように、パックケース2を構成する下ケース2b内に3個の二次電池1と回路基板3とを収容し、下ケース2bに上ケース2aを接合することによって、図1(a)の外観図に示すように偏平な二次電池パックに形成したものである。
【0012】
前記二次電池1は、リチウムポリマ二次電池として構成されたもので、金属層の両面を複数の樹脂層で被覆したラミネートシートを2つ折りにして、図2(b)に示すように、2つ折りするラミネートシートの一方面側に形成された凹部29内に発電要素を収容し、図2(a)に示すように、3方のシール辺P1、P2、P3を熱シールして外装ケース4を形成し、発電要素を構成する積層極板30の正極極板に接続された正極リード11及び負極極板に接続された負極リード12は、外装ケース4の同一のシール辺P3から外部に引き出されている。外装ケース4を形成した両側のシール辺P1、P2は、図2(c)に示すように、折り曲げて平板面上に粘着テープ31で固定され、幅寸法の縮小を図っている。
【0013】
この二次電池1は、図3に示すように、樹脂成形によって半殻体に形成された下ケース2b内に配設される。図示するように下ケース2bには、複数の二次電池1それぞれを個別に位置決めする電池位置決めリブ6a、6b、6cが形成され、下ケース2bの内周壁28と共に各二次電池1を囲んで収容位置を規制する位置規制壁を構成し、二次電池1はその4辺で位置決め保持される。この下ケース2bの底面にはプラス入出力端子25a、マイナス入出力端子25b、温度検出端子25cからなる外部入出力端子25が取り付けられ、それぞれにプラスリード板22a、マイナスリード板22b、温度検出リード板22cからなるリード板22が接合され、それぞれの一端が回路基板3の配設位置の下に位置している。回路基板3は基板位置決めリブ7a、7bと内周壁28とによって位置決めされ、下ケース2b上に回路基板3が配置されたとき、回路基板3に形成されたプラス接続端子20a、マイナス接続端子20b、温度検出接続端子20cからなる接続端子20それぞれの孔に対応するリード板22がそれぞれ入るので、リード板22と接続端子20とをハンダ付けして両者が接続され、回路基板3が外部入出力端子25に接続された状態が得られる。この接続構成により外部入出力端子25から回路基板3を通じて二次電池1に対する充放電を行うことができる。
【0014】
前記外部入出力端子25は、図4に示すように、下ケース2bの外面側に膨出し、内面側に凹部を形成した端子取付け凹部61に取り付けられる。図5、図6、図7は、前記外部入出力端子25の取り付け構造を示すものである。図5(a)に示すように、下ケース2bに形成された端子取付け凹部61には、外部入出力端子25を構成するプラス入出力端子25a、マイナス入出力端子25b、温度検出端子25c毎に、その挿入片62の幅と厚さとに対応するスリット状に外部側に向けて開口する取付け穴60、60が形成され、その内部側は樹脂成形時に薄膜状に形成された封止膜60a、60aによって閉じられている。図6は、プラス入出力端子25aの形状を示すもので、下ケース2bから外部に露出して機器側プローブが接触する接触面65の両側から一対の挿入片62、62が直角に立ち上げ形成され、その先端両側には抜け止め63がそれぞれ形成されている。また、一方の挿入片62にはリード片64が延出形成され、回路基板3に接続するためのリード板22が接合される。尚、マイナス入出力端子25bも同一形状に形成されており、温度検出端子25cは幅が狭く形成されているのみで、構造上は同様のものであり、ここではプラス入出力端子25aの取り付けについて説明するが、他の端子についても同様に取り付けられる。
【0015】
図6に示すプラス入出力端子25aはリード片64から取付け穴60に圧入すると封止膜60aは破断してリード片64は下ケース2bの内部に挿入され、引き続き挿入片62、62をそれぞれ取付け穴60、60に圧入すると封止膜60aは全体的に破断し、挿入端で図7に示すように抜け止め63が取付け穴60の内面縁に係止されて、プラス入出力端子25aは下ケース2bに固定される。また、破断した封止膜60aは挿入片62に密着するので、取付け穴60と挿入片62との間の間隙から下ケース2b内に水が侵入することは防止される。この防水効果は生活防水程度であるが、雨滴、水滴からの防御は可能で、電池パックとして充分に機能する。
【0016】
外部入出力端子25及びリード板22を取付け、回路基板3が配設された下ケース2b上に3個の二次電池1を位置決め配置すると、図8に示すように、各二次電池1それぞれの正極リード11及び負極リード12は、その先端が回路基板3に形成されたハンダ付けランド21上に位置するようになる。正極リード11及び負極リード12それぞれには、予めその先端にニッケル板によって形成された接続部材19が超音波溶接され、この接続部材19を基板10上に導体パターンにより形成されたハンダ付けランド21にハンダ付けすることにより、3個の二次電池1の回路基板3への接続がなされる。このように接続部材19を用いるのは、正極リード11がアルミニウムであり、ハンダ付けができないため、容易なハンダ付けを可能とするものである。
【0017】
回路基板3は両面基板として形成され、裏面に各ハンダ付けランド21を接続して各二次電池1を並列接続する導体パターン9が形成され、表裏の導体パターン9は要所でスルーホール13によって接続され、電池保護装置を構成する過電流保護素子8及び保護回路5の回路パターンが形成されている。
【0018】
各二次電池1を回路基板3に接続することによって、図9の回路図に示すように、各二次電池1はそれぞれ過電流保護素子8を直列接続した状態にして並列接続され、並列接続された3個の二次電池が保護回路5を通じて接続端子20に接続された回路構成が得られる。過電流保護素子8は、各二次電池1それぞれに過大な充放電電流が流れたときに溶断して二次電池1個々の破損を防止するものである。また、保護回路5は、IC部品を含む複数の電子部品を基板10上の所定位置に集中的に実装し、樹脂モールド26により被覆して構成されたもので、過充電、過放電等の二次電池パックとしての異常状態を検出したとき、入出力回路を遮断して二次電池1を異常状態から保護するものである。これら過電流保護素子8及び保護回路5によって電池保護装置が構成されており、この二次電池パックに接続される機器の故障や誤動作、あるいは間違った使用などによる二次電池の破損を防止することができる。
【0019】
このように下ケース2b内に全ての構成要素が収容された後、図1に示すように、下ケース2bに上ケース2aが超音波接合され、複数の二次電池1をパックケース2内に封じた電池パックが完成される。
【0020】
上ケース2aには、図10に示すように、下ケース2bの内周壁28と外周壁27との間に形成された側周溝34に嵌入する側周リブ33と、下ケース2bに形成された電池位置決めリブ6b、6bの間の電池保持溝35に嵌入する電池保持リブ36と、下ケース2bに形成された電池位置決めリブ6aと基板位置決めリブ7aとの間に嵌入するリード辺保持リブ37と、回路基板3の厚さ方向の位置を規制する基板押さえリブ38とが形成されている。また、位置決めリブ39が3ヵ所の隅に形成され、下ケース2bに形成された位置決め部40に嵌合できるように構成されている。
【0021】
前記位置決めリブ39を下ケース2bの位置決め部40に挿入して上ケース2aを下ケース2bに位置決めし、上ケース2aを下ケース2b側に加圧すると、側周リブ33は側周溝34に、電池保持リブ36は電池保持溝35に、リード辺保持リブ37は電池位置決めリブ6aと基板位置決めリブ7aとの間に嵌入し、それぞれリブ先端に形成されたV字リブは溝の底に形成されたV字溝に嵌まり合う。この状態で上ケース2aと下ケース2bとを超音波溶接装置のホーンと受け治具とにより挟圧し、ホーンから超音波加振すると、上ケース2aと下ケース2bとはV字リブ42とV字溝43との間で溶着される。このように上ケース2aと下ケース2bとを凹部に凸部が嵌まり合う構造に嵌合させることによって確実な位置決めがなされると同時にパックケース2の剛性を高めることができる。また、凹部の底で凸部の先端を超音波接合することによって、接合部が外部に露出せず、これが周辺部だけでなく複数の二次電池1を囲む位置でもなされるので、パックケース2の捻じりや曲げに対する強度を向上させることができる。
【0022】
図11は、二次電池1のパックケース2内への収容状態を示すもので、(a)は二次電池1の短手方向、(b)は二次電池1の長手方向の断面図である。図示するように、下ケース2bの二次電池1の平板面と接する部位は薄肉成形された弾性変形面44に形成されている。弾性変形面44は、その周囲から段差Hだけ低い位置に薄肉成形され、二次電池1が膨張によりその厚さが変化した場合に平面状態を保って弾性変形する。図4に示すように、この弾性変形面44には薄肉成形されているので、刃物等による突き刺しにより二次電池1が損傷を受けることを防止するため、ステンレス薄板45が貼着されている。このステンレス薄板45はその角部には突出部45aが形成されて貼着時の位置決めを容易にし、4辺には弾性変形面44を被覆しない部分を設けて、弾性変形面44の弾性変形する部分の変形を阻害しないようにしている。尚、外部入出力端子25が設けられた位置に配設される二次電池1に対しては、薄肉成形された弾性変形溝46を設け、同様に二次電池1の厚さ変化に対応できるようにしている。
【0023】
充放電の繰り返しや経年変化により極板が膨張したとき、この二次電池1のように外装ケース4がラミネートシートのような軟質のもので形成されている場合に、二次電池1の厚さが平均的に増加し、弾性変形面44を押し上げる。弾性変形面44はその周辺部で変形するので、弾性変形面44の中央部は平面状態を保って段差Hの中で浮き上がる。従って、段差Hを二次電池1の厚さ変化量に対応して設定することにより、二次電池1の厚さ変化によって電池パックの厚さに変化を来すことがなく、電池パックを装着する機器に影響を与えることがない。
【0024】
また、図10、図11(a)に示すように、上ケース2aの内面に二次電池1の長手方向に膨出部47が形成され、二次電池1をパックケース2内に収容したとき、二次電池1を弾性変形面44との間で挟み込む。弾性変形面44はその弾性により二次電池1に圧縮方向の力を加えるので、二次電池1には常時緊迫力が加わって極板の膨張が抑制される。また、ラミネートシートのような軟質材料によって外装ケース4を形成した二次電池1は、積層された極板群を拘束する力が弱く、衝撃や振動が加わった場合に積層された極板に位置ずれが生じやすくなるが、側面が4辺で囲まれ、厚さ方向には緊迫力が加えられていることにより、極板の移動が規制される。
【0025】
以上説明した実施形態の構成は、3個の二次電池1をパックケース2内に収容した場合であるが、3個以下、3個以上の場合にも同様に構成することができる。
【0026】
【発明の効果】
以上の説明の通り本発明によれば、外部入出力端子の挿入片を取付け穴に圧入することにより破断した封止膜が挿入片に密着するので、挿入片と取付け穴との間の隙間が埋められ、パックケース内への水の侵入を防ぐことができる。この防水のために部材を用意する必要がなく、電池パックのコストダウンと作業工数の削減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係る二次電池パックの(a)は外観図、(b)はパックケースを開いた状態の斜視図である。
【図2】二次電池の構成を示す(a)は外装ケースのシール状態を示す平面図、(b)は側面図、(c)は完成状態の平面図である。
【図3】下ケースの内面側の構成を示す平面図である。
【図4】下ケースの外面側の構成を示す平面図である。
【図5】外部入出力端子の取付け構造を示す(a)は取付け前、(b)は取付け後のB−B線矢視断面図である。
【図6】プラス入出力端子の構成を示す斜視図である。
【図7】外部入出力端子が取り付けられた状態を示すC−C線矢視断面図である。
【図8】下ケース上に回路基板と二次電池とを収容した状態を示す平面図である。
【図9】二次電池パックの電気的接続を示す回路図である。
【図10】上ケースの内面側の構成を示す平面図である。
【図11】パックケース内への二次電池の収容状態を示す(a)は二次電池短手方向、(b)は二次電池長手方向の断面図である。
【図12】従来技術に係る防水構造を示す断面図である。
【符号の説明】
1 二次電池
2 パックケース
2a 上ケース
2b 下ケース
25 外部入出力端子
60 取付け穴
60a 封止膜
62 挿入片
63 抜け止め
64 リード片
65 接触面
Claims (1)
- 樹脂成形によって形成されたパックケース内に二次電池を収容し、この二次電池に接続される外部入出力端子がパックケースの所定位置に外部に接触面を露出させて取り付けられた電池パックであって、
前記パックケースの所定位置に、外面側はスリット状に開口し、内面側は開口を薄肉成形された封止膜で閉じた取付け穴が形成され、
前記外部入出力端子は、前記接触面から直角に立ち上げ、その幅方向の両側に取付け穴の長さ以上に突出する戻り止めを設けた挿入片が形成されてなり、
前記取付け穴の外面側から前記挿入片を挿入して外部入出力端子を圧入することにより、挿入片の先端によって前記封止膜が破断され、前記戻り止めが取付け穴の内面縁に係止され、外部入出力端子がパックケースに取り付けられように構成されてなることを特徴とする電池パック。
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