JP3661538B2 - 移動体の異常使用判定装置およびこれを用いた盗難防止装置 - Google Patents

移動体の異常使用判定装置およびこれを用いた盗難防止装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、移動体の異常使用判定装置およびこれを用いた盗難防止装置に関し、詳しくは、第1の所定信号を受信したときまたは機械的な所定の操作がなされたときに移動体のドアをロックおよびアンロックするドアロックアンロック手段と、第2の所定信号を受信したときに前記移動体の運行を許可する運行許可手段とを有する移動体の異常使用判定装置およびこれを用いて移動体の盗難を防止する盗難防止装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の移動体の異常使用判定装置としては、車両から発生させた電磁界に感応して所定の信号を出力するトランスポンダチップを内蔵するキーからの所定の信号を受信したときにエンジンの始動を許可する装置であって、エンジン停止中に通常のキー使用では感応できない程度の弱電磁界を発生させ、この弱電磁界に対して所定の信号を受信したときには不正使用とみなすものが提案されている(例えば、特開平10−278743号公報など)。この装置では、キーからトランスポンダチップが抜き取られ、車両のトランスポンダチップからの所定の信号を受信する受信部近傍に貼り付けられて不正に複製されたキーにより車両が使用される場合を想定し、このような場合を不正使用として判定している。そして、不正使用と判定した場合には、該当する所定の信号の使用を禁止したり、エンジンの始動を禁止して、車両の盗難を防止している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、こうした従来例の異常使用判定装置では、発生させる電磁界の強弱を切り換える電磁界出力切換部が必要となり、装置自体の構成が複雑なものになってしまう。また、抜き取られたトランスポンダチップを貼り付ける位置によっては不正使用を判定できない場合も生じる。即ち、通常の電磁界に感応し弱電磁界のときには感応しない位置にトランスポンダチップを貼り付けた場合である。
【0004】
本発明の移動体の異常使用判定装置は、装置の構成を複雑にすることなく移動体の異常使用を判定することを目的の一つとする。また、本発明の移動体の異常使用判定装置は、高い精度で移動体の異常使用を判定することを目的の一つとする。さらに、本発明の移動体の異常使用判定装置は、移動体の異常使用の可能性を判定することを目的の一つとする。本発明の移動体の盗難防止装置は、移動体の盗難を的確に防止することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】
本発明の移動体の異常使用判定装置およびこれを用いた盗難防止装置は、上述の目的の少なくとも一部を達成するために以下の手段を採った。
【0006】
本発明の移動体の異常使用判定装置は、
第1の所定信号を受信したとき又は機械的な所定の操作がなされたときに移動体のドアをロックおよびアンロックするドアロックアンロック手段と、第2の所定信号を受信したときに前記移動体の運行を許可する運行許可手段とを有する移動体の異常使用判定装置であって、
前記ドアのアンロックが前記第1の所定信号の受信によるか前記機械的な所定の操作によるかを判定するアンロック手法判定手段と、
該判定されたアンロック手法と前記第2の所定信号とに基づいて前記移動体の異常使用を判定する異常使用判定手段と
を備えることを要旨とする。
【0007】
この本発明の移動体の異常使用判定装置では、ドアのアンロックが第1の所定信号の受信によるか機械的な所定の操作によるかのアンロック手法と移動体の運行の許可に用いる第2の所定信号とに基づいて移動体の異常使用を判定することができる。ここで、「異常使用」とは、不正使用などの通常の使用とは異なる使用が含まれる他、通常の使用とは異なる使用の可能性のある使用も含まれる。
【0008】
こうした本発明の移動体の異常使用判定装置において、前記異常使用判定手段は、所定回数に亘って前記アンロック手法が前記機械的な所定の操作によると判定されると共に前記第2の信号により前記移動体の運行が許可されたとき、該移動体の異常使用と判定する手段であるものとすることもできる。即ち、第1の所定信号の受信によらずに所定回数に亘って機械的な所定の操作によってドアがアンロックされて移動体が使用されたときに移動体の異常使用を判定するのである。こうすれば、不正に複製されたキーを用いた機械的な所定の操作による移動体の使用を判定することができる。
【0009】
また、本発明の移動体の異常使用判定装置において、前記第1の所定信号としての複数の信号と、該複数の信号と対をなす前記第2の信号としての複数の信号とを関連して記憶する信号記憶手段を備え、前記異常使用判定手段は、前記アンロック手法判定手段が前記アンロック手法が前記第1の所定信号の受信によると判定したとき、前記移動体のドアをアンロックする際に用いられた前記第1の所定信号と、該移動体の運行の許可を求める際に用いられた前記第2の所定信号とが前記信号記憶手段により記憶されている対の信号を構成するか否かに基づいて該移動体の異常使用を判定する手段であるものとすることもできる。こうすれば、対の信号を構成しない第1の所定信号と第2の所定信号とによる移動体の使用を異常使用として判定することができる。この態様の本発明の移動体の異常使用判定装置において、前記異常使用判定手段は、前記移動体のドアをアンロックする際に用いられた前記第1の所定信号と該移動体の運行の許可を求める際に用いられた前記第2の所定信号とが所定回数に亘って前記信号記憶手段により記憶されている対の信号を構成しないとき、前記移動体の異常使用を判定する手段であるものとすることもできる。こうすれば、移動体の異常使用をより正確に判定することができる。
【0010】
所定回数に亘っての判定に基づいて移動体の異常使用を判定する態様の本発明の移動体の異常使用判定装置において、前記所定回数は、前記第1の所定信号の受信による前記ドアのアンロックの故障に対して該故障の回復までに見込まれる前記機械的な所定の操作による前記ドアのアンロックの回数として設定された回数であるものとすることもできる。
【0011】
また、本発明の移動体の異常使用判定装置において、前記異常使用判定手段により前記移動体の異常使用が判定されたとき、該判定結果を出力する判定結果出力手段を備えるものとすることもできる。こうすれば、移動体の異常使用やその可能性を知ることができる。判定結果の出力方法としては、音声による出力や画像や文字の表示による出力,インジケータの点灯出力など種々の方法が含まれる。
【0012】
加えて、本発明の移動体の異常使用判定装置において、前記移動体は自動車であり、前記ドアロックアンロック手段は前記第1の所定信号を送信可能な送信機を有すると共に前記機械的な所定の操作が可能なキーに対応する手段であり、前記運行許可手段は、所定の電磁界を発生する電磁界発生手段を備え、該発生した電磁界に感応して前記第2の所定信号を出力するトランスポンダチップからの信号に対応する手段であるものとすることもできる。こうすれば、自動車の異常使用を有効に判定することができる。
【0013】
本発明の移動体の盗難防止装置は、
移動体の盗難を防止する盗難防止装置であって、
各態様のいずれかの本発明の移動体の異常使用判定装置と、
前記異常使用判定装置が備える前記異常使用判定手段により前記移動体の異常使用が判定されたとき、該移動体の所定の動作を禁止する異常使用時制御手段と
を備えることを要旨とする。
【0014】
この本発明の移動体の盗難防止装置では、本発明の移動体の異常使用判定装置により移動体の異常使用が判定されたときに、異常使用時制御手段が移動体の所定の動作を禁止する。即ち、通常の動作を禁止することにより、移動体の盗難を防止するのである。本発明の移動体の異常使用判定装置がより適切に移動体の異常使用を判定するから、適切な移動体の異常使用に対応することができる。
【0015】
こうした本発明の移動体の盗難防止装置において、前記異常使用時制御手段は、前記移動体の運行の許可を禁止する手段であるものとすることもできる。
【0016】
また、本発明の移動体の盗難防止装置において、前記異常使用判定装置は信号記憶手段を備える態様の異常使用判定装置であり、前記信号記憶手段に記憶される前記対をなす信号を追加または変更する記憶信号追加変更手段を備え、前記異常使用時制御手段は前記記憶信号追加変更手段による前記対をなす信号の追加または変更を禁止する手段であるものとすることもできる。こうすれば、移動体の異常使用を正常使用に変革するのを防止することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を実施例を用いて説明する。図1は、本発明の一実施例である車両の盗難防止装置30の構成の概略を示す構成図である。実施例の車両の盗難防止装置30は、図示するように、ワイヤレスキー22に内蔵されている信号生成IC24から送信されるワイヤレスID信号を受信してワイヤレスIDを照合するワイヤレス制御モジュール40と、ワイヤレスキー22に内蔵されているトランスポンダチップ28から送信されるイモビid信号とワイヤレス制御モジュール40からの制御信号とに基づいて車両のエンジンの駆動許可信号を出力するイモビライザ制御モジュール50とを備える。
【0018】
ワイヤレス制御モジュール40とイモビライザ制御モジュール50は、図示しないが、共にCPUを中心とするマイクロコンピュータを備える。このマイクロコンピュータは、CPUの他に処理プログラムを記憶するROMやデータを一時的に記憶するRAM,データを格納するEEPROM,入出力ポートなどを備えている。
【0019】
ワイヤレス制御モジュール40は、更にワイヤレスキー22の信号生成IC24から送信されるワイヤレスID信号を受信するためのワイヤレスアンテナ42を備える。また、ワイヤレス制御モジュール40が備えるマイクロコンピュータのRAMまたはEEPROMには、複数のキーに対するワイヤレスIDを格納するワイヤレスID格納領域44が設けられている。なお、ワイヤレス制御モジュール40が備えるマイクロコンピュータの出力ポートからは、ドアロック制御モジュール60への制御信号が出力されている。
【0020】
こうして構成されたワイヤレス制御モジュール40は、ワイヤレスキー22の信号生成IC24から送信されるワイヤレスID信号をワイヤレスアンテナ42で受信し、受信したワイヤレスID信号を復調して得られるワイヤレスIDをワイヤレスID格納領域44に格納されているワイヤレスIDのいずれかに一致するか照合し、照合したときにドアのロックおよびアンロックを制御するドアロック制御モジュール60に制御信号を出力すると共にワイヤレスIDを信号としてイモビライザ制御モジュール50に出力する。制御信号を入力したドアロック制御モジュール60は、ドアがロック状態のときにはアンロックすると共にハザードをアンロックを示す回数だけ点滅させるなどの制御を行ない、ドアがアンロック状態のときにはロックすると共にハザードをロックを示す回数だけ点滅させるなどの制御を行なう。
【0021】
イモビライザ制御モジュール50は、所定の電磁界を発生させるための電磁界発生回路52と、この電磁界に感応してワイヤレスキー22に内蔵されたトランスポンダチップ28から送信されるイモビid信号を受信するイモビアンテナ54とを備える。なお、ワイヤレスキー22に内蔵されているトランスポンダチップ28は、電磁界発生回路52により発生される所定の電磁界に感応してイモビid信号を出力するようになっている。したがって、イモビライザ制御モジュール50は、電磁界発生回路52で所定の電磁界を発生させることによってワイヤレスキー22に内蔵されているトランスポンダチップ28を感応し、トランスポンダチップ28から出力されるイモビid信号をイモビアンテナ54で受信できるようになっている。また、イモビライザ制御モジュール50が備えるマイクロコンピュータのRAMまたはEEPROMには、複数のキーに対するワイヤレスIDとイモビidと各キーに割り当てられたカウンタCとを関連して格納するイモビ格納領域56が設けられている。この他、イモビライザ制御モジュール50が備えるマイクロコンピュータの入力ポートには、車両のドアの開閉信号やドアのロック状態を示すロックポジション信号などが入力されている。また、イモビライザ制御モジュール50が備えるマイクロコンピュータの出力ポートからは、インジケータ58への駆動信号やエンジン制御モジュール70への制御信号などが出力されている。
【0022】
こうして構成されたイモビライザ制御モジュール50は、電磁界発生回路52で所定の電磁界を発生させると共にこの電磁界の発生に感応してワイヤレスキー22のトランスポンダチップ28から送信されるイモビid信号をイモビアンテナ54で受信し、受信したイモビid信号を復調して得られるイモビidをイモビ格納領域56に格納されているイモビidのいずれかに一致するか照合し、ワイヤレス制御モジュール40から出力されるワイヤレスIDの信号とカウンタCとに基づいてエンジン制御モジュール70に制御信号を出力する。制御信号を入力したエンジン制御モジュール70は、制御信号がエンジンの駆動許可信号であるときにはエンジンを操作者の指示に従って駆動する制御を行ない、制御信号がエンジンの駆動禁止信号であるときには操作者の指示に拘わらずエンジンの駆動を禁止する制御を行なう。
【0023】
なお、ワイヤレスキー22は、信号生成IC24からワイヤレスID信号を送信するための電力源としての電池26も内蔵している。また、ワイヤレスキー22は、ドアの鍵穴に直接差し込んで所定の角度だけ所定方向に回転させることによりドアをロックまたはアンロックすることができるキー本体21も備えている。
【0024】
次に、こうして構成された実施例の車両の盗難防止装置30の動作について説明する。図2は、イモビライザ制御モジュール50が備えるコンピュータにより実行される処理プログラムを例示するフローチャートである。処理プログラムが実行されると、コンピュータのCPUは、まず、ワイヤレスキー22の信号生成IC24からワイヤレスID信号が送信されてワイヤレス制御モジュール40でワイヤレスIDの照合がなされたか否かを判定する(ステップS100)。この判定は、ワイヤレス制御モジュール40からイモビライザ制御モジュール50に向けて出力される信号を読み込むことにより行なうことができる。実施例では、この信号を、ワイヤレス制御モジュール40でワイヤレスIDが照合がなされたときには照合されたワイヤレスIDの信号とし、ワイヤレス制御モジュール40でワイヤレスIDが照合がなされないときにはデフォルト値の信号とした。
【0025】
ワイヤレス制御モジュール40でワイヤレスIDの照合がなされないときには、ドアのロック状態がロック状態からアンロック状態に変化したか否かを判定すると共に(ステップS102)、ドアの状態が閉状態から開状態に変化したか否かを判定する(ステップS104)。実施例では、ドアのロック状態の変化の判定処理をロックポジション信号を読み込むことによって行ない、ドアの状態の変化の判定処理をドア開閉信号を読み込むことにより行なうものとした。
【0026】
ドアがロック状態からアンロック状態に変化したと判定されると共にドアが閉状態から開状態に変化したと判定されたとき、即ち、ワイヤレスキー22のキー本体21による機械的な所定の操作によりドアがアンロックされて開かれたときには、電磁界発生回路52により発生された所定の電磁界に感応してトランスポンダチップ28から送信されるイモビid信号をイモビアンテナ54で受信し、受信したイモビid信号を復調して得られるイモビidがイモビ格納領域56に格納されているいずれかのイモビidに一致するかの照合処理を行なう(ステップS106)。イモビidが照合されると、照合されたイモビidに関連してイモビ格納領域56に格納されたカウンタCをインクリメントし(ステップS108)、照合されたイモビidに対応するカウンタCを規定値と比較する(ステップS110)。ここで、規定値は、ドアロック制御モジュール60の故障やワイヤレスキー22の電池26のバッテリ上がりなどによりワイヤレスキー22の信号生成IC24から送信されるワイヤレスID信号によってはドアをアンロックできないときに、故障の修理や電池26の交換までに見込まれるキー本体21による機械的な所定の操作によるドアのアンロックの回数として設定され、車両の目的や利用形態などによって定められる。
【0027】
カウンタCが規定値より小さいときには、車両の異常使用ではないと判定してイモビライザを解除、即ちエンジンの駆動許可信号をエンジン制御モジュール70へ制御信号として出力して(ステップS112)、処理プログラムを終了する。
【0028】
一方、カウンタCが規定値以上のときには、車両の異常使用と判定してイモビ格納領域56への新規のイモビidの登録や登録されているイモビidの変更を禁止すると共に(ステップS114)、異常使用を出力して(ステップS116)、車両の異常使用と判定してイモビライザを解除せずに本ルーチンを終了する。イモビライザが解除されないから、即ちエンジンの駆動禁止信号がエンジン制御モジュール70から制御信号として出力された状態を維持するから、エンジンの始動を禁止して車両の異常使用を禁止することができる。
【0029】
ステップS102でドアのロック状態がロック状態からアンロック状態に変化していないと判定されたときや、ステップS104でドアが閉状態から開状態に変化していないと判定されたとき、または、ステップS106でイモビidが照合されなかったときには、イモビライザを解除することなく本ルーチンを終了する。
【0030】
ステップS100でワイヤレスIDの照合がなされたときには、照合されたワイヤレスIDに関連してイモビ格納領域56に格納されたカウンタCをリセットし(ステップS118)、受信したイモビid信号を復調して得られるイモビidがイモビ格納領域56に格納されているいずれかのイモビidに一致するかの照合処理を行なう(ステップS120)。そして、イモビidが照合されると、照合されたイモビidとステップS100で照合されたワイヤレスIDとがイモビ格納領域56に関連して格納されたものであるか否かを判定する(ステップS122)。即ち、ドアをアンロックしたワイヤレスキー22に内蔵されたトランスポンダチップ28から送信されたイモビid信号による照合であるか否かを判定するのである。ワイヤレスIDとイモビidとが関連して格納されたものであると判定されると、ステップS110以降の処理が行なわれる。この場合、カウンタCはリセットされているから、カウンタCは規定値より小さいと判定され、イモビライザが解除される。一方、ワイヤレスIDとイモビidとが関連して格納されたものではないと判定されると、ドアはワイヤレスキー22に内蔵された信号生成IC24から送信されたワイヤレスID信号に基づいてアンロックされたが、アンロックに用いたワイヤレスキー22に内蔵されているトランスポンダチップ28から送信されたイモビid信号による照合が行なわれなかったと判断し、車両の異常使用の可能性があるとしてステップS108以降の処理を行なう。この場合、照合されたイモビidに関連するカウンタCをインクリメントし、そのカウンタCを規定値と比較する。
【0031】
いま、ワイヤレスキー22からトランスポンダチップ28を取り出してイモビライザ制御モジュール50のイモビアンテナ54近傍に貼り付けられ、不正にワイヤレスキー22の複製が作成された場合を考える。正当な使用者がワイヤレスキー22を用いてワイヤレスでドアをアンロックしてエンジンを始動するときには、ステップS120の処理でイモビアンテナ54近傍に貼り付けられたトランスポンダチップ28によりイモビidが照合される。このとき、照合されたイモビidはドアをアンロックした際のワイヤレスIDと関連するものでないため、照合されたイモビidに関連するカウンタCがインクリメントされ、やがてその値が規定値以上となり、インジケータ58の点灯により正当な使用者は、車両の異常使用の可能性、即ちイモビアンテナ54近傍にトランスポンダチップ28が貼り付けられている状態を知ることができる。そして、貼り付けられたトランスポンダチップ28を取り除くなどの適切な処置を施すことができる。一方、不正に複製されたキーを用いて機械的な所定の操作によりドアをアンロックしてエンジンを始動するときには、ステップS106の処理でイモビアンテナ54近傍に貼り付けられたトランスポンダチップ28によりイモビidが照合される。このとき、照合されたイモビidに関連するカウンタCがインクリメントされるから、カウンタCの値はやがて規定値以上となってイモビライザが解除されないことになり、車両の運行を禁止することができる。しかも、イモビidの新規登録や変更を禁止するから、その後の車両の使用を禁止することができる。
【0032】
以上説明した実施例の車両の盗難防止装置30によれば、車両の異常使用を禁止することができると共に車両の異常使用の可能性を未然に発見することができる。しかも、車両の異常使用を判定したときには、イモビidの新規登録や変更を禁止するから、正規のワイヤレスキー22以外での車両の使用を禁止することができる。
【0033】
実施例の車両の盗難防止装置30では、ワイヤレスキー22のキー本体21による機械的な所定の操作によりドアがアンロックされて開かれ、イモビidが照合されたときには、照合されたイモビidに関連するカウンタCをインクリメントし、そのカウンタCが規定値以上になったときにイモビライザの解除を行なわないものとしたが、ワイヤレスキー22のキー本体21による機械的な所定の操作によりドアがアンロックされて開かれ、イモビidが照合されたときには、直ちにイモビライザの解除を行なわないものとしてもかまわない。
【0034】
また、実施例の車両の盗難防止装置30では、ワイヤレスでドアがアンロックされ、照合されたイモビidと照合されたワイヤレスIDとが関連するものではないと判定したときには、照合されたイモビidに関連するカウンタCをインクリメントし、そのカウンタCが規定値以上になったときにインジケータ58を点灯すると共にイモビライザの解除を行なわないものとしたが、照合されたイモビidと照合されたワイヤレスIDとが関連するものではないと判定したときには直ちにインジケータ58を点灯するものとしてよい。この場合、イモビライザの解除を行なうものとしても行なわないものとしても差し支えない。
【0035】
更に、実施例の車両の盗難防止装置30では、ワイヤレスキー22のキー本体21による機械的な所定の操作によりドアがアンロックされて開かれたか否かを判定すると共にイモビidの照合がなされたかを判定するものとしたが、ワイヤレスIDの照合なしにイモビidの照合がなされたか否かを判定するものとしてもかまわない。
【0036】
また、実施例の車両の盗難防止装置30では、車両の異常使用と判定した場合、イモビidの新規登録や変更を禁止したが、禁止しないものとしてもかまわない。またカウンタが規定値に満たなくとも、不正使用の可能性有りとみなし、カウンタがカウント中はイモビライザの解除は禁止しないものの、新規登録や変更のみを禁止するようにしてもよい。更に、実施例の車両の盗難防止装置30では、車両の異常使用と判定したときには異常使用の出力としてインジケータ58を点灯するものとしたが、音声により例えば「車両が異常使用されています」などと出力するものとしたり、警報を鳴らすものとしたり、表示画面を備える場合には文字や画像により車両の異常使用を表示するものなどとしてもよい。
【0037】
実施例の車両の盗難防止装置30では、車両の異常使用を判定すると共に車両の盗難を防止するものとして説明したが、車両以外の移動体、例えば船舶や航空機などの異常使用を判定すると共に車両以外の移動体の盗難を防止するものとして適用してもよいのはもちろんである。
【0038】
以上、本発明の実施の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例である車両の盗難防止装置30の構成の概略を示す構成図である。
【図2】 イモビライザ制御モジュール50における処理を例示するフローチャートである。
【符号の説明】
22 ワイヤレスキー、24 信号生成IC、26 電池、28 トランスポンダチップ、30 車両の盗難防止装置、40 ワイヤレス制御モジュール、42 ワイヤレスアンテナ、44 ワイヤレスID格納領域、50 イモビライザ制御モジュール、52 電磁界発生回路、54 イモビアンテナ、56 イモビ格納領域、58 インジケータ、60 ドアロック制御モジュール、70 エンジン制御モジュール。

Claims (10)

  1. 第1の所定信号を受信したとき又は機械的な所定の操作がなされたときに移動体のドアをロックおよびアンロックするドアロックアンロック手段と、第2の所定信号を受信したときに前記移動体の運行を許可する運行許可手段とを有する移動体の異常使用判定装置であって、
    前記ドアのアンロックが前記第1の所定信号の受信によるか前記機械的な所定の操作によるかを判定するアンロック手法判定手段と、
    該判定されたアンロック手法と前記第2の所定信号とに基づいて前記移動体の異常使用を判定する異常使用判定手段と
    を備える移動体の異常使用判定装置。
  2. 前記異常使用判定手段は、所定回数に亘って前記アンロック手法が前記機械的な所定の操作によると判定されると共に前記第2の信号により前記移動体の運行が許可されたとき、該移動体の異常使用と判定する手段である請求項1記載の移動体の異常使用判定装置。
  3. 請求項1記載の移動体の異常使用判定装置であって、
    前記第1の所定信号としての複数の信号と、該複数の信号と対をなす前記第2の信号としての複数の信号とを関連して記憶する信号記憶手段を備え、
    前記異常使用判定手段は、前記アンロック手法判定手段が前記アンロック手法が前記第1の所定信号の受信によると判定したとき、前記移動体のドアをアンロックする際に用いられた前記第1の所定信号と、該移動体の運行の許可を求める際に用いられた前記第2の所定信号とが前記信号記憶手段により記憶されている対の信号を構成するか否かに基づいて該移動体の異常使用を判定する手段である
    移動体の異常使用判定装置。
  4. 前記異常使用判定手段は、前記移動体のドアをアンロックする際に用いられた前記第1の所定信号と該移動体の運行の許可を求める際に用いられた前記第2の所定信号とが所定回数に亘って前記信号記憶手段により記憶されている対の信号を構成しないとき、前記移動体の異常使用を判定する手段である請求項3記載の移動体の異常使用判定装置。
  5. 前記所定回数は、前記第1の所定信号の受信による前記ドアのアンロックの故障に対して該故障の回復までに見込まれる前記機械的な所定の操作による前記ドアのアンロックの回数として設定された回数である請求項2または4記載の移動体の異常使用判定装置。
  6. 前記異常使用判定手段により前記移動体の異常使用が判定されたとき、該判定結果を出力する判定結果出力手段を備える請求項1ないし5いずれか記載の移動体の異常使用判定装置。
  7. 請求項1ないし6いずれか記載の移動体の異常使用判定装置であって、
    前記移動体は、自動車であり、
    前記ドアロックアンロック手段は、前記第1の所定信号を送信可能な送信機を有すると共に前記機械的な所定の操作が可能なキーに対応する手段であり、
    前記運行許可手段は、所定の電磁界を発生する電磁界発生手段を備え、該発生した電磁界に感応して前記第2の所定信号を出力するトランスポンダチップからの信号に対応する手段である
    移動体の異常使用判定装置。
  8. 移動体の盗難を防止する盗難防止装置であって、
    請求項1ないし7いずれか記載の移動体の異常使用判定装置と、
    前記異常使用判定装置が備える前記異常使用判定手段により前記移動体の異常使用が判定されたとき、該移動体の所定の動作を禁止する異常使用時制御手段と
    を備える移動体の盗難防止装置。
  9. 前記異常使用時制御手段は、前記移動体の運行の許可を禁止する手段である請求項8記載の移動体の盗難防止装置。
  10. 請求項8または9記載の移動体の盗難防止装置であって、前記異常使用判定装置は、請求項3または4に係る異常使用判定装置であり、前記信号記憶手段に記憶される前記対をなす信号を追加または変更する記憶信号追加変更手段を備え、
    前記異常使用時制御手段は、前記記憶信号追加変更手段による前記対をなす信号の追加または変更を禁止する手段である
    移動体の盗難防止装置。
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