JP3634486B2 - 立体映像の表示方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は特殊な眼鏡を用いることなしに立体映像を観察することが出来る立体映像の表示方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、特殊な眼鏡を使用しないで立体映像を表示する装置として、液晶パネル等の表示パネルの表示画面の観察者側にパララックスバリアやレンチキュラレンズ等(分光手段)を配置し、これにより表示パネルに表示された左眼用の画像と右眼用の画像からの光とを左右に分離して立体映像を表示するものがある。
【0003】
また、液晶パネル等の透過型の表示パネルに左眼用の光と右眼用の光とを分離して入射することにより、特殊な眼鏡を使用すること無しに立体映像を表示する装置も提案されている。
【0004】
図5はパララックスバリアを用いた立体映像表示装置の構成を示す図であり、図中、1は液晶パネルの表示画面、2は前記表示画面1の観察者側に配置されたパララックスバリアである。
【0005】
前記表示画面1には左右方向において左眼用の絵素Lと右眼用の絵素Rとが交互に位置するように表示されており、立体映像を良好に観賞することが出来る適視位置にいる観察者は、左眼3Lで破線L’に示すようにパララックスバリア2の開口部2aを通して左眼用の絵素Lを観察し、右眼3Rで実線R’に示すように前記開口部2aを通して右眼用の絵素Rを観察することにより、両眼視差により立体映像を認識する。尚、この時、観察者の左眼3Lはパララックスバリア2の遮光部2bにより右眼用の絵素Rを観察せず、右眼3Rは前記遮光部2bにより左眼用の絵素Lを観察しない。尚、図中、Bはブラックマトリクス部である。
【0006】
図6は上述の表示画面1を構成する液晶パネルの断面構造を部分的に拡大して示した図である。
41、42はガラス基板、51、52は偏光板であり、パララックスバリア2は出射側の偏光板52上にエッチング技術により形成されている。尚、この図ではブラックマトリクス、TFT(薄膜トランジスタ)等は省略されている。
【0007】
立体映像を表示するためには、左眼用の絵素Lと右眼用の絵素Rの1組に対して1個の開口部2aが設けられており、パララックスバリア2を偏光板52上に密接して配置した場合、観察者が立体映像を最も良好に観察することが出来る表示画面(絵素)からの距離(以下、適視距離という)Dは、数1の計算式で求められる。
【0008】
【数1】
Figure 0003634486
【0009】
この数1から判るように、高精細の液晶パネルを用い、左眼用の絵素Lと右眼用の絵素Rとの距離(絵素ピッチ)Pが小さくなった場合、パララックスバリア2と絵素L、Rとの間の距離を短くするには限界があるため、適視距離Dが長くなり、表示画面1から遠くに離れない立体映像を観察することが出来ないという問題がある。
【0010】
また、上述のような従来の立体映像表示装置では、観察者の頭部が適視位置からずれた場合、観察者の左右の眼に左右の映像が良好に入射しなくなり、観察者は逆視の状態で立体映像を観察し、良好な立体映像を鑑賞することが出来なくなるという問題がある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記従来例の欠点に鑑み為されたものであり、高精細な表示パネルを使用した場合においても、適視距離を短くすることが出来、しかも観察者は移動した場合においても、正視の状態で良好な立体映像を鑑賞することが出来る立体映像の表示方法を提供することを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、第1の視点での映像を表示する第1の絵素領域と第2の視点での映像を表示する第2の絵素領域とを水平方向に沿って交互に表示し、前記第1の絵素領域からの光と第2の絵素領域からの光とを観察者の左右の眼に分離して入光させる立体映像の表示方法において、前記第1、第2の絵素領域を、水平方向に並ぶ複数の異なる色の表示を行う絵素により構成し、観察者の頭部の位置に応じて、前記第1、第2の絵素領域を構成する複数の絵素のうち、水平方向の端に位置する絵素から順に、該絵素に表示される絵素が第1の視点の映像であるか第2の視点の映像であるかを切り換え制御し、前記第1、第2の絵素領域を構成する絵素の組み合わせを絵素単位で変更することを特徴とする。
【0013】
この表示方法によれば、視点の異なる第1の絵素領域と第2の絵素領域とのピッチが複数の絵素分の長さとなり大きくなるため、適視距離が短くなる。しかも観察者の頭部が移動しても、それに応じて各絵素に表示される映像の視点が切り換わるため、逆視になることが防止される。
【0014】
更に、第1、第2の絵素領域を構成する複数の絵素のうち、水平方向の端に位置する絵素より、該絵素に表示される絵素が第1の視点の映像であるか第2の視点の映像であるかを切り換え制御することにより、観察者の頭部の移動に応じて連続的に最適の表示状態に切り換わる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は本発明の立体映像の表示方法を採用した立体映像表示装置の概略構成を示す図である。
【0017】
この立体映像表示装置では、表示画面1を構成する表示パネルはカラー映像表示用の液晶パネルであり、赤色映像を表示するための赤色絵素1Rが垂直方向にストライプ状に並んでおり、緑色映像を表示するための緑色絵素1Gが垂直方向にストライプ状に並んでおり、青色映像を表示するための青色絵素1Rが垂直方向にストライプ状に並んでいる。
【0018】
前記赤色絵素1R、緑色絵素1G、青色絵素1Bは水平方向に沿ってみた場合、図1に示すように順に並んでおり、隣接する赤色絵素1R、緑色絵素1G、青色絵素1Bにより1つの左眼用絵素群6Lと右眼用絵素群6Rとを構成している。即ち1つの左眼用絵素群6L、右眼用絵素群6Rは夫々、3個の絵素分の幅を有している。
また、前記左眼用絵素群6Lと右眼用絵素群6Rとは交互に位置しており、1つの左眼用絵素群6L、右眼用絵素群6Rを構成する3種類の絵素は、観察者側から観て、右端が赤色絵素1R、中央が緑色絵素1G、左端が青色絵素である。
【0019】
前記表示画面1の前方にはパララックスバリア2が配置されており、立体映像を良好に観賞することが出来る適視位置にいる観察者は、左眼3Lでパララックスバリア2の開口部2aを通して左眼用絵素群6Lを観察し、右眼3Rで前記開口部2aを通して右眼用絵素群6Rを観察することにより、両眼視差により立体映像を認識する。尚、この時、観察者の左眼3Lはパララックスバリア2の遮光部2bにより右眼用絵素群6Rを観察せず、右眼3Rは前記遮光部2bにより左眼用絵素群6Lを観察しない。
【0020】
このような立体映像表示装置では、左眼用絵素群6Lと右眼用絵素群6RとのピッチPが3絵素分になり、図6に示した従来の表示装置と比べて3倍になる。従って、前述の数1の式から判るように、適視距離Dは1/3になる。
【0021】
次に、観察者の頭部が図2に示すように、画面に向かって右側に若干(1絵素分)移動した場合、センサ(図示せず)がこの頭部の移動を検出して、表示画面1における左眼用絵素群6Lと右眼用絵素群6Rとの位置を1絵素分だけ左側に移動させる。
【0022】
即ち、図1に示した初期状態では、左眼用の映像を表示していた赤色絵素1Rが右眼用の映像を表示し、右眼用の映像を表示していた赤色絵素1Rが左眼用の映像を表示するように液晶パネルへの信号入力を切り換える。このため、左眼用絵素群6L、右眼用絵素群6Rは、観察者側から観て右端が緑色絵素1G、中央が青色絵素1B、左端が赤色絵素1Rとなる。
【0023】
これにより、観察者は、図2に示すように、左眼3Lでは左眼用絵素群6Lのみを観察し、右眼3Rでは右眼用絵素群6Rのみを観察し、色むらの無い良好な立体映像を認識することが出来る。
【0024】
次に、観察者の頭部が図3に示すように、図1に示す状態から画面に向かって左側に若干(1絵素分)移動した場合、センサ(図示せず)がこの頭部の移動を検出して、表示画面1における左眼用絵素群6Lと右眼用絵素群6Rとの位置を1絵素分だけ右側に移動させる。
【0025】
即ち、図1に示した初期状態では、左眼用の映像を表示していた青色絵素1Bが右眼用の映像を表示し、右眼用の映像を表示してた青色絵素1Bが左眼用の映像を表示するように液晶パネルへの信号入力を切り換える。このため、左眼用絵素群6L、右眼用絵素群6Rは、観察者側から観て右端が青色絵素1B、中央が赤色絵素1R、左端が緑色絵素1Gとなる。
【0026】
以上の表示画面の変化により、観察者は、図3に示すように、左眼3Lでは左眼用絵素群6Lのみを観察し、右眼3Rでは右眼用絵素群6Rのみを観察し、色むらの無い良好な立体映像を認識することが出来る。
【0027】
次に、観察者の頭部が更に移動した場合、具体的には図2に示す状態から1絵素分右側に、あるいは図3に示す状態から1絵素分左側に移動した場合、どちらの場合においても、初期状態では左眼用の映像を表示していた緑色絵素1Gが右眼用の映像を表示し、右眼用の映像を表示してた緑色絵素1Gが左眼用の映像を表示するように、液晶パネルへの信号入力を切り換える。
【0028】
これにより、観察者は、左眼3Lでは左眼用絵素群6Lのみを観察し、右眼3Rでは右眼用絵素群6Rのみを観察し、色むらの無い良好な立体映像を認識することが出来る。
【0029】
また、更に観察者の頭部が前述の状態から1絵素分移動した場合、即ち初期状態からは3絵素分移動した場合、上述の信号入力の切り換え動作により左眼用の映像と右眼用の映像とが入れ替わらなかった残りの絵素に対して、左眼用の映像と右眼用の映像とが入れ替わるように、液晶パネルへの信号入力を切り換える。
【0030】
この時の表示画面1は、図1に示した初期状態において左眼用絵素群6Lを構成していた全て絵素1R、1G、1Bが右眼用絵素群6Rを構成する絵素となり、初期状態において右眼用絵素群6Rを構成していた全て絵素1R、1G、1Bが左眼用絵素群6Lを構成する絵素となる。即ち、初期状態に対して、左眼用絵素群と右眼用絵素群との位置が完全に入れ替わった状態となり、観察者は、左眼3Lでは左眼用絵素群6Lのみを観察し、右眼3Rでは右眼用絵素群6Rのみを観察し、色むらの無い良好な立体映像を認識することが出来る。
【0031】
尚、更に観察者の頭部が移動した場合においても、特に詳細に説明しないが、前述と同様に、頭部の移動を検出し、この検出結果に応じて所定の色の絵素の左眼用映像の表示と右眼映像の表示とを入れ替えればよい。
【0032】
また、本発明の立体映像の表示方法は、図4に示すように、上述とは別の構成の立体映像表示装置に対しても適用可能である。
この図4に示す立体映像表示装置は、平面光源7から出射された光をストライプ状の開口部8aを有するバリア基板8によりストライプ光に変換し、液晶パネルの表示画面1の左眼用絵素群6Lを通過するストライプ光を観察者の左眼3Lに入射させ、右眼用絵素群6Rを通過するストライプ光を観察者の右眼3Rに入射させることにより、観察者に立体映像を認識させるものである。
【0033】
この構成の立体映像表示装置においても、液晶パネルの表示画面1は、上述の図1に示した立体映像表示装置と同様に、前記赤色絵素1R、緑色絵素1G、青色絵素1Bは水平方向に沿ってみた場合、順に並んでおり、隣接する赤色絵素1R、緑色絵素1G、青色絵素1Bにより1つの左眼用絵素群6Lと右眼用絵素群6Rとを構成している。即ち1つの左眼用絵素群6L、右眼用絵素群6Rは夫々、3個の絵素分の幅を有している。
また、前記左眼用絵素群6Lと右眼用絵素群6Rとは交互に位置しており、1つの左眼用絵素群6L、右眼用絵素群6Rを構成する3種類の絵素は、観察者側から観て、右端が赤色絵素1R、中央が緑色絵素1G、左端が青色絵素である。
【0034】
即ち、左眼用絵素群6Lと右眼用絵素群6Rとのピッチは3絵素分になり、同様の構成で、左眼用絵素と右眼用絵素とが1絵素毎に交互に並んでいる従来タイプのものの絵素ピッチと比べて3倍になり、適視距離Dは1/3になる。
【0035】
また、観察者の頭部の移動に対しても、特に詳述しないが、上述の実施例で示した場合と同様に、観察者の頭部の移動をセンサにより検出し、この検出に応じて各色の絵素毎に左眼用映像の表示と右眼用映像の表示とが入れ替わるように、液晶パネルへの信号入力を切り換えればよく、これにより、観察者は、頭部が移動した場合においても、左眼3Lでは左眼用絵素群6Lのみを観察し、右眼3Rでは右眼用絵素群6Rのみを観察し、色むらの無い良好な立体映像を認識することが出来る。
【0036】
【発明の効果】
本発明によれば、適視距離を短くすることが出来、しかも観察者が移動しても正視の状態で良好な立体映像を観察することが出来る立体映像の表示方法を提供し得る。
【0037】
更に、本発明によれば、上述の効果に加え、色むらの無い良好なカラー映像を表示することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を用いた立体映像表示装置の表示状態を示す図である。
【図2】本発明を用いた立体映像表示装置の表示状態を示す図である。
【図3】本発明を用いた立体映像表示装置の表示状態を示す図である。
【図4】本発明を用いた他の立体映像表示装置の表示状態を示す図である。
【図5】立体映像表示装置の表示状態を示す図である。
【図6】従来の立体映像表示装置の構成を示す図である。
【符合の説明】
1 表示画面
1R 赤色絵素
1G 緑色絵素
1B 青色絵素
2 パララックスバリア
3L 左眼
3R 右眼
6L 左眼用絵素群(第1の絵素領域)
6R 右眼用絵素群(第2の絵素領域)
8 バリア基板

Claims (1)

  1. 第1の視点での映像を表示する第1の絵素領域と第2の視点での映像を表示する第2の絵素領域とを水平方向に沿って交互に表示し、前記第1の絵素領域からの光と第2の絵素領域からの光とを観察者の左右の眼に分離して入光させる立体映像の表示方法において、
    前記第1、第2の絵素領域を、水平方向に並ぶ複数の異なる色の表示を行う絵素により構成し、観察者の頭部の位置に応じて、前記第1、第2の絵素領域を構成する複数の絵素のうち、水平方向の端に位置する絵素から順に、該絵素に表示される絵素が第1の視点の映像であるか第2の視点の映像であるかを切り換え制御し、前記第1、第2の絵素領域を構成する絵素の組み合わせを絵素単位で変更することを特徴とする立体映像の表示方法。
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