JP3612923B2 - 工作機械における主軸ヘッド装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、好適には切削工具や被加工物を保持して高速回転する主軸をベアリングにより回転自在に支持する工作機械用の主軸ヘッド装置に関し、特に、前記ベアリングを潤滑する潤滑液の供給・回収経路を改良した主軸ヘッド装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般にマシニングセンタ等の切削加工用工作機械においては、切削工具をその先端開口に保持する工具主軸は転がりベアリングを介して主軸ヘッドの本体内に回転自在に支持される。最近では、アルミ素材の高能率加工の要求に伴い、工具主軸を例えば毎分5万回転程の高速で回転することが要求されている。
【0003】
従来のこの種の主軸ヘッドにおいては、軸受ハウジングとして機能する主軸ヘッド本体内に工具主軸と平行に延びる通常断面円形の潤滑流体の供給通路と回収通路が形成される。主軸ヘッド本体の後部に開口する供給口から圧送される潤滑流体は、供給通路を介して主軸ヘッド本体の前部に配置されるベアリングの一側まで導かれ、この一側からジェット流としてベアリングの内外輪間に向けて噴出されてベアリングのボール転動面を冷却・潤滑し、その後回収通路を経て主軸ヘッドの後部に開口する回収口から潤滑流体供給装置へ回収される。
【0004】
ここで、潤滑流体がミスト状の気体である場合には、複数の供給通路を工具主軸の軸芯を中心とする熱対称に配置し、複数の回収通路も同様な熱対称に配置して、供給通路を通過する潤滑気体と回収通路を通過する潤滑気体との温度差による主軸ヘッドの熱変形を排除することができる。この場合、工具主軸が水平に支持される場合でも、潤滑流体が気体であるので、ベアリングを冷却した後の潤滑気体を回収する上で問題を生じることはない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、工具主軸を水平に支持する横形工作機械の主軸ヘッド装置において油などの潤滑液を潤滑流体として使用する場合では、潤滑油の供給・回収経路を重力に逆行しない配置として潤滑油が自然流として流れやすくするための考慮が必要となる。具体的には、供給通路を工具主軸の上部に設けると共に、回収経路を工具主軸の下部に設けることが要求される。
【0006】
このように供給通路と回収通路をハウジング内で上下に分けて配置すると、ベアリングを潤滑・冷却した潤滑油の温度上昇によりこれら通路を通過する潤滑油に温度差が生じる。このため、通路の配置が熱的に非対称となり、工具主軸の上部にある主軸ヘッドの部位の熱膨張は小さいが下部にある部位の熱膨張が大きいため、主軸ヘッドは前端部を上向き傾向として熱変形する。この結果、この主軸ヘッド装置を用いるとき加工穴の真直度が損なわれる等の加工精度上の問題を生じる。
【0007】
従って、本発明の目的は、潤滑流体の供給通路と回収通路を主軸ヘッドに熱的に非対称に配置する構成においてもこれら通路を通過する潤滑流体の温度差が起因する主軸ヘッドの熱変形を防止することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
従来の主軸ヘッド装置に係わる上述した課題および本発明の目的は、下記の手段により解決され達成される。
本発明の主軸ヘッド装置においては、主軸をこの軸方向に離間した第1および第2ベアリングによりハウジング内に回転自在に支持する。ハウジングには主軸の前端部を支持する第1ベアリングから主軸軸線方向の第2ベアリング側に後退した位置に取付部を設け、この取付部においてハウジングを例えばスライド運動するキャリアに固定する。潤滑液供給装置から前記第1ベアリングに潤滑液を供給する供給経路および第1ベアリングに供給された潤滑液を前記潤滑液供給装置に回収する回収経路を主軸の径方向の両側にそれぞれ設ける。前記回収経路と供給経路の少なくとも一方、好適には回収経路を、前記潤滑液供給装置に接続され前記取付部の近辺に開口する接続ポートと、前記ハウジング内に形成され前記第1ベアリングの近傍から前記径方向に延びる径方向通路と、さらに、この接続ポートおよび前記径方向通路を中継する通路であってこの通路を通過する潤滑液の熱が前記ハウジングに伝導されるのを防止する中継通路とで構成する。
【0009】
斯かる構成により、前記取付部から前記第1ベアリングまでの軸方向の部分において前記ハウジングの径方向の両側に温度差が生じることが防止され、この結果、前記ハウジングの前記径方向の両側部の熱変形に差が生じることが排除される。
好適には、請求項2に記載されるように、主軸が第1および第2転がりベアリングにより水平に支持される横形工作機械用の主軸ヘッド装置に適用され、前記供給経路および回収経路を主軸の上側および下側にそれぞれ配置する。この場合、前記供給経路および回収経路の各々の中継通路を前記主軸の軸線方向に延びる中継パイプで構成し、この中継パイプを前記接続ポートおよび前記径方向通路に接続して前記ハウジングの外部に配置する。前記中継パイプをハウジングの外部に配置することにより、中継パイプからハウジングへの熱伝導が確実に防止される。
【0010】
請求項3に記載されるように、中継パイプを断熱材料にて形成し、ハウジングの内部に埋設する他の実施の形態も採用できる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1および図2において、10は横形マシニングセンタの直立コラムを示し、このコラム10の前面に形成したY軸ガイド11に沿って主軸ヘッドキャリア12は図1の紙面と垂直なX軸方向の両端部において案内され、図略の送り機構により上下動される。キャリア12は、その中央部においてZ軸方向に貫通穴12aが開口され、この貫通穴12a内に主軸ヘッド20の後方円筒部20aを密嵌合して支持している。
【0012】
主軸ヘッド20は、大略円筒状をなし、後方円筒部20aの前側に円盤状の取付部としてのフランジ20fが形成され、このフランジ20fにおいてキャリア12の前面に複数のボルト21にて固着されている。
主軸ヘッド20の外殻をなすハウジング22は、前記後方円筒部20a,フランジ20fおよびこのフランジ20fの前面から前方に延びる前方円筒部20bを有するハウジング本体23と、この本体23の前端開口に嵌合固定されたフロントハウジング24と、このフロントハウジング24の前端に固着されたフロントキャップ25とで構成されている。
【0013】
工具主軸26は、ハウジング本体23の後部に収容された一対の後部転がりベアリング27a,27bとフロントハウジング24内に収容された一対の前部転がりベアリング28a,28bとによりハウジング22内でZ軸と平行な水平軸線の周りで回転のみ可能に支持されている。工具主軸26を回転駆動するビルトイン・モータ30は、前部転がりベアリング28a,28bと後部転がりベアリング27a,27bとの間でハウジング22内に収容されている。モータ30は、公知のインバータ制御により速度指令値に対して実際の回転速度が追従するようにした交流サーボモータである。
【0014】
より詳細には、モータ30のステータ31は、その外周が冷却ジャケットスリーブ32を介して本体23の内孔に嵌合支持されている。一方、モータ30のロータ(図示省略)は、工具主軸26上に固定されている。ジャケットスリーブ32は本体23の内孔との嵌合面に螺旋状の冷却液通路35が形成され、冷却液をこの通路35を通して循環することにより、モータ30を冷却するようにしている。
【0015】
工具主軸26は、工具引張機構を内蔵し、前端に開口する工具装着穴に受け入れた切削工具Tをクランプし、その後端から突出する前記工具引張機構のドローバー37が釈放駆動シリンダ38のピストンロッド39により前方に押動される時、切削工具Tをアンクランプすることができる。釈放駆動シリンダ38は、ハウジング本体23の後端部に支持されたブラケット40内に設けられている。
【0016】
本発明は、前部ベアリング28a,28bに潤滑液を供給しかつそこから回収する潤滑液の循環機構に特徴を有する。この循環機構は、図1に示す潤滑油供給装置45の電機モータM駆動式の供給ポンプP1から供給される潤滑油を前部ベアリング28a,28bに導く供給経路46と、転がりベアリング28a,28bに供給された潤滑液を回収ポンプP2のバキューム作用により回収する回収経路47とで構成される。
【0017】
供給経路46は主軸ヘッド20の上側に配設され、ハウジング本体23の後面に開口すると共にフランジ20fまで工具主軸26と大略平行に延びてハウジング本体23内に形成される2本(図1および図2は1本のみ示す)の軸方向通路48a,48bを含む。これら2本の軸方向通路48a,48bは、図3から理解できるように、工具主軸26の軸線を含む垂線に対し15度旋回した線対称位置でフランジ20fの前面に開口している。この開口端は、接続ポート49として機能する。
【0018】
図2に明示されるように、フロントハウジング24内には、フランジ20fに開口する2本の軸方向通路48a,48bと同一角度位置に形成される2本の径方向通路50a,50bが径方向に形成されている。これら径方向通路50a,50bの外端は、フロントハウジング24の外周面に固着された2個のエルボ継手51a,51bの直角通路の一端と連通している。各エルボ継手51a,51bの直角通路の他端は供給用の中継パイプ52a,52bの前端を液密的に嵌合し、また対応する軸方向通路48a,48bのフランジ20f上の2つの接続ポート49を液密的に閉塞する接続駒53a,53bは各中継パイプ52a,52bの後端を液密的に嵌合している。
【0019】
一方、径方向通路の一方50aの内端は、フロントハウジング24の軸受内孔55に開口し、他方の径方向通路50bはフロントハウジング24の径方向中間部で軸線方向に延びる中間軸方向通路を経て一対の前部転がりベアリング28a,28bの中間位置から内方に進出して軸受内孔55に開口している。一対の前部転がりベアリング28a,28bの外輪は、フロントハウジング24の前後端にボルトにより固着されたフロントキャップ25と軸受押さえ56との間において、間座57,58により軸方向位置が規制されて所定の間隔で位置決めされている。
【0020】
軸受押さえ56の軸受内孔55に嵌合する円筒部の外周には、半周環状溝が形成され、この半周環状溝は径方向通路50aの内方端から潤滑油の供給を受けるべく連通している。軸受押さえ56の円筒部の前端面には、半周環状溝と連通すると共に、転がりベアリング28bの内外輪間の環状空間に向けて潤滑油を噴出する一対のノズル56a(図2では一方のみ図示)が径方向に対向する角度位置に設けられている。
【0021】
同様に、間座57の外周には半周環状溝が形成され、この半周環状溝は他方の径方向通路50bの内方端から潤滑油の供給を受けるべく連通している。間座57の前端には、半周環状溝と連通すると共に転がりベアリング28aの内外輪間の環状空間に向けて潤滑油を噴出する一対のノズル57a(図2では一方のみ図示)が径方向に対向する角度位置に配設されている。
【0022】
一方、前記回収経路47は、図3に示すように、フロントハウジング24の外周の下部に固着した3個のエルボ継手60a〜60cを含む。中央のエルボ継手60bは工具主軸26の直下にあり、この両隣のエルボ継手60a,60cは各々25度離間して配置されている。これらエルボ継手60a〜60cの直角穴の一方に連通する3本の径方向通路61a〜61cがフロントハウジング24に形成され、中央の径方向通路61bはフロントハウジング24の内孔に直接開口し、そこから軸受押さえ56の連通穴56bを経てロータスリーブ34との間の環状隙間に開口している。
【0023】
エルボ継手60a,60cに通じる径方向通路61a,61bは、途中で軸方向の前方に屈曲してそれぞれ間座57,58に対応する位置で再び径方向内方に延びて軸受内孔55に開口している。間座57,58は、それぞれの連通穴57b,58bを介して、これら径方向通路61a,61cを転がりベアリング28a,28b間の空間と、ベアリング28aの前側空間とに接続している。なお、外輪間座58とこれに対向する内輪間座はラビリンスシールを構成するような形状となっている。
【0024】
エルボ継手60a〜60cは、工具主軸26と平行に設けた3本の回収用の中継パイプ62a〜62cの前端を液密的に嵌合している。これら中継パイプ62a〜62cは、ハウジング本体22の外部においてこのハウジング本体22の外周下部を取り巻くように配設されている。ハウジング本体22のフランジ20fの前端面には、前述した接続駒53a,53bと同一構成の接続駒63a〜63cが図3に示すようにエルボ継手60a〜60cと対応する角度位置に固着されている。
【0025】
これら接続駒63a〜63cは、中継パイプ62a〜62cの後端を液密的に嵌合しており、これら中継パイブ62a〜62cを通って回収される潤滑油をフランジ20fの前面に開口した3つの接続ポート63(図1参照)に導き、こられ接続ポートからハウジング本体22内に形成した3本の軸方向通路64a〜64cに導くようになっている。図1では工具主軸26直下の通路64bのみ図示している。回収ポンプP2は、これら軸方向通路64a〜63cのハウジング本体22の後端面に開口する回収口から潤滑油を吸い込み、潤滑油供給装置45のリザーバへ還流する。
【0026】
なお、図1において、符号70a,70bは後部転がりベアリング27a,27bに潤滑油を供給する2本の供給通路を示し、符号71a〜71cは転がりベアリング27a,27bに供給された潤滑油を回収する3本の回収通路を示す。これら供給通路70a,70bは、それぞれが中継パイプ52a,52bに対応する角度位相で配設されて供給ポンプP1に接続され、これに対し、回収通路71a〜71cはそれぞれが中継パイプ62a〜62cに対応する角度位相に配設されて吸込ポンプP2に接続されている。
【0027】
また、図1において、符号72〜75は、ゴムチューブ等で構成されるフレキシブルパイプを示し、符号77は、潤滑油供給装置45のリザーバ内の潤滑油を温度制御する油温制御装置を示す。
次ぎに、上記のように構成された実施の態様の作用について説明する。
加工動作のために工具主軸26の起動指令が与えられると、サーボモータ30が駆動され、図略のロータと一体の工具主軸26が回転される。工具主軸26の回転動作に関連して、潤滑油供給装置45のモータMが回転され、供給ポンプP1は軸方向通路48a,48bおよび通路70a,70bに潤滑油を約10kgf/cm2 の圧力で供給する。同時に、吸込ポンプP2が軸方向通路64a〜64c,通路71a〜71cから潤滑油を吸引する。
【0028】
軸方向通路48a,48bに供給された潤滑油は、接続ポート49,中継パイプ52a,52bを経てフロントハウジング24内の径方向通路50a,50bに導入され、さらに外輪スペーサ57の一対のノズル57aから前部転がりベアリング28aに噴出されると共に、軸受押え56の一対のノズル56aから前部転がりベアリング28bに噴出される。各ベアリング28a,28bに噴出された潤滑油ジェットは、これらベアリング28a,28bの内外輪の転動面を冷却および潤滑作用する。
【0029】
前部転がりベアリング28a,28bに供給された潤滑油は、フロントハウジング22内に形成した3本の回収用径方向通路61a〜61cおよびエルボ継手60a〜60cを経て回収用の中継パイプ62a〜62に導かれ、そこから接続ポート63および軸方向通路64a〜64cを経て吸込ポンプP2によりリザーバ内へ還流される。
【0030】
転がりベアリング28a,28bを冷却した潤滑油は温められて温度上昇した状態で回収用の中継パイプ62a〜62cへ導入される。従って、供給用の中継パイプ52a〜52bを通過する潤滑油と回収用の中継パイプ62a〜62cを通過する潤滑油は、かなりの温度差を持つことになる。
ハウジング本体23の上側と下側でかなりの温度差が生じる場合、ハウジング本体23の下側部が取付基準であるフランジ20fを起点として上側部よりも大きく熱膨張し、この結果、前部転がりベアリング28a,28bを嵌合するフロントハウジング24がその前面を上向きに傾斜させる傾向に熱変形し、工具主軸26に装着された工具Tはその軸線が先端側を上向きにして傾斜する。このような熱変形による工具軸線の傾斜は、図略の被加工物の加工精度を低下させる。
【0031】
しかしながら、図示された本発明の実施の態様においては、回収用の中継パイプ62a〜62cと供給用の中継パイプ52a,52bをハウジング本体23の外部に配置してハウジング本体23のフランジ20fの前方部分にこれらパイプ62a〜62c,52a,52bを通過する潤滑油の熱が伝達されないようにしている。このため、ハウジング本体23の上側部分と下側部分とには顕著な温度差が生じなく、この温度差が起因する上述した不具合が解消される。
【0032】
回収される潤滑油の熱は、この潤滑油が軸方向通路64a〜64cを通過する際にハウジング本体22のフランジ20fより後方の部分に伝達され、このためこの後方の部分においてはその上側部分よりも下側部分の方が後方に大きく熱変形する。しかしながら、ハウジング本体23はフランジ20fが熱変形の起点となるので、フランジ部20fの後方部分の熱変形はそれよりも前方部分の熱変形に殆ど影響しない。
【0033】
特に、図示の実施の形態においては、後部転がりベアリング27a,27bは、常時後方に付勢された図略の軸受ケース内に収納されているので、フランジ20fより後方部分の熱変形は、この軸受ケースの後方への微小移動により吸収され、フランジ20fの前方部分へ影響するのを防止している。
供給通路70a,70bに供給された潤滑油は、後部転がりベアリング27a,27b冷却および潤滑し、回収通路71a〜71cを経て潤滑油供給装置45へ還流される。
【0034】
図4は、本発明による他の実施の形態の要部を示すもので、この他の実施の形態においては、ハウジング本体23の外部に配設される回収用中継パイプ62a〜62cに代えて、公知の断熱材料で形成された回収用中継パイプ162a〜162cが使用され、これら断熱パイプ162a〜162cはハウジング本体22内およびフロントハウジング24内に同心に形成した穴に嵌合される。
【0035】
前部転がりベアリング28a,28bを潤滑した潤滑油は、フロントハウジング24の径方向通路61a〜61cから対応する断熱パイプ162a〜162cの先端部に形成した横穴を通ってこれら断熱パイプ162a〜162c内へ吸引され、これらからハウジング本体23内の軸方向通路64a〜64cへ導かれて潤滑油供給装置45へ還流される。
【0036】
この他の実施の形態においては、回収用の中継パイプ162a〜162cをハウジング本体23内に配置しているが、これらパイプの材質を断熱材料とすることにより通過する潤滑油の熱がハウジング本体23に伝導されることを防止している。
この他の実施の形態における供給用の中継パイプの構成は、図示省略されているが、中継パイプ162a〜162cと同一の構成が採用され、ハウジング本体23内に埋設される。なお、図4において、符号163は、各回収用の中継パイプ162a〜162cの挿入穴の開口端を閉塞するためにフロントハウジング22に固着されたプラグを示す。
【0037】
上述した各実施の態様においては潤滑油供給経路を2本とし潤滑油回収経路を3本としているが、このような構成は前部転がりベアリング28a,28bへ均等に潤滑油を供給でき、またこれらベアリングの両側の空間および中間の空間から確実に潤滑油を回収できる点において有利である。しかしながら、供給および回収経路をそれぞれ1本づつとし、供給経路は前部転がりベアリング28a,28bの直前で2つに分岐し、回収経路はフロントハウジング23内では3つの通路とすると共にこれら3つの通路を回収用中継パイプに至る直前で1つに集合させる構成としてもよい。
【0038】
また、上記した実施の態様においては、供給用の軸方向通路48a,48bおよび回収用の軸方向通路64a〜64cをハウジング本体22に形成しているが、これら軸方向通路の各々の一部は主軸ヘッドと一体のキャリア12内に形成してもよい。
さらに、本発明における中継パイプの構成は、主軸26の前側と後側をそれぞれ転がりベアリングにて支持する主軸ヘッド装置に好適に使用されるが、主軸26を転がりベアリング以外のベアリング、例えば流体軸受にて支持する形式の主軸ヘッド装置において流体軸受に軸受流体を供給する手段としても応用できる。
【0039】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、主軸の前側部を回転支持する第1ベアリングから軸方向に大きく後退したハウジングの部位に形成した取付部において主軸ヘッドをキャリアに固定し、また前記第1ベアリングと潤滑液供給装置との間を接続する供給経路および回収経路を前記主軸の径方向の両側にを設けた主軸ヘッド装置において、前記供給経路および回収経路の少なくとも一方、望ましくは回収経路について、前記取付部近辺に開口した接続ポートと前記第1ベアリングの近辺にて前記ハウジング内に径方向に形成した径方向通路とを中継する通路を設け、この中継通路を通過する潤滑液の熱が前記ハウジングに伝導されないように構成したので、前記ハウジングの前記第1ベアリングと前記取付部まで軸方向における部分の径方向の両側が熱的にアンバランスになることが防止され、この結果ハウジングの前記径方向の両側の熱膨張差が起因する主軸の回転精度上および加工精度上の不具合が排除できる。
【0040】
特に、請求項2の発明のように前記中継通路をパイプで構成してハウジングの外部に配置した場合では、この中継パイプとハウジングとの間に空間が形成されるので、中継パイプからハウジングへの熱伝導が確実に防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の態様を示す一部断面側面図。
【図2】本発明の実施の態様の前端部を拡大して示す縦断面図。
【図3】本発明の実施の態様の拡大正面図。
【図4】本発明の他の実施の態様の一部縦断面図。
【符号の説明】
10・・・工作機械のコラム
12・・・キャリア(Y軸スライド)
20・・・主軸ヘッド
20f・・・フランジ部(取付部)
22・・・ハウジング
26・・・・工具主軸
28a,28b・・・前部転がりベアリング
27a,27b・・・後部転がりベアリング
30・・・・サーボモータ
45・・・潤滑油供給装置
49,63・・・・接続ポート
51a,51b,60a〜60c・・・エルボ継手
48a,48b,64a〜64c・・・軸方向通路
50a,50b,61a〜61c・・・回収径方向通路
52a,52b,62a〜62c・・・中継パイプ
Claims (3)
- 工具またはワークを着脱自在に装着する前端側とこの前端側から離間した後端側にて主軸をそれぞれ第1および第2ベアリングを介してハウジング内に回転自在に支持し、前記ハウジングを前記主軸の前端側を支持する第1ベアリングから軸方向の後方に離れた位置で前記ハウジングに形成した取付部においてサポート部材に固着し、また潤滑液供給手段から前記第1ベアリングに潤滑液を供給する供給経路とこの第1ベアリングに供給された潤滑液を前記潤滑液供給手段へ回収する回収経路とを前記主軸の径方向に対向して設けた工作機械における主軸ヘッドにおいて、前記供給経路および回収経路のうちの少なくとも一方を、前記第1ベアリングの配置位置近傍において前記ハウジング内に径方向に形成した径方向通路と、この径方向通路から前記主軸の軸線方向に離間した前記取付部の近辺に開口されると共に前記潤滑液供給手段に接続する接続ポートと、さらに、この接続ポートおよび前記径方向通路を中継する通路であってこの通路を通過する潤滑液の熱が前記ハウジングに伝導されるのを防止する中継通路とで構成したことを特徴とする工作機械における主軸ヘッド装置。
- 請求項1に記載の主軸ヘッド装置において、前記第1および第2ベアリングは転がりベアリングであり、前記主軸は水平軸線の周りに回転可能に支持され、前記供給経路と回収経路はそれぞれ前記主軸の径方向に対向する上側および下側に配設され、さらに、前記供給経路および回収経路の各々を構成する前記中継通路は前記ハウジングの外部で前記主軸の軸線方向に延設され前記接続ポートおよび前記径方向通路に接続された中継パイプにより構成されることを特徴とする主軸ヘッド装置。
- 請求項1に記載の主軸ヘッド装置において、前記第1および第2ベアリングは転がりベアリングであり、前記主軸は水平軸線の周りに回転可能に支持され、前記供給経路と回収経路はそれぞれ前記主軸の径方向に対向する上側および下側に配設され、さらに、前記供給経路および回収経路の各々を構成する中継通路は前記ハウジングの内部で前記主軸の軸線方向に延設され前記接続ポートおよび前記径方向通路に接続された断熱材料製の中継パイプにより構成されることを特徴とする主軸ヘッド装置。
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| JP2010076016A (ja) * | 2008-09-24 | 2010-04-08 | Yamazaki Mazak Corp | 工作機械のミル主軸 |
-
1997
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