JP3672435B2 - 不揮発性メモリ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリ装置に関し、特に、過消去(オーバー・イレーズ)を防止し且つ消去時間を短縮した不揮発性メモリ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
フラッシュメモリやEEPROM等の電気的に書き換え可能な不揮発性メモリ装置は、電源がない状態において記憶データを保持することができ、携帯電話、携帯情報端末等で広く利用されている。特にフラッシュメモリは、記憶容量の大容量化が進んでおり、大容量のメモリブロック単位で消去が行われる。
【0003】
不揮発性メモリのメモリセルは、一般に、ワード線に接続されたコントロールゲートと、ビット線に接続されたドレインと、ソース線に接続されたソースとを有する。そして、コントロールゲートとドレインに高い電圧を印加してメモリセルのトランジスタを導通し、ソースを低い電圧にして、チャネルを通過する電子をフローティングゲートに注入することで、プログラム動作(データ0の書き込み)が行われる。かかるプログラム動作の為にメモリセルに所定の電圧を印加することを、プログラムストレスを印加すると称する。プログラム動作が行われると、メモリセルのトランジスタは高い閾値電圧を有する。
【0004】
また、消去動作においては、コントロールゲートを低い電圧或いは負の電圧にし、ドレインをフローティングにし、更にソースを高い電圧にすることで、フローティングゲートから電子を引き抜く。この様なメモリセルへの所定の電圧の印加を、消去ストレスを印加すると称する。消去動作が行われると、メモリセルのトランジスタは低い閾値電圧を有する。
【0005】
読み出し動作において、ワード線をプログラム及び消去されたメモリセルの閾値電圧の中間の電圧に制御することで、プログラム状態のメモリセルのトランジスタは非導通、消去状態のメモリセルのトランジスタは導通し、その非導通と導通による電流の有無がビット線を介して検出される。
【0006】
消去動作では、上記した消去ストレスを所定単位時間印加した後に、消去対象のメモリセルを読み出して、その閾値電圧が消去ベリファイレベルより低くなったかをチェック(ベリファイ)する。この消去ストレスの印加と消去ベリファイとを繰り返し行うことで、適正な消去動作が行われる。不揮発性メモリを利用したフラッシュメモリでは、複数のメモリセルを有するメモリブロック毎に一括して消去動作が行われる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記の消去動作において、消去ストレスの印加が不必要に多く行われると、メモリセルのトランジスタの閾値電圧が負になり、ワード線が非選択状態(Lレベル)であってもそれに接続されたメモリセルが導通することになり、好ましくない。かかる状態はオーバーイレーズ(過消去)といわれ、消去動作において避けなければならない状態である。
【0008】
一方、メモリの大容量化に伴い、各メモリセル或いは各メモリブロックで必要な消去ストレスの回数或いは時間のバラツキが大きくなる傾向にある。一般に、消去動作は、消去ストレスの印加が複数のメモリセルに対して一括して行われ、消去ベリファイがメモリセル単位で行われる。従って、一部のメモリセルの消去が完了していても他のメモリセルの消去が完了していなければ、消去が完了しているメモリセルに対しても一括して消去ストレスが印加される。その結果、一部のメモリセルはオーバーイレーズされることになる。一括して消去ストレスが印加されるメモリセルの数が多いほど、それらに必要な消去ストレスの回数のバラツキの程度が大きくなり、オーバーイレーズの確率が高くなる。
【0009】
かかるオーバーイレーズの問題を避ける為に、従来は、メモリ領域を複数のメモリブロックに分割し、各メモリブロック毎に消去ストレスの印加と消去ベリファイとが繰り返し行われる。一括消去対象のメモリセルの数を少なくすることで、消去ストレス印加後のメモリセルの閾値電圧のバラツキを少なく抑えることができ、オーバーイレーズの問題を回避することができる。
【0010】
ところが、メモリブロック毎に消去ストレスの印加と消去ベリファイを繰り返す方法によると、複数のメモリブロック全てを消去する時間が長くなってしまう。特に大容量化が進んでいるフラッシュメモリにおいては、かかる消去時間の長時間化は解決しなければならない課題である。
【0011】
そこで、本発明の目的は、オーバーイレーズを防止し且つ消去時間を短くすることができる不揮発性メモリ装置を提供することにある。
【0012】
更に、本発明の目的は、大容量のメモリに対して、消去によるオーバーイレーズの確率が低く消去時間が短い不揮発性メモリ装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成する為に、本発明は、メモリセルのフローティングゲート内にキャリアを注入または除去して該メモリセルのプログラムまたは消去が行われる不揮発性メモリ装置において、
複数のメモリセルをそれぞれ有する複数のメモリブロックと、
前記メモリブロック単位で消去ストレスを印加し、メモリセル単位で消去終了のベリファイを行う消去回路とを有し、
前記消去回路は、前記複数のメモリブロックにおける過去の消去ストレス最小値まで、当該過去の消去ストレス最小値を有するメモリブロックのみに対して消去ベリファイを行いながら、該複数のメモリブロックに同時に消去ストレスを印加し、その後、前記メモリブロック毎に消去ストレスの印加と消去終了のベリファイを行うことを特徴とする。
【0014】
上記の発明によれば、過去に消去動作した時のメモリブロック毎の消去ストレスの回数等の消去ストレス値を記録し、それらの消去ストレス値の中の最小の消去ストレス値を記録する。そして、次の消去時では、最小の消去ストレス値になるまで、複数メモリブロックに対して一括して消去ストレスを印加する。その結果、メモリブロック毎に消去ストレスの印加と消去ベリファイとをそれぞれ繰り返す従来の方法に比較して、消去時間を短くすることができる。
【0015】
更に、本発明は、上記の複数メモリブロックへの同時消去ストレス印加後に、各メモリブロック毎に消去ストレスの印加と消去ベリファイとを行うことを特徴とする。
【0016】
上記の発明によれば、メモリセルの閾値電圧が消去ベリファイレベル近傍になってからは、メモリブロック毎に消去ストレスの印加と消去ベリファイとを繰り返すので、一括消去対象のメモリセルの数を少なくすることができ、オーバーイレーズの確率を低くすることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面に従って説明する。しかしながら、本発明の技術的範囲がその実施の形態に限定されるものではない。
【0018】
図1は、不揮発性メモリセルの全体構成図である。図1に示された不揮発性メモリ装置は、複数のメモリセルがマトリックス上に配置されたメモリセルマトリックス領域20とYゲート11を有する。さらに、メモリセルマトリックス20内のワード線を選択するXデコーダ10と、Yゲート11を選択するYデコーダ22が設けられる。Xデコーダ10とYデコーダ22には、外部から供給されたアドレスがアドレスラッチ回路23を経由して供給される。図1のメモリ装置では、8ビットの入出力端子DQ0〜DQ7が入出力バッファ26に接続される。この1バイト単位の入出力端子DQ0〜DQ7は、入出力バッファ26及びデータラッチ回路24を介してメモリセルマトリックス領域20に接続される。上記入出力バッファ26は、チップイネーブル・出力イネーブル回路28によって制御される。
【0019】
コマンドレジスタである制御回路30には、制御信号として外部からライトイネーブル信号/WE、リセット信号/RESET、チップイネーブル信号/CEが供給される。これらの制御信号の組み合わせから、制御回路30は、内部の書き込み動作(プログラム動作)と、消去動作と読み出し動作を制御する。
【0020】
不揮発性メモリ装置の一つの特徴点は、従来技術で説明した通り、プログラム動作及び消去動作時において、それぞれのワード線、ビット線及びソース線に所定の電圧を印加することである。そのために、メモリ装置内には、プログラム回路34と、消去回路32及びプログラム/消去パルスタイマ36が設けられる。
【0021】
制御回路30は、プログラム動作時において、プログラム回路34を制御し所定の書き込み用の電圧を発生させる。さらに制御回路30は、消去動作時において、消去回路32を制御し、所定の消去用電圧を発生させる。プログラム/消去パルスタイマ36は、プログラム時のプログラム用ストレス印加期間及び消去時の消去用ストレス印加時間を制御するために設けられる。
【0022】
図2は不揮発性メモリの回路図である。図2には、メモリセルマトリックス領域20と、データラッチ回路の一部であるセンスアンプSAと、Xデコーダ10及びYゲート11が示される。さらに、ワード線電圧回路12と、ビット線電圧回路16及びソース電圧回路14が示され、これらの電圧回路は、図1におけるプログラム回路及び消去回路内の電圧発生回路に対応する。
【0023】
図2において、メモリセルマトリックス領域20内には、2行2列の合計4つのメモリセルMC00,MC01,MC10,MC11が示される。各メモリセルは、コントロールゲートと、フローティングゲートと、ソース及びドレインを有する。各メモリセルのコントロールゲートは、行方向に配置されたワード線WL0,WL1にそれぞれ接続される。さらにメモリセルのドレインは、コラム方向に配置されたビット線BL0,BL1にそれぞれ接続される。そしてメモリセルマトリックス20内のすべてのメモリセルのソースは、共通にソース線SLに接続される。ビット線BL0,BL1は、それぞれYデコーダ11を構成するゲートトランジスタ90,91を介して、センスアンプSAに接続される。これらゲートトランジスタ90,91は、図示しないYデコーダからのコラム選択信号CL0,CL1によって導通制御される。
【0024】
このような不揮発性メモリに対するプログラム、消去及び読み出し動作は、図2の下部の表に示されたように、ワード線WL、ビット線BL及びソース線SLに所定の電圧を印加することで行われる。今仮に、メモリセルMC00がプログラムされるとする。その場合、ワード線WL0は高い電圧(HHレベル)に、ビット線BL0にも高い電圧(HHレベル)が、ソース線SLには低い電圧(Lレベル)がそれぞれ印加される。その結果メモリセルMC00のトランジスタは導通し、チャネル領域を通過する電子が、コントロールゲートとソース領域との間に形成された電界によってフローティングゲート内に注入される。その結果メモリセルMC00の閾値電圧が上昇する。
【0025】
次に、仮にメモリセルMC11が消去されるとすると、ワード線WL1に負の電圧が印加され、ビット線BL1をフローティングにし、さらにソース線SLに高い電圧(Hレベル)が印加される。その結果、コントロールゲートとソース領域との間に、プログラム時と反対方向の電界が印加され、フローティングゲート内の電子が除去される。その結果、メモリセルMC11の閾値電圧は低くなる。このときワード線WL0にも同時に負の電圧が印加され、メモリセルMC00,MC01,MC10もすべて同時に消去される。
【0026】
図3は、消去動作の概略を示す図である。図3(a)は、横軸にメモリセルの閾値電圧Vthが、縦軸にメモリセル数が示され、メモリセルマトリックス内の一部のメモリセルがプログラム状態であり、残りのメモリセルが消去状態の場合の分布を示す。プログラム状態にあるメモリセルは分布PR内に位置し、各メモリセルの閾値電圧はプログラムベリファイレベルVPよりも高くなる。一方、消去状態のメモリセルは分布ERの中にあり、それらのメモリセルの閾値電圧は、イレーズベリファイレベルVEよりも低くなる。そして、読み出し時において、ワード線を読み出しレベルVRに制御することで、プログラム状態にあるメモリセルは非導通となり、消去状態にあるメモリセルは導通状態になる。かかる電流の有無が、Yゲート11を介してセンスアンプSAにより検出される。
【0027】
不揮発性メモリの消去動作は、複数のメモリセルに対して一括して行われる。その一般的な消去動作は、次の通りである。まず最初に、図3(b)に示される通り、全てのメモリセルにデータ0をプログラムする。即ち、プリプログラムが行われる。その結果、図3(b)に示される通り、すべてのメモリセルの閾値電圧は、プログラムベリファイレベルVPよりも高くなる。次に、複数のメモリセルに対して、前述の消去ストレスが一括して印加される。単位時間の消去ストレスが印加された後に、メモリセルの閾値電圧がイレーズベリファイレベル(消去確認レベル)より低いか否かをチェックするイレーズベリファイ(消去ベリファイ)が行われる。全てのメモリセルがこのイレーズベリファイをパスしない場合は、再度全てのメモリセルに対して消去ストレスが印加される。このように消去ストレスの印加とイレーズベリファイを繰り返し、全てのメモリセルの閾値電圧が、イレーズベリファイレベルVEより低くなるまで消去ストレスの印加が繰り返される。その結果、図3(c)に示される通り、全てのメモリセルの閾値電圧は、イレーズベリファイレベルVEより低くなる。
【0028】
ここで、一括して消去ストレスが印加されるメモリセルの数が多いと、図3(c)に実線で示される様に、消去動作終了後のメモリセルの閾値電圧のばらつきが大きくなり、一部のメモリセル(図中斜線)はその閾値電圧がマイナスとなりオーバーイレーズ(過消去)状態となる。
【0029】
メモリセルの閾値電圧がマイナスになると、正常な読み出し動作を行うことができない。例えば、図2において、メモリセルMC01が消去状態(データ1)であり、メモリセルMC11がオーバーイレーズ状態であるとする。そして、ワード線WL0を読み出しレベルに立ち上げて、メモリセルMC01のデータ1を読み出そうとする場合、本来ならば、閾値電圧が高くなっているメモリセルMC01は非導通状態であり、ビット線には電流が流れない。しかしがら、オーバーイレーズ状態にあるメモリセルMC11が、ワード線WL1の非選択レベル(Lレベル)にも係わらず導通し、ビット線BL1に電流が流れてしまう。その結果、センスアンプSAは、メモリセルMC01がデータ1の消去状態であると誤って検出することになる。
【0030】
以上のように、不揮発性メモリの消去動作において、そのメモリセルの閾値電圧は消去ベリファイレベルVEより低く、マイナスにはならないということが必要である。従来からかかるオーバーイレーズの確率を下げるために、一括して消去ストレスを印加する単位をメモリブロック単位とし、図3(c)の破線に示される通り、そのメモリセルの閾値電圧のばらつきを小さくしている。
【0031】
図4は、消去ストレス回数の変化を示す図である。図4において、横軸は消去回数を、縦軸は消去に必要なストレス印加回数(ストレス値)を示し、一般的な不揮発性メモリの消去に必要なストレス回数の変化の傾向が示される。図4に示される通り、初期段階では消去回数が増える毎に、消去に必要なストレス回数は少なくなり、さらに消去回数が増えると、消去に必要なストレス回数は増加する。このように、不揮発性メモリの消去に必要な消去ストレスの回数は、消去回数の増加に従って逐次変化するものである。
【0032】
次に、本発明の実施の形態例にかかる消去動作を説明する。本実施の形態例においても、従来と同様に、消去回路は、複数に分割されたメモリブロック毎に、消去ストレスを印加することができる。また消去ベリファイは、メモリセル毎に行われるのは、従来例と同様である。本実施の形態例では、消去動作において、最初は複数メモリブロックに対して同時に消去ストレスが印加される。同時に消去ストレスが印加される回数は、複数メモリブロックそれぞれに必要な消去ストレス回数の中で最小の消去ストレス回数である。その後は、メモリブロック毎に消去ストレスの印加と消去ベリファイが繰り返される。或いは適宜、複数のメモリブロックに対して同時に消去ストレスが印加される。
【0033】
図5は、消去動作を説明するための複数メモリブロックと消去ストレス回数の例を示す図である。図5の例では、メモリ100が4つのメモリブロックBL1〜BL4に分割されている。そして、各メモリブロックにおける過去の消去動作時において必要だった消去ストレス値(消去ストレス回数)は、EN1〜EN4であり、その消去ストレス値の大小関係は、図5に示される通りである。即ち、メモリブロックBL2の過去における消去ストレス値EN2が最も長く(多く)、メモリブロックBL4における過去の必要な消去ストレス値EN4は最小である。図5に示されるメモリを例にして本発明の実施の形態例の消去動作を説明する。
【0034】
図6は、第1の実施の形態例の消去フローチャート図である。また、図7は、第1の実施の形態例の消去動作の例を示す図表である。図5に示したメモリの例に、図6の消去フローチャートを適用した場合の状態の変化が、図7に示される。
【0035】
第1の実施の形態例では、最初の消去ストレスは、4つのメモリブロックに対して同時に印加される。また、最初の消去ベリファイ対象のメモリブロックは、過去の消去ストレス値(回数)が最小のメモリブロックBL4に設定される。そして、4つのメモリブロックに同時に消去ストレスを印加しながら、最小消去ストレス値を有するメモリブロックBL4に対して消去ベリファイを行い、同時消去ストレス回数が最小値EN4に達するか、或いはメモリブロックBL4の全てのメモリセルが消去ベリファイをパスするまで、消去ストレスの同時印加を継続する。消去ストレス回数が最小値に達するか或いはメモリブロックBL4の全てのメモリセルが消去ベリファイをパスすると、複数メモリブロックに対する同時消去ストレスの印加を止め、メモリブロック毎に消去ストレスの印加と消去ベリファイを行う。
【0036】
図6に示される通り、まず最初に、全ての消去対象のメモリブロックに対してデータ0をプログラムするプリ・プログラムが行われる(S10)。そして、過去の消去ストレス値(回数)が最小のメモリブロックBL4を消去ベリファイ対象として設定する(S11)。即ち、メモリブロックアドレスを、メモリブロックBL4に設定する。そして、メモリブロックBL4のメモリセルの閾値が、消去ベリファイレベルVEより低くなったか否かを確認する消去ベリファイが行われる(S12)。具体的には、ワード線に消去ベリファイレベルVEの電圧を印加したときに、対応するビット線に所定の電流が流れるか否かをチェックすることで行われる。
【0037】
最初は、消去ストレスは印加されていないので、消去ベリファイはフェイル(未確認)となる。更に、最初は、消去ストレスの回数が最小消去ストレス値よりも少ないので(S14)、複数ブロック選択モードとなり(S16)、4つのメモリブロック全てに対して、同時に単位時間の消去ストレスの印加が行われる(S20)。4つのメモリブロックへの消去ストレスの同時印加は、最小消去ストレス値(回数)EN4まで繰り返される。
【0038】
また、一方で、メモリブロックBL4内の最初のアドレスのメモリセルが消去ベリファイをパス(閾値電圧が消去ベリファイレベルVEより低くなる)すると(S12)、そのメモリブロック内の最終アドレスに達するまで(S22)、メモリセルのアドレスがインクリメントされ、消去ストレスの複数ブロックへの同時印加(S16)が繰り返される。
【0039】
従って、4つのメモリブロックへの消去ストレスの同時印加の回数が最小値EN4に達するか、或いは、最小消去ストレス値に対応するメモリブロックBL4の全てのメモリセルの消去ベリファイが完了するかのうち、いずれか少ない回数まで、上記の4つのメモリブロックへの消去ストレスの同時印加が繰り返される。その結果、過去において最小消去ストレス値であるメモリブロックBL4の消去ストレス値が、図4に示される通り低下してもオーバーイレーズされることが避けられる。また、図4に示される通り、消去ストレス値が増加する場合は、当然にオーバーイレーズされることは避けられる。
【0040】
図7に示された例では、消去ストレスの印加回数がメモリブロックBL4の最小値EN4に達するまで、メモリブロックBL4内の全てのメモリセルの消去ベリファイが終了していない。従って、消去ストレスの印加回数が最小値EN4を超えると、メモリブロック毎に消去ストレスの印加と消去ベリファイとが行われる。即ち、図6のフローチャートのステップS18に示される通り、複数ブロック選択モードが解除されて、消去ベリファイの対象のメモリブロックBL4への消去ストレスの印加が行われる(S20)。
【0041】
やがて、メモリブロックBL4内の全てのメモリセルの閾値が消去ベリファイレベルVE未満となると、最終アドレスとなり(S22)、ブロックアドレスがインクリメントされる(S32)。尚、メモリブロックBL4に対して印加された消去ストレスの回数が、前回の最小値EN4より少ない場合は、その最小値は、新しい値に更新される。或いは、後に消去ベリファイされた他のメモリブロックBL1〜BL3の消去ストレス回数が前回のメモリブロックBL4の最小値EN4よりも少ない場合は、その最小値と最小値ブロックが更新される(S26,S28)。
【0042】
図7に示される通り、ブロックアドレスがインクリメントされたことにより、メモリブロックBL1が消去動作の対象ブロックとなる。メモリブロックBL1に対して消去ストレスを印加しながら(S20)、メモリブロックBL1内のメモリセルの消去ベリファイが行われる(S12)。全てのメモリセルが消去ベリファイをパスすると、ブロックアドレスがインクリメントされ、今度は、メモリブロックBL2が消去の対象ブロックとなる。以下、メモリブロックBL2とBL3に対して、それぞれブロック毎に消去ストレスの印加と、消去ベリファイが行われる。最後のメモリブロックBL3の最終アドレスまで消去ベリファイが行われると、消去動作が終了する。
【0043】
以上の通り、第1の実施の形態例では、過去の消去動作または製品出荷前の試験における消去動作において、各メモリブロックの消去ストレス値(回数)を記憶し、消去動作時において、その最小値に達するまで複数メモリブロックに対して同時に消去ストレスを印加する。或いは、最小値に対応するメモリブロックの全てのメモリセルの消去ベリファイが終了するまで複数メモリブロックに対して同時に消去ストレスを印加する。その後は、各メモリブロック毎に消去ストレスの印加と消去ベリファイを行う。従って、メモリブロック間において必要な消去ストレス値にバラツキがあっても、オーバーイレーズが発生する確率を少なくすることができる。また、図5に示される様に、消去に必要な消去ストレス値(回数)が変化しても、オーバーイレーズをする可能性を少なくすることができる。特に、各メモリセルの消去特性は一定の傾向を有し、過去において最小のストレス回数で消去できたメモリセルは、次の消去時においても最小のストレス回数で消去できる傾向を有する。更に、上記の実施の形態例では、複数のメモリブロックに対して同時に消去ストレスを印加するので、全体の消去時間を短くすることができる。
【0044】
図8は、第2の実施の形態例の消去フローチャート図である。また、図9は、第2の実施の形態例の消去動作の例を示す図表である。図5に示したメモリの例に、図8の消去フローチャートを適用した場合の状態の変化が、図9に示される。
【0045】
第2の実施の形態例では、全てのメモリブロックの過去における消去ストレス値(回数)を記憶しておく。そして、消去時は、それぞれのメモリブロックの過去の消去ストレス値(回数)に達するまで、他のメモリブロックと同時に消去ストレスが印加される。従って、最初の消去ストレスは、全てのメモリブロックに同時に印加され、その後、過去の消去ストレス値に達したメモリブロックから順に消去ストレスの同時印加のグループから解除される。また、消去ベリファイの対象は、第1の実施の形態例の如く最小消去ストレス値のメモリブロックから開始することが好ましいが、任意のメモリブロックから開始しても良い。即ち、第2の実施の形態例では、過去の消去ストレス値を優先して、複数のメモリブロックに同時に消去ストレスを印加し、それぞれのメモリブロックの過去の消去ストレス値に達っしたら同時印加の対象から解除する。但し、最小消去ストレス値のメモリブロックから消去ベリファイすることで、第1の実施の形態例と同様に、必要な消去ストレス値(回数)が減少する傾向にある場合は、その分オーバーイレーズを防止することが可能になる。消去ストレスの同時印加が終わると、その後は、各メモリブロック毎に消去ストレスの印加と消去ベリファイを行う。
【0046】
図5のメモリについてこの消去方法を適用した例を、図8,9を参照しながら説明する。図8に示される通り、最初に全てのメモリセルに対して、プリプログラムを行い、全てのメモリセルの閾値電圧をプログラムベリファイレベルVPより高くする(S40)。そして、任意のメモリブロックを消去ベリファイ対象とし、4つのメモリブロックを消去ストレス印加対象とする(S41)。ここでは、消去ベリファイ対象をメモリブロックBL1とする。
【0047】
消去ベリファイにおいて、確認対象のメモリセルの閾値電圧が消去ベリファイレベルVEより低くない場合は(S42)、消去ストレス値(回数)がそれぞれのメモリブロックの過去の消去ストレス値に達するまで(S44)、複数ブロックを選択した状態で(S46)、消去ストレスを印加する(S50)。図9に示される通り、消去ストレス回数が1回からEN4回までは、4つのメモリブロックBL1〜BL4に対して、消去ストレスが同時に印加される。
【0048】
消去ストレスの印加回数がメモリブロックBL4の過去の回数EN4に達すると、ステップS44で検出され、メモリブロックBL4は選択から解除される(S48)。その結果、その後の消去ストレスの印加は、メモリブロックBL1,BL2,BL3に対して同時に行われる。
【0049】
図9の例では、やがてメモリブロックBL1の全てのメモリセルが消去ベリファイをパスし、消去ベリファイ対象ブロック内のアドレスが最終アドレスに達したことが検出される(S52)。このメモリブロックBL1に対する消去ストレス値(回数)が過去の回数よりも少なくなっている場合は(S56)、図4に示される通り消去ストレス値が減少する段階に該当し、消去ストレス値(回数)が更新される(S58)。これにより、常に最小の値が記憶される。そして、最終ブロックアドレスでなければ(S60)、ブロックアドレスがインクリメントされ、メモリブロックBL2が消去ベリファイの対象となる(S62)。更に、消去ベリファイが完了したメモリブロックBL1は、もはや消去ストレスを印加する必要がないので、選択から解除される(S62)。
【0050】
その結果、図9に示される通り、消去ストレスの印加は、メモリブロックBL2,BL3に対して同時に行われ、消去ベリファイ対象はメモリブロックBL2となる。図9の例では、メモリブロックBL2の消去ベリファイが終了する前に、メモリブロックBL3の過去の消去ストレス回数EN3に達っしたことがステップS44で検出され、メモリブロックBL3の選択が解除される(S48)。その結果、消去ストレスの印加(S50)は、メモリブロックBL2のみとなり、そのメモリブロックBL2に対して消去ベリファイが継続される。
【0051】
やがて、メモリブロックBL2の消去ベリファイが終了すると(S42,S52)、メモリブロックBL2も選択から解除され、消去ベリファイ対象のメモリブロックのブロックアドレスがインクリメントされ、メモリブロックBL3が消去ベリファイの対象となる(S62)。
【0052】
そして、ステップS43にて、全てのメモリブロックが選択から解除されたことが検出されると、その後は、消去ベリファイ対象のメモリブロックに対して、消去ストレスが印加される(S45,S50)。即ち、メモリブロック毎に消去ストレスの印加と消去ベリファイとが繰り返し行われ、それぞれのメモリブロックの消去ベリファイが終了する度に、消去対象のメモリブロックが変更される。
【0053】
尚、第1の実施の形態例と同様に、従って、最初の消去ベリファイ対象ブロックを、過去の消去ストレス値(回数)が最小のメモリブロックBL4にする場合は、図4の如く消去ストレス値が減少する段階にある時は、メモリブロックBL4に対する消去ストレスの印加が過去の回数EN4に達する前に消去ベリファイが終了する可能性が高くなる。オーバーイレーズを防止することができより好ましい。
【0054】
上記の消去動作を制御する消去回路32(図1参照)は、例えば、簡易的なマイクロコンピュータにより構成されることができる。即ち、図6または図8に示される消去フローチャートに基づく消去プログラムを格納したROMと、それを実行する演算回路とを有する一般的なマイクロコンピュータにより実現することができる。その場合、過去の消去ストレス値が消去回路に内蔵される不揮発性メモリに記憶される。
【0055】
図10は、かかる消去回路の構成図である。図10の消去回路32は、CPU321と、消去プログラムを格納したROM322と、消去ストレス値が記憶される不揮発性メモリ323と、インターフェース325とがバス324を介して接続される。
【0056】
上記実施の形態例では、消去ストレス値として、単位時間の消去ストレス印加の回数で説明したが、消去ストレスの印加時間であっても良い。或いは、消去ストレスの強さを考慮した値であっても良い。
【0057】
【発明の効果】
以上説明した通り、本発明によれば、消去ストレスの印加を過去の消去ストレス値に基づいて複数メモリブロックに対して同時に行い、その後は、メモリブロック毎に消去ストレスの印加と消去ベリファイを繰り返し行う。その結果、オーバーイレーズが発生する確率を低く抑えることができるとともに、消去動作全体の時間を短くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の対象である不揮発性メモリの全体構成図である。
【図2】本発明の対象である一般的な不揮発性メモリの回路図である。
【図3】消去動作の概略を示す図である。
【図4】消去ストレス回数の変化を示す図である。
【図5】消去動作を説明するための複数メモリブロックと消去ストレス回数の例を示す図である。
【図6】第1の実施の形態例の消去フローチャート図である。
【図7】第1の実施の形態例の消去動作の例を示す図表である。
【図8】第2の実施の形態例の消去フローチャート図である。
【図9】第2の実施の形態例の消去動作の例を示す図表である。
【図10】消去回路の構成図である。
【符号の説明】
32 消去回路
BL1〜BL4 メモリブロック
MC メモリセル
Claims (6)
- メモリセルのフローティングゲート内にキャリアを注入または除去して該メモリセルのプログラムまたは消去が行われる不揮発性メモリ装置において、
複数のメモリセルをそれぞれ有する複数のメモリブロックと、
前記メモリブロック単位で消去ストレスを印加し、メモリセル単位で消去終了のベリファイを行う消去回路とを有し、
前記消去回路は、前記複数のメモリブロックにおける過去の消去ストレス最小値まで、当該過去の消去ストレス最小値を有するメモリブロックのみに対して消去ベリファイを行いながら、該複数のメモリブロックに同時に消去ストレスを印加し、その後、前記メモリブロック毎に消去ストレスの印加と消去終了のベリファイを行うことを特徴とする不揮発性メモリ装置。 - メモリセルのフローティングゲート内にキャリアを注入または除去して該メモリセルのプログラムまたは消去が行われる不揮発性メモリ装置において、
複数のメモリセルをそれぞれ有する複数のメモリブロックと、
前記メモリブロック単位で消去ストレスを印加し、メモリセル単位で消去終了のベリファイを行う消去回路とを有し、
前記消去回路は、前記複数のメモリブロックにおける過去の消去ストレス最小値までもしくは前記消去ストレス最小値に対応するメモリブロック内の全てのメモリセルの消去終了ベリファイが行われるまで、当該過去の消去ストレス最小値を有するメモリブロックのみに対して消去ベリファイを行いながら、該複数のメモリブロックに同時に消去ストレスを印加し、その後、前記メモリブロック毎に消去ストレスの印加と消去終了のベリファイを行うことを特徴とする不揮発性メモリ装置。 - メモリセルのフローティングゲート内にキャリアを注入または除去して該メモリセルのプログラムまたは消去が行われる不揮発性メモリ装置において、
複数のメモリセルをそれぞれ有する複数のメモリブロックと、
前記メモリブロック単位で消去ストレスを印加し、メモリセル単位で消去終了のベリファイを行う消去回路とを有し、
前記消去回路は、前記複数のメモリブロックにおける過去の消去ストレス最小値までもしくは前記消去ストレス最小値に対応するメモリブロック内の全てのメモリセルの消去終了ベリファイが行われるまで、当該過去の消去ストレス最小値を有するメモリブロックのみに対して消去ベリファイを行いながら、該複数のメモリブロックに同時に消去ストレスを印加し、その後、前記メモリブロック毎に消去ストレスの印加と消去終了のベリファイを行い、更に、
前記消去回路は、前記消去ストレス最小値に対応するメモリブロックの消去が、過去の消去ストレス最小値よりも小さい消去ストレスで完了した時は、当該消去ストレス最小値を更新することを特徴とする不揮発性メモリ装置。 - メモリセルのフローティングゲート内にキャリアを注入または除去して該メモリセルのプログラムまたは消去が行われる不揮発性メモリ装置において、
複数のメモリセルをそれぞれ有する複数のメモリブロックと、
前記メモリブロック単位で消去ストレスを印加し、メモリセル単位で消去終了のベリファイを行う消去回路とを有し、
前記消去回路は、前記複数のメモリブロックそれぞれに対し、それぞれの過去の消去ストレス値まで消去ストレスを同時に印加しながら、当該同時消去ストレス印加中に、過去の消去ストレス最小値を有するメモリブロックのみに対し消去ベリファイを行い、前記消去終了ベリファイが全てのメモリセルに対して行われた第1のメモリブロックへの消去ストレスの印加を終了し、更に前記過去の消去ストレス値に達した第2のメモリブロックへの消去ストレスの印加を一旦終了し、その後、前記第2のメモリブロックに対してメモリブロック毎に消去ストレスの印加と消去終了のベリファイを行い、更に、
前記消去回路は、前記メモリブロックの消去が、対応する過去の消去ストレス値よりも小さい消去ストレス値で完了した時は、当該メモリブロックの消去ストレス値を更新することを特徴とする不揮発性メモリ装置。 - 請求項1乃至4のいずれかにおいて、
前記消去ストレス値は、所定の単位消去ストレスの印加回数であることを特徴とする不揮発性メモリ装置。 - 請求項1乃至4のいずれかにおいて、
前記メモリセルは、ワード線に接続されたコントロールゲートと、ビット線に接続されたドレインと、ソース線に接続されたソースとを有し、
前記消去回路は、前記コントロールゲートとドレインとの間に電界を印加して、前記消去ストレスを印加することを特徴とする不揮発性メモリ装置。
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