JP3640246B2 - 多数個取り成形方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は多数個取り成形技術の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
図6は多数個取り成形法により製造した成形体の斜視図であり、型から外した直後の成形体100は、スプル部101、ランナー部102,102、バランスランナ部103・・・(・・・は複数を示す。以下同じ)、ゲート部104・・・、製品105・・・からなる樹脂品である。この後、ゲート部104・・・を製品105・・・から分離し、スプル部101、ランナー部102,102、バランスランナ部103・・・及びゲート部104・・・を除くことで、4個の製品105・・・を得ることができる。このように1回の工程で複数の製品を得ることを「多数個取り」と呼ぶ。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
射出成形で多数個取りを実施するときに、上の例であれば4個の製品成形部(製品キャビティ)へ均等に樹脂を注入する必要がある。ランナの長短、曲りに起因する変動要素により、ある製品成形部へは樹脂の注入が不十分になれば、ショートショットと呼ぶ成形不良が発生する。これを避けるために従来からゲートを調節したり、射出圧を上げるなどの対策が講じられるが、この対策は時間と労力が掛る。
【0004】
そこで、本発明の目的は多数個取り成形において、成形不良の出にくい成形技術を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項の多数個取り成形方法は、上面が開いた複数個の製品形成部と、これらの製品形成部から立下げ形成した筒状のポットと、これらのポットに各々嵌めたプランジャと、これらのプランジャを成形用材料の貯溜完了位置から成形位置まで上昇させるプランジャ昇降手段とを準備し、プランジャの上面が成形位置にあるときにポットへの成形用材料の注入を開始し、ポットに溜めた成形用材料の上面を成形位置に合致させるべく成形用材料の供給に応じてプランジャを下げ、貯溜完了位置に達したら製品形成部の上面を閉じ、プランジャを成形位置まで上昇することにより、ポット内の成形用材料を製品形成部に加圧注入することにより、多数個の製品を得ることを特徴とする。
【0008】
材料供給手段で複数のポットへ成形用材料を定量供給し、型を閉じて型締めし、プランジャで成形用材料を製品成形部へ加圧注入するが、成形用材料をポットに供給する際に、成形用材料の供給に応じてプランジャを下げることで、ポットに溜まった成形用材料の上面を一定レベルに保つようにした。
仮に、ポットの底へ成形用材料を注入して成形用材料の上面を徐々に上昇させると、初期段階では成形用材料がポットの底に衝突するなどして泡立ち、周囲の空気を成形用材料に混入する虞れがある。
この点、本発明では成形用材料の上面を一定レベルに保つようにしたので、空気を巻き込むことはなく、製品の品質を良好に保つことができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
図1は本発明に係る多数個取り成形装置の原理図であり、多数個取り成形装置10は、下型11の上面に設けた複数個の製品形成部12・・・と、これらの製品形成部12・・・から立下げ形成した筒状のポット13・・・と、これらのポット13・・・に上下動可能に嵌めたプランジャ14・・・と、これらのプランジャ14・・・を成形用材料の貯溜完了位置から成形位置まで上昇させるプランジャ昇降手段15と、下型11を型開き位置から型締め位置まで移動させる型昇降手段16,16と、型開き中にポット13・・・の各々へ適量の成形用材料を供給する材料供給手段30と、からなる。17は下部昇降板、18は上部保持板、19はヒータ、20は上型である。
【0010】
プランジャ昇降手段15は、シリンダ21と、ピストン22と、前記プランジャ14に直結させたピストンロッド23と、からなる空圧又は油圧シリンダユニットが好適である。また、25は製品突出ピストン、26は突出ロッドである。
【0011】
材料供給手段30は、マルチディスペンサと称し、主剤ポンプ31と、硬化剤ポンプ32と、主剤計量シリンダ33と、硬化剤計量シリンダ34と、射出シリンダ35と、ノズル保持材36と、ノズル37・・・と、ノズル保持材36を支えるロボットアーム38とからなり、主剤計量シリンダ33に主剤を貯溜し、硬化剤計量シリンダ34に硬化剤を貯溜した状態で、射出シリンダ35を前進させると、ピストンロッド39,39で主剤や硬化剤をノズル保持材36側へ押出す。ノズル保持材36内で主剤に硬化剤を混合して成形用材料とし、成形用材料を各ノズル37・・・から吐出させる。
【0012】
以上の構成からなる多数個取り成形装置の作用を次に説明する。
図2(a)〜(c)は本発明の多数個取り成形装置の第1作用図である。
(a)では、上型20に対して下型11はあり、下方待機位置にある。この下型11側のプランジャ14・・・は貯溜完了位置、突出ロッド26・・・は待機位置にある。そこへ、ノズル保持材36を矢印▲1▼のごとく上下型20,11の間に装入する。
【0013】
(b)において、空のポット13・・・の上部開口が、ほぼノズル37・・・の下端に達するまで、下型11を上げる(矢印▲2▼)。
(c)において、ピストン22・・・を矢印▲3▼,▲3▼の如く上げることで、プランジャ14・・・の上端をノズル37・・・の下端にほぼ合せる。
【0014】
図3(a)〜(c)は本発明の多数個取り成形装置の第2作用図である。
(a)において、ノズル37・・・から成形用材料41・・・を吐出させながら、プランジャ14・・・を徐々に下げる(矢印▲4▼,▲4▼)。
(b)はプランジャ14・・・が貯溜完了位置まで下がったことを示す。すなわち、ポット13・・・に所定量の成形用材料41・・・が溜まったことを示す。
【0015】
この(a)から(b)までの動作では、ポット13・・・に溜まった成形用材料41の上面にノズル37・・・の先(下端)が接触、若しくはごく接近しており、この結果、成形用材料41・・・をごく静かにポット13・・・に溜めることができる。静かに溜めることができれば、成形用材料41・・・に空気が巻き込む虞れはない。
【0016】
(c)では、ポット13・・・に所定量の成形用材料41・・・が溜まっている。そこで用済のノズル保持材36を矢印▲5▼のごとく待機位置へ戻す。これに先立って、下型11を下げてノズル37・・・から離すことはより望ましいことである。
【0017】
図4(a),(b)は本発明の多数個取り成形装置の第3作用図である。
(a)において、下型11を矢印▲6▼のごとく上げて上型20に合せ、引き続き型締めを行う。
(b)において、ピストン22・・・を矢印▲7▼,▲7▼のごとく上げ、プランジャ14・・・の押出し作用で成形用材料41・・・を製品形成部12・・・へ加圧注入する。すなわち、プランジャ14・・・及びピストン22・・・は射出機の役目を果たす。
【0018】
図5(a),(b)は本発明の多数個取り成形装置の第4作用図である。
(a)において、成形用材料41・・・が硬化したら、下型11を矢印▲8▼のごとく下げる。
(b)において、製品突出ピストン25・・・を矢印▲9▼,▲9▼のごとく上げ、突出ロッド26・・・で製品42・・・を突出す。
【0019】
以上の作用をまとめると、図1に示す通り、上面が開いた複数個の製品形成部12・・・と、これらの製品形成部12・・・から立下げ形成した筒状のポット13・・・と、これらのポット13・・・に各々嵌めたプランジャ14・・・と、これらのプランジャ14・・・を成形用材料の貯溜完了位置から成形位置まで上昇させるプランジャ昇降手段15とを準備する。
プランジャ14・・・の上面が成形位置にあるときにポット13・・・への成形用材料41・・・の注入を開始し(図3(a)参照)、ポット13・・・に溜めた成形用材料41・・・の上面を成形位置に合致させるべく成形用材料41・・・の供給に応じてプランジャ14・・・を下げ(図3(b)参照)、貯溜完了位置に達したら製品形成部12・・・の上面を上型20で閉じ(図4(a)参照)、プランジャ14・・・を成形位置まで上昇することにより、ポット13・・・内の成形用材料41・・・を製品形成部12・・・に加圧注入する(図4(b)参照)ことにより、多数個の製品42・・・を得る(図5(b)参照)ことを特徴とする。
【0020】
尚、本実施例では上型20を固定し、下型11を昇降させるため、ノズル保持材36は水平移動のみさせればよい。すなわち、ロボットアーム38を3次元的に移動させる必要がない。
しかし、上型20を昇降させ、下型11を固定させることは差し支えない。
【0022】
【発明の効果】
本発明は上記構成により次の効果を発揮する。
請求項の多数個取り成形方法は、材料供給手段で複数のポットへ成形用材料を定量供給し、型を閉じて型締めし、プランジャで成形用材料を製品成形部へ加圧注入するが、成形用材料をポットに供給する際に、成形用材料の供給に応じてプランジャを下げることで、ポットに溜まった成形用材料の上面を一定レベルに保つようにした。
仮に、ポットの底へ成形用材料を注入して成形用材料の上面を徐々に上昇させると、初期段階では成形用材料がポットの底に衝突するなどして泡立ち、周囲の空気を成形用材料に混入する虞れがある。
この点、本発明では成形用材料の上面を一定レベルに保つようにしたので、空気を巻き込むことはなく、製品の品質を良好に保つことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る多数個取り成形装置の原理図
【図2】本発明の多数個取り成形装置の第1作用図
【図3】本発明の多数個取り成形装置の第2作用図
【図4】本発明の多数個取り成形装置の第3作用図
【図5】本発明の多数個取り成形装置の第4作用図
【図6】多数個取り成形法により製造した成形体の斜視図
【符号の説明】
10…多数個取り成形装置、11…下型、12…製品成形部、13…ポット、14…プランジャ、15…プランジャ昇降手段、16…型昇降手段、20…上型、30…材料供給手段、41…成形用材料、42…製品。

Claims (1)

  1. 上面が開いた複数個の製品形成部と、これらの製品形成部から立下げ形成した筒状のポットと、これらのポットに各々嵌めたプランジャと、これらのプランジャを成形用材料の貯溜完了位置から成形位置まで上昇させるプランジャ昇降手段とを準備し、プランジャの上面が前記成形位置にあるときにポットへの成形用材料の注入を開始し、ポットに溜めた成形用材料の上面を前記成形位置に合致させるべく成形用材料の供給に応じてプランジャを下げ、貯溜完了位置に達したら製品形成部の上面を閉じ、プランジャを成形位置まで上昇することにより、ポット内の成形用材料を製品形成部に加圧注入することにより、多数個の製品を得ることを特徴とする多数個取り成形方法。
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