JP3672219B2 - 開閉器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電流を開閉する開閉器、例えば電磁接触器や配線用遮断器等に関し、詳しくは、固定接点を有する固定接触接点を有する可動接触子と、固定接点と可動接点との間に発生したアークの足が移行されるアークランナとが配設された消弧室空間と、可動接触子を駆動させる電磁石が配設された駆動室空間とを備えた開閉器に関するもので、特にその消弧室構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
図4は、例えば実公平1−27542号公報に示された従来の開閉器の部分断面図である。
図中の符号1は樹脂で形成された取り付け台、2はこの取り付け台1に設置されケイ素鋼板が積層された固定鉄心、3は固定鉄心2に対向配置されケイ素鋼板が積層された可動鉄心、4は可動鉄心3と固定鉄心2とを引き外しばね(図示せず)に抗して吸着させる駆動力を付与する操作コイル、5は樹脂で成形され角窓5Aを有するクロスバーで、その下端に可動鉄心3を保持している。
符号6は上記クロスバー5の角窓5Aに挿入されて押しばね7により保持されている可動接触子、6Aは可動接触子6に接合された可動接点、8は上記可動接点6Aと接離する固定接点8Aが接合された固定接触子、この固定接触子8にはその固定接点8A接合近傍に切り抜き中空部8Dが穿設され、且つこの中空部8Dの接点側端部に前記固定接触子8と電気的に接続された倒L字状のアークランナ8Bが設けられ、このアークランナ8Bの水平片は前記中空部8D上に延在されている。8Cはこの固定接触子8の端子部を示す。
符号9は開閉器本体を外部回路と接続するための端子ねじ、10は固定接触子8を取り付けるベ−スであり、このベ−ス10には固定接触子8に設けられた切り抜き中空部8Dの下部から外部へ通じる外通路10Aが設けられている。又、符号11はア−クカバー、12は接点間に発生するア−クである。
【0003】
尚、上記のア−クカバー11で覆われたアーク12の発生する空間、即ち、固定接点8Aを有する固定接触子8と、固定接点8Aに対して接触可能な可動接点6Aを有する可動接触子6と、固定接点8Aと可動接点6Aとの間に発生したアークの足が移行されるアークランナ8Bとが配設された空間を以下、消弧室空間という。又、可動接触子6を駆動させる電磁石が配置された空間、即ち、固定鉄心2と可動鉄心3と操作コイル4とで構成される電磁石が収納された空間を、以下、駆動室空間と称する。
【0004】
次に動作について説明する。
先ず、操作コイル4に流れる電流を遮断すると、図示されていない引き外しばねにより可動鉄心3が固定鉄心2より引き離され、可動接点6Aが固定接点8Aから離れ、可動接点6Aと固定接点8Aの間にア−ク12が発生する。
次に、固定接点8Aのアーク12の足がアークランナ8Bへと移行され符号12Aで示すア−クとなる。
その後、このアーク12Aは、可動接触子6とアークランナ8Bに流れる電流によって発生する磁場により図の右方向に駆動され、アーク12Aは周囲のガスにより冷却され、電流零点において消弧され電流が遮断される。
他方、アーク12が発生し遮断されるまでにアーク12、12Aによって発生した電子やイオンを含むホットガスは、消弧室空間の圧力を高め、ベ−ス10に設けられた固定接触子8の切り抜き中空部8Dの下部から外部へ通じる外通路10Aを通して外部へと放出される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来の開閉器では、上述のようにアーク12の発生後、電子やイオンを含むホットガスが消弧室空間から外通路を通じて外部へと放出される構造となっていたため、人体に対し火傷を負わせる等の危険性があった。
又、この種の開閉器の取り付けは、固定接触子8の端子部8Cを天に、固定接点8Aを地に向けて取り付けるため、外部へ通じる外通路10Aや、固定接触子8とア−クカバー11との間隙からゴミが入り易く、接点6A,8Aの閉極時に接点6A,8A間にゴミが挟まり接触不良を起こすという不都合もあった。
本発明は、かかる問題を解消し、安全で高性能の開閉器の提供を目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明は、固定接点を有する固定接触子、前記固定接点に対して接触可能な可動接点を有する可動接触子、前記固定接触子に固定接点接合近傍に切り抜き中空部が穿設され、且つ前記切り抜き中空部の前記固定接点側端部に前記固定接触子と電気的に接続され前記固定接点と可動接点との間に発生するアークの足が移行される倒L字状のアークランナが配設された消弧室空間と、前記可動接触子を駆動させる電磁石が配置された駆動室空間と、前記固定接触子に穿設された切り抜き中空部の下方のベース面を開口し、前記消弧室空間と駆動室空間とを連通する連通路と、を設け、当該連通路の連通路内空間側に上記消弧室内に延在する固定接触子の一部をアークランナと離れる方向へ段差をつけて折り曲げ、迂回させたことを特徴とする。
【0011】
また、連通路の一部又は全部に吸熱部材を設けたことを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
実施の形態1は、固定接点を有する固定接触子、前記固定接点に対して接触可能な可動接点を有する可動接触子、前記固定接点と可動接点との間に発生したアークの足が移行されるアークランナ等が配設された消弧室空間と、可動接触子を駆動させる電磁石が配設された駆動室空間との間を連通する連通路を設けたものである。
図1は、この実施の形態1を示す開閉器の部分断面図である。
図中の符号1は樹脂で形成された取り付け台、2はこの取り付け台1に設置されケイ素鋼板が積層された固定鉄心、3は固定鉄心2に対向配置されケイ素鋼板が積層された可動鉄心、4は可動鉄心3と固定鉄心2とを引き外しばね(図示せず)に抗して吸着させる駆動力を付与する操作コイル、5は樹脂で成形され角窓5Aを有するクロスバーで、その下端では可動鉄心3を保持している。
【0013】
符号6は上記クロスバー5の角窓5Aに挿入されて押しばね7により保持されている可動接触子、6Aは可動接触子6に接合された可動接点、8は上記可動接点6Aと接離する固定接点8Aが接合された固定接触子であり、この固定接触子8にはその固定接点8A接合近傍に切り抜き中空部8Dが穿設され、且つこの中空部8Dの接点側端部に前記固定接触子8と電気的に接続された倒L字状のアークランナ8Bが設けられ、このアークランナ8Bの水平片は前記中空部8D上に延在されている。8Cはこの固定接触子8の端子部を示す。又、9は開閉器本体を外部回路と接続するための端子ねじ、10は固定接触子8を取り付けるベ−スである。
消弧室空間と駆動室空間とを連通する連通路10Bは、このベース10に設けられており、消弧室空間側においては、固定接触子8に設けられた切り抜き中空部8Dの下方のベース10面にその一方の口が開口している。
【0014】
次に動作について説明する。
先ず、操作コイル4に流れる電流を遮断すると、図示されていない引き外しばねにより可動鉄心3が固定鉄心2より引き離され、可動接点6Aが固定接点8Aから離れ、可動接点6Aと固定接点8Aの間にア−ク12が発生する。
次に、固定接点8Aのアーク12の足がアークランナ8Bへと移行し12Aのア−クとなる。
その後、アーク12Aは可動接触子6とアークランナ8Bに流れる電流によって発生する磁場により図の右方向に駆動され、アーク12Aは周囲のガスにより冷却され、電流零点において消弧され電流が遮断される。
又、アーク12が発生して遮断されるまでにアーク12、12Aによって発生した電子やイオンを含むホットガスは、消弧室空間の圧力を高め、ベ−ス10に設けられた固定接触子8の切り抜き中空部8Dの下方の開口から連通路10Bを経て圧力の低い駆動室空間へと放出される。尚、このガスの流れによりアーク12はアーク12Aへと移行が促進される。
【0015】
このように、この実施の形態1では、従来の開閉器と異なり、外部へホットガスを放出する外通路10Aが存在せず、ホットガスは開閉器内部の駆動室空間へと放出されるため、外部へのホットガスの放出は無い。
又、消弧室空間を構成するベ−ス10と当該ベース10を覆うア−クカバー11との間隙からのホットガスの漏れも、駆動室空間へホットガスを放出するため、大きく抑制される。従って、人体に対し火傷を負わせる危険性は従来の開閉器に較べ顕著に改善される。
【0016】
実施の形態2.
実施の形態2は、消弧室空間と駆動室空間とを連通する連通路10Bを設け、この連通路10Bの消弧室空間側の開口内、即ち連通路内空間に、延在する固定接触子8の一部を迂回させたものである。
図2は、この実施の形態2を示す開閉器の部分断面図である。
図2において、ベース10面に沿って延在する固定接触子8は、ベース10面に穿設された連通路10Bの開口部、即ち連通路内空間へ、固定接触子8の延在部分の一部が沈み込むように、アークランナー8Bと離れる方向へ段差つけて折り曲げられている。
この形態2では、固定接触子8の切り抜き中空部8Dの一部が、この折り曲げ領域即ち段差部に含まれるよう構成されているが、切り抜き中空部8Dの全部が含まれるように構成してもよい。
尚、固定接触子8に設けられた段差部を除けば実施例1と同様であるので、他の部分の説明を省略する。また、動作についても段差部の効果を除けば実施例1と同様であるので省略する。
【0017】
この実施の形態2では、固定接触子8に上記のような段差部を構成することによって、固定接触子8に設けられた段差部から固定接触子8の端子部8Cに向かうア−クカバー11までの固定接触子8の延在部分において、消弧室空間が拡大される。
このように、連通路空間へ固定接触子8の延在部分を迂回させることによって、従来に較べて、消弧室空間が大きく拡大されるので、当該消弧室空間内でのホットガスの圧力が低下して、ホットガスの放出速度が小さくなると共に、ガスの駆動室空間への放出量も減少するから、従来と同様の駆動室空間をそのまま活用することができ、殊更、駆動室空間を拡張する必要がなくなる。
又、ベ−ス10とア−クカバー11との間隙からのホットガスの漏れも一層抑制され、人体に対する火傷の危険性が更に改善される。
【0018】
本発明では、実施の形態1、2のように、固定接点8Aや可動接点6Aやアークランナ8B等が配設される消弧室空間に外部と通じる外通路10Aが、従来と異なり、設けられていないため、この外通路を通じてのゴミの侵入が全く解消される。
他方、実施の形態2のように、固定接触子8とア−クカバー11との間隙から侵入してきたゴミに対しては、固定接触子8に上述のような段差部が設けられ、固定接触子8の切り抜き中空部8Dの一部又は全部が、この段差部に含まれるよう構成しているため、侵入して来たゴミは駆動室空間へ通じる連通路10Bを通って駆動室空間へと落ちて行く。これによって、可動接点6A,固定接点8Aの接触不良が顕著に抑制改善され、安全で高性能の開閉器を提供することができる。
【0019】
仮に、駆動室空間へ通じる連通路10Bの一方の口が消弧室空間に開口していない場合、侵入したゴミは固定接触子8の切り抜き中空部8Dに溜まる一方となり、遂には、溜まったゴミが、可動接点6Aと固定接点8Aとの開閉に伴う振動により切り抜き中空部8Dから、これらの接点6A,8A間に落ちて挟まり接触不良をおこしてしまう。従って、侵入ゴミは、連通路10Bを通して駆動室空間へと速やかに導いて遣ることが望ましいのである。
【0020】
実施の形態3.
実施の形態3は、消弧室空間と駆動室空間とを連通する連通路10Bの内壁の一部又は全部に吸熱部材を設けたものである。
図3は、この実施の形態3を示す開閉器の部分断面図である。
図3において、符号15は吸熱部材として吸熱板であり、連通路10Bの内壁の全部に設けてある。
尚、この吸熱部材として吸熱板15を除けば実施の形態1と同様であるので、他の部分の説明を省略する。又、動作についても、この吸熱部材として吸熱板15段を設けることによる効果を除けば実施の形態1と同様であるので省略する。
【0021】
消弧室空間で発生したホットガスがベ−ス10の面に開口した連通路10Bを通って駆動室区間へと流れる際に、ホットガスが吸熱板15によって冷却されて行く。この結果、駆動室空間へは冷却されたホットガスが放出されるため、駆動室空間の圧力上昇が抑制されることになり、消弧部空間から駆動室空間へのホットガスの流れが一層円滑となり、その流れが強化される。
従って、消弧室空間から外部空間へと漏れ出るホットガスの勢いや漏れ量が顕著に抑制される。
【0022】
尚、吸熱部材としては、この実施形態に示す板状のものに限らず、筒状のものや、襞が設けられた形状のものであってもよい。
又、消弧部空間と駆動室空間とを連通する連通路10Bの形状の如何はこの発明の作用効果に影響を与えるものではない。よって、例えば、吸熱部材としての吸熱板15は、実施の形態1〜3に示した連通路10Bの形状に限らず、その他の形状の連通路に広く適用することができる。
【0023】
【発明の効果】
この発明によれば、アークによって生じるホットガスが、連通路を通して消弧室空間から電磁石を収納する駆動室空間に放出されるので、従来例のように、外通路からの外部ホットガスの放出を無くすことができ、又、ベ−スとア−クカバーとの間隙からの放出(漏れ)も抑制されるため、人体に対する火傷の危険性を大幅に改善することができる。
【0024】
又、固定接触子の延在部分を連通路内空間へ迂回させることにより、迂回された固定接触子の延在部分に相当する空間分が従来の消弧室空間に較べて拡大して、消弧室空間でのホットガスの圧力の低下、駆動室空間への放出量や放出圧力の減少、ひいては、消弧室空間と駆動室空間及び連通路空間にてホットガスを処理することができる。又、消弧室空間でのホットガスの圧力の低下により、ベ−スとア−クカバーとの間隙からの漏れホットガスの放出量、放出圧力が少なくなり、人体に対する火傷の危険性が従来例に対し大幅に改善される。
【0025】
又、固定接触子の中空部を介して連通路の消弧室空間側の開口が設けてあるため、消弧室空間に入ってきたゴミは速やかに連通路を経て駆動室空間へと導かれるので、固定接点と可動接点との接触不良を大幅に抑制改善することができる。
【0026】
又、連通路に吸熱板を設けることによって、連通路を通過するホットガスが吸熱板で冷却され、連通路及び駆動部の熱による損傷が抑えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1の開閉器の部分断面図である。
【図2】 本発明の実施の形態2の開閉器の部分断面図である。
【図3】 本発明の実施の形態3の開閉器の部分断面図である。
【図4】 従来例の開閉器の部分断面図である。
【符号の説明】
1 取り付け台、2 固定鉄心、3 可動鉄心、4 操作コイル、5 クロスバー、6 可動接触子、6A 可動接点、8 固定接触子、8A 固定接点、8B アークランナー、8D 切り抜き中空部、10 ベース、10B 連通路、11 アークカバー、12 アーク、12A 移行したアーク、15 吸熱板。
Claims (2)
- 固定接点を有する固定接触子、前記固定接点に対して接触可能な可動接点を有する可動接触子、前記固定接触子に固定接点接合近傍に切り抜き中空部が穿設され、且つ前記切り抜き中空部の前記固定接点側端部に前記固定接触子と電気的に接続され前記固定接点と可動接点との間に発生したアークの足が移行される倒L字状のアークランナが配設された消弧室空間と、前記可動接触子を駆動させる電磁石が配置された駆動室空間と、前記固定接触子に穿設された切り抜き中空部の下方のベース面を開口し、前記消弧室空間と駆動室空間とを連通する連通路と、を設け、当該連通路の連通路内空間側に上記消弧室内に延在する固定接触子の一部をアークランナと離れる方向へ段差をつけて折り曲げ、迂回させたことを特徴とする開閉器。
- 連通路の一部又は全部に吸熱部材を設けたことを特徴とする請求項1に記載の開閉器。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11887898A JP3672219B2 (ja) | 1998-04-28 | 1998-04-28 | 開閉器 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11887898A JP3672219B2 (ja) | 1998-04-28 | 1998-04-28 | 開閉器 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11312449A JPH11312449A (ja) | 1999-11-09 |
| JP3672219B2 true JP3672219B2 (ja) | 2005-07-20 |
Family
ID=14747369
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11887898A Expired - Fee Related JP3672219B2 (ja) | 1998-04-28 | 1998-04-28 | 開閉器 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3672219B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP5131218B2 (ja) * | 2008-09-12 | 2013-01-30 | アンデン株式会社 | 電磁継電器 |
-
1998
- 1998-04-28 JP JP11887898A patent/JP3672219B2/ja not_active Expired - Fee Related
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| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH11312449A (ja) | 1999-11-09 |
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