JP3625263B2 - 移動通信中継システム及びそのシステムにおける基地局 - Google Patents

移動通信中継システム及びそのシステムにおける基地局 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、移動通信システムにおける移動機に対する情報の中継を行う移動通信中継システムに係り、詳しくは、移動機と通信を行う基地局と制御局とを結ぶ中継系伝送回線の設定制御を行い、該制御局を介して該移動機と通信を行う基地局を所定の網に接続するようにした移動通信中継システムに関する。
【0002】
また、本発明は、そのような移動通信中継システムにて用いられる基地局に関する。
【0003】
【従来の技術】
移動通信中継システムでは、移動機(例えば、自動車電話、携帯電話など)に対する通信サービスエリアが複数のエリアに分割され、各エリア内には、複数の基地局(BS)と回線制御局(RNC)が設置されている。各基地局(BS)は、それぞれの通信エリアとなるマイクロセルを形成し、各マイクロセル内の移動機(MS)と無線通信を行う(移動通信アクセス回線の設定)と共に、回線制御局(RNC)との間にエントランス中継系回線を設定する。そして、移動機(MS)は、基地局、エントランス中継系回線及び回線制御局(RNC)を介して移動通信ネットワーク基幹回線に接続され、種々の通信サービスを得ることができる。
【0004】
なお、各基地局(BS)と回線制御局(RNC)との間に設定されるエントランス中継系回線は、無線回線であっても、また、光ファイバーケーブルや金属ケーブルにて形成される回線であってもよい。以下、基地局(BS)と回線制御局(RNC)との間に設定されるエントランス中継系回線が無線回線となる場合を例に従来の移動通信中継システムについて説明する。
【0005】
従来の移動通信中継システムでは、各基地局(BS)がエントランス中継系回線にて接続されるべき回線制御局(RNC)は、固定的に定められている(郵政省電気通信技術審議会答申(諮問第60号移動通信基地局エントランス回線用無線システムの技術的条件、平成4年7月27日答申)参照)。即ち、例えば、図16に示すように、エリアE1に設置された各基地局BS11〜BS18は、当該エリアE1を管轄する回線制御局RNC1とエントランス中継系回線にて接続されるものとして、また、エリアE1に隣接するエリアE2に設置された各基地局BS21〜BS27は、当該エリアE2を管轄する回線制御局RNC2とエントランス中継系回線にて接続されるものとして、それぞれ固定的に定められている。
【0006】
このような、従来の移動通信中継システムでは、例えば、エリアE1における基地局BS16のマイクロセル内に圏在する移動機MS1は、基地局BS16と通信を行う。基地局BS16は、エリアE1を管轄する回線制御局RNC1との間にエントランス中継系回線を設定し、移動機MS1からの信号を中継し、設定されたエントランス中継回線を介して回線制御局RNC1に送出する。また、基地局BS16は、回線制御局RNC1からエントランス中継系回線を介して受信した信号を中継して移動機MS1に送信する。
【0007】
移動機MS1が移動して、例えば、図17に示すように、エリアE1におけるエリアE2との境界部分に達し、移動機MS1がエリアE2に設置された基地局BS21と通信を行う状態になると、基地局BS21は、エリアE2を管轄する回線制御局RNC2との間でエントランス中継系回線を設定すべきことが予め定められているので、当該回線制御局RNC2との間にエントランス中継系回線を設定する。その結果、まだエリアE1に圏在する移動機MS1からの信号は、基地局BS21にて中継されてエリアE2を管轄する回線制御局RNC2に伝送され、更に、回線制御局RNC2によって基幹回線に接続される。
【0008】
更に、移動機MS1が移動して、例えば、図18に示すように、エリアE2におけるエリアE1の境界部分に達し、移動機MS1がエリアE1に設置された基地局BS14と通信を行う状態になると、基地局BS14は、エリアE1を管轄する回線制御局RNC1との間でエントランス中継系回線を設定すべきことが予め定められているので、当該回線制御局RNC1との間にエントランス中継系回線を設定する。その結果、エリアE2圏在する移動機MS1からの信号は、再び、基地局BS14にて中継されてエリアE1を管轄する回線制御局RNC1に伝送され、更に、回線制御局RNC1によって基幹回線に接続される。
【0009】
そして、更に、移動機MS1がエリアE2の中央部に移動して、例えば、図19に示すように、移動機MS1が基地局BS24通信を行う状態になると、基地局BS24は、図17に示す場合と同様に、エリアE2を管轄する回線制御局RNC2との間にエントランス中継系回線を設定する。そして、移動機MS1からの信号は、基地局BS24にて中継されて回線制御局RNC2に伝送される。
【0010】
従来の移動通信中継システムにおいて、移動機(MS)と複数の基地局(BS)との間で信号の送受信を行ってサイトダイバーシティ送受信を行う場合の各基地局と回線制御局との接続状態について、図20乃至図23を参照して説明する。
移動機MS1が、例えば、図20に示すように、エリアE1に設置された複数の基地局BS13、BS14、BS15、BS16、BS18と通信を行う状態になると、各基地局は、エリアE1を管轄する回線制御局RNC1との間でエントランス中継系回線を設定する。そして、各基地局は、移動機MS1から受信した信号を中継してエントランス中継系回線を介して回線制御局RNC1に伝送する。移動機MS1からの信号を複数の基地局BS13、BS14、BS15、BS16、BS18を介して受信した回線制御局RNC1は、それらの信号を合成して基幹回線に送出する。
【0011】
上記の状態から移動機MS1が移動して、例えば、図21に示すように、エリアE1におけるエリアE2との境界部分に達すると、移動機MS1は、複数の基地局BS13、BS14、BS15、BS21、BS27と通信を行う状態となる。この場合、エリアE1に設置された各基地局BS13、BS14、BS15は、当該エリアE1を管轄する回線制御局RNC1との間にエントランス中継系回線を設定して移動機MSからの信号を中継し、回線制御局RNC1に伝送する。また、エリアE2に設置された各基地局BS21、BS27は、当該エリアE2を管轄する回線制御局RNC2との間にエントランス中継系回線を設定して移動機MS1からの信号を中継し、回線制御局RNC2に伝送する。そして、移動機MS1からの信号は、各回線回制御局RNC1、RNC2を結ぶ移動通信ネットワークの基幹回線を経由していずれか一方の回線制御局に集約され、サイトダイバーシティ合成される。
【0012】
更に移動機MS1が移動して、例えば、図22に示すように、エリアE1を超えてエリアE2におけるエリアE1との境界部分に達すると、移動機MS1は、複数の基地局BS13、BS14、BS21、BS22、BS27と通信を行う状態となる。この場合も、エリアE1に設置された各基地局BS13、BS14は、当該エリアE1を管轄する回線制御局RNC1との間にエントランス中継系回線を設定する一方、エリアE2に設置された各基地局BS21、BS22、BS27は、当該エリアE2を管轄する回線制御局RNC2との間にエントランス中継系回線を設定する。エリアE1内の各基地局BS13、BS14にて中継された移動機MS1からの信号は、回線制御局RNC1に伝送され、エリアE2内の各基地局BS21、BS22、BS27にて中継された移動機MS1からの信号は、回線制御局RNC2に伝送される。そして、上記の同様に、各回線制御局RNC1、RNC2にて受信された各基地局からの信号が移動通信ネットワークの基幹回線を経由していずれか一方の回線制御局に集約され、サイトダイバーシティ合成される。
【0013】
更に移動機MS1が移動して、例えば、図23に示すように、エリアE 2の中央部に達すると、複数の基地局BS23、BS24、BS25、BS26、BS27と通信を行う状態となる。この場合は、各基地局BS23、BS24、BS25、BS26、BS27は、エリアE2を管轄する回線制御局RNC2との間にエントランス中継系回線を設定し、移動機MS1からの信号を中継して当該回線制御局RNC2に伝送する。そして、このようにエリアE2内の各基地局によって中継されて回線制御局RNC2に伝送された信号が、当該回線制御局RNC2によって基幹回線に送出される。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、移動機MS1が隣接するエリアE1、E2の境界を通過する際に(図17及び図18参照)、電波の状況、建造物の配置などによって、移動機MS1は、エリアE1に設置された基地局と通信を行ったり(図18)、エリアE2に設置された基地局と通信を行ったりするように(図17)、隣接エリアE1、E2のそれぞれに分かれた基地局間でのハンドオーバーが頻繁に行われる場合がある。特に、各エリアが多数のマイクロセルで構成される都市部においては、移動機MS1が他のエリアと隣接するエリアの境界部分を移動している際に、移動機MS1からの電波が隣接する他のエリアの基地局に容易に到達し、当該移動機MS1からの信号が隣接する他のエリア内の基地局にて中継される頻度が高くなる。
【0015】
このような場合、従来の移動通信中継システムでは、各基地局はそれらが設置されたエリアを管轄する回線制御局RNCとの間にエントランス中継系回線を設定すべきことが固定的に定められているので、移動機MS1が隣接するエリアの境界線を通過する際に、回線制御局RNC間でのハンドオーバーが頻繁に行われることになる。その結果、回線制御局RNC間における基幹回線設定のための負荷が増大し、また、回線制御局間における基幹回線の通信量が増大して、円滑な中継動作が損なわれることがある。
【0016】
更に、移動機MS1と通信を行う基地局が固定的に定められた回線制御局にエントランス中継系回線の設定の要求を行った際に、当該回線制御局において設定すべきエントランス中継系回線に余裕がないと、当該基地局と回線制御局との間にエントランス中継系伝送回線を設定することができない。その結果、移動機MS1への通信サービスを行うことができなくなってしまう。
【0017】
また、更に、基地局と回線制御局との間に無線によるエントランス中継系回線を設定するシステムでは、電波の降雨減衰など、基地局と固定的に定められた回線制御局との間の電波の送受信状態が悪い場合、基地局と回線制御局との間にエントランス中継系回線を設定することができないことがある。このような場合も、移動機MS1に対して通信サービスを提供する手立てがない。
【0018】
また、従来の移動通信中継システムにおいて、前述したようなサイトダイバーシティ送受信を行う場合、移動機MS1が隣接するエリアE1、E2の境界部を移動する際に、当該移動機MS1からの信号が双方のエリアE1、E2に設置された基地局を介して双方のエリアを管轄する回線制御局RNC1、RNC2にて伝送される状況になり得る(図21、図22参照)。このような場合、各回線制御局RNC1、RNC2で受信した信号を合成するために、各回線制御局RNC11、RNC2間で基幹回線を介して通信を行って、移動機MS1からの信号をいずれか一方の回線制御局に集約する必要がある。このため、その信号集約のための動作や、各回線制御局RNC1、RNC2間の基幹回線のトラフィックが増大してしまうことににより、円滑な中継動作が損なわれることがある。
【0019】
そこで、本発明の第一の課題は、移動機の送受信信号の中継をできるだけ円滑に行えるような移動通信中継システムを提供することである。
また、本発明の第二の課題は、そのような移動通信中継システムにおいて用いられる基地局を提供することである。
【0020】
【課題を解決するための手段】
上記第一の課題を解決するため、本発明は、請求項1に記載されるように、移動機に対して通信サービスを提供するための複数の基地局と、複数の制御局とを有し、移動機と通信を行う基地局と制御局との間に中継系伝送回線を設定し、該制御局を介して上記移動機と通信を行う基地局を所定の網に接続するようにした移動通信中継システムにおいて、移動機と通信を行う基地局を接続すべき制御局を、上記移動局が各制御局により管理されるエリアの境界線を通過する場合に、切り替えるように決定する制御局決定手段と、該制御局決定手段にて決定された制御局との間に中継系伝送回線が設定されるように回線切替え制御を行う回線制御手段とを有するように構成される。
【0021】
このような移動通信中継システムでは、移動機と通信を行う基地局を接続すべき制御局は、固定的に定められいるのではなく、所定の条件に基づいて決定される。そして、その移動機と通信を行う基地局と上記条件に基づいて決定された制御局との間に中継系伝送回線が設定されるように回線切替え制御がなされる。
所定の条件に基づいて移動機と通信を行う基地局を接続すべき制御局が決定されるので、その所定の条件に応じた態様での中継動作が可能となる。
【0022】
この所定の条件は、移動機の送受信信号を円滑に中継できるという観点から任意に定めることができる。例えば、移動機の地理的な位置に関する条件、中継回線が設定できない場合における優先順位の条件、中継系伝送回線が無線回線の場合においてその通信品質に関する条件などの条件に基づいて移動機と通信を行う基地局と接続すべき制御局を決定することができる。
【0023】
基地局と制御局との位置関係に関わりなく、移動機の地理的な位置に応じて、当該移動機と通信を行う基地局と適切な制御局との間に中継系伝送回線が設定できるという観点から、本発明は、請求項2に記載されるように、上記移動通信中継システムにおいて、上記制御局決定手段は、移動機の存在する地理的位置を表す位置情報に基づいて当該移動機と通信を行う基地局を接続すべき制御局を決定するように構成することができる。
【0024】
上記移動機の地理的位置は、移動機にて計測しても、基地局側で測定することも可能である。また、移動機の地理的位置の測定方法として既知の測定方法、例えば、基地局などの複数の通信設備と移動機との間で通信を行って移動機の位置を特定するネットワーク測位技術、所謂高度道路交通システムにおける管制センタからの情報を用いる方法、GPSを利用する方法、路面に埋設したマーカからの信号を用いる方法などを利用することができる。
【0025】
また、各制御局が管轄するエリアが定められている場合において、隣接するエリアを移動機が通過しようとする際に、移動機と通信する基地局の切替えに応じて中継する制御局が頻繁に切り替えられるという状態を防止するという観点から、本発明は、請求項3に記載されるように、上記移動通信中継システムにおいて、上記各制御局が管轄するエリアが予め定められ、上記制御局決定手段は、移動機の位置情報に基づいて当該移動機が圏在するエリアを判定するエリア判定手段を有し、該エリア判定手段にて判定されたエリアを管轄する制御局を上記移動機と通信を行う基地局を接続すべき制御局として決定するように構成することができる。
【0026】
このような移動通信中継システムでは、移動機と通信を行う基地局の地理的な条件がどのようなものであっても、当該移動機が圏在するエリアを管轄する制御局と当該移動機と通信を行う基地局との間に中継系伝送回線が設定される。従って、移動機が隣接するエリアの一方のエリアに圏在する間は、当該移動機が他方のエリアに設置される基地局と通信を行っていたとしても、当該基地局と当該一方のエリアを管轄する制御局との間に中継系伝送回線が設定される。その結果、移動機が隣接するエリアの境界線を通過しようとする際に、移動機と通信を行う基地局の切替えにより、各基地局と中継系伝送回線にて接続される制御局が頻繁に切替わることが防止される。
【0027】
何らかの原因によって移動機と通信を行う基地局と制御局との間に中継系伝送回線が設定できないときに、当該基地局を他の制御局と接続できるようにするという観点から、本発明は、請求項4に記載されるように、上述した各移動通信中継システムにおいて、上記回線制御手段が上記移動機と通信を行う基地局と上記制御局決定手段にて決定された制御局との間に中継系伝送回線の設定ができなかったときに、上記制御局決定手段は、予め定めた優先順位に従って当該基地局を接続すべき制御局を決定するように構成することができる。
【0028】
このような移動通信システムでは、1つの制御局にて設定可能な中継系伝送回線に余裕がない場合や、移動機と通信を行う基地局とその1つの制御局との間の通信状態が悪い場合など、移動機は、所定の優先順位に基づいて決定された他の制御局を中継して通信サービスを受けることができるようになる。
移動機からの信号をサイトダイバーシティ合成する際に、制御局間の通信をできるだけ低減するという観点から、本発明は、請求項5に記載されるように、上述した各移動通信中継システムにおいて、移動機からの信号をサイトダイバーシティ合成するための複数の基地局を決定する基地局決定手段を有し、該基地局決定手段にて決定された各基地局と上記のように決定された単一の制御局との間に中継系伝送回線が設定された状態で、当該制御局において上記各基地局から中継系伝送回線を介して提供される移動機からの信号を合成するように構成することができる。
【0029】
このような移動通信中継システムでは、移動機からの信号をサイトダイバーシティ合成するための複数の基地局が決定されると、その複数の基地局が接続されるべき単一の制御局が上記所定の条件に基づいて決定される。そして、当該複数の基地局のそれぞれと当該決定された制御局との間に中継系伝送回線が設定される。そして、移動機からの信号が各基地局及び中継系伝送回線を介して制御局に伝送され、当該制御局にて受信した移動機からの複数の信号がサイトダイバーシティ合成される。従って、サイトダイバーシティ合成すべき移動機からの信号が複数の制御局に分かれることが防止され、その結果、制御局間で通信を行う必要性を低減することができる。
【0030】
上記のように移動機からの信号をサイトダイバーシティ合成するようにした移動通信中継システムにおいて、当該サイトダイバーシティ合成がより効果的にできるという観点から本発明は、請求項6に記載されるように、上記移動通信中継システムにおいて、上記基地局決定手段は、移動機と複数の基地局との間の通信品質に基づいて当該移動機からの信号をサイトダイバーシティ合成するための複数の基地局を決定するように構成することができる。
【0031】
このような移動通信中継システムでは、移動機と良好な通信品質にて通信を行う基地局を介して当該移動機からの信号が制御局に伝送されるので、サイトダイバーシティ合成をより効果的に行うことができるようになる。
移動機からの信号おサイトダイバーシティ合成するための複数の基地局を決定するための移動機と各基地局との通信品質は、移動機または基地局での受信信号にて判断することができる。この通信品質として、当該受信信号の強度、当該受信信号に対する他の信号の干渉状況、当該受信信号の誤り訂正率などを用いることができる。
【0032】
移動機からの信号をサイトダイバーシティ合成するための複数の基地局を容易に判定できるという観点から、本発明は、請求項7に記載されるように、上記移動通信中継システムにおいて、上記基地局決定手段は、上記制御局に設けられるように構成することができる。
このような移動通信中継システムでは、制御局は複数の基地局からの情報を収集することができるので、その収集した情報に基づいてサイトダイバーシティ合成を行うための複数の基地局を容易に決定することができる。
【0033】
基地局を接続すべき制御局を効率的に決定できるという観点から、本発明は、請求項8に記載されるように、上記移動通信中継システムにおいて、上記制御局決定手段は、各基地局に設けられ、移動機と通信を行う基地局における制御局決定手段が当該基地局を接続すべき制御局を決定するように構成することができる。
【0034】
このような移動通信中継システムでは、基地局は、移動機と制御局の双方と通信を行うことが可能であるので、移動機に関する条件、あるいは、制御局に関する条件のいずれに基づいても効率的に接続すべき制御局を決定することができる。
また、基地局において決定された制御局に対して中継系伝送回線を設定するたための具体的な構成を提供するという観点から、本発明は、請求項9に記載されるように、上記移動通信中継システムにおいて、上記回線制御手段は、各基地局に設けられ、複数の制御局と中継系伝送回線を設定するための複数のエントランス回線送受信機と、上記制御局決定手段にて決定された制御局との間に中継系伝送回線を設定するように上記複数のエントランス回線送受信機の選択切替えを行う切替え装置とを有するように構成することができる。
【0035】
中継伝送回線の設定が柔軟に行えるという観点から、本発明は、請求項10に記載されるように、上記各移動通信中継システムにおいて、基地局と制御局との間で設定されるべき上記中継系伝送回線は無線回線であって、各基地局は、複数の制御局と個々的な通信を可能とするフェーズドアレーアンテナを備え、該フェーズドアレイアンテナを介して上記制御局決定手段にて決定された制御局との間に中継系伝送回線が設定されるように構成することができる。
【0036】
このような移動通信中継システムでは、フェーズアレーアンテナの制御によって基地局に対して種々の方向に設置された制御局との間に無線回線となる中継系伝送回線を設定できるようになる。
また、同様の観点から、本発明は、請求項11に記載されるように、上記各移動通信中継システムにおいて、上記基地局と制御局との間で設定されるべき上記中継系伝送回線は無線回線であって、各基地局は、複数の制御局の方向を向く複数の指向性アンテナを備え、上記制御局決定手段にて決定された制御局に向く指向性アンテナを介して当該制御局との間に中継系伝送回線が設定されるように構成することができる。
【0037】
このような移動通信中継システムでは、指向性アンテナを選択することによって、基地局に対して種々の方向に設置された制御局との間に無線回線となる中継系伝送回線を設定できるようになる。
前述したように、上記各制御局が管轄するエリアが予め定められた移動通信中継システムにおいて、隣接するエリアの境界線を繰り返し通過する場合であっても、中継系伝送回線の切替えが繰り返し行われないようにするという観点から、本発明は、請求項12に記載されるように、上記移動通信中継システムにおいて、隣接する各エリアにおける隣接部分の所定範囲が緩衝エリアとして設定され、上記回線制御手段は、移動機が当該緩衝エリア内に圏在するときは、上記エリア判定手段にて判定される移動機が圏在するエリアが変更されても、当該移動機と通信を行う基地局と制御局との間に設定された中継系伝送回線の設定状態を維持する回線維持制御手段を有するように構成される。
【0038】
このような移動通信中継システムでは、移動機が隣接するエリアの緩衝エリア内に圏在するときは、エリア判定手段にて判定される移動機が圏在するエリアが変更されても、当該移動機と通信を行う基地局と制御局との間に設定された中継系伝送回線の設定状態が維持されるので、隣接するエリアの境界線を繰り返し通過するように移動機が移動しても、中継系伝送回線の切替えが行われることが防止される。
【0039】
このような移動通信中継システムのより具体的な構成を提供するという観点から、本発明は、請求項13に記載されるように、上記移動通信中継システムにおいて、移動機の位置情報に基づいて当該移動機が隣接するエリアにおける緩衝エリアに圏在するか否かを判定する緩衝エリア内判定手段と、移動機の位置情報の変化に基づいて当該移動機が隣接するエリアの境界線を通過したか否かを判定する境界通過判定手段とを備え、上記回線維持制御手段は、上記境界通過判定手段にて当該移動機が隣接するエリアの境界線を通過したと判定された後に、上記緩衝エリア内判定手段にて当該移動機が緩衝エリアに圏在していると判定されている間は、上記隣接するエリアの境界線を通過する直前において当該移動機と通信を行う基地局と制御局との間に設定された中継系伝送回線の設定状態を維持するように構成することができる。
【0040】
上記境界通過判定手段での判定の基礎となる移動機の位置情報の変化は、移動機の地理的位置の履歴から得ることができる。この履歴は、移動機にて生成することも基地局にて生成することもできる。
隣接するエリアの境界部を一方のエリアから他方のエリアに通過する際、緩衝エリアを脱したときに制御局の切替えが的確に行えるという観点から、本発明は、請求項14に記載されるように、上記境界線通過判定手段にて当該移動機が隣接するエリアの境界線を通過したと判定される毎に、一方のエリアから他方のエリアに移動した第一の状態と当該他方のエリアから当該一方のエリアに戻った第二の状態が交互に設定される状態設定手段を有し、上記回線制御手段は、上記状態設定手段に第一の状態が設定されている状態において、上記緩衝エリア内判定手段にて当該移動機が緩衝エリア内に圏在していない判定されたときに、当該移動機と通信を行う基地局と上記エリア判定手段にて判定されたエリアを管轄する制御局との間に中継系伝送回線が設定されるように回線の切替えを行うように構成することができる。、
このような移動通信中継システムでは、隣接するエリアの境界線を通過して移動機が一方のエリアから他方のエリアに移動したときに状態設定手段には、第一の状態が設定され、また、当該移動機が隣接するエリアの境界線を通過して当該他方のエリアから当該一方のエリアに戻ったときに状態設定手段には、第二の状態が設定さえる。そして、状態設定手段に第二の状態が設定されている場合には、緩衝エリアから移動機が脱したと判断されても、中継系伝送回線の切替えは行われない。
【0041】
一方、状態設定手段に上記第一の状態が設定されている状態において、移動機が緩衝エリアから脱したと判定されると、移動機が一方のエリアから他方のエリアに確実に進入したものとして、移動機と通信を行う基地局とエリア判定手段にて判定されたエリアを管轄する制御局との間に中継系伝送回線が設定されるように、回線の切替えが行われる。
【0042】
更に、上述した第二の課題を解決するため、本発明は、請求項15に記載されるように、移動機に対して通信サービスを提供する複数の基地局と、複数の制御局とを有し、移動機と通信を行う基地局と制御局との間に中継系伝送回線を設定し、該制御局を介して上記移動機と通信を行う基地局を所定の網に接続するようにした移動通信システムに用いられる基地局において、移動機との間にアクセス回線が設定されたときに、中継系伝送回線を設定すべき制御局を、上記前記移動局が各制御局により管理されるエリアの境界線を通過する場合に、切り替えるように決定する制御局決定手段と、該制御局決定手段にて決定された制御局との間に中継伝送回線が設定されるように回線切替え制御を行う回線制御手段とを有するように構成される。
【0043】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
本発明の実施の一形態に係る移動通信中継システムの基本構成は、図16に示すものと同様に構成されている。即ち、通信サービスエリアが複数のエリアに分割され、各エリア内にはそのエリアを管轄する回線制御局が設置されると共に、各エリアを更に細分化するマイクロセルを構成する複数の基地局が設置されている。
【0044】
移動機MS、各基地局BS及び隣接するエリアE1、E2に設置された回線制御局RNC1、RNC2の構成は、例えば、図1に示すようになっている。
図1において、移動機MSと通信を行う基地局BSは、複数の回線制御局RNC1及びRNC2との間で、エントランス中継系無線回線を設定できるようになっている。なお、この例では、基地局BSと各回線制御局RNC1、RNC2との間に設定されるエントランス中継系回線は、無線回線であるが、システムとては、これに限定されず、例えば、光ファイバや金属導線ケーブルにて基地局と各回線制御局RNC1、RNC2が接続される構成でもよい。ただし、基地局BSと各回線制御局RNC1、RNC2との間が無線回線で接続される構成は、回線の設定が柔軟に切替えられる点で好ましい。
【0045】
基地局BSは、複数のアクセス回線送受信機101、位置情報識別装置102、切り替え装置103、マルチプレクサ/デマルチプレクサ104、106、エントランス回線送受信機105及び107、及び制御装置110を有している。上記複数のアクセス回線送受信機101は、移動機MSとの間にアクセス回線を設定し、アンテナ101aを介して移動機MSと通信を行う。各アクセス回線送受信機101は、後述する切替え装置103を介して2系統のエントランス中継系に接続されている。各エントランス中継系は、マルチプレクサ/デマルチプレクサ104(106)とエントランス回線送受信機105(107)を有している。一方のエントランス回線送受信機105は、回線制御局RNC1の方向を向いた指向性アンテナ105aを有しており、回線制御局RNC1との間にエントランス中継系伝送回線を設定して、指向性アンテナ105aを介して回線制御局RNC1と通信を行う。他方のエントランス回線送受信機107は、回線制御局RNC2の方向を向いた指向性アンテナ107aを有しており、回線制御局RNC2との間にエントランス中継伝送回線を設定して、指向性アンテナ107aを介して回線制御局RNC2と通信を行う。
【0046】
各マルチプレクサ/デマルチプレクサ104(106)は、切替え装置103を介して提供される各アクセス回線送受信機101からの受信信号を多重化して対応するエントランス回線送受信機105(107)に供給する。また、各マルチプレクサ/デマルチプレクサ104(106)は、対応するエントランス回線受信機105(107)にて受信した回線制御局RNC1(RNC2)からの多重化された信号を分離して切替え装置103を介して対応するアクセス回線送受信機101に供給する。
【0047】
位置情報識別装置102は、移動機MSから送信される当該移動機MSの地理的な位置に基づいた情報をアクセス回線送受信装置101を介して取得し、移動機MSの位置情報(経度、緯度情報など)を生成する。移動機MSの地理的な位置は、例えば、GPS(Global Positioning System )を利用して移動機MSにおいて測定される。なお、移動機MSの地理的な位置は、基地局を含む複数の受信地点での移動機からの信号の到達時間、到達時間差、到来方向などから所謂うネットワーク測位技術を用いて計測することも、その他既知の方法に従って計測することもできる。
【0048】
制御装置110は、位置情報識別装置102からの移動機MSの位置情報に基づいて切替え装置103を制御する。切替え装置103は、制御装置110での制御のもとに、2系統のエントランス中継系のいずれかの選択切替えを行う。具体的には、移動機MSの位置情報に基づいて当該移動機MSが回線制御局RNC1の管轄するエリアE1に圏在すると判断された場合には、マルチプレクサ/デマルチプレクサ104及びエントランス回線送受信機105を有する第一のエントランス中継系が選択されるように、切替え制御がなされ、一方、当該移動機が回線制御局RNC2が管轄するエリアE2に圏在すると判断された場合には、マルチプレクサ/デマルチプレクサ106及びエントランス回線送受信機107を有する第二のエントランス中継系が選択されるように切替え制御がなされる。
【0049】
また、上記制御装置110は、上記切替え装置103の制御のほか、上記第一及び第二のエントランス中継系にて回線制御局RNC1、RNC2との間にエントランス中継系伝送回線を設定するための各種処理を実行する。その処理については後述する。
隣接するエリアE1、E2に設置された各回線制御局RNC1及びRNC2は、移動通信ネットワーク基幹回線200に接続されている。各回線制御局RNC1、RNC2は、この移動通信ネットワーク基幹回線200を介して相互に通信を行うことが可能となるとともに、他の通信装置との通信も可能となる。
【0050】
この移動通信中継システムの全体的な構成は、前述したように、図16に示した場合と同様であり、例えば、図3に示すようになっている。即ち、隣接するエリアE1、E2のそれぞれに各エリアを管轄する回線制御局RNC1、RNC2が設置され、エリアE1には、マイクロセルを形成する複数の基地局BS11〜BS18が設置されると共に、エリアE2には、マイクロセルを形成する複数の基地局BS21〜BS27が設置されている。
【0051】
このような移動通信中継システムにおいて、例えば、移動機MS1がエリアE1からエリアE2に移動する過程で、当該移動機MS1は、各基地局から止まり木チャネルにて一斉に報知される信号の受信レベルなどに基づいて通信を確立すべき基地局を選択する。そして、移動機MS1との通信が確立してアクセス回線が設定された基地局BS、例えば、図3に示す基地局BS16の制御装置110は、図2に示す手順に従って処理を実行する。
【0052】
図2において、移動機MS1との通信が確立すると、移動機MS1から送信される当該移動機MS1の位置情報が取得され(S1)、この移動機MS1の位置情報に基づいてエントランス中継系伝送回線を設定すべき回線制御局を選択するためのRNC第一選択処理が実行される(S2)。制御装置110は、各回線制御局にて管轄されるエリアの地理的な情報を予め保存したデータベースを有しており、このRNC第一選択処理では、このデータベースの情報と当該移動機MS1の位置情報とを比較して、当該移動機MS1の圏在するエリアを判定し、その判定されたエリアを管轄する回線制御局を当該基地局BS16と接続すべき回線制御局として決定する。この場合、移動機MS1はエリアE1に圏在するので、当該エリアE1を管轄する回線制御局RNC1が基地局BS16を接続すべき回線制御局として決定される。
【0053】
このように移動機MS1との通信が確立された基地局BS16を接続すべき回線制御局RNC1が決定されると、当該基地局BS16からその回線制御局RNC1に対してエントランス中継系伝送回線の設定要求が送信される(S3)。その後、当該基地局BS16の制御装置110は、所定時間To の設定されたタイマを起動し、そのタイマが所定時間To に達するか否かの判定を行いながら(S4)、設定要求の送信先の回線制御局RNC1からの応答の待ち状態になる(S5)。
【0054】
基地局BS16から上記のようなエントランス中継系伝送回線の設定要求を受信した回線制御局RNC1は、自局のエントランス中継系伝送回線に余裕があるときには、基地局BS16に対してエントランス中継系伝送回線の設定の許可情報を返送する。
このようなエントランス中継系伝送回線の設定の許可情報を基地局BS16が受信すると(S5においてYES、S6において「 許可」 )、基地局BS16の制御装置110は、第一のエントランス中継系(マルチプレクサ/デマルチプレクサ104及びエントランス回線送受信機105)が選択されるように、切替え装置103を制御する。その結果、基地局BS16と回線制御局RNC1との間にエントランス中継系伝送回線が設定される(S7)。このように基地局BS16と回線制御局RNC1との間にエントランス中継系伝送回線が設定されると、基地局BS16は、移動機MS1の送受信信号の中継動作を行う(S8)。その結果、移動機MS1からの信号が基地局BS16、回線制御局RNC1を介して移動通信ネットワーク基幹回線200に伝送される一方、移動通信ネットワーク基幹回線200から移動機MS1宛ての信号が、回線制御局RNC1、基地局BS16を介して移動機MS1に伝送される。
【0055】
基地局BS16の制御装置110は、以後、移動機MS1がハンドオフしたか否かの判定(S9)、移動機MS1の位置情報の取得(S10)、移動機MS1の圏在するエリアが変更されたか否かの判定(S11)を行いながら上述した中継動作を実行する。
移動機MS1が移動して、例えば、図4に示すように、エリアE1におけるエリアE2との隣接部分に達するまでの間に、基地局BS16では、移動機MS1のハンドオフが判定され(S9においてYES)、上述した中継動作が終了され、上記処理が終了される。
【0056】
移動機MS1が、まだエリアE1に圏在する状態で、エリアE2に設置された基地局BS21との間にアクセス回線を設定すると、基地局BS21の制御装置110も、上記と同様の手順(図2におけるS1〜S11)に従って処理を実行する。
この場合、RNC第一選択処理(S2)においては、当該基地局BS21はエリアE2に設置されるものの、移動機MS1は、エリアE1にまだ圏在するので、当該エリアE1を管轄する回線制御局RNC1が基地局BS21に接続すべき回線制御局として決定される。その結果、基地局BS21及び回線制御局RNC1の中継動作により、移動機MS1からの信号が基地局BS21、回線制御局RNC1を介して移動通信ネットワーク基幹回線200に伝送される一方、移動通信ネットワーク基幹回線200から移動機MS1宛ての信号が回線制御局RNC1、基地局BS21を介して移動機MS1に伝送される。
【0057】
移動機MS1が更に移動して、例えば、図5に示すように、エリアE2に進入して当該エリアE2におけるエリアE1との隣接部分に達するまでの間に、基地局BS21では、移動機MS1のハンドオフが判定され(S9においてYES)、上述した中継動作が終了され、上記処理が終了される。
移動機MS1が、このようにエリアE2に進入した状態で、エリアE1に設置された基地局BS14との間にアクセス回線を設定すると、基地局BS14の制御装置110も、上記と同様の手順(図2におけるS1〜S11)に従って処理を実行する。
【0058】
この場合、RNC第一選択処理(S2)においては、基地局BS14は、回線制御局RNC1が管轄するエリアE2に圏在するものの、移動機MS1は、エリアE2に既に進入しているので、当該エリアE2を管轄する回線制御局RNC2が基地局BS14に接続すべき回線制御局として決定される。その結果、制御装置110は、エントランス中継系を第一のエントランス中継系から第二のエントランス中継系(マルチプレクサ/デマルチプレクサ106及びエントランス回線送受信機107)に切替えられるように切替え装置103を制御する。そして、基地局BS14及び回線制御局RNC2の中継動作により、移動機MS1からの信号が基地局BS14、回線制御局RNC2を介して移動通信ネットワーク基幹回線200に伝送される一方、移動通信ネットワーク基幹回線200から移動機MS1宛ての信号が回線制御局RNC2、基地局BS14を介して移動機MS1に伝送される。
【0059】
更に、移動機MS1が移動して、例えば、図6に示すように、エリアE2の中央部に至るまでの間に、基地局BS14では、移動機MS21のハンドオフが判定され(S9においてYES)、上述した中継動作が終了され、上記処理が終了される。
移動機MS1が、このようにエリアE2の中央部に圏在する状態おいて、当該エリアE2に設置された基地局BS24との間にアクセス回線を設定すると、基地局BS24の制御装置110も、上記と同様の手順(図2におけるS1〜S11)に従って処理を実行する。
【0060】
この場合、RNC第一選択処理(S2)においては、基地局BS24は、移動機MS1が、エリアE2に圏在するので、当該エリアE2を管轄する回線制御局RNC2が基地局BS24に接続すべき回線制御局として決定される。その結果、基地局BS24及び回線制御局RNC2の中継動作により、移動機MS1からの信号が基地局BS24、回線制御局RNC2を介して移動通信ネットワーク基幹回線200に伝送される一方、移動通信ネットワーク基幹回線200から移動機MS1宛ての信号が回線制御局RNC2、基地局BS24を介して移動機MS1に伝送される。
【0061】
上記のように移動機MS1とアクセス回線を設定して当該移動機MS1と通信が確立した各基地局BSでの処理により、各基地局BSは、常に、移動機MS1が圏在するエリアを管轄する回線制御局に接続されるように、エントランス中継系伝送回線が設定される。従って、移動機MS1が隣接するエリアE1、E2の境界線を一方のエリアE1から他方のエリアE2に移動する際に(図3乃至図6参照)、移動機MS1と基地局間の電波の状態や、建造物等の影響によって、移動機MS1が、エリアE1内の基地局と通信を確立する状況と、エリアE2内の基地局と通信を確立する状況が繰り返されたとしても(図4及び図5参照)、エントランス中継系伝送回線によって各基地局に接続される回線制御局は、当該移動機MS1が隣接するエリアE1とE2の境界線を通過するときにのみ、回線制御局RNC1からRNC2に切替えられるだけである。その結果、各回線制御局RNC1、RNC2間でのハンドオーバの頻度が低減し、各回線制御局RNC1、RNC2間における基幹回線設定のための負荷が増大することを防止できると共に、各回線制御局RNC1、RNC2における基幹回線の通信量の増大も防止することができる。
【0062】
移動機MS1と通信が確立した基地局での図2に示す手順に従った処理において、例えば、当該基地局BSから上記のようにして決定された回線制御局RNCに対するエントランス中継系伝送回線の設定要求(図2におけるS3)が、降雨減衰などにより正常に回線制御局にて受信されない場合、当該基地局BSでは、タイマTが所定時間To に達しても、回線制御局から応答信号が受信されない(S4においてYES)。また、エントランス中継系伝送回線の設定要求を受信した回線制御局RNCがエントランス中継系伝送回線の余裕がない場合には、当該回線制御局RNCは、設定不可の応答を要求元の基地局BSに返送する(図2におけるS6において「 不可」 )。これらの場合には、更に、RNC第二選択処理が実行さされる(S13)。
【0063】
制御装置110は、当該基地局が接続されるべき回線制御局が所定の優先順位に従って予め記憶されている。そして、上記RNC第二選択処理(S13)では、接続要求が拒否された回線制御局以外の回線制御局で最も優先順位の高いものが、当該基地局が接続されるべき回線制御局として決定される。
その後、上述した処理と同様に、その決定された回線制御局に対してエントランス中継系伝送回線の設定要求が送信され(S14)、その要求先の回線制御局から許可情報を所定時間To 内に受信すると(S15、S16)、その回線制御局との間にエントランス中継系伝送回線が設定されるように、エントランス中継系が切替えられる(S7)。以後、同様にして、当該基地局及びエントランス中継系伝送回線が設定された回線制御局での中継動作等が行われる(S8、S9、S10、S11)。
【0064】
なお、所定時間に設定要求を行った後の所定時間内に回線制御局からの応答がない場合、また、回線制御局からのエントランス中継系伝送回線の設定不可の情報を受信した場合には、エントランス中継系伝送回線が設定できないものとして、処理が終了する(S15、S16、S17、S18)。
上述したような処理により、各基地局は、移動機MS1の位置情報に基づいて決定された回線制御局との間にエントランス中継系伝送回線が設定できない場合であっても、所定の優先順位にて定められた他の回線制御局との間にエントランス中継系伝送回線を設定できるようになる。このため、より円滑な中継動作が可能となる。
【0065】
移動機MS1との間にアクセス回線が設定され当該移動機MS1と通信を行う基地局BSは、前述したように、移動機MS1が圏在するエリアを管轄する回線制御局または、優先順位に従って決定された回線制御局との間にエントランス中継系伝送回線を設定した後に、ハンドオフの判定(S9)、移動機MS1からの位置情報の取得(S10)、移動機MS1の圏在するエリアの変更判定(S11)を行いながら中継動作を実行している(S8)。この過程で、移動機MS1の圏在するエリアが変更したことが判定されると(S11においてYES)、更に、その変更後のエリアを管轄する回線制御局との間にエントランス中継系伝送回線が既に設定されているか否かが判定される(S12)。ここで、当該基地局BSと変更後のエリアを管轄する回線制御局との間にエントランス中継伝送回線が既に設定されている場合には(S12においてYES)、当該基地局BSは、そのエントランス中継伝送回線の設定状態を維持して中継動作を継続する(S8)。
【0066】
一方、当該BSと変更後のエリアを管轄する回線制御局との間にまだエントランス中継系伝送回線が設定されていない場合には(S12においてNO)、現在取得している移動機MS1の位置情報に基づいて前述したRNC第一選択処理(S2)が実行される。その結果、当該基地局は、変更後のエリアを管轄する回線制御局に対してエントランス中継系伝送回線の設定要求を送信し(S3)、該回線制御局から設定許可の応答信号が受信されると(S4、S5、S6)、前述した場合と同様に、エントランス中継系が当該回線制御局に対応するものに切替えられ、当該基地局とその変更後のエリアを管轄する回線制御局との間にエントランス中継系伝送回線が設定される。そして、当該基地局は中継動作を行う(S8)。以後、前述した場合と同様の処理が行われる。
【0067】
次に、移動機MSが複数の基地局と通信を行うことにより、サイトダイバーシティ送受信を行う場合の例について説明する
各エリアE1、E2を管轄する各回線制御局RNC1、RNC2には、サイトダイバーシティ送受信を行う基地局の局数の最大値(例えば、5局)が予め定められている。
【0068】
例えば、図7に示すように移動機MS1は、周囲の基地局BS13、BS14、BS15、BS16、BS18と通信を行う。そして、移動機MS1は、各基地局BS13、BS14、BS15、BS16、BS18から受信される信号の受信品質(例えば、受信レベル、他の移動局からの干渉信号強度、誤り訂正率など)を測定し、その測定結果を受信状況情報として、当該移動機MS1の位置情報と共に各基地局BS13、BS14、BS15、BS16、BS18に対して送信する。このように移動機MS1と通信を行う各基地局BS13、BS14、BS15、BS16、BS18は、図2に示す処理と同様の処理を実行する。
【0069】
即ち、移動機MS1からの位置情報に基づいて当該移動機MS1が圏在するエリアE1を管轄する回線制御局RNC1が決定され(S2)、その決定された回線制御局RNC1に対してエントランス中継系伝送回線の設定要求が送信される(S3)。この際、移動機MS1から受信された受信状況情報もその決定された回線制御局RNC1に送信される。
【0070】
このように複数の基地局BS13、BS14、BS15、BS16、BS18からエントランス中継系伝送回線の設定要求及び受信状況情報を受信した回線制御局RNC1は、それらの受信状況情報に基づいて、サイトダイバーシティ送受信を行うための基地局を決定する。例えば、該受信状況情報で表される信号の受信品質が所定レベル以上とななる5局(最大値)以下の基地局がサイトダイバーシティ送受信を行うための基地局として決定される。この場合、各基地局BS13、BS14、BS15、BS16、BS18がサイトダイバーシティ送受信を行う基地局として決定されたとする。
【0071】
また、この回線制御局RNC1は、すでに設定された伝送回線の状況から輻輳などの問題がないと判断すると、各基地局BS13、BS14、BS15、BS16、BS18に対して許可情報を返送する。各基地局BS13、BS14、BS15、BS16、BS18は、この許可情報を受信すると(図2のS6において「 許可」 )、回線制御局RNC1との間にエントランス中継系伝送回線が設定されるように、切替え装置103がエントランス中継系の切替えを行う(S7)。
【0072】
この状態で、移動機MS1と通信を行う複数の基地局BS13、BS14、BS15、BS16、BS18は、移動機MS1からの信号を中継して回線制御局RNC1に送信する(S8)。そして、回線制御局RNC1は、これらの基地局BS13、BS14、BS15、BS16、BS18からの信号を合成して移動通信ネットワーク基幹回線200に送出する。また、回線制御局RNC1は、移動通信ネットワーク基幹回線200から移動機MS1宛ての信号を受信すると、その信号をエントランス中継系伝送回線で接続された各基地局BS13、BS14、BS15、BS16、BS18に送信する。そして、それら各基地局は、回線制御局RNC1からの信号を中継して移動機MS1に送信する。
【0073】
このようにして、複数の基地局BS13、BS14、BS15、BS16、BS18によって、サイトダイバーシティ送受信が行われる。
移動機MS1が移動して、例えば、図8に示すように、エリアE1のエリアE2との隣接部分に達するまでの間に、基地局BS16、BS18では、移動機MS1のハンドオフが判定され(S9)、上述した中継動作が終了される。
【0074】
移動機MS1が図8に示すようにエリアE1に圏在する状態となる場合、この移動機MS1との間のアクセス回線を維持するエリアE1内の基地局BS13、BS14、BS15は、回線制御局RNC1との間に設定されたエントランス中継系伝送回線の設定状態を維持する(S8〜S11)。また、新たにアクセス回線を設定して通信を開始したエリアE2内の基地局BS21、BS27は、移動機MS1からの位置情報に基づいてエリアE1を管轄する回線制御局RNC1が接続されるべき回線制御局であると判断し、この回線制御局RNC1に対してエントランス中継系伝送回線の設定要求を、移動機MS1との通信における受信品質を表す受信状況情報と共に送信する(S1、S2、S3)。
【0075】
回線制御局RNC1は、新たに設定要求のあった基地局BS21、BS27からの受信状況情報、中継系伝送回線の設定状況に基づいてサイトダイバーシティ送受信に適した条件を満たしていると判断すると、更に、基地局BS21、BS27に対して、エントランス中継系伝送回線の設定許可情報を送信する。
この設定許可情報を受信した基地局BS21、BS27は、回線制御局RNC1との間にエントランス中継系伝送回線を設定する。その結果、エリアE1内の基地局BS13、BS14、BS15及びエリアE2内の基地局BS21、BS27がエリアE1を管轄する回線制御局RNC1にエントランス中継系伝送回線にて接続され、それら5局の基地局によって移動機MS1に対するサイトダイバーシティ送受信が行われる。
【0076】
移動機MS1が更に移動して、例えば、図9に示すように、エリアE2に進入して当該エリアE2におけるエリアE1との隣接部分に達するまでの間に、基地局BS15では、移動機MS1のハンドオフが判定され(S9においてYES)、上述した中継動作が終了される。
移動機MS1がエリアE1からエリアE2に進入すると、回線制御局RNC1との間にエントランス中継系伝送回線を設定して中継動作を行っていた各基地局BS13、BS14、BS21、BS27は、移動機MS1の圏在するエリアがエリアE1からエリアE2に変更されたことを判別する(S11においてYES)。すると、各基地局BS13、BS14、BS21、BS27は、移動機MS1の位置情報に基づいて接続されるべき回線制御局がエリアE2を管轄する回線制御局RNC1であると判定する(S2)。
【0077】
また、移動機MS1がエリアE2に進入して、当該移動機MS1との間にアクセス回線を設定して新たに通信を開始した基地局BS22も、当該移動機MS1の位置情報に基づいて接続されるべき回線制御局としてエリアE2を管轄する回線制御局RNC2を決定する(S2)。
以後、前述した手順と同様に、移動機MS1と通信を行う各基地局BS13、BS14、BS21、BS27、BS22は、エリアE2を管轄する回線制御局RNC2に対してエントランス中継系伝送回線の設定要求を送信する(S3)。そして、回線制御局RNC2は、上記と同様に、サイトダイバーシティ送受信を行うための条件が満足されていると判定すると、上記要求のあった各基地局BS13、BS14、BS21、BS27、BS22に対して許可情報を送信する。
【0078】
回線制御局RNC2から許可情報を受信した(S6においてYES)各移動機BS13、BS14、BS21、BS27は、回線制御局RNC1に対応したエントランス中継系を回線制御局RNC2に対応したエントランス中継系に切替え、当該回線制御局RNC2との間にエントランス中継系伝送回線を設定する(S7)。また、上記許可情報を受信した基地局BS21は、回線制御局RNC2と新たに接続されるように、当該回線制御局RNC2との間にエントランス中継系伝送回線を設定する(S7)。
【0079】
このように、5局の基地局BS13、BS14、BS21、BS27、BS21がエントランス中継系伝送回線にて回線制御局RNC2に接続された状態で、上述したのと同様に、移動機MS1に対するサイトダイバーシティ送受信が行われる。
更に、移動機MS1が移動して、例えば、図10に示すように、エリアE2の中央部に至るまでの間に、各基地局BS13、BS14、BS21、BS22では、移動機MS21のハンドオフが判定され(S9においてYES)、上述したような中継動作が終了される。
【0080】
移動機MS1がこのようにエリアESの中央部に圏在する状態において、移動機MS1と通信を行っている基地局BS27は、回線制御局RNC2との間に設定されたエントランス中継系伝送回線の設定状態を維持する(S8〜S11)。また、移動機MS1との間にアクセス回線を設定して当該移動機MS1と通信を開始した各基地局BS23、BS24、BS25、BS26は、上述した手順と同様の手順にて、移動機MS1の位置情報に基づいてエリアE 2を管轄する回線制御局RNC2に対してエントランス中継系伝送回線の設定要求を送信する(S2)。
【0081】
これら各基地局からエントランス中継系伝送回線の設定要求を受信した回線制御局RNC2は、上記と同様に、サイトダイバーシティ送受信を行うための条件が満足されていることが判定されると、各基地局に対して許可情報を送信する。この許可情報を受信した各基地局BS23、BS24、BS25、BS26は、回線制御局RNC2との間にエントランス中継系伝送回線が設定されるように、エントランス中継系の選択切替えを行う(S7)。その結果、回線制御局RNC2との間にエントランス中継伝送回線が設定された5局の基地局BS27、BS23、BS24、BS25、BS25によって移動機MS1に対するサイトダイバーシティ送受信が行われる。
【0082】
移動機MS1に対して複数の基地局によってサイトダイバーシティ送受信を行うようにした上記例では、移動機MS1が隣接するエリアE1、E2の境界部を移動する際に(図8、図9参照)、移動機MS1と通信を行う複数の基地局BSが隣接するエリアE1、E2に分散されていても、全ての基地局BSが当該移動機MS1の圏在するエリアを管轄する回線制御局とエントランス中継系伝送回線によって接続される。従って、各エリアE1、E2に分散された各基地局BSからの信号が双方のエリアE1、E2を管轄する回線制御局RNC1、RNC2に伝送されることがなく、サイトダイバーシティ合成を行うために、一方の回線制御局にて受信した信号を基幹回線を介して他方の回線制御局へ集約させる必要がなくなる。そのため、各回線制御局での負荷の増大及び基幹回線200における通信量の増加を防止することができる。その結果、サイトダイバーシティ送受信を利用した円滑な中継動作を行うことができる。
【0083】
ところで、上記のように移動機MSの位置情報に基づいて当該移動機MSと通信を行う基地局をエントランス中継系伝送回線にて接続すべき回線制御局を決めるようにした移動通信中継システムでは、当該移動機MSが相互に隣接するエリアの当該隣接部分を移動する際に、位置情報の測定誤差などに起因して、移動機MSと通信を行う基地局において頻繁にエントランス中継系伝送回線の切替えが発生する場合がある。次に説明する例は、移動機MSが隣接するエリアの当該隣接部分を移動する際に、中継動作を行う基地局においてエントランス中継系伝送回線の頻繁な切替えが発生することを確実に防止したものである。
【0084】
図12に示すように、各回線制御局RNC1、RNC2が管轄するエリアE1、E2の外周部分に緩衝エリアE1a、E2aが設定されている。そして、移動機MS1と通信を行う基地局は、図2に示す手順におけるステップS11を、図11に示すステップS110に変更した処理を実行する。
例えば、図12に示すように、移動機MS1がエリアE1の緩衝エリアE1より内側に圏在する場合、当該移動機MS1と通信を行う基地局BS16は、前述したのと同様の手順に従って、エリアE1を管轄する回線制御局RNC1との間にエントランス中継系伝送回線を設定し、図11に示す手順に従って中継動作を行う。即ち、移動機MS1のハンドオフを確認(S9)、移動機MS1の位置情報Piの取得(S10)、移動機MS1の圏在するエリアが変更されたか否かの判定(S110)を行いつつ、中継動作を行う(S8)。
【0085】
上記移動機MS1の圏在するエリアが変更されたか否かの判定(S110)は、次のような手順で行われる(図11参照)。
状態フラグFがセットされているか(F=1)否かが判定される(S111)。なお初期においては、状態フラグFは「0」にリセットされている。この場合、まだ状態フラグFがセットされていないので、更に、移動機MS1の位置情報の変化(Pi−1→Pi:位置情報履歴)に基づいて当該移動機MS1がエリアE1とエリアE2の境界線を通過したか否かが判定される(S113)。図12の場合、移動機MS1は隣接するエリアE1、E2の境界線をまだ通過していないので、そのまま中継動作の処理に戻る(S8)。基地局BS16は、移動機MS1と通信を行って中継動作を行っている間、上述した状態フラグFの判定(S111)、移動機MS1の境界線通過の判定(S113)が行われる。
【0086】
移動機MS1が移動してエリアE1の緩衝エリアE1a に達した状態で、エリアE2に設置された基地局BS21と通信を開始すると(図13に示す状態に至る直前の状態)、前述したように、基地局BS21は、移動機MS1の位置情報に基づいて、移動機MS21が圏在するエリアE1を管轄する回線制御局RNC1との間にエントランス中継系伝送回線を設定し、中継動作を行う。
【0087】
この状態では、移動機MS1がまだエリアE1とエリアE2の境界線を通過していないので、上述した基地局BS16での処理と同様に、基地局BS21は、状態フラグFの判定(S111)、移動機MSが境界線を通過したか否かの判定(S113)を行いつつ中継動作を行う。そして、移動機MS1が図13に示すように、エリアE1とエリアE2の境界線を越えると、基地局BS21は、移動機MS1の位置情報の変化(Pi−1→Pi:位置情報履歴)に基づいて移動機MS1がエリアE1、E2の境界線を通過したことを判定する(S113においてYES)。このように移動機MS1がエリアE1、E2の境界線を通過したことが判定されると、上記状態フラグFが反転される(S114)。即ち、状態フラグFが「1」にセットされる(F=1)。この状態で、基地局BS21は、状態フラグFの判定(S111)、移動機MS1の位置情報に基づいて移動機MS1が緩衝エリア外に圏在するか否かの判定(S112)、移動機MS1がエリアE1、E2の境界線を通過したかの判定(S113)を行いながら、中継動作を行う(S8)。このような処理により、移動機MS1はエリアE1からエリアE2に進入したにもかかわらず、移動機MS1がまだエリアE2の緩衝エリアE2aに圏在することから、エリアE1を管轄する回線制御局RCN1との間にエントランス中継系伝送回線を設定した状態を維持しつつ、中継動作を継続して行うことになる。
【0088】
ここで、移動機MS1の移動方向が変化して、図14に示すように、当該移動機MS1がエリアE2の緩衝エリアE2aからエリアE1の緩衝エリアE1aに戻ると、当該移動機MS1がエリアE1とエリアE2の境界線を通過したと判定された時点で(S113においてYES)、状態フラグFが反転される(S114)。即ち、状態フラグFが「0」にリセットされる(F=0)。
【0089】
この状態で、基地局BS21は、状態フラグFの判定(S111)、移動機MS1がエリアE1、E2の境界線を通過したかの判定(S113)を行いながら、中継動作を行う(S8)。この場合も、基地局BS21は、エリアE1を管轄する回線制御局RNC1との間にエントランス中継系伝送回線を設定した状態を維持しつつその中継動作を継続して行う。
【0090】
更に、移動機MS1の移動方向が変化して、再度、図13に示すように、当該移動機MS1がエリアE1の緩衝エリアE1aからエリアE2の緩衝エリアE2aに進入すると、当該移動機MS1がエリアE1とエリアE2の境界線を通過ししたと判定された時点で(S113においてYES)、状態フラグFが反転される(S114)。即ち、状態フラグFが「1」にセットされる(F=1)。
【0091】
この状態で、基地局BS21は、前述した場合(図13について説明した場合)と同様に、エリアE1を管轄する回線制御局RNC1との間にエントランス中継系伝送回線を設定した状態を維持しつつ、中継動作を行う(S8)。この中継動作と共に、基地局BS21は、状態フラグFの判定(S111)、移動機MS1が緩衝エリア外に圏在するか否かの判定(S112)、移動機MS1が隣接するエリアE1、E2の境界線を通過したか否かの判定(S113)を行っている。
【0092】
移動機MS1が、図15に示すように、緩衝エリアE2aより更に内側に移動すると、当該移動機MS1が緩衝エリアE2a外に圏在すると判定される(S112においてYES)。すると、状態フラグFがリセットされ(F=0)、基地局BS21の制御装置110での処理は、図2に示すステップS12の処理に移行する。その結果、前述した場合と同様に、基地局BS21は、移動機MS1が圏在するエリアE2を管轄する回線制御局RNC2に接続されるように、エントランス中継系伝送回線の切替えを行う(S2、S3、S4、S5、S6、S7)。そして、基地局BS21は、新たに回線制御局RNC2との間にエントランス中継系伝送回線が設定された状態で、中継動作を継続する(S8)。
【0093】
上述したような例によれば、移動機MS1が圏在するエリアがエリアE1からエリアE2に変更されても、当該移動機MS1が緩衝エリアE2aに圏在している場合には、当該移動機MS1と通信を行う基地局BS21は、エリアE1を管轄する回線制御局RCN1との間にエントランス中継系伝送回線が設定された状態を維持する。更に、移動機MS1が各エリアE1、E2の緩衝エリアE1a、E2a内を移動する限り、該隣接するエリアE1、E2の境界線を何回通過しても、当該移動機MS1と通信を行う基地局BS21は、回線制御局RNC1との間にエントランス中継系伝送エリアが設定された状態を維持する。そして、移動機MS1がエリアE1からエリアE2に進入し、更に、エリアE2の緩衝エリアE2aの内側に移動した際に、基地局BS21は、当該エリアE2を管轄する回線制御局RNC2と接続されるように、エントランス中継系伝送回線の切替えを行う。
【0094】
上述したような処理により、移動機MS1が隣接するエリアE1とE2の隣接部分において、移動方向を頻繁に変更したとしても、当該移動機MS1と通信を行う基地局BS21が頻繁にエントランス中継系伝送回線を切替えることが防止される。その結果、回線制御局でのハンドオーバーに係る処理負荷が増大することなく、更に円滑な中継動作を行えるようになる。
【0095】
なお、上記例において、エリアE1を移動する移動機MS1が緩衝エリアE1a に進入した後に、該緩衝エリアE1aからその内側に戻っても、状態フラグFがセットされないので、当該移動機MS1と通信を行う基地局BSは、エリアE1を管轄する回線制御局との間にエントランス中継系伝送回線が設定された状態を維持する。また、上記例では、移動機MS1がエリアE1からE2に移動する場合について説明したが、移動機MS1がエリアE2からE1に移動する場合であっても、当該移動機MS1と通信を行う基地局BSは、上述したのと同様の処理(図11参照)を実行する。
【0096】
また、なお、上記例では、各基地局BSは、指向性アンテナ105a、107aを介して各回線制御局RNC1、RNC2との間にエントランス中継系伝送回線を設定したが(図1参照)、電気的な制御によって各回線制御局RNC1、RNC2との通信を可能にするフェーズドアレイアンテナを用いることによって、当該各回線制御局RNC1、RNC2との間にエントランス中継系伝送回線を設置することもできる。
【0097】
上記各例において、図2に示すステップS2(RNC第一選択処理)での処理、ステップS13(RNC第二選択処理)での処理が制御局決定手段に対応し、図2に示すステップS7、S8〜S12での処理、及びエントランス回線送受信機105、107、及び切替え装置103などの基地局の設備が回線制御手段に対応する。
【0098】
また、ステップS2(RNC第一選択処理)での処理の一部がエリア判定エリア判定手段に対応する。サイトダイバーシティ送受信を実現する際の各回線制御局RNC1、RNC2における処理の一部が基地局決定手段に対応する。
図11におけるステップ110からステップS8に至る制御手順が回線維持御手段に対応し、ステップS112での処理が緩衝エリア内判定手段に対応し、ステップS113での処理が境界通過判定手段に対応する。また、状態フラグFが状態設定手段に対応する。
【0099】
【発明の効果】
以上、説明してきたように、請求項1乃至14記載の本願発明によれば、移動機と通信を行う基地局を接続すべき制御局が、固定的に定められているのではなく、所定の条件に基づいて決定されるので、その条件に応じた態様での中継動作が可能になる。その結果、その所定の条件を適当に定めることにより、より円滑な中継動作が可能となる移動通信中継システムが実現できる。
【0100】
また、請求項15乃至24記載の本願発明によれば、そのような移動通信中継システムにおいて用いられる基地局を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態に係る移動通信中継システムの基本的なハード構成を示すブロック図である。
【図2】移動通信中継システムにおける各基地局にて実行される処理の手順の一例を示すフローチャートである。
【図3】移動通信中継システムにおける各エリア内の基地局と移動機との関係の一例を示す図である。
【図4】移動通信中継システムにおける各エリア内の基地局と移動機との関係の一例を示す図である。
【図5】移動通信中継システムにおける各エリア内の基地局と移動機との関係の一例を示す図である。
【図6】移動通信中継システムにおける各エリア内の基地局と移動機との関係の一例を示す図である。
【図7】サイトダイバーシティ送受信がなされる移動通信中継システムにおける各エリア内の基地局と移動機との関係の一例を示す図である。
【図8】サイトダイバーシティ送受信がなされる移動通信中継システムにおける各エリア内の基地局と移動機との関係の一例を示す図である。
【図9】サイトダイバーシティ送受信がなされる移動通信中継システムにおける各エリア内の基地局と移動機との関係の一例を示す図である。
【図10】サイトダイバーシティ送受信がなされる移動通信中継システムにおける各エリア内の基地局と移動機との関係の一例を示す図である。
【図11】移動通信中継システムにおける各基地局にて実行される処理の手順の他の一例を示すフローチャートである。
【図12】移動通信中継システムにおける緩衝エリアを有する各エリア内の基地局と移動機との関係の一例を示す図である。
【図13】移動通信中継システムにおける緩衝エリアを有する各エリア内の基地局と移動機との関係の一例を示す図である。
【図14】移動通信中継システムにおける緩衝エリアを有する各エリア内の基地局と移動機との関係の一例を示す図である。
【図15】移動通信中継システムにおける緩衝エリアを有する各エリア内の基地局と移動機との関係の一例を示す図である。
【図16】従来の移動通信中継システムにおける各エリア内の基地局と移動機との関係の一例を示す図である。
【図17】従来の移動通信中継システムにおける各エリア内の基地局と移動機との関係の一例を示す図である。
【図18】従来の移動通信中継システムにおける各エリア内の基地局と移動機との関係の一例を示す図である。
【図19】従来の移動通信中継システムにおける各エリア内の基地局と移動機との関係の一例を示す図である。
【図20】サイトダイバーシティ送受信がなされる従来の移動通信中継システムにおける各エリア内の基地局と移動機との関係の一例を示す図である。
【図21】サイトダイバーシティ送受信がなされる従来の移動通信中継システムにおける各エリア内の基地局と移動機との関係の一例を示す図である。
【図22】サイトダイバーシティ送受信がなされる従来の移動通信中継システムにおける各エリア内の基地局と移動機との関係の一例を示す図である。
【図23】サイトダイバーシティ送受信がなされる従来の移動通信中継システムにおける各エリア内の基地局と移動機との関係の一例を示す図である。
【符号の説明】
MS1 移動機
BS11〜BS18、BS21〜BS27 基地局
RNC1、RNC2 回線制御局
101 アクセス回線送受信機
102 位置情報識別装置
103 切替え装置
104、106 マルチプレクサ/デマルチプレクサ
105、107 エントランス回線送受信機
105a、107a 指向性アンテナ
200 移動通信ネットワーク基幹回線

Claims (24)

  1. 移動機に対して通信サービスを提供するための複数の基地局と、複数の制御局とを有し、移動機と通信を行う基地局と制御局との間に中継系伝送回線を設定し、該制御局を介して上記移動機と通信を行う基地局を所定の網に接続するようにした移動通信中継システムにおいて、
    移動機と通信を行う基地局を接続すべき制御局を、上記移動局が各制御局により管理されるエリアの境界線を通過する場合に、切り替えるように決定する制御局決定手段と、
    移動機と通信を行う基地局と該制御局決定手段にて決定された制御局との間に中継系伝送回線が設定されるように回線切替え制御を行う回線制御手段と
    を有する移動通信中継システム。
  2. 請求項1記載の移動通信中継システムにおいて、
    上記制御局決定手段は、移動機の存在する地理的位置を表す位置情報に基づいて当該移動機と通信を行う基地局を接続すべき制御局を決定するようにした移動通信中継システム。
  3. 請求項2記載の移動通信中継システムにおいて、
    上記各制御局が管轄するエリアが予め定められ、
    上記制御局決定手段は、移動機の位置情報に基づいて当該移動機が圏在するエリアを判定するエリア判定手段を有し、
    該エリア判定手段にて判定されたエリアを管轄する制御局を上記移動機と通信を行う基地局を接続すべき制御局として決定するようにした移動通信中継システム。
  4. 請求項1乃至3いずれか記載の移動通信中継システムにおいて、
    上記回線制御手段が上記移動機と通信を行う基地局と上記制御局決定手段にて決定された制御局との間に中継系伝送回線の設定ができなかったときに、上記制御局決定手段は、予め定めた優先順位に従って当該基地局を接続すべき制御局を決定するようにした移動通信システム。
  5. 請求項1乃至4いずれか記載の移動通信中継システムにおいて、
    移動機からの信号をサイトダイバーシティ合成するための複数の基地局を決定する基地局決定手段を有し、
    該基地局決定手段にて決定された各基地局と上記のように決定された単一の制御局との間に中継系伝送回線が設定された状態で、当該制御局において上記各基地局から中継系伝送回線を介して提供される移動機からの信号を合成するようにした移動通信中継システム。
  6. 請求項5記載の移動通信中継システムにおいて、
    上記基地局決定手段は、移動機と複数の基地局との間の通信品質に基づいて当該移動機からの信号をサイトダイバーシティ合成するための複数の基地局を決定するようにした移動通信中継システム。
  7. 請求項5または6記載の移動通信中継システムにおいて、
    上記基地局決定手段は、上記制御局に設けられた移動通信中継システム。
  8. 請求項1乃至7いずれか記載の移動通信中継システムにおいて、
    上記制御局決定手段は、各基地局に設けられ、移動機と通信を行う基地局における制御局決定手段が当該基地局を接続すべき制御局を決定するようにした移動通信中継システム。
  9. 請求項8記載の移動通信中継システムにおいて、
    上記回線制御手段は、各基地局に設けられ、複数の制御局と中継系伝送回線を設定するための複数のエントランス回線送受信機と、上記制御局決定手段にて決定された制御局との間に中継系伝送回線を設定するように上記複数のエントランス回線送受信機の選択切替えを行う切替え装置とを有する移動通信中継システム。
  10. 請求項1乃至9いずれか記載の移動通信中継システムにおいて、
    基地局と制御局との間で設定されるべき上記中継系伝送回線は無線回線であって、
    各基地局は、複数の制御局と個々的な通信を可能とするフェーズドアレーアンテナを備え、該フェーズドアレイアンテナを介して上記制御局決定手段にて決定された制御局との間に中継系伝送回線が設定されるようにした移動通信中継システム。
  11. 請求項1乃至9いずれか記載の移動通信中継システムにおいて、
    上記基地局と制御局との間で設定されるべき上記中継系伝送回線は無線回線であって、
    各基地局は、複数の制御局の方向を向く複数の指向性アンテナを備え、上記制御局決定手段にて決定された制御局に向く指向性アンテナを介して当該制御局との間に中継系伝送回線が設定されるようにした移動通信中継システム。
  12. 請求項3記載の移動通信中継システムにおいて、
    隣接する各エリアにおける隣接部分の所定範囲が緩衝エリアとして設定され、
    上記回線制御手段は、移動機が当該緩衝エリア内に圏在するときは、上記エリア判定手段にて判定される移動機が圏在するエリアが変更されても、当該移動機と通信を行う基地局と制御局との間に設定された中継系伝送回線の設定状態を維持する回線維持制御手段を有する移動通信中継システム。
  13. 請求項12記載の移動通信中継システムにおいて、
    移動機の位置情報に基づいて当該移動機が隣接するエリアにおける緩衝エリアに圏在するか否かを判定する緩衝エリア内判定手段と、
    移動機の位置情報の変化に基づいて当該移動機が隣接するエリアの境界線を通過したか否かを判定する境界通過判定手段と
    を備え、
    上記回線維持制御手段は、上記境界通過判定手段にて当該移動機が隣接するエリアの境界線を通過したと判定された後に、上記緩衝エリア内判定手段にて当該移動機が緩衝エリアに圏在していると判定されている間は、上記隣接するエリアの境界線を通過する直前において当該移動機と通信を行う基地局と制御局との間に設定された中継系伝送回線の設定状態を維持するようにした移動通信中継システム。
  14. 請求項13記載の移動通信中継システムにおいて、
    上記境界線通過判定手段にて当該移動機が隣接するエリアの境界線を通過したと判定される毎に、一方のエリアから他方のエリアに移動した第一の状態と当該他方のエリアから当該一方のエリアに戻った第二の状態が交互に設定される状態設定手段を有し、
    上記回線制御手段は、上記状態設定手段に第一の状態が設定されている状態において、上記緩衝エリア内判定手段にて当該移動機が緩衝エリア内に圏在していない判定されたときに、当該移動機と通信を行う基地局と上記エリア判定手段にて判定されたエリアを管轄する制御局との間に中継系伝送回線が設定されるように回線の切替えを行うようにした移動通信中継システム。
  15. 移動機に対して通信サービスを提供する複数の基地局と、複数の制御局とを有し、移動機と通信を行う基地局と制御局との間に中継系伝送回線を設定し、該制御局を介して上記移動機と通信を行う基地局を所定の網に接続するようにした移動通信システムに用いられる基地局において、
    移動機との間にアクセス回線が設定されたときに、中継系伝送回線を設定すべき制御局を、前記移動局が各制御局により管理されるエリアの境界線を通過する場合に、切り替えるように決定する制御局決定手段と、
    該制御局決定手段にて決定された制御局との間に中継伝送回線が設定されるように回線切替え制御を行う回線制御手段とを有する基地局。
  16. 請求項15記載の基地局において、
    上記制御局決定手段は、移動機の存在する地理的位置を表す位置情報に基づいて中継伝送回線を設定すべき制御局を決定するようにした基地局。
  17. 請求項16記載の基地局において、
    上記制御局決定手段は、移動局の位置情報に基づいて当該移動機が、予め定められた当該複数の制御局のそれぞれが管轄するエリアのいずれに圏在するかを判定するエリア判定手段を有し、
    該エリア判定手段にて判定されたエリアを管轄する制御局を中継系伝送回線を設定すべき制御局として決定するようにした基地局。
  18. 請求項15乃至17いずれか記載の基地局において、
    上記回線制御手段が上記制御局決定手段にて決定された基地局との間に中継系伝送回線の設定ができなかったときに、上記制御局決定手段は、予め定めた優先順位に従って中継系伝送回線を設定すべき制御局を決定するようにした基地局。
  19. 請求項15乃至17いずれか記載の基地局において、
    回線制御手段は、複数の制御局と中継系伝送回線を設定するための複数のエントランス回線送受信機と、上記制御局決定手段にて決定された制御局との間に中継系伝送回線を設定するように上記複数のエントランス回線送受信機の選択切替えを行う切替え装置とを有する基地局。
  20. 請求項15乃至19いずれか記載の基地局において、
    制御局との間で設定されるべき上記中継系伝送回線は無線回線であって、
    複数の制御局個々的な通信を可能とするフェーズドアレーアンテナを備え、
    該フェーズドアレーアンテナを介して上記制御局決定手段にて決定された制御局との間に中継伝送回線が設定されるようにした基地局。
  21. 請求項15乃至19いずれか記載の基地局において、
    制御局との間で設定されるべき上記中継系伝送回線は無線回線であって、
    複数の制御局の方向を向く複数の指向性アンテナを備え、
    上記制御局決定手段にて決定された制御局に向く指向性アンテナを当該制御局との間に中継系伝送回線が設定されるようにした基地局。
  22. 請求項17記載の基地局において、
    上記回線制御手段は、移動機が予め定めた隣接する各エリアにおける隣接部分の所定範囲となる緩衝エリア内に圏在するときは、上記エリア判定手段にて判定される移動機が圏在するエリアが変更されても、制御局との間に設定された中継系伝送回線の設定状態を維持する回線維持制御手段を有する基地局。
  23. 請求項22記載の基地局において、
    移動機の位置情報に基づいて当該移動機が隣接するエリアにおける緩衝エリアに圏在するか否かを判定する緩衝エリア内判定手段と、
    移動機の位置情報の変化に基づいて当該移動機が隣接するエリアの境界線を通過したか否かを判定する境界通過手段と
    を備え、
    上記回線維持制御手段は、上記境界通過判定手段にて当該移動機が隣接するエリアの境界線を通過したと判定された後に、上記緩衝エリア内判定手段にて当該移動機が緩衝エリアに圏在していると判定されている間は、上記隣接するエリアの境界線を通過する直前において制御局との間に設定された中継系伝送回線の設定状態を維持するようにした基地局。
  24. 請求項23記載の基地局において、
    上記境界通過手段にて当該移動機が隣接するエリアの境界線を通過したと判定される毎に、一方のエリアから他方のエリアに移動した第一の状態と当該他方のエリアから当該一方のエリアに戻った第二の状態が交互に設定される状態設定手段を有し、
    上記回線制御手段は、上記状態設定手段に第一の状態が設定されている状態において、上記緩衝エリア内判定手段にて当該移動機が緩衝エリア内に圏在していないと判定されたときに、上記エリア判定手段にて判定されたエリアを管轄する制御局と間に中継系伝送回線が設定されるように回線の切替えを行うようにした基地局。
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