JP3677549B2 - 自発光式道路鋲システム - Google Patents

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重孝 穂坂
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両センサや情報表示板といった道路インフラや、情報提供装置もしくは制御装置といった車載装置を利用して、道路交通の安全性を向上させる走行支援道路に適用される自発光式道路鋲システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
横断歩道における歩行者と車両との衝突事故を防止するための技術として、夜間においてセンサ情報をもとにして横断歩道に沿って設置した自発光式道路鋲と道路標識とを歩行者の横断に応じて発光させて、ドライバの注意を喚起する交通安全システム(例えば、特許文献1)がある。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−209929号公報(第3頁段落0012、図1)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記の従来技術では、自発光式道路鋲の発光がどの方向にも向うため、交差点付近の横断歩道に適用した場合、対象とする車両のドライバの目に発光が届き、運転の障害となり円滑な交通を妨げる恐れがある。また、システムが稼動するのを夜間に限定しているので、昼間の事故をカバーできない。あるいは、そのまま同システムを昼間稼動させても道路鋲の発光が暗すぎて、十分にドライバの注意を喚起することができないという問題点があった。
【0005】
本発明は前記のような問題点を解決するためになされたものであり、交差点付近の車両の交通を妨げることなく、交差点にて右折をしようとする車両のドライバに横断歩道を横断する歩行者や自転車へ注意を促し、また横断歩道周囲の明るさが変化しても適切に動作する自発光式道路鋲システムを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、横断歩道を通過する歩行者または自転車を検知するセンサと、発光に指向性を持つ自発光式道路鋲と、前記センサからの入力に基づき前記道路鋲の発光を制御する制御装置とを備える自発光式道路鋲システムにおいて、前記道路鋲は、前記センサが検知範囲とする横断歩道の、右折車両が通過する側の歩道半面で、且つ、該横断歩道の交差点より側の範囲に、前記道路鋲の発光の指向性を当該横断歩道に対し右折待ちとなる車両に向けて埋設され、前記制御装置は、前記センサが検知範囲となる横断歩道で歩行者または自転車の横断を検知した場合には前記道路鋲を発光させるように制御することを特徴とする。前記のように道路鋲の発光に指向性を持たせることにより、ドライバが発光に注意を引かれる車両の範囲を限定することが可能となる。また、自発光式道路鋲の設置範囲を右折車が通過する側の歩道半面とし、さらに、自発光式道路鋲の設置範囲を横断歩道の交差点寄り側とした。前記の歩道半面は右折をしようとする車両のドライバの目に止まりやすい半面であり、設置範囲を上記半面とすると横断歩道に沿った全面にするよりも、効果を保ちつつ装置の導入コストやランニングコストを低下させることが可能となる。また横断歩道の交差点寄り側に設置すると、交差点から遠い側よりも右折をしようとする車両のドライバからみて近く目にとまり易いので、より強くドライバの注意を引くことが可能となる。
【0007】
また、自発光式道路鋲を埋設型とすることで、地上設置型の場合よりも自発光式道路鋲の上を通過する車両の走行を妨げないようにすることが可能となる。請求項2に記載の発明は、請求項1のいずれかにおいて、横断歩道周囲の照度に応じて、自発光式道路鋲の発光輝度を複数段階に切り換えることで、周囲の照度に応じて適切な輝度で自発光式道路鋲を発光させるようにしたことを特徴とする。この発光制御により、昼夜のように周囲の明るさが変化しても、ドライバの注意を喚起するのに十分で、なおかつドライバを眩惑させるほど明る過ぎないような明るさで、自発光式道路鋲を発光させることが可能になる。
【0008】
請求項3に記載の発明は、請求項1において、センサを有し、該センサが1台以上の自転車あるいは1人以上の歩行者を検知することを自発光式道路鋲の点滅開始タイミングとし、点滅開始タイミング後に前記センサが検知する自転車の台数と歩行者の人数とが共に0になることを自発光式道路鋲の点滅終了タイミングとするようにしたことを特徴とする。このタイミングを用いることによって、横断歩道を複数の歩行者や自転車が横断する場合にも、ドライバに歩行者及び自転車の存在を漏れなく知らせることが可能となる。請求項4に記載の発明は、請求項1のいずれかにおいて、交差点の手前に道路鋲の点滅の意味を説明する標識を設置したことを特徴とする。この標識を設置すれば、ドライバは交差点に進入する以前に自発光式道路鋲の発光の意味を知ることができ、自発光式道路鋲が発光したときにより速やかに対処することが可能となる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態について図面を参照し、具体的に説明する。図1は全体の概略平面図、図2は図1における自発光式道路鋲の1つの拡大図、図3は自発光式道路鋲間の接続、ならびに道路鋲と制御装置との接続を説明する図面、図4は図1における制御装置の機能を説明するブロック図である。
【0010】
図1において、1は横断歩道、2は歩行者、3,4,5は車両、6は制御装置、9は標識、10,11は歩行者センサ、20は自発光式道路鋲、22はその発光を示す。
【0011】
歩行者センサ10が歩行者2を検知したことにより、4つの自発光式道路鋲20は制御装置6からの信号により発光している。4つの自発光式道路鋲20はそれぞれ、発光22が右折待ちの車両3に向くように設置方向が調整されている。各々の自発光式道路鋲20の発光に指向性があるため、右折待ちの車両3以外の車両である車両4,5からはドライバが注意を引かれるほどよくは見えない。また、4つの自発光式道路鋲20は埋設型にする構成もとれる。
【0012】
歩行者センサ10,11はその種類を特に限定しないが、歩行者が発する熱線を検出する赤外線センサ、超音波を発して路面もしくは歩行者で反射した反射波を検知する超音波センサ、レーザ光を発して路面もしくは歩行者で反射した反射波を検知するレーザセンサ、ミリ波を発して路面もしくは歩行者で反射した反射波を検知するレーザセンサ等でもよい。
【0013】
標識9には「道路鋲が発光すると歩行者に注意」と道路鋲の発光の意味が記されている。車両3が交差点に進入する以前に、車両3のドライバの視界には、この標識9が入る。
【0014】
図2において、自発光式道路鋲20に設けられている発光体21はLED等の発光素子でできており、電力が供給されると発光22を放つ。あるいは、発光体21はLED等の発光素子と発光素子からの光を反射するミラーとの組み合わせでできている。前記いずれの構成にせよ、発光22の方向・範囲は、所定値を取るように設計されている。接続端子28は外部からの電力を自発光式道路鋲20の内部に取り込む。接続端子29は接続端子28から取り込んだ電力の一部を外部に出力する。
【0015】
自発光式道路鋲20は太陽発電機能を有する構成もとれる。太陽発電機能を有する構成の場合、自発光式道路鋲20には太陽電池41、蓄電池42、スイッチ回路43の3つが付け加わる。太陽電池41は外部からの光を受けて起電力を得るとすぐに、発生した電力を蓄電池42に供給する。スイッチ回路43は接続端子28から電力が供給されたとき、その時点に蓄電池42を用いて接続端子28から供給された以上の電力を供給することが可能ならば、接続端子28からの電力に代えて、蓄電池42を用いて発光体21に接続端子28から供給されたのと同等の電力を供給する。
【0016】
図3において、接続線30によって自発光式道路鋲20は制御装置6からカスケード接続される。図4において、制御装置6中の演算装置100は歩行者センサ10もしくは歩行者センサ11から1人以上の歩行者あるいは1台以上の自転車を検知した信号を受け取ると、電源回路101に自発光式道路鋲20への電力の供給を開始させる。これにより、4つの自発光式道路鋲20の発光が開始する。
【0017】
データベース103には、周囲の照度とその照度環境下においてドライバの注意を喚起するのに適切な自発光式道路鋲20の発光輝度の関係、自発光式道路鋲20の発光輝度と消費電力の関係が登録されている。制御装置6中の演算装置100は電源回路101に自発光式道路鋲20へと電力を供給させるとき、照度センサ102が計測した照度と、データベース103のデータから供給する電力の量を計算する。
【0018】
制御装置6中の演算装置100は、電源回路101が自発光式道路鋲20へ電力の供給を開始した後に、歩行者センサ10と歩行者センサ11とが検知する歩行者の人数および自転車の台数が全て0になると、電源回路101に自発光式道路鋲20への電力の供給を終了させる。これにより、4つの自発光式道路鋲20の発光は停止する。
【0019】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、横断歩道の半面に沿って設置された指向性をもつ自発光式道路鋲を発光させることで、右折しようとする車両のドライバに横断歩道を横断しようとする歩行者や自転車へと注意を向けさせることで、道路交通の安全を向上することができる。自発光式道路鋲の発光に指向性を持たせることで、右折しようとする車両以外の交差点付近の他の車両の通行を惑わすことを回避できる。また、交差点付近の照度に応じて自発光式道路鋲の発行輝度を調整することで、昼間や夜間といったように周囲の明るさが変わっても、ドライバにとって適切な明るさで自発光式道路鋲を発光させることが可能になるという優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示す全体の概略平面図である。
【図2】図1における自発光式道路鋲の一つの拡大図である。
【図3】自発光式道路鋲間の接続、ならびに道路鋲と制御装置との接続を説明する図面である。
【図4】図1における制御装置の機能を説明するブロック図である。
【符号の説明】
1 横断歩道
6 制御装置
9 標識
10,11 歩行者センサ
20 自発光式道路鋲
21 発光体
28,29 接続端子
30 接続線
41 太陽電池
42 蓄電池
43 スイッチ回路
100 演算装置
101 電源回路
102 照度センサ
103 データベース

Claims (4)

  1. 横断歩道を通過する歩行者または自転車を検知するセンサと、発光に指向性を持つ自発光式の道路鋲と、前記センサからの入力に基づき前記道路鋲の発光を制御する制御装置とを備える自発光式道路鋲システムにおいて、
    前記道路鋲は、前記センサが検知範囲とする横断歩道の、右折車両が通過する側の歩道半面で、且つ、該横断歩道の交差点より側の範囲に、前記道路鋲の発光の指向性を当該横断歩道に対し右折待ちとなる車両に向けて埋設され、
    前記制御装置は、前記センサが検知範囲となる横断歩道で歩行者または自転車の横断を検知した場合には前記道路鋲を発光させるように制御することを特徴とする自発光式道路鋲システム。
  2. 横断歩道周囲の照度に応じて、自発光式道路鋲の発光輝度を複数段階に切り換えることで、周囲の照度に応じて適切な輝度で自発光式道路鋲を発光させるようにした請求項1記載の自発光式道路鋲システム。
  3. センサを有し、該センサが1台以上の自転車あるいは1人以上の歩行者を検知することを自発光式道路鋲の点滅開始タイミングとし、点滅開始タイミング後に前記センサが検知する自転車の台数と歩行者の人数とが共に0になることを自発光式道路鋲の点滅終了タイミングとするようにした請求項1記載の自発光式道路鋲システム。
  4. 交差点の手前に道路鋲の点滅の意味を説明する標識を設置した請求項1記載の自発光式道路鋲システム。
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