JP3631882B2 - セグメント締結装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、トンネルの内壁面に組付けられた隣接するセグメント同士をボルト及びナットによって締結するセグメント締結装置、このセグメント締結装置を有するセグメントエレクタ装置、並びに、このセグメントエレクタ装置を装備したトンネル掘削機に関する。
【0002】
【従来の技術】
シールド掘削機は、前部に駆動回転するカッタヘッドを有しており、このカッタヘッドを回転しながら掘削機本体を前進させることで、前方の地盤を掘削してトンネルを掘削形成することができる。この掘削機本体の後部にはセグメントエレクタ装置が装備されており、このセグメントエレクタ装置はシールド掘削機にて掘削形成されたトンネルの内壁面にセグメントを組付けることができる。そして、このセグメントエレクタ装置にはセグメント締結装置が装備されており、このセグメント締結装置はセグメントエレクタ装置によってトンネルの内壁面に組付けられた隣接するセグメント同士をボルト及びナットによって締結することができる。
【0003】
図7に従来のセグメント締結装置を装備したセグメントエレクタ装置の概略、図8に従来のセグメント締結装置の概略、図9にトンネルの内壁面に組付けられたセグメントの概略を示す。
【0004】
図7に示すように、セグメントエレクタ装置101において、図示しない掘削機本体の後部にはトンネルの周方向及び径方向に沿って移動自在に支持された移動体102が設けられており、この移動体102にはスライドロッド103によってスライド体104が移動自在に支持されており、このスライド体104にはグリッパ105によって吊り金具106が着脱自在となっている。なお、この吊り金具106は下部がねじ部となっており、図示しない装置によって搬入されたセグメントSの内面に予め螺合されるものである。即ち、セグメントSに螺合された吊り金具106に対してスライド体104を移動して位置合せを行い、この吊り金具106をグリッパ105によってスライド体104に連結することで、セグメントSを保持することができる。そして、移動体102をトンネルの周方向及び径方向に沿って移動し、保持したセグメントSをトンネル内壁面の所定の位置に組み付けることができる。
【0005】
このように構成されたセグメントエレクタ装置101の移動体102にはセグメント締結装置201が装着されている。このセグメント締結装置201において、図8に詳細に示すように、移動体102の側部には昇降フレーム202が固定されており、この昇降フレーム202には昇降用モータ203が取付けられており、この昇降用モータ203は下方に延びる駆動ねじ軸204を有している。この駆動ねじ軸204はガイドフレーム205に支持部206に螺合しており、駆動ねじ軸204の回転によってガイドフレーム205を昇降することができる。そして、このガイドフレーム205に固定されたガイドロッド207にはボルトアーム208とナットアーム209の上端部が移動自在に支持されている。ボルトアーム208は下端部にボルトBの頭部が嵌合する六角穴208aが形成されている。一方、ナットアーム209は下端部にナットNが嵌合する六角穴を有する回転体210が回転自在に支持され、この回転体210は複数の中間ギア211を介して図示しない駆動モータの駆動ギヤに駆動連結されている。なお、ナットアーム209と回転体210及び中間ギア211との間にはシール212が設けられている。そして、ボルトアーム208にはスライドジャッキ213が取付けられ、その駆動ロッド214の先端部がナットアーム209に連結されている。
【0006】
従って、ボルトアーム208の六角穴208aにボルトBを保持させる一方、ナットアーム209の回転体210の六角穴にナットNを保持させ、スライドジャッキ213を駆動して駆動ロッド214を収縮すると、ボルトアーム208とナットアーム209が接近し、ボルトBの雄ねじ部にナットNの雌ねじ部が圧接し、この状態で駆動モータを駆動すると、複数の中間ギア211を介して回転体210が回転し、この回転体210に装着されたナットNを回転し、このナットNをボルトBに螺合することができる。
【0007】
ここで、従来のセグメント締結装置201を装備したセグメントエレクタ装置101によるセグメントSの組付け方法について説明する。図7に示すように、トンネル内にセグメントSが搬入されると、セグメントエレクタ装置101の移動体102が移動すると共にスライド体104が移動して位置合せを行い、吊り金具106をグリッパ105にてスライド体104に連結してセグメントSを保持する。そして、この移動体102を移動し、保持したセグメントSをトンネル内壁面の所定の位置に組み付けることで、図9に示すように、セグメントSをリング状に組み付け、このリング状のセグメントSをトンネル掘削方向に延設していく。このとき、セグメント締結装置201は隣接するセグメントS同士を締結していく。図7に示すように、ボルトアーム208にボルトBを保持させる一方、ナットアーム209にナットNを保持させ、スライドジャッキ213を収縮してボルトアーム208とナットアーム209を接近させる。すると、ボルトBの先端部が隣接する一対のセグメントSの締結孔に挿入されてから、ボルトBの雄ねじ部にナットNの雌ねじ部が圧接し、ナットNを回転することでボルトBに螺合し、隣接するセグメントSを締結する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、近年、大口径のトンネルの需要が多くなってきており、セグメントも大型のものを用いるようになり、隣接する一対のセグメント同士の締結において、複数のボルトB及びナットNを締結している。ところが、上述した従来のセグメント締結装置201は、ボルトアーム208にボルトBを1個保持させる一方、ナットアーム209にナットNを1個保持させ、両者を接近させてボルトBの先端部をセグメントSの締結孔に挿入してから、ナットNを回転してボルトBに螺合していた。そのため、隣接する一対のセグメント同士の締結にて複数のボルトB及びナットNの締結が必要である場合、対応することができない。そのため、セグメントの複数の締結箇所に対して、セグメント締結装置201が順に作業を行わなければならず、作業が面倒になると共に作業時間も長くかかってしまい、作業性がよくないという問題があった。
【0009】
また、従来のセグメント締結装置にあっては、ボルトアーム208は下端部にボルトBを保持し、ナットアーム209も下端部にナットNを保持しており、両者を接近させてボルトBのねじ部にナットNを押し付けた状態で、ナットNを回転してボルトBに螺合していた。このようにボルトアーム208及びナットアーム209の支持部は上端部で、作用部が下端部にあって、ボルトB及びナットNは所謂片持ち状態となっている。一方、ボルトアーム208に回転不能に保持されたボルトBに対してナットNを回転させて締結するため、締結後はボルトアーム208の六角穴208aとボルトBの頭部とは軽く噛み合った状態となっている。そのため、スライドジャッキ213を伸長し、ボルトBの頭部とボルトアーム208の六角穴208aとを離間させるとき、ボルトアーム208において、六角穴208aとスライドジャッキ213の連結部とが離れているため、スライドジャッキ213の駆動力がうまくボルトアーム208の下端部に作用せずに傾斜してしまい、ボルトBの頭部からボルトアーム208の六角穴208aを抜き取ることができないことがある。この場合、スライドジャッキ213の伸縮を繰り返し行ったり、作業者による介助が必要となったりして作業性がよくないという問題があった。
【0010】
本発明はこのような問題を解決するものであって、隣接するセグメントの複数箇所を同時に締結可能とすると共に締結後の後処理作業を円滑に行うことでセグメント組付作業の作業性の向上を図ったセグメント締結装置及びセグメントエレクタ装置及びトンネル掘削機を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するための本発明のセグメント締結装置は、トンネルの内壁面に組付けられた隣接するセグメント同士をボルト及びナットによって締結するセグメント締結装置であって、前記トンネル内にて径方向に沿って移動自在に支持されたガイドフレームと、該ガイドフレームに前記トンネルの長手方向に沿って移動自在に支持された第1スライドアームと、前記ガイドフレームに装着されて伸縮駆動によって該第1スライドアームを移動可能とする第1移動ジャッキと、前記第1スライドアームに設けられて複数のボルトの頭部を回転不能に保持するボルト保持機構と、前記ガイドフレームにトンネルの長手方向に沿って移動自在に支持された第2スライドアームと、前記ガイドフレームに装着されて伸縮駆動によって該第2スライドアームを移動可能とする第2移動ジャッキと、前記第2スライドアームに回転自在に設けられた複数のナットソケット部を有するナット保持機構と、該複数のナットソケット部を独立して回転駆動する駆動手段とを具えると共に、前記第1スライドアームは前記ガイドフレームに沿ったスライド部と該スライド部から前記トンネルの内周壁側に延設された延設部とを有し、該延設部に前記ボルト保持機構が設けられると共に前記第1スライドアームには中間部が枢着された回動レバーが設けられ、該回動レバーの一端部に前記第1移動ジャッキの駆動ロッドの先端部が連結されたことを特徴とするものである。
【0012】
また、本発明のセグメントエレクタ装置は、トンネル内に搬入されたセグメントを保持して該トンネルの内壁面に組付けて固定するセグメントエレクタ装置であって、前記トンネルの周方向に沿って旋回自在に支持された旋回体と、該旋回体を旋回駆動する旋回駆動手段と、前記旋回体に前記トンネルの径方向に沿って移動自在に支持された移動体と、該移動体を移動させる複数の移動体駆動手段と、前記移動体に装着されて前記セグメントを保持可能なグリップ装置と、前記移動体に前記ガイドフレームがトンネルの径方向に沿って移動自在に支持された前記セグメント締結装置とを具えたことを特徴とするものである。
【0013】
また、本発明のトンネル掘削機は、筒状をなす掘削機本体と、該掘削機本体を前進させる推進手段と、前記掘削機本体の前部に回転自在に装着されたカッタヘッドと、該カッタヘッドを駆動回転するカッタヘッド駆動手段と、前記掘削機本体の後部に装着された前記セグメントエレクタ装置とを具えたことを特徴とするものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づき、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0015】
図1に本発明の一実施形態に係るセグメント締結装置の正面視、図2にナットアームの正面視、図3に図2のIII−III断面、図4にボルトアームの正面視、図5にボルトアームの作動状態を表す正面視、図6に本実施形態のセグメント締結装置を有するエレクタ装置が装備されたシールド掘削機の断面を示す。
【0016】
本実施形態のシールド掘削機において、図6に示すように、掘削機本体としての円筒形状をなすスキンプレート11の前部にはカッタヘッド12が回転ドラム13を介して回転自在に支持されており、このカッタヘッド12の前面には多数のカッタビット14が固定されている。そして、このカッタヘッド12の後部にはリングギア15が固結される一方、スキンプレート11にはカッタヘッド駆動手段としての油圧モータ16が取付けられ、この油圧モータ16の駆動ギア17がこのリングギア15に噛み合っている。従って、油圧モータ16を駆動して駆動ギア17を回転駆動すると、リングギア15を介してカッタヘッド12を回転することができる。
【0017】
スキンプレート11にはカッタヘッド12の後方に位置してバルクヘッド18が取付けられており、カッタヘッド12とこのバルクヘッド18との間にチャンバ室19が形成されている。そして、このチャンバ室19には一端がシールド掘削機の外部に延設された図示しない土砂排出装置の他端部が連結されている。そして、スキンプレート11の後部外周辺には円周方向に推進手段としての複数のシールドジャッキ20が並設されており、このシールドジャッキ20がシールド掘削機の掘進方向後方に伸長して掘削したトンネル内周面に構築された既設のセグメントSに押し付けることで、その反力によりスキンプレート11、即ち、シールド掘削機全体を前進することができる。
【0018】
また、スキンプレート11の後部には、トンネル内に搬入されたセグメントSをトンネル内壁面に組み付けるセグメントエレクタ装置21が装備されると共に、セグメントエレクタ装置21には、このセグメントエレクタ装置21によって組み付けられた隣接するセグメント同士を締結するセグメント締結装置22が装着されている。
【0019】
即ち、セグメントエレクタ装置21において、スキンプレート11の後部にはリング形状の支持フレーム23が固定されており、この支持フレーム23には回転自在な複数の支持ローラ24が周方向に沿って取付けられ、この複数の支持ローラ24によって旋回リング(旋回体)25が回転自在に支持されており、この旋回リング25は図示しない油圧モータ(旋回駆動手段)によって旋回することができる。このように支持された旋回リング25には固定台26が固定されており、この固定台26にはガイドロッド27によって昇降台(移動体)28が移動自在に支持されると共に、昇降ジャッキ(移動体駆動手段)29によって昇降可能となっている。そして、この昇降台28には移動枠体30が固定されており、この移動枠体30のスライドロッド31にはスライド体32が移動自在に嵌合しており、このスライド体32にはグリッパ(グリッパ装置)33によって吊り金具34が着脱自在となっている。なお、この吊り金具34は下部がねじ部となっており、予め搬入されたセグメントSの内面に螺合されている。
【0020】
従って、トンネル内に搬入されたセグメントSには予め吊り金具34が螺合されており、この吊り金具34に対して、スライド体32を移動して位置合せを行い、この吊り金具34をグリッパ33が把持することで、セグメントSを保持することができる。そして、昇降ジャッキ29を伸縮して昇降台28を介して移動枠体30を移動することで、この移動枠体30に保持したセグメントSを径方向に移動し、また、旋回リング25を旋回することで、保持したセグメントSをトンネル内壁面に沿って周方向に移動することができる。
【0021】
また、セグメントエレクタ装置21の移動枠体30にはセグメント締結装置22が装着されている。このセグメント締結装置22において、移動枠体30の側部には昇降フレーム35が固定されており、この昇降フレーム35には昇降ガイド36に沿ってガイドフレーム37が移動自在に支持されており、昇降ジャッキ38の伸縮駆動によってガイドフレーム37を昇降することができる。図1に詳細に示すように、このガイドフレーム37は上水平部37aと下水平部37bとが一体に形成されており、上水平部37aにはスライドガイド39によって第2スライドアームとしてのナットアーム40の上端部が移動自在に支持され、第2移動ジャッキとしてのナットジャッキ41によって移動可能となっている。一方、ガイドフレーム37の下水平部37bにはスライドガイド42によってスライドフレーム43が移動自在に支持され、図示しない駆動手段によって移動可能となっている。そして、このスライドフレーム43にはスライドガイド44によって第1スライドアームとしてのボルトアーム45の上端部(スライド部)が移動自在に支持され、第1移動ジャッキとしてのボルトジャッキ46によって移動可能となっている。
【0022】
そして、ナットアーム40には複数のナットソケット部を有するナット保持機構とこのナットソケット部を独立して回転駆動する駆動手段が装備される一方、ボルトアーム45の本体部(延設部)には複数のボルトの頭部を回転不能に保持するボルト保持機構が装備されている。
【0023】
即ち、図1乃至図3に示すように、ナットアーム40の上部には3つの駆動モータ47a,47b,47cが装着されており、各駆動モータ47a,47b,47cの出力軸には駆動ギヤ48a,48b,48cが固結されている。一方、ナットアーム40の下部にはナット保持機構としてのナットソケット部49a,49b,49cが形成された従動ギヤ50a,50b,50cが回転自在に支持されている。そして、駆動ギヤ48aと従動ギヤ50aとは複数の中間ギヤ51a,52a,53a,54aによって駆動連結され、駆動ギヤ48bと従動ギヤ50bとは複数の中間ギヤ51b,52b,53b,54b,55bによって駆動連結され、駆動ギヤ48cと従動ギヤ50cとは複数の中間ギヤ51c,52c,53c,54cによって駆動連結されている。なお、各中間ギヤ51a,51b,52b,53b,51c,52c,53cは中間軸56によって支持されている。このように複数のギヤを同軸にて支持し、且つ、独立して回転することができるようになっており、装置のコンパクト化が図られている。
【0024】
従って、ナットアーム40の各ナットソケット部49a,49b,49cにナットNを嵌合させた状態で、ナットジャッキ41を収縮すると、このナットアーム40をセグメントSに接近する方向に移動することができ、各ナットNをボルトBのねじ部に圧接した状態で各駆動モータ47a,47b,47cを駆動すると、各中間ギヤ51a,52a,53a,54a、あるいは各中間ギヤ51b,52b,53b,54b,55b、あるいは各中間ギヤ51c,52c,53c,54cによって対応する従動ギヤ50a,50b,50cを回転し、各ナットソケット部49a,49b,49cにナットNをそれぞれ独立して回転し、ボルトBのねじ部に螺合させることができる。
【0025】
一方、図1及び図4に示すように、ボルトアーム45の下部にはボルトBの頭部を嵌合して保持するボルト保持機構としての3つの六角穴57a,57b,57cが形成されている。この六角穴57a,57b,57cは前述したナットアーム40の3つのナットソケット部49a,49b,49cと対応した位置に形成されている。また、ボルトアーム45に固定されたブラケット58には回動レバー59の中間部が取付軸60によって回動自在に取付けられている。そしてこの回動レバー59の上部は回動規制リング61に係合し、その上端部には前述したボルトジャッキ46の駆動ロッドの先端部が連結される一方、下端部はセグメントSに当接可能となっている。
【0026】
従って、ボルトアーム45の各六角穴57a,57b,57cにボルトBを嵌合させた状態で、ボルトジャッキ46を伸長すると、このボルトアーム45をセグメントSに接近する方向に移動することができ、各ボルトBのねじ部をセグメントSの締結孔Saに挿入し、回転不能に保持することができる。
【0027】
ここで、上述した本実施形態のシールド掘削機を用いたトンネル掘削方法及びセグメントの組付方法について説明する。
【0028】
図6に示すように、油圧モータ16によってカッタヘッド12を回転させながら、複数のシールドジャッキ20を伸長することで、既設のセグメントSへの押し付け反力によってスキンプレート11を前進させると、カッタヘッド12の多数のカッタビット14が前方の地盤を破砕し、トンネルを掘削する。そして、カッタビット14によって掘削された土砂はチャンバ室19内に取り込まれ、土砂排出装置によって外部に排出される。次に、シールドジャッキ20の何れか一つを縮み方向に作動して既設のセグメントSとの間に空所を形成し、セグメントエレクタ装置21によってこの空所に新しいセグメントSを装着し、隣接するセグメントS同士をセグメント締結装置22によって締結する。
【0029】
即ち、トンネル内に吊り金具34が螺合されたセグメントSが搬入されると、セグメントエレクタ装置21は、この吊り金具34に対してスライド体32を移動して位置合せを行ってグリッパ33が把持することで、セグメントSを保持する。そして、移動枠体30を移動して保持したセグメントSをトンネルの径方向及び周方向に移動し、所定の位置に組付位置に停止し、ここで保持したセグメントSをトンネル内壁面に組み付けていき、セグメントSをリング状に組み付け、且つ、このリング状のセグメントSをトンネル掘削方向に延設していく。
【0030】
このとき、図1に示すように、セグメント締結装置22において、まず、ボルトアーム45の各六角穴57a,57b,57cにボルトBを嵌合させると共に、ナットアーム40の各ナットソケット部49a,49b,49cにナットNを嵌合させた状態で、昇降ジャッキ38を伸縮してボルトB及びナットNとセグメントSの締結孔Saとの位置合せを行う。次に、ボルトジャッキ46を伸長して回動レバー59を介してボルトアーム45をセグメントSに接近する方向(図1にて左方)に移動し、各ボルトBのねじ部をセグメントSの締結孔Saに挿入し、且つ、回転不能に保持する。一方、ナットジャッキ41を収縮してナットアーム40をセグメントSに接近する方向(図1にて右方)に移動し、各ナットNをボルトBのねじ部に圧接する。そして、この状態で各駆動モータ47a,47b,47cを駆動すると、従動ギヤ50a,50b,50cを介して各ナットソケット部49a,49b,49cのナットNを回転することで、この3つのナットNをボルトBのねじ部に同時に螺合させ、隣接するセグメントS同士を3組のボルトB及びナットNによって容易に短時間で締結できる。
【0031】
その後、ボルトB及びナットNによるセグメントSの締結が完了すると、ナットジャッキ41を伸長してナットアーム40をセグメントSから離間する方向(図1にて左方)に移動し、各ナットNからナットソケット部49a,49b,49cを離脱させる。一方、ボルトジャッキ46を収縮してボルトアーム45をセグメントSから離間する方向(図1にて右方)に移動し、各ボルトBから六角穴57a,57b,57cを離脱させる。このとき、ボルトアーム45の六角穴57a,57b,57cとボルトBの頭部とは軽く噛み合った状態となっているが、ボルトジャッキ46を収縮すると、図4に示すように、回動レバー59は図4にて時計回り方向に回動して下端部がセグメントを押圧し、ボルトアーム45の六角穴57a,57b,57cが各ボルトBから離脱するのを補助することとなり、両者は容易に離脱できる。
【0032】
なお、上述した実施形態において、セグメント締結装置22によって3組のボルトBとナットNを同時に螺合するようにしたが、セグメントSの締結孔Saが2つの場合には、六角穴57a,57b,57c及びナットソケット部49a,49b,49cの中から2つ用いて2組のボルトBとナットNを螺合させるようにしてもよく、1組のボルトBとナットNを螺合させることもできる。また、本発明のセグメント締結装置は3組のボルトBとナットNを螺合するものに限らず、セグメントの形状に応じて適宜形状を変更することが可能である。
【0033】
【発明の効果】
以上、実施形態において詳細に説明したように本発明のセグメント締結装置によれば、トンネルの内壁面に組付けられた隣接するセグメント同士をボルト及びナットによって締結するセグメント締結装置であって、前記トンネル内にて径方向に沿って移動自在に支持されたガイドフレームと、該ガイドフレームに前記トンネルの長手方向に沿って移動自在に支持された第1スライドアームと、前記ガイドフレームに装着されて伸縮駆動によって該第1スライドアームを移動可能とする第1移動ジャッキと、前記第1スライドアームに設けられて複数のボルトの頭部を回転不能に保持するボルト保持機構と、前記ガイドフレームにトンネルの長手方向に沿って移動自在に支持された第2スライドアームと、前記ガイドフレームに装着されて伸縮駆動によって該第2スライドアームを移動可能とする第2移動ジャッキと、前記第2スライドアームに回転自在に設けられた複数のナットソケット部を有するナット保持機構と、該複数のナットソケット部を独立して回転駆動する駆動手段とを具えると共に、前記第1スライドアームは前記ガイドフレームに沿ったスライド部と該スライド部から前記トンネルの内周壁側に延設された延設部とを有し、該延設部に前記ボルト保持機構が設けられると共に前記第1スライドアームには中間部が枢着された回動レバーが設けられ、該回動レバーの一端部に前記第1移動ジャッキの駆動ロッドの先端部が連結されたので、複数組のボルト及びナットを同時に螺合することで、隣接するセグメントの複数箇所を同時に締結することができ、セグメント締結作業の作業性の向上を図ることができる。また、セグメントの締結後にボルト保持機構がボルトの保持を解除するとき、回動レバーの先端部がセグメントを押圧し、両者の離脱を補助することで、ボルト保持機構によるボルトの解除が容易となり、締結後の後処理作業を円滑に行うことでセグメント締結作業の作業性のより一層の向上を図ることができる。
【0034】
また、本発明のセグメントエレクタ装置によれば、トンネル内に搬入されたセグメントを保持して該トンネルの内壁面に組付けて固定するセグメントエレクタ装置であって、前記トンネルの周方向に沿って旋回自在に支持された旋回体と、該旋回体を旋回駆動する旋回駆動手段と、前記旋回体に前記トンネルの径方向に沿って移動自在に支持された移動体と、該移動体を移動させる複数の移動体駆動手段と、前記移動体に装着されて前記セグメントを保持可能なグリップ装置と、前記移動体に前記ガイドフレームがトンネルの径方向 に沿って移動自在に支持された前記セグメント締結装置とを具えたので、セグメントをトンネル内壁面の所定の位置に組み付けた後に隣接するセグメント同士を複数組のボルト及びナットを同時に螺合して締結することができ、セグメント組付作業の作業性の向上を図ることができる。
【0035】
また、本発明のトンネル掘削機によれば、筒状をなす掘削機本体と、該掘削機本体を前進させる推進手段と、前記掘削機本体の前部に回転自在に装着されたカッタヘッドと、該カッタヘッドを駆動回転するカッタヘッド駆動手段と、前記掘削機本体の後部に装着された前記セグメントエレクタ装置とを具えたので、セグメントをトンネル内壁面の所定の位置に組み付けた後に隣接するセグメント同士を複数組のボルト及びナットを同時に螺合して締結することができ、トンネル掘削作業の作業性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るセグメント締結装置の正面図である。
【図2】ナットアームの正面図である。
【図3】図2のIII−III断面図である。
【図4】ボルトアームの正面図である。
【図5】ボルトアームの作動状態を表す正面図である。
【図6】本実施形態のセグメント締結装置を有するエレクタ装置が装備されたシールド掘削機の断面図である。
【図7】従来のセグメント締結装置を装備したセグメントエレクタ装置の概略図である。
【図8】従来のセグメント締結装置の概略図である。
【図9】トンネルの内壁面に組付けられたセグメントの概略図である。
【符号の説明】
11 スキンプレート(掘削機本体)
12 カッタヘッド
16 油圧モータ(カッタヘッド駆動手段)
20 シールドジャッキ(推進手段)
21 セグメントエレクタ装置
22 セグメント締結装置
25 旋回リング
28 昇降台
30 移動枠体
34 吊り金具(グリップ装置)
35 昇降フレーム
37 ガイドフレーム
38 昇降ジャッキ
40 ナットアーム(第2スライドアーム)
41 ナットジャッキ(第2移動ジャッキ)
45 ボルトアーム(第1スライドアーム)
46 ボルトジャッキ(第1移動ジャッキ)
47a,47b,47c 駆動モータ(駆動手段)
48a,48b,48c 駆動ギヤ
49a,49b,49c ナットソケット部(ナット保持機構)
50a,50b,50c 従動ギヤ
57a,57b,57c 六角穴(ボルト保持機構)
60 回動レバー
B ボルト
N ナット
S セグメント

Claims (3)

  1. トンネルの内壁面に組付けられた隣接するセグメント同士をボルト及びナットによって締結するセグメント締結装置であって、前記トンネル内にて径方向に沿って移動自在に支持されたガイドフレームと、該ガイドフレームに前記トンネルの長手方向に沿って移動自在に支持された第1スライドアームと、前記ガイドフレームに装着されて伸縮駆動によって該第1スライドアームを移動可能とする第1移動ジャッキと、前記第1スライドアームに設けられて複数のボルトの頭部を回転不能に保持するボルト保持機構と、前記ガイドフレームにトンネルの長手方向に沿って移動自在に支持された第2スライドアームと、前記ガイドフレームに装着されて伸縮駆動によって該第2スライドアームを移動可能とする第2移動ジャッキと、前記第2スライドアームに回転自在に設けられた複数のナットソケット部を有するナット保持機構と、該複数のナットソケット部を独立して回転駆動する駆動手段とを具えると共に、前記第1スライドアームは前記ガイドフレームに沿ったスライド部と該スライド部から前記トンネルの内周壁側に延設された延設部とを有し、該延設部に前記ボルト保持機構が設けられると共に前記第1スライドアームには中間部が枢着された回動レバーが設けられ、該回動レバーの一端部に前記第1移動ジャッキの駆動ロッドの先端部が連結されたことを特徴とするセグメント締結装置。
  2. トンネル内に搬入されたセグメントを保持して該トンネルの内壁面に組付けて固定するセグメントエレクタ装置であって、前記トンネルの周方向に沿って旋回自在に支持された旋回体と、該旋回体を旋回駆動する旋回駆動手段と、前記旋回体に前記トンネルの径方向に沿って移動自在に支持された移動体と、該移動体を移動させる複数の移動体駆動手段と、前記移動体に装着されて前記セグメントを保持可能なグリップ装置と、前記移動体に前記ガイドフレームがトンネルの径方向に沿って移動自在に支持された請求項1記載のセグメント締結装置とを具えたことを特徴とするセグメントエレクタ装置。
  3. 筒状をなす掘削機本体と、該掘削機本体を前進させる推進手段と、前記掘削機本体の前部に回転自在に装着されたカッタヘッドと、該カッタヘッドを駆動回転するカッタヘッド駆動手段と、前記掘削機本体の後部に装着された請求項2記載のセグメントエレクタ装置とを具えたことを特徴とするトンネル掘削機。
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