JP3650068B2 - 排水溝組立ブロック、排水溝及び排水溝組立ブロック設置方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、道路や歩道、又はその境界に併設される排水溝、及び排水溝を形成する排水溝組立ブロックに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般道路や高速道路、公園などの舗装道路では、降雨により雨水が路面上に滞留することを防ぐために、排泄施設として側溝が設けられている。例えば、断面形状がU字型や門型の水路を有するコンクリート製の排水溝組立ブロックと、その上部の開口を覆う側溝蓋とからなる排水溝が代表的なものである。
【0003】
図9から図11は、従来の排水溝組立ブロックの一例を示す構成図であり、図9は排水溝組立ブロックの構成を示す分解斜視図、図10は排水溝組立ブロックを組み立てた状態を示す斜視図、図11は排水溝組立ブロックを組み立てた状態を示す縦断面図である。
【0004】
図9から図11において、101は車道Sの歩道H側よりに埋設される断面形状が門型の排水溝組立ブロック、102は排水溝組立ブロック101の開口部を覆うための側溝蓋、103は歩道H側と車道Sの境界沿いに設けられた境界ブロックである。
【0005】
排水溝組立ブロック101は、溝部101fを挟んで対向する左右の側壁101aが形成され、この両側壁101aの上端前後は連結梁101bによって連結されると共に、両側壁101aの下端間は開放されている。また、この排水溝組立ブロック101の上面には、前後の連結梁101b間において開口部101cが形成されており、開口部101cの両側には蓋受け用の段差部101dが形成されている。
【0006】
また、側溝蓋102は、排水溝組立ブロック101の段差部101d上に載置され、開口部101cを閉蓋するものであり、表面形状が方形に形成され、その一端中央部には排水用切欠部102bが形成されている。側溝蓋102の上面102aは車道S側から歩道H側に低く傾斜して形成されており、雨水や埃を上面102aの傾斜により車道Sから側溝蓋102に導き、排水用切欠部102bから排水溝組立ブロック101内部へ流れ込むようになされている。
【0007】
さらに、排水溝組立ブロック101の側壁101a上端には、歩道H側縁に沿って切欠部101eが形成されており、この切欠部101eには境界ブロック103が設置される。
【0008】
上記のように構成された、従来の排水溝組立ブロックを組み立てる手順を図9から図11を用いて説明する。
【0009】
まず、車道Sの歩道H側よりに排水溝組立ブロック101を埋めるための第1の溝を深く、境界ブロック103を埋めるための第2の溝を比較的浅く掘削する。
【0010】
次に、第1の溝の底面部に砕石104を敷設し、基礎コンクリート105を打設した後、その上に排水溝組立ブロック101を第1の溝に沿って連続して固定する。そして、排水溝組立ブロック101内の基礎コンクリート105上にインバートコンクリート106を打設する。
【0011】
さらに、境界ブロック103を歩道Hに固定するための第2の溝内に砕石107を敷設し、その上に基礎コンクリート108を打設した後、境界ブロック103を排水溝組立ブロック101上部の切欠部101e及び基礎コンクリート108上に設置する。そして、側溝蓋102を排水溝組立ブロック101に設けられた段差部101d上に載置することにより、開口部101cを閉蓋する。
【0012】
そして、このような従来の排水溝組ブロックの組立においては、インバートコンクリート106を打設する際に、図11に示すように、インバートコンクリート106に所望の勾配を形成することにより、道路勾配のない所でも排水を可能にすることができ、また、インバートコンクリート106を所望の高さにすることにより、水路の深さを自由に設定することができる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の排水溝組立ブロックでは、該排水溝組立ブロックの上面が連結梁によって一部覆われているため、インバートコンクリートの打設等、排水溝組立ブロック内部の工事は専用装置により行われていた。また、工事を行う施術者は、インバートコンクリートの表面全体を見ることができず、滑らかな勾配を有する水路を形成することが困難であった。そのため、排水溝組立ブロック内部に流れ込んだ排水やゴミが、コンクリート上の隆起に遮られ、所望の方向に流れないという問題点があった。
【0014】
さらに、従来は排水溝組立ブロックを固定するための基礎コンクリートと、水路の勾配を可変設定するインバートコンクリートを個別に打設していたので、排水溝組立ブロックの設置作業に手間がかかるという問題点があった。
【0015】
また、舗装道路等により雨水の地下浸透の少ない都市においては、このような従来の排水溝組立ブロックにより形成された排水溝による排水のみでは、大雨等によって浸水災害が発生する可能性が高いため、一般に、浸水災害の防止策として雨水を一時地下に貯留するための滞水池を建設し、大雨時等には一旦、当該滞水池に排水を貯留し、浸水災害が発生することを防止している。
【0016】
しかしながら、滞水池を建設するためには、滞水池を建設するための敷地等を確保することが必要であり、都心部等において新たに滞水池を建設することは困難である。また、滞水池に貯留された排水は、晴天時等に操作員の判断によって雨水返送ポンプ等を適宜起動させて排水が行われていたが、このような排水作業は大変煩瑣であり、操作員の負担も大きいという問題があった。
【0017】
本発明は、上記問題を解消するためになされたものであり、水路の勾配の形成が容易であるとともに、道路に簡易に設置することができ、大雨時等には滞水材としての機能を発揮する排水溝組立ブロック、排水溝を提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するためになされたものであり、請求項1に係る排水溝は、排水溝組立ブロックから形成される,道路や歩道、又はその境界に併設される排水溝であって、該排水溝を流れる排水の流れと略垂直な方向に、排水を滞水させる関壁を、前記排水溝の一端に備え、前記排水溝組立ブロックは、上面全面を開口するとともに、その底面に左右対向する側壁を連結する複数の連結梁を有する,断面形状が略U字形状のブロックであり、前記底面に設けられた複数の連結梁間が開口していて、前記関壁が設けられた側面には、前記排水溝組立ブロックの下方から上方にかけて開口面積が順に広くなる複数の排水口が形成されていることを特徴とするものである。
【0021】
また、本発明の請求項2にかかる排水溝は、排水溝組立ブロックを上下方向に複数段重ねて形成される,道路や歩道、又はその境界に併設される排水溝であって、前記排水溝を流れる排水の流れと略垂直な方向に排水を滞水させる関壁を、前記排水溝の一端に備え、前記排水溝組立ブロックは、上面全面を開口するとともに、その底面に左右対向する側壁を連結する複数の連結梁を有する,断面形状が略U字形状のブロックであり、前記底面に設けられた複数の連結梁間が開口していて、前記関壁が設けられた側面は、前記排水溝組立ブロックを複数段組み合わせたときに、前記複数段重ねられた排水溝組立ブロックの下段から上段にかけて開口面積が順に広くなる複数の排水口と、前記関壁とにより形成されていることを特徴とするものである。
【0022】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)
図1から図3は、本発明の実施の形態1による排水溝組立ブロックを用いた排水溝の組立の一例を示す図であり、図1は本発明の実施の形態1による排水溝組立ブロックの構成を示す斜視図、図2は本発明の実施の形態1による排水溝組立ブロックを用いて排水溝を組み立てた状態を示す斜視図、図3は本発明の実施の形態1による排水溝組立ブロックを用いて排水溝を組み立てた状態を示す縦断面図である。
【0023】
図1において、排水溝組立ブロック1は、上部全体が開口されている断面形状が略U字形状のコンクリート製のブロックであり、その底面には開口部1cが形成されると共に、開口部1cを挟み、左右対向する側壁1aを連結する4本の連結梁1bが等間隔に設けられている。
【0024】
そして、このような排水溝組立ブロック1を用いた排水溝の設置の一例を、図2に示す。図2において、排水溝は、車道Sの歩道H側よりに埋設された排水溝組立ブロック1と、排水溝組立ブロック1の上部を覆うための側溝蓋2と、歩道H側と車道S側の境界沿いに設けられた境界ブロック3とにより形成されている。
【0025】
側溝蓋2は、その下面の両端部に段差部2dが設けられており、両段差部2dを排水溝組立ブロック1の両側壁1aの上端に載置することにより、排水溝組立ブロック1上部を閉蓋するものである。また、側溝蓋2の上面2aは、車道S側から歩道H側に低く傾斜して形成されており、雨水や埃を上面2aの傾斜により車道Sから側溝蓋2に導き、側溝蓋2の中央部に設けられた排水孔2bから排水溝組立ブロック1内部へ流れ込むようになされている。さらに、側溝蓋2の上面2aには、歩道H側縁に沿って境界ブロック3を設置するための段差部2cが形成されている。
【0026】
次に、上記のように構成された、本発明の実施1の形態による排水溝組立ブロックを用いて排水溝を組み立てる手順を、図2、図3を用いて説明する。
【0027】
まず、車道Sの歩道H側よりに排水溝組立ブロック1を埋めるための第1の溝を深く、境界ブロック3を埋めるための第2の溝を比較的浅く掘削する。
【0028】
その後、排水溝組立ブロック1を埋設固定するための第1の溝の底面部に砕石4を轢き、その上に排水溝組立ブロック1を第1の溝に沿って連続して固定する。そして、図3に示すように、排水溝組立ブロック1の底部に、連結梁1bを覆うとともに、排水溝組立ブロック1の底面部に所望の勾配を形成するようにコンクリート5を打設する。これによって、従来において一般的に行われていた、基礎コンクリート及び所望の勾配を形成するインバートコンクリートの打設を1度の打設工程により行うことができることとなる。
【0029】
次に、排水溝組立ブロック1の両側壁1aの上端に、側溝蓋2の両段差部2dを載置することにより、排水溝組立ブロック1上部を閉蓋する。さらに、境界ブロック3を埋設固定するための第2の溝内に砕石6を轢き、その上に基礎コンクリート7を打設した後、境界ブロック3を側溝蓋2の段差部2c及び基礎コンクリート7上に設置する。
【0030】
上述したように、排水溝組立ブロック1上部全体がオープン構造であることにより、専用装置を用いないで、施術者が排水溝底部を直接見ながらコンクリート5を打設することができるため、容易に、排水溝底部の勾配を調整したり、その表面を滑らかなものとすることができる。従って、排水溝内部に流れ込んだ雨水やゴミ等が、水路の途中で滞留することなく効率良く排水される。
【0031】
また、排水溝組立ブロックの底部を連結梁により連結し、該連結梁間を開口させていることにより、従来は別工程での打設が必要であった基礎コンクリート及びインバートコンクリートの打設を一度の打設工程で行うことができ、排水溝の設置工程の簡素化を図ることができる。また、排水溝の底面形状を一度のコンクリートの打設工程により形成するので、従来の断面形状が門型のVS型排水溝組立ブロック等を設置する場合に比べ、必要なコンクリート材料を軽減することができ、大変経済的であり、さらに、水路底面のコンクリート強度の強化にもつながる。
【0032】
なお、排水溝組立ブロックの底部に打設するコンクリート5に、透水性コンクリート材料を用いた場合には、降雨量が多い場合においても、排水溝内部に流れ込んだ雨水等が排水溝組立ブロックの底部に打設されたコンクリート5から地中に浸透し、効率の良い排水を行うことができる。
【0033】
このように、本発明の実施の形態1による排水溝組立ブロックによれば、上面全面を開口するとともに、その底面部に左右対向する側壁1aを連結する連結梁1bを設け、連結梁1b間を開口部1cとしたことにより、施術者が排水溝組立ブロック1の内部工事を直接行うことができるとともに、排水溝組立ブロック1の設置を1度のコンクリートの打設工程により行うことができ、排水溝の設置を容易且つ安価に行うことができる。
【0034】
なお、本発明の実施の形態1で説明した排水溝組立ブロック1は、4本の連結梁が設けられているものについて説明したが、連結梁の本数には特に限定はなく、2以上の連結梁が設けられ、各連結梁間に任意形状の開口が設けられているものであれば同様の効果を得ることができる。
【0035】
また、本発明の実施の形態1で説明した排水溝組立ブロック1の代わりに、図4に示す4本の連結梁8bが左右の側壁8a下部に外付けされている排水溝組立ブロックを使用した場合でも、上述したものと同様の効果を得ることができる。
【0036】
(実施の形態2)
図5、図6は、本発明の実施の形態2による排水溝組立ブロックを用いた排水溝の組立の一例を示す図であり、図5は本発明の実施の形態2による排水溝組立ブロックの構成を示す斜視図、図6は本発明の実施の形態2による排水溝組立ブロックが連続的に敷設される道路コーナー部分を示す図である。
【0037】
図5に示すように、排水溝組立ブロック51は、前記実施の形態1で説明した排水溝組立ブロック1の上下面の形状を台形にしたものである。この本発明の実施の形態2による排水溝組立ブロック51は、図6(a)に示すように連続敷設することにより、道路のコーナ部分に沿って排水溝の設置が可能となる。
【0038】
また、図6(b)は、側溝蓋52を図6(a)に示した排水溝組立ブロック51上に設置した状態を示すものであり、側溝蓋52は、道路のコーナ部分の形状に合わせて弧状に形成されており、側溝蓋52下面には排水溝組立ブロックの形状(点線部)に合わせて切り欠き部が形成されており、弧状の側溝蓋52を排水溝組立ブロック51上に設置することが可能となる。
【0039】
このように、本発明の実施の形態2による排水溝組立ブロックは、排水溝組立ブロックの上下面形状を台形として該台形形状の排水溝組立ブロックを複数組合わせることにより、道路のコーナ部分であっても道路のコーナの形状に合わせて排水溝を形成することが可能となる。
【0040】
(実施の形態3)
図7は、本発明の実施の形態3による排水溝組立ブロックが設置された状態の一例を示す図であり、図7(a)は、関壁が設けられた位置で、排水溝を流れる排水の流れと垂直な方向に排水溝組立ブロックを切断した場合の断面図であり、図7(b)は、排水溝を流れる排水の流れと平行な方向に排水溝組立ブロックを切断した場合の断面図である。
【0041】
図7において、排水溝組立ブロック71は、排水溝組立ブロック71が形成する排水溝を流れる排水の流れと略垂直な方向であって、該排水溝組立ブロック71の一方の端にあたる位置に、排水を滞水させる関壁71aを備え、関壁71aが設けられた面には、排水溝組立ブロック71の下方から上方にかけて開口面積が順に広くなる排水口71b、71c、71dが形成されている。なお、その他の構成要素については、前述した実施の形態1で説明したものと同様であるため、同一の符号を付し、説明を省略する。
【0042】
次に、上記のように構成される排水溝組立ブロック71によって形成された排水溝に、大雨等で大量の水が流れ込んだ場合について説明する。
【0043】
図7(b)中の矢印は、排水溝に大量の水が流れ込んだ場合の水の流れを示すものである。大量の水が排水溝に流れ込み、排水溝を流れる排水の水位が排水口71dにまで達した場合には、関壁71aによって排水が滞水されるとともに排水口71b、71c、71dからそれぞれ排水が排出される。
【0044】
このように、一度に大量の水が排水溝に流れ込んだ場合には、関壁71aが設けられている部分において排水溝に流れ込んだ排水が一時滞水され、排水口71b、71c、71dから排水が下水に排出されることとなるため、下水に大量の排水が一度に流れ込むことなく、大雨等によって発生する浸水災害を防止することができる。
【0045】
また、図7(a)に示すように排水溝組立ブロック71の下方から上方にかけて開口面積が順に広くなる排水口71b、71c、71dを形成することにより、排水溝に流れ込む雨水の水量等に応じて下水に流れ込む排水の水量を調節することが可能となる。すなわち、排水溝に流れ込む水量の増加時には、開口面積が順に広くなる排水口71b、71c、71dが順に使用されて下水への排水が行われるため、排水溝の滞水機能を十分に発揮できるとともに、一定量以上の水が排水溝に滞水された場合には、より大きな排水口を使用して排水を下水に排出させるため、排水溝に流れ込む水がオーバーフローすることを防止することができる。また、逆に、排水溝に流れ込む水量の減少時には、排水溝中の水位が徐々に下降するため、排水の排出には、時間の経過とともに、下方に設けられた開口面積が小さい排水口が使用されることとなり、排水溝に流れ込んだ排水が下水に流れ込む時間を遅らせることが可能となる。
【0046】
なお、本発明の実施の形態3では、排水口を3つ備える排水溝組立ブロックについて説明したが、排水溝組立ブロックが備える排水口の数は特に限定されず、排水溝組立ブロックの下方から上方にかけて開口面積が順に広くなる複数の排水口が形成されているものであれば、本実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0047】
また、本発明の実施の形態3では、1段の排水溝組立ブロックにより排水溝を形成し、その側面に関壁と開口部を設けるものについて説明したが、これに限定されず、形成された排水溝の側面が、排水溝の下方から上方にかけて開口面積が順に広くなる複数の排水口と関壁とにより形成されているものであれば、例えば、排水溝組立ブロックを2段重ねにし、その上段部に前述した実施の形態1による排水溝組立ブロックのようなブロック底面部に開口を有するブロックを設けて形成した排水溝であっても、本発明と同様の効果を得ることができる。
【0048】
また、本発明の実施の形態3では、関壁を排水溝組立ブロックにおける排水の流出先の端に設けるものについて説明したが、関壁を設ける位置には特に限定はなく、例えば、関壁を排水溝組立ブロックの中央部に設けた場合であっても、排水溝組立ブロックの下方から上方にかけて開口面積が順に広くなる複数の排水口が形成されているものであれば、本実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0049】
(実施の形態4)
図8は、本発明の実施の形態4による排水溝の一例を示す図であり、図8(a)は、関壁が設けられた位置で、排水溝を流れる排水の流れと垂直な方向に排水溝を切断した場合の断面図であり、図8(b)は、排水溝を流れる排水の流れと平行な方向に排水溝を切断した場合の断面図である。
【0050】
図8において、本発明の実施の形態3による排水溝は、前述した実施の形態1による排水溝組立ブロックを上下方向に2段重ねしたものであり、下段部の排水溝組立ブロック81は、排水溝を流れる排水の流れと略垂直な方向であって、該排水溝組立ブロック81の一方の端にあたる位置に、排水を滞水させる関壁81aを備え、関壁81aが設けられた面には、排水口81bが形成されている。なお、図中に示されたその他の図番は、前述した実施の形態1と同様のものを示すため、ここでは説明を省略する。
【0051】
このように形成された排水溝は、結果的として、排水溝を流れる排水の流れと略垂直な側面に2つの排水口81bと排水口81cを有することとなり、その排水口の開口面積の大きさは、下段の排水口の面積が上段の排水口の面積よりも小さいものとなっている。
【0052】
そして、このように複数段重ねられた排水溝組立ブロックの下段から上段にかけて開口面積が広くなる排水口81b、81cとを備えることにより、前述した実施の形態3による排水溝組立ブロックにより排水溝を形成した場合と同様に、一度に大量の水が排水溝に流れ込んだ場合であっても、関壁81aが設けられている部分において排水溝に流れ込んだ排水が一時滞水されるため、下水に大量の排水が一度に流れ込むことなく、大雨等によって発生する浸水災害を防止することができる。
【0053】
また、排水溝組立ブロックを複数段重ねて形成された排水溝の下段から上段にかけて開口面積が広くなる排水口81b、81cを形成しておくことにより、排水溝に流れ込む雨水の水量等に応じて下水に流れ込む排水の水量を調節することが可能となる。すなわち、排水溝に流れ込む水量の増加時には、開口面積が順に広くなる排水口81b、81cが順に使用されて下水への排水が行われるため、排水溝の滞水機能を十分に発揮できるとともに、一定量以上の水が排水溝に滞水された場合には、より大きな排水口81cを使用して排水を下水に排出させるため、排水溝に流れ込む水がオーバーフローすることを防止することができる。また、逆に、排水溝に流れ込む水量の減少時には、排水溝中の水位が徐々に下降するため、排水の排出には、下方に設けられた開口面積が小さい排水口81bが使用されることとなり、排水溝に流れ込んだ排水が下水に流れ込む時間を遅らせることが可能となる。
【0054】
なお、本発明の実施の形態4では、排水溝組立ブロックを2段重ねにして形成される排水溝の側面に2つの排水口を備えるものについて説明したが、上下方向に重ねる排水溝組立ブロックの段数、及び形成された排水溝の側面に設けられる排水口の数は、特に限定されず、上下方向に複数段重ねられた排水溝組立ブロックの下段から上段にかけて開口面積が順に広くなる複数の排水口を備える排水溝であれば、本実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0055】
【発明の効果】
以上のように、本発明にかかる排水溝組立ブロックによれば、排水溝組立ブロック上部全体がオープン構造であることにより、専用装置を用いないで、施術者が排水溝底部を直接見ながらコンクリートを打設することができるため、容易に、排水溝底部の勾配を調整したり、その表面を滑らかなものとすることができる。
【0056】
また、本発明にかかる排水溝組立ブロックによれば、排水溝組立ブロックの底部を連結梁により連結し、該連結梁間が開口していることにより、従来は別工程での打設が必要であった基礎コンクリート及びインバートコンクリートの打設を一度の打設工程で行うことができ、排水溝の設置工程の簡素化を図ることができる。また、排水溝の底面形状を一度のコンクリートの打設工程により形成するので、従来の断面形状が門型のVS型排水溝組立ブロック等を設置する場合に比べ、必要なコンクリート材料を軽減することができ、大変経済的であり、さらに、水路底面のコンクリート強度の強化にもつながる。
【0057】
また、本発明にかかる排水溝によれば、該排水溝組立ブロックが形成する排水溝を流れる排水の流れと略垂直な方向に、排水を滞水させる関壁を備え、前記関壁が設けられた側面が、該排水溝組立ブロックの下方から上方にかけて開口面積が順に広くなる複数の排水口と、前記関壁とにより形成されていることにより、一度に大量の水が排水溝に流れ込んだ場合であっても、関壁が設けられている部分において排水溝に流れ込んだ排水が一時滞水され、排水口から徐々に排水が下水に排出されることとなるため、下水に大量の排水が一度に流れ込むことなく、大雨等によって発生する浸水災害を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1による排水溝組立ブロックの構成を示す斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態1による排水溝組立ブロックを組み立てた状態を示す斜視図である。
【図3】本発明の実施の形態1による排水溝組立ブロックを組み立てた状態を示す縦断面図である。
【図4】本発明の実施の形態1による排水溝組立ブロックの別の例を示す斜視図である。
【図5】本発明の実施の形態2による排水溝組立ブロックの構成を示す斜視図である。
【図6】(a)本発明の実施の形態2による排水溝組立ブロックが連続的に敷設される道路コーナー部分を示す図である。
(b)側溝蓋を本発明の実施の形態2による排水溝組立ブロック上に設置した状態を示す図である。
【図7】(a)本発明の実施の形態3による排水溝組立ブロックが設置された状態の一例を示す横断面図である。
(b)本発明の実施の形態3による排水溝組立ブロックが設置された状態の一例を示す縦断面図である。
【図8】(a)本発明の実施の形態4による排水溝の一例を示す横断面図である。
(b)本発明の実施の形態4による排水溝の一例を示す縦断面図である。
【図9】従来の排水溝組立ブロックの構成を示す分解斜視図である。
【図10】従来の排水溝組立ブロックを組み立てた状態を示す斜視図である。
【図11】従来の排水溝組立ブロックを組み立てた状態を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1、8、51、71、101 排水溝組立ブロック
2、52、102 側溝蓋
3、53、103 境界ブロック
4、6、104,107 砕石
5 コンクリート
71a、81a 関壁
71b、71c、71d、81b、81c 排出口
7、105、108 基礎コンクリート
106 インバートコンクリート
S 車道
H 歩道
Claims (2)
- 排水溝組立ブロックから形成される,道路や歩道、又はその境界に併設される排水溝であって、
該排水溝を流れる排水の流れと略垂直な方向に、排水を滞水させる関壁を、前記排水溝の一端に備え、
前記排水溝組立ブロックは、上面全面を開口するとともに、その底面に左右対向する側壁を連結する複数の連結梁を有する,断面形状が略U字形状のブロックであり、前記底面に設けられた複数の連結梁間が開口していて、
前記関壁が設けられた側面には、前記排水溝組立ブロックの下方から上方にかけて開口面積が順に広くなる複数の排水口が形成されていることを特徴とする排水溝。 - 排水溝組立ブロックを上下方向に複数段重ねて形成される,道路や歩道、又はその境界に併設される排水溝であって、
前記排水溝を流れる排水の流れと略垂直な方向に排水を滞水させる関壁を、前記排水溝の一端に備え、
前記排水溝組立ブロックは、上面全面を開口するとともに、その底面に左右対向する側壁を連結する複数の連結梁を有する,断面形状が略U字形状のブロックであり、前記底面に設けられた複数の連結梁間が開口していて、
前記関壁が設けられた側面は、前記排水溝組立ブロックを複数段組み合わせたときに、前記複数段重ねられた排水溝組立ブロックの下段から上段にかけて開口面積が順に広くなる複数の排水口と、前記関壁とにより形成されていることを特徴とする排水溝。
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