JP3671698B2 - 積層金属板の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、金型で金属板を打ち抜き加工した中間加工品を積層して積層金属板の製造方法の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の積層金属板を図6によって説明する。図6は積層金属板の側面図である。図6において、積層金属板10は、円柱状の凹部12aに対向する円柱状の凸部12bを有する平板12と、平板12の凸部12bを他の平板12の凹部12aに圧入した平板12と、最下層の平板12の凸部12bに底板14の円径の孔14eを圧入して固着されている。
【0003】
ここで、平板12の凹部12aの寸法は、凸部12bを圧入するために、凸部12bよりも僅かに例えば1〜5ミクロン小さく形成されており、底板14の孔14eの寸法は、平板12の凹部12aと同一寸法に形成されている。
【0004】
かかる積層金属板10の製造方法を図7によって説明する。比較的長い金属板5を送り装置により金属板5の先端がAの位置に送って停止してから、孔用パンチ21と孔用ダイ31により孔14eを穿設する。次に、送り装置により金属板5が先端部がBの位置に送り、即ち、凹凸用ダイ33の中心まで送って停止し、凹凸用パンチ23の先端部を金属板5の孔14eに挿通する。なお、この工程では、孔用パンチ2は下降しないように形成されている。
【0005】
送り装置により金属板5を先端がCの位置に送って停止してから、ブロックパンチ25とブロックダイ35とにより金属板5を切断して底板14を形成し、同時に、凹凸用パンチ23と凹凸用ダイ33とにより金属板5に凹凸部を形成する(第3工程)。なお、この工程では、孔用パンチ2は下降しないように形成されている。
【0006】
再び、送り装置により金属板5を先端がCの位置に送って停止してから、ブロックパンチ25とブロックダイ35とにより金属板5を切断して凹部12aと凸部12bとを有する平板12を形成し、同時に、ブロックダイ35の凹部に平板12を挿入して、底板14の孔14eに平板12の凸部12bを圧入する。かかる最終工程を繰り返して積層金属板10が完成する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特に、第2工程において、送り装置の送りピッチが僅かでも狂うと、図8に示すように底板14の孔14eがずれて、最下層の平板12の凸部12bと底板14の孔14eへの圧入が不十分となり、充分な固着力が得られないために底板14が剥がれやすいという問題点があった。
【0008】
この発明は、上記の課題を解決するためになされたもので、金属板が剥がれにくい積層金属板の製造方法を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
第1の発明に係る積層金属板の製造方法は、金属板に孔用パンチと孔用ダイとにより孔を穿設する第1の工程と、送り手段により上記金属板を所定量移動してから、上記金属板の孔に凹凸用パンチを下降する第2の工程と、上記送り手段により上記金属板を所定量移動してから、上記孔を有する金属板を切断用パンチと切断用ダイとにより切断して底板を得ると共に、上記切断用ダイの開口を有する空洞部に上記切断用パンチにより上記底板を収納し、且つ、上記凹凸用パンチと上記凹凸用ダイとにより上記金属板に上記孔よりも僅かに大きいと共に、片面側に凹部と他面側に凸部とを形成する第3の工程と、上記送り手段により上記金属板を所定量移動してから、上記凹部と凸部とを有する金属板を上記切断用パンチにより切断して平板を得て、上記空洞部に上記切断用パンチにより上記平板を収納すると共に、上記底板の孔に上記平板の凸部を圧入する第4の工程とを備え、上記第1から第4の工程を順に実行することを特徴とするものである。
【0010】
第2の発明に係る積層金属板の製造方法は、孔用パンチと凹凸パンチと切断用パンチとを備え、金属板に孔用パンチと孔用ダイとにより孔を穿設する第1の工程と、送り手段により上記金属板を上記孔用パンチから上記凹凸パンチまで移動してから、上記孔を有する金属板を切断用パンチと切断用ダイとにより切断して底板を得ると共に、開口を有する空洞部に上記切断用パンチにより上記底板を収納し、且つ、凹凸用パンチと凹凸用ダイとにより上記金属板に凹部と凸部とを形成する第2の工程と、上記送り手段により上記金属板を上記凹凸パンチから上記切断用パンチまで移動してから、上記凹部と凸部とを有する金属板を上記切断用パンチと切断用ダイにより切断して平板を得て、上記切断用ダイの空洞部に上記切断用パンチにより上記平板を収納すると共に、上記底板の孔に上記平板の凸部を圧入する第3の工程とを備え、上記第1から第3の工程を順に実行することを特徴とするものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
この発明の一実施の形態を図1及び図2によって説明する。図1は、積層金属板の側面図、図2は底板の平面図及び断面図である。図1及び図2において、積層金属板100は、円柱状の凹部112aに対向する円柱状の凸部112bを有する平板112と、平板112の凸部112bを他の平板112の凹部112aに圧入した平板112と、最下層の平板112の凸部112bに底板114の円径の孔114eを圧入して固着されている。
【0012】
ここで、平板112の凹部112aの寸法は、凸部112bを圧入するために、凸部12bよりも僅かに例えば1〜5ミクロン小さく形成されており、底板114は、天面より直径D1の天部側孔101aと、底面より直径D1よりも例えば10〜15ミクロンと僅かに小さい直径D3の底部側孔101eとから成る段差孔114hが形成されている。
【0013】
次に、上記のように構成された積層金属板の製造方法を図3によって説明する。まず、比較的長い金属板5を孔用ダイ301,凹凸用ダイ303,切断用ダイ305とを有するダイプレートの左端部側の上に載せ、送り装置により金属板5の先端がAの位置に送って停止してから、孔用パンチ01,凹凸用パンチ03,切断用パンチ05とを下降して、金属板5に孔114hを形成する(第1の工程)。
【0014】
孔用パンチ201,凹凸用パンチ203,ブランク用パンチ205とを上昇して元の位置に復帰し、送り装置により金属板5の先端がBの位置に送って停止してから、孔用パンチ301はそのままの位置で、凹凸用パンチ303,切断用パンチ305とを下降すると、金属板5に孔114hに凹凸用パンチ303の先端部が挿通する(第2の工程)。
【0015】
凹凸用パンチ203,切断用パンチ205を上昇して元の位置に復帰し、送り装置により金属板5の先端がCの位置に停止してから、孔用パンチ201はそのままの位置で、凹凸用パンチ203,切断用パンチ205とを下降して、金属板5に凹部112aを有する凸部112bを形成すると共に、孔114hを有する底板114が切り落とされ、切断用ダイ305の開口を有する空洞部305aに切断用パンチ305により底板114を収納する(第3の工程)。
【0016】
凹凸用パンチ203,切断用パンチ205を上昇して元の位置に復帰し、送り装置により金属板5の先端がCの位置に停止してから、孔用パンチ201はそのままの位置で、凹凸用パンチ203,切断用パンチ205とを下降して、金属板5に凹部112aを有する凸部112bを形成した平板112が切り落とされ、切断用ダイ305の開口を有する空洞部305aに切断用パンチ305により平板112を収納すると共に、底板114の孔114hに平板112の凸部112bを圧入する(第4の工程)。
【0017】
凹凸用パンチ203,切断用パンチ205を上昇して元の位置に復帰し、送り装置により金属板5の先端がCの位置に停止してから、孔用パンチ201はそのままの位置で、凹凸用パンチ203,切断用パンチ205とを下降して、金属板5に凹部112aを有する凸部112bを形成した平板112が切り落とされ、切断用ダイ305の開口を有する空洞部305aに切断用パンチ305により平板112を収納すると共に、平板112の凹部112aに他の平板112の凸部112bを圧入する(第5の工程)。かかる第5の工程をN回繰り返して、平板112をN+1層形成して積層金属板100ができあがる。
【0018】
送り装置の送りピッチが僅かにずれ、図4に示すように底板114の孔114eに重ねて凹部114aが形成されても、孔114eの直径D3と凹部114aの直径D1とがD1>D3の関係にあるため、底板114の孔114hに平板112の凸部112bが圧入される。よって、底板114と平板112とが充分に固着される。
【0019】
実施の形態2.
この発明の他の実施の形態である積層金属板100の製造方法を図5によって説明する。上記実施の形態1と同様に第1の工程を実行し、送り装置により金属板5の先端をBの位置に送って停止してから、孔114hを有する金属板5を切断用パンチ205と切断用ダイ305とにより切断して底板114を得ると共に、切断用ダイ303の開口を有する空洞部305aに切断用パンチ301により底板114を収納し、且つ、凹凸用パンチ203と凹凸用ダイ205とにより金属板5に凹部112aと凸部112bとを形成する(第2の工程)。
【0020】
送り装置により金属板5の先端がBの位置に送って停止してから、凹部112aと凸部112bとを有する金属板5を切断用パンチ205と切断用ダイ305により切断して平板112を得て、切断用ダイ305の空洞部305aに切断用パンチ205により平板112を収納すると共に、底板114の孔114hに平板112の凸部112bを圧入する(第3の工程)。かかる第3の工程をN回繰り返して、平板112をN+1層形成して積層金属板100ができあがる。
【0021】
金属板5の孔114hの上に、凹凸用パンチ203が下降することなく、金属板5を切断用パンチ205により切断して底板114を形成するので、底板114の孔114hに凹凸用パンチ203で、凹部が形成されないため底板114と平板112とが充分に固着される。
【0022】
【発明の効果】
第1の発明によれば、金属板に孔用パンチと孔用ダイとにより孔を穿設する第1の工程と、送り手段により上記金属板を所定量移動してから、上記金属板の孔に凹凸用パンチを下降する第2の工程と、上記送り手段により上記金属板を所定量移動してから、上記孔を有する金属板を切断用パンチと切断用ダイとにより切断して底板を得ると共に、上記切断用ダイの開口を有する空洞部に上記切断用パンチにより上記底板を収納し、且つ、上記凹凸用パンチと上記凹凸用ダイとにより上記金属板に上記孔よりも僅かに大きいと共に、片面側に凹部と他面側に凸部とを形成する第3の工程と、上記送り手段により上記金属板を所定量移動してから、上記凹部と凸部とを有する金属板を上記切断用パンチにより切断して平板を得て、上記空洞部に上記切断用パンチにより上記平板を収納すると共に、上記底板の孔に上記平板の凸部を圧入する第4の工程とを備え、上記第1から第4の工程を順に実行したので、底板の孔に平板の凸部が充分に圧入されるから、底板と平板とが充分に固着される積層金属板が得られるという効果がある。
【0023】
第2の発明によれば、孔用パンチと凹凸パンチと切断用パンチとを備え、金属板に孔用パンチと孔用ダイとにより孔を穿設する第1の工程と、送り手段により上記金属板を上記孔用パンチから上記凹凸パンチまで移動してから、上記孔を有する金属板を切断用パンチと切断用ダイとにより切断して底板を得ると共に、開口を有する空洞部に上記切断用パンチにより上記底板を収納し、且つ、凹凸用パンチと凹凸用ダイとにより上記金属板に凹部と凸部とを形成する第2の工程と、上記送り手段により上記金属板を上記凹凸パンチから上記切断用パンチまで移動してから、上記凹部と凸部とを有する金属板を上記切断用パンチと切断用ダイにより切断して平板を得て、上記切断用ダイの空洞部に上記切断用パンチにより上記平板を収納すると共に、上記底板の孔に上記平板の凸部を圧入する第3の工程とを備え、上記第1から第3の工程を順に実行したので、底板の孔に凹凸用パンチで、凹部が形成されないため底板と平板とが充分に固着される積層金属板が得られるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の一実施の形態を示す積層金属板の側面図である。
【図2】 図1に示す積層金属板を形成する底板の平面図及び断面図である。
【図3】 図1に示す積層金属板を形成する平板及び底板を製造する装置の一部断面を含む正面図である。
【図4】 この発明の一実施の形態を示す底板の平面図である。
【図5】 この発明の他の実施の形態を示す積層金属板を形成する平板及び底板を製造する装置の一部断面を含む正面図である。
【図6】 従来の積層金属板の側面図である。
【図7】図6の積層金属板の製造工程を説明する説明図である。
【図8】図6の積層金属板を形成する底板の平面図である。
【符号の説明】
5 金属板、112 平板、112a 凹部、112b 凸部、114 底板、114e 孔、201 孔用パンチ、203 凹凸用パンチ、205 切断用パンチ、301 孔用ダイ、303 凹凸用ダイ、305 切断用ダイ、305a 空洞部。

Claims (2)

  1. 金属板に孔用パンチと孔用ダイとにより孔を穿設する第1の工程と、送り手段により上記金属板を所定量移動してから、上記金属板の孔に凹凸用パンチを下降する第2の工程と、上記送り手段により上記金属板を所定量移動してから、上記孔を有する金属板を切断用パンチと切断用ダイとにより切断して底板を得ると共に、上記切断用ダイの開口を有する空洞部に上記切断用パンチにより上記底板を収納し、且つ、上記凹凸用パンチと上記凹凸用ダイとにより上記金属板に上記孔よりも僅かに大きいと共に、片面側に凹部と他面側に凸部とを形成する第3の工程と、上記送り手段により上記金属板を所定量移動してから、上記凹部と凸部とを有する金属板を上記切断用パンチにより切断して平板を得て、上記空洞部に上記切断用パンチにより上記平板を収納すると共に、上記底板の孔に上記平板の凸部を圧入する第4の工程とを備え、上記第1から第4の工程を順に実行することを特徴とする積層金属板の製造方法。
  2. 孔用パンチと凹凸パンチと切断用パンチとを備え、
    金属板に孔用パンチと孔用ダイとにより孔を穿設する第1の工程と、送り手段により上記金属板を上記孔用パンチから上記凹凸パンチまで移動してから、上記孔を有する金属板を切断用パンチと切断用ダイとにより切断して底板を得ると共に、開口を有する空洞部に上記切断用パンチにより上記底板を収納し、且つ、凹凸用パンチと凹凸用ダイとにより上記金属板に凹部と凸部とを形成する第2の工程と、上記送り手段により上記金属板を上記凹凸パンチから上記切断用パンチまで移動してから、上記凹部と凸部とを有する金属板を上記切断用パンチと切断用ダイにより切断して平板を得て、上記切断用ダイの空洞部に上記切断用パンチにより上記平板を収納すると共に、上記底板の孔に上記平板の凸部を圧入する第3の工程とを備え、上記第1から第3の工程を順に実行することを特徴とする積層金属板の製造方法。
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