JP3635570B2 - 履物 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は家庭、ホテル、公共施設といったあらゆる場所で履くことができるスリッパ、サンダル等の履物に関し、前後いずれの方向からも履くことができる履物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
前後いずれの方向からも履くことができるスリッパ(両履きスリッパ)は従来からあった。従来の両履きスリッパは、底板の前後方向中央に底板を跨いでアーチ状に足掛けを設けたものとか、底板の前後両端に足先を差込み可能な妻皮形の差込み部を設けたものであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来の両履きスリッパのうち、底板の前後方向中央にアーチ状に足掛けを設けたものは、足掛けが足の甲の外側にしか掛からないため、歩きにくいという難点があった。底板の前後両端に妻皮形状の差込み部を設けたものは、前記スリッパよりは歩き易いが、踵を載せた方の差込み部が潰れてしまい、潰れた差込み部が潰れたままになり、逆向きに履く時は潰れた差込み部に足先側を差込みにくく、履きにくいという難点があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の履物は前後いずれの方向からも履くことができ、履き易く、歩き易い履物を提供することにある。
【0005】
本発明の第1の履物は、底板1の前後いずれの方向からも足先側を差込み可能な差込み部2が底板1の長手方向両側に離れて設けられ、両差込み部2間に底板1を幅方向に跨いでアーチ状に形成されて前後いずれの方向からも足を差込み可能な掛け具3が設けられ、掛け具3は夫々の差込み部2側から立ち上がる細長材4a、4bを備え、夫々の細長材4a、4bは下端部20が前記差込み部2の夫々の横に設けられ、頂部15が下端部20から次第に両差込み部2間上方に向けて斜めに立ち上げられてアーチ状に形成され、二本の細長材4a、4bの頂部15が連結されたものである。
【0006】
本発明の第2の履物は、底板1の前後いずれの方向からも足先側を差込み可能な差込み部2が底板1の長手方向両側に離れて設けられ、両差込み部2間に底板1を幅方向に跨いでアーチ状に形成されて足を前後いずれの方向からも差込み可能な掛け具3が設けられ、掛け具3は夫々の差込み部2側の細長材4a、4bと、両細長材4a、4b間の内側細長材4cとを備え、細長材4a、4bの夫々は下端部20が前記差込み部2の夫々の横に設けられ、頂部15が下端部20から次第に両差込み部2間上方に向けて斜めに立ち上げられてアーチ状に形成され、内側細長材4cは下端部20が底板1の長手方向中央部に設けられ、頂部15が下端部20から次第に両細長材4a、4b間の上方に向けて立ち上げられてアーチ状に形成され、両細長材4a、4bと内側細長材4cの頂部15が連結されたものである。
【0007】
本発明の第3の履物は、底板1の前後いずれの方向からも足先側を差込み可能な差込み部2が底板1の長手方向両側に離れて設けられ、両差込み部2間に底板1を幅方向に跨いでアーチ状に形成されて足を前後いずれの方向からも差込み可能な掛け具3が設けられ、掛け具3は下端部20が底板1の中央部から両差込み部2の側方まで跨る広さに形成され、頂部15は幅狭に形成され、頂部15は下端部20から上方に立ち上げられてアーチ状に形成されたものである。
【0008】
本発明の第4の履物は、前記1〜3のいずれかに記載の履物において、差込み部2が妻 皮形状であることを特徴とするものである。
【0009】
本発明の第5の履物は、前記1〜4のいずれかに記載の履物において、差込み部2が潰れても復元性のある材質製であることを特徴とするものである。
【0010】
本発明の第6の履物は、底板1の長手方向両側に、底板1の前後いずれの方向からも足先側を差込み可能な差込み部2が設けられ、差込み部2は押し潰されても元に戻る復元性のある材質製の妻皮形状であり、差込み部2間に底板1を幅方向に跨いで前後いずれの方向からも足を差込み可能なアーチ状の掛け具3が設けられ、妻皮形状の差込み部2の入口側の幅方向両側根元側に差込み部2の先端側に凹む空間部6が形成され、両空間部6間に内側に突出する入口側突片22が形成され、差込み部2が空間部6及び入口側突片22の上からカバー7で被覆されたものである。
【0011】
本発明の第7の履物は、前記第6の履物において、入口側突片22の入口側上縁8が入り口側に向けて下り傾斜に形成されたものである。
【0012】
【0013】
【発明の実施の形態】
(実施例1)
本発明の履物の第1の実施例を図1〜図7の図面に基づいて説明する。図示した履物はスリッパである、本発明の履物はスリッパに限られず、サンダルとか他の物とすることもできる。
【0014】
図1の履物は、細長い小判型の底板1の前後両端に差込み部2が形成されている。底板1は図2の様に下板12と上板13を2枚重ねて形成してあり、下板12を曲がりにくい材質製として、長手方向にも幅方向にも変形しにくくし、また、重い材質、例えば、薄い金属板製として脱ぎ易くしてある。上板13は軟質樹脂、ゴム、ウレタン、発泡樹脂のように弾性があって、履き心地の良い材質製とするのが好ましい。下板12、上底13はカバー14で被覆して見栄えを良くしてある。この場合、カバー14には、目が粗くて足が滑りにくい材質のものにすると歩き易くなる。フェルトのような温かい材質のものを使用すると冬用として使用するのに適し、畳表のような通風性が良く、冷たい材質のものを使用すると夏用として使用するのに適する。
【0015】
差込み部2は妻皮形状であり、入口10側を内側に向けて底板1に取り付けられて、底板1の前後いずれの方向からでも入口10に足先側を差込んで履けるようにしてある。差込み部2は踵とか足で踏まれて押し潰されても元の形状に戻り易い(復元性のある)材質、厚さ等にしてある。差込み部2の先端の底板寄りにはゴムとか他の弾性材を入れて、差込み部2が潰されても形崩れしにくく、元の形状に復元し易くするのがよい。また、図2、図4に示すように差込み部2の入口側上縁8を手前(内側)に下り傾斜にして、履物を脱ぐ時に後方に引いた踵が後方の差込み部2の入口側上縁8に当たりにくくなって、脱ぎ易くなるようにしてある。更に、差込み部2は、図1、図6のように入口10の両側16、17をほぼ垂直に立ち上げて横幅を広くして、足を差込み易くしてある。差込み部2は通常のスリッパのように頂部を円弧状に形成するのではなく、図5、図6のように頂部を扁平にして履き易くしてある。
【0016】
また、図2、図4のように、差込み部2は入口両側に空間部6が形成され、両空間部6間に内側に突出する入口側突片22が形成され、差込み部2が空間部6及び入口側突片22の上からカバー7を被せてある。カバー7は空間部6の外側まではみ出すように広くして空間部6の外側に余裕をもたせ、差込み部2の入口の横幅を広くして足を差込み易く(履き易く)してある。カバー7には布、人工皮革、天然の皮革といった任意のものを使用することができるが、例えば、布とか皮革等の軟らかく、薄いものが適する。また、底板1のカバー14と同じ材質のものであっても、異なる材質のものであっても使用可能であるが、底板1のカバー14の材質に合わせると統一が取れてデザイン的には好ましい。カバー7は差込み部2が踏まれて押し潰されても、カバー7には潰れ癖がつきにくいため、履き易さを長期間維持することができる。また、一方の差込み部2に足先が差込まれて他方の差込み部2が踵で踏みつ潰されたときに、空間部6のカバー7が腰折れになって、差込み部2が底板1に確実に重なるため、差込み部2で踵が押し上げられる事がなく、履き易くなる。図示したカバー7の周縁部は下板12と上板13の間に挟んで接着材で固定してあるが、カバー7は差込み部2の素材の表面に接着剤で貼り付けたり、他の方法で固定したりすることもできる。カバー7の上には星形の飾り11が取り付けられている。飾り11の形状は花形、動物の形状、果実の形状、人間の形状、人間の身体の一部の形状、幾何学的な形状といった所望の形状とすることができる。
【0017】
二つの差込み部2の間にはアーチ状の掛け具3が底板1を幅方向に跨いで取り付けられている。掛け具3は前後いずれの方向からも足を差込むことができるように前後方向に開口し、貫通している。図1の掛け具3は3本の帯状の細長材4のうち一本を一方の差込み部2側から中央に向けてアーチ状に設け、他の一本を他方の差込み部2側から中央に向けてアーチ状に設け、中央の一本を底板1の長手方向中央にアーチ状に設け、3本の細長材4の中央部(頂部)15をまとめて留め具5で連結してある。この場合、3本の細長材4の幅を両下端部20から頂部15になるにつれて次第に狭くし、しかも、前後の2本の細長材4の頂部15は次第に縦向きにして、前後2本の細長材4の頂部15間に中央の細長材4の頂部を挟み易くし、3本の細長材4の頂部15をまとめてもかさばらず、留め具5で連結し易くしてある。掛け具3を図1のように細長材4で形成すると、掛け具3が前後に揺れ易くなり、遊びができて歩き易くなる。図1の留め具5の上には花形の飾り11を接着剤や縫付等により取り付けてある。飾り11の形状は星形、動物の形、果実の形、幾何学的な図形といった所望の形状、デザインとすることができる。
【0018】
(実施例2)
本発明の履物の第3の実施例を図8に示す。これは掛け具3として両下端部20を前後方向に幅の広いもの(下端部20が底板1の中央部から両差込み部2の側方まで跨る広さ)とし、下端から頂部21に向けて幅を次第に狭くしたものが使用されている。この掛け具3も前後に開口して貫通し、前後いずれの方向からも履くことができるようにしてある。また、掛け具3の中央内面に押し潰されても復元して円弧状になる細長の補強材18を張りつけてある。
【0019】
(実施例3)
本発明の履物の底板1は一枚でも3枚以上でも良く、材質は、軽いもの、例えば、コルクとか木、発泡樹脂等でもよい。また、軟らかいものでもよい。差込み部2は妻皮形状ではなく他の形状、構造とすることもできる。例えばテープ状とか、紐状のものを数本、組合わせて形成することもできる。差込み部2の材料も前記したものに限らず、履物に適するものであればどのようなものでも使用可能である。掛け具3の形状、構造、材質も任意に選択可能である。前記履物はスリッパの場合であるが、サンダルとか他の履物であっても同様の構造とすることができる。
【0020】
【発明の効果】
本発明の第1の履物は次のような効果がある。
1.底板の前後両側に差込み部を設けたので、前後いずれの方向からも履くことができる。
2.前後の差込み部の間に、底板を幅方向に跨いで足を差込み可能としたアーチ状の掛け具を設けたので、掛け具が足の甲にかかり、差込み部だけの場合よりも歩き易くなる。
3.掛け具が両差込み部の間に設けられて前後いずれの方向からも足を差込み可能としてあるので、前後いずれの方向からも履き易い。
4.掛け具の細長材の下端部が差込み部の横に設けられているので、掛け具と差込み部とに一体感があり、履き易い。
5.前後の細長材の中央部(上部)同士が連結されているので、両細長材に一体感があり、履き易い。
6.掛け具が細いものであるため、掛け具が歩く時に足の動きにつれて前後に揺れて遊びができ、歩き易くなる。
7.細長材が前後の差込み部側にあるため、一本ずつを細くしても一本の場合よりは強度があり、細くした場合は、幅の広い一本のものよりは足の動きに追随して前後に動き易くなるため、履き易く、歩き易くなり、掛け具に当たる甲が痛くなることもない。
【0021】
本発明の第2の履物は、基本的構成が第1の履物と同じであるため、前記効果と同様の効果があり、更に、次の効果もある。
1.前後の差込み部側の細長材と、前後の細長材間の内側細長材とを備え、それらの中央部(頂部)が互いに連結されているので、三つの細長材に一体感があり履き易い。
2.前後の差込み部側の細長材と内側細長材の中央部(頂部)が互いに連結されているので、差込み部側の細長材が差込み部側に傾斜しにくくなり、三つの細長材が底板の前後方向中央に位置するため履き易い。
【0022】
本発明の第3の履物は次のような効果がある。
1.アーチ状の掛け具の下端部が底板の中央部から両差込み部の側方まで跨る広さに形成されているので、掛け具と差込み部とに一体感があり、履き易い。
2.アーチ状掛け具の頂部が幅狭に形成されているので、掛け具が安定し、履き易くなり、歩き易くもなる
【0023】
本発明の第4の履物は、差込み部が妻皮形状であるため足を差込み易い。
【0024】
本発明の第5の履物は、差込み部が潰れても復元性のある材質製であるため、長期間の使用により差込み部が押し潰されても、元の形状に復元し、履き易さがいつまでも確保される。
【0025】
本発明の第6の履物は、妻皮形状の差込み部の入口側の幅方向両側根元側に差込み部の先端側に凹む空間部が形成されているため、次のような効果がある。
1.差込み部が押し潰されてもカバーには潰れ癖がつきにくく、履き易さを長期間維持できる。
2.一方の差込み部に足を差込んだときに、他方の差込み部が踵で踏み潰されても、差込み部が空間部の部分で腰折れになって扁平に潰れて、潰れた差込み部が底板に扁平に重なるため、踵が潰れた差込み部で押し上げられず、踵で踏みつけた差込み部が邪魔にならず、履き易くなる。
3.差込み部が空間部及び入口側突片の上からカバーで被覆されているので、空間部があっても体裁が悪くならない。
【0026】
本発明の第7の履物は、入口側突片の入口側上縁が入り口側に向けて下り傾斜に形成されているので、履物を脱ぐ時に足を後方に引いても、踵が後方の差込み部の入口側突片の上縁に当たりにくくなり、脱ぎ易くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の履物の一例の斜視図。
【図2】 図1の履物の一部切欠き状態の斜視図。
【図3】 図1の履物の分解図。
【図4】 図1の履物の差込み部の分解図。
【図5】 図1の履物のA−A断面図
【図6】 図1の履物のB−B断面図
【図7】 図1の履物のC−C断面図
【図8】 本発明の履物の他例の斜視図。
【符号の説明】
1 底板
2 差込み部
3 掛け具
4 細長材
5 留め具
6 空間部
7 カバー
8 入口側上縁
【発明の属する技術分野】
本発明は家庭、ホテル、公共施設といったあらゆる場所で履くことができるスリッパ、サンダル等の履物に関し、前後いずれの方向からも履くことができる履物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
前後いずれの方向からも履くことができるスリッパ(両履きスリッパ)は従来からあった。従来の両履きスリッパは、底板の前後方向中央に底板を跨いでアーチ状に足掛けを設けたものとか、底板の前後両端に足先を差込み可能な妻皮形の差込み部を設けたものであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来の両履きスリッパのうち、底板の前後方向中央にアーチ状に足掛けを設けたものは、足掛けが足の甲の外側にしか掛からないため、歩きにくいという難点があった。底板の前後両端に妻皮形状の差込み部を設けたものは、前記スリッパよりは歩き易いが、踵を載せた方の差込み部が潰れてしまい、潰れた差込み部が潰れたままになり、逆向きに履く時は潰れた差込み部に足先側を差込みにくく、履きにくいという難点があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の履物は前後いずれの方向からも履くことができ、履き易く、歩き易い履物を提供することにある。
【0005】
本発明の第1の履物は、底板1の前後いずれの方向からも足先側を差込み可能な差込み部2が底板1の長手方向両側に離れて設けられ、両差込み部2間に底板1を幅方向に跨いでアーチ状に形成されて前後いずれの方向からも足を差込み可能な掛け具3が設けられ、掛け具3は夫々の差込み部2側から立ち上がる細長材4a、4bを備え、夫々の細長材4a、4bは下端部20が前記差込み部2の夫々の横に設けられ、頂部15が下端部20から次第に両差込み部2間上方に向けて斜めに立ち上げられてアーチ状に形成され、二本の細長材4a、4bの頂部15が連結されたものである。
【0006】
本発明の第2の履物は、底板1の前後いずれの方向からも足先側を差込み可能な差込み部2が底板1の長手方向両側に離れて設けられ、両差込み部2間に底板1を幅方向に跨いでアーチ状に形成されて足を前後いずれの方向からも差込み可能な掛け具3が設けられ、掛け具3は夫々の差込み部2側の細長材4a、4bと、両細長材4a、4b間の内側細長材4cとを備え、細長材4a、4bの夫々は下端部20が前記差込み部2の夫々の横に設けられ、頂部15が下端部20から次第に両差込み部2間上方に向けて斜めに立ち上げられてアーチ状に形成され、内側細長材4cは下端部20が底板1の長手方向中央部に設けられ、頂部15が下端部20から次第に両細長材4a、4b間の上方に向けて立ち上げられてアーチ状に形成され、両細長材4a、4bと内側細長材4cの頂部15が連結されたものである。
【0007】
本発明の第3の履物は、底板1の前後いずれの方向からも足先側を差込み可能な差込み部2が底板1の長手方向両側に離れて設けられ、両差込み部2間に底板1を幅方向に跨いでアーチ状に形成されて足を前後いずれの方向からも差込み可能な掛け具3が設けられ、掛け具3は下端部20が底板1の中央部から両差込み部2の側方まで跨る広さに形成され、頂部15は幅狭に形成され、頂部15は下端部20から上方に立ち上げられてアーチ状に形成されたものである。
【0008】
本発明の第4の履物は、前記1〜3のいずれかに記載の履物において、差込み部2が妻 皮形状であることを特徴とするものである。
【0009】
本発明の第5の履物は、前記1〜4のいずれかに記載の履物において、差込み部2が潰れても復元性のある材質製であることを特徴とするものである。
【0010】
本発明の第6の履物は、底板1の長手方向両側に、底板1の前後いずれの方向からも足先側を差込み可能な差込み部2が設けられ、差込み部2は押し潰されても元に戻る復元性のある材質製の妻皮形状であり、差込み部2間に底板1を幅方向に跨いで前後いずれの方向からも足を差込み可能なアーチ状の掛け具3が設けられ、妻皮形状の差込み部2の入口側の幅方向両側根元側に差込み部2の先端側に凹む空間部6が形成され、両空間部6間に内側に突出する入口側突片22が形成され、差込み部2が空間部6及び入口側突片22の上からカバー7で被覆されたものである。
【0011】
本発明の第7の履物は、前記第6の履物において、入口側突片22の入口側上縁8が入り口側に向けて下り傾斜に形成されたものである。
【0012】
【0013】
【発明の実施の形態】
(実施例1)
本発明の履物の第1の実施例を図1〜図7の図面に基づいて説明する。図示した履物はスリッパである、本発明の履物はスリッパに限られず、サンダルとか他の物とすることもできる。
【0014】
図1の履物は、細長い小判型の底板1の前後両端に差込み部2が形成されている。底板1は図2の様に下板12と上板13を2枚重ねて形成してあり、下板12を曲がりにくい材質製として、長手方向にも幅方向にも変形しにくくし、また、重い材質、例えば、薄い金属板製として脱ぎ易くしてある。上板13は軟質樹脂、ゴム、ウレタン、発泡樹脂のように弾性があって、履き心地の良い材質製とするのが好ましい。下板12、上底13はカバー14で被覆して見栄えを良くしてある。この場合、カバー14には、目が粗くて足が滑りにくい材質のものにすると歩き易くなる。フェルトのような温かい材質のものを使用すると冬用として使用するのに適し、畳表のような通風性が良く、冷たい材質のものを使用すると夏用として使用するのに適する。
【0015】
差込み部2は妻皮形状であり、入口10側を内側に向けて底板1に取り付けられて、底板1の前後いずれの方向からでも入口10に足先側を差込んで履けるようにしてある。差込み部2は踵とか足で踏まれて押し潰されても元の形状に戻り易い(復元性のある)材質、厚さ等にしてある。差込み部2の先端の底板寄りにはゴムとか他の弾性材を入れて、差込み部2が潰されても形崩れしにくく、元の形状に復元し易くするのがよい。また、図2、図4に示すように差込み部2の入口側上縁8を手前(内側)に下り傾斜にして、履物を脱ぐ時に後方に引いた踵が後方の差込み部2の入口側上縁8に当たりにくくなって、脱ぎ易くなるようにしてある。更に、差込み部2は、図1、図6のように入口10の両側16、17をほぼ垂直に立ち上げて横幅を広くして、足を差込み易くしてある。差込み部2は通常のスリッパのように頂部を円弧状に形成するのではなく、図5、図6のように頂部を扁平にして履き易くしてある。
【0016】
また、図2、図4のように、差込み部2は入口両側に空間部6が形成され、両空間部6間に内側に突出する入口側突片22が形成され、差込み部2が空間部6及び入口側突片22の上からカバー7を被せてある。カバー7は空間部6の外側まではみ出すように広くして空間部6の外側に余裕をもたせ、差込み部2の入口の横幅を広くして足を差込み易く(履き易く)してある。カバー7には布、人工皮革、天然の皮革といった任意のものを使用することができるが、例えば、布とか皮革等の軟らかく、薄いものが適する。また、底板1のカバー14と同じ材質のものであっても、異なる材質のものであっても使用可能であるが、底板1のカバー14の材質に合わせると統一が取れてデザイン的には好ましい。カバー7は差込み部2が踏まれて押し潰されても、カバー7には潰れ癖がつきにくいため、履き易さを長期間維持することができる。また、一方の差込み部2に足先が差込まれて他方の差込み部2が踵で踏みつ潰されたときに、空間部6のカバー7が腰折れになって、差込み部2が底板1に確実に重なるため、差込み部2で踵が押し上げられる事がなく、履き易くなる。図示したカバー7の周縁部は下板12と上板13の間に挟んで接着材で固定してあるが、カバー7は差込み部2の素材の表面に接着剤で貼り付けたり、他の方法で固定したりすることもできる。カバー7の上には星形の飾り11が取り付けられている。飾り11の形状は花形、動物の形状、果実の形状、人間の形状、人間の身体の一部の形状、幾何学的な形状といった所望の形状とすることができる。
【0017】
二つの差込み部2の間にはアーチ状の掛け具3が底板1を幅方向に跨いで取り付けられている。掛け具3は前後いずれの方向からも足を差込むことができるように前後方向に開口し、貫通している。図1の掛け具3は3本の帯状の細長材4のうち一本を一方の差込み部2側から中央に向けてアーチ状に設け、他の一本を他方の差込み部2側から中央に向けてアーチ状に設け、中央の一本を底板1の長手方向中央にアーチ状に設け、3本の細長材4の中央部(頂部)15をまとめて留め具5で連結してある。この場合、3本の細長材4の幅を両下端部20から頂部15になるにつれて次第に狭くし、しかも、前後の2本の細長材4の頂部15は次第に縦向きにして、前後2本の細長材4の頂部15間に中央の細長材4の頂部を挟み易くし、3本の細長材4の頂部15をまとめてもかさばらず、留め具5で連結し易くしてある。掛け具3を図1のように細長材4で形成すると、掛け具3が前後に揺れ易くなり、遊びができて歩き易くなる。図1の留め具5の上には花形の飾り11を接着剤や縫付等により取り付けてある。飾り11の形状は星形、動物の形、果実の形、幾何学的な図形といった所望の形状、デザインとすることができる。
【0018】
(実施例2)
本発明の履物の第3の実施例を図8に示す。これは掛け具3として両下端部20を前後方向に幅の広いもの(下端部20が底板1の中央部から両差込み部2の側方まで跨る広さ)とし、下端から頂部21に向けて幅を次第に狭くしたものが使用されている。この掛け具3も前後に開口して貫通し、前後いずれの方向からも履くことができるようにしてある。また、掛け具3の中央内面に押し潰されても復元して円弧状になる細長の補強材18を張りつけてある。
【0019】
(実施例3)
本発明の履物の底板1は一枚でも3枚以上でも良く、材質は、軽いもの、例えば、コルクとか木、発泡樹脂等でもよい。また、軟らかいものでもよい。差込み部2は妻皮形状ではなく他の形状、構造とすることもできる。例えばテープ状とか、紐状のものを数本、組合わせて形成することもできる。差込み部2の材料も前記したものに限らず、履物に適するものであればどのようなものでも使用可能である。掛け具3の形状、構造、材質も任意に選択可能である。前記履物はスリッパの場合であるが、サンダルとか他の履物であっても同様の構造とすることができる。
【0020】
【発明の効果】
本発明の第1の履物は次のような効果がある。
1.底板の前後両側に差込み部を設けたので、前後いずれの方向からも履くことができる。
2.前後の差込み部の間に、底板を幅方向に跨いで足を差込み可能としたアーチ状の掛け具を設けたので、掛け具が足の甲にかかり、差込み部だけの場合よりも歩き易くなる。
3.掛け具が両差込み部の間に設けられて前後いずれの方向からも足を差込み可能としてあるので、前後いずれの方向からも履き易い。
4.掛け具の細長材の下端部が差込み部の横に設けられているので、掛け具と差込み部とに一体感があり、履き易い。
5.前後の細長材の中央部(上部)同士が連結されているので、両細長材に一体感があり、履き易い。
6.掛け具が細いものであるため、掛け具が歩く時に足の動きにつれて前後に揺れて遊びができ、歩き易くなる。
7.細長材が前後の差込み部側にあるため、一本ずつを細くしても一本の場合よりは強度があり、細くした場合は、幅の広い一本のものよりは足の動きに追随して前後に動き易くなるため、履き易く、歩き易くなり、掛け具に当たる甲が痛くなることもない。
【0021】
本発明の第2の履物は、基本的構成が第1の履物と同じであるため、前記効果と同様の効果があり、更に、次の効果もある。
1.前後の差込み部側の細長材と、前後の細長材間の内側細長材とを備え、それらの中央部(頂部)が互いに連結されているので、三つの細長材に一体感があり履き易い。
2.前後の差込み部側の細長材と内側細長材の中央部(頂部)が互いに連結されているので、差込み部側の細長材が差込み部側に傾斜しにくくなり、三つの細長材が底板の前後方向中央に位置するため履き易い。
【0022】
本発明の第3の履物は次のような効果がある。
1.アーチ状の掛け具の下端部が底板の中央部から両差込み部の側方まで跨る広さに形成されているので、掛け具と差込み部とに一体感があり、履き易い。
2.アーチ状掛け具の頂部が幅狭に形成されているので、掛け具が安定し、履き易くなり、歩き易くもなる
【0023】
本発明の第4の履物は、差込み部が妻皮形状であるため足を差込み易い。
【0024】
本発明の第5の履物は、差込み部が潰れても復元性のある材質製であるため、長期間の使用により差込み部が押し潰されても、元の形状に復元し、履き易さがいつまでも確保される。
【0025】
本発明の第6の履物は、妻皮形状の差込み部の入口側の幅方向両側根元側に差込み部の先端側に凹む空間部が形成されているため、次のような効果がある。
1.差込み部が押し潰されてもカバーには潰れ癖がつきにくく、履き易さを長期間維持できる。
2.一方の差込み部に足を差込んだときに、他方の差込み部が踵で踏み潰されても、差込み部が空間部の部分で腰折れになって扁平に潰れて、潰れた差込み部が底板に扁平に重なるため、踵が潰れた差込み部で押し上げられず、踵で踏みつけた差込み部が邪魔にならず、履き易くなる。
3.差込み部が空間部及び入口側突片の上からカバーで被覆されているので、空間部があっても体裁が悪くならない。
【0026】
本発明の第7の履物は、入口側突片の入口側上縁が入り口側に向けて下り傾斜に形成されているので、履物を脱ぐ時に足を後方に引いても、踵が後方の差込み部の入口側突片の上縁に当たりにくくなり、脱ぎ易くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の履物の一例の斜視図。
【図2】 図1の履物の一部切欠き状態の斜視図。
【図3】 図1の履物の分解図。
【図4】 図1の履物の差込み部の分解図。
【図5】 図1の履物のA−A断面図
【図6】 図1の履物のB−B断面図
【図7】 図1の履物のC−C断面図
【図8】 本発明の履物の他例の斜視図。
【符号の説明】
1 底板
2 差込み部
3 掛け具
4 細長材
5 留め具
6 空間部
7 カバー
8 入口側上縁
Claims (7)
- 底板(1)の前後いずれの方向からも足先側を差込み可能な差込み部(2)が底板(1)の長手方向両側に離れて設けられ、両差込み部(2)間に底板(1)を幅方向に跨いでアーチ状に形成されて前後いずれの方向からも足を差込み可能な掛け具(3)が設けられ、掛け具(3)は夫々の差込み部(2)側から立ち上がる細長材(4a、4b)を備え、夫々の細長材(4a、4b)は下端部(20)が前記差込み部(2)の夫々の横に設けられ、頂部(15)が下端部(20)から次第に両差込み部(2)間上方に向けて斜めに立ち上げられてアーチ状に形成され、二本の細長材(4a、4b)の頂部(15)が連結されたことを特徴とする履物。
- 底板(1)の前後いずれの方向からも足先側を差込み可能な差込み部(2)が底板(1)の長手方向両側に離れて設けられ、両差込み部(2)間に底板(1)を幅方向に跨いでアーチ状に形成されて足を前後いずれの方向からも差込み可能な掛け具(3)が設けられ、掛け具(3)は夫々の差込み部(2)側の細長材(4a、4b)と、両細長材(4a、4b)間の内側細長材(4c)とを備え、細長材(4a、4b)の夫々は下端部(20)が前記差込み部(2)の夫々の横に設けられ、頂部(15)が下端部(20)から次第に両差込み部(2)間上方に向けて斜めに立ち上げられてアーチ状に形成され、内側細長材(4c)は下端部(20)が底板(1)の長手方向中央部に設けられ、頂部(15)が下端部(20)から次第に両細長材(4a、4b)間の上方に向けて立ち上げられてアーチ状に形成され、両細長材(4a、4b)と内側細長材(4c)の頂部(15)が連結されたことを特徴とする履物。
- 底板(1)の前後いずれの方向からも足先側を差込み可能な差込み部(2)が底板(1)の長手方向両側に離れて設けられ、両差込み部(2)間に底板(1)を幅方向に跨いでアーチ状に形成されて足を前後いずれの方向からも差込み可能な掛け具(3)が設けられ、掛け具(3)は下端部(20)が底板(1)の中央部から両差込み部(2)の側方まで跨る広さに形成され、頂部(15)が中央部に向けて幅狭に形成され、頂部(15)は下端部(20)から上方に立ち上げられてアーチ状に形成されたことを特徴とする履物。
- 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の履物において、差込み部(2)が妻皮形状であることを特徴とする履物。
- 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の履物において、差込み部(2)が潰れても復元性のある材質製であることを特徴とする履物。
- 底板(1)の長手方向両側に、底板(1)の前後いずれの方向からも足先側を差込み可能な差込み部(2)が設けられ、差込み部(2)は押し潰されても元に戻る復元性のある材質製の妻皮形状であり、差込み部(2)間に底板(1)を幅方向に跨いで前後いずれの方向からも足を差込み可能なアーチ状の掛け具(3)が設けられ、妻皮形状の差込み部(2)の入口側の幅方向両側根元側に差込み部(2)の先端側に凹む空間部(6)が形成され、両空間部(6)間に内側に突出する入口側突片(22)が形成され、差込み部(2)が空間部(6)及び入口側突片(22)の上からカバー(7)で被覆されたことを特徴とする履物。
- 請求項6記載の履物において、入口側突片(22)の入口側上縁(8)が入り口側に向けて下り傾斜に形成されたことを特徴とする履物。
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- 2001-11-07 JP JP2001341514A patent/JP3635570B2/ja not_active Expired - Fee Related
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