JP3632190B2 - 自在脚立 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、脚部を地面の起伏に馴染み易くなした自在脚立に関する。
【0002】
【従来の技術】
対向した一対の縦向き側辺部材とこれら側辺部材の上端部間を結合した上辺部材を備えた平面状の脚部を2つ形成し、これら脚部を左右向き面に沿わせて前後方向で対向させると共に、これら脚部の上部を左右向き軸回りの揺動可能に結合した脚立は存在している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記した従来の脚立では、これを定置させる地面などの起伏状態によっては、これを迅速且つ安定的に定置させることができず、面倒な思いをすることがある。
また、このようなとき、つい不安定な定置状態のまま使用してしまい、思わぬ事故に遭遇することもある。
本発明は斯かる事態を簡易に解消させ得るものとした自在脚立を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明に係る自在脚立では、請求項1に記載したように、対向した一対の縦向き側辺部材とこれら側辺部材の上端部間を結合した上辺部材とを備えた平面状の脚部を2つ形成し、これら脚部を左右向き面に沿わせて前後方向で対向させた脚立であって、各脚部の上辺部の長さ途中箇所を特殊構成の継手手段及び脚部左右回動手段を介して左右向き線回り及び前後向き線回りへの相対変位可能に結合するほか、2つの前記脚部の前記左右向き線回りの相対変位を規制するための脚部前後回動規制手段を設けた構成となす。
【0005】
この発明品を定置するとき、一方の脚部と他方の脚部とが傾斜角度の異なった支持面上に位置することがある。このとき、それぞれの脚部は重力作用により殆ど人手を要することなく前後向き線回りへ揺動変位して、その対応する支持面の傾斜角度に迅速に倣うものとなり、全体が迅速且つ安定的に自立した状態となる。
【0006】
この発明は次のように具体化する。
即ち、特殊構成の継手手段は、一方の脚部の上辺部材の長さ中央点から左右方向へ同一距離だけ離れた2箇所の周面下部から支持片を下向きに突出させ、該支持片の下端縁に円筒部材を左右方向へ取付け、これら円筒部材に左右向き軸を揺動自在に挿設すると共に、該左右向き軸の長さ中央箇所に上記上辺部と直交状態に前後向き軸を取付け、他方の脚部の上辺部材の長さ中央箇所の周面下部から軸孔板を突出させ、該軸孔板の中央部に形成されている軸孔に上記前後向き軸を挿入して、その先端に抜け止め部材を止着させたものとなし、該継手手段を介して左右向き線回り及び前後向き線回りへの相対変位可能に結合するほか、脚部左右回動規制手段として一方の脚部の上辺部材の各端部寄り箇所に縦向きの案内面を具備した案内板を、そして他方の脚部の上辺部材の各端部寄り箇所にも上記案内面に対向するものとした縦向きの案内面を具備した案内板を併設させ、また2つの前記脚部の左右向き線回りの相対変位を規制するための脚部前後回動規制手段を設けたものとする。
【0007】
また請求項2に記載したように、上記脚部左右回動規制手段の案内板は一方の案内面に回動中心を曲率中心とする円弧孔を形成し、他方の前記円弧溝と対応する箇所に雌ネジ部を取付け、上記円弧孔の外方からボルトを遊挿して該先部を雌ネジに螺入するものとなしたりする。
【0008】
【発明の実施の形態】
図1〜図4は本発明に係る自在脚立を示すもので、図1は使用状態を示す斜視図、図2は正面図、図3は側面図、図4は継手手段周辺を示す組立図である。
【0009】
これらの図において、1A及び1Bはいずれも平面状の脚部であり、各脚部1A、1Bは前後方向f1で対向した一対の縦向き側辺部材2、2と、これら側辺部材2、2の上端部間を結合した左右方向の上辺部材3を備えるほか、一対の側辺部材2、2の長手方向途中の2箇所を上辺部材3と平行な横向き部材4で結合したものとなされている。
【0010】
上記した2つの脚部1A、1Bは、図2に示すように、左右方向f2に沿わせて前後方向f1で対向させるように配置してあり、これら脚部1A、1Bの上辺部材3、3の長さ途中箇所は継手手段5を介して左右向き線s1回り及び前後向き線s2回りへの相対変位可能に結合されている。
【0011】
上記継手手段5は次のようなものとなされる。
即ち、図4に示すように、一方の脚部1Aの上辺部材3の長さ途中で、その長さ中央点から左右方向f2へ同一距離だけ離れた2箇所の周面下部から支持片6、6を下向きに突出させ、この支持片6、6の下端縁に左右向きの円筒部材7、7を固着している。
【0012】
これら円筒部材7、7に、前記左右向き線s1に合致された左右向き軸8を揺動回動自在に挿設すると共に、この左右向き軸8の長さ中央箇所で前記2つの円筒部材7、7の中間となる箇所に、前記脚部1Aの上辺部材3に直交した状態となされ且つ前記前後向き線s2と合致された前後向き軸9の後端を一体状に結合されている。
【0013】
他方の脚部1Bの上辺部材3の長さ中央箇所の周面下部からは左右方向の軸孔板10を下向きに突出させ、この軸孔板10に形成されている軸孔aに前記前後向き軸9の先部に形成された細径軸部9aを前後向き線s2回りの揺動回動自在に挿入すると共に、前記軸孔aを通過した前記細径軸部9a先端に抜け止め部材11を止着している。
【0014】
上記した継手手段5を挟む左右各側には、前後の脚部1A、1Bが前後向き線s2回りへ相対変位するのを案内するための脚部左右回動規制手段12、12を形成するのであり、具体的には、一方の脚部1Aの上辺部材3の各端部寄り箇所に縦向きの案内面b1を具備した案内板13、13を固着すると共に、他方の脚部1Bの上辺部材3の各端部寄り箇所にも前記案内面b1と対向状に配置される縦向きの案内面b2を具備した案内板14、14を固着しており、前後方向f1で対向した案内面b1、b2cが上下方向へ摺接変位することで前記2つの脚部1A、1Bの前後向き線s2回りの相対変位を案内する構成となされている。
【0015】
15は踏み板であり、後側の脚部1Aの上辺部材3の周面上部から起立させた支持片16、16の上端縁に固着されている。
【0016】
前後の脚部1A、1B間の適当高さ箇所には2つの前記脚部1A、1Bの前記左右向き線s1回りの相対変位を規制するための脚部前後回動規制手段17を設けるのであって、図示例は、各脚部1A、1Bの1つの横向き部材4の長さ中央箇所にアーム部材18a、18aを上下揺動可能且つ横方向への適当な傾斜遊動可能に装着すると共に、これらアーム部材18a、18aの先部同士を横軸18bを介して結合し、これらアーム部材18a、18aの結合部分が上下方向への変位可能となされると共に、図3に示す使用状態位置より下方へは降下しない構造となされている。
【0017】
さらに前後の脚部1A、1B間の適当箇所にこれら脚部1A、1Bの前後向き線s2回りの相対変位を規制するための脚部左右回動規制手段19を設けるのであって、図示例では、2つの脚部1A、1Bの左右各側の縦向き側辺部材2、2間にチェーン20を脱着可能に張り掛けている。この際、チェーン20に代えてワイヤや棒部材を使用することも差し支えない。
【0018】
次に上記した本発明品を地面上で使用する場合の例及び作用について説明する。
収納時や運搬時には後側の脚部1Aに対して前側の脚部1Bを図3中に仮想線cで示すように近接させた状態となす。
【0019】
本発明品の使用の際は、2つの脚部1A、1Bを離反させるように操作するのであり、これによりこれら脚部1A、1Bは左右向き線s1を中心として相対的に揺動変位される。この揺動変位に伴って、脚部前後回動規制手段17の二つのアーム部材18a、18aがこれの装着された横向き部材4回りの下方へ揺動し、最終的に手操作力を付与して図3に示すような少し下方への中折れ状態となす。これにより、2つの脚部1A、1Bはその相対角度をアーム部材18a、18aにより安定的に保持される。なお、これらアーム部材18a、18aは適当な大きさの横向き遊動が許容されているため、2つの脚部1A、1Bの前後向き線s2回りの一定範囲内の揺動変位は規制されるものとならない。
【0020】
この後、使用上の最適位置に全体を定置させるのであり、この定置操作においては、各脚部1A、1Bを支持するものとなる地面箇所の傾斜角度がどのように相違していても、これら脚部1A、1Bは単に全体を地面上に置くことにより、自重作用に基づいてその対応する地面箇所の傾斜に倣うように、前後向き線s2を中心として左右方向へ揺動変位するのであり、従って僅かな最終調整操作を行うだけで、各脚部1A、1Bの左右の縦向き側辺部材2、2の下端はその直下の地面箇所に確実に支持される。
【0021】
上記した各脚部1A、1Bの前後向き軸s2回りの揺動変位は、前後向き軸9と軸孔板10とで案内されると共に各案内機構12の前後方向f1で対向した案内面b1、b2同士の摺接変位によっても案内される。従って、前後向き軸9と軸孔aとによる案内構造がたとえ遊隙の大きいものであっても、案内面b1と案内面b2とによる案内機構が2つの脚部1A、1Bを密状に揺動変位させるものとなり、また前後向き軸9と軸孔aとが負担する荷重は、案内面b1と案内面b2とによる案内作用により、これら案内面b1、b2が存在しない場合に較べて大幅に緩和されるようになり、前後向き軸9や軸孔aの強度は案内機構12の存在しない場合に較べて小さくて済む。
【0022】
全体が定置された後は、各脚部1A、1Bは左右方向f2へ適当に離れた2つの縦向き側辺部材2、2の下端を地面で支持されるため、各脚部1A、1Bの2つの縦向き側辺部材2、2の間に大きな荷重が作用しても、もはや各脚部1A、1Bは前後向き線s2回りへ回転しようとはしないのであり、各脚部1A、1Bや足踏み板15はこれらの上に乗った作業者を安定的に支持するものとなる。
【0023】
使用中に大きな左右向き外力が作用したとき、或いは地面の一部が軟弱で各脚部1A、1Bの縦向き側辺部材2、2が不均等に沈下したときなどには、2つの脚部1A、1Bが前後向き線s2回りへ大きく回動変位されようとすることがあるが、このようなときは脚部左右回動規制手段12、12がその回動変位を一定大きさ以上に増大させないように規制するのであり、これにより全体が一瞬にして横倒れするような事態は阻止されるのである。
【0024】
図5は脚部左右回動規制手段12の他の例を示すものである。
即ち、前後一対の脚部1A、1Bの左右各側に前後で対向するように配設された一対の案内板13、14のそれぞれを左右方向の外方へ延長して一対の延長部13a、14aを形成し、一方の延長部13aに前記継手手段5の前後向き線s2回りの回動中心を曲率中心とする円弧孔d1を形成すると共に、他方の延長部14aで前記円弧孔d1に対応する箇所に雌ネジ部d2を形成し、さらに案内板13の外面側から前記円弧孔d1にボルト24を遊挿してこれの先部を雌ネジ部d2に螺入すると共にロックナット25でこのボルト24を締結可能とした構成としている。これによれば、ボルト24が一対の脚部1A、1Bの左右回動に連動して円弧孔d1内を移動し、円弧孔d1の上下何れかの端部に当接したとき2つの脚部1A、1Bのそれ以上の左右回動を制限するように作用する。
【0025】
【発明の効果】
請求項1に記載したものによれば、地面などの支持面が不規則に起伏していても、その支持面上の任意位置に迅速且つ安定的に定置させることができるのであり、具体的には継手手段をコンパクト且つ構造簡易となして確実な作動の得られるものとなすことができ、また継手手段を安価に形成することができるものである。
【0026】
請求項2に記載したものによれば、とりわけ意図しない外力が作用したような時でも脚立全体の起立安定性を確保できるものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る自在脚立の使用状態を示す斜視図である。
【図2】前記自在脚立の正面図である。
【図3】前記自在脚立の側面図である。
【図4】継手手段周辺を示す組立図である。
【図5】脚部左右回動規制手段の変形例を示す図面である。
【符号の説明】
1A 脚部
1B 脚部
2 縦向き側辺部材
3 上辺部材
5 継手手段
8 左右向き軸
9 前後向き軸
12 脚部左右回動規制手段
17 脚部前後回動規制手段
b1 案内面
b2 案内面
f1 前後方向
f2 左右方向
s1 左右向き線
s2 前後向き線
Claims (2)
- 対向した一対の縦向き側辺部材とこれら側辺部材の上端部間を結合した上辺部とを備えた平面状の脚部を2つ形成し、これら脚部を左右向き面に沿わせて前後方向で対向させた脚立であって、後側の脚部の上辺部材の左右箇所には一定高さの支持板を立設させて踏み板を架設すると共に、その長さ中央点から左右方向へ同一距離だけ離れた2箇所の周面下部から支持片を下向きに突出させ、該支持片の下端縁に円筒部材を左右方向へ取付け、これら円筒部材に左右向き軸を揺動自在に挿設すると共に、該左右向き軸の長さ中央箇所に上記上辺部と直交状態に前後向き軸を取付け、他方の脚部の上辺部材の長さ中央箇所の周面下部から軸孔板を突出させ、該軸孔板の中央部に形成されている軸孔に上記前後向き軸を挿入して、その先端に抜け止め部材を止着させた継手手段を構成し、該継手手段を介して左右向き線回り及び前後向き線回りへの相対変位可能に結合するほか、一方の脚部の上辺部材の各端部寄り箇所に縦向きの案内面を具備した案内板を、そして他方の脚部の上辺部材の各端部寄り箇所にも上記案内面に対向するものとした縦向きの案内面を具備した案内板とからなる脚部左右回動規制手段と、2つの前記脚部の左右向き線回りの相対変位を規制するための脚部前後回動規制手段とを備えたことを特徴とする自在脚立。
- 脚部左右回動規制手段に於ける一方の案内板の案内面に対し回動中心を曲率中心とする円弧孔を形成し、該円弧孔と対応する他方箇所の案内板の案内面には雌ネジ部を取付け、上記円弧孔の外方からボルトを遊挿して該先部を雌ネジに螺入するものとなしたことを特徴とする請求項1記載の自在脚立。
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