JP3642201B2 - インクジェット式記録装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、記録用紙の幅方向に移動するキャリッジ上にインクジェット式記録ヘッドが搭載されると共に、前記記録ヘッドの非印字領域に記録ヘッドのノズル形成面を封止するキャッピング手段と、このキャッピング手段の内部空間を負圧に吸引するポンプユニットを具備したインクジェット式記録装置に関し、特に記録ヘッドに通ずるインク供給路内に残留した気泡により、印字不良を発生させることのないクリーニングシーケンス技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
パーソナルコンピュータの発達によりグラフィック処理が比較的簡単に実行できるようになったため、ディスプレイに表示される例えばカラー画像のハードコピーを高品質で出力できる記録装置が求められている。このような要求に応えるためにインクジェット式記録ヘッドを搭載した記録装置が提供されている。このインクジェット式記録装置は、印刷時の騒音が比較的小さく、しかも小さなドットを高い密度で形成できるため、昨今においてはカラー印刷を含めた多くの印刷に使用されている。
【0003】
このようなインクジェット式記録装置は、インクカートリッジからのインクの供給を受けるインクジェット式記録ヘッドと、記録用紙を記録ヘッドに対して相対的に移動させる紙送り手段を備え、記録ヘッドをキャリッジ上で記録用紙の幅方向に移動させながら記録用紙に対してインク滴を吐出させることで記録が行われる。そしてキャリッジ上に、ブラックインクおよびイエロー、シアン、マゼンタの各カラーインクが吐出が可能な記録ヘッドを搭載し、ブラックインクによるテキスト印刷ばかりでなく、各インクの吐出割合を変えることにより、フルカラー印刷を可能としている。
【0004】
前記インクジェット式記録ヘッドは、圧力発生室で加圧したインクをノズルからインク滴として記録用紙に吐出させて印刷を行う関係上、ノズル開口からの溶媒の蒸発に起因するインク粘度の上昇や、インクの固化により、また塵埃の付着、さらには気泡の混入などにより、印刷不良を起こすという問題を抱えている。
【0005】
このために、インクジェット式記録装置には、非印刷時に記録ヘッドのノズル開口を封止するためのキャッピング手段と、必要に応じてノズルプレートを清掃するクリーニング装置を備えている。このキャッピング手段は、印刷の休止時に前記したノズル開口のインクの乾燥を防止する蓋として機能するだけでなく、ノズル開口に目詰まりが生じた場合には、キャップ部材によりノズルプレートを封止し、吸引ポンプからの負圧により、ノズル開口からインクを吸引してノズル開口のインク固化による目詰まりや、インク流路内への気泡混入によるインク吐出不良を解消する機能をも備えている。
【0006】
記録ヘッドの目詰まりや、インク流路内への気泡混入を解消させるために行うインクの強制的な吸引排出処理は、通常クリーニング操作と呼ばれ、装置の長時間の休止後に印刷を再開する場合や、またユーザが記録画像の品質が悪化したのを解消するためにクリーニングスイッチを操作した場合に実行され、インク滴を負圧により排出させた後に、ゴムなどの弾性板からなるクリーニング部材によりヘッド表面のワイピング操作を伴う処理である。
【0007】
一方、民生用のこの種の記録装置においては、前記ブラックインクおよびカラーインクを封入した各インクカートリッジが記録ヘッドを搭載したキャリッジ上に、その上部から着脱可能に装着できるように構成されており、各カートリッジはキャリッジに上向きに搭載された中空状のインク供給針(以下、中空針ともいう)を介して記録ヘッドに対してインクが供給されるように構成されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記したような記録装置においては、記録ヘッド内でのインクの流れる流路は、非常に微細に構成されており、したがってインクカートリッジから記録ヘッドに供給されるインクは、塵埃等の異物の混入のない清浄な状態であることが要求される。すなわち、塵埃等の異物が混入しているような場合においては、記録ヘッドのインク流路のなかでも特に狭いインク供給口や、ノズル開口部分に異物が詰まるという問題が発生し、これにより正常なインクの吐出作用が行なえなくなり、多くの場合において記録ヘッドの機能の回復は不可能となる。
【0009】
そこで、一般にインク流路における記録ヘッドの川上側、例えば前記中空針とこの中空針を支持するヘッドケースとの間に異物を除去するフィルタ部材を配置し、このフィルタ部材によって記録ヘッド側への異物の侵入を防止するようにしている。
【0010】
一方、昨今においては印字スピードの高速化を実現するために、インクを吐出するためのノズル数も増大され、またインクを吐出させるためのアクチェータに加わる電気信号も益々高周波数化されている。このために、単位時間当たりのインクの消費量も急激に増加している。
【0011】
これに伴い、前記フィルタ部材を通過するインク量も当然ながら増大し、フィルタ部材が持つ動圧(圧力損失)を抑えるためには、フィルタ部材の面積を大きくする必要がある。そのために、フィルタ部材が配置されるインク流路は、フィルタ部材を挟んでそれぞれ上下にテーパ状の空間部を構成するようになされている。このために、フィルタ部材の上部側におけるテーパ状の空間部には、常に気泡が滞留した状態となるという問題を抱えている。
【0012】
図11(イ)は、その状況を示したものであり、符号21はその上部にインクカートリッジが装着され、インクカートリッジに貯留されたインクを導出するための中空針を示す。この中空針21の上端部は先鋭状になされ、その一部に複数のインク導出穴21aが開口されており、このインク導出穴21aを介してインクカートリッジよりインクが導出できるように構成されている。また、この中空針21の基端部は末広がり状になされ、その内部にはテーパ状の空間部21bが形成されている。
【0013】
一方、前記中空針21の基端部を取り付ける記録ヘッドのヘッドケース71にも、テーパ状の空間部71aが形成されており、これらの空間部を挟む前記中空針21の基端部と、ヘッドケース71との間にはフィルタ部材22が配置されている。そして、このフィルタ部材22により、インクに混入する塵埃等の異物の通過を阻止するように構成されている。
【0014】
図11に示した構成からも理解できるように、中空針21内に形成されたインク流路と、前記フィルタ部材22とが重力方向に配置されている状態においては、インクを初めて記録ヘッドの流路内へ充填する初期充填においては、特にフィルタ部材22の上部における中空針21内に形成されたテーパ状空間部21bに気泡Aが残留するという現象が発生する。
【0015】
この残留気泡Aを少なくするために、構造上の最適化を図っているものの、フィルタ部材が持つ動圧を抑えるためのフィルタ部材の面積の増大化と、前記残留気泡との問題とは相容れない作用に基づくものであり、残留気泡Aを根本的に除去することは不可能である。
【0016】
そこで、例えばインクの初期充填時において、記録ヘッドのノズル形成面を負圧に吸引する吸引ポンプを高速度で駆動してインクの流速を増大させようとすると、図11(ロ)に示すようにフィルタ部材22の上流に存在する残留気泡Aが特定な個所に押しやられ、それ以外の部分でインクが流れるような現象が発生し、結局のところ残留気泡Aを排出することは困難となる。
【0017】
一方、前記したように気泡Aが残留した状態で印字を実行し、この印字の状態がフルデューティー(全てのノズル開口から同時に最高周波数でインクを吐出する)である場合には、フィルタ部材22の上流側に残留する気泡Aは、図11(ハ)に示すようにインクの流れと共にゆっくりとフィルタ部材22の近傍に移動し、フィルタ部材22の上部に偏平状となってとどまり、インクの流速とでバランスがとれた状態となる。
【0018】
特に、図11(ハ)に示された状態において、フルデューティー印字を継続した場合には、気泡Aの一部が僅かながらフィルタ部材22を通過して記録ヘッド内のインク流路に至り、この気泡が記録ヘッド内のインク流路内に滞り、圧力室で発生した圧力変化を吸収する、いわゆるクッション作用を奏し、記録ヘッドからのインクの吐出が不能に陥るという問題を発生させる。
【0019】
また、フィルタ部材22の上流側における前記残留気泡Aは、記録装置の休止経過時間と共に、序々に成長するという問題も抱えており、また前記残留気泡Aは記録装置の使用環境温度においても、その成長度合いが変化する。このような状態において、記録ヘッドのインク吐出機能の回復動作、いわゆるクリーニング動作を実行した場合には、残留気泡Aの居所が変化して、フィルタ部材22を通過し記録ヘッド内のインク流路に侵入するという状況も発生する。このような場合には、前記したような軽微なクリーニング動作はむしろ記録ヘッドに対してダメージを与える結果となる。
【0020】
本発明は、前記したような諸問題に鑑みてなされたものであり、フィルタ部材の上流に残留する気泡の量を可及的に低減させると共に、記録装置の実使用時において、前記した残留気泡の影響による印字不良の発生をなくすことができるクリーニングシーケンスを持たせたインクジェット式記録装置を提供することを目的とするものである。
【0021】
【課題を解決するための手段】
前記した目的を達成するために成された本発明にかかるインクジェット式記録装置は、記録用紙の幅方向に移動するキャリッジ上に装填され、ノズル開口からインク滴を吐出するインクジェット式記録ヘッドと、前記記録ヘッドに対してインクを供給するインクカートリッジに連通し、カートリッジ内のインクを導出する中空状のインク供給針と、前記インク供給針と記録ヘッドとの間のインク供給路に配置され、異物を除去するためのフィルタ部材と、前記記録ヘッドのノズル形成面を封止して負圧発生手段からの負圧を受けるキャッピング手段とを備えたインクジェット式記録装置であって、前記キャッピング手段により記録ヘッドのノズル形成面を封止した状態において、前記負圧発生手段からの負圧によって前記記録ヘッドから低流速でインクを吸引して前記フィルタ部材の上流に残留する気泡をフィルタ部材に接するように移動させる第1吸引モードと、この第1吸引モードに連続して前記記録ヘッドから高流速でインクを吸引してフィルタ部材に接した状態の少なくとも一部の気泡を前記フィルタ部材を通過させて排出する第2吸引モードとを含むインク吸引シーケンスを実行するクリーニングモード選択手段が具備される。
【0022】
この場合、前記クリーニングモード選択手段によって実行される第1吸引モードは、前記記録ヘッドのノズル形成面に配置された全てのノズル開口から同時にインクを吐出するフルデューティー印字時に発生するインクの流速とほぼ等しい状態に制御することが望ましい。
【0023】
そして前記したインクの吸引制御は、インク供給針のインク流路と、フィルタ部材とが重力方向に配置された形態において、好ましい残留気泡の排出または低減作用を奏することができる。
【0024】
また、前記クリーニングモード選択手段は、インクを初めて記録ヘッドの流路内へ充填する初期充填時においては、前記第1吸引モードおよび第2吸引モードを含むインクの吸引シーケンスを実行することが望ましい。
【0025】
そして、本発明の好ましい実施の形態においては、記録装置の休止経過時間を計測する経過時間計測手段をさらに具備し、前記クリーニングモード選択手段は、経過時間計測手段からの経過時間データに基づいて、前記第1吸引モードおよび第2吸引モードを含むインクの吸引シーケンス、または他のインク排出動作を選択的に実行させるように構成される。
【0026】
また、本発明の他の好ましい実施の形態においては、記録装置の配置場所における環境温度を記憶する環境温度記憶手段をさらに具備し、前記クリーニングモード選択手段は、環境温度記憶手段からの環境温度データに基づいて、前記第1吸引モードおよび第2吸引モードを含むインクの吸引シーケンス、または他のインク排出動作を選択的に実行させるように構成される。
【0027】
さらに、本発明の他の好ましい実施の形態においては、インクを初めて記録ヘッドの流路内へ充填する初期充填後において交換された使用カートリッジ数をカウントアップする使用カートリッジ数計測手段を具備し、前記クリーニングモード選択手段は、使用カートリッジ数計測手段からの使用カートリッジ数データに基づいて、前記第1吸引モードおよび第2吸引モードを含むインクの吸引シーケンス、または他のインク排出動作を選択的に実行させるように構成される。
【0028】
以上のように構成されたインクジェット式記録装置によると、クリーニングモード選択手段は、記録ヘッドから低流速でインクを吸引する第1吸引モードと、この第1吸引モードに連続して記録ヘッドから高流速でインクを吸引する第2吸引モードとを含むインク吸引シーケンスを実行する。この第1吸引モードを実行することにより、インクは低流速で吸引され、フィルタ部材の上流に残留する気泡はフィルタ部材に接するように移動し、気泡全体の断面形状は偏平状態となる。そして、これに続いて第2吸引モードを実行することにより、インクは高流速で吸引され、フィルタ部材に接した状態の少なくとも一部の気泡は前記フィルタ部材を通過して記録ヘッド内に流入し、そのまま記録ヘッドのノズル開口からキャッピング手段に排出される。
【0029】
この結果、前記フィルタ部材の上流側に残留する気泡の量は低減され、記録装置の実使用時において、前記した残留気泡の影響による印字不良の発生をなくすことができる。すなわち、前記したインク吸引シーケンスにより、フィルタ部材の上流側における残留気泡の量が低減されるため、その気泡は浮力により中空針の上部側に移動し、全てのノズル開口から同時にインクを吐出するフルデューティー(フルベタ印字)の状態においても、インクの流速により残留気泡がフィルタ部材まで、吸い寄せられることはなくなる。
【0030】
このような作用を実現させるために、前記第1吸引モードはフルデューティー印字時に発生するインクの流速とほぼ等しい状態に制御することが望ましく、このような制御を実行することで、実際のフルデューティーの印字時において、残留気泡の一部が記録ヘッド側に侵入することが阻止され、記録装置の印字の信頼性が保証される。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、本発明にかかるインクジェット式記録装置について、図に示す実施の形態に基づいて説明する。図1は本発明が適用された記録装置本体の全体構成を斜視図によって示したものである。図1において符号1はキャリッジであり、キャリッジモータ2により駆動されるタイミングベルト3を介し、ガイド部材4に案内されてプラテン5の軸方向に往復移動されるように構成されている。
【0032】
キャリッジ1の記録用紙6に対向する側には、インクジェット式記録ヘッド7が搭載され、またその上部には前記記録ヘッド7にインクを供給するブラック用インクカートリッジ8、およびカラー用インクカートリッジ9が着脱可能に装填されている。
【0033】
図中符号10は、非印字領域(ホームポジション)に配置されたキャッピング手段であって、前記記録ヘッド7が直上に移動した時に、記録ヘッド7のノズル形成面を封止できるように構成されている。そしてキャッピング手段10の下方には、キャッピング手段10の内部空間に負圧を与えるための吸引ポンプ11が配置されている。
【0034】
前記キャッピング手段10は記録装置の休止期間中における記録ヘッド7のノズル開口の乾燥を防止する蓋体として機能する他、記録ヘッドに印刷とは関係のない駆動信号を印加してインク滴を空吐出させるフラッシング動作時のインク受けとして機能し、さらに前記吸引ポンプ11からの負圧を記録ヘッド7に作用させて、インクを吸引する手段としての機能も兼ね備えている。そして、キャッピング手段10の近傍には、ゴムなどの弾性板からなるワイピング部材12が配置されていて、キャリッジ1がキャッピング手段10側に往復移動する際に、記録ヘッド7のノズル形成面を払拭するワイピング動作がなされるように構成されている。
【0035】
図2は、図1に示す記録装置に搭載されたキャッピング手段10と、これに接続された吸引ポンプ11などの構成を模式的に示したものである。キャッピング手段10は、上面が開放された方形状のキャップケース10aと、キャップケース10a内に収納されたゴム材料などの可撓性物質よりなるキャップ部材10bとが具備され、キャップ部材10bはその上側縁がキャップケース10aよりも若干突出した状態に形成されている。そしてキャップ部材10bの内底部には多孔質材料により形成されたインク吸収材10cが収納されており、このインク吸収材10cはキャップ部材10bに一体に形成された保持体10dにより保持されている。
【0036】
またキャップケース10aの下底部には、キャップケース10aおよびキャップ部材10bをそれぞれ貫通するようにして、吸引口10eおよび大気開放口1fが形成されている。そして、キャップケース10aの吸引口10eにはチューブT1を介して吸引ポンプ11が接続されており、この吸引ポンプ11の排出側は排インクタンク13に接続されている。さらに、キャップケース10aの大気開放口10fには、チューブT2を介して大気開放バルブ14が接続されている。
【0037】
一方、図2における符号7は、記録ヘッドを示しており、この記録ヘッド7はキャッピング手段10の上部に移動した時、ノズル形成面すなわちノズルプレート7aが前記キャップ部材10bによって封止(キャッピング)されるように構成されている。前記ノズルプレート7aには複数のノズル開口7bが形成されており、各ノズル開口7bに対応して配置された圧電振動子7cの作用によって、ブラックインク、およびイエロー、シアン、マゼンタなどの各カラーインクが吐出されるように構成されている。
【0038】
以上の構成において、前記記録ヘッドまたは後述する中空針内の残留気泡の排出、およびノズル開口の目詰まりを解消させるためのインクの吸引作用は、図2に示すようにキャップ部材10bを記録ヘッド7のノズルプレート7aに密着させると共に、大気開放バルブ10を閉弁した状態で行われる。
【0039】
すなわち、この状態で吸引ポンプ11を作動させることで、キャップ部材10bの内部空間に負圧が与えられ、ノズル開口7bからインクが排出される。一定量のインクを吸引、排出した後、吸引ポンプ11を停止する。その後もインクの排出が継続し、それに伴いキャップ部材内部の負圧がある程度減少した時点で、前記大気開放バルブ14を開弁させると、キャップ部材内に大気が導入され内部の負圧は解除される。そして、大気開放バルブ14を開弁させた状態で吸引ポンプ11を再び作動させることにより、キャップ部材内に排出されたインクをチューブT1を介して排インクタンク13に送り込む動作がなされる。
【0040】
次に図3は、キヤリッジに搭載された記録ヘッドの上部にインクカートリッジを装着する状況を断面状態で示したものである。記録ヘッド7を構成するヘッドケース71の下側面には、図2にも示したとおりノズルプレート7aが配置されており、このノズルプレート7aには複数のノズル開口7bが形成され、また各ノズル開口7bに対応して圧電振動子によるアクチェータ7cが配置されている。そして、ノズル開口7bとそのアクチェータ7c部分から上部に向かってインク連絡流路7dがヘッドケース71内に形成されている。
【0041】
前記ヘッドケース71の上部には、4本の中空針21が直立状態に配置されており、前記ヘッドケース71内に形成された各インク連絡流路7dは、それぞれ各中空針21内のインク流路に連通されている。なお4本の中空針21およびフィルタ部材22が配置された周辺構成は、それぞれ同一になされており、これはすでに図11において説明したとおりであり、したがって同一部分には同一符号を付してその詳細な説明は省略する。
【0042】
図3における左端のインク供給針21は、ブラックインクを供給するためのものであり、このインク供給針21に向かって、その上部からブラックインクカートリッジ8が矢印B方向から装填できるように構成されている。
【0043】
このブラックインクカートリッジ8は、その上部の大半がインク貯留室8aになされており、このインク貯留室8aには、多孔質部材8bが収納され、且つ多孔質部材8bにブラックインクが含浸された状態でインクが貯留されている。またインク貯留室8aの下側部には開口部8cが形成され、この開口部8c内にはゴム製のシール部材8dが嵌め込まれている。そして、開口部8cの下端部にはフィルム部材8eが貼着されて、カートリッジの保管中において、内部のインク溶媒が揮散しないようにシールされている。
【0044】
前記したカートリッジ8を、図3に示すように矢印B方向に押し込むことにより、インク供給針21が前記フィルム部材8eを貫通し、図4に示すようにカートリッジ8に装着された前記ゴム製のシール部材8dがインク供給針21の周囲に接合してカートリッジ8は装填状態となされる。そして、インク供給針21の先端部に形成されたインク導出穴21aを介してインクカートリッジ8から記録ヘッド側にインクが供給されるようになされる。
【0045】
一方、カラーインクカートリッジ9には、図3に示すようにイエロー、シアン、マゼンタの各カラーインクを個別に収納するインク貯留室が形成されて、これらが一体に形成されており、それぞれの構成は前記したブラックインクカートリッジ8と同一であり、したがってそれぞれの構成の詳細な説明は省略する。
【0046】
このカラーインクカートリッジ9においても、図3に示す矢印C方向に押し込むことにより、記録ヘッドのヘッドケース71上に樹立された残りの3本のインク供給針21によってそれぞれ装填状態となされ、図4に示すように、各カラーインクが記録ヘッド側に供給されるようになされる。
【0047】
次に図5は、前記した構成の記録装置に搭載された制御回路の例を示すものである。なお図5において、すでに説明した記録ヘッド7、インクカートリッジ8,9、キャッピング手段10、吸引ポンプ11、排インクタンク13、および大気開放バルブ14については同一符号で示しており、したがってその説明は省略する。
【0048】
図5において、符号30は印刷制御手段であり、記録装置のホストコンピュータからの印刷データに基づいてビットマップデータを生成し、このデータに基づいてヘッド駆動手段31により駆動信号を発生させて、記録ヘッド7からインクを吐出させるものである。ヘッド駆動手段31は、印刷データに基づく駆動信号の他に、フラッシング制御手段32からのフラッシング指令信号を受けてフラッシング操作のための駆動信号を記録ヘッド7に出力し、印字とは関係のないインクの空吐出を行なうことができるようにも構成されている。
【0049】
符号33はクリーニング制御手段であり、このクリーニング制御手段33からの指令によりポンプ駆動手段34、大気開放バルブ14が動作して、負圧発生手段としての吸引ポンプ11が駆動制御されるように構成されている。
【0050】
またクリーニング制御手段33には印刷制御手段30、クリーニング指令検知手段(CL指令検知手段)35、およびクリーニングモード選択手段38より、指令信号が供給されるように構成されている。なお、クリーニング指令検知手段35には指令スイッチ36が接続されており、このスイッチ36をユーザがプッシュ操作することにより、前記指令検知手段35を動作させてマニュアルによるクリーニング操作が実行されるように構成されている。
【0051】
符号37はカートリッジ検出手段であり、このカートリッジ検出手段37には、インクカートリッジ8,9がそれぞれ装着されているか否かを検出するスイッチ(図示せず)がキャリッジ1のカートリッジホルダに配設され、この信号はホストコンピュータに供給されるように構成されている。
【0052】
一方、前記クリーニングモード選択手段38には、カートリッジ数計測手段39、経過時間計測手段40、および環境温度記憶手段41からのそれぞれのデータが供給されるように構成されている。
【0053】
前記カートリッジ数計測手段39は、インクを初めて記録ヘッドの流路内へ充填する初期充填後において交換された使用カートリッジ数をカウントアップする機能を備えている。すなわち、前記ホストコンピュータにおいては、前記カートリッジ検出手段37において、カートリッジが装着されているか否かについての状態(ステータス)が把握されるようになされており、カートリッジ数計測手段39は、前記ホストコンピュータにおける前記ステータス信号を読み込み、初期充填後において交換された使用カートリッジ数(N)をカウントアップするように作用する。
【0054】
また前記経過時間計測手段40は、記録装置の休止経過時間を計測するものであり、これも前記ホストコンピュータにおけるステータス信号に基づいて、記録装置の動作電源のOFF以降の経過時間をカウントするように作用する。さらに前記環境温度記憶手段41は、記録装置の前回使用時の環境最高温度を記憶するものであり、これは、装置内に配置されたサーミスタ42によって得られる環境温度の最高温度を記憶するものである。
【0055】
これら、カートリッジ数計測手段39、経過時間計測手段40、および環境温度記憶手段41よりそれぞれ得られる使用カートリッジ数データ、経過時間データ、および環境温度データを受けるクリーニングモード選択手段38は、これらの各データに基づいて、ROM43にアクセスし、ROM43内に例えばマップ形式で記述された後述するようなクリーニングモードを選択し、印刷装置の動作電源の投入時において、クリーニング制御手段33に対して後述するいずれかのクリーニングモードを実行させるように作用する。
【0056】
図6は、以上の構成による記録装置において、クリーニング操作を実行した場合の動作シーケンスをフローチャートで示したものである。なお、図6に示すクリーニング操作は、図に示すマニュアルスイッチ36をユーザがプッシュ操作した場合などに実行される通常クリーニングの動作シーケンスを示している。
【0057】
すなわち、クリーニング制御手段33はクリーニング処理の指令を受けると、ステップS11において、記録ヘッドを非印字領域側に移動させて当該部分に配置されたワイピング部材12の上部を通過させることで、記録ヘッド7のノズルプレートのワイピング動作を実行する。このステップS11におけるワイピング動作は、次に続くキャッピング手段10により記録ヘッドからインクを強制的に吸引させる処理において、キャップ部材に対する記録ヘッドの密着性を向上させるために実行される。
【0058】
続いてステップS12において、記録ヘッドはキャッピング手段10上に移動し、記録ヘッドのノズルプレート7aはキャップ部材10bによって封止される。続いて吸引ポンプ11を所定時間作動させることにより、記録ヘッドから比較的大量のインクを吸引する本吸引の動作が実行される。
【0059】
なおこの場合、前記吸引ポンプ11は例えばパルスモータ(図示せず)によって駆動されるように構成され、パルスモータに与える単位時間のパルス数を制御することで、前記吸引動作を制御することができる。
【0060】
次に、ステップS13において、キャッピング手段10に連通された大気開放バルブ14が開弁され、キャッピング手段10に連通する吸引ポンプ11が作動されることにより、キャップ部材内に吸引されたインクは廃インクタンク13に排出される。
【0061】
続いてステップS14において、再び記録ヘッドはキャッピング手段10によってインクの少量吸引動作(微量吸引1)が実行される。これは記録ヘッドのノズル開口から侵入した気泡を少ない吸引動作で泡立てないように行うものである。この場合には大気開放バルブ14を閉弁した状態で吸引ポンプ11を低速で駆動することにより吸引を行なう。
【0062】
そして、ステップS15において、キャッピング手段10に連通された大気開放バルブ14が開弁され、同じくキャッピング手段10に連通する吸引ポンプ11が作動されることにより、キャップ部材10b内に吸引されたインクは廃インクタンク13に排出される。
【0063】
さらに、ステップS16において、記録ヘッド7はワイピング部材12上を通過してワイピング動作を受け、記録ヘッドのノズルプレート表面に付着したインク泡は、このワイピング動作により取り除かれる。
【0064】
続いてステップS17において、再び記録ヘッドはキャッピング手段10によってインクの少量吸引動作(微量吸引2)を受ける。これは仕上げのクリーニング動作であり、記録ヘッドの各ノズル開口における不揃いのメニスカスを回復させるものである。
【0065】
続いてステップS18において、キャッピング手段10に連通する大気開放バルブ14が開弁され、キャッピング手段10に連通する吸引ポンプ11が作動されることにより、キャップ部材10b内に吸引されたインクは廃インクタンク13に排出される。
【0066】
続いてステップS19において、記録ヘッドはワイピング部材12上を通過する仕上げのワイピング動作を受け、ステップS20におけるウエイト(待機)動作に移行する。このウエイト動作はノズル開口より侵入した極めて小さい気泡の自然消滅を待つものであり、ステップS20による所定のウエイト時間経過後に、ステップS21において記録ヘッドはキャッピング手段10によって封止され、クリーニング処理が終了する。
【0067】
以上説明したクリーニング処理は、主に記録ヘッド内の増粘したインクの排出、および記録ヘッドのノズル開口の目詰まり回復処理、あるいは記録ヘッドのインク流路内に滞留した気泡を排出することを目的としてなされる通常のクリーニング処理である。一方、前記クリーニング制御手段33は、クリーニングモード選択手段38からの指令を受けて、中空針21の基端部と、ヘッドケース71aとの間に配置されたフィルタ部材22の上流側に残留した気泡Aを排出またはその量を低減させるためのクリーニング処理も実行するように構成されている。
【0068】
この場合のクリーニング処理を2段クリーニングと呼ぶこととし、この2段クリーニングは図7に示すような形態で実施される。すなわち、図7における上半部に示す特性は、吸引ポンプ11を駆動するための前記したパルスモータに加える単位時間当たりのパルス数(Hz)を経過時間(t)との関係で示したものである。
【0069】
すなわち、2段クリーニングの開始時(t1)においては、吸引ポンプ11を駆動するパルスモータには、毎秒XXXXの駆動パルス(換言すれば、XXXXHz)が印加され、これによって図7の下半部に示すように、インクはV1の流速で吸引される。
【0070】
この流速V1は、前記フィルタ部材22の上流に残留する気泡Aをフィルタ部材に接するように移動させる程度の低流速でインクを吸引する第1吸引モードに相当し、またこの時のインクの流速V1は、記録ヘッドのノズル開口から同時に最高周波数でインクを吐出するフルデューティーにも相当する。これにより、前記図11(ハ)で示したように残留気泡Aは、インクの流れと共にゆっくりとフィルタ部材22の近傍に移動し、フィルタ部材22の上部に偏平状となってとどまり、インクの流速とでバランスがとれた状態となる。
【0071】
これに続く時間(t2)から(t3)に至る範囲は、吸引ポンプ11を駆動するパルスモータに、単位時間当たりにおいてより大きなパルス数である毎秒YYYYの駆動パルス(換言すれば、YYYYHz)を印加するように制御する。これによって図7の下半部に示すように、インクはV2の流速で吸引される。これによりフィルタ部材22の上部に偏平状となってとどまる残留気泡Aの一部は、図8(イ)に示したようにフィルタ部材22を通過して記録ヘッドのインク流路に吸い込まれ、そのままインクと共にノズル開口よりキャッピング手段側に排出される。
【0072】
この結果、フィルタ部材22の上流側における残留気泡Aの量は低減され、図8(ロ)に示すように中空針21の上部にとどまる程度となる。この図8(ロ)に示す気泡Aの残留程度においては、たとえフルデューティーの印字動作においても、その時のインクの流速によりフィルタ部材22に引き寄せられることはなくなり、記録装置の実使用時において、前記した残留気泡Aの影響による印字不良の発生をなくすことができる。
【0073】
次に図9および図10は、図5におけるクリーニングモード選択手段38の作用を説明するものであり、記録ヘッドに印刷とは関係のない駆動信号を印加してインク滴を空吐出させるフラッシング動作、または図6に示した通常のクリーニング動作、さらに図7に示した2段クリーニング動作を選択的に実行させる状況を示したものである。
【0074】
まず図9は、カートリッジ数計測手段39からの使用カートリッジ数データ(N)と、経過時間計測手段40からの経過時間データ(T1)とに基づいて、前記フラッシング動作、通常クリーニング動作、または2段クリーニング動作を選定するように作用させるマップ形態を示しており、この選定データは前記ROM43に記述されている。
【0075】
すなわち、カートリッジ数計測手段39から得られる初期充填後のカートリッジの交換数Nが“5”未満の場合においては、フィルタ22の上流に存在する残留気泡Aの量が比較的大きく、したがって経過時間計測手段40によって得られる装置の電源OFF後からの経過時間T1の如何にかかわらず、全て2段クリーニング動作が実行されるように制御される。換言すれば、少なくとも初期充填時からインクカートリッジの交換数が5未満の場合においては、全て2段クリーニング動作を実行するようになされる。
【0076】
また、カートリッジ数計測手段39から得られる初期充填後のカートリッジの交換数Nが“5”以上の場合においては、フィルタ22の上流に存在する残留気泡Aの量はすでに比較的小さい状態になっており、この場合においては装置の電源OFF後からの経過時間T1の如何によって、クリーニングモードが選択されるように作用する。
【0077】
すなわち、前記経過時間T1が80時間未満である場合においては、経過時間が少ないために残留気泡Aが自然成長する度合いが小さく、したがってフラッシング処理によって記録ヘッドの機能の回復が図れる。また前記経過時間T1が80時間以上、420時間未満の場合には、記録ヘッド内のインクが増粘し、記録ヘッドのノズル開口に目詰まりが生じている可能性が大きく、この場合においては、前記した通常クリーニングが実行される。
【0078】
さらに前記経過時間T1が420時間以上である場合においては、残留気泡Aが自然成長している度合いが大きく、したがって2段クリーニングを実行して、フィルタ部材の上流側の残留気泡の少なくとも一部を排出するようになされる。
【0079】
また図10は、環境温度記憶手段41より得られる装置の前回使用時の環境最高温度(Te)を示すデータと、前記経過時間計測手段40からの経過時間データ(T1)とに基づいて、前記フラッシング動作、通常クリーニング動作、または2段クリーニング動作を選定するように作用させるマップ形態を示しており、これも同様に前記ROM43に記述されている。
【0080】
すなわち、環境最高温度Teが30℃未満の場合であって、且つ前記経過時間T1が80時間以下である場合においては、残留気泡Aの膨張による体積増加は少なく、また残留気泡Aが自然成長する度合いも小さい。したがって、この場合においてはフラッシング処理によって記録ヘッドの機能の回復が図れる。
【0081】
また、環境最高温度Teが30℃未満の場合であって、且つ前記経過時間T1が80時間以上、420時間未満の場合には、記録ヘッド内のインクが増粘し、記録ヘッドのノズル開口に目詰まりが生じている可能性が大きく、この場合においては、前記した通常クリーニングが実行される。
【0082】
さらに、環境最高温度Teが30℃未満の場合であって、且つ前記経過時間T1が420時間以上である場合においては、残留気泡Aが自然成長している度合いが大きく、したがって2段クリーニングを実行して、残留気泡の少なくとも一部を排出するようになされる。
【0083】
さらにまた、前記環境最高温度Teが30℃以上の場合においては、残留気泡が熱膨張により成長している度合いが大きく、したがって、前記経過時間T1の如何にかかわらず、全て2段クリーニングを実行して、残留気泡の少なくとも一部を排出するようになされる。
【0084】
なお、図8および図9に示すクリーニングの制御形態は、それぞれ使用カートリッジ数と経過時間との2つの関数、また環境最高温度と経過時間との2つの関数によりクリーニングの形態を選択するようにしているが、簡易的には使用カートリッジ数、経過時間、および環境最高温度のそれぞれ単独の関数によってクリーニングの形態を選択するようにしてもよく、または、前記3つデータを三次元のマップに形成して3つの関数からクリーニングの形態を選択するように構成させることもできる。
【0085】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、本発明にかかるインクジェット式記録装置によると、キャッピング手段により記録ヘッドのノズル形成面を封止した状態において、負圧発生手段からの負圧によって記録ヘッドから低流速でインクを吸引する第1吸引モードと、この第1吸引モードに連続して記録ヘッドから高流速でインクを吸引する第2吸引モードとを含むインク吸引シーケンスを実行するように構成したので、第1吸引モードにおいてフィルタ部材の上流に残留する気泡をフィルタ部材に接するように移動させることができ、また第2吸引モードにおいてフィルタ部材に接した状態の少なくとも一部の気泡を、前記フィルタ部材を通過させて記録ヘッド内に流入せしめ、そのまま記録ヘッドのノズル開口からキャッピング手段に排出させることができる。
【0086】
したがって、フィルタ部材の上流側に残留する気泡の量を低減させることができ、記録装置の実使用時において、前記した残留気泡の影響による印字不良の発生をなくすことができる。
【0087】
そして前記第1吸引モードはフルデューティー印字時に発生するインクの流速とほぼ等しい状態に制御することで、実際のフルデューティーの印字時において、残留気泡の一部が記録ヘッド側に侵入することが阻止され、記録装置の印字の信頼性が保証される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したインクジェット式記録装置の本体部分を示す斜視図である。
【図2】図1に示す記録装置に搭載されたキャッピング手段とその周辺装置の例を示す断面図である。
【図3】図1に示す記録装置に搭載された記録ヘッドに対してインクカートリッジを装着する状態を示した断面図である。
【図4】同じくカートリッジが装着された状態を示す断面図である。
【図5】本発明の記録装置に装備される制御回路の例を示したブロック図である。
【図6】記録装置によって実行される通常クリーニング動作の制御シーケンスを示すフローチャートである。
【図7】記録装置によって実行される2段クリーニングの制御形態を示すタイミング図である。
【図8】2段クリーニングを実行した場合の残留気泡の低減効果を示す断面図である。
【図9】本発明の記録装置によってなされる第1のクリーニング選択モードを示すマップ形態図である。
【図10】本発明の記録装置によってなされる第2のクリーニング選択モードを示すマップ形態図である。
【図11】インクの吸引状態と残留気泡の関係とを示した断面図である。
【符号の説明】
1 キャリッジ
6 記録用紙
7 インクジェット式記録ヘッド
7a ノズルプレート(ノズル形成面)
7b ノズル開口
8 ブラック用インクカートリッジ
9 カラー用インクカートリッジ
10 キャッピング手段
10b キャップ部材
11 吸引ポンプ(負圧発生手段)
12 ワイピング部材
13 排インクタンク
14 大気開放バルブ
21 中空針(インク供給針)
21b テーパ状空間部
22 フィルタ部材
30 印刷制御手段
31 ヘッド駆動手段
32 フラッシング制御手段
33 クリーニング制御手段
34 ポンプ駆動手段
35 クリーニング指令検知手段
37 カートリッジ検出手段
38 クリーニングモード選択手段
39 カートリッジ数計測手段
40 経過時間計測手段
41 環境温度記憶手段
43 ROM
71 ヘッドケース
71a テーパ状空間部
A 残留気泡
Claims (5)
- 記録用紙の幅方向に移動するキャリッジ上に装填され、ノズル開口からインク滴を吐出するインクジェット式記録ヘッドと、前記記録ヘッドに対してインクを供給するインクカートリッジに連通し、カートリッジ内のインクを導出する中空状のインク供給針と、前記中空状のインク供給針先端と記録ヘッドとの間のインク供給路に形成されるテーパ状空間部と、前記テーパ状空間部に異物を除去するために配置されるフィルタ部材と、前記記録ヘッドのノズル形成面を封止して負圧発生手段からの負圧を受けるキャッピング手段とを備えたインクジェット式記録装置であって、
前記インク供給針内に形成されたインク流路と、前記フィルタ部材とが重力方向に配置されて、前記キャッピング手段により記録ヘッドのノズル形成面を封止した状態において、前記負圧発生手段からの負圧によって前記記録ヘッドから低流速でインクを吸引して前記フィルタ部材の上流に残留する気泡をフィルタ部材に接するように移動させる第1吸引モードと、前記残留する気泡の量を低減し前記インク供給針内の上部側に移動させるために、この第1吸引モードに連続して前記記録ヘッドから高流速でインクを吸引してフィルタ部材に接した状態の少なくとも一部の気泡を前記フィルタ部材を通過させて排出する第2吸引モードとを含むインク吸引シーケンスを実行するクリーニングモード選択手段を具備したインクジェット式記録装置。 - 前記クリーニングモード選択手段は、インクを初めて記録ヘッドの流路内へ充填する初期充填時においては、前記第1吸引モードおよび第2吸引モードを含むインクの吸引シーケンスを実行するように構成した請求項1に記載のインクジェット式記録装置。
- 記録装置の休止経過時間を計測する経過時間計測手段がさらに具備され、前記クリーニングモード選択手段は、経過時間計測手段からの経過時間データに基づいて、前記第1吸引モードおよび第2吸引モードを含むインクの吸引シーケンス、または他のインク排出動作を選択的に実行させる請求項1または請求項2に記載のインクジェット式記録装置。
- 記録装置の配置場所における環境温度を記憶する環境温度記憶手段がさらに具備され、前記クリーニングモード選択手段は、環境温度記憶手段からの環境温度データに基づいて、前記第1吸引モードおよび第2吸引モードを含むインクの吸引シーケンス、または他のインク排出動作を選択的に実行させる請求項1または請求項2に記載のインクジェット式記録装置。
- インクを初めて記録ヘッドの流路内へ充填する初期充填後において交換された使用カートリッジ数をカウントアップする使用カートリッジ数計測手段がさらに具備され、前記クリーニングモード選択手段は、使用カートリッジ数計測手段からの使用カートリッジ数データに基づいて、前記第1吸引モードおよび第2吸引モードを含むインクの吸引シーケンス、または他のインク排出動作を選択的に実行させる請求項1または請求項2に記載のインクジェット式記録装置。
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