JP3676846B2 - 磁気ディスク駆動装置および多面鏡回転駆動装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、磁気ディスク駆動装置、多面鏡回転駆動装置に関し、特にその防錆処理を施したモータのマグネットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、OA機器あるいは音響映像機器においては小型化、高性能化の要求があり、それに呼応してモータの電機子とマグネットの隙間を狭くして性能を向上させている。そうしたモータや磁気ディスク駆動装置や多面鏡回転駆動装置のモータにおいては、ネオジウム・鉄・ボロンのようなマグネットに電着塗装などの防錆処理が施されている。
【0003】
また、宇宙ステーションなど航空宇宙産業用モータや多湿環境下での特殊環境下で使用されるモータのマグネットには防錆処理を兼ねて電着塗装が施されることが多くなりつつある。
【0004】
以下、図2を参照しながら従来の磁気ディスク駆動装置用モータのマグネットについて説明する。図2において、11はブラケット、12はその筒状部外周に固定された鉄心、13はブラケット11の筒状部内周に回転自在に支持されたシャフト、14はシャフト13に固定されたカップ状のロータハブ、15はロータハブ14の内周に鉄心12に対向させて配置されたマグネット、16は鉄心12に巻回したコイルである。17は鉄心12の絶縁処理のためにその表面に形成された粉体塗装膜、18は鉄心12のマグネット15との対向面に形成された防錆塗装膜、19はマグネット15の外面に形成された電着塗装膜である。
【0005】
粉体塗装膜17は、磁性材を積層して構成された鉄心12の表面にエポキシ樹脂等の樹脂材料でなる粉体状の絶縁材料を直接鉄心12に吹き付けた後これを加熱処理することによって形成される。また、鉄心12のマグネット15と対向する外周面には粉体塗装膜17を形成せず、防錆塗装膜18がニットールなどのワニスを刷毛塗りして形成される。
【0006】
マグネット15の外面の電着塗装膜19は、浴槽に水溶性または水分散型塗料を入れ、マグネット15を浴槽に浸漬し、導電性のマグネット15の塗装する箇所に電極を取付け、浴槽に付属する対極との間に通電して電荷を持った樹脂粒子を電気泳動によってマグネット15に移動させて析出させ、これを水洗して焼き付けることによって形成する。
【0007】
マグネット15の表面には、カチオン型電着塗装を施すことが多い。カチオン型電着塗装はアミノ基のような塩基を有する合成樹脂を有機酸又は無機酸で中和した水溶液またはコロイド分散型樹脂をビヒクルとする。電着塗装材料の例を表1に示す。
【0008】
【表1】
【0009】
塗料には表1に示していない錫が200〜500ppm程度含有している。これは塗料の硬化促進のための触媒であり、一般に電着塗装されたマグネットの塗膜には錫を含有している。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のように電着塗装を施したマグネットにおいては、電着塗装に含まれている錫が塩素や水分により活性化して錫化合物を生成し、ガス化して周辺の表面に吸着することにより、磁気ディスク駆動装置や回転多面鏡駆動装置においては磁気ディスク面やポリゴンミラー面が曇る現象が発生するという問題があった。
【0011】
本発明は、上記従来の問題点に鑑み、錫化合物の生成による障害が発生しないマグネットを備えたモータを有する磁気ディスクまたは多面鏡の回転駆動装置を提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の磁気ディスク駆動装置または多面鏡回転駆動装置に具備されたモータのマグネットは、親水性溶剤を添加し、かつ錫を含有しない防錆塗料のカチオン型電着塗料を用いてなる電着塗装膜を膜厚5〜40μmの単層で外面に形成したことを特徴とする。
【0015】
【作用】
本発明によれば、外面に防錆塗料の電着塗装膜を形成しているので、電着塗装によりその膜厚を精度良く管理できてマグネットとモータ鉄心との隙間を狭くして性能を向上させることができるとともに、メッキ処理に比べて量産性に優れ、安価に防錆処理することができ、かつその防錆塗料に錫を含有していないので錫化合物が発生して周辺の表面に曇りを発生する恐れがなく、曇りによる障害の発生を防止することができる。
【0016】
特に親水性溶剤を添加された電着塗料を用いると、錫を含有しなくても塗膜が付き易く、また紫外線硬化型電着塗料を用いると、錫を含有しなくても速やかに安定した塗膜が得られる。
【0017】
また、錫を含有しない防錆塗装膜を形成するのに塗装処理や焼付塗装処理を行なうと量産性をもって安価に形成できる。
【0018】
【実施例】
以下、本発明の磁気ディスクまたは多面鏡の回転駆動装置に具備されたモータのマグネットの実施例について、図1を参照しながら説明する。
【0019】
(実施例1)
図1に本実施例のモータのマグネットを示し、1はマグネット、2はその表面に形成された防錆塗料から成る電着塗装膜である。
【0020】
一般の電着塗料に含有している錫は硬化促進のためであるので、錫を含有しない塗料でも電着塗装の工程は従来の塗装工程と殆ど同じである。錫を含有しない電着塗料でマグネット1に電着塗装を施す工程の一例を以下に説明する。
【0021】
電着塗料はカチオン型電着塗料であり、錫を含有しないために塗膜がつきにくいので、親水性溶剤が添加されている。浴槽に水溶性または水分散型の錫を含有しないカチオン型電着塗料を入れ、マグネット1を浴槽に浸漬し、マグネット1の外周の適所に陰極の電極を取付け、浴槽の隔膜室内に付属する極板を陽極としてその間で直流電流を通電すると、電荷を持った樹脂粒子が電気泳動によってマグネット1に移動して析出する。これを水洗して乾燥後焼き付ける。その乾燥は、電着塗装膜中に存在する溶剤、水素ガス、水分を膜から取り除くのに効果的である。
【0022】
マグネット1に電着塗装する場合はカチオン型電着塗料が多い。カチオン型電着塗料はアミノ基のような塩基を有する合成樹脂を有機酸または無機酸で中和した水溶液又はコロイド分散型樹脂をビヒクルとしている。浴の組成や温度、通電条件を適正な水準に管理すると、塗膜厚の調整が容易でばらつきの少ない電着塗装膜ができ、5〜40μmで、公差±10μmでも管理できる。マグネット1の内周部にも電着塗装膜がつくが、塗膜を管理すればマグネット1とモータ鉄心との隙間を狭くすることも可能となり、モータ組立特性上問題にはならずにモータの出力特性を向上させることができる。また、焼き付け温度は、錫を含有しない塗料のために高く設定する必要がある。
【0023】
このようにモータのマグネットに錫を含有しない塗料で電着塗装処理を施すことにより、例えば磁気ディスク駆動モータにおいて、密閉状態であっても錫によるガスの発生がなく、磁気ディスクの表面に吸着してディスクを曇らせることがない。また、同様に多面鏡駆動モータにおいても、そのマグネットに錫を含有しない電着塗装を施すことにより、多面鏡のミラー面の光沢を劣化させるようなことがない。
【0024】
(実施例2)
錫を含有しない電着塗料の場合、焼付け温度を高く設定する必要があるので、一般の電着塗装の硬化温度よりは高温で長時間を必要とするので、焼付炉の管理費とエネルギー費が高くなる。そこで、本実施例では紫外線エネルギーを利用して短時間で塗膜を硬化させることができる紫外線硬化型で錫を含有しない電着塗料を用いてマグネット1に電着塗装を施した。
【0025】
(実施例3)
本実施例はマグネット1に防錆塗料を塗装処理にて形成するものである。塗装はゾル(塗液)からゲル(塗膜)移行のプロセスであり、その移行過程における塗膜主要素の分子量の変化によって、分子量の変わらない溶液型塗料と、分子量が大きくなる橋かけ塗料がある。マグネット1の防錆に使用する塗料は橋かけ塗料であり、焼き付けた塗料はその焼き付け温度で橋かけ反応は一応終了し、それ以下の温度では反応は促進しない。そのために自然乾燥塗料に比べて焼き付け塗料は塗膜物性が長期にわたり比較的安定である。本実施例では、錫を含有しない塗料をマグネット1に焼き付け塗装するので、電着塗装の場合と同様に、焼き付け温度を高く設定する必要がある。
【0026】
このように錫を含有しない塗料を用いてモータのマグネット1に焼き付け塗装処理を施すことにより、磁気ディスク駆動モータにおいて密閉状態であっても錫によるガスの発生がなく、磁気ディスクの表面に吸着してディスクを曇らせることがなく、同様に多面鏡駆動モータにおいても多面鏡のミラー面の光沢を劣化させるようなことがない。
【0027】
なお、錫を含有しない塗料の吹き付け塗装によって防錆塗装膜を形成することもできる。
【0028】
以上のように、マグネット1の外面に対して錫を含有しない塗料を吹き付け塗装や焼き付け塗装を行なうことにより、ディスクや多面鏡のミラー面に曇りを発生する恐れのない防錆処理膜を量産性をもって安価に形成することができる。
【0029】
【発明の効果】
本発明によれば、以上の説明から明らかなように、マグネットの外面に防錆塗料の電着塗装膜を形成しているので、電着塗装によりその膜厚を精度良く管理できてマグネットとモータ鉄心との隙間を狭くして性能を向上させることができるとともに、メッキ処理に比べて量産性に優れ、安価に防錆処理することができ、かつその防錆塗料に錫を含有していないので錫化合物が発生して周辺の表面に曇りを発生する恐れがなく、特に磁気ディスク駆動装置や回転多面鏡駆動装置においては磁気ディスク面やポリゴンミラー面が曇る現象を無くすことができる等、曇りによる障害の発生を防止することができる。
【0030】
また、親水性溶剤を添加された電着塗料を用いると、錫を含有しなくても塗膜が付き易く、また紫外線硬化型電着塗料を用いると、錫を含有しなくても速やかに安定した塗膜が得られる。
【0031】
また、錫を含有しない防錆塗装膜を形成するのに塗装処理や焼付塗装処理を行なうと量産性をもって安価に形成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例におけるモータのマグネットを示し、(a)は斜視図、(b)は(a)のI−I線断面図である。
【図2】従来例の磁気ディスク駆動装置のモータの断面図である。
【符号の説明】
1 マグネット
2 電着塗装膜
Claims (2)
- 親水性溶剤を添加し、かつ錫を含有しない防錆塗料のカチオン型電着塗料を用いてなる電着塗装膜を膜厚5〜40μmの単層で外面に形成したマグネットを備えたモータを有する磁気ディスク駆動装置。
- 親水性溶剤を添加し、かつ錫を含有しない防錆塗料のカチオン型電着塗料を用いてなる電着塗装膜を膜厚5〜40μmの単層で外面に形成したマグネットを備えたモータを有する多面鏡回転駆動装置。
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|---|---|---|---|
| JP14301295A JP3676846B2 (ja) | 1995-06-09 | 1995-06-09 | 磁気ディスク駆動装置および多面鏡回転駆動装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP14301295A JP3676846B2 (ja) | 1995-06-09 | 1995-06-09 | 磁気ディスク駆動装置および多面鏡回転駆動装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08339917A JPH08339917A (ja) | 1996-12-24 |
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| JP14301295A Expired - Fee Related JP3676846B2 (ja) | 1995-06-09 | 1995-06-09 | 磁気ディスク駆動装置および多面鏡回転駆動装置 |
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-
1995
- 1995-06-09 JP JP14301295A patent/JP3676846B2/ja not_active Expired - Fee Related
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| JPH08339917A (ja) | 1996-12-24 |
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