JP3672393B2 - レーザー血流計の光ファイバープローブ - Google Patents

レーザー血流計の光ファイバープローブ Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はレーザ血流計の光ファイバープローブに関し、更に詳細に言えば、薄い反射固定板に照射用光ファイバーと受光用光ファイバーとを取付けることにより、血流測定時に取付が容易であるうえ、衣服下の皮膚血流も測定可能としたレーザ血流計の光ファイバープローブに関する。
【0002】
【従来の技術】
血液が酸素供給や物質の運搬を行う点から、単位時間に血管の断面を通過する血液の体積である血流量を測定して、これを病気の診断上の重要情報として利用することが行われてきた。血流の測定には、従来からXeや水素を用いた血流計が用いられてきた。
【0003】
生体に害を与えない無侵襲測定、実時間連続測定、低流量(流速)測定が可能で、取扱いが楽なことから、最近、図5に示すようにレーザーや光ファイバーを用いたレーザー血流計システムが用いられるようになってきた。
【0004】
レーザー血流計は、図5に示すように、血流計本体1から生体組織4にレーザー光2aを照射するための照射用光ファイバー2と、生体組織4内で散乱して赤血球からの血流情報を含む散乱光3aを受光するための受光用光ファイバー3とから構成されている。
【0005】
また、血流計による測定を安定的に行うためには、図6に示すように照射用光ファイバー2と受光用光ファイバー3を金属などで形成されたパイプ5に収容し、これら光ファイバーを接着剤7で平行な状態で固めることによりプローブPaを構成し、このプローブPaを生体組織4に接触させて血流を測定していた。
【0006】
照射用光ファイバー2及び受光用光ファイバー3(以下、両者を「光ファイバー」という)は、主として芯線の直径が10μm〜500μm程度の石英系のガラス製であり、光ファイバーは1本だけで用いる場合と、複数本を用いる場合とがあるが、いずれの場合でも光ファイバー2、3は、応力を分散するために直径が0.25〜1.0mm程度の塩化ビニールやナイロンやアクリル系の合成樹脂からなる保護被覆が施されていた。
【0007】
また、光ファイバー2、3の中心間隔Sは、通常0.1mm〜1mm程度であり、レーザー光出力、使用している光ファイバーの仕様、検出時におけるS/N比、測定深度などにより前記間隔Sを決定して、生体組織からの表面反射を受光しないようにしていた。また、光ファイバー2、3は上記のように平行な状態で接着・固定したことにより、血流を測定する際には光ファイバー2、3と生体組織4の被測定面とは垂直な関係になった。
【0008】
上記のように光ファイバー2、3と被測定面が垂直であると、衣服内での血流測定を行うときなどではプローブPaが邪魔になり、プローブPaが皮膚を圧迫して正確な血流を測定できないので、図7に示すように光ファイバー2、3の先端にプリズム6を接着してプローブPbを構成し、被測定面4に対して光ファイバー2、3が平行になるよう配置したものもあった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前述した従来のこの種のレーザー血流計では、以下のような問題があった。
【0010】
すなわち、上記のように光ファイバー2、3をパイプ5に収容して、接着剤7等で固定してなる光ファイバープローブPaでは、光照射、受光効率を最大にするために、光ファイバーの先端面を研磨フィルム、または研磨材を使って1μm程度の粗さまで研磨する必要があり、光ファイバー2、3の直径がきわめて小さいので、研磨加工が非常に面倒であった。また、上記のように接着剤7等により固めて接着するには光ファイバー芯線を固定できるように保護被膜を剥いでおく必要があり、プローブPの形成が面倒であった。
【0011】
また、図7に示すように光ファイバー2、3の先端にプリズム6を接着してプローブPbを構成した場合には、生体組織4の被測定面に対して光ファイバー2、3が平行になるよう配置した場合には、血流計の構造が複雑になり、価格の高騰は避けられなかった。しかも、プリズム6があるために皮膚への圧迫を完全に避けることはできなかった、等の問題があった。
【0012】
本発明は、かかる従来の問題点を解決するためになされたもので、光ファイバーの先端に反射板を固定することにより、被測定面に平行に光ファイバーを設置可能としたレーザー血流計の光ファイバープローブを提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明はレーザー血流計の光ファイバープローブであり、前述した技術的課題を解決するために以下のように構成されている。すなわち、本発明のレーザー血流計の光ファイバープローブは、血流計本体と、この血流計本体に接続する照射用光ファイバー及び受光用光ファイバーと、前記照射用光ファイバー及び受光用光ファイバーの先端部が平行に固定されるプローブとを備え、前記血流計本体から前記照射用光ファイバーを経てレーザ光を生体組織に照射し、前記生体組織内での散乱光を血流情報として受光用光ファイバーを経て前記血流計本体に伝達するようにしたレーザー血流計に使用される光ファイバープローブであって、前記生体組織に固定するための固定手段を設けた反射固定板を備え、この反射固定板の反射面に前記照射用光ファイバーと受光用光ファイバーとを平行状態に固定してプローブを形成し、前記照射用光ファイバーから出力されたレーザー光と、前記生体組織内での散乱光とを前記反射固定板の反射面で反射させるようにしたことを特徴とする。
【0014】
以下、この発明の重要な構成要素について更に詳細に説明する。
(反射固定板)
本発明では、反射固定板にはアルミ箔や、これよりも厚めのアルミ板、あるいは研磨された金属板、金属板にクロムメッキを施したものなど、適宜のもの選択して用いることができる。
【0015】
(固定手段)
生体組織に対する固定手段としては粘着テープ、特に片面を反射固定板に貼付し、他面を生体組織に固定するようにした両面テープを用いるのが好ましい。その他に、動物実験などでは瞬間接着剤を用いてプローブと生体組織を固定することもできる。
【0016】
(レーザー光)
本発明ではレーザー光には、レーザー波長の安定度合いと、赤血球からの散乱光強度や測定深度から、主にHe−Neレーザーや半導体レーザーが好ましい。しかし、レーザー光は前記のものに限定されるものではなく、波長の安定度合、赤血球からの散乱光強度、測定深度により使用可能な他のレーザー、たとえばアルゴンイオンレーザー、エキシマレーザー、その他のレーザーを用いることもできる。
【0017】
(光ファイバー)
本発明における光ファイバーは、芯線に石英系のガラスを用いるのが好ましい。しかし、これに限定されることはなく、塩化物ガラス、フッ化物ガラスなど適宜のものを使用することができる。
【0018】
<本発明における付加的構成>
本発明のレーザ血流計の光ファイバープローブは、前述した必須の構成要素からなるが、その構成要素とは、前記反射固定板が、弾性体に反射板を貼着したことを特徴とする。構成要素についてさらに詳細に説明する。
【0019】
(反射固定板)
反射固定板にはアルミ箔と、これに弾性体としてのゴムに貼付したものが好ましい。反射固定板にはアルミ箔の他に、厚めのアルミ板、あるいは研磨された金属板、金属板にクロムメッキを施したものなど、適宜の材料を選択して用いることができる。
【0020】
(弾性体)
弾性体には、天然ゴムをはじめ、ブタジエン−スチレンゴム、ニトリルゴム、ブチルゴム、シリコーンゴム等適宜のものを使用することができる。
【0021】
<作用>
本発明のレーザ血流計の光ファイバープローブを固定手段により生体組織に固定する。照射用光ファイバーから出力されたレーザー光は反射固定板の反射面に反射して生体組織に照射される。するとレーザー光は生体組織内で赤血球に衝突して散乱して散乱光として外に出る。この散乱光は反射固定板の反射面で反射して受光用光ファイバーに入力され、さらに、受光用光ファイバーからレーザー血流計本体に導かれて血流を測定する。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のレーザ血流計の光ファイバープローブを図に示される実施形態について更に詳細に説明する。図1及び図2には本発明の第1の実施形態に係るレーザ血流計の光ファイバープローブが符号Pで示されている。図3には本発明の第1の実施形態のレーザ血流計の光ファイバープローブの使用状態を示している。さらに、図4には本発明の第2の実施形態に係るレーザ血流計の光ファイバープローブが示されている。
【0023】
(第1の実施形態)
本発明に係る第1の実施形態のレーザ血流計の光ファイバープローブPは、生体組織4に固定するための反射固定板10を備えている。この反射固定板10は反射面10aに照射用光ファイバー2と受光用光ファイバー3の先端が平行状態に固定されている。
【0024】
光ファイバー2、3の他端は、図5に示す場合と同様に血流計本体1に接続しており、血流計本体1から照射用レーザー光2aを生体組織4で照射し、生体組織内4での散乱光3aを血流情報として受光用光ファイバー3を経て血流計本体1に伝達するようになっている。
【0025】
本発明の実施の形態においては、反射固定板10は円盤状をなすアルミ箔12に弾性体であるゴム板13を貼付することにより、適度の強度と柔軟性が付与される。さらに、アルミ箔12の表面を反射面12aとするとともに、この反射面にドーナツ型の両面テープ11の片面11aが貼付されている。
【0026】
照射用光ファイバー2と受光用光ファイバー3の先端の保護皮膜を、例えば専用のニッパーで剥いた後に、光照射、受光効率を最大にするためにファイバーカッターで光ファイバー芯線を折って、これをそのままドーナツ型の両面テープ11の他面11bに接着、固定している。そして、図3に示すように、ドーナツ型の両面テープ11の他面11bの残余部分を、生体組織4に対する固定手段として接着、固定することにより、プローブPによる血流測定を可能としている。
【0027】
本発明の第1の実施形態のレーザ血流計の光ファイバープローブの作用を説明すると、図3に示すように照射用光ファイバー2から出力されたレーザー光2aは反射固定板10の中央に形成された反射面10aに反射して生体組織4に照射される。するとレーザー光2aは生体組織4内で赤血球に衝突して散乱光3aとなって外に出る。さらに、この散乱光3aは反射固定板10の反射面10aで反射して受光用光ファイバー3に入力され、さらに、受光用光ファイバーからレーザー血流計本体1に導かれて血流を測定する。さらに、光ファイバー2、3の先端が折れたばあいには、ダイヤモンドカッターなどで切り込みを入れることにより芯線を折ることにより光ファイバーを再生させる。
【0028】
(第2の実施形態)
図4に示す本発明の第2の実施形態のレーザ血流計の光ファイバープローブPは、第1の実施形態と同様に生体組織4に固定するための反射固定板101を備えている。この反射固定板101は、第1の実施形態におけるアルミ箔に比して厚めの円盤状アルミ板製である。そして、照射用光ファイバー2と受光用光ファイバー3の先端の保護被覆を剥いた後、芯線をダイヤモンドカッターで傷を付けることにより切断し、平行状態に光ファイバー2、3を配置して瞬間接着剤で反射面101aに接着、固定している。
【0029】
さらに反射面101aに半月状の一対の両面テープ111a、111bを貼着すると共に、その片面を生体組織に対する固定手段とした。なお、第2の実施形態の作用は、実施形態1と同一なので省略する。
【0030】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のレーザ血流計の光ファイバープローブによれば、生体組織に固定するための反射固定板を設け、この反射固定板の反射面に照射用光ファイバーと受光用光ファイバーとを平行状態に固定するだけでよいのであるから、a)従来品のプローブに比して構造が簡単、且つ製作が容易となり、きわめて安価であり、b)光ファイバーの先端が折れた場合には、ファイバーカッターなどで光ファイバーに傷を付けて、折るだけで再生することができるので、従来のプローブのように研磨という面倒な作業を全く必要としない、c)プリズムを用いないので、安価になる上、プローブをプリズムよりも薄くすることができるため、衣服下の皮膚血流を、皮膚を圧迫することなく測定することができるから、皮膚を圧迫することによる血流の減少を防止することができる。d)弾性体に反射板を貼着したことにより反射固定板を形成することにより、適度の強度と弾性を有する反射固定板が安価に得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態のレーザー血流計の光ファイバープローブの平面図である。
【図2】図1のA−A線における断面図である。
【図3】図1、図2に示す第1実施形態による血流の測定状態を示す断面図である。
【図4】本発明の第2実施形態のレーザー血流計の光ファイバープローブの平面図である。
【図5】レーザー血流計システムの概略図である。
【図6】従来のレーザー血流計の光ファイバープローブの断面図であり、血流の測定状態を示す。
【図7】プリズムを用いた従来のレーザー血流計の光ファイバープローブの斜視図であり、血流測定状態を示す。
【符号の説明】
1 血流計本体
2 照射用光ファイバー
2a レーザー光
3 受光用光ファイバー
3a 散乱光
4 生体組織
10 反射固定板
10a反射面
11 固定手段(両面テープ)
12 反射板(アルミ箔)
13 弾性体(ゴム板)
101 反射固定板
101a 反射面
111a、b 固定手段(両面テープ)
P プローブ

Claims (2)

  1. 血流計本体と、この血流計本体に接続する照射用光ファイバー及び受光用光ファイバーと、前記照射用光ファイバー及び受光用光ファイバーの先端部が平行に固定されるプローブとを備え、前記血流計本体から前記照射用光ファイバーを経てレーザ光を生体組織に照射し、前記生体組織内での散乱光を血流情報として受光用光ファイバーを経て前記血流計本体に伝達するようにしたレーザー血流計に使用される光ファイバープローブであって、
    前記生体組織に固定するための固定手段を設けた反射固定板を備え、
    この反射固定板の反射面に前記照射用光ファイバーと受光用光ファイバーとを平行状態に固定してプローブを形成し、
    前記照射用光ファイバーから出力されたレーザー光と、前記生体組織内での散乱光とを前記反射固定板の反射面で反射させるようにしたことを特徴とするレーザ血流計の光ファイバープローブ。
  2. 前記反射固定板は、弾性体に反射板を貼着したことを特徴とする請求項1に記載のレーザ血流計の光ファイバープローブ。
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