JP3671061B2 - 吊り階段及びその仮設方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、建築現場の構築体に沿って上部から吊り下げるようにして仮設する吊り階段及びその仮設方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、建築現場で使用される吊り階段として、例えば特開昭57−116870号公報に開示されているように、踊り場に一層分の階段を備えた階段ユニットを複数基チェーンにより一定の間隔を開けて連結して所定の長さの吊り階段とし、構築物に沿わせて吊り下げるようにしたものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の吊り階段のようにチェーンにより吊り下げるようにしたものでは、吊り階段全体の剛性が乏しく左右上下に揺れ易く、構築物に沿って多数の揺れ止めを施す必要がある。
【0004】
また、港湾の埋め立て工事等では海水を抜き取るにしたがって順次下方に足場を構築していくような工事があり、ここでは階段を下方に向けて簡単に継ぎ足すことのできる吊り階段が望まれている。
【0005】
本発明は上記の点に鑑み、適度な剛性を有し、組み立て及び階段の継ぎ足しが容易にできるようにした吊り階段及びその仮設方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記の目的を達成するために、請求項1記載の吊り階段は、建築現場などの構築体に沿って上部から吊り下げるようにして仮設する吊り階段において、門型をした一対の階段枠を所定間隔を設けて対向させ、対向する階段枠の間に補強材を配設して階段枠を自立させると共に、対向する階段枠の間に階段を掛け渡してクレーンにて吊り下げ可能なように一体化して階段ユニットを形成し、複数の前記階段ユニットをクレーンにてユニット単位で積み重ねて管体連結具により上下に連結し、連結した階段ユニットを階段ユニット取付け手段によって階段吊下げ用受梁に取り付けて吊り下げる一方、吊り下げた階段ユニットに新たに階段ユニットを継ぎ足す時には、地上にて別途組み立てた階段ユニットを階段吊下げ用受梁に取り付けた階段ユニットの上位に積み重ねて管体連結具により連結し、連結して一体となった階段ユニットをクレーンにより吊り上げて支持しながら階段吊下げ用受梁に階段ユニットを固定している階段ユニット取付け手段を解除し、一体となった階段ユニットを積み重ねた分だけ降下させた後、再び階段ユニット取付け手段によって階段ユニットを階段吊下げ用受梁に固定するように構成したことを特徴としている。
【0007】
また、請求項2記載の吊り階段の仮設方法は、内部に階段を内装した階段ユニットを上下に連結して階段吊下げ用受梁より吊り下げた吊り階段において、
吊り下げた階段ユニットに新たに階段ユニットを継ぎ足す時に、地上にて別途組み立てた階段ユニットを階段吊下げ用受梁に取り付けた階段ユニットの上位に積み重ねて連結し、連結して一体となった階段ユニットをクレーンにより吊り上げて支持しながら階段吊下げ用受梁に階段ユニットを固定している階段ユニット取付け手段を解除し、一体となった階段ユニットを積み重ねた分だけ降下させた後、再び階段ユニット取付け手段によって階段ユニットを階段吊下げ用受梁に固定するようにしたことを特徴としている。
【0008】
【作用】
本発明の請求項1記載の吊り階段によれば、対向させた一対の門型の階段枠を自立するように補強材により補強し、この階段枠の間に階段を掛け渡してクレーンにて吊り下げ可能なように一体化して階段ユニットを形成し、複数の前記階段ユニットをクレーンにてユニット単位で積み重ねて管体連結具により上下に連結し、更に連結した階段ユニットを階段吊下げ用受梁に階段ユニット取付け手段により固定して吊り下げる一方、階段ユニットを継ぎ足す時には、別途組み立てた階段ユニットを階段吊下げ用受梁に取り付けた階段ユニットの上位に積み重ねて管体連結具により連結し、一体となった階段ユニットをクレーンにより吊り上げて支持しながら階段吊下げ用受梁に階段ユニットを固定している階段ユニット取付け手段を解除し、一体となった階段ユニットを積み重ねた分だけ降下させた後、再び階段ユニット取付け手段によって階段ユニットを階段吊下げ用受梁に固定するように構成したので、吊り階段に剛性を持たせることができ、左右及び上下の揺れを少なくすることができ、しかも組み立て式のユニットをクレーンにてユニット単位で積み重ねて連結するだけで吊り階段を形成することができるので吊り階段を迅速に構築することができ、また上記一連の操作によって容易に階段ユニットを継ぎ足すことができて工事の進行に迅速に対応することができる。
【0009】
また、請求項2記載の吊り階段の仮設方法によれば、工事の進行に伴う構築物の高さや深さの変化に応じて階段ユニットを継ぎ足す時には、別途組み立てた階段ユニットを吊り上げて階段吊下げ用受梁に吊り下げた階段ユニットの上位に移送する。そして、管体連結具によって階段吊下げ用受梁側の階段ユニット上部とその上位に移送した階段ユニット下部とを連結し、移送した別の階段ユニットを吊り上げたままで階段吊下げ用受梁に固定している階段ユニット取付け手段を解除する。そして吊り上げている階段ユニットを連結した階段ユニット分だけ降下させ、再び階段吊下げ用受梁に階段ユニットを階段ユニット取付け手段により固定する。こうした一連の操作によって容易に階段ユニットを継ぎ足すことができて工事の進行に迅速に対応することができる。
【0010】
【実施例】
以下本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
【0011】
図1は本発明吊り階段の一実施例を示す斜視図であって、組み立て式の階段ユニット1を上下に複数基連結して所定高さの階段を形成する一方、構築物(図示せず)に階段吊下げ用受梁2を配設し、該階段吊下げ用受梁2に階段ユニット取付け手段である階段ユニット固定金具3によって前記階段を取り付けて吊り下げたものである。
【0012】
この吊り階段を形成する階段ユニット1について図2〜図4に基づいて詳しく説明すると、4は階段ユニット1の基礎枠であって、該基礎枠4は横桟5を一対平行に並べると共に、それぞれの横桟5の両端側面部に所定長さの短管からなる連結管6を上下両端部を開放状態として立設し、更に対向する連結管6同士を水平管7により連結し、四隅に連結管6を有した枠体に構成している。
【0013】
そして前記基礎枠4を2個を所定の間隔を設けて並置し、この対向する基礎枠4の内側に面する連結管6には門型の階段枠8の建地8aを、また外側に位置する連結管6には逆門型の手摺枠9の建地9aを、管体連結具10により連結して図4に示すようにボルト・ナット等の締結具11により締結する。このとき管体連結具10は連結管6に対して着脱可能としたものでも良いし、また予め連結管6に固着して連結管6と一体としたものでも良い。
【0014】
次に、上部水平材12と下部水平材13との間に二本の斜材14を固着した筋交15を形成し、図4に示すように、筋交15の下部水平材13の両端部を対向するそれぞれの基礎枠4の内側に位置する横桟5の端部に重ね、下部水平材13の端部と横桟5端部に穿設した透孔に挿通状にボルト16を挿入し、ナット17により締結する。
【0015】
前記上部水平材12には階段枠8及び手摺枠9のそれぞれの建地8a、9aとの交叉部分にクランプ18が固着してあり、該クランプ18によってそれぞれの建地8a、9aを掴むようにして階段枠8及び手摺枠9と筋交15とを固着し、対向する両基礎枠4及び各基礎枠4に立設した階段枠8及び手摺枠9とを一体としている。
【0016】
このように基礎枠4と階段枠8及び手摺枠9を筋交15により一体化することによりこれらの組み合わせに適度な剛性を与えている。
【0017】
そして一体化された階段枠8及び手摺枠9の内、対向する階段枠8の間には階段19を掛け渡し、また基礎枠4の内、階段19の下位部分に臨む基礎枠4には足場板20を敷設して踊り場を形成して一層分の階段ユニット1を形成する。
【0018】
この階段ユニット1を図5に示すように上下に配置すると、上位に位置する階段ユニット1の基礎枠4に配設した連結管6下端部と、下位に位置する階段ユニット1の階段枠8及び手摺枠9のそれぞれの建地8a、9a上端部とが対向するようになり、この連結管6と建地8a、9aとを管体連結具10によって連結することによって上下の階段ユニット1が一体化される。そして複数基の階段ユニット1を順次連結していけば所定高さの吊り階段を仮設することができるのである。
【0019】
ここでも上下に配置した階段ユニット1同士を管体連結具10により連結することで複数の階段ユニット1により構築される吊り階段の剛性を確保するようにしている。
【0020】
次に、本発明の吊り階段を構築物に沿って吊り下げる手順を図6〜図10に基づいて説明する。
【0021】
先ず、図6に示すように吊り階段を設置しようとする構築物の上部付近に吊り階段を吊り下げる階段吊下げ用受梁2を二本配設する。
【0022】
そして吊り階段の設置場所付近の地上にて工事現場に搬入した吊り階段の各部材を組み合わせて階段ユニット1を組み立てる。その手順は、図2〜図4に基づいて前述した通りである。
【0023】
この階段ユニット1の筋交15の上部水平材12に階段ユニット固定金具3を取付け、クレーンにより吊り上げて階段を吊設する位置に配設した二本の受梁2の上位に移送し、階段ユニット1を二本の受梁2の間に挿入するようにして吊り降ろす。そして図7に示すように、階段ユニット1の上部水平材12に取付けた階段ユニット固定金具3を受梁2上に載置してボルト・ナット等の締結具で固定する。
【0024】
この時、予め地上にて階段ユニット1を何段にも連結しておき、その最上部の上部水平材12に階段ユニット固定金具3を取付け、この階段ユニットを一度に受梁2に吊り下げるようにしても良い。
【0025】
次に、受梁2に吊り下げている階段ユニット1に別の階段ユニット1´を追加して階段の段数を増やす場合について説明する。
【0026】
先ず、地上にて別の階段ユニット1´を組み立て、それを図8に示すように、クレーンにて吊り上げて受梁2に吊り下げた階段ユニット1の上位に移送する。
【0027】
この時、階段の方向が互いに同方向とならないように上位の階段ユニット1´を下位の階段ユニット1に対して180度回転させる。そして下位の階段ユニット1の階段枠8及び手摺枠9の建地8a、9aと上位の階段ユニット1´の連結管6とを管体連結具10によって連結する。
【0028】
そして上下の階段ユニット1´、1の連結が完了すると、図9に示すように、上位の階段ユニット1´をクレーンによって吊り上げた状態で受梁2に固定した階段ユニット固定金具3を取り外して上位の階段ユニット1´の上部水平材12に先程取り外した階段ユニット固定金具3を取り付ける。
【0029】
そして図10に示すように階段ユニット1´、1を降下させて上位の階段ユニット1´に取り付けた階段ユニット固定金具3を受梁2の上に載置して受梁2に固定する。
【0030】
このようにして、階段吊下げ用受梁2に吊り下げている吊り階段に別の階段ユニットを順次継ぎ足して吊り階段の段数を増加していくのである。なお、追加する別の階段ユニットを一段として説明したが、追加する別の階段ユニットを予め何段にも連結しておいても良い。
【0031】
【発明の効果】
以上のように本発明の請求項1記載の吊り階段にあっては、対向させた一対の門型の階段枠8を筋交15等によって自立させて階段19を掛け渡してクレーンにて吊り下げ可能なように一体化して階段ユニット1を形成し、この階段ユニット1をクレーンにてユニット単位で積み重ねて管体連結具10によって上下に連結し、これを階段吊り下げ用受梁2に階段ユニット固定金具3を介して吊り下げて固定する一方、階段ユニットを継ぎ足す時には、別途組み立てた階段ユニット1´を階段吊下げ用受梁2に取り付けた階段ユニット1の上位に積み重ねて管体連結具10により連結し、一体となった階段ユニットをクレーンにより吊り上げて支持しながら階段吊下げ用受梁2に階段ユニットを固定している階段ユニット固定金具3を解除し、一体となった階段ユニットを積み重ねた分だけ降下させた後、再び階段ユニット固定金具3によって階段ユニットを階段吊下げ用受梁2に固定するように構成したので、階段ユニット1はもとより、これを連結した吊り階段も簡単に組み立てることができ、手間のかからない迅速な仮設、及び階段の継ぎ足しを容易に行なうことができる。また、それらに適度な剛性を持たせることができ、仮設時の左右上下の揺れが少なくなり、更には、ばらばらに解体できて輸送、保管にも便利である。
【0032】
また、請求項2記載の吊り階段の仮設方法にあっては、吊り下げた階段ユニット1に新たに階段ユニット1´を継ぎ足す時に、別途地上にて階段ユニット1´を組み立て、それを階段吊下げ用受梁2に取り付けた階段ユニット1の上位に積み重ねて連結し、連結して一体となった階段ユニットをクレーンにより吊り上げて階段ユニットを積み重ねた分だけ降下させるようにして下方への階段の継ぎ足しを行うようにしたので、吊り階段における階段の継ぎ足しを容易に、かつ安全に行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る吊り階段の一実施例を示す斜視図である。
【図2】図1の階段ユニット部分の斜視図である。
【図3】図2の一部省略した分解図である。
【図4】図2の要部拡大図である。
【図5】階段ユニットの連結の様子を示す説明図である。
【図6】本発明に係る吊り階段の仮設手順を示す説明図である。
【図7】本発明に係る吊り階段の仮設手順を示す説明図である。
【図8】本発明に係る吊り階段の仮設手順を示す説明図である。
【図9】本発明に係る吊り階段の仮設手順を示す説明図である。
【図10】本発明に係る吊り階段の仮設手順を示す説明図である。
【符号の説明】
1、1´…階段ユニット 2…階段吊下げ用受梁
3…階段ユニット固定金具(階段ユニット取付け手段)
4…基礎枠 8…階段枠
10…管体連結具 15…筋交
19…階段
Claims (2)
- 建築現場などの構築体に沿って上部から吊り下げるようにして仮設する吊り階段において、門型をした一対の階段枠を所定間隔を設けて対向させ、対向する階段枠の間に補強材を配設して階段枠を自立させると共に、対向する階段枠の間に階段を掛け渡してクレーンにて吊り下げ可能なように一体化して階段ユニットを形成し、複数の前記階段ユニットをクレーンにてユニット単位で積み重ねて管体連結具により上下に連結し、連結した階段ユニットを階段ユニット取付け手段によって階段吊下げ用受梁に取り付けて吊り下げる一方、吊り下げた階段ユニットに新たに階段ユニットを継ぎ足す時には、地上にて別途組み立てた階段ユニットを階段吊下げ用受梁に取り付けた階段ユニットの上位に積み重ねて管体連結具により連結し、連結して一体となった階段ユニットをクレーンにより吊り上げて支持しながら階段吊下げ用受梁に階段ユニットを固定している階段ユニット取付け手段を解除し、一体となった階段ユニットを積み重ねた分だけ降下させた後、再び階段ユニット取付け手段によって階段ユニットを階段吊下げ用受梁に固定するように構成したことを特徴とする吊り階段。
- 内部に階段を内装した階段ユニットを上下に連結して階段吊下げ用受梁より吊り下げた吊り階段において、吊り下げた階段ユニットに新たに階段ユニットを継ぎ足す時に、地上にて別途組み立てた階段ユニットを階段吊下げ用受梁に取り付けた階段ユニットの上位に積み重ねて連結し、連結して一体となった階段ユニットをクレーンにより吊り上げて支持しながら階段吊下げ用受梁に階段ユニットを固定している階段ユニット取付け手段を解除し、一体となった階段ユニットを積み重ねた分だけ降下させた後、再び階段ユニット取付け手段によって階段ユニットを階段吊下げ用受梁に固定するようにしたことを特徴とする吊り階段の仮設方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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| JP00841594A JP3671061B2 (ja) | 1994-01-28 | 1994-01-28 | 吊り階段及びその仮設方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP00841594A JP3671061B2 (ja) | 1994-01-28 | 1994-01-28 | 吊り階段及びその仮設方法 |
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ID=11692513
Family Applications (1)
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| JP00841594A Expired - Lifetime JP3671061B2 (ja) | 1994-01-28 | 1994-01-28 | 吊り階段及びその仮設方法 |
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