JP3666155B2 - 通信方法、送信装置及び受信装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばセルラ方式の無線電話システムの基地局や端末装置に適用して好適な通信方法と、その通信方法が適用される送信装置及び受信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
無線電話システムなどの移動通信においては、基地局を所定間隔で複数配置してサービスエリアを構成させ、各基地局では複数の移動局(端末装置)を接続させる多元接続が行われている。この場合、それぞれの基地局には、予め所定の伝送帯域が割当ててあり、その伝送帯域内に複数の伝送チャンネルを設定して、各端末装置から通信要求があるとき等に、その端末装置に対していずれかの伝送チャンネルを割当て、端末装置側ではその割当てられた伝送チャンネルを使用して基地局を経由した通信を開始させるようにしてある。
【0003】
この伝送チャンネルを設定する通信方式としては、例えば周波数分割多元接続(FDMA:Frequency Division Multiple Access)、時分割多元接続方式(TDMA:Time Division Multiple Access )、符号分割多元接続方式(CDMA:Code Division Multiple Access )などがある。
【0004】
各方式について簡単に説明すると、FDMA方式の場合には、用意された伝送帯域を周波数で分割して複数の伝送チャンネルを設定するものである。TDMA方式の場合には、伝送帯域を周波数で分割して複数の伝送チャンネルを設定し、その各伝送チャンネルを所定時間単位で分割して、1伝送チャンネル中に複数のタイムスロットを形成させ、そのタイムスロット毎に接続する端末装置を割当てるようにしたもので、1伝送チャンネルを使用して複数の端末装置と同時に接続できる。CDMA方式の場合には、各端末装置毎に特定の符号を割当て、同一搬送波(キャリア)の変調波をこの符号でスペクトラム拡散して基地局に送信し、受信側では各々符号同期をとって、所望の端末装置からの信号を識別する多元接続方式である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、無線電話システムにおいては、いずれの方式で伝送チャンネルを設定する場合でも、1伝送チャンネルで伝送できる伝送容量は決められていて、伝送容量を伝送するデータの種別により変えることはできなかった。一般に無線電話システムの場合には、通話用の音声データの伝送ができる程度の容量に1伝送チャンネルの伝送容量を設定してある。
【0006】
一方、近年携帯電話機などの無線端末を使用して、音声データ以外の各種データを伝送出来るようにすることが実用化されつつあるが、このように1伝送チャンネルで決められた伝送容量しかできないと、例えば大容量のデータ伝送に時間がかかる不都合がある。この不都合を解決するためには、1伝送チャンネルで伝送できる伝送容量として、大きな伝送容量を設定すれば良い。ところが、1チャンネルの伝送容量を大きくすると、それだけ1伝送チャンネルの周波数帯域幅などが広く必要で、1つの基地局に割当てられた伝送帯域内に設定できる伝送チャンネルの数が少なくなってしまうと共に、音声データなどの比較的容量の少ないデータを伝送する場合には、各伝送チャンネルで伝送されるデータ量が、そのチャンネルで伝送できる容量よりも少ないデータ量となり、伝送帯域が有効に活用されないと言う不都合が生じてしまう。
【0007】
このため、本出願人は先に伝送容量を可変できる伝送方式を適用した通信方法及び通信装置を提案した(特願平8−312295号など)。ところで、デジタルデータを無線伝送する場合には、伝送するデータのデータ配列を並び変えて伝送するインターリーブ処理を行い、一部のデータが受信時に欠落しても、エラー訂正処理などで復元できるようにしてある。
【0008】
ここで、従来のインターリーブ処理は、決められた伝送容量のデータをインターリーブすることしか考慮されてなく、伝送容量が可変する通信方式にそのまま適用した場合には、伝送容量が変化したとき、受信側で正しく元の配列のデータに並び変える処理ができなくなってしまう可能性があった。
【0009】
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、無線電話システムなどの無線通信において、伝送容量が変化した場合でもインターリーブ処理が適正にできるようにすることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この問題点を解決するために本発明は、第1の伝送チャンネルと、第2の伝送チャンネルを設定して、第1,第2の伝送チャンネルのいずれか一方のチャンネルだけを使用した通信と、両伝送チャンネルを同時に使用した通信とが選択的に行われる場合に、第1,第2の両伝送チャンネルを同時に使用した通信時のインターリーブ処理及びデインターリーブ処理として、この第1,第2の伝送チャンネルのデータを所定の配列の1系列のデータ又は個別のデータとして所定のインターリーブパターンで並び変える処理を行うと共に、
第1の伝送チャンネルだけを使用した伝送から第1,第2の両伝送チャンネルを同時に使用した通信に切換わった直後に、第2の伝送チャンネルの一部に、送信データが存在しない区間を設けて、所定のインターリーブパターンとなるようにしたものである。
【0011】
かかる処理を行うことによって、第1,第2の両伝送チャンネルを使用した伝送時のインターリーブ処理が適正に行われる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1の実施例を、図1〜図5を参照して説明する。
【0013】
第1の実施例では、TDMA方式を適用した無線電話システムに適用したもので、基地局が所定間隔で配置されて通信エリアが設定されるセルラ方式の無線電話システムとしてある。
【0014】
まずその無線電話システムに使用される端末装置の構成を、図1に示す。まず受信系の構成について説明すると、アンテナ11は、アンテナ共用器12を介して受信部13に接続してあり、PLL回路などで構成される周波数シンセサイザ14の出力周波数信号が受信部13に供給される。ここで、アンテナ11から受信部13に供給される受信信号に、周波数14の出力周波数信号を混合して、所定の周波数の受信信号を中間周波信号に周波数変換する。この場合、周波数シンセサイザ14の出力周波数は、この端末装置の通信動作を制御するシステムコントローラである制御部22の制御に基づいて決められる。
【0015】
中間周波信号とされた受信信号は、復調部15に供給されて、規定された通信方式に基づいた復調処理が行われ、シンボル系列の受信データとする。この場合、復調部15では、送信時にインターリーブされたデータ配列を元に戻すデインターリーブ処理を行うようにしてある。このデインターリーブ処理の詳細については後述する。そして、復調されたシンボル系列の受信データをTDMA処理部16に供給し、その受信データから必要なデータを抽出して、それぞれ対応した信号処理部に供給する。
【0016】
例えば、受信データに含まれる音声データについては、音声処理部17に供給し、この音声処理部17内での音声処理でアナログ音声信号として、接続されたスピーカ18から放音させる。また、受信データに含まれるファクシミリデータについては、ファクシミリ処理部24に供給し、このファクシミリ処理部24でファクシミリ装置(図示せず)に供給するためのデータとする。また、受信データに含まれる電子メールデータについては、電子メール処理部25に供給し、この電子メール処理部25で電子メール受信装置(パーソナルコンピュータ装置や電子携帯端末など:図示せず)に供給するためのデータとする。また、受信データに含まれる制御データについては制御部22に供給し、制御部22で対応した通信制御を実行させる。なお、これらの受信データの種別は、例えば受信データに含まれる制御データなどにより判別する。
【0017】
次に、端末装置の送信系について説明すると、例えば音声データについては、音声処理部17に接続されたマイクロホン19が拾った音声信号を、この音声処理部17で伝送用のデジタル音声データとし、この音声データをTDMA処理部16に供給し、送信用のシンボル系列の所定位置に配置する。送信用のシンボル系列の他の位置には、予め決められた同期パターンや、制御部22から供給される制御データなどを配置し、送信用の構成のタイムスロットとする。
【0018】
そして、TDMA処理部16が出力するシンボル系列の送信データを、変調部20に供給し、送信用の変調処理を行い、その変調された信号を送信部21に供給し、周波数シンセサイザ14が出力する周波数信号を混合して、所定の送信周波数に周波数変換する。この送信周波数の送信信号は、アンテナ共用器12を介してアンテナ11に供給されて、無線送信される。変調部20での変調時には、送信データの配列を並び変えるインターリーブ処理を行うようにしてある。このインターリーブ処理の詳細については後述する。
【0019】
また、図示しないファクシミリ装置(又はファクシミリ通信用モデムが接続されたコンピュータ装置など)からファクシミリ処理部24に供給されるファクシミリ信号については、ファクシミリ処理部24で伝送用のファクシミリデータとし、このファクシミリデータをTDMA処理部16に供給し、上述した音声データの場合と同様の送信処理を行う。さらに、図示しない電子メール送受信用の装置から電子メール処理部25に供給される送信用の電子メールデータについては、電子メール処理部25で伝送用の電子メールデータとし、この電子メールデータをTDMA処理部16に供給し、上述した音声データの場合と同様の送信処理を行う。
【0020】
なお、制御部22には、各種キー23が接続してあり、発信や着信などの操作がキー23により行われる。また、本例の端末装置は、複数のタイムスロットを同時に通信処理できる能力を備え、制御部22の制御に基づいて同時に通信処理するタイムスロット数が設定される。この複数のタイムスロットを同時に使用する処理については後述する。
【0021】
次に、端末装置と通信を行う基地局の構成を、図2を参照して説明する。基地局の基本的な通信処理構成としては、端末装置と同じであるが、複数台の端末装置と同時に通信を行う構成が端末装置とは異なる。即ち、2系統のアンテナ51,52が、合成・分離回路53に接続してあり、合成・分離回路53で受信信号を伝送チャンネル毎などに分離して、各端末装置からの受信信号を1台又は所定の複数台の端末装置毎の複数系統の信号に分離する。分離されたそれぞれの系統の受信信号は、それぞれ別の通信部54a,54b‥‥54n(nは任意の数)に供給して、受信処理及び復調処理を行い、復調された受信データを、基地局を統括する通信制御局と接続される専用回線57に送出するための送信処理を行い、処理された信号を合成・分離回路56を介して専用回線57側に送出する。
【0022】
また、専用回線57側から基地局に伝送される信号を、合成・分離回路56により複数系統の信号に分離し、その分離された各系統の信号を、それぞれ別の通信部54a,54b‥‥54nに供給して、専用回線57からの受信処理を行った後、端末装置への送信用の変調処理及び送信処理を行い、合成・分離回路53を介していずれかのアンテナ51,52に供給して、無線送信する。
【0023】
なお、基地局の各通信部54a〜54nでの送信や受信の処理は、制御部55の制御に基づいて行われ、必要な制御データの付加や判別なども、制御部55の制御に基づいて行われる。また、各通信部54a〜54nでの変調処理や復調処理では、データの並び変えを行うインターリーブ処理及びデインターリーブ処理を行うようにしてある。
【0024】
次に、以上説明した端末装置と基地局との間で通信を行う場合の、通信状態について説明する。本例においては、端末装置と基地局との間で通信を行う際の伝送容量を、適応的に設定できるようにしたものである。この適応的に伝送容量を設定する処理を、端末装置と基地局との間の通信方式として、TDMA方式(時分割多元接続方式)を適用した場合について説明すると、ここでは端末装置から基地局への上り回線の伝送周波数と、基地局から端末装置への下り回線の伝送周波数で別の伝送周波数が使用されて、端末装置と基地局との間の通信回線が設定されるようにしてある。
【0025】
TDMA方式の場合には、1つの伝送帯域を所定時間単位で分割して、複数の端末装置で同時に使用する多元接続を行うようにしてある。即ち、例えば1伝送帯域を3分割する場合には、図3に示すように、所定時間単位で1フレームを規定し、このフレーム構造が繰り返される。そして1フレームを3分割して、その分割されたそれぞれをタイムスロットT1,T2,T3とする。1タイムスロットの時間としては、例えば数百μ秒〜数m秒程度の時間で、一般には各タイムスロットT1,T2,T3の時間は同じであるが、各タイムスロットで伝送できる情報量を変えるために、異なる時間を設定しても良い。そして、各タイムスロットの区間のバースト信号を間欠的に端末装置と基地局との間で送受信するものである。
【0026】
本例の場合には、上り回線として使用される伝送帯域内の各伝送チャンネル(伝送周波数)と、下り回線として使用される伝送帯域内の各伝送チャンネル(伝送周波数)とのそれぞれで、図3に示す同じタイミングのフレーム構成が規定される。そして、例えば図4のAに示すように、各フレーム中のタイムスロットT1を使用する通信回線が、ある端末装置と基地局との間で設定されて、双方向の通信が行われ、所定の情報(音声データ,ファクシミリデータ,電子メールデータなど)の伝送が行われているとする。なお、以下の説明では、特に説明しない限り、上り回線,下り回線の双方で、同じ状態で各フレーム中のタイムスロットが使用される。また、このフレーム構成は、音声データなどの情報の伝送に使用されるいわゆる情報チャンネルの構成であり、発呼,着呼などの制御を行う制御データの伝送を行う制御チャンネルについては、情報チャンネルとは別に設定してある。
【0027】
この構成でタイムスロットT1を使用した通信回線が設定されている最中に、送信させる情報の伝送容量を増大させたい要請(即ち伝送速度の高速化の要請)があるとする。このとき、同じ伝送周波数中に空きスロットがある場合には、その空きスロットを、このときの通信回線に追加して割当てる処理を行う。
【0028】
図5は、その場合の接続シーケンスを示す図で、この図5でチャンネル1(CH1)の通信は、タイムスロットT1を使用した継続した通信(図5中に実線で示す通信)であり、チャンネル2(CH2)の通信は、タイムスロットT2を使用した新たに追加された通信(図5中に破線で示す通信)である。まず、タイムスロットT1を使用したチャンネル1の通信が行われている最中に、端末装置から新たな情報の送信開始などのために、伝送容量を増大させたいとする。このとき、端末装置から基地局に対して、現在通信中の上り回線のタイムスロットT1(チャンネル1)内の所定の区間を使用して、新たな情報チャンネルの生成要請信号S101を送信する。
【0029】
基地局では、この新たな情報チャンネルの生成要請信号S101を受信すると、同じ伝送周波数中の空きスロットを判断して、その空きスロットに新チャンネルの開設を受諾する信号と、その受諾に伴って変更されるパラメータの信号S102を伝送する。この信号S102の伝送は、現在通信中の下り回線のタイムスロットT1(チャンネル1)内の所定の区間を使用して行う。端末装置では、この受諾信号などを受信して確認すると、確認信号(ACK信号)S103を上り回線のタイムスロットT1を使用して送信する。
【0030】
ここで、基地局から伝送されるパラメータには、新チャンネルとして割当てられるスロット番号(ここではスロットT2)のデータの他に、そのスロットで通信を開始させるタイミングのデータについても伝送される。そして、指示されたタイミングで、新たに割当てられた下り回線のスロットT2で、基地局からヘッダ情報信号の伝送を開始させると共に、新たに割当てられた上り回線のスロットT2で、端末装置からもヘッダ情報信号の伝送を開始させる(図5でS104として示す処理)。従って、図4のBに示すように、各フレーム中のスロットT1で音声データなどの情報の伝送が継続して行われていると共に、スロットT2を使用して、ヘッダ情報信号の伝送が開始される。なお、ヘッダ情報信号は、例えば特定のパターンのデータなどの予め決まった信号である。
【0031】
この新たに割当てられたスロットT2を使用した双方向のヘッダ情報信号の伝送S104が行われると、受信側の制御部では、そのヘッダ情報信号を正しく受信できたか判断し、正しく受信できたと判断したとき、タイムスロットT1内の所定の区間を使用して、確認信号S105を相手に対して伝送する。そして、双方でこの確認信号S105を受信して判別すると、新たに割当てられたスロットT2を使用した情報の伝送を開始させ、図4のCに示す状態で、1台の端末装置と基地局との間の通信回線が設定される。ここで、スロットT1とスロットT2で伝送される情報としては、同じ種類の情報を2スロットに分割して伝送させる他に、各スロットT1,T2で異なる種類の情報(例えば音声データと電子メールデータなど)を伝送させるようにしても良い。
【0032】
次に、元の伝送容量に戻したい場合(或いは最初から2スロット使用した伝送回線が設定されている場合に伝送容量を減らしたい場合)について説明する。端末装置からの要請で伝送容量を減らす場合には、図5に示すように、上り回線のスロットT2を使用して、端末装置から基地局にスロットT2(チャンネル2)の開放要請信号S106を伝送する。この開放要請信号S106を基地局が受信して制御部が確認すると、確認信号及び変更されるパラメータの信号S107を、下り回線のスロットT2を使用して端末装置に伝送する。この変更されるパラメータの伝送に続いて、回線開放用のトレーラ情報信号として、開放スロット番号などを指定する信号S108を、下り回線のスロットT2を使用して端末装置に伝送する。この信号S108を端末装置で受信して制御部が確認すると、確認信号(ACK信号)S109を上り回線のスロットT2を使用して基地局に伝送し、このスロットT2を使用した通信を終了させて、スロットT2(チャンネル2)による通信回線を開放させる。以後は、スロットT1による通信回線だけが残り、図4のAに示す通信回線設定状態となる。
【0033】
次に、このように伝送容量を変化させる本例の通信処理に適用されるインターリーブ処理及びデインターリーブ処理を説明する。ここでは、チャンネルを増設して伝送容量を増やす前と、増やす後でインターリーブ処理を変える例と、インターリーブ処理を各チャンネルで個別に設定する例の2つの例について説明する。
【0034】
まず、伝送容量の変化でインターリーブ処理を変える例を、図6を参照して説明する。図6では、タイミングtx で伝送容量が変化したものとし、タイミングtx より前ではチャンネル1(スロットT1)だけによる通信回線が設定されて通信を行い、タイミングtx より後ではチャンネル2(スロットT2)が増設された通信回線が設定されて通信を行うものとする。ここでは、1フレームのデータを4フレームに分散させるインターリーブ処理を行うものとしてあり、送信側でインターリーブされる前のデータとして、図6の(a)に示すデータが得られるものとする。即ち、チャンネル1だけで通信中の或るフレームでは、データA1,A2,A3,A4が1スロット期間に送信データとして得られるが、送信側でのインターリーブ処理により、図6の(b)に示すように、各データA1〜A4は別のフレーム期間のスロットに分散されて、そのインターリーブ処理されたデータが変調されて送信される。
【0035】
そして、受信側では、このチャンネル1のデータの4フレーム期間に分散されて伝送されたデータの配列を元に戻すデインターリーブ処理を行って、図6の(c)に示すように、元のデータ配列のスロット構成のデータを復元する。
【0036】
ここで、タイミングtx の後では、1フレームで送信されるデータが2倍になって2スロット期間で送信される。例えば、タイミングtx の直後のフレームでは、2スロット期間の送信データD1,D2,‥‥D8が図6の(a)に示すように生成されるが、この1フレームを構成する2スロット期間のデータD1〜D8を、1系列のデータとして扱って4フレームに分散させる2チャンネルに跨がったインターリーブ処理を行い、図6の(b)に示すように、インターリーブされた各フレームの送信データを、チャンネル1(スロットT1)とチャンネル2(スロットT2)に2分割して送信する。なお、図6の(b)の送信データ中のPADは、データが送信されない区間(実際には何らかのダミーデータを送信したり、或いは送信電力を0としたりする)で、チャンネル増設直後にその増設されたチャンネルで送信するデータが存在しない区間である。
【0037】
このようにインターリーブされて伝送されたデータは、受信データの4フレーム8スロットのデータのデインターリーブ処理で元の配列に戻され、1フレーム毎に2スロットのデータが抽出されるようになる。なお、図6の処理は、インターリーブ処理,デインターリーブ処理の概要を説明するために簡略化して示した図で、実際のインターリーブ処理及びデインターリーブ処理では、より複雑にデータの並び変え処理が実行される。
【0038】
このように同時に送信するチャンネル数が増えると同時に、その増えたチャンネルによる伝送容量に対応したインターリーブ処理及びデインターリーブ処理に切換えることで、チャンネル数の増加に簡単に対処できる。なお、チャンネル数を減少させる場合には、図6の例とは逆にインターリーブ処理及びデインターリーブ処理を変化させることで対処できる。
【0039】
次に、別のインターリーブ処理の例として、チャンネル増設があった場合でもインターリーブ処理を各チャンネルで個別に設定する例を、図7を参照して説明する。図7では、タイミングtx で伝送容量が変化したものとし、タイミングtx より前ではチャンネル1(スロットT1)だけによる通信回線が設定されて通信を行い、タイミングtx より後ではチャンネル2(スロットT2)が増設された通信回線が設定されて通信を行うものとする。ここでは、1フレームのデータを4フレームに分散させるインターリーブ処理を行うものとしてある。即ち、図7の(a)が送信側でインターリーブされる前のデータであり、図7の(b)はインターリーブされて伝送されるデータであり、4フレームに分散されて伝送されていることが示されている。そして、図7の(c)は、デインターリーブされて復元されるデータであり、4フレームに分散されたデータから、1フレームのデータが復元されることを示している。このチャンネル1だけで送信されるタイミングtx より前のインターリーブ状態は、図6で説明した例と同じである。
【0040】
そして、タイミングtx でチャンネル2(スロットT2)が増設された後には、チャンネル1,チャンネル2の送信データそれぞれに対して個別にインターリーブ処理を行うようにしてある。即ち、タイミングtx 以後の1フレーム2スロット分の送信データの内の前半のデータ(例えばタイミングtx 直後のフレームのデータD1〜D4)は、図7の(b)に示すように、チャンネル1で送信されるスロットに分散されて、インターリーブされる。そして、1フレーム2スロット分の送信データの内の後半のデータ(例えばタイミングtx 直後のフレームのデータD5〜D8)は、図7の(b)に示すように、チャンネル2で送信されるスロットに分散されて、インターリーブされる。
【0041】
このインターリーブ状態は、チャンネル1で送信されるデータだけで見た場合、チャンネル増設がある前と後で同一であり、増設されたチャンネル2についても、チャンネル1と同一のインターリーブ処理が繰り返されるものである。従って、デインターリーブされたデータについても、図7の(c)に示すように、各フレームの前半のデータがチャンネル1で伝送されたデータであり、後半のデータがチャンネル2で伝送されたデータである。なお、図7に示した処理についても、図6の処理と同様に、インターリーブ処理,デインターリーブ処理の概要を説明するために簡略化して示した図であり、実際のインターリーブ処理及びデインターリーブ処理では、より複雑にデータの並び変え処理が実行される。
【0042】
この図7に示すようにインターリーブ処理及びデインターリーブ処理が行われることで、チャンネル増設があった場合でも、各チャンネル内では同一の処理が継続して行われ、伝送容量の変化に伴うインターリーブ処理の変化がなく、良好にインターリーブ処理してデータを伝送することができる。また、図7では示さないが、チャンネル数が減少する場合にも、減少後に残るチャンネルについてのインターリーブ処理を継続して行うことで、簡単に適正なインターリーブ処理ができる。
【0043】
なお、図7の例では、チャンネル1とチャンネル2とで同一のデータ配列のインターリーブ処理を設定するようにしたが、チャンネル1でのインターリーブによるデータ配列と、チャンネル2でのインターリーブによるデータ配列とを変えるようにしても良い。また、伝送容量の増加や減少は、2倍や1/2倍に限らず、最小伝送容量の整数倍で行うことも同様にできる。
【0044】
また、ここまでの説明では、伝送容量の変化に伴ったインターリーブ処理の設定として、伝送容量の変化に応じてインターリーブパターンを変える処理と、伝送容量が増えた場合に同じインターリーブパターンを繰り返す処理とのいずれかを設定するようにしたが、両処理を組み合わせるようにしても良い。即ち、例えば図5に示した接続シーケンスの中で、チャンネル1の通信中にチャンネル2の通信を開始させたS104でのヘッダ情報信号の伝送開始時には、チャンネル1とチャンネル2とで、個別に同じインターリーブパターン(チャンネル毎に異なるインターリーブパターンを設定しても良い)を設定して送信と受信の処理を行う。そして、確認信号S105の伝送による決定の後、実際にチャンネル2で音声データなどを伝送するタイミングになったら、チャンネル1のデータとチャンネル2のデータとを、1系列のデータとして扱ってインターリーブするインターリーブパターンを設定して、送信と受信を行うようにしても良い。
【0045】
次に、本発明の第2の実施例を、図8〜図20を参照して説明する。
【0046】
本例においては、マルチキャリア伝送方式によるセルラ方式の無線電話システムに適用したもので、まずそのマルチキャリア伝送方式の詳細を、図8〜図10を参照して説明する。本例の通信方式の構成は、予め割当てられた帯域(Band)内に複数のサブキャリアを連続的に配置し、この1帯域内の複数のサブキャリアを1つの伝送路(パス)で同時に使用するいわゆるマルチキャリア方式としてあり、さらに1帯域内の複数のサブキャリアを一括して帯域で分割(Division)して変調するもので、ここでは帯域分割多元接続(BDMA:Band Division Multiple Access )と称する。
【0047】
以下、その構成について説明すると、図8は、本例の伝送信号のスロット構成を示す図で、縦軸を周波数、横軸を時間としたものである。本例の場合には、周波数軸と時間軸とを格子状に分割した直交基底を与えるものである。即ち、1つの伝送帯域(1バンドスロット)が150KHzとされ、この150KHzの1伝送帯域内に、24本のサブキャリアを配置する。この24本のサブキャリアは、6.25kHz間隔で等間隔に連続的に配置され、1キャリア毎に0から23までのサブキャリア番号が付与される。但し、実際に存在するサブキャリアは、サブキャリア番号1から22までの22本としてあり、1バンドスロット内の両端部のサブキャリア番号0及び23についてはサブキャリアを立てないガードバンドとしてあり、電力を0としてある。
【0048】
そして時間軸でみると、200μ秒間隔で1タイムスロットが規定され、1タイムスロット毎に22本のサブキャリアにバースト信号が変調されて伝送される。そして、25タイムスロット(即ち5m秒)配置された状態が、1フレームと定義される。この1フレーム内の各タイムスロットには、0から24までのタイムスロット番号が付与される。図8中にハッチングを付与して示す範囲は、1バンドスロットの1タイムスロット区間を示すものである。なお、ここではスロット番号24のタイムスロットは、データが伝送されない期間とされる。
【0049】
そして、この周波数軸と時間軸とを格子状に分割した直交基底を使用して、基地局が複数の移動局(端末装置)と同時期に通信を行う多元接続を行うものである。ここで、各移動局との接続状態としては、図9に示す構成で行われる。図9は、1バンドスロット(実際には後述する周波数ホッピングにより使用するバンドスロットは切換わる)を使用して、基地局に接続される6つの移動局(ユーザー)U0,U1,U2‥‥U5のタイムスロットの使用状態を示す図で、Rとして示すタイムスロットは受信スロットで、Tとして示すタイムスロットは送信スロットであり、基地局で規定されるフレームタイミングは図9のAに示すように24タイムスロット周期(25タイムスロット用意された内の最後のスロットであるスロット番号24は使用されない)で設定される。なお、ここでは送信スロットと受信スロットとは別の帯域を使用して伝送されるものとしてある。
【0050】
例えば図9のBに示す移動局U0は、受信スロットとして1フレーム内のタイムスロット番号0,6,12,18が使用され、送信スロットとしてタイムスロット番号3,9,15,21が使用され、それぞれのタイムスロットでバースト信号の受信又は送信を行う。また、図9のCに示す移動局U1は、受信スロットとして1フレーム内のタイムスロット番号1,7,13,19が使用され、送信スロットとしてタイムスロット番号4,10,16,22が使用される。また、図9のDに示す移動局U2は、受信スロットとして1フレーム内のタイムスロット番号2,8,14,20が使用され、送信スロットとしてタイムスロット番号5,11,17,23が使用される。また、図9のEに示す移動局U3は、受信スロットとして1フレーム内のタイムスロット番号3,9,15,21が使用され、送信スロットとしてタイムスロット番号0,6,12,18が使用される。また、図9のFに示す移動局U4は、受信スロットとして1フレーム内のタイムスロット番号4,10,16,22が使用され、送信スロットとしてタイムスロット番号1,7,13,22が使用される。さらに、図9のGに示す移動局U5は、受信スロットとして1フレーム内のタイムスロット番号5,11,16,22が使用され、送信スロットとしてタイムスロット番号2,8,14,20が使用される。
【0051】
図9に示す構成としたことで、1バントスロットに6つの移動局が接続される6TDMA(時分割多元接続)が行われるが、各移動局側から見ると、1タイムスロット期間の受信及び送信を行った後に、次の送信又は受信が行われるまで2タイムスロット期間(即ち400μ秒)の余裕があり、この余裕を使用して、タイミング処理と周波数ホッピングと称される処理を行う。即ち、各送信スロットTの前の約200μ秒間には、送信タイミングを基地局側からの信号のタイミングに合わせるタイミング処理TAを行う。そして、各送信スロットTが終了した約200μ秒後には、送信及び受信を行うバンドスロットを別のバンドスロットに切換える周波数ホッピングを行う。
【0052】
そして、1つの基地局には複数のバンドスロットを割当てる。例えば1つの基地局で1つのセルが構成されるセルラ方式のシステムである場合で、1つのセルに1.2MHzの帯域が割当てられている場合には、8バンドスロットを1つのセルに配置することができる。同様に、1つのセルに2.4MHzの帯域が割当てられている場合には、16バンドスロットを1つのセルに配置することができ、1つのセルに4.8MHzの帯域が割当てられている場合には、32バンドスロットを1つのセルに配置することができ、1つのセルに9.6MHzの帯域が割当てられている場合には、64バンドスロットを1つのセルに配置することがでる。そして、この1つのセルに割当てられた複数のバンドスロットを均等に使用するように、周波数ホッピングと称される周波数切換え処理を行う。
【0053】
図10は、1つのセルに8バンドスロットが配置された場合の例を示し、図10のAに示すように、用意された8バンドスロットのそれぞれで、図10のBに示すように、22本のキャリアが立てられてデータ伝送を行う。
【0054】
このように通信を行う状態を設定することで、各移動局と基地局との間で伝送される信号は、他の信号に対して直交性が保たれた状態となり、他の信号の干渉を受けることなく、該当する信号だけを良好に取り出すことができる。そして、周波数ホッピングにより伝送するバンドスロットを随時切換えるので、各基地局に用意された伝送帯域が有効に活用され、効率の良い伝送ができる。この場合、上述したように1つの基地局(セル)に割当てる周波数帯域を、自由に割当てることができるので、使用される状況に応じた自由なシステム設定が可能になる。
【0055】
次に、以上説明したシステム構成にて基地局と端末装置(移動局)との間で通信を行う場合の、基地局と端末装置の構成について説明する。ここでは、基地局から端末装置への下り回線として2.0GHz帯を使用し、端末装置から基地局への上り回線として2.2GHz帯を使用するものとして説明する。
【0056】
図11は、端末装置の構成を示す図で、まず受信系について説明すると、送受信兼用のアンテナ111はアンテナ共用器112に接続してあり、このアンテナ共用器112の受信信号出力側には、バンドパスフィルタ113,受信アンプ114,混合器115が直列に接続してある。ここで、バンドパスフィルタ113は、2.0GHz帯を抽出する。そして、混合器115で周波数シンセサイザ131が出力する1.9GHzの周波数信号を混合し、受信信号を100MHz帯の中間周波信号に変換する。なお、周波数シンセサイザ131は、PLL回路(フェーズ・ロックド・ループ回路)で構成され、1.9GHz帯の150kHz間隔の信号(即ち1バンドスロット間隔)を生成させるシンセサイザである。
【0057】
そして、混合器115が出力する中間周波信号を、バンドパスフィルタ116と可変利得アンプ117を介して復調用の2個の混合器118I,118Qに供給する。また、周波数シンセサイザ132が出力する100MHzの周波数信号を、移相器133で90度位相がずれた2系統の信号とし、この2系統の周波数信号の一方を混合器118Iに供給し、他方を混合器118Qに供給し、それぞれ中間周波信号に混合させ、受信したデータに含まれるI成分及びQ成分を抽出する。
【0058】
そして、抽出したI成分をローパスフィルタ119Iを介してアナログ/デジタル変換器120Iに供給し、デジタルIデータに変換する。また、抽出したQ成分をローパスフィルタ119Qを介してアナログ/デジタル変換器120Qに供給し、デジタルIデータに変換する。
【0059】
そして、アナログ/デジタル変換器120I,120Qが出力するデジタルIデータ及びデジタルQデータを、復調及びデコーダ121に供給し、復号された受信データを端子122に得る。
【0060】
次に、端末装置の送信系の構成を説明すると、端子141に得られる送信データを、変調及びエンコーダ142に供給し、送信用の符号化及び変調処理を行い、送信用のデジタルIデータ及びデジタルQデータを生成させる。そして、変調及びエンコーダ142が出力するデジタルIデータ及びデジタルQデータをデジタル/アナログ変換器143I及び143Qに供給し、アナログI信号及びアナログQ信号に変換し、この変換されたI信号及びQ信号をローパスフィルタ144I及び144Qを介して混合器145I及び145Qに供給する。また、周波数シンセサイザ134が出力する300MHzの周波数信号を、移相器135で90度位相がずれた2系統の信号とし、この2系統の周波数信号の一方を混合器145Iに供給し、他方を混合器145Qに供給し、それぞれI信号及びQ信号と混合して、300MHz帯の信号とし、加算器146で1系統の信号とする直交変調を行う。
【0061】
そして、加算器146が出力する300MHz帯に変調された信号を、送信アンプ147,バンドパスフィルタ148を介して混合器149に供給し、周波数シンセサイザ131が出力する1.9GHz帯の周波数信号を混合し、2.2GHz帯の送信周波数に変換する。そして、この送信周波数に周波数変換された送信信号を、送信アンプ(可変利得アンプ)150及びバンドパスフィルタ151を介してアンテナ共用器112に供給し、このアンテナ共用器112に接続されたアンテナ111から無線送信させる。なお、送信アンプ150の利得を制御することにより、送信出力が調整される。この送信出力の制御は、例えば基地局側から受信した出力制御データに基づいて行われる。
【0062】
次に、この構成の端末装置の送信系のエンコーダ及びその周辺の詳細な構成を、図12を参照して説明する。送信データは、畳み込み符号化器161に供給して、畳み込み符号化を行う。ここでの畳み込み符号化としては、例えば拘束長k=7,符号化率R=1/3の符号化を行う。この畳み込み符号化器161の出力を、4フレームインターリーブバッファ162に供給し、4フレーム(20m秒)に跨がったデータのインターリーブを行う。そして、このインターリーブバッファ162の出力を、DQPSKエンコーダ163に供給し、DQPSK変調を行う。即ち、供給されるデータに基づいて、DQPSKシンボル生成回路163aで対応したシンボルを生成させ、このシンボルを乗算器163bの一方の入力に供給し、この乗算器163bの乗算出力を遅延回路163cで1シンボル遅延させて他方の入力に戻して、DQPSK変調を行う。そして、このDQPSK変調されたデータを、乗算器164に供給して、ランダム位相シフトデータ発生回路165が出力するランダム位相シフトデータを、変調データに乗算する処理を行い、データの位相を見かけ上ランダムに変化させる。
【0063】
そして、乗算器164の出力を、FFT回路(高速フーリエ変換回路)166に供給し、高速フーリエ変換による演算で時間軸上のデータの周波数変換処理を行い、6.25kHz間隔の22本のサブキャリア(1バンドスロット使用時)に変調されたいわゆるマルチキャリアデータとする。
【0064】
そして、この高速フーリエ変換でマルチキャリアとされたデータを乗算器167に供給し、窓がけデータ発生回路168が出力する時間波形を乗算する処理を行う。この時間波形としては、例えば図13のAに示すように、送信側では1つの波形の長さTU が約200μ秒(即ち1タイムスロット期間)の波形とされる。但し、その両端部TTR(約15μ秒間)は、なだらかに波形のレベルが変化するようにしてあり、図13のBに示すように、時間波形を乗算させる際には、隣接する時間波形と一部が重なるようにしてある。
【0065】
図12の説明に戻ると、乗算器167で時間波形が乗算された信号を、バーストバッファ169を介してデジタル/アナログ変換器143(図11のデジタル/アナログ変換器143I,143Qに相当)に供給し、アナログ信号とする。
【0066】
次に、本例の端末装置の受信系のデコーダ及びその周辺の詳細な構成を、図14を参照して説明する。アナログ/デジタル変換器120(図11のアナログ/デジタル変換器120I,120Qに相当)で変換されたデジタルデータを、バーストバッファ171を介して乗算器172に供給し、逆窓がけデータ発生回路173が出力する時間波形を乗算する。この受信時に乗算する時間波形は、図13のAに示す形状の時間波形であるが、その長さTM を160μ秒として送信時よりも短い時間波形としてある。
【0067】
そして、この時間波形が乗算された受信データを、FFT回路174に供給し、高速フーリエ変換処理により周波数軸と時間軸との変換処理を行い、6.25kHz間隔の22本のサブキャリアに変調されて伝送されたデータを時間軸が連続した1系統のデータとする。
【0068】
そして、FFT回路174で高速フーリエ変換されて1系統とされた受信データを、乗算器175に供給し、逆ランダム位相シフトデータ発生回路176が出力する逆ランダム位相シフトデータ(このデータは送信側のランダム位相シフトデータと同期して変化するデータ)を乗算し、元の位相のデータに戻す。
【0069】
そして、元の位相に戻されたデータを、差動復調回路177に供給し、差動復調させ、この差動復調されたデータを4フレームデインターリーブバッファ178に供給し、送信時に4フレームにわたってインターリーブされたデータを元のデータ配列とし、このデインターリーブされたデータをビタビ復号化器179に供給し、ビタビ復号を行う。そして、ビタビ復号されたデータをデコーダされた受信データとして後段の受信データ処理回路(図示せず)に供給する。
【0070】
次に、基地局の構成を、図15を参照して説明する。この基地局での送受信を行う構成は、基本的には端末装置側の構成と同じであるが、複数台の端末装置と同時に接続される多元接続を行うための構成が端末装置とは異なる。
【0071】
まず、図15に示す受信系の構成について説明すると、送受信兼用のアンテナ211はアンテナ共用器212に接続してあり、このアンテナ共用器212の受信信号出力側には、バンドパスフィルタ213,受信アンプ214,混合器215が直列に接続してある。ここで、バンドパスフィルタ213は、2.2GHz帯を抽出する。そして、混合器215で周波数シンセサイザ231が出力する1.9GHzの周波数信号を混合し、受信信号を300MHz帯の中間周波信号に変換する。
【0072】
そして、混合器215が出力する中間周波信号を、バンドパスフィルタ216と受信アンプ217を介して復調用の2個の混合器218I,218Qに供給する。また、周波数シンセサイザ234が出力する300MHzの周波数信号を、移相器235で90度位相がずれた2系統の信号とし、この2系統の周波数信号の一方を混合器218Iに供給し、他方を混合器218Qに供給し、それぞれ中間周波信号に混合させ、受信したデータに含まれるI成分及びQ成分を抽出する。
【0073】
そして、抽出したI成分をローパスフィルタ219Iを介してアナログ/デジタル変換器220Iに供給し、デジタルIデータに変換する。また、抽出したQ成分をローパスフィルタ219Qを介してアナログ/デジタル変換器220Qに供給し、デジタルIデータに変換する。
【0074】
そして、アナログ/デジタル変換器220I,220Qが出力するデジタルIデータ及びデジタルQデータを、復調部221に供給し、復調されたデータをデマルチプレクサ222に供給して、各端末装置からのデータに分割し、分割されたデータを同時に接続される端末装置の数(1バンドスロット当たり6台)だけ用意されたデコーダ223a,223b‥‥223nに個別に供給する。
【0075】
次に、基地局の送信系の構成を説明すると、同時に通信を行う相手(端末装置)の数だけ用意されたエンコーダ241a,241b‥‥241nで個別に符号化された送信データを、マルチプレクサ242で合成し、このマルチプレクサ242の出力を変調部243に供給し、送信用の変調処理を行い、送信用のデジタルIデータ及びデジタルQデータを生成させる。
【0076】
そして、変調部243が出力するデジタルIデータ及びデジタルQデータを、デジタル/アナログ変換器244I及び244Qに供給し、アナログI信号及びアナログQ信号に変換し、この変換されたI信号及びQ信号をローパスフィルタ245I及び245Qを介して混合器246I及び246Qに供給する。また、周波数シンセサイザ238が出力する100MHzの周波数信号を、移相器239で90度位相がずれた2系統の信号とし、この2系統の周波数信号の一方を混合器246Iに供給し、他方を混合器246Qに供給し、それぞれI信号及びQ信号と混合して、100MHz帯の信号とし、加算器247で1系統の信号とする直交変調を行う。
【0077】
そして、加算器247が出力する100MHz帯に変調された信号を、送信アンプ248,バンドパスフィルタ249を介して混合器250に供給し、周波数シンセサイザ231が出力する1.9GHz帯の周波数信号を混合し、2.0GHz帯の送信周波数に変換する。そして、この送信周波数に周波数変換された送信信号を、送信アンプ251及びバンドパスフィルタ252を介してアンテナ共用器212に供給し、このアンテナ共用器212に接続されたアンテナ211から無線送信させる。
【0078】
次に、基地局で送信データをエンコードして変調する構成の詳細を、図16を参照して説明する。ここではN個(Nは任意の数)の端末装置(ユーザー)と同時に多元接続を行うものとすると、各端末装置のユーザーへの送信信号U0,U1‥‥UNは、それぞれ別の畳み込み符号化器311a,311b‥‥311nに供給して、個別に畳み込み符号化を行う。ここでの畳み込み符号化としては、例えば拘束長k=7,符号化率R=1/3の符号化を行う。
【0079】
そして、それぞれの系で畳み込み符号化されたデータを、それぞれ4フレームインターリーブバッファ312a,312b‥‥312nに供給し、4フレーム(20m秒)に跨がったデータのインターリーブを行う。そして、各インターリーブバッファ312a,312b‥‥312nの出力を、それぞれDQPSKエンコーダ320a,320b‥‥320nに供給し、DQPSK変調を行う。即ち、供給されるデータに基づいて、DQPSKシンボル生成回路321a,321b‥‥321nで対応したシンボルを生成させ、このシンボルを乗算器322a,322b‥‥322nの一方の入力に供給し、この乗算器322a,322b‥‥322nの乗算出力を各遅延回路323a,323b‥‥323nで1シンボル遅延させて他方の入力に戻して、DQPSK変調を行う。そして、このDQPSK変調されたデータを、それぞれ乗算器313a,313b‥‥313nに供給して、ランダム位相シフトデータ発生回路314a,314b‥‥314nが個別に出力するランダム位相シフトデータを、変調データに乗算する処理を行い、それぞれのデータの位相を見かけ上ランダムに変化させる。
【0080】
そして、各乗算器313a,313b‥‥313nの出力を、マルチプレクサ242に供給し合成する。ここで、本例のマルチプレクサ242で合成する際には、その合成する周波数位置を150kHz単位で切換えられるようにしてあり、この切換えを制御することで、各端末装置に対して送信されるバースト信号の周波数切換えを行う。即ち、本例の場合には図7などで説明したように、周波数ホッピングと称されるバントスロット単位での周波数の切換えを行うようにしてあるが、その周波数切換えを、マルチプレクサ242での合成時の処理の切換えにより実現している。
【0081】
そして、マルチプレクサ242で合成されたデータを、FFT回路332に供給し、高速フーリエ変換による演算で時間軸上のデータの周波数変換処理を行い、1バントスロット当たり6.25kHz間隔の22本のサブキャリアに変調されたいわゆるマルチキャリアデータとする。そして、この高速フーリエ変換でマルチキャリアとされたデータを乗算器333に供給し、窓がけデータ発生回路334が出力する時間波形を乗算する処理を行う。この時間波形としては、例えば図13のAに示すように、送信側では1つの波形の長さTU が約200μ秒(即ち1タイムスロット期間)の波形とされる。但し、その両端部TTR(約15μ秒間)は、なだらかに波形のレベルが変化するようにしてあり、図13のBに示すように、時間波形を乗算させる際には、隣接する時間波形と一部が重なるようにしてある。
【0082】
そして、乗算器333で時間波形が乗算された信号を、バーストバッファ335を介してデジタル/アナログ変換器244(図15での変換器244I,244Qに相当)に供給し、アナログI信号及びアナログQ信号とし、図15の構成にて送信処理する。
【0083】
次に、基地局で受信データを復調してデコードする構成の詳細を、図17を参照して説明する。アナログ/デジタル変換器220(図15のアナログ/デジタル変換器220I及び220Qに相当)で変換されたデジタルIデータ及びデジタルQデータを、バーストバッファ341を介して乗算器333に供給し、逆窓がけデータ発生回路343が出力する時間波形を乗算する。この時間波形としては、図13のAに示す形状の時間波形であるが、その長さTM を160μ秒として送信時よりも短い時間波形としてある。
【0084】
そして、この時間波形が乗算された受信データを、FFT回路344に供給して高速フーリエ変換を行い、周波数軸と時間軸との変換処理を行い、1バンドスロット当たり6.25kHz間隔の22本のサブキャリアに変調されて伝送されたデータを時間軸が連続したデータとする。そして、この高速フーリエ変換されたデータを、デマルチプレクサ222に供給し、同時に多元接続される各端末装置の数だけ分割されたデータとする。ここで、本例のデマルチプレクサ222で分割する際には、その分割する周波数位置を150kHz単位で切換えられるようにしてあり、この切換えを制御することで、各端末装置から送信されるバースト信号の周波数切換えを行う。即ち、本例の場合には図9などで説明したように、周波数ホッピングと称されるバントスロット単位での周波数の切換えを周期的に行うようにしてあるが、その受信側での周波数切換えを、デマルチプレクサ222での分割時の処理の切換えにより実現している。
【0085】
そして、デマルチプレクサ222で分割されたそれぞれの受信データを、同時に多元接続される端末装置の数Nだけ設けられた乗算器351a,351b‥‥351nに個別に供給し、それぞれの乗算器351a,351b‥‥351nで逆ランダム位相シフトデータ発生回路352a,352b‥‥352nが出力する逆ランダム位相シフトデータ(このデータは送信側のランダム位相シフトデータと同期して変化するデータ)を乗算し、それぞれの系で元の位相のデータに戻す。
【0086】
そして、差動復調回路353a,353b‥‥353nに供給し、差動復調させ、この差動復調されたデータを4フレームデインターリーブバッファ354a,354b‥‥354nに供給し、送信時に4フレームにわたってインターリーブされたデータを元のデータ配列とし、このデインターリーブされたデータをビタビ復号化器355a,355b‥‥355nに供給し、ビタビ復号を行う。そして、ビタビ復号されたデータをデコーダされた受信データとして後段の受信データ処理回路(図示せず)に供給する。
【0087】
なお、ここまでの通信処理では畳み込み符号とビタビ復号を符号化,復号化に適用したが、これらの符号化,復号化は一例を示したもので、これらの方式に限定されるものではなく、例えば符号化には送信シンボルの系列間距離を大きくとるための符号化,復号化には、受信シンボルをもとに最尤系列推定を行うものを用意すれば良い。即ち、既知のターボコード等を用いることもできる。
【0088】
次に、以上説明した端末装置と基地局との間で通信を行う場合の、通信状態について説明する。本例においては、端末装置と基地局との間で通信を行う際の伝送容量を、適応的に設定できるようにしたもので、この適応的に伝送容量を設定する処理として、マルチキャリア信号を伝送するシステムであるBDMA方式を適用したものである。
【0089】
本例の場合に端末装置と基地局との間で通常設定される通信回線は、既に図8などで説明したように、1バンドスロット22本のサブキャリアを、一定周波数間隔で配置して設定されるもので、1バンドスロットで1単位の通信回線が設定されて音声データなどの伝送が行われる。図18のAに、その1バンドスロットの帯域fW を使用した22本のサブキャリアの伝送状態を示す。fC は中心周波数であり、fk はサブキャリアの周波数間隔(6.25kHz間隔)である。
【0090】
そして、この通信回線が設定された状態で、送信させる情報の伝送容量を増大させたい要請(即ち伝送速度の高速化の要請)があるとする。このとき、隣接するバンドスロットが空きスロットである場合には、そのバンドスロットを、このときの通信回線に追加して割当て、図18のBに示すように、2バンドスロットの帯域2fW を使用して、44本のサブキャリアの伝送を行う。サブキャリアの周波数間隔fk は、1バンドスロット使用時と同じである。なお、2バンドスロット使用時の中心周波数fC は、1バンドスロット使用時と同じ周波数とするか、或いは2バンドスロットの帯域に応じて変化させるようにしても良い。
【0091】
このように、2バンドスロットの帯域を使用する場合には、例えば図18のBに示すように、中心周波数fC を中心とした中央部の帯域fW 内の22本のサブキャリアで伝送されるデータをチャンネル1のデータとし、その上下の帯域fW ′,fW ″内の22本のサブキャリアで伝送されるデータをチャンネル2のデータとする。そして、第1の実施例で説明した図5の接続シーケンスの処理で、チャンネル1(帯域fW )のデータ伝送を行いながら、チャンネル2(帯域fW ′,fW ″)の増設処理を行う。
【0092】
即ち、図5を再度参照して説明すると、チャンネル1(CH1)の通信は、帯域fW 内のサブキャリアを使用した継続した通信(図5中に実線で示す通信)であり、チャンネル2(CH2)の通信は、帯域fW ′,fW ″を使用した新たに追加された通信(図5中に破線で示す通信)である。まず、チャンネル1の通信が行われている最中に、端末装置から新たな情報の送信開始などのために、伝送容量を増大させたいとする。このとき、端末装置から基地局に対して、現在通信中の上り回線のチャンネル1内の所定の区間を使用して、新たな情報チャンネルの生成要請信号S101を送信する。
【0093】
基地局では、この新たな情報チャンネルの生成要請信号S101を受信すると、同じ伝送周波数中の空きスロットを判断して、その空きスロットに新チャンネルの開設を受諾する信号と、その受諾に伴って変更されるパラメータの信号S102を伝送する。端末装置では、この受諾信号などを受信して確認すると、確認信号(ACK信号)S103を上り回線のチャンネル1を使用して送信する。
【0094】
ここで、基地局から伝送されるパラメータには、新チャンネルとして割当てられる帯域のデータの他に、その帯域で通信を開始させるタイミングのデータについても伝送される。この場合、そのデータで指示されるタイミングで、連続した2バンドスロットの帯域を使用した通信に切換わる。
【0095】
そして、指示されたタイミングで、新たに割当てられた下り回線の帯域fW ′,fW ″によるチャンネル2で、基地局からヘッダ情報信号の伝送を開始させると共に、新たに割当てられた上り回線の帯域fW ′,fW ″によるチャンネル2で、端末装置からもヘッダ情報信号の伝送を開始させる(図5でS104として示す処理)。なお、帯域fW によるチャンネル1では、音声データなどの情報の伝送が継続して行われている。また、ヘッダ情報信号は、例えば特定のパターンのデータなどの予め決まった信号である。
【0096】
この新たに割当てられた帯域fW ′,fW ″によるチャンネル2での双方向のヘッダ情報信号の伝送S104が行われると、受信側の制御部では、そのヘッダ情報信号を正しく受信できたか判断し、正しく受信できたと判断したとき、チャンネル1内の所定の区間を使用して、確認信号S105を相手に対して伝送する。そして、双方でこの確認信号S105を受信して判別すると、新たに割当てられたチャンネル2を使用した情報の伝送を開始させ、1台の端末装置と基地局との間の2チャンネルの通信回線が設定される。ここで、チャンネル1とチャンネル2で伝送される情報としては、同じ種類の情報を2チャンネルに分割して伝送させる他に、各チャンネル1,2で異なる種類の情報(例えば音声データと電子メールデータなど)を伝送させるようにしても良い。
【0097】
次に、元の伝送容量に戻したい場合(或いは最初から2チャンネル使用した伝送回線が設定されている場合に伝送容量を減らしたい場合)について説明する。端末装置からの要請で伝送容量を減らす場合には、図5に示すように、上り回線のチャンネル2を使用して、端末装置から基地局にチャンネル2の開放要請信号S106を伝送する。この開放要請信号S106を基地局が受信して制御部が確認すると、確認信号及び変更されるパラメータの信号S107を、下り回線のチャンネル2を使用して端末装置に伝送する。この変更されるパラメータの伝送に続いて、回線開放用のトレーラ情報信号として、開放スロット番号などを指定する信号S108を、下り回線のチャンネル2を使用して端末装置に伝送する。この信号S108を端末装置で受信して制御部が確認すると、確認信号(ACK信号)S109を上り回線のチャンネル2を使用して基地局に伝送し、このチャンネル2を使用した通信を終了させて、チャンネル2による通信回線を開放させる。以後は、チャンネル1による通信回線だけが残り、図18のAに示す通信回線設定状態となる。このチャンネル2を開放して、チャンネル1だけの通信になるときには、中心周波数fC を変化させるようにしても良い。
【0098】
次に、このように伝送容量を変化させる第2の実施例の通信処理に適用されるインターリーブ処理及びデインターリーブ処理を説明する。ここでは、チャンネルを増設して伝送容量を増やす前と、増やす後でインターリーブ処理を変える例と、インターリーブ処理を各チャンネルで個別に設定する例の2つの例について説明する。
【0099】
まず、伝送容量の変化でインターリーブ処理を変える例を、図19を参照して説明する。図19では、タイミングtx で伝送容量が変化したものとし、タイミングtx より前ではチャンネル1(帯域fW のサブキャリア)だけによる通信回線が設定されて通信を行い、タイミングtx より後ではチャンネル2(帯域fW ′,fW ″のサブキャリア)が増設された通信回線が設定されて通信を行うものとする。ここでは、1フレームのデータを4フレームに分散させるインターリーブ処理を行うものとしてあり、送信側でインターリーブされる前のデータとして、図19の(a)に示すデータが得られるものとする。即ち、チャンネル1だけで通信中の或るフレームでは、データA1,A2,A3,A4が1フレーム期間に送信データとして得られるが、送信側でのインターリーブ処理により、図19の(b)に示すように、各データA1〜A4は4フレーム期間に分散されて、そのインターリーブ処理されたデータが変調されて送信される。
【0100】
そして、受信側では、このチャンネル1のデータの4フレーム期間に分散されて伝送されたデータの配列を元に戻すデインターリーブ処理を行って、図19の(c)に示すように、元のデータ配列のフレーム構成のデータを復元する。
【0101】
ここで、タイミングtx の後では、1フレームで送信されるデータが2倍になって2倍の帯域のサブキャリアを使用して送信される。例えば、タイミングtx の直後のフレームでは、2スロット期間の送信データD1,D2,‥‥D8が図19の(a)に示すように生成されるが、この1フレームを構成する2スロット期間のデータD1〜D8を、1系列のデータとして扱って4フレームに分散させる2チャンネルに跨がったインターリーブ処理を行い、図19の(b)に示すように、インターリーブされた各フレームの送信データを、チャンネル1(帯域fW )とチャンネル2(帯域fW ′,fW ″)に2分割して送信する。
【0102】
ここで、チャンネル2を構成する帯域fW ′と帯域fW ″は、図18により説明したように、チャンネル1の帯域fW の上下に付加される帯域であるので、図19の(b)に示すように、インターリーブされた1フレーム2チャンネル分のデータの内の中央の1チャンネル分のデータ(例えばタイミングtx の直後のフレームのデータC2,PAD,D1,A4)が、チャンネル1のデータとして送信され、その前後の合計1チャンネル分のデータ(例えばタイミングtx の直後のフレームのデータB3,D5,PAD,PAD)が、チャンネル2のデータとして送信される。なお、図19の(b)の送信データ中のPADは、データが送信されない区間(実際には何らかのダミーデータを送信したり、或いは電力を0としたりする)で、チャンネル増設直後にその増設されたチャンネルで送信するデータが存在しない区間である。
【0103】
そして、このようにインターリーブされて伝送された2チャンネルのデータは、受信データの4フレームに跨がったデインターリーブ処理で元の配列に戻され、1フレーム毎に2チャンネル分のデータが抽出されるようになる。なお、図19の処理は、インターリーブ処理,デインターリーブ処理の概要を説明するために簡略化して示した図で、実際のインターリーブ処理及びデインターリーブ処理では、より複雑にデータの並び変え処理が実行される。
【0104】
このように同時に送信するチャンネル数が増えると同時に、その増えたチャンネルによる伝送容量に対応したインターリーブ処理及びデインターリーブ処理に切換えることで、チャンネル数の増加に簡単に対処できる。なお、チャンネル数を減少させる場合には、図19の例とは逆にインターリーブ処理及びデインターリーブ処理を変化させることで対処できる。
【0105】
次に、別のインターリーブ処理の例として、チャンネル増設があった場合でもインターリーブ処理を各チャンネルで個別に設定する例を、図20を参照して説明する。図20では、タイミングtx で伝送容量が変化したものとし、タイミングtx より前ではチャンネル1(帯域fW )だけによる通信回線が設定されて通信を行い、タイミングtx より後ではチャンネル2(帯域fW ′,fW ″)が増設された通信回線が設定されて通信を行うものとする。ここでは、1フレームのデータを4フレームに分散させるインターリーブ処理を行うものとしてある。
【0106】
即ち、図20の(a)が送信側でインターリーブされる前のデータであり、図20の(b)はインターリーブされたデータであり、図20の(c)はそのインターリーブされたデータをチャンネル配列に基づいて並び変えて送信されるデータである。ここでは各チャンネル毎に4フレームに分散させてインターリーブしてあり、チャンネル1だけを使用した通信回線が設定された状態では、図20の(b)のインターリーブされたデータと、図20の(c)のチャンネル配列に基づいて並び変えたデータとは、同じ配列のデータである。そして、図20の(d)は、デインターリーブされて復元されるデータであり、4フレームに分散されたデータから、1フレームのデータが復元されることを示している。チャンネル1だけで送信されるタイミングtx より前のインターリーブ状態は、図19で説明した例と同じである。
【0107】
そして、タイミングtx でチャンネル2(帯域fW ′,fW ″)が増設された後には、チャンネル1,チャンネル2の送信データそれぞれに対して個別にインターリーブ処理を行うようにしてある。即ち、タイミングtx 以後の1フレーム2チャンネル分の送信データの内の前半のデータ(例えばタイミングtx 直後のフレームのデータD1〜D4)は、図20の(b)に示すように、チャンネル1で送信される区間の4フレームに分散されて、インターリーブされる。そして、1フレームの送信データの内の後半のデータ(例えばタイミングtx 直後のフレームのデータD5〜D8)は、図20の(b)に示すように、チャンネル2で送信される区間の4フレームに分散されて、インターリーブされる。
【0108】
この各チャンネル毎に個別にインターリーブされたデータは、実際のチャンネル配置に対応したデータ配列に並び変えられる。即ち、チャンネル2を構成する帯域fW ′と帯域fW ″は、図18により説明したように、チャンネル1の帯域fW の上下に付加される帯域であるので、図20の(c)に示すように、インターリーブされたチャンネル1のデータを1フレームの中央に配置し、インターリーブされたチャンネル2のデータを2分割して、その前後に配置する処理を行う。例えば、タイミングtx の直後のフレームでは、チャンネル1のデータA4,B3,C2,D1を中央に配置し、チャンネル2のデータPAD,PAD,PAD,D5を、その前後に配置する。この実際のチャンネル配置に則した並び変えについても、インターリーブバッファ内で処理される。
【0109】
このように実際のチャンネル配置に則した並び変え処理が行われることで、例えば送信処理時のエンコーダ内での高速フーリエ変換回路(例えば図12のFFT回路166)でのマルチキャリア信号への変換処理が、簡単に行える。
【0110】
そして、図20の(c)の配列で送信される1フレーム2チャンネルのデータを受信した側では、図20の(d)に示すように、各チャンネル毎に4フレームに分散されたデータから1フレームのデータを復元するデインターリーブ処理が行われて、2チャンネルの受信データが得られる。
【0111】
この例でのインターリーブ状態は、チャンネル1で送信されるデータだけで見た場合、チャンネル増設がある前と後で同一であり、増設されたチャンネル2についても、チャンネル1と同一のインターリーブ処理が繰り返されるものである。なお、図20に示した処理についても、図19の処理と同様に、インターリーブ処理,デインターリーブ処理の概要を説明するために簡略化して示した図であり、実際のインターリーブ処理及びデインターリーブ処理では、より複雑にデータの並び変え処理が実行される。
【0112】
この図20に示すようにインターリーブ処理及びデインターリーブ処理が行われることで、チャンネル増設があった場合でも、各チャンネル内では同一の処理が継続して行われ、伝送容量の変化に伴うインターリーブ処理の変化がなく、良好にインターリーブ処理してデータを伝送することができる。また、図20では示さないが、チャンネル数が減少する場合にも、減少後に残るチャンネルについてのインターリーブ処理を継続して行うことで、簡単に適正なインターリーブ処理ができる。
【0113】
なお、図20の例では、チャンネル1とチャンネル2とで同一のデータ配列のインターリーブ処理を設定するようにしたが、チャンネル1でのインターリーブによるデータ配列と、チャンネル2でのインターリーブによるデータ配列とを変えるようにしても良い。また、伝送容量の増加や減少は、2倍や1/2倍に限らず、最小伝送容量の整数倍であれば、同様のことができる。
【0114】
また、この実施例ではチャンネル1,2で伝送されるサブキャリアの数を同じに設定して、チャンネル1,2で伝送できる情報の容量を同じに設定したが、チャンネル1とチャンネル2のサブキャリアの数などを変えて、各チャンネルで伝送できる情報の容量を変化させても良い。
【0115】
さらに、この実施例でも上り回線と下り回線との双方のバンドスロット数を増設又は減少させる処理について説明したが、いずれか一方の回線のバンドスロット数だけを増減させても良い。
【0116】
さらにまた、この実施例での説明でも、伝送容量の変化に伴ったインターリーブ処理の設定として、伝送容量の変化に応じてインターリーブパターンを変える処理と、伝送容量が増えた場合に個別にインターリーブパターンを繰り返す処理とのいずれかを設定するようにしたが、両処理を組み合わせるようにしても良い。即ち、例えば図5に示した接続シーケンスの中で、チャンネル1の通信中にチャンネル2の通信を開始させて、S104でのヘッダ情報信号の伝送開始時には、チャンネル1とチャンネル2とで、個別に同じインターリーブパターン(違うインターリーブパターンでも良い)を設定して送信と受信の処理を行う。そして、確認信号S105の伝送による決定の後、実際にチャンネル2で音声データなどを伝送するタイミングになったら、チャンネル1のデータとチャンネル2のデータとを、1系列のデータとして扱ってインターリーブするインターリーブパターンを設定して、送信と受信を行うようにしても良い。
【0117】
また、以上説明した第1,第2の実施例では、音声データ以外のデータとして、ファクシミリ用画像データと電子メール用データとを伝送させる場合について説明したが、その他の種別のデータを伝送する場合にも各実施例の処理が適用できることは勿論である。また、TDMA方式やマルチキャリア方式以外の他の伝送方式が適用される通信で、論理的な複数の伝送チャンネルを同時に設定する処理にも適用できるものである。例えば、CDMA方式の場合には、伝送容量を増やしたい場合に、伝送させたいデータを複数の拡散符号を使用して分散させて、同時に論理的な複数の伝送チャンネルを設定して伝送させるようにすれば、対処できる。
【0118】
【発明の効果】
本発明によると、第1,第2の両伝送チャンネルを同時に使用した通信時のインターリーブ処理又はデインターリーブ処理として、この第1,第2の伝送チャンネルのデータを所定の配列の1系列のデータとして所定のインターリーブパターンで並び変える処理を行うようにしたことで、両伝送チャンネルのデータを一括してインターリーブ処理及びデインターリーブ処理でき、いずれの伝送状態の場合でも、簡単な処理でインターリーブやデインターリーブを行うことができる。
【0122】
また上述した場合に、第1,第2の両伝送チャンネルを使用した通信を開始させるときには、各伝送チャンネルで個別にインターリーブパターンを設定し、所定の処理が行われた後に、両伝送チャンネルの伝送データを1系列のデータとして扱ったインターリーブパターンを設定するようにしたことで、チャンネル増設時のインターリーブ処理を、適正に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例による端末装置の構成を示すブロック図である。
【図2】第1の実施例の基地局の構成を示すブロック図である。
【図3】第1の実施例によるフレーム構成例を示す説明図である。
【図4】第1の実施例による通信処理を示す説明図である。
【図5】本発明の各実施例による通信の接続シーケンスを示す説明図である。
【図6】第1の実施例によるインターリーブ処理例(チャンネル増設でインターリーブ処理を変える例)を示す説明図である。
【図7】第1の実施例によるインターリーブ処理例(チャンネル毎に個別にインターリーブ処理する例)を示す説明図である。
【図8】本発明の第2の実施例に適用される通信方式のスロット構成を示す説明図である。
【図9】第2の実施例に適用される通信方式の伝送タイミングを示す説明図である。
【図10】第2の実施例に適用される通信方式のバンドスロットを示す説明図である。
【図11】第2の実施例による端末装置の構成を示すブロック図である。
【図12】第2の実施例による端末装置のエンコーダの構成を示すブロック図である。
【図13】第2の実施例に適用される通信方式の窓がけデータを示す説明図である。
【図14】第2の実施例による端末装置のデコーダの構成を示すブロック図である。
【図15】第2の実施例による基地局の構成を示すブロック図である。
【図16】第2の実施例による基地局の変調処理構成を示すブロック図である。
【図17】第2の実施例による基地局の復調処理構成を示すブロック図である。
【図18】第2の実施例による伝送状態を示す説明図である。
【図19】第2の実施例によるインターリーブ処理例(チャンネル増設でインターリーブ処理を変える例)を示す説明図である。
【図20】第2の実施例によるインターリーブ処理例(チャンネル毎に個別にインターリーブ処理する例)を示す説明図である。
【符号の説明】
13 受信部、15 復調部、16 TDMA処理部、17 音声処理部、20 変調部、21 送信部、22 制御部、24 ファクシミリ処理部、25 電子メール処理部、54a,54b‥‥54n 通信部、55 制御部、120,120I,120Q アナログ/デジタル変換器、121 デコーダ、142エンコーダ、143,143I,143Q デジタル/アナログ変換器、162 4フレームインターリーブバッファ、166,174 FFT回路(高速フーリエ変換回路)、178 4フレームデインターリーブバッファ、220,220I,220Q アナログ/デジタル変換器、223a,223b‥‥223n デコーダ、241a,241b‥‥241n エンコーダ、244,244I,244Q デジタル/アナログ変換器、312a,312b‥‥312n 4フレームインターリーブバッファ、354a,354b‥‥354n 4フレームデインターリーブバッファ
Claims (9)
- 第1の伝送チャンネルと、第2の伝送チャンネルを設定して、第1,第2の伝送チャンネルのいずれか一方のチャンネルだけを使用した通信と、両伝送チャンネルを同時に使用した通信とが選択的に行われる通信方法において、
送信側で送信するデータの順序を所定の配列で並び変えるインターリーブ処理を行い、
受信側で受信したデータの順序を元の配列に並び変えるデインターリーブ処理を行い、
上記第1,第2の両伝送チャンネルを同時に使用した通信時の上記インターリーブ処理及びデインターリーブ処理として、この第1,第2の伝送チャンネルのデータを所定の配列の1系列のデータとして所定のインターリーブパターンで並び変える処理を行うと共に、
第1の伝送チャンネルだけを使用した伝送から第1,第2の両伝送チャンネルを同時に使用した通信に切換わった直後に、第2の伝送チャンネルの一部に、送信データが存在しない区間を設けて、上記所定のインターリーブパターンとなるようにした
通信方法。 - 請求項1記載の通信方法において、
上記第1,第2の伝送チャンネルの通信として、複数のシンボルを所定の周波数間隔で設定してそれぞれのシンボルにデータを変調して伝送するマルチキャリア信号による通信とし、
上記シンボルの並び変えにより、上記インターリーブ処理を行うようにした
通信方法。 - 請求項1記載の通信方法において、
上記第1及び第2の伝送チャンネルは、それぞれ異なる拡散符号で分散されたCDMA方式で伝送される伝送チャンネルである
通信方法。 - 第1の伝送チャンネルと、第2の伝送チャンネルを設定して、第1,第2の伝送チャンネルのいずれか一方のチャンネルだけを使用した送信と、両伝送チャンネルを同時に使用した送信とが選択的に可能な送信装置において、
送信するデータの順序を所定の配列で並び変えるインターリーブ処理部と、
該インターリーブ処理部でインターリーブされたデータを上記第1及び第2の伝送チャンネルで送信するための送信処理を行う送信処理部とを備え、
上記送信処理部で第1,第2の両伝送チャンネルを同時に使用した送信を行うとき、上記インターリーブ処理部で上記第1,第2の伝送チャンネルのデータを所定の配列の1系列のデータとして所定のインターリーブパターンで並び変える処理を行うと共に、
第1の伝送チャンネルだけを使用した伝送から第1,第2の両伝送チャンネルを同時に使用した通信に切換わった直後に、第2の伝送チャンネルの一部に、送信データが存在しない区間を設けて、上記所定のインターリーブパターンとなるようにした
送信装置。 - 請求項4記載の送信装置において、
上記送信処理部による上記第1,第2の伝送チャンネルの送信として、複数のシンボルを所定の周波数間隔で設定してそれぞれのシンボルにデータを変調して伝送するマルチキャリア信号による送信とし、
上記シンボルの並び変えにより、上記インターリーブ処理を行うようにした
送信装置。 - 請求項4記載の送信装置において、
上記第1及び第2の伝送チャンネルは、それぞれ異なる拡散符号で分散されたCDMA方式で伝送される伝送チャンネルである
送信装置。 - 第1の伝送チャンネルと、第2の伝送チャンネルを設定して、第1,第2の伝送チャンネルのいずれか一方のチャンネルだけを使用した受信と、両伝送チャンネルを同時に使用した受信とが選択的に可能な受信装置において、
第1及び第2の伝送チャンネルで伝送されたデータを受信する受信処理部と、
該受信処理部で受信されたデータの順序を所定の配列で並び変えるデインターリーブ処理部とを備え、
上記受信処理部で第1,第2の両伝送チャンネルを同時に使用した受信を行うとき、上記デインターリーブ処理部で上記第1,第2の伝送チャンネルのデータ毎に個別に所定のデインターリーブパターンで並び変える処理を行うと共に、
第1の伝送チャンネルだけを使用した伝送から第1,第2の両伝送チャンネルを同時に使用した通信に切換わった直後に、第2の伝送チャンネルの一部に、送信データが存在しない区間を有して、上記所定のインターリーブパターンとなったデータを受信するようにした
受信装置。 - 請求項7記載の受信装置において、
上記受信処理部による上記第1,第2の伝送チャンネルの受信として、複数のシンボルを所定の周波数間隔で設定してそれぞれのシンボルにデータを変調して伝送されたマルチキャリア信号の受信とし、
上記シンボルの並び変えにより、上記デインターリーブ処理を行うようにした
受信装置。 - 請求項7記載の受信装置において、
上記第1及び第2の伝送チャンネルは、それぞれ異なる拡散符号で分散されたCDMA方式で伝送される伝送チャンネルである
受信装置。
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