JP3661452B2 - 車両のバッテリ上がり防止装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両のバッテリ上がり防止装置に関し、特に、車両のバッテリ電源から車両用電子制御装置へ電力供給するよう構成された車両に用いて好適な車両のバッテリ上がり防止装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両に搭載されるバッテリはエンジン駆動時に充電され、車載される各種照明灯や各種インテリア機器及びエンジン補機で消費される。このようなバッテリは長期間放置されると自然放電する上に、特に、各種のインテリアランプ等が消し忘れされたまま放置されると、バッテリ上がりが生じてしまう。従来、このようなインテリアランプ等の消し忘れによるバッテリ上がりを防止できるバッテリ上がり防止装置が知られている。
【0003】
この種のバッテリ上がり防止装置は、車両が新車物流或いは新車保管時、即ち納車前と見做される積算走行距離、例えば24Km程度の状態にある時の電源のカット待ち時間と、それ以上の積算走行距離の納車後での電源のカット待ち時間とをそれぞれ予め設定しておき、その上で、車両のイグニッションキースイッチをオフする毎に、現走行距離において予め設定されている各カット待ち時間の経過を待ち、経過した場合にインテリアランプの電源回路を遮断し、バッテリ上がりを防止している。この場合、納車前の積算走行距離域にある時には3分程度の短いカット待ち時間で、納車後の積算走行距離域にある時には20分程度、即ち、通常使用時に問題を生じ無いカット待ち時間でインテリアランプの電源回路を遮断し、インテリアランプ消し忘れによるバッテリ上がりを防止している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述のようなバッテリ上がり防止装置は、車両の積算走行距離より推測される使用状態に適したカット待ち時間で無駄なくインテリアランプの電源回路を遮断し、バッテリ上がりを防止できるが、このバッテリ上がりはインテリアランプの消し忘れ以外のその他の要因によっても発生している。
例えば、車両にはエンジン制御、各種走行状態制御、インテリア機器の制御等、に多種の車両用電子制御装置を用いている。なお、特開平10−80070号公報には車両停止時における車両用電子制御装置の消費電力低減を図れる電子制御装置が開示される。
【0005】
これらより明らかなように、車両用電子制御装置のバックアップメモリはイグニッションキーのオフ時にも待機状態を保持すべく低電流を消費している。このようなバックアップメモリに供給される低電流もこれが長期に亘って流れ続けるとバッテリ上がりを生じさせ、問題と成っている。
本発明の目的は、バックアップメモリと車室内ランプの2系統の電源回路の内の少なくともバックアップメモリの電源回路を走行距離に応じた設定時点で遮断しバッテリ上がりを的確に防止できる車両のバッテリ上がり防止装置を提供することにあり、更に、車室内ランプの消し忘れによるバッテリ上がりを防止することができる車両のバッテリ上がり防止装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために、請求項1の発明では、
走行距離算出手段により車両の積算走行距離を算出し、イグニッションキースイッチオンオフ状態検出手段により車両のイグニッションキースイッチのオンオフ状態を検出し、第1電源カット手段が車両のバッテリから車両用電子制御装置のバックアップメモリヘの電源回路をカットできるように配設し、第2電源カット手段が前記バッテリから車室内ランプヘの電源回路をカットできるように配設し、制御手段により前記積算走行距離が所定値以下の場合にはイグニッションキースイッチオフ後の設定カット待ち時間の経過後に前記第1電源カット手段と第2電源カット手段の内の少なくとも一つを駆動させる制御手段とを備え、更に、前記制御手段は、複数の積算走行距離域と同各積算走行距離域毎のカット待ち時間とを予め設定しておき、前記イグニッションキースイッチのオフ後の経過時間が現積算走行距離での設定カット待ち時間を経過した時に前記第1電源カット手段及びまたは第2電源カット手段を駆動させるようにしている。
ここでは、積算走行距離が所定値以下の場合に、イグニッションキースイッチオフ後の設定カット待ち時間の経過後に少なくとも第1電源カット手段を駆動している。このため、積算走行距離が所定値以下の走行距離域で、例えば、納車前であってバックアップメモリのデータ保持を必要としない走行距離域では、バックアップメモリへの無駄な電力供給を無くしてバッテリ上がりを防止でき、所定値以上の走行距離域では、車室内ランプヘの無駄な電力供給を無くしてバッテリ上がりをより確実に防止することができる。
更に、走行距離域とそれに応じた設定カット待ち時間を求め、現走行距離での設定カット待ち時間の経過後に前記第1電源カット手段及びまたは第2電源カット手段を駆動しているため、走行距離域を多数域に区分し、各走行距離域毎に異なる電力カット条件を設定すると共に各走行距離域毎にバックアップメモリヘの電力供給カットと車室内ランプヘの電力供給カット処理とを選択的に設定でき、各走行距離域に適した電力供給カットを行い、バッテリ上がりをより確実に防止することができる。
前記制御手段は積算連続走行距離を算出しておき、納車後の可能性のある走行距離域で積算連続走行距離が所定値を上回る場合には納車後と判断することが良い。この場合、特に電力供給カット制御の信頼性が向上する。
【0008】
請求項2の発明は、請求項1記載の車両のバッテリ上がり防止装置において、特に、運転席ドアの開閉を検知する運転席ドア開閉検出手段と、前記バッテリから車室内ランプへの電源回路内に配設された電流検知手段とを備え、前記制御手段は、前記運転席ドア開閉検出手段からの信号及びまたは前記電流検知手段からの信号の入力時であって前記イグニッションキースイッチオフ後の経過時間が設定経過時間を過ぎると前記第2電源カット手段を駆動するようにしている。
この場合、運転席ドア開閉操作時及びまたは車室内ランプへの電力供給時であってイグニッションキースイッチのオフ後に設定カット待ち時間を過ぎると、車室内ランプヘの電力供給をカットして、バッテリ上がりを防止することができ、本処理を走行距離域に応じてのバックアップメモリや車室内ランプヘの無駄な電力供給を無くす処理と選択的に組み合わすことにより、バッテリ上がりをより確実に防止することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
図1、図2には本発明の適用された車両のバッテリ上がり防止装置を示した。この車両のバッテリ上がり防止装置1は、走行距離域を多数域、ここでは0〜30マイル、30〜90マイル、90マイル以上の3走行距離域に区分し、各走行距離域毎に異なる電力カット条件を設定すると共に各走行距離域毎にバックアップメモリ10ヘの電力供給カットと車室内ランプ6ヘの電力供給カットとを選択的に設定する。
【0010】
ここでの車両のバッテリ上がり防止装置1は、図1に示すような電気回路Cを有する。この電気回路Cは、バッテリ4と、これにヒューズボックス9を介し接続された出力端子11と、出力端子11に接続されるコントロールユニット12と、出力端子11と車両用電子制御装置ECUのバックアップメモリ(ROM)10を接続する第1電源回路5と、第1電源回路5に配設されると共に後述の第1電源カット手段A3を成すキープリレー〔1〕13と、出力端子11と車室内ランプ6を接続する第2電源回路7と、第2電源回路7に配設されると共に後述の第2電源カット手段A4を成すキープリレー〔2〕14と、コントロールユニット12に車速パルス信号vを出力する車速パルス信号発生器2と、コントロールユニット12にオンオフ信号(ACC位置信号)IGを出力するイグニッションキースイッチ(以後単にIGスイッチと記す)3と、コントロールユニット12に切り換え信号dsを出力する運転席ドアスイッチ8とを備える。
【0011】
車両用電子制御装置ECUは車両のエンジン制御機能、各種走行状態の制御機能を備え、バッテリ4とバックアップメモリ(ROM)10を接続する第1電源回路5中にキープリレー〔1〕13が配設される。なお、キープリレー〔1〕13の出力端子131側は図示しないが分岐しており、図示しないその他の車両制御手段を成す複数個の車両用電子制御装置に接続されている。図1において、キープリレー〔2〕14の出力端子141は一対の車室内ランプ6,6と接続されている。なお、キープリレー〔2〕14の出力端子141側は図示しないが分岐しており、図示しないその他の複数の車室内ランプにも分岐して接続されるように構成されている。
【0012】
コントロールユニット12は周知のマイクロコンピュータ(以後単にマイコンと記す)15と、第2電源回路7の電流値信号iを検知してマイクロコンピュータ15に出力する電流検知回路16と、第1キープリレー切り換え回路17と、第2キープリレー切り換え回路18とを備える。第1キープリレー切り換え回路17はマイコン15の駆動信号に応じてキープリレー〔1〕13のソレノイド132を励磁させ常閉接点133を開放に切り換え、第1電源回路5を遮断する。第2キープリレー切り換え回路18はマイコン15の駆動信号に応じてキープリレー〔2〕14のソレノイド142を励磁させ常閉接点143を開放に切り換え、第2電源回路7を遮断する。
ここで、車両のバッテリ上がり防止装置1は、図2に示すように、走行距離算出手段A1と、IGスイッチオンオフ状態検出手段A2と、第1電源カット手段A3、第2電源カット手段A4と、運転席ドア開閉検出手段A5と、電流検知手段A6と、制御手段A7としての各機能を備え、特に、制御手段A7としての機能をマイコン15が行うように構成される。
【0013】
走行距離算出手段A1は図示しない車両の積算走行距離Nを算出するもので、車速パルス信号発生器2よりの車速パルス信号vをマイコン15でカウントして積算走行距離Nを算出する。
IGスイッチオンオフ状態検出手段A2はIGスイッチ3から成り、OFF位置よりACC位置に達した際にオン信号IGをマイコン15に出力する。
第1電源カット手段A3はキープリレー〔1〕13から成り、電源であるバッテリ4から車両用電子制御装置ECUのバックアップメモリ10ヘの第1電源回路5を適時に遮断(カット)し、或いは導通する。
【0014】
第2電源カット手段A4はキープリレー〔2〕14から成り、バッテリ4から車室内ランプ6ヘの第2電源回路7を適時に遮断(カット)し、或いは導通する。
運転席ドア開閉検出手段A5は運転席ドアスイッチ8から成り、図示しない運転席ドアの開閉を検出し、切り換え信号dsをマイコン15に出力する。
電流検知手段A6は電流検知回路16により要部が構成され、バッテリ4と車室内ランプ6とを接続する第2電源回路7内に配設され、第2電源回路7の電流値信号iを検知してマイコン15に出力する。
【0015】
制御手段A7としての機能はマイコン15で行われる。この制御手段A7は、走行距離算出手段A1からの積算走行距離Nが所定値以下の場合において、IGスイッチ3のオフ後の設定カット待ち時間Tnの経過後に第1電源カット手段A3と第2電源カット手段A4の内の少なくとも第1電源カット手段A3を駆動させる。特にここでは、積算走行距離域を多数域(後述の0〜30マイル、30〜90マイル、90マイル以上の3走行距離域)に区分し、積算走行距離N毎に予め各カット待ち時間Tn(後述の3分、36時間)を設定しておき、IGスイッチ3のオフ後の経過時間tが現積算走行距離Nに応じた設定カット待ち時間Tnを経過した時に第1電源カット手段A3と第2電源カット手段A4を共に駆動させるよう機能する。更に、この制御手段A7は、運転席ドア開閉検出手段A5からの切り換え信号ds及びまたは電流検知手段A6からの電流値信号iの入力時であってIGスイッチ3のオフ後の経過時間tが設定カット待ち時間Tnを過ぎると第2電源カット手段A4を駆動させて車室内ランプ6への電源回路7をカットするようにも機能する。
【0016】
このような制御手段A7としてのマイコン15は図3、図4、図5に示す電源切り換え制御処理ルーチンに沿ってキープリレー〔1〕13とキープリレー〔2〕14を切り換え制御する。
ここでのメインルーチンはIGスイッチ3のオン時に実行される。ここではデータ取り込み処理a1に進み、ここで、各運転状態のデータを取り込み、後述の納車後フラグFLG1をオフ(=0)に初期設定し、その後、IGON積算時間算出処理a2に進む。ここではIGスイッチオン開始毎にIGON積算時間の算出処理を行い、最新値をストアする。次いで、積算走行距離算出処理a3を実行し、ここでは車速パルス信号発生器2よりの車速パルス信号vの入力時において車速パルス信号vをカウントして積算走行距離Nを算出し、最新値をストアする。次いで、連続走行距離算出処理a4を実行し、ここでは車速パルス信号vの入力時において、車速パルス信号vのレベルが設定値以上にある間の連続走行距離を算出し、最新値をストアする。一方、IGスイッチ3のオフ時に所定の時間割込みにより、図4の納車前切り換えルーチン、図5の納車後切り換えルーチンをこの順で実行する。
【0017】
図4の納車前切り換えルーチンに達すると、ステップs1では納車後判定用の納車後フラグFLG1がオンか否か判断し、納車後ではリターンし、納車前ではステップs2に進む。ここでは、IGスイッチがオンではこの処理を終了し、オフではステップs3に進む。ステップs3では最新のIGON積算時間を取り込み、この値が10時間以上か否か判断し、以上では納車後であると見做しステップs4でキープリレー〔1〕13及びキープリレー〔2〕14を非励磁に切り換え、即ち、両キープリレーの第1電源回路5、第2電源回路7を連続導通(ON)に保持し、納車後フラグFIG1をオンし、リターンする。
【0018】
一方、IGON積算時間が10時間を下回っているとステップs5に進み、ここでは、最新の積算走行距離Nを取り込み、この値が30マイル以下か否か判断し、30マイルを上回っているとステップs6にそうでないとステップs7に進む。ステップs6では最新の積算走行距離Nが90マイル以下か否か判断し、90マイルを上回っていると、納車後であると見做しステップs4に進み、90マイル以下ではステップs8に進む。ここでは、30マイル以上90マイル以下にあり、更に、現時点での最新の連続走行距離を取り込み、これが35マイル以上か否か判断し、35マイル以上では納車後であると見做しステップs4に進み、35マイルを下回るとステップs9に進む。ここでは35マイルを下回り納車前と見做すが、但し、納車後の可能性を考慮し、IGスイッチオフ後連続36時間が経過するのを待ち、この時点に達するようでは納車前の在庫車と判断し、キープリレー〔1〕13及びキープリレー〔2〕14を励磁(オン)に切り換え、即ち、両キープリレーの第1電源回路5及び第2電源回路7を連続遮断(オフ)に保持し、納車後フラグFIG1をオフ(=0)し、メインルーチンにリターンする。この場合、納車前と見做し、この時点ではECUのバックアップメモリ10へのデータ記憶の必要性もなくバックアップメモリ10及び車室内ランプ14への電力供給を確実にカットしバッテリ上がりを防止できる。しかも、IGスイッチオフ後連続36時間が経過する前に再度IGスイッチ3がオンすると、この処理をキャンセルしメインルーチンにリターンする。
【0019】
次に、ステップs5で最新の積算走行距離Nが30マイル以下と判断してステップs7に達すると、ここでは、最新の連続走行距離を取り込み、この値が10マイル以上か否か判断し、10マイル以上ではステップs9に進み、ここで納車後の可能性を考慮し、IGスイッチオフ後連続36時間が経過するのを待ち、この時点に達するようでは納車前と判断し、両キープリレーの両電源回路5,7を連続遮断(オフ)に保持し、メインルーチンにリターンする。一方、ステップs7で、10マイルを下回るとしてステップs10に進むと、ここでは、納車前と判断し、IGスイッチオフ後3分が経過するのを待ち、キープリレー〔1〕13及びキープリレー〔2〕14を励磁(オン)に切り換え保持し、即ち、両キープリレーの両電源回路5,7を連続遮断(オフ)に保持し、納車後フラグFIG1をオフ(=0)し、メインルーチンにリターンする。この納車前の時点ではECUのバックアップメモリ10へのデータ記憶の必要性もなくバックアップメモリ10及び車室内ランプ14への電力供給を早期に確実にカットしバッテリ上がりを防止する。
【0020】
次に、図5の納車後切り換えルーチンに達すると、ステップb1では納車後判定用の納車後フラグFLG1がオンか否か判断し、納車前ではリターンし、納車後ではステップb2に進む。ここでは、IGスイッチがオフか否か判断し、IGスイッチがオンではこの処理を終了し、オフではステップb3に進む。ステップb3では電流検知回路16よりの第2電源回路7の電流値信号iを検知して、通電中ではステップb4に非通電ではステップb5に進む。ステップb5では非通電で車室内ランプ6は消灯(オフ)しており、正常状態と見做し、キープリレー〔2〕14を非励磁に切り換えられ、第2電源回路7を連続導通(ON)に保持し、本電源カットシステムをキャンセルし、リターンする。なお、キープリレー〔1〕13は納車後フラグFLG1=1であるので、当然、非励磁(オン)に切り換え保持されている。
【0021】
一方、ステップb3で、第2電源回路7の電流値信号iを検知して、通電中としてステップb4に達すると、ここでは、運転席ドアスイッチ8の切り換え信号dsがオン→オフに切り換え変化完了か否か判断し、切り換え変化が完了してないと、ステップb6に、完了しているとステップb7に進む。ステップb6で切り換え変化が完了前では、ドア閉処理が遅れているか、半ドアで放置と見做し、30分のカット待ち時間をカウントし、この待ち時間径時に達してもドア閉処理が成されていないと、運転席ドアスイッチ8故障等と見做しキープリレー〔2〕14を励磁(オフ)に保持し、第2電源回路7を連続遮断(オフ)に保持し、メインルーチンにリターンする。この場合、通電中の車室内ランプ6を消灯し、車室内ランプ6への電力供給を早期に確実にカットしバッテリ上がりを防止する。なお、納車であり、この時点ではECUのバックアップメモリ10が使用中であるので、バックアップメモリ10の第1電源回路5の遮断処理は当然なされない。
【0022】
ステップb4より、運転席ドアスイッチ8の切り換え信号dsがオン→オフに切り換え変化したと判断しステップb7に進むと、ここでは、3分のカット待ち時間の後キープリレー〔2〕14を励磁(オフ)に切り換え、第2電源回路7を連続遮断(オフ)に保持し、メインルーチンにリターンする。この場合、乗員が降車済にもかかわらず電流値信号iを検知していることより、車室内ランプ6の消し忘れと見做し、電力供給を早期にカットしバッテリ上がりを防止する。なお、納車済であり、この時点ではECUのバックアップメモリ10が使用中であるので、バックアップメモリ10の第1電源回路5の遮断処理はなされない。
【0023】
このように、車両のバッテリ上がり防止装置1は納車前の車両における複数の車両用電子制御装置ECUのバックアップメモリ10が電力消費することを防止し、更に、車室内ランプ6,6の消し忘れによる電力消費を防止してバッテリ4の無駄な電力消費を抑え、車両のバッテリ上がりによる始動不良等を確実に防止できる。
上述の処において、積算走行距離域を0〜30マイル、30〜90マイル、90マイル以上の3つに区分して各積算走行距離域に適したカット待ち時間を設定していたが、その他の積算走行距離域の区分けを行っても良い。その場合も図1の車両のバッテリ上がり防止装置1と同様の作用効果を得られる。
【0024】
更に、図1の車両のバッテリ上がり防止装置1では0〜30マイルと30〜90マイルの両積算走行距離域で積算連続走行距離を設定値と比較し(ステップs7、s9)、これにより納車済の場合か否かの判定の信頼性を向上させていたが、場合により、この積算連続走行距離の設定値との比較処理を排除し、電力供給カット制御の簡素化を図っても良い。
【0025】
【発明の効果】
以上のように、請求項1の発明は、積算走行距離が所定値以下の場合に、イグニッションキースイッチオフ後の設定カット待ち時間の経過後に少なくとも第1電源カット手段を駆動して、バックアップメモリヘの電力供給をカットするので、積算走行距離が所定値以下の走行距離域で、バックアップメモリへの無駄な電力供給を無くしてバッテリ上がりを防止でき、所定値以上の走行距離域では、車室内ランプヘの無駄な電力供給を無くしてバッテリ上がりをより確実に防止することができる。特に、複数の積算走行距離域と同各積算走行距離域毎のカット待ち時間とを予め設定しておき、現走行距離域とそれに応じた設定カット待ち時間を求め、現走行距離での設定カット待ち時間の経過後に前記第1電源カット手段及びまたは第2電源カット手段を駆動しているので、走行距離域を多数域に区分し、各走行距離域毎に異なる電力カット条件を設定すると共に各走行距離域毎にバックアップメモリヘの電力供給カットと車室内ランプヘの電力供給カット処理とを選択的に設定でき、各走行距離域に適した電力供給カットを行い、バッテリ上がりをより確実に防止することができる。
【0027】
請求項2の発明は、特に、運転席ドア開閉検出手段からの信号及びまたは電流検知手段からの信号の入力時であってイグニッションキースイッチのオフ後の経過時間が設定経過時間を過ぎると前記第2電源カット手段を駆動するようにしているので、この場合、運転席ドア開閉操作時及びまたは車室内ランプへの電力供給時であってイグニッションキースイッチのオフ後に設定カット待ち時間を過ぎると、車室内ランプヘの電力供給をカットして、バッテリ上がりを防止することができ、本処理を走行距離域に応じてのバックアップメモリや車室内ランプヘの無駄な電力供給を無くす処理と選択的に組み合わすことにより、バッテリ上がりをより確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の車両のバッテリ上がり防止装置の電気回路図である。
【図2】図1の車両のバッテリ上がり防止装置の機能ブロック図である。
【図3】図1の車両のバッテリ上がり防止装置が用いる電源切り換え制御処理のメインルーチンのフローチャートである。
【図4】図1の車両のバッテリ上がり防止装置が用いる電源切り換え制御処理の納車前切り換えルーチンのフローチャートである。
【図5】図1の車両のバッテリ上がり防止装置が用いる電源切り換え制御処理の納車後切り換えルーチンのフローチャートである。
【符号の説明】
3 IGスイッチ
4 バッテリ
5 第1電源回路
6 車室内ランプ
7 第2電源回路
10 バックアップメモリ
A1 走行距離算出手段
A2 IGスイッチオンオフ状態検出手段
A3 第1電源カット手段
A4 第2電源カット手段
A5 運転席ドア開閉検出手段
A6 電流検知手段
A7 制御手段
N 積算走行距離
Tn カット待ち時間
N 積算走行距離
Claims (2)
- 車両の積算走行距離を算出する走行距離算出手段と、車両のイグニッションキースイッチのオンオフ状態を検出するイグニッションキースイッチオンオフ状態検出手段と、車両のバッテリから車両用電子制御装置のバックアップメモリヘの電源回路をカットする第1電源カット手段、前記バッテリから車室内ランプヘの電源回路をカットする第2電源カット手段と、前記積算走行距離が所定値以下の場合にはイグニッションキースイッチオフ後の設定カット待ち時間の経過後に前記第1電源カット手段と第2電源カット手段の内の少なくとも一つを駆動させる制御手段とを備え、
前記制御手段は、複数の積算走行距離域と同各積算走行距離域毎のカット待ち時間とを予め設定しておき、前記イグニッションキースイッチのオフ後の経過時間が現積算走行距離での設定カット待ち時間を経過した時に前記第1電源カット手段及びまたは第2電源カット手段を駆動させることを特徴とする車両のバッテリ上がり防止装置。 - 運転席ドアの開閉を検知する運転席ドア開閉検出手段と、前記バッテリから車室内ランプへの電源回路内に配設された電流検知手段とを備え、前記制御手段は、前記運転席ドア開閉検出手段からの信号及びまたは前記電流検知手段からの信号の入力時であって前記イグニッションキースイッチオフ後の経過時間が設定カット待ち時間を過ぎると前記第2電源カット手段を駆動させることを特徴とする請求項1記載の車両のバッテリ上がり防止装置。
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