JP3607081B2 - 液循環回路用エアートラップ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液循環回路用エアートラップに関し、さらに詳細には、洗浄槽へ注入する洗浄液などを循環させて使用する液循環回路において、液中の気泡を除去するための液循環回路用エアートラップに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、半導体ウエハや磁気ディスクなどのような電子部品を洗浄槽において洗浄する際には、当該洗浄槽に注入する洗浄液を循環させて使用するようにしていた。
【0003】
即ち、洗浄液を循環させる液循環回路内に洗浄槽を組み込み、洗浄液をリサイクルして使用するようになされていた。
【0004】
ところで、こうした液循環回路においては、洗浄液などの液(以下、単に「液」と称する。)の循環に伴い発生される気泡の存在が問題となっており、こうした液循環回路内に発生した気泡を除去する必要があり、この種の液循環回路として、例えば、図1に示すような液循環回路が提案されている。
【0005】
図1には、液循環回路内に発生した気泡を、フィルター・ハウジングのエアー抜き口を用いて除去するようにした液循環回路が示されている。
【0006】
この液循環回路は、液循環回路内に、液を循環させるためのポンプ10と、フィルター・ユニット12と、洗浄槽14とを有して構成されており、液はポンプ10の作用により、ポンプ10→フィルター・ユニット12→洗浄槽14→ポンプ10・・・というような順番で循環するようになされている。
【0007】
ここで、フィルター・ユニット12は、内部に濾過フィルター16を収容したフィルター・ハウジング18を備えており、このフィルター・ハウジング18には、フィルター・ハウジング18内に液を導入して当該液を濾過フィルター16に通過させるための液注入口20と、濾過フィルター16を通過して濾過された液をフィルター・ハウジング18から外部へ排出するための液排出口22と、液循環回路内で発生した気泡を外部へ排出するためのエアー抜き口24とが形成されている。
【0008】
以上の構成において、ポンプ10の作用により液注入口20からフィルター・ハウジング18内に導入された液は、濾過フィルター16を通過した後に、液排出口22から排出される。
【0009】
このとき、液中に混入している気泡は、エアー抜き口24から液循環回路の外部に排出されることになる。
【0010】
しかしながら、図1に示す液循環回路にあっては、液中に混入している気泡が、エアー抜き口24に到達する前に濾過フィルター16に取り込まれると、濾過フィルター16の内部に気泡が堆積し、濾過フィルター16の目詰まりを生じさせるという問題点があった。
【0011】
即ち、図1に示す液循環回路においては、液循環回路内の気泡の除去は、フィルター・ハウジング18のエアー抜き口24で行うようになされている。
【0012】
ところが、フィルター・ハウジング18内に配設される濾過フィルター16としては、現在は一般的にフッ素樹脂製のものが用いられており、フッ素樹脂製の濾過フィルターは、空気に触れると乾燥して目詰まりを起こして液を通さなくなるため、液循環回路内に気泡が存在すると徐々に目詰まりが進行し、液循環回路内の流量が低下したり、濾過フィルターの寿命が短くなるという問題点があった。
【0013】
このため、液が濾過フィルターに導入される前に気泡を除去することが必要になり、液が濾過フィルターに導入される前に気泡を除去するための液循環回路として、例えば、図2に示す液循環回路が提案されている。
【0014】
図2に示す液循環回路は、液循環回路内に濾過フィルターとは別途に気泡除去用のフィルター・ハウジングを設けるようにしたものである。
【0015】
なお、図2において、図1に示す構成と同一あるいは相当する構成には、図1において用いた符号と同一の符号を付して示すことにより、その詳細な説明は省略する。
【0016】
図2に示す液循環回路は、液循環回路内に、ポンプ10と、気泡除去用フィルター・ハウジング18’と、フィルター・ユニット12と、洗浄槽14とを有して構成されており、液はポンプ10の作用により、ポンプ10→気泡除去用フィルター・ハウジング18’→フィルター・ユニット12→洗浄槽14→ポンプ10・・・という順番で循環するようになされている。
【0017】
ここで、気泡除去用フィルター・ハウジング18’には、上記したフィルター・ハウジング18と同様に、気泡除去用フィルター・ハウジング18’内に液を導入するための液注入口20’と、気泡除去用フィルター・ハウジング18’内の液を気泡除去用フィルター・ハウジング18’から外部へ排出するための液排出口22’と、液循環回路内で発生した気泡を外部へ排出するためのエアー抜き口24’とが形成されている
以上の構成において、ポンプ10の作用により液循環回路内を循環している液は、フィルター・ユニット12内へ導入される前に気泡除去用フィルター・ハウジング18’内へ導入されることになり、液注入口20’から気泡除去用フィルター・ハウジング18’内に導入された液中に混入している気泡は、エアー抜き口24’から液循環回路の外部に排出されることになる。
【0018】
従って、液循環回路内の気泡は、濾過フィルター(図2おいては図示を省略した。詳細については、図1を参照する。)を備えたフィルター・ユニット12に到達する前に、液循環回路の外部に排出されることになる。
【0019】
ここで、液注入口20’から気泡除去用フィルター・ハウジング18’内に入った液は、液注入口20’の近傍に位置する液排出口22’から排出されることになる。
【0020】
しかしながら、気泡除去用フィルター・ハウジング18’においては、液注入口20’と液排出口22’とが隣接して配置されるため、液排出口近傍での液の巻き込みが生じて気泡を再混入しやすいという問題点を生じさせるとともに、気泡除去用フィルター・ハウジング18’は大型のために、不要な液溜まりが形成されるという問題点も生じさせるものであった。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記したような従来の技術の有する種々の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、液循環回路内において濾過フィルターとは別体として構成されていて、液が濾過フィルターに導入される前に液中に混入された気泡を除去することを可能にした液循環回路用エアートラップを提供しようとするものである。
【0022】
また、本発明の目的とするところは、液の巻き込みによる気泡の再混入を防止するようにした液循環回路用エアートラップを提供しようとするものである。
【0023】
さらに、本発明の目的とするところは、不要な液溜まりを形成する必要のない液循環回路用エアートラップを提供しようとするものである。
【0024】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、液を循環させる液循環回路において液中に混入された気泡を除去するための液循環回路用エアートラップであって、液循環回路内に配置され、略円筒形状の内周面を有するとともに、頂部に内部に液を導入するための液注入口と液中に混入した気泡を外部に排出するためのエアー抜き口と備え、底部に内部に導入された液を排出するための液排出口を備え、上記液注入口から液が導入されるとともに上記液排出口から導入された液が排出され、上記エアー抜き口から内部に導入された液中に混入した気泡が外部に排出されるチャンバーと、上記チャンバー内において上記液注入口と連通して配設されるとともに、上記チャンバー内に開口した排出口を備えた液注入管と、上記チャンバー内の下部に配設された整流板とを有し、上記液注入管の上記排出口は、上記排出口の近傍に位置する上記チャンバーの内周面の円周方向に沿って向けられて配置されており、上記整流板は、複数の貫通孔を形成した略平板状よりなり、上記液循環回路内の液は、上記液注入口から上記液注入管内に導入され、上記液注入管の上記排出口から上記チャンバーの上記内周面の円周方向に沿って上記チャンバー内に流し入れられて、上記チャンバーの上記内周面の円周方向に渦流れを発生し、上記整流板に形成された上記貫通孔を通過して上記チャンバーの上記液排出口へ移動し、液を排出する際の液の巻き込みを抑止するようにしたものである。
【0025】
従って、本発明によれば、液循環回路用エアートラップは濾過フィルターとは別体として構成することができ、液が濾過フィルターに導入される前に液循環回路用エアートラップによって液中に混入された気泡を除去することが可能となる。また、チャンバー内において液の渦流れが効率よく確実に発生されるので、チャンバーを大型化することなしに、液がチャンバー内を通過する通過時間、即ち、液中に混入している気泡を除去可能な時間を長くすることが可能となるので、不要な液溜まりを設ける必要なしに、液中に混入している気泡をより一層確実に除去することができるようになる。
【0029】
また、本発明によれば、チャンバー内に液を導入するための液注入口はチャンバーの頂部に形成され、一方、チャンバー内の液を排出するための液排出口はチャンバーの底部に形成され、液注入口と液排出口とが離隔して形成されているため、液排出口近傍での液の巻き込みが防止されて、液排出口近傍での液の巻き込みによる気泡の再混入を防止することができる。
【0031】
また、本発明によれば、整流板によって、液排出口近傍での液の巻き込みによる気泡の再混入を一層確実に防止することができる。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて、本発明による液循環回路用エアートラップの実施の形態の一例を詳細に説明するものとする。
【0033】
図3には本発明による液循環回路用エアートラップの実施の形態の一例の概略断面構成説明図が示されており、図4には液循環回路内に本発明による液循環回路用エアートラップを組み込んだ図1ならびに図2に対応する液循環回路図が示されている。
【0034】
なお、図4において、図1または図2に示す構成と同一あるいは相当する構成には、図1または図2において用いた符号と同一の符号を付して示すことにより、その詳細な説明は省略する
ここで、図3ならびに図4に示す本発明による液循環回路用エアートラップ100は、図3ならびに図4から明らかなように、フィルター・ユニット12とは別体に構成されている。従って、液循環回路用エアートラップ100は液循環回路内のいずれの位置にも配設することができるものであり、当然のことながら液が濾過フィルターに導入される前の位置、即ち、液循環路内における濾過フィルターを備えたフィルター・ユニット12の前に配設することができる。
【0035】
以下に、図3ならびに図4を参照しながら、本発明による液循環回路用エアートラップ100を詳細に説明すると、液循環回路用エアートラップ100は、上面102aおよび底面102bが閉塞された略円筒形状の本体102を備えており、この本体102の内周面102cも略円筒形状に形成されていて、本体102内には略円筒形状の内周面102cにより囲まれた小型のチャンバー104が形成されることになる。
【0036】
そして、本体102の上面102aには、チャンバー104内に液を導入するための液注入口106が形成されているとともに、液注入口106のチャンバー104側には液注入管108が取り付けられている。
【0037】
従って、液注入口106および液注入管108を介して、チャンバー104は外部と連通されることになる。
【0038】
また、本体102の上面102aには、チャンバー104と外部と連通するエアー抜き口110も形成されている。
【0039】
さらに、本体102の底面102bには、チャンバー104から液を排出するための液排出口112が形成されている。
【0040】
さらにまた、チャンバー104内の下方部位には、略平板状の整流板114が形成されている。この整流板114には、複数の貫通孔114aが形成されており、液が貫通孔114aを介して整流板112を通過することができるようになされている。
【0041】
ここで、液注入管108は、液注入口106から垂設された第一部材108aと、第一部材から略90度屈曲された第二部材108bとより構成されており、第二部材108bの排出口108cは、近傍の内周面102cに向けられている。
【0042】
従って、液注入口104から導入された液は、液注入管108の第二部材108bの排出口108cを介して、本体102の内周面102cの円周方向に沿ってチャンバー104内に流し入れられることになる。
【0043】
以上の構成において、図4に示すように液循環回路用エアートラップ100を液循環回路内に組み込むと、ポンプ10の作用により液循環回路内を循環している液は、ポンプ10→液循環回路用エアートラップ100→フィルター・ユニット12→洗浄槽14→ポンプ10・・・という順番で循環するようになされている。即ち、液循環回路内を循環している液は、フィルター・ユニット12内へ導入される前に液循環回路用エアートラップ100内へ導入されることになる。
【0044】
ここで、液注入口106に到達した液は、液注入口106から液注入管108の第一部材108a内に導入され、さらに第二部材108bの排出口108cを介して本体102の内周面102cの円周方向に沿ってチャンバー104内に流し入れられることになる。このため、チャンバー104内に流し入れられた液は、内周面102cの円周方向に渦流れを形成し、徐々に重力方向、即ち、チャンバー104の下方へ淀みなく流れていくものである。この際に、チャンバー104内に導入された液中に混入している気泡は、チャンバー104の上部に溜まり、エアー抜き口110から液循環回路の外部に排出されることになる。
【0045】
このように、液循環回路用エアートラップ100においては、チャンバー104内に流し入れられた液は渦流れを形成し、徐々にチャンバー104の下方へ流れていくものであるので、チャンバー104を大型化することなく液がチャンバー104内を通過する通過時間、即ち、液中に混入している気泡を除去可能な時間を長くすることが可能となる。
【0046】
従って、不要な液溜まりを形成することなしに、液がフィルター・ユニット12の濾過フィルターに導入される前に、液中に混入している気泡をより一層確実に除去することができるようになり、液中の気泡を除去された液がフィルター・ユニット12へ導入されることになる。
【0047】
さらに、液がチャンバー104の下方へ流れていく際に整流板114の貫通孔114aを通過することになるが、液が整流板114の貫通孔114aを通過することにより、液排出口112近傍での液の巻き込みが押さえられ、気泡の再混入を防止することができる。
【0048】
即ち、液循環回路用エアートラップ100によれば、液循環回路用エアートラップ100は濾過フィルターとは別体として構成されているので、液が濾過フィルターに導入される前に液循環回路用エアートラップ100によって液中に混入された気泡を除去することができ、気泡による濾過フィルターの短寿命化を防止することができる。
【0049】
さらには、チャンバー104内において液の渦流れを生成するようにして、チャンバー104を大型化することなしに、液がチャンバー104内を通過する通過時間、即ち、液中に混入している気泡を除去可能な時間を長くすることが可能となるので、不要な液溜まりを設ける必要なしに、液中に混入している気泡をより一層確実に除去することができるようになる。
【0050】
また、チャンバー104内に液を導入するための液注入口106は本体102の上面102aに設けられ、チャンバー104内の液を排出するための液排出口112は本体102の底面102bに設けられいて、液注入口106と液排出口112とが離隔して設けられているため、液排出口112近傍での液の巻き込みが防止されて、液排出口112近傍での液の巻き込みによる気泡の再混入を防止することができるものである。
【0051】
さらにチャンバー104内に整流板114が設けられているので、整流板114によって、液排出口112近傍での液の巻き込みによる気泡の再混入を一層確実に防止することができるものである。
【0052】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したように構成されているので、液循環回路内において濾過フィルターとは別体として構成することができ、液が濾過フィルターに導入される前に液中に混入された気泡を除去することを可能になるという優れた効果を奏する。
【0053】
また、本発明は、以上説明したように構成されているので、液の巻き込みによる気泡の再混入を防止することが可能となるという優れた効果を奏する。
【0054】
また、本発明は、以上説明したように構成されているので、不要な液溜まりを形成する必要がないという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の液循環回路における液中に混入した気泡の除去方法を示す概念構成説明図である。
【図2】従来の液循環回路における液中に混入した気泡の除去方法を示す概念構成説明図である。
【図3】本発明による液循環回路用エアートラップの実施の形態の一例の概略断面構成説明図である。
【図4】液循環回路中に本発明による液循環回路用エアートラップを組み込んだ図1ならびに図2に対応する液循環回路の概念構成説明図である。
【符号の説明】
10 ポンプ
12 フィルター・ユニット
14 洗浄槽
100 液循環回路用エアートラップ
102 本体
102a 上面
102b 底面
102c 内周面
104 チャンバー
106 液注入口
108 液注入管
108a 第一部材
108b 第二部材
108c 排出口
110 エアー抜き口
112 液排出口
114 整流板
114a 貫通孔

Claims (1)

  1. 液を循環させる液循環回路において液中に混入された気泡を除去するための液循環回路用エアートラップであって、
    液循環回路内に配置され、略円筒形状の内周面を有するとともに、頂部に内部に液を導入するための液注入口と液中に混入した気泡を外部に排出するためのエアー抜き口と備え、底部に内部に導入された液を排出するための液排出口を備え、前記液注入口から液が導入されるとともに前記液排出口から導入された液が排出され、前記エアー抜き口から内部に導入された液中に混入した気泡が外部に排出されるチャンバーと、
    前記チャンバー内において前記液注入口と連通して配設されるとともに、前記チャンバー内に開口した排出口を備えた液注入管と、
    前記チャンバー内の下部に配設された整流板と
    を有し、
    前記液注入管の前記排出口は、前記排出口の近傍に位置する前記チャンバーの内周面の円周方向に沿って向けられて配置されており、
    前記整流板は、複数の貫通孔を形成した略平板状よりなり、
    前記液循環回路内の液は、前記液注入口から前記液注入管内に導入され、前記液注入管の前記排出口から前記チャンバーの前記内周面の円周方向に沿って前記チャンバー内に流し入れられて、前記チャンバーの前記内周面の円周方向に渦流れを発生し、前記整流板に形成された前記貫通孔を通過して前記チャンバーの前記液排出口へ移動し、液を排出する際の液の巻き込みを抑止する
    ことを特徴とする液循環回路用エアートラップ。
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