JP3676281B2 - Ofdm信号伝送装置、ofdm信号受信装置、ofdm信号受信方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、軟判定誤り訂正の効率を向上させることができるOFDM信号伝送装置、OFDM信号受信装置、OFDM信号受信方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
広帯域移動体通信においては、移動体通信におけるマルチパスフェージング環境下において一定レベルの通信品質を維持するための周波数選択性フェージングの対策とともに、限られた周波数帯の中で大容量化を図るための周波数利用効率の向上策が必要である。周波数選択性フェージングヘの対策としては、送信信号を互いに直交するサブキャリア群に分割して、マルチキャリア伝送を行うOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)方式が知られている。
【0003】
一方、周波数利用効率の向上への対策としては、複数の送信アンテナと複数の受信アンテナを用いてMIMO(Multiple-Input Multiple-Output)チャネルを構成し、受信側において各受信アンテナの受信信号からチャネル推定器と干渉キャンセラを用いて各送信アンテナからの送信信号を分離して復元することにより、送信アンテナの数だけチャネルを増加させ、周波数利用効率を向上させる手法が提案されている。
【0004】
OFDM方式においてMIMOチャネルを構成し、信号処理を行うことにより空間で合成された信号を分離することを可能だが、相互干渉による劣化が大きいので強力な誤り訂正である畳み込み符号化−軟判定ビタビ復号を適用するのが一般的である。
【0005】
以下、従来技術におけるMIMOチャネルを用いたOFDM信号伝送装置の構成を図6に示す。従来技術におけるOFDM信号伝送装置20は、OFDM信号送信装置3とOFDM信号受信装置4から構成される。
OFDM信号送信装置3において、311は誤り訂正符号器であり、N個(Nは2以上の整数)の送信データ系列を誤り訂正符号化する。312はN個の高速逆フーリエ変換器である。313はN個の送信アンテナである。
【0006】
OFDM信号受信装置4において、411はN個の受信アンテナである。412はN個の高速フーリエ変換器である。413はサブキャリアデータ信号構成器であり、該高速フーリエ変換器412の出力をサブキャリア毎の系列に変換する。414は逆行列演算器であり、該高速フーリエ変換器412の出力から全ての組み合わせの送受信アンテナ間のサブキャリア毎の伝達係数行列を推定し、その逆行列を計算する。415はI個のサブキャリア干渉キャンセラであり、サブキャリアデータ信号構成器413のI系統の出力と逆行列演算器414のI系統の出力の乗算を行う。416はシンボルデータ変換器であり、I個のサブキャリア干渉キャンセラ415の出力をシンボル毎の系列に変換する。417は、復調器である。418は、軟判定誤り訂正復号器である。
【0007】
また図6において、(A)に示す図は、サブキャリア干渉キャンセラ入力振幅イメージである。(B)に示す図は、サブキャリア干渉キャンセラ出力振幅イメージである。(C)に示す図は、復調器出力振幅イメージである。
【0008】
従来方式においては、サブキャリアi毎の送受信アンテナの組み合わせに対する伝達係数を成分とするN×Nの行列Siの逆行列(Si)-1を、逆行列演算器414により計算する。サブキャリア干渉キャンセラ415は、受信したNシンボルのデータ信号におけるサブキャリアiに対する成分に(Si)-1を乗算することにより、相互干渉を補償して送信されるデータ信号を分離する。このデータ信号から復調器417によって尤度を算出し、この尤度情報をもとに軟判定誤り訂正して送信信号が復元できる。
【0009】
このように動作するため、同一の伝送パスにおいて同一の周波数帯域でNのOFDM信号の送受信を行うことができ、この技術を用いないOFDM信号伝送装置に比べて周波数帯域を増加させることなくN倍の容量の情報を伝送することが可能となる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来方式においては、サブキャリア干渉キャンセラ415は逆行列を乗算することで信号等化と同様の効果を達成する。そのため、サブキャリア干渉キャンセラ415における出力の振幅は、本来の受信振幅に関係なく、図6の(B)に一例を示すように、対応する送信シンボルデータ信号の一定振幅値にマスクされてしまう。そのため、復調器417で算出される受信データの尤度は本来得られるべき値ではなく、図6の(C)に一例を示すような一定に近い値となるため、軟判定誤り訂正復号器がその本来の能力を十分に発揮出来なくなるという欠点があった。
【0011】
このように復調器417で算出される受信データの尤度は本来得られるべき値ではなく、図6の(C)に一例を示すような一定に近い値となるため、軟判定誤り訂正復号器がその本来の能力を十分に発揮出来なくなるという欠点があった。本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、軟判定誤り訂正の効率を向上させることができるOFDM信号伝送装置、OFDM信号受信装置、OFDM信号受信方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記の目的を達成するためになされたもので、請求項1に記載の発明は、送信信号を、互いに直交する複数のサブキャリアに分割してマルチキャリア伝送を行なうOFDM方式において、OFDM信号送信装置とOFDM信号受信装置とから構成され、前記OFDM信号送信装置の複数の送信アンテナと前記OFDM信号受信装置の複数の受信アンテナとによりMIMOチャネルが構成され、前記OFDM信号受信装置は前記送信アンテナからの合成送信信号を分離する干渉キャンセラを備えるOFDM信号伝送装置であって、前記OFDM信号送信装置は、前記干渉キャンセラの出力値の重み係数を取得する重み係数演算器と、前記干渉キャンセラの出力値に、前記重み係数演算器により取得された重み係数を乗ずる乗算器と、を備えることを特徴とする。
【0013】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記重み係数演算器は、前記干渉キャンセラの出力値の信号対雑音電力比により重み係数を取得することを特徴とする。
【0014】
これにより、伝達係数逆行列の乗算により干渉キャンセラ出力の振幅が一定値になり振幅情報が失われてしまうことを回避することができ、結果、振幅から計算される尤度を使った軟判定誤り訂正の能力を最大限に発揮することができる。
【0015】
また、請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、前記OFDM信号送信装置は、信号を構成する符号を並び替えるインターリーバをさらに備え、前記OFDM信号受信装置は、前記インタリーバにより並び替えられた符号をもとに戻すデインタリーバをさらに備えることを特徴とする。
【0016】
これにより、誤りが連続的に続くバースト誤りをランダマイズすることができ、軟判定誤り訂正の効果をさらに向上させることができる。
【0017】
また、請求項4に記載の発明は、送信信号を、互いに直交する複数のサブキャリアに分割してマルチキャリア伝送を行なうOFDM方式において、OFDM信号送信装置の複数の送信アンテナから送信された信号を受信する複数の受信アンテナによりMIMOチャネルを構成し、前記送信アンテナからの送信信号を分離する干渉キャンセラを備えるOFDM信号受信装置であって、前記干渉キャンセラの出力値の重み係数を取得する重み係数演算器と、前記干渉キャンセラの出力値に、前記重み係数演算器により取得された重み係数を乗ずる乗算器と、を備えることを特徴とする。
【0018】
また、請求項5に記載の発明は、送信信号を、互いに直交する複数のサブキャリアに分割してマルチキャリア伝送を行なうOFDM方式において、OFDM信号送信装置の複数の送信アンテナから送信された信号を受信する複数の受信アンテナによりMIMOチャネルを構成し、前記送信アンテナからの送信信号を分離する干渉キャンセル過程を備えるOFDM信号受信方法であって、前記干渉キャンセラの出力値の重み係数を取得する過程と、前記干渉キャンセラの出力値に、前記重み係数演算器により取得された重み係数を乗ずる過程と、を備えることを特徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照し、本発明の一実施形態について説明する。
図1は、本実施形態のOFDM信号伝送装置10の構成を示すブロック図である。OFDM信号伝送装置10はOFDM信号送信装置1と、OFDM信号受信装置2とから構成される。ここでは、説明の便宜上、OFDM信号伝送装置10a、OFDM信号送信装置1a、OFDM信号受信装置2aとして説明する。
【0020】
OFDM信号送信装置1aにおいて、111は誤り訂正符号器であり、N個の送信データ系列を誤り訂正符号化する。112はN個の高速逆フーリエ変換器である。113はN個の送信アンテナである。なお、ここでは、「N」とは2以上の整数である。
【0021】
OFDM信号受信装置2aにおいて、211はN個の受信アンテナである。212はN個の高速フーリエ変換器である。213はサブキャリアデータ構成器であり、高速フーリエ変換器212の出力を、サブキャリア毎のI系列(Iは自然数)に変換する。214はサブキャリア伝達係数逆行列演算器であり、高速フーリエ変換器212の出力から、全ての組み合わせの送受信アンテナ間のサブキャリア毎の伝達係数行列を推定し、その逆行列を計算する。215はI個のサブキャリア干渉キャンセラであり、サブキャリアデータ構成器214のI系統の出力と逆行列演算器214のI系統の出力の乗算を行う。
【0022】
216はI個の重み係数演算器であり、サブキャリアデータ構成器213のI系統の出力から重み係数を計算する。217はI個の乗算器であり、I個のサブキャリア干渉キャンセラ215の出力とI個の重み係数演算器216の出力を乗算する。218はシンボルデータ変換器であり、乗算器217の出力をシンボル毎の系列に変換する。219は復調器である。220は軟判定誤り訂正復号器である。
【0023】
サブキャリア伝達係数逆行列演算器214は、i番目(iは1以上I以下の整数)のOFDMサブキャリアにおけるm本目(mは1以上N以下の整数)の送信アンテナと、n本目(nは1以上N以下の整数)の受信アンテナとの間の伝達係数Smn iをm行n列の成分とする伝達係数行列Siの逆行列(Si)-1を計算する。サブキャリア干渉キャンセラ215は、受信したNシンボルのデータ信号におけるサブキャリアiに対する成分に(Si)-1を乗算することにより、相互干渉を補償して送信されるデータ信号を分離する。
【0024】
上述したように、サブキャリア干渉キャンセラ215で受信するデータ信号の振幅情報が失われていることから、本実施形態のOFDM信号伝送装置10aでは、サブキャリアデータ構成器213のI系統の出力から、受信信号の有する振幅情報を示す重み係数を重み係数演算器216で取得する。すなわち、本実施形態のOFDM信号伝送装置10aは、上述した従来のOFDM信号伝送装置20と比較して、重み係数演算器216及び乗算器217をさらに備えることを特徴とする。
【0025】
重み係数演算器216が取得する重み係数Wi 1、Wi 2、…Wi Nは多数考えられるが、ここでは、耐雑音性に最も優れた受信信号の信号対雑音電力比(SNR)で計算する例を説明する。
N系統の送信データにおけるサブキャリアiに対する成分をUi l、Ui 2、…Ui N、N系統の受信データに含まれるAWGN(Additive White Gaussian Noise)成分のサブキャリアiに対する成分をni 1、ni 2、…ni Nとすると、N系統の受信データにおけるサブキャリアiに対する成分をri 1、ri 2、…ri Nはベクトル形式により次式で書き表すことができる。
【0026】
【数1】
【0027】
ここで
【数2】
【0028】
である。ただし、「m」とは、m番目(1≦m≦N)の送信アンテナ113を示しており、「n」とは、n番目(1≦n≦N)の受信アンテナ211を示している。また、Si mnは、上記送信アンテナ113と、受信アンテナ211とを経由する伝搬路の伝達係数である。
【0029】
ここで数1に示す式の両辺にサブキャリア伝達係数逆行列(Si)-1を乗算すると、
【数3】
となる。ここで
【0030】
【数4】
である。
【0031】
ここで、τiはサブキャリア干渉キャンセラ215の出力であるτi 1、τi 2、…τi Nのベクトル表示である。仮に送信データUi 1、Ui 2、…Ui Nの振幅がどれも|U|で等しいとすると、τi 1、τi 2、…τi Nの信号対雑音電力比は、
【数5】
となる。
【0032】
ただし、jはN以下の自然数である。ni 1、ni 2、…ni Nは独立したガウス分布をとるので、数5は次式のように近似できる。
【数6】
【0033】
ただし、σν 2は、ni 1、ni 2、…ni Nの複素ガウス分布における分散である。
ここで、受信信号の雑音電力は各サブキャリアで等しいので、各サブキャリアのSNRの比率は、各サブキャリアにおける受信振幅の2乗の比率と等価となる。従って、τi 1、τi 2、…τi Nに対する重み係数Wi 1、Wi 2、…Wi Nは、数6から求められる各サブキャリアのSNRから次式のように表される。
【数7】
【0034】
ただし、数7において、Kは全サブキャリア共通の定数である。このWi 1、Wi 2、…Wi Nという重み係数をサブキャリア干渉キャンセラ215の出力に乗ずることで、失われた振幅情報を再現し、復調器219から出力される尤度から軟判定誤り訂正復号器220で軟判定誤り訂正する。これにより、振幅情報に基づく尤度から軟判定誤り訂正の能力を最大限発揮することができる。
【0035】
また図1において、(A)は、サブキャリア干渉キャンセラ入力振幅の一例である。(B)は、サブキャリア干渉キャンセラ出力振幅の一例である。(C)は、重み係数乗算器出力振幅の一例である。(D)は、復調器出力振幅の一例である。サブキャリア干渉キャンセラ215が乗算することにより失われた振幅情報を、図1の(C)に一例を示すように回復させることができる。
【0036】
第2の実施形態を図2に示す。同図において図1の各部に対応する部分には同一の符号を付け、その説明を省略する。第2の実施形態におけるOFDM信号伝送装置10は、OFDM信号送信装置1と、OFDM信号受信装置2とから構成される。ここでは、説明の便宜上、OFDM信号伝送装置10b、OFDM信号送信装置1b、OFDM信号受信装置2bとして説明する。
【0037】
OFDM信号送信装置1bは、誤り訂正符号器111、N個のインターリーバ114、高速逆フーリエ変換器112、送信アンテナ113から構成される。
OFDM信号受信装置2bは、受信アンテナ211、高速フーリエ変換器212、サブキャリアデータ構成器213、逆行列演算器214、サブキャリア干渉キャンセラ215、重み係数演算器216、乗算器217、シンボルデータ変換器218、復調器219、デインターリーバ221、軟判定誤り訂正復号器220から構成される。
【0038】
インターリーバ114、及びデインタリーバ221の機能について説明する。インターリーバ114は、信号を構成する符号の順番を入れ替え、デインタリーバ221は、インターリーバ114により入れ替えられた信号の順番を元に戻す機能を備える。
【0039】
畳み込み符号及びビタビ復号による誤り訂正は、ビット誤りが離散的に現れるランダム誤りに対し有効だが、ビット誤りが連続的に現れるバースト誤りに対しては効果がない。そこで、インターリーバ114及びインタリーバ221は、バースト誤りをランダマイズして、軟判定誤り訂正の効果を向上させる。
【0040】
例えば、以下に一例を示すようにビット列が入力されたものとする。
(1)(2)(3)(4)(5)(6)(7)(8)(9)(10)(11)(12)(13)(14)(15)(16)
ここで、上記()内の数字は各ビットの入力順を示す。上記のような入力ビット列を、インタリーバ114は、例えば、以下のように並べ替える。
(1)(5)(9)(13)(2)(6)(10)(14)(3)(7)(11)(15)(4)(8)(12)(16)
【0041】
インタリーバ114により並び替えたビット列は、OFDM信号送信装置1bからOFDM信号受信装置2bに送信される。この間に、フェージング(減衰)などにより、一部分に連続した誤りが、例えば以下のように発生したものとする。
(1)(5)(9)<13><2><6><10>(14)(3)(7)(11)(15)(4)(8)(12)(16)
上記<>は、誤りが生じたビットを示す。このような場合、デインターリーバ221が、並べ替えられた入力ビット列をもとに戻すので、連続した誤りは、次のようにランダマイズされる。
(1)<2>(3)(4)(5)<6>(7)(8)(9)<10>(11)(12)<13>(14)(15)(16)
これにより、畳み込み符号及びビタビ復号による誤り訂正の効果が向上する。
【0042】
ここで上記した構成における実験結果を示す。
まず、図3を参照して、OFDM信号受信装置2のサブキャリア干渉キャンセラ215における出力信号振幅の時間変化の実験結果を説明する。図3では、図6に一例を示すOFDM信号伝送装置20での出力信号振幅の時間変化と、図1に一例を示すOFDM信号伝送装置10aでの出力信号振幅の時間変化を比較している。また、図4では、OFDM信号伝送装置20での復調器の出力尤度振幅の時間変化と、OFDM信号伝送装置10aでの復調器の出力尤度振幅の時間変化とを比較している。
【0043】
図3及び図4に示す実験結果において、OFDM信号伝送装置20のパラメータは以下の通りである。
チャネル多重度数(アンテナ本数=N):2(送受2本づつ)
伝送速度:54Mbps/チャネル
サブキャリア数(=I):48/チャネル
サブキャリア変調方式:64QAM
誤り訂正方式:符号化率3/4、拘束長7の畳み込み符号化/Viterbi復号
フェージング:18波レイリーフェージング(rms遅延スプレッド=50[ns]、最大ドップラー周波数=50Hz)
インターリーブ:実施せず
【0044】
また、図3及び図4に示す実験結果において、OFDM信号伝送装置10aのパラメータは以下の通りである。
チャネル多重度数(アンテナ本数=N):2(送受2本づつ)
伝送速度:54Mbps/チャネル
サブキャリア数(=I):48/チャネル
サブキャリア変調方式:64QAM
誤り訂正方式:符号化率3/4、拘束長7の畳み込み符号化/Viterbi復号
フェージング:18波レイリーフェージング(rms遅延スプレッド=50[ns]、最大ドップラー周波数=50Hz)
インターリーブ:実施せず
【0045】
図3において、時間の単位はOFDMシンボルである。また、OFDM信号受信装置2aのサブキャリア干渉キャンセラ入力信号は、OFDM信号受信装置4のサブキャリア干渉キャンセラ415における入力信号と同一とする。OFDM信号伝送装置10aでは、図3に示すように、出力信号振幅において、受信信号の有する本来の振幅情報が再現されている。
【0046】
図4では、同じく復調器219、復調器417の出力尤度振幅の時間変化を示す。時間の単位はOFDMシンボルである。図4では、上述したように受信信号の有する本来の振幅情報が再現されているそのため、復調器の出力尤度振幅の時間変動にもそれが反映されている。すなわち、図1の(B)に一例を示すようにサブキャリア干渉キャンセラの出力信号振幅が一定になるため、OFDM信号伝送装置20では復調器417の出力尤度振幅の変動幅は小さくなる。
【0047】
図5では、図1、図2、図6に一例を示すOFDM信号伝送装置10a、OFDM信号伝送装置10b、OFDM信号伝送装置20のパケット誤り率特性を示す。この実験結果を得たOFDM信号伝送装置10aのパラメータは以下の通りである。
チャネル多重度数(アンテナ本数=N):2(送受2本づつ)
伝送速度:54Mbps/チャネル
サブキャリア数(=I):48/チャネル
サブキャリア変調方式:64QAM
誤り訂正方式:符号化率3/4、拘束長7の畳み込み符号化/viteri復号
フェージング:18波レイリーフェージング(rms遅延スプレッド=50[ns]、最大ドップラー周波数=50Hz)
インターリーブ:実施せず
重み係数:上記Kの値をK=1として実施
【0048】
図5に示す実験結果を得たOFDM信号伝送装置10bのパラメータは以下の通りである。
チャネル多重度数(アンテナ本数):2(送受2本づつ)
伝送速度:54Mbps/チャネル
サブキャリア数:48/チャネル
サブキャリア変調方式:64QAM
誤り訂正方式:符号化率3/4、拘束長7の畳み込み符号化/viterbi復号
フェージング:18波レイリーフェージング(rms遅延スプレッド=5O[ns]、最大ドップラー周波数=50Hz)
インターリーブ:深さ16ビット
また、図5に示す実験結果を得た従来のOFDM信号伝送装置20のパラメータは、上述した図3、図4に示す実験結果を得たパラメータと同じである。
【0049】
図5に示すように、本実施形態によりエラーフロアが8.8×10-3から1.3×10-3へ改善する。上述したように、従来のOFDM信号伝送装置20では、SNRの高い信号も低い信号も同じような尤度の値で扱われる。しかし、本実施形態の構成(OFDM信号伝送装置10a、OFDM信号伝送装置10b)ではSNRの高い信号は大きな重み付けをうけるため、大きな尤度の値を持つ。又逆に、SNRの低い信号は小さい重み付けを受け、小さい尤度の値を持つ。従って、従来の構成より、利得の高い誤り訂正が可能となる。
以上、この発明の実施形態を図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
【0050】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によるOFDM信号伝送装置、OFDM信号受信装置、OFDM信号受信方法によれば、振幅から計算される尤度を使った軟判定誤り訂正の能力を最大限に発揮させることができる。また、インターリーブ・デインターリーブによりバースト誤りをランダマイズすることで、軟判定誤り訂正の効果をさらに向上させている。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態において、OFDM信号伝送装置の構成を示す図である。
【図2】 本発明の第2の実施形態において、OFDM信号伝送装置の構成を示す図である。
【図3】 本実施形態の効果を説明する実験結果を示す図である。
【図4】 本実施形態の効果を説明する実験結果を示す図である。
【図5】 本実施形態の効果を説明する実験結果を示す図である。
【図6】 従来技術を説明する図である。
【符号の説明】
1(a、b):OFDM信号送信装置、2(a、b):OFDM信号受信装置、10(a、b):OFDM信号伝送装置、111:誤り訂正符号器、112:高速逆フーリエ変換器、113:送信アンテナ、114:インタリーバ、211:受信アンテナ、212:高速フーリエ変換器、213:サブキャリアデータ信号構成器、214:逆行列演算器、215:サブキャリア干渉キャンセラ、216重み係数演算器、217:乗算器、218:シンボルデータ変換器、219:復調器、220:軟判定誤り訂正復号器、221:デインタリーバ、20:OFDM信号伝送装置、311:誤り訂正符号器、312:高速逆フーリエ変換器、313:送信アンテナ、411:受信アンテナ、412:高速フーリエ変換器、413:サブキャリアデータ信号構成器、414:逆行列演算器、415:サブキャリア干渉キャンセラ、416:シンボルデータ変換器、417:復調器、418:軟判定誤り訂正復号器
Claims (3)
- 送信信号を、互いに直交する複数のサブキャリアに分割してマルチキャリア伝送を行なうOFDM方式において、OFDM信号送信装置とOFDM信号受信装置とから構成され、前記OFDM信号送信装置の複数の送信アンテナと前記OFDM信号受信装置の複数の受信アンテナとによりMIMOチャネルが構成され、前記OFDM信号受信装置は前記送信アンテナからの合成送信信号をサブキャリア毎の系列に変換するサブキャリア構成器と変換されたサブキャリア毎の系列に含まれる干渉を補償する干渉キャンセラを備えるOFDM信号伝送装置であって、
前記OFDM信号受信装置は、
前記干渉キャンセラの出力値の信号対雑音電力比の平方根と等価となる重み係数を取得する重み係数演算器と、
前記干渉キャンセラの出力値に、前記重み係数演算器により取得された重み係数を乗ずる乗算器と、
を備え、
前記重み係数演算器は、前記サブキャリア構成器の出力信号から、送信アンテナと受信アンテナとの間の伝達係数逆行列を算出しその要素を利用することで重み係数を取得する
ことを特徴とするOFDM信号伝送装置。 - 送信信号を、互いに直交する複数のサブキャリアに分割してマルチキャリア伝送を行なうOFDM方式において、OFDM信号送信装置の複数の送信アンテナから送信された信号を受信する複数の受信アンテナによりMIMOチャネルを構成し、前記送信アンテナからの送信信号をサブキャリア毎の系列に変換するサブキャリア構成器と変換されたサブキャリア毎の系列に含まれる干渉を補償する干渉キャンセラを備えるOFDM信号受信装置であって、
前記干渉キャンセラの出力値の信号対雑音電力比の平方根と等価となる重み係数を取得する重み係数演算器と、
前記干渉キャンセラの出力値に、前記重み係数演算器により取得された重み係数を乗ずる乗算器と、
を備え、
前記重み係数演算器は、前記サブキャリア構成器の出力信号から、送信アンテナと受信アンテナとの間の伝達係数逆行列を算出しその要素を利用することで重み係数を取得する
ことを特徴とするOFDM信号受信装置。 - 送信信号を、互いに直交する複数のサブキャリアに分割してマルチキャリア伝送を行なうOFDM方式において、OFDM信号送信装置の複数の送信アンテナから送信された信号を受信する複数の受信アンテナによりMIMOチャネルを構成し、前記送信アンテナからの送信信号をサブキャリア毎の系列に変換するサブキャリア構成器と変換されたサブキャリア毎の系列に含まれる干渉を補償する干渉キャンセル過程を備えるOFDM信号受信方法であって、
前記サブキャリア構成器の出力値から、送信アンテナと受信アンテナとの間の伝達係数逆行列を算出しその要素を利用して、前記干渉キャンセラの出力値の信号対雑音電力比の平方根と等価となる重み係数を取得する過程と、
前記干渉キャンセラの出力値に、前記重み係数演算器により取得された重み係数を乗ずる過程と、
を備えることを特徴とするOFDM信号受信方法。
Priority Applications (7)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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