JP3622206B2 - 側鎖型重合性化合物及びそれを用いた液晶デバイス - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、大面積になし得る液晶デバイス及びその製造方法に関するもので、更に詳しくは、視野の遮断、開放及び明りもしくは照明光の透過制限、遮断、透過を電気的又は熱的に操作し得るものであって、建物の窓やショーウインドウなどで視野遮断のスクリーンや、採光コントロールのカーテンに利用されると共に、文字や図形を表示し、高速応答性を以って電気的に表示を切り換えることによって、広告板、案内板、装飾表示板や、明るい画面を必要とするコンピューター末端の表示装置、プロジェクションの表示装置として利用される液晶デバイスに関する。
【0002】
【従来の技術】
偏光板及び配向処理を要さず、明るくコントラストの良い、大型で廉価な液晶デバイスを製造する方法として、液晶のカプセル化により、ポリマー中に液晶滴を分散させ、そのポリマーをフィルム化する方法が知られている。ここでカプセル化物質としては、ゼラチン、アラビアゴム、ポリビニルアルコール等が提案されている(特表昭58−501631号公報、米国特許第4,435,047号明細書)。
【0003】
上記明細書で開示された技術においては、ポリビニルアルコールでカプセル化された液晶分子は、それが薄層中で正の誘電率異方性を有するものであれば、電界の存在下でその液晶分子が電界の方向に配列し、液晶の屈折率no とポリマーの屈折率np が等しいときには、透明性を発現する。電界が除かれると、液晶分子はランダム配列に戻り、液晶滴の屈折率がno よりずれるため、液晶滴は、その境界面で光を散乱し、光の透過率を遮断するので、薄層体は白濁する。このように、カプセル化された液晶を分散包蔵したポリマーを薄膜としている技術は、上記のもの以外にもいくつか知られており、例えば、特表昭61−502128号公報には、液晶をエポキシ樹脂中に分散したもの、特開昭63−271233号公報には、光硬化性ビニル系化合物と液晶との溶解物において、上記光硬化性ビニル系化合物の相分離を利用し調光層を形成させた技術が開示されている。また、このようなポリマー中に液晶滴を分散させ調光層を形成させる技術とは別に、特開平1−198725号公報には、液晶材料を連続層に、ポリマーを三次元網目構造にし、液晶デバイスの低電圧駆動を可能にした技術が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これら従来技術のうち、ポリマー中に液晶滴を分散させた液晶デバイスは、液晶がポリマー中に分散しているので、電界を印加した場合、液晶滴にはポリマーを介して電界が及ぶので、液晶分子の配列に変化を与えるには、高い駆動電圧を必要とするため、実用上種々の障害となる欠点を有していた。
【0005】
また、電界を印加した際に十分な透明性を達成するには、液晶の屈折率とポリマーの屈折率とが近似したものとなるよう、それぞれを十分選択しなければならないという煩わしさがあった。更にまた、大面積のデバイスの特徴を生かしてマルチプレックス駆動による大型表示を行うに当たって、それを可能とさせる上で必要なしきい値電圧が存在しないので、その実施が困難であった。
【0006】
一方、ポリマーが三次元網目構造をとり、液晶層が連続層を形成してなる液晶デバイスは、その駆動電圧は低電圧であるといえども、その駆動しうる電圧の範囲は10〜30Vであり、汎用の液晶表示装置駆動用のICドライバーを使用するには極めて困難であった。
【0007】
本発明が解決しようとする課題は、新規な側鎖型重合性化合物を提供すると共に、従来の大型液晶デバイスよりもはるかに低電圧で駆動し、しかも高コントラスト、明るい画質等の特性を有する液晶デバイスを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するために、前記液晶デバイスに使用される重合性組成物について鋭意検討した結果、側鎖構造を有する重合性化合物を使用することにより、低駆動電圧でしかも高コントラスト、明るい画質等の特性を有する液晶デバイスを作成することに成功した。
【0009】
即ち、本発明は上記課題を解決するために、(1)一般式(I)
【0010】
【化2】
【0011】
(式中、R1及びR2はそれぞれ独立的に脂肪族基、脂環族基、芳香族基、複素環基又はそれらの置換体を表わし、R3はH又はCH3を表わし、Xは−O−又は−COO−を表わし、Yは−O−、−COO−又は環を形成していても良い−N−を表わし、nは2〜4の整数を表わす。)で表わされる側鎖型重合性化合物及び(2)電極層を有する少なくとも一方が透明な2枚の基板とこの基板に支持された調光層を有し、該調光層が液晶材料及び透明性高分子物質を含有することを特徴とする液晶デバイスにおいて、前記透明性高分子物質が前記一般式(I)で表わされる側鎖型重合性化合物を含有する重合性組成物を重合して成る高分子物質である液晶デバイスを提供する。
【0012】
本発明で使用する側鎖型重合性化合物は、グリシジル化合物と、分子内にエポキシ基と反応する活性水素を複数持つ化合物、例えば、多価カルボン酸、多価アルコール等を反応させ、更に水酸基を(メタ)アクリルエステル化することにより得られるが、エポキシ基と反応させる化合物としては合成法が比較的容易である点から多価カルボン酸を使用するのが好ましい。
【0013】
グリシジル化合物としては、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、t−ブチル、2−エチルヘキシル、ラウリル、ステアリル、フェニル、2−メチルフェニル、メシチル、1−ナフチル、フルフリル、2−ビフェニルの如き基を有するグリシジルエーテル又はグリシジルエステル;3級飽和モノカルボン酸のグリシジルエステルであるカージュラE−10(シェル化学製);p−tert−ブチル安息香酸、p−ニトロ安息香酸、3−ニトロベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等のグリシジルエステル、グリシジルジエチルアミン、グリシジルモルホリン、3−グリシジルオキシプロピルメトキシシラン等が挙げられる。
【0014】
グリシジル化合物と反応させる多価カルボン酸としては、例えば、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、ハロゲン化フタル酸、β,β−ジメチルグルタル酸等のジカルボン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸等のポリカルボン酸が挙げられる。
【0015】
グリシジル化合物と多価カルボン酸の反応により得られたポリオール化合物を更に公知の方法により(メタ)アクリル酸又は(メタ)アクリル酸クロリドを用い(メタ)アクリルエステル化することにより、本発明の側鎖型重合性化合物が得られる。
【0016】
また、本発明で使用する側鎖型重合性化合物は、多価グリシジル化合物と、分子内にエポキシ基と反応する活性水素を持つ化合物、例えば、モノカルボン酸、モノアルコール等を反応させ、更に水酸基を(メタ)アクリルエステル化することにより得られるが、エポキシ基と反応させる化合物としては合成法が比較的容易である点からモノカルボン酸を使用するのが好ましい。
【0017】
多価グリシジル化合物としては、例えば、エチレングリコールジグリシジルエーテル(共栄社油脂社製「エポライト40E」)、プロピレングリコールジグリシジルエーテル(共栄社油脂社製「エポライト70P」)、1,3−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、(+/−)−2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオールジグリシジルエーテル等が挙げられる。
【0018】
多価グリシジル化合物と反応させるモノカルボン酸としては、例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、ラウリン酸、ステアリン酸、シクロヘキサンカルボン酸、フェニル酢酸、安息香酸、o−トルイル酸、m−トルイル酸、p−トルイル酸、α−フェニル酪酸、β−フェニル酪酸、γ−フェニル酪酸、アントラニル酸、m−アミノ安息香酸、p−アミノ安息香酸、o−メトキシ安息香酸、m−メトキシ安息香酸、p−メトキシ安息香酸、メシト酸等が挙げられる。
【0019】
多価グリシジル化合物とモノカルボン酸の反応により得られたポリオール化合物を更に公知の方法により(メタ)アクリル酸又は(メタ)アクリル酸クロリドを用い(メタ)アクリルエステル化することにより、本発明の側鎖型重合性化合物が得られる。
【0020】
前記側鎖型重合性化合物を含有する重合性組成物を重合して形成される透明性高分子物質と液晶材料からなる液晶デバイスにおいては、該透明性高分子物質が、液晶中に粒子状、繊維状に分散するものでも良く、又液晶材料を透明性高分子物質中に液滴状に分散させたものでも良いが、液晶材料の連続層中に三次元網目状構造の透明性高分子物質を形成したものが好ましい。これらの種類の液晶デバイスは、液晶と重合性組成物の種類およびその比率、更に重合条件等により作り分けることが可能である。
【0021】
重合性組成物として任意に使用できる、一般式(I)で表わされる化合物以外の重合性化合物としては、例えば、スチレン、クロロスチレン、α−メチルスチレン、ジビニルベンゼン;置換基として、メチル、エチル、プロピル、ブチル、アミル、2−エチルヘキシル、オクチル、ノニル、ドデシル、ヘキサデシル、オクタデシル、シクロヘキシル、ベンジル、メトキシエチル、ブトキシエチル、フェノキシエチル、アルリル、メタリル、グリシジル、2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシプロピル、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル、ジメチルアミノエチル、ジエチルアミノエチルの如き基を有するアクリレート、メタクリレート又はフマレート;エチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、テトラメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、トリメチロールプロパン、グリセリン及びペンタエリスリトール等のポリ(メタ)アクリレート又はポリ(メタ)アクリレート;酢酸ビニル、酪酸ビニル又は安息香酸ビニル、アクリロニトリル、セチルビニルエーテル、リモネン、シクロヘキセン、ジアリルフタレート、2−、3−又は4−ビニルピリジン、アクリル酸、メタクリル酸、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−ヒドロキシメチルアクリルアミド又はN−ヒドロキシエチルメタクリルアミド及びそれらのアルキルエーテル化合物;トリメチロールプロパン1モルに3モル以上のエチレンオキサイド若しくはプロピレンオキサイドを付加して得たトリオールのジ又はトリ(メタ)アクリレート;ネオペンチルグリコール1モルに2モル以上のエチレンオキサイド若しくはプロピレンオキサイドを付加して得たジオールのジ(メタ)アクリレート;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート1モルとフェニルイソシアネート若しくはn−ブチルイソシアネート1モルとの反応生成物;ジペンタエリスリトールのポリ(メタ)アクリレート;トリス−(ヒドロキシエチル)−イソシアヌル酸のポリ(メタ)アクリレート;トリス−(ヒドロキシエチル)−リン酸のポリ(メタ)アクリレート;ジ−(ヒドロキシエチル)−ジシクロペンタジエンのモノ(メタ)アクリレート又はジ(メタ)アクリレート;ピバリン酸エステルネオペンチルグリコールジアクリレート;カプロラクトン変性ヒドロキシピバリン酸エステルネオペンチルグリコールジアクリレート;直鎖脂肪族ジアクリレート;ポリオレフィン変性ネオペンチルグリコールジアクリレート等を挙げることができる。
【0022】
本発明で使用する液晶材料は、単一の液晶性化合物であることを要しないのは勿論で、2種以上の液晶性化合物や液晶性化合物以外の物質も含んだ混合物であっても良く、通常この技術分野で液晶材料として認識されるものであれば良く、そのうちの正の誘電率異方性を有するものが好ましい。用いられる液晶としては、ネマチック液晶、スメクチック液晶、コレステリック液晶が好ましく、ネマチック液晶が特に好ましい。
【0023】
液晶材料としては、例えば、4−置換安息香酸4’−置換フェニルエステル、4−置換シクロヘキサンカルボン酸4’−置換フェニルエステル、4−置換シクロヘキサンカルボン酸4’−置換ビフェニルエステル、4−(4−置換シクロヘキサンカルボニルオキシ)安息香酸4’−置換フェニルエステル、4−(4−置換シクロヘキシル)安息香酸4’−置換フェニルエステル、4−(4−置換シクロヘキシル)安息香酸4’−置換シクロヘキシルエステル、4−置換4’−置換ビフェニル、4−置換フェニル−4’−置換シクロヘキサン、4−置換4”−置換ターフェニル、4−置換ビフェニル4’−置換シクロヘキサン、2−(4−置換フェニル)−5−置換ピリミジン等を挙げることができる。
【0024】
液晶材料と重合性組成物との使用割合は、重量比で60:40〜95:5の範囲が好ましい。
【0025】
本発明の重合性組成物に、更に必要に応じて、光重合開始剤を添加することができる。
【0026】
光重合開始剤としては、例えば、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン(メルク社製「ダロキュア1173」)、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバ・ガイギー社製「イルガキュア184」)、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン(メルク社製「ダロキュア1116」)、ベンジルジメチルケタール(チバ・ガイギー社製「イルガキュア651」)、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパノン−1(チバ・ガイギー社製「イルガキュア907」)、2,4−ジエチルチオキサントン(日本化薬社製「カヤキュアDETX」)とp−ジメチルアミノ安息香酸エチル(日本化薬社製「カヤキュアEPA」)との混合物、イソプロピルチオキサントン(ワードプレキンソツプ社製「カンタキュアーITX」)とp−ジメチルアミノ安息香酸エチルとの混合物、アシルホスフィンオキサイド(BASF社製「ルシリンLR8728」等が挙げられる。
【0027】
光重合開始剤の使用割合は、重合性組成物の0.5〜5重量%の範囲が好ましく、1.0〜3.0重量%の範囲が特に好ましい。
【0028】
重合性組成物中に、必要に応じて、連鎖移動剤、酸化防止剤、熱重合禁止剤、染料等を添加することもできる。
【0029】
本発明の液晶デバイスは、例えば、次のようにして製造することができる。
【0030】
即ち、電極層を有する少なくとも一方が透明性を有する二枚の基板間に、一般式(I)で表わされる化合物を含有する重合性組成物及び液晶材料、必要に応じて重合開始剤、連鎖移動剤、光増感剤、染料、架橋剤、その他よりなる調光層形成材料を介在させ、重合用エネルギーを供給し、前記重合性組成物を重合硬化させることによって、液晶材料及び透明性高分子物質から成る調光層を形成する液晶デバイスの製造方法である。
【0031】
特に調光層は、低電圧駆動性、高速応答性等の面から、液晶材料の連続層中に透明性高分子物質が3次元ネットワーク構造を形成して成るものが好ましく、このような構成の調光層は、調光層形成材料中の液晶材料の割合を多くし、調光層形成材料を等方性液体状態に保ちながら重合させることにより、より確実に形成することができる。
【0032】
調光層形成材料を2枚の二枚の基板間に介在させるには、この調光層形成材料を基板間に注入しても良いが、一方の基板上に適当な溶液塗布機やスピンコーター等を用い均一に塗布し、次いで他方の基板を重ね合わせ圧着させても良い。
【0033】
又、一方の基板上に調光層形成材料を均一な厚さに塗布し、重合性組成物を重合硬化させ、調光層を形成後、他方の基板を貼合わせる製造方法も有効である。
【0034】
重合用エネルギーとしては、重合体が適切な3次元ネットワークを形成するものであればよく、例えば、紫外線、電子線等の放射線や熱等が挙げられる。特に紫外線照射による重合方法は好適である。
【0035】
基板は、堅固な材料、例えば、ガラス、金属等であっても良く、柔軟性を有する材料、例えば、プラスチックフィルム等でも良い。そして、基板は、2枚が対向して適当な間隔を隔て得るものである。又、その少なくとも一方は透明性を有し、その2枚の間に狭持される調光層を外界から視覚させるものでなければならない。但し、完全な透明性を必須とするもではない。もし、この液晶デバイスが、デバイスの一方の側から他方の側へ通過する光に対して作用させるために使用される場合は、2枚の基板は共に適宜な透明性が与えられる。この基板には目的に応じて透明、不透明の適宜な電極がその全面又は部分的に配置されても良い。
【0036】
2枚の基板間には、液晶材料及び透明性高分子物質から成る調光層が介在される。尚、2枚の基板間には、通常、周知の液晶デバイスと同様、間隔保持用のスペーサーを介在させるのが望ましい。
【0037】
スペーサーとしては、例えば、マイラー、アルミナ等種々の液晶セル用のものが使用できる。
【0038】
本発明の液晶デバイスは、特に、調光層中に占める液晶材料の比率が高く、液晶材料の連続層中に透明性高分子物質が3次元ネットワーク構造を形成して成るものの場合、電圧印加時の透明性が高く、更に光散乱度合いが大きいため、調光層の厚さを10ミクロン以下に薄くでき、その結果、電圧印加時の透明性を更に向上できる利点を有する。このような点より、本発明の液晶デバイスの調光層の厚さは、5〜30ミクロンの範囲より選択でき、好ましくは8〜15ミクロンの範囲より選ばれる。
【0039】
【実施例】
以下、本発明の実施例を示し、本発明を更に具体的に説明する。しかしながら、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0040】
以下の実施例において「%」は「重量%」を表わし、評価特性の各々は以下の記号及び内容を意味する。
【0041】
T0 :白濁度;印加電圧0の時の光透過率(%)
T100 :透明度;印加電圧を増加させ光透過率がほとんど増加しなくなった 時の光透過率(%)
V90 :飽和電圧;T0を0%、T100を100%としたとき、光透過率が90%となる印加電圧(Vrms)
【0042】
先ず、本発明の側鎖型重合性化合物の合成例を示す。
【0043】
(実施例1)
攪拌装置、コンデンサー及び温度計をセットした容量1リットルの四つ口フラスコに、「カージュラE−10」(シェル化学製3級飽和モノカルボン酸グリシジルエステル、エポキシ当量=250g/eq)275g、ドデカン二酸115g及び触媒としてN,N−ジメチルベンジルアミン0.98gを入れ、窒素気流下140℃で6時間攪拌して、酸価0.28、水酸基価160.0の淡褐色透明の液状生成物を得た。
【0044】
次いで、トルエン195ml及びトリエチルアミン26.3gが入った容量500mlの四つ口フラススコに、上記液状生成物45.6g、フェノチアジン0.65gを加え、反応温度を30℃以下に保ちながらアクリロイルクロリド14.1gを滴下した。滴下終了後、更に4時間攪拌した後、生成した塩を濾別した。濾液を0.1N塩酸300mlで洗浄し、更に純水200mlで2回洗浄した後、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。有機層にヒドロキノンを100ppm添加した後、溶媒を減圧留去して、淡褐色透明の液状生成物(化合物1)を54.4g得た。赤外線吸収スペクトル(IR)の測定により、3400〜3600cm−1の水酸基の吸収が観測されないことから、完全にアクリルエステル化されていることを確認した。
【0045】
(実施例2)
攪拌装置、コンデンサー及び温度計をセットした容量1リットルの四つ口フラスコに、「カージュラE−10」250g、アジピン酸73g及び触媒としてN,N−ジメチルベンジルアミン0.8gを入れ、窒素気流下140℃で2時間攪拌して、酸価0.20、水酸基価185.7の淡褐色透明の液状生成物を得た。
【0046】
次いで、ジイソプロピルエーテル100ml及びトリエチルアミン11.3gが入った容量200mlの四つ口フラススコに、この生成物16.9g及びフェノチアジン0.28gを加えて、反応温度を30℃以下に保ちながら、アクリロイルクロリド6.1gを滴下した。滴下終了後、更に4時間攪拌した後、生成した塩を濾別した。濾液を0.1N塩酸300mlで洗浄し、更に純水200mlで2回洗浄した後、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。有機層にヒドロキノンを100ppm添加した後、溶媒を減圧留去して、淡褐色透明の液状生成物(化合物2)18.0g得た。IR測定により、3400〜3600cm−1の水酸基の吸収が観測されないことから、完全にアクリルエステル化されていることを確認した。
【0047】
(実施例3)
攪拌装置、コンデンサー及び温度計をセットした容量1リットルの四つ口フラスコに、「カージュラE−10」250g、セバシン酸101g及び触媒としてN,N−ジメチルベンジルアミン0.9gを入れ、窒素気流下140℃で2時間攪拌して、酸価0.07、水酸基価135.7の淡黄色透明の液状生成物を得た。
【0048】
次いで、ジイソプロピルエーテル100ml及びトリエチルアミン9.1gが入った容量200mlの四つ口フラススコに、この生成物18.2g及びフェノチアジン0.2gを加えて、反応温度を30℃以下に保ちながら、アクリロイルクロリド4.9gを滴下した。滴下終了後、更に4時間攪拌した後、生成した塩を濾別した。濾液を0.1N塩酸300mlで洗浄し、更に純水200mlで2回洗浄した後、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。有機層にヒドロキノンを100ppm添加した後、溶媒を減圧留去して、淡褐色透明の液状生成物(化合物3)を15.2g得た。IR測定により、3400〜3600cm−1の水酸基の吸収が観測されないことから、完全にアクリルエステル化されていることを確認した。
【0049】
(実施例4)
攪拌装置、コンデンサー及び温度計をセットした容量200mlの四つ口フラスコに、「カージュラE−10」125g、無水シュウ酸22.5g及び触媒としてN,N−ジメチルベンジルアミン0.4gを入れ、窒素気流下140℃で18時間攪拌して、酸価1.12、水酸基価123.4の淡褐色透明の液状生成物を得た。
【0050】
次いで、ジイソプロピルエーテル100ml及びトリエチルアミン8.9gが入った容量200mlの四つ口フラススコに、この生成物20.1g及びフェノチアジン0.2gを加えて、反応温度を30℃以下に保ちながらアクリロイルクロリド4.8gを滴下した。滴下終了後、更に4時間攪拌した後、生成した塩を濾別した。濾液を0.1N塩酸300mlで洗浄し更に純水200mlで2回洗浄した後、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。有機層にヒドロキノンを100ppm添加した後、溶媒を減圧留去して、淡褐色透明の液状生成物(化合物4)を17.8g得た。IR測定により、3400〜3600cm−1の水酸基の吸収が観測されないことから、完全にアクリルエステル化されていることを確認した。
【0051】
(実施例5)
攪拌装置、コンデンサー及び温度計をセットした容量200mlの四つ口フラスコに、n−ブチルグリシジルエ−テル44.4g、ドデカン二酸39.4g及び触媒としてN,N−ジメチルベンジルアミン0.21gを入れ、窒素気流下130℃で18時間攪拌して、酸価4.89、水酸基価195.1の淡褐色透明の液状生成物を得た。
【0052】
次いで、ジイソプロピルエーテル100ml及びトリエチルアミン11.0gが入った容量200mlの四つ口フラススコに、この生成物15.7g及びフェノチアジン0.2gを加えて、反応温度を30℃以下に保ちながらアクリロイルクロリド6.0gを滴下した。滴下終了後、更に4時間攪拌した後、生成した塩を濾別した。濾液を0.1N塩酸300mlで洗浄し、更に純水200mlで2回洗浄した後、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。有機層にヒドロキノンを100ppm添加した後、溶媒を減圧留去して、淡褐色透明の液状生成物(化合物5)を15.2g得た。IR測定により、3400〜3600cm−1の水酸基の吸収が観測されないことから、完全にアクリルエステル化されていることを確認した。
【0053】
(実施例6)
攪拌装置、コンデンサー及び温度計をセットした容量200mlの四つ口フラスコに、フェニルグリシジルエ−テル51.4g、ドデカン二酸39.0g及び触媒としてN,N−ジメチルベンジルアミン0.22gを入れ、窒素気流下130℃で24時間攪拌して、酸価2.15、水酸基価195.1の淡黄色透明の液状生成物を得た。
【0054】
次いで、ジイソプロピルエーテル100ml及びトリエチルアミン11.2gの入った容量200mlの四つ口フラススコに、この生成物15.5g及びフェノチアジン0.2gを加えて、反応温度を30℃以下に保ちながらアクリロイルクロリド6.0gを滴下した。滴下終了後、更に4時間攪拌した後、生成した塩を濾別した。濾液を0.1N塩酸300mlで洗浄し、更に純水200mlで2回洗浄した後、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。有機層にヒドロキノンを100ppm添加した後、溶媒を減圧留去して、淡黄色透明の液状生成物(化合物6)を16.5g得た。IR測定により、3400〜3600cm−1の水酸基の吸収が観測されないことから、完全にアクリルエステル化されていることを確認した。
【0055】
(実施例7)
攪拌装置、コンデンサー及び温度計をセットした容量200mlの四つ口フラスコに、1−ナフチルグリシジルエ−テル60.0g、ドデカン二酸34.5g及び触媒としてN,N−ジメチルベンジルアミン0.24gを入れ、窒素気流下130℃で20時間攪拌して、酸価1.10、水酸基価152.2の淡褐色透明の液状生成物を得た。
【0056】
次いで、ジイソプロピルエーテル100ml及びトリエチルアミン9.7gの入った容量200mlの四つ口フラススコに、この生成物17.8g及びフェノチアジン0.2gを加えて、反応温度を30℃以下に保ちながらアクリロイルクロリド5.3gを滴下した。滴下終了後、更に4時間攪拌した後、生成した塩を濾別した。濾液を0.1N塩酸300mlで洗浄し、更に純水200mlで2回洗浄したた後、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。有機層にヒドロキノンを100ppm添加した後、溶媒を減圧留去させて、淡黄色透明の液状生成物(化合物7)を14.8g得た。IR測定により、3400〜3600cm−1の水酸基の吸収が観測されないことから、完全にアクリルエステル化されていることを確認した。
【0057】
(実施例8)
攪拌装置、コンデンサー及び温度計をセットした容量200mlの四つ口フラスコに、ラウリルグリシジルエ−テル72.6g、ドデカン二酸34.5g及び触媒としてN,N−ジメチルベンジルアミン0.27gを入れ、窒素気流下130℃で18時間攪拌して、酸価1.50、水酸基価128.1の淡褐色透明の液状生成物を得た。
【0058】
次いで、ジイソプロピルエーテル100ml及びトリエチルアミン8.8gの入った容量200mlの四つ口フラススコに、この生成物19.2g及びフェノチアジン0.2gを加えて、反応温度を30℃以下に保ちながら、アクリロイルクロリド4.8gを滴下した。滴下終了後、更に4時間攪拌した後、生成した塩を濾別した。濾液を0.1N塩酸300mlで洗浄し、更に純水200mlで2回洗浄した後、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。有機層にヒドロキノンを100ppm添加した後、溶媒を減圧留去させて、淡黄色透明の液状生成物(化合物8)を17.3g得た。IR測定により、3400〜3600cm−1の水酸基の吸収が観測されないことから、完全にアクリルエステル化されていることを確認した。
【0059】
(実施例9)
攪拌装置、コンデンサー及び温度計をセットした容量200mlの四つ口フラスコに、2−エチルヘキシルグリシジルエ−テル55.8g、ドデカン二酸34.5g及び触媒としてN,N−ジメチルベンジルアミン0.23gを入れ、窒素気流下130℃で15時間攪拌して、酸価1.30、水酸基価164.2の淡褐色透明の液状生成物を得た。
【0060】
次いで、ジイソプロピルエーテル100ml及びトリエチルアミン10.1gの入った容量200mlの四つ口フラススコに、この生成物17.1g及びフェノチアジン0.2gを加えて、反応温度を30℃以下に保ちながらアクリロイルクロリド5.5gを滴下した。滴下終了後、更に4時間攪拌した後、生成した塩を濾別した。濾液を0.1N塩酸300mlで洗浄し、更に純水200mlで2回洗浄した後、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。有機層にヒドロキノンを100ppm添加した後、溶媒を減圧留去させて、淡黄色透明の液状生成物(化合物9)を14.4g得た。IR測定により、3400〜3600cm−1の水酸基の吸収が観測されないことから、完全にアクリルエステル化されていることを確認した。
【0061】
(実施例10)
攪拌装置、コンデンサー及び温度計をセットした容量200mlの四つ口フラスコに、4−グリシジルモルホリン42.9g、ドデカン二酸34.5g及び触媒としてN,N−ジメチルベンジルアミン0.19gを入れ、窒素気流下130℃で17時間攪拌して、酸価2.23、水酸基価196.0の淡褐色透明の液状生成物を得た。
【0062】
次いで、ジイソプロピルエーテル100ml及びトリエチルアミン11.1gの入った容量200mlの四つ口フラススコに、この生成物15.7g、フェノチアジン0.2gを加えて、反応温度を30℃以下に保ちながらアクリロイルクロリド6.0gを滴下した。滴下終了後、更に4時間攪拌した後、生成した塩を濾別した。濾液を0.1N塩酸300mlで洗浄し、更に純水200mlで2回洗浄した後、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。有機層にヒドロキノンを100ppm添加した後、溶媒を減圧留去させて、淡黄色透明の液状生成物(化合物10)を13.6g得た。IR測定により、3400〜3600cm−1の水酸基の吸収が観測されないことから、完全にアクリルエステル化されていることを確認した。
【0063】
(実施例11)
攪拌装置、コンデンサー及び温度計をセットした容量200mlの四つ口フラスコに、フルフリルグリシジルエーテル46.2g、ドデカン二酸34.5g及び触媒としてN,N−ジメチルベンジルアミン0.20gを入れ、窒素気流下130℃で10時間攪拌して、酸価3.32、水酸基価173.0の淡褐色透明の液状生成物を得た。
【0064】
次いで、ジイソプロピルエーテル100ml及びトリエチルアミン10.4gの入った容量200mlの四つ口フラススコに、この生成物16.7g及びフェノチアジン0.2gを加えて、反応温度を30℃以下に保ちながらアクリロイルクロリド5.6gを滴下した。滴下終了後、更に4時間攪拌した後、生成した塩を濾別した。濾液を0.1N塩酸300mlで洗浄し、更に純水200mlで2回洗浄した後、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。有機層にヒドロキノンを100ppm添加した後、溶媒を減圧留去させて、淡黄色透明の液状生成物(化合物11)を15.5g得た。IR測定により、3400〜3600cm−1の水酸基の吸収が観測されないことから、完全にアクリルエステル化されていることを確認した。
【0065】
(実施例12)
攪拌装置、コンデンサー及び温度計をセットした容量200mlの四つ口フラスコに、3−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン70.8g、ドデカン二酸34.5g及び触媒としてN,N−ジメチルベンジルアミン0.26gを入れ、窒素気流下100℃で25時間攪拌して、酸価1.31、水酸基価144.5の淡褐色透明の液状生成物を得た。
【0066】
次いで、ジイソプロピルエーテル100ml及びトリエチルアミン9.4gの入った容量200mlの四つ口フラススコに、この生成物18.2g及びフェノチアジン0.2gを加えて、反応温度を30℃以下に保ちながらアクリロイルクロリド5.1gを滴下した。滴下終了後、更に4時間攪拌した後、生成した塩を濾別した。濾液を0.1N塩酸300mlで洗浄し、更に純水200mlで2回洗浄した後、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。有機層にヒドロキノンを100ppm添加した後、溶媒を減圧留去させて、淡黄色透明の液状生成物(化合物12)を14.1g得た。IR測定により、3400〜3600cm−1の水酸基の吸収が観測されないことから、完全にアクリルエステル化されていることを確認した。
【0067】
(実施例13)
攪拌装置、コンデンサー及び温度計をセットした容量200mlの四つ口フラスコに、p−tert−ブチル安息香酸グリシジルエステル70.5g、ドデカン二酸34.5g及び触媒としてN,N−ジメチルベンジルアミン0.26gを入れ、窒素気流下130℃で11時間攪拌して、酸価1.05、水酸基価140.4の淡褐色透明の液状生成物を得た。
【0068】
次いで、ジイソプロピルエーテル100ml及びトリエチルアミン9.3gの入った容量200mlの四つ口フラススコに、この生成物18.4g及びフェノチアジン0.2gを加えて、反応温度を30℃以下に保ちながらアクリロイルクロリド5.0gを滴下した。滴下終了後、更に4時間攪拌した後、生成した塩を濾別した。濾液を0.1N塩酸300mlで洗浄し、更に純水200mlで2回洗浄した後、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。有機層にヒドロキノンを100ppm添加した後、溶媒を減圧留去させて、淡黄色透明の液状生成物(化合物13)を16.9g得た。IR測定により、3400〜3600cm−1の水酸基の吸収が観測されないことから、完全にアクリルエステル化されていることを確認した。
【0069】
(実施例14)
攪拌装置、コンデンサー及び温度計をセットした容量200mlの四つ口フラスコに、メチルグリシジルエーテル69.8g、ドデカン二酸17.3g及び触媒としてN,N−ジメチルベンジルアミン0.22gを入れ、窒素気流下100℃で16時間攪拌して、酸価3.87、水酸基価241.3の淡褐色透明の液状生成物を得た。
【0070】
次いで、ジイソプロピルエーテル100ml及びトリエチルアミン12.1gの入った容量200mlの四つ口フラススコに、この生成物14.0g及びフェノチアジン0.3gを加えて、反応温度を30℃以下に保ちながらアクリロイルクロリド6.6gを滴下した。滴下終了後、更に4時間攪拌した後、生成した塩を濾別した。濾液を0.1N塩酸300mlで洗浄し、更に純水200mlで2回洗浄した後、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。有機層にヒドロキノンを100ppm添加した後、溶媒を減圧留去させて、淡黄色透明の液状生成物(化合物14)を13.5g得た。IR測定により、3400〜3600cm−1の水酸基の吸収が観測されないことから、完全にアクリルエステル化されていることを確認した。
【0071】
(実施例15)
攪拌装置、コンデンサー及び温度計をセットした容量200mlの四つ口フラスコに、ステアリン酸56.9g、エチレングリコールジグリシジルエーテル(共栄社油脂社製「エポライト40E」)16.1g及び触媒としてセチルトリメチルアンモニウムブロマイド0.18gを入れ、窒素気流下150℃で23時間攪拌して、酸価29.0の淡褐色の固体状生成物を得た。これをカラムクロマトグラフィーにより精製し、白色の固体状生成物57.5gを得た。
【0072】
次いで、ジイソプロピルエーテル40ml及びトリエチルアミン2.02gが入った容量100mlの四つ口フラススコに、上記固体状生成物3.78g、tert−ブチルヒドロキノン0.42gを加え、反応温度を5℃以下に保ちながらアクリロイルクロリド1.09gを滴下した。滴下終了後、更に50℃で4時間攪拌した後、内容物を0.1N塩酸500mlで洗浄し、更に純水200mlで5回洗浄した後、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。有機層にヒドロキノンを100ppm添加した後、溶媒を減圧留去して、淡褐色の固体状生成物(化合物15)を3.81g得た。赤外線吸収スペクトル(IR)の測定により、3400〜3600cm−1の水酸基の吸収が観測されないことから、完全にアクリルエステル化されていることを確認した。
【0073】
(実施例16)
攪拌装置、コンデンサー及び温度計をセットした容量300mlの四つ口フラスコに、カプロン酸46.5g、プロピレングリコールジグリシジルエーテル(共栄社油脂社製「エポライト70P」)41.4g及び触媒としてセチルトリメチルアンモニウムブロマイド0.22gを入れ、窒素気流下140℃で5時間攪拌して、酸価52.1の褐色透明の液状生成物を得た。これをカラムクロマトグラフィーにより精製し、淡黄色透明の液状生成物68.5gを得た。
【0074】
次いで、ジイソプロピルエーテル90ml及びトリエチルアミン8.08gが入った容量200mlの四つ口フラススコに、上記液状生成物8.4g、tert−ブチルヒドロキノン0.16gを加え、反応温度を5℃以下に保ちながらアクリロイルクロリド4.36gを滴下した。滴下終了後、更に50℃で4時間攪拌した後、内容物を0.1N塩酸500mlで洗浄し、更に純水200mlで5回洗浄した後、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。有機層にヒドロキノンを100ppm添加した後、溶媒を減圧留去して、淡褐色透明の液状生成物(化合物16)を9.1g得た。これをカラムクロマトグラフィーにより精製し、淡黄色透明の液状生成物7.9gを得た。赤外線吸収スペクトル(IR)の測定により、3400〜3600cm−1の水酸基の吸収が観測されないことから、完全にアクリルエステル化されていることを確認した。
【0075】
次に、実施例1〜16で得た側鎖型重合性化合物を用いた液晶デバイスの実施例を示す。
【0076】
(実施例17)
液晶材料として「PN−005」(ロディック社製)80%、重合性化合物として実施例1で得た「化合物1」20%及び光重合開始剤としてベンジルジメチルケタール0.4%を均一に混合した調光層形成材料を、11ミクロンのガラスファイバー製スペーサーが塗布された2枚のITO電極付ガラス基板に挟み込み、40mW/cm2の紫外線を60秒照射して、 調光層の厚さが11.4ミクロンの液晶デバイスを得た。
【0077】
得られた液晶デバイスの印加電圧と光透過率の関係を測定した結果、
T0=3.2%、T100=89.6%、V90=17.3Vであった。
【0078】
また、得られた液晶デバイスの調光層を電子写真顕微鏡で観察した結果、三次元網目状の透明性固体物質が確認できた。
【0079】
(実施例18)
液晶材料として「PN−005」80%、重合性化合物として実施例2で得た「化合物2」20%及び光重合開始剤としてベンジルジメチルケタール0.4%を均一に混合した調光層形成材料を、11ミクロンのガラスファイバー製スペーサーが塗布された2枚のITO電極付ガラス基板に挟み込み、 40mW/cm2の紫外線を60秒照射して、調光層の厚さが11.4ミクロンの液晶デバイスを得た。
【0080】
得られた液晶デバイスの印加電圧と光透過率の関係を測定した結果、
T0=3.8%、T100=89.6%、V90=17.2Vであった。
【0081】
また、得られた液晶デバイスの調光層を電子写真顕微鏡で観察した結果、三次元網目状の透明性固体物質が確認できた。
【0082】
(実施例19)
液晶材料として「PN−005」80%、重合性化合物として実施例3で得た「化合物3」20%及び光重合開始剤としてベンジルジメチルケタール0.4%を均一に混合した調光層形成材料を、11ミクロンのガラスファイバー製スペーサーが塗布された2枚のITO電極付ガラス基板に挟み込み、 40mW/cm2の紫外線を60秒照射して、調光層の厚さが11.6ミクロンの液晶デバイスを得た。
【0083】
得られた液晶デバイスの印加電圧と光透過率の関係を測定した結果、
T0=3.5%、T100=89.7%、V90=17.8Vであった。
【0084】
また、得られた液晶デバイスの調光層を電子写真顕微鏡で観察した結果、三次元網目状の透明性固体物質が確認できた。
【0085】
(実施例20)
液晶材料として「PN−005」80%、重合性化合物として実施例4で得た「化合物4」20%及び光重合開始剤としてベンジルジメチルケタール0.4%を均一に混合した調光層形成材料を、11ミクロンのガラスファイバー製スペーサーが塗布された2枚のITO電極付ガラス基板に挟み込み、 40mW/cm2の紫外線を60秒照射して、調光層の厚さが11.4ミクロンの液晶デバイスを得た。
【0086】
得られた液晶デバイスの印加電圧と光透過率の関係を測定した結果、
T0=3.7%、T100=88.9%、V90=17.5Vであった。
【0087】
また、得られた液晶デバイスの調光層を電子写真顕微鏡で観察した結果、三次元網目状の透明性固体物質が確認できた。
【0088】
(実施例21)
液晶材料として「PN−005」80%、重合性化合物として実施例5で得た「化合物5」20%及び光重合開始剤としてベンジルジメチルケタール0.4%を均一に混合した調光層形成材料を、11ミクロンのガラスファイバー製スペーサーが塗布された2枚のITO電極付ガラス基板に挟み込み、 40mW/cm2の紫外線を60秒照射して、調光層の厚さが11.4ミクロンの液晶デバイスを得た。
【0089】
得られた液晶デバイスの印加電圧と光透過率の関係を測定した結果、
T0=3.8%、T100=89.1%、V90=17.1Vであった。
【0090】
また、得られた液晶デバイスの調光層を電子写真顕微鏡で観察した結果、三次元網目状の透明性固体物質が確認できた。
【0091】
(実施例22)
液晶材料として「PN−005」80%、重合性化合物として実施例6で得た「化合物6」20%及び光重合開始剤としてベンジルジメチルケタール0.4%を均一に混合した調光層形成材料を、11ミクロンのガラスファイバー製スペーサーが塗布された2枚のITO電極付ガラス基板に挟み込み、 40mW/cm2の紫外線を60秒照射して、調光層の厚さが11.4ミクロンの液晶デバイスを得た。
【0092】
得られた液晶デバイスの印加電圧と光透過率の関係を測定した結果、
T0=4.4%、T100=88.5%、V90=16.9Vであった。
【0093】
また、得られた液晶デバイスの調光層を電子写真顕微鏡で観察した結果、三次元網目状の透明性固体物質が確認できた。
【0094】
(実施例23)
液晶材料として「PN−005」80%、重合性化合物として実施例7で得た「化合物7」20%及び光重合開始剤としてベンジルジメチルケタール0.4%を均一に混合した調光層形成材料を、11ミクロンのガラスファイバー製スペーサーが塗布された2枚のITO電極付ガラス基板に挟み込み、 40mW/cm2の紫外線を60秒照射して、調光層の厚さが11.4ミクロンの液晶デバイスを得た。
【0095】
得られた液晶デバイスの印加電圧と光透過率の関係を測定した結果、
T0=4.0%、T100=88.9%、V90=17.2Vであった。
【0096】
また、得られた液晶デバイスの調光層を電子写真顕微鏡で観察した結果、三次元網目状の透明性固体物質が確認できた。
【0097】
(実施例24)
液晶材料として「PN−005」80%、重合性化合物として実施例8で得た「化合物8」20%及び光重合開始剤としてベンジルジメチルケタール0.4%を均一に混合した調光層形成材料を、11ミクロンのガラスファイバー製スペーサーが塗布された2枚のITO電極付ガラス基板に挟み込み、 40mW/cm2の紫外線を60秒照射して、調光層の厚さが11.4ミクロンの液晶デバイスを得た。
【0098】
得られた液晶デバイスの印加電圧と光透過率の関係を測定した結果、
T0=2.8%、T100=90.2%、V90=10.1Vであった。
【0099】
また、得られた液晶デバイスの調光層を電子写真顕微鏡で観察した結果、三次元網目状の透明性固体物質が確認できた。
【0100】
(実施例25)
液晶材料として「PN−005」80%、重合性化合物として実施例9で得た「化合物9」20%及び光重合開始剤としてベンジルジメチルケタール0.4%を均一に混合した調光層形成材料を、11ミクロンのガラスファイバー製スペーサーが塗布された2枚のITO電極付ガラス基板に挟み込み、 40mW/cm2の紫外線を60秒照射して、調光層の厚さが11.4ミクロンの液晶デバイスを得た。
【0101】
得られた液晶デバイスの印加電圧と光透過率の関係を測定した結果、
T0=3.4%、T100=88.9%、V90=13.8Vであった。
【0102】
また、得られた液晶デバイスの調光層を電子写真顕微鏡で観察した結果、三次元網目状の透明性固体物質が確認できた。
【0103】
(実施例26)
液晶材料として「PN−005」80%、重合性化合物として実施例10で得た「化合物10」20%及び光重合開始剤としてベンジルジメチルケタール0.4%を均一に混合した調光層形成材料を、11ミクロンのガラスファイバー製スペーサーが塗布された2枚のITO電極付ガラス基板に挟み込み、 40mW/cm2の紫外線を60秒照射して、調光層の厚さが11.4ミクロンの液晶デバイスを得た。
【0104】
得られた液晶デバイスの印加電圧と光透過率の関係を測定した結果、
T0=4.6%、T100=87.9%、V90=17.5Vであった。
【0105】
また、得られた液晶デバイスの調光層を電子写真顕微鏡で観察した結果、三次元網目状の透明性固体物質が確認できた。
【0106】
(実施例27)
液晶材料として「PN−005」80%、重合性化合物として実施例11で得た「化合物11」20%及び光重合開始剤としてベンジルジメチルケタール0.4%を均一に混合した調光層形成材料を、11ミクロンのガラスファイバー製スペーサーが塗布された2枚のITO電極付ガラス基板に挟み込み、 40mW/cm2の紫外線を60秒照射して、調光層の厚さが11.4ミクロンの液晶デバイスを得た。
【0107】
得られた液晶デバイスの印加電圧と光透過率の関係を測定した結果、
T0=3.9%、T100=88.3%、V90=17.3Vであった。
【0108】
また、得られた液晶デバイスの調光層を電子写真顕微鏡で観察した結果、三次元網目状の透明性固体物質が確認できた。
【0109】
(実施例28)
液晶材料として「PN−005」80%、重合性化合物として実施例12で得た「化合物12」20%及び光重合開始剤としてベンジルジメチルケタール0.4%を均一に混合した調光層形成材料を、11ミクロンのガラスファイバー製スペーサーが塗布された2枚のITO電極付ガラス基板に挟み込み、 40mW/cm2の紫外線を60秒照射して、調光層の厚さが11.4ミクロンの液晶デバイスを得た。
【0110】
得られた液晶デバイスの印加電圧と光透過率の関係を測定した結果、
T0=3.1%、T100=90.2%、V90=13.7Vであった。
【0111】
また、得られた液晶デバイスの調光層を電子写真顕微鏡で観察した結果、三次元網目状の透明性固体物質が確認できた。
【0112】
(実施例29)
液晶材料として「PN−005」80%、重合性化合物として実施例13で得た「化合物13」20%及び光重合開始剤としてベンジルジメチルケタール0.4%を均一に混合した調光層形成材料を、11ミクロンのガラスファイバー製スペーサーが塗布された2枚のITO電極付ガラス基板に挟み込み、 40mW/cm2の紫外線を60秒照射して、調光層の厚さが11.4ミクロンの液晶デバイスを得た。
【0113】
得られた液晶デバイスの印加電圧と光透過率の関係を測定した結果、
T0=3.9%、T100=89.5%、V90=16.2Vであった。
【0114】
また、得られた液晶デバイスの調光層を電子写真顕微鏡で観察した結果、三次元網目状の透明性固体物質が確認できた。
【0115】
(実施例30)
液晶材料として「PN−005」80%、重合性化合物として実施例14で得た「化合物14」20%及び光重合開始剤としてベンジルジメチルケタール0.4%を均一に混合した調光層形成材料を、11ミクロンのガラスファイバー製スペーサーが塗布された2枚のITO電極付ガラス基板に挟み込み、 40mW/cm2の紫外線を60秒照射して、調光層の厚さが11.4ミクロンの液晶デバイスを得た。
【0116】
得られた液晶デバイスの印加電圧と光透過率の関係を測定した結果、
T0=4.0%、T100=87.9%、V90=17.5Vであった。
【0117】
また、得られた液晶デバイスの調光層を電子写真顕微鏡で観察した結果、三次元網目状の透明性固体物質が確認できた。
【0118】
(実施例31)
液晶材料として「PN−008」(ロディック社製)80%、重合性化合物として実施例1で得た「化合物1」20%及び光重合開始剤としてベンジルジメチルケタール0.4%を均一に混合した調光層形成材料を、11ミクロンのガラスファイバー製スペーサーが塗布された2枚のITO電極付ガラス基板に挟み込み、 40mW/cm2の紫外線を60秒照射して、調光層の厚さが11.8ミクロンの液晶デバイスを得た。
【0119】
得られた液晶デバイスの印加電圧と光透過率の関係を測定した結果、T0=5.9%、T100=89.9%、V90=13.8Vであった。
【0120】
また、得られた液晶デバイスの調光層を電子写真顕微鏡で観察した結果、三次元網目状の透明性固体物質が確認できた。
【0121】
(実施例32)
液晶材料として「PN−008」(ロディック社製)80%、重合性化合物として実施例8で得た「化合物8」20%及び光重合開始剤としてベンジルジメチルケタール0.4%を均一に混合した調光層形成材料を、11ミクロンのガラスファイバー製スペーサーが塗布された2枚のITO電極付ガラス基板に挟み込み、 40mW/cm2の紫外線を60秒照射して、調光層の厚さが11.8ミクロンの液晶デバイスを得た。
【0122】
得られた液晶デバイスの印加電圧と光透過率の関係を測定した結果、T0=5.4%、T100=90.0%、V90=7.9Vであった。
【0123】
また、得られた液晶デバイスの調光層を電子写真顕微鏡で観察した結果、三次元網目状の透明性固体物質が確認できた。
【0124】
(実施例33)
液晶材料として「PN−005」(ロディック社製)80%、重合性化合物として実施例15で得た「化合物15」20%及び光重合開始剤としてベンジルジメチルケタール0.4%を均一に混合した調光層形成材料を、11ミクロンのガラスファイバー製スペーサーが塗布された2枚のITO電極付ガラス基板に挟み込み、40mW/cm2の紫外線を60秒照射して、 調光層の厚さが11.5ミクロンの液晶デバイスを得た。
【0125】
得られた液晶デバイスの印加電圧と光透過率の関係を測定した結果、
T0=3.2%、T100=87.4%、V90=17.2Vであった。
【0126】
また、得られた液晶デバイスの調光層を電子写真顕微鏡で観察した結果、三次元網目状の透明性固体物質が確認できた。
【0127】
(実施例34)
液晶材料として「PN−005」80%、重合性化合物として実施例16で得た「化合物16」20%及び光重合開始剤としてベンジルジメチルケタール0.4%を均一に混合した調光層形成材料を、11ミクロンのガラスファイバー製スペーサーが塗布された2枚のITO電極付ガラス基板に挟み込み、 40mW/cm2の紫外線を60秒照射して、調光層の厚さが11.4ミクロンの液晶デバイスを得た。
【0128】
得られた液晶デバイスの印加電圧と光透過率の関係を測定した結果、
T0=3.3%、T100=88.7%、V90=17.7Vであった。
【0129】
また、得られた液晶デバイスの調光層を電子写真顕微鏡で観察した結果、三次元網目状の透明性固体物質が確認できた。
【0130】
(比較例1)
液晶材料として「PN−005」80%、重合性化合物としてメチル基を側鎖に持つ「カヤラッドHX−220」(日本化薬社製:カプロラクトン変性ヒドロキシピバリン酸エステルネオペンチルグリコールジアクリレート)20%及び光重合開始剤としてベンジルジメチルケタール0.4%を均一に混合した調光層形成材料を、11ミクロンのガラスファイバー製スペーサーが塗布された2枚のITO電極付ガラス基板に挟み込み、 40mW/cm2の紫外線を60秒照射して、調光層の厚さが11.8ミクロンの液晶デバイスを得た。
【0131】
得られた液晶デバイスの印加電圧と光透過率の関係を測定した結果、
T0=4.0%、T100=86.3%、V90=26.4Vであった。
【0132】
また、得られた液晶デバイスの調光層を電子写真顕微鏡で観察した結果、三次元網目状の透明性固体物質が確認できた。
【0133】
(比較例2)
液晶材料として「PN−008」(ロディック社製)80%、重合性化合物としてメチル基を側鎖に持つ「カヤラッドHX−220」(日本化薬社製:カプロラクトン変性ヒドロキシピバリン酸エステルネオペンチルグリコールジアクリレート)20%及び光重合開始剤としてベンジルジメチルケタール0.4%を均一に混合した調光層形成材料を、11ミクロンのガラスファイバー製スペーサーが塗布された2枚のITO電極ガラス基板に挟み込み、 40mW/cm2の紫外線を60秒照射して、調光層の厚さが11.8ミクロンの液晶デバイスを得た。
【0134】
得られた液晶デバイスの印加電圧と光透過率の関係を測定した結果、
T0=3.2%、T100=87.5%、V90=21.2Vであった。
【0135】
また、得られた液晶デバイスの調光層を電子写真顕微鏡で観察した結果、三次元網目状の透明性固体物質が確認できた。
【0136】
【発明の効果】
実施例17〜34から明らかなように、本発明の側鎖型重合性化合物を使用した液晶デバイスは、従来の液晶分散型あるいは液晶連続層型液晶デバイスと比べ、7〜17Vという低電圧の駆動が可能である。又、このような低電圧駆動型液晶デバイスであっても、透明−不透明のコントラストが高く、しきい値電圧が明確なため、時分割駆動が可能である。従って、従来の調光用のみならず、より高度な文字、グラフィックの大型表示が極めて容易となり、表示用液晶デバイスの用途が大きく拡大する。
【0137】
また、本発明の側鎖型重合性化合物の内、特に請求項4に記載の側鎖型重合性化合物の合成原料と成り得る物質の多くが工業的に生産されている安価な物質である為、原料費の低減となる。
Claims (4)
- 請求項1記載の一般式(I)で表わされる側鎖型重合性化合物と液晶を含有した組成物。
- 電極層を有する少なくとも一方が透明な2枚の基板とこの基板間に支持された調光層を有し、該調光層が液晶材料の連続層中に透明性高分子物質が3次元ネットワーク構造を形成して成る液晶デバイスにおいて、前記透明性高分子物質が、請求項1記載の側鎖型重合性化合物を含有する重合性組成物を重合して成る高分子物質であることを特徴とする液晶デバイス。
- 調光層が液晶材料の連続層中に透明性高分子物質の3次元ネットワーク構造を形成して成ることを特徴とする請求項3記載の液晶デバイス。
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