JP3635549B2 - ペットボトル搬送路の構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、ペットボトルの生産ラインや内容物充填ラインにおいて該ペットボトルを搬送する搬送路の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えばペットボトルの生産ラインでは、添付の図面の図8に示すように、製造部等の搬出部102から検査部あるいは包装部等の搬入部103へ、空のペットボトルBを一列Lの直立状態で搬送するためのコンベア装置を有する搬送路100が設けられる。搬送路100のコンベア装置は、搬出部102であるボトル製造装置の停止またはスタートの動作に連動して停止しまたはスタートするように構成されているが、このときボトル列Lが途切れることがしばしば起こる。
【0003】
しかるに、空のペットボトルBは、ガラス壜等に比し極めて軽量で安定性が悪くまた容器胴部に弾力性もあるために、搬出部102から搬入部103まですき間なく連続する一列状で搬送される場合はまだしも、列Lが途切れた場合における最後尾のボトルBzはコンベア装置の停止時およびスタート時に慣性力および容器自体の弾力性によってはじけて倒れやすい。もちろん搬送路100にはペットボトルBの胴部両側をガイドするガイド部材が設けられているが、図のように列Lが途切れた場合における最後尾のボトルBzが進行方向の後側に倒れることを防止することはできない。
【0004】
そこで、この種ペットボトルの搬送を安定に行うために、コンベア装置にエア吸引装置を設けてペットボトルの底面をコンベア面にエア吸引しながら搬送することが提案されている。例えば、図5および図6に図示したトップチェーン80,90はこのエア吸引式の搬送路に使用されるもので、搬送されるペットボトルの底面を該トップチェーン80、90に吸着するためのエア吸引用の孔部81,91が多数形成されている。
【0005】
しかしながら、図のような多数の孔部81,91を設けたコンベアにあっては圧力損失が大きくペットボトル底面を吸着する力が十分でなく、設備の割にボトルの安定搬送に寄与しないという問題があった。
また、近年、炭酸飲料用のペットボトルとして図7に示すような底部61が略5角形の凹凸状に形成された「ペタロイド」と呼ばれるペットボトル60が使用されるようになった。この底部61の凹凸は内容物である炭酸飲料の高い内圧力による底部の変形を防止するものであるが、同図に示す一般的なペットボトル65の底部66に比し、その底部の安定性は空の場合特に低く、底面の吸着性も極めて悪く、前記した多数の孔部81,91を設けたトップチェーン80,90ではエア吸引による吸着効果がほとんど生じない。
【0006】
ペットボトルの生産ラインや内容物充填ラインにおいては、近年益々その高速化が求められており、ペットボトル搬送路におけるボトル転倒等のトラブルはライン全体の生産効率に直接に影響する。このような観点から、この種空のペットボトルをより安定的に搬送する搬送路の構造が求められている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、このような状況に鑑み、一般的なペットボトルはもちろん底部に凹凸を有するペットボトルにあっても、ボトル底面の吸着効果が大きく、安定して搬送することができる、新規なペットボトル搬送路の構造を提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
すなわち、請求項1の発明は、空のペットボトルを一列の直立状態で搬送するためのコンベア装置を有するものにおいて、前記コンベア装置をそれぞれのレールに沿って移動する2列のトップチェーンによって構成するとともに、前記2列のトップチェーンの移動方向の中央には前記各レールの対向する内側部材によって吸引溝路が形成され、前記吸引溝路の下部には該吸引溝路よりエア吸引が可能なように吸引装置に接続された吸引箱部を設けて当該吸引溝路にボトル底面を吸着しつつ搬送するようにしたことを特徴とするペットボトル搬送路の構造に係る。
【0009】
また、請求項2の発明は、空のペットボトルを一列の直立状態で搬送するためのコンベア装置を有するものにおいて、前記コンベア装置をそれぞれのレールに沿って移動する2列のトップチェーンによって構成するとともに、前記2列のトップチェーンの移動方向の中央には前記各レールの対向する内側部材によって吸引溝路が形成され、前記吸引溝路の下部には該吸引溝路よりエア吸引が可能なように吸引装置に接続された吸引箱部を設けて当該吸引溝路にボトル底面を吸着するとともに、前記吸引溝路の上方にボトルの首フランジの下部をガイドする首ガイドを設けて搬送するようにしたことを特徴とするペットボトル搬送路の構造に係る。
【0010】
また、請求項3の発明は、請求項2において、首ガイドが幅調節自在に構成されたペットボトル搬送路の構造に係る。
【0011】
さらに、請求項4の発明は、請求項2の発明において、幅調節自在に構成された胴ガイドを有するペットボトル搬送路の構造に係る。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下添付の図面に従ってこの発明を詳細に説明する。
図1は請求項1の発明の一例を示すペットボトル搬送路を断面とともに示した一部斜視図、図2は吸着力を測定する実験において使用された搬送路の開口形状を表わす概略平面図、図3は請求項2ないし4の発明の例を示すペットボトル搬送路を断面とともに示した一部斜視図、図4は図3の縦断面図である。
【0013】
〔請求項1の発明〕
図1は請求項1の発明のペットボトル搬送路の構造が示される。
図1に示すように、このペットボトル搬送路の構造は、前記したように、空のペットボトルBを一列の直立状態で搬送するためのコンベア装置10を有し、このコンベア装置10をそれぞれのレール21,22に沿って移動する2列のトップチェーン11.12によって構成するとともに、前記2列のトップチェーン11,12の移動方向Mの中央には前記各レール21,22の対向する内側部材21a,22aによって溝状の吸引溝路20が形成され、前記吸引溝路20の下部に該吸引溝路20よりエア吸引が可能なように吸引装置30に接続された吸引箱部25を設けて、当該吸引溝路20にボトル底面を吸着しつつ搬送するようにしたことを特徴とするものである。
【0014】
実施例では、コンベア装置10の2列のトップチェーン11,12は、それぞれ、表面平板状のチェーン部材13,13、14,14の前後の連結部13aと13b、14aと14bをピン15,16で軸着して進行方向前後に屈曲自在に連結して構成されている。そして、これらの各トップチェーン11,12はそれぞれのレール21,22に沿って移動する。
各トップチェーン11,12が移動するレール21,22は、吸引箱部25上部に設けられていて、各レール21,22の対向する内側部材21a,22aによって吸引溝路20が形成される。
図1において、符号11R,12Rは前記トップチェーン11,12の戻り側を表し、19はローラである。また、符号26は吸引箱部25に接続された風導ダクトで、吸引溝路20の吸引力を平均化するために設けられたものである。
【0015】
図2各図は吸引力を測定する実験において使用された搬送路の開口形状を表す概略平面図である。図において、(2A)は本発明の溝部20よりなる開口部、(2B)は比較的大きい穴部20Xよりなる開口部、(2C)は多数の小孔20Yよりなる開口部を表し、各図に表した開口の合計面積は略等しくしてある。なお、破線で示すBはペットボトルの底面である。
そして、各図例に示す開口部の下部より同じ吸引量でエア吸引をしペットボトルBの底面の吸着力を実験したところ、(2A)における溝部20の吸着力が最も強くボトルBが安定的であった。
これは、(2B)および(2C)における開口部20X,20Yによって吸引される気流状態が乱流となるに対し、本発明である溝部20よりなる開口部では吸引されるれる空気状態が層流となり、圧力損失が小さく、吸引力が強くなり、ボトル底部の吸着力が強くなると考えられる。
【0016】
上述したように、請求項1の発明によれば、ボトル底部に対する吸着力が強くなり、ペットボトルを安定して搬送することができ、底部が多角形状のペタロイドのペットボトルを搬送するにも最適であって、高速搬送も可能となる。
また、コンベア装置の製造においても、従来のようにトップチェーンに直接開口部を形成する必要はなく、簡単かつ容易にしかも経済的に実施することができる。
【0017】
〔請求項2ないし請求項4の発明〕
次に、請求項2ないし請求項4の発明について説明すると、これらは、上記請求項1の発明のボトル搬送ラインをさらにより安定的かつ確実にするための構造である。以下図3および図4に従って説明するが、図1の実施例と共通符号は同一の構成部材を表すものとし、その詳細な説明を省略する。
【0018】
図3および図4において、コンベア装置10Aは、前記と同様に、それぞれのレール21,22に沿って移動する2列のトップチェーン11,12によって構成するとともに、前記2列のトップチェーン11,12の移動方向の中央には前記各レール21,22の対向する内側部材21a,22aによって溝状の吸引溝路20が形成されるように構成されている。符号25は前記した吸引箱部である。
そして、請求項2の発明は、前記吸引溝路20の上方にボトルB(ここではペタロイド型のボトル)の首フランジBnの下部をガイドする首ガイド40を設けて、ペットボトルBの上部(首部)の安定を図ったものである。
【0019】
首ガイド40は図のようにコンベア装置の進行方向と平行な2本のガイド板41,42の間に保持溝43を形成したものである。
なお、請求項3の発明のように、首ガイド40はその幅調節が自在に構成されることが好ましい。首ガイド40の幅調節は、図4のように、各ガイド板41,42をネジ部材44,45を介してコンベア装置の両側フレーム17,18に前進後退に支持すればよい。図4の符号46はガイド板41,42とネジ部材44,45の取付部材、47はフレーム17,18に取り付けられたネジ部材44,45のためのナット部材である。
【0020】
さらに、請求項4の発明では、幅調節自在に構成された胴ガイド50が付設される。
実施例では、図3および図4に示すように、ペットボトルBの胴部Bbの両側をガイドするコンベア装置の進行方向と平行な一対のガイド板52,53からなる上部胴ガイド50および下部胴ガイド51よりなる。胴ガイド50,51の幅調節は、前記首ガイド40と同様に、各ガイド板52,53をネジ部材54,55を介してコンベア装置の両側フレーム17,18に前進後退に支持すればよい。図4の符号56は各ガイド板52,53とネジ部材54,55の取付部材、57はフレーム17,18に取り付けられたネジ部材54,55のためのナット部材である。
【0021】
請求項2ないし4の発明は、図示したように、特に底部が不安定なペタロイド型のペットボトルBを安定的にかつ確実に搬送することができ、搬送のスムーズな高速化に大きく寄与する。
【0022】
【発明の効果】
以上図示し説明したように、この発明の搬送路の構造によれば、一般的なペットボトルはもちろん底部に凹凸を有するペットボトルにあっても、ボトル底面の吸着効果が大きく、安定して搬送することができる。従って、ペットボトル搬送路におけるボトル転倒等のトラブルは解消され、ペットボトルの生産ラインや内容物充填ラインにおける搬送の高速化が実現され、ライン全体の生産効率を高めることができるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 請求項1の発明の一例を示すペットボトル搬送路を断面とともに示した一部斜視図である。
【図2】 吸着力を測定する実験において使用された搬送路の開口形状を表わす概略平面図である。
【図3】 請求項2ないし4の発明の例を示すペットボトル搬送路を断面とともに示した一部斜視図である。
【図4】 図3の縦断面図である。
【図5】 従来の搬送路に使用されるトップチェーンの一例を示す一部斜視図である。
【図6】 従来の搬送路に使用されるトップチェーンの他の例を示す一部斜視図である。
【図7】 ペットボトルの概略側面図である。
【図8】 従来のペットボトル搬送路の概略平面図である。
【符号の説明】
10 コンベア装置
11,12 トップチェーン
20 吸引溝路
21,22 レール
25 吸引箱部
30 吸引装置
40 首ガイド
50,51 胴ガイド
B ペットボトル
Bn ペットボトルの首フランジ
Bb ペットボトルの胴部
Claims (4)
- 空のペットボトルを一列の直立状態で搬送するためのコンベア装置を有するものにおいて、
前記コンベア装置をそれぞれのレールに沿って移動する2列のトップチェーンによって構成するとともに、前記2列のトップチェーンの移動方向の中央には前記各レールの対向する内側部材によって吸引溝路が形成され、前記吸引溝路の下部には該吸引溝路よりエア吸引が可能なように吸引装置に接続された吸引箱部を設けて当該吸引溝路にボトル底面を吸着しつつ搬送するようにしたことを特徴とするペットボトル搬送路の構造。 - 空のペットボトルを一列の直立状態で搬送するためのコンベア装置を有するものにおいて、
前記コンベア装置をそれぞれのレールに沿って移動する2列のトップチェーンによって構成するとともに、前記2列のトップチェーンの移動方向の中央には前記各レールの対向する内側部材によって吸引溝路が形成され、前記吸引溝路の下部には該吸引溝路よりエア吸引が可能なように吸引装置に接続された吸引箱部を設けて当該吸引溝路にボトル底面を吸着するとともに、
前記吸引溝路の上方にボトルの首フランジの下部をガイドする首ガイドを設けて搬送するようにしたことを特徴とするペットボトル搬送路の構造。 - 請求項2において、前記首ガイドが幅調節自在に構成されたペットボトル搬送路の構造。
- 請求項2において、幅調節自在に構成された胴ガイドを有するペットボトル搬送路の構造。
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