JP3679452B2 - 消火設備 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、火災時に消火剤を放出して室内の火災を消火する消火設備に関し、特にハロンガスや二酸化炭素の消火ガスを放出して消火を行うガス系の消火設備に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の消火設備としては、火災感知器の火災信号によって自動的に消火剤が放出される自動起動モードと、人が火災を確認し、手動で手動起動スイッチを操作することによって消火剤が放出される手動起動モードの2種類の切り換えによって室内を監視し、消火を行うものが知られている。
【0003】
このようなガス系の消火設備の例を図6に示す(特願平6−62432号、参照)。
図4において、1は制御盤であり、ガス系の消火設備を一括制御する。2a,2bは手動起動装置であり、監視区域の部屋毎に部屋の外に設置され、手動起動手段としての手動起動スイッチと手動起動スイッチを保護するための扉を備え、人が火災を発見したときには、この扉を開け、手動起動スイッチを操作することにより制御盤1に火災が起きたことを知らせ、消火剤としての消火ガスを放出させる。
【0004】
3a,3bは放出表示灯であり、監視区域内に消火ガスが放出されていることを表示し、室内に入らないことを知らせる。4a,4bは噴射ヘッドであり、消火ガスを室内に放出する。5a,5bは消火ガスが放出されることを警報し、人が警戒区域内に存在する場合は直ちに避難することを促す音声警報スピーカである。6は消火ガスを貯蔵した消火薬剤貯蔵容器である。7a,7bは起動装置であり、制御盤1から消火ガス放出命令を受けて選択弁8a,8bと消火薬剤貯蔵容器6の栓を開けるために、例えば二酸化炭素などの開放ガスを放出する。
【0005】
すなわち、起動装置7a,7bはソレノイドと二酸化炭素ガスが収納された容器を有し、制御盤1からの通電によりソレノイドが作動すると、弁が開放され、開放ガスのガス圧により選択弁8a,8bと消火薬剤貯蔵容器6の栓を開ける。選択弁8a,8bは起動装置7a,7bの起動により弁が開き、消火ガスを火災の生じた部屋へ導く。9a,9bは火災を検出する火災検出手段としてのセンサであり、2回線の感知ラインで各監視区域を監視している。
【0006】
10a,10bは圧力スイッチであり、消火薬剤貯蔵容器6から消火ガスが放出されたことを検出し、制御盤1に検出信号を送り、火災の発生した監視区域に対応した放出表示灯3a,3bを点滅させる。11a,11bはピストンレリーザであり、消火ガスが部屋に放出されたとき消火ガスを室外に漏れないようにダンパーで排煙口を閉じる。
【0007】
ピストンレリーザ11a,11bは、消火ガスの流入により自動的にダンパーを閉じ、ピストンレリーザ11bのダンパーの復旧はダンパー復旧弁12により行われ、ピストンレリーザ11aのダンパーの復旧は手動により行われる。
制御盤1は、手動モード灯、自動モード灯などの表示灯を有する。尚、13は制御盤1に非常電源を供給する非常電源装置、14は消火薬剤貯蔵容器6からの消火ガスの供給を手動で閉止する閉止弁である。
【0008】
手動起動モードまたは自動起動モードにかかわらず、起動条件を満たすと、制御盤1は音声警報スピーカ5a,5bで消火ガスが放出されることを警報し、監視区域に消火ガスを放出するように、手動起動装置2a,2bに対応した起動装置7a,7bを起動させる制御信号を出力する。制御信号を受けてソレノイドが作動すると、起動装置7a,7bが選択弁8a,8bの弁と消火薬剤貯蔵装置6の弁を開けるために開放ガスを放出する。
【0009】
開放ガスのガス圧により弁が開かれると、消火薬剤貯蔵容器6内の消火ガスは配管を通って起動した起動装置7a,7bに対応して開かれた選択弁8a,8bを介して噴射ヘッド4a,4bから消火ガスが火災の発生した部屋に放出され、同時に消火ガスでピストンレリーザ11a,11bを閉じて部屋を消火ガスで充満させる。消火薬剤が圧力スイッチ10a,10bをオンさせると制御盤1に信号が流れ、制御盤1は放出表示灯3a,3bを点滅させる。
【0010】
手動起動モードにセットされている場合は、センサ9aまたはセンサ9bが発報すると、制御盤1において警報を出力し監視員に現場を確認することを促す。監視員が現場を確認し、火災と判断したときに火災現場に対応した手動起動装置2a,2bの扉を開け、手動起動スイッチを操作することにより、手動起動を行う。また、自動起動モードにセットされている場合は、2回線のセンサ9a,9bが発報したときに制御盤1が自動的に消火起動を行う。
【0011】
ここで、この従来の消火設備においては、手動起動モード、自動起動モードにかかわらず起動条件(手動起動スイッチが操作されたとき、または自動起動モードで2回線の火災感知器9a,9bが発報したとき)が成立してから所定の時間(放出遅延時間)をおいて実際に消火ガスを放出する。この放出遅延時間は消火ガスを放出する監視区域から人が退避のための時間と、監視区域を防火戸で封鎖するために設けた時間である。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の消火設備にあっては、この放出遅延時間が、手動起動モード、自動起動モードともに同じ時間に設定されていた。手動起動モード時は通常現場を確認してから手動起動装置の起動スイッチを操作するので、特に放出遅延時間は防火戸を閉めるだけの時間でよいが、自動起動モード時は2回線の火災感知器が発報するとすぐに放出遅延時間のカウントを開始するので、現場の確認も十分にできずに、仮に火災現場に人がいたとしても、消火ガスが放出してしまう恐れがあった。
【0013】
本発明は、このような従来の問題点に鑑みてなされたものであって、手動起動モード、自動起動モードにかかわらず、充分火災現場の確認ができ、火災現場にいる人々が余裕をもって退避できるようにして、火災現場に人がいるときには消火ガスの放出をしないようにした消火設備を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために、本発明は、次のように構成する。
まず、本発明は、火災時に消火剤を放出し火災を消火する際、手動起動装置の手動起動スイッチ部を操作することによってのみ起動条件が成立し消火剤を放出させ消火を行う手動起動モードと、火災を検出する火災検出器の発報を受信するかまたは前記手動起動装置の手動起動スイッチ部を操作することにより起動条件が成立し消火剤を放出させ消火を行う自動起動モードとを切り換えて火災の消火を行う消火設備を対象とする。
【0015】
このような消火設備について、本発明は、手動起動装置の手動起動スイッチ部を操作して起動条件が成立してから消火剤を放出するまでの第1の放出遅延時間と、自動起動モード時に火災検出器の発報により起動条件が成立してから自動的に消火起動するまでの第2の放出遅延時間とを別々に設定する放出遅延時間設定回路を設けたことを特徴とする。
本発明の放出遅延時間設定回路は、第1の放出遅延時間より第2の放出遅延時間を長く設定する。
【0016】
また、本発明の放出遅延時間設定回路の第1の放出遅延時間と第2の放出遅延時間は、各監視区域毎に設定可能である。
また、本発明は、第1の放出遅延時間および第2の放出遅延時間のいずれか一方の作動開始後、他方の放出遅延時間を作動させる条件が成立しても、前記他方の放出遅延時間の作動を禁止する。
【0017】
また、本発明の放出遅延時間設定回路は、自動起動モード時に火災検出器の発報により自動起動したときに作動する第1のリレーと、前記手動起動部を操作したときに作動する第2のリレーと、第1のリレーが作動すると前記第2の放出遅延時間だけカウントして起動リレーを起動させる第1のタイマリレーと、第2のリレーが作動すると前記第1の放出遅延時間だけカウントして起動リレーを起動させる第2のタイマリレーを有する。
【0018】
また、本発明の放出遅延時間設定回路は、自動起動モード時に火災検出器の発報により作動する第1のリレーと、前記手動起動部を操作したときに作動する第2のリレーと、第1のリレーが作動すると遅延回路を作動させる第3のリレーと、遅延回路が所定時間作動した後に作動する第4のリレーと、該第4のリレーの作動により作動するとともに前記第2のリレーの作動により所定時間作動して起動リレーを起動させるタイマリレーを有する
【0019】
【作用】
このような構成を備えた本発明の消火設備によれば、手動起動部を操作してから消火剤を放出するまでの第1の放出遅延時間と、自動起動モード時に火災検出器の発報から自動的に消火起動するまでの第2の放出遅延時間とを別々に設定するようにしたので起動方法にあった設定ができ、火災現場の確認を確実に行うことができる。
【0020】
また、第1の放出遅延時間より第2の放出遅延時間を長く設定することにより、自動起動モード時に火災現場を充分確認することができる。
また、各放出遅延時間は各監視区域毎に設定可能としたため、各監視区域の状況にあった時間の設定を行うことができる。
また、放出遅延時間設定回路は、第1のリレーが作動すると所定の放出遅延時間Td1作動して起動リレーを起動させる第1のタイマリレーと、第2のリレーが作動すると放出遅延時間Td2作動して起動リレーを起動させる第2のタイマリレーを有するので、第1の放出遅延時間と、第2の放出遅延時間を別々に設定することができる。
【0021】
また、放出遅延時間設定回路は、第1のリレーが作動すると遅延回路を作動させる第3のリレーと、遅延回路が所定時間ΔT作動した後に作動する第4のリレーと、第4のリレーの作動により作動するとともに第2のリレーの作動により所定時間Td2作動して起動リレーを起動させるタイマリレーを有するので、第1の放出遅延時間と第2の放出遅延時間をタイマ1つで設定することができる。
【0022】
【実施例】
図1は本発明の一実施例を示すブロック図である。
図1において、21はガス系の消火設備を制御する制御盤であり、制御盤21には火災感知器22a,22b、手動起動装置23、起動装置24、放出表示灯25、圧力スイッチ26およびスピーカ27がそれぞれ接続されている。制御盤21は各監視区域に対応して制御を行うための複数の区画28を有し、区画28内には区画制御部29、センサ受信回路30、蓄積回路31、監視回路32、区画表示部33、および音声出力部34がそれぞれ設けられている。
【0023】
これらの区画28以外の領域には各区画毎に設けられた区画制御部29を制御する主制御部35、主表示部36、主操作部37、ブザー38、音声ユニット39、および電源部40がそれぞれ設けられている。
主操作部37には自動起動モードと手動起動モードを切り換える自/手起動モード切換スイッチ、復旧を行うための復旧スイッチなどが設けられている。
【0024】
主表示部36には自動起動モードを表示する自動起動モード灯、手動起動モードを表示する手動起動モード灯が設けられ、さらに起動装置24を起動させたことを示す起動表示灯、消火ガスが放出されたことを表示する放出表示灯などが設けられている。
ブザー38は主制御部35の指示により火災の発生や異常が発生したことを警報する。音声ユニット39は消火ガスが監視区域で放出されることを知らせる音声メッセージを合成して出力する。電源部40は各部に電源を供給する。
【0025】
主制御部35は、放出遅延時間設定回路35aを有し、放出遅延時間設定回路35aは手動起動装置23の手動起動スイッチ23aを操作してから消火剤を放出するまでの放出遅延時間Td2と、自動起動モード時に火災感知器22a,22bからの発報で自動的に消火起動するまでの放出遅延時間Td1が設定されている。このTd1,Td2の設定は全区画同一の時間を設定してもよいが、各区画毎に設定可能にすると各区画の環境にあった設定ができる。この各放出遅延時間の設定は火災現場にいる人々が退避できる時間が考慮されている。さらに、監視員が火災現場に駆けつけるまでの時間が考慮されており、駆けつけるまでの時間が長いときは手動起動モード時の放出遅延時間Td2 より自動起動モード時の放出遅延時間Td1を長く設定して、火災現場を充分確認することができるようにする。なお、火災現場までの距離が近く、十分に火災現場の確認ができるときはTd1とTd2を同一の時間に設定してもよい。
【0026】
放出遅延時間設定回路35aは、起動条件が成立したとき(自動起動モードで火災感知器22a,22bの2回線の発報や手動起動装置23の手動起動スイッチ23aが操作されたとき、または手動起動モードで手動起動装置23の手動起動スイッチ23aが操作されたとき)には、それぞれの放出遅延時間Td1,Td2分だけカウントし、カウントが終了すると、起動装置24を起動させる。
【0027】
手動起動装置23内には手動起動スイッチ23a以外に扉開放検出部23b、操作部23cおよび表示部23dが設けられている。扉開放検出部23bは手動起動スイッチ23aを操作するために手動起動装置23の扉が開放されたことを検出する。
操作部23cには非常停止スイッチが設けられ、また、手動起動装置23からも自動起動モードと手動起動モードの切換えを行うことができるように、自/手起動切換スイッチが設けられてもよい。表示部23dには火災の発生を表示する火災表示灯、異常の発生を表示する異常表示灯、電源灯などが設けられている。
【0028】
区画28内に設けられた蓄積回路31には火災感知器22bからの火災信号を受信したとき、所定の時間蓄積を行って再度火災感知器22bから発報信号を受信した場合、センサ受信回路30に出力するものである。センサ受信回路30には蓄積回路31を介しての火災感知器22bからの発報信号と火災感知器22aからの発報信号がそれぞれ入力し、センサ受信回路30は2回線の火災感知器22a,22bからの各発報信号を区画制御部29に出力する。
【0029】
監視回路32は、手動起動装置23の手動起動スイッチ23aと制御盤21を結ぶ起動信号線41の監視を行い、起動信号線41の異常(地絡、短絡、断線)を検出する。手動起動装置23の手動起動スイッチ23aが操作されたときは手動起動信号が監視回路32を経由して区画制御部29に送出され、監視回路32は手動起動信号の監視を行う。
【0030】
区画表示部33には火災表示灯、異常表示灯などが設けられ、区画表示部33は火災が発生したときは火災表示灯を点灯させ、異常が検出されたときは異常表示灯を点灯させる。
消火ガスが監視区域に放出されることをスピーカ27で監視区域に出力するときは、区画制御部29が音声出力部34に出力信号を出力し、音声出力部34は音声ユニット39とスピーカ27を接続して音声メッセージを出力させる。
【0031】
起動装置24内にはソレノイドが設けられており、区画制御部29内に設けられている図示しないリレー接点が閉じると、区画制御部29から電源がソレノイドに供給され、ソレノイドが作動する。ソレノイドが作動すると、開放ガスが放出され、開放ガスによって消火ガスが放出される。消火ガスが放出されると、圧力スイッチ26がオンし、区画制御部29にオン信号を出力する。区画制御部29はオン信号の入力により放出表示灯25を点滅させる。
【0032】
次に、図2(A)は遅延時間設定回路の例を示し、図2(B)はソレノイドの作動回路を示す。図2(B)において、51は自/手起動モード切換スイッチであり、自動モードに設定するときに閉じるスイッチである。自/手起動モード切換スイッチ51の一端にはリレー52が接続され、他端は接地接続されている。自/手起動モード切換スイッチ51は、手動起動装置23の操作部23c内または、制御盤21の主操作部37内に設けられている。
【0033】
53は起動装置24内に設けられたソレノイドであり、ソレノイド53にはリレー接点54a,54bがそれぞれ直列に接続されている。リレー接点54a,54bは区画制御部29内に設けられ、図2(A)の起動リレー54が作動すると閉じる。
図2(A)において、55は第1のリレーであり、第1のリレー55には火災感知器22aが発報したとき閉じるリレー接点56a、火災感知器22bが発報したとき閉じるリレー接点56bおよび自動起動モードでリレー52が作動したとき閉じるリレー接点52aがそれぞれ直列に接続されている。したがって、自動起動モード時に、火災感知器22a,22bが2回線とも発報したとき、第1のリレー55が作動する。第1のリレー55が作動すると、リレー接点55aが閉じるようになっている。
【0034】
57は第2のリレーであり、第2のリレー57には手動起動装置23の手動起動スイッチ23aが操作されたとき閉じるリレー接点58aおよび扉開放検出部23bが手動起動装置23の扉が開放されたことを検出したとき閉じるリレー接点58bがそれぞれ直列に接続されている。したがって、手動起動モード時または自動起動モード時において、手動起動装置23の扉が開放され、手動起動スイッチ23aが操作されると、第2のリレー57が作動する。第2のリレー57が作動すると、リレー接点57aが閉じるようになっている。
【0035】
59は第1のタイマリレーであり、第1のタイマリレー59は自動起動モード時に第1のリレー55が作動してリレー接点55aが閉じると所定の遅延時間Td1をカウントし、タイムアップになると、リレー接点59aを閉じる。この遅延時間は、火災現場に人がいるときには消火ガスが放出されないように、火災現場を充分確認でき、また人々が余裕に退避できる時間に設定されている。
【0036】
第1のタイマリレー59には第1の自己保持リレー60が並列に接続されるとともにリレー接点55aおよびリレー接点61aが直列に接続され、リレー接点55aにはリレー接点60aが並列に接続されている。
62は第2のタイマリレーであり、手動起動のときにカウントされるタイマである。第2のタイマリレー62には第2の自己保持リレー61が並列に接続されるとともに、第1の自己保持リレー60の作動で開くリレー接点60bと第2のリレー57の作動により閉じるリレー接点57aが直列に接続され、リレー接点57aには第2の自己保持リレー61の作動で閉じるリレー接点61bが並列に接続されている。
【0037】
手動起動モード、自動起動モードにかかわらず、リレー接点57aが閉じると、第2のタイマリレー62は所定の遅延時間Td2をカウントした後にリレー接点62aを閉じる。手動起動モード時には、通常火災現場を確認してから手動起動装置23の手動起動スイッチ23aを操作するため、消火ガスを放出するまでの遅延時間は防火戸を閉じるだけの時間を考慮して設定されている。
【0038】
54は起動リレーであり、起動リレー54には第1のタイマリレー59がタイムアップすると閉じるリレー接点59aと第2のタイマリレー62がタイムアップすると閉じるリレー接点62aからなる並列回路が直列に接続されている。リレー接点59a,62aのいずれか一方が閉じると、起動リレー54は作動する。起動リレー54の作動により、リレー接点54a,54bが閉じると、ソレノイド53が作動する。
【0039】
次に、図2の動作を図1とあわせて説明する。
手動起動モードに設定されているときは自/手起動モード切換スイッチ51が開いており、リレー52は作動せず、リレー接点52aは開いている。
このとき、火災感知器22a,22bのうち1回線が発報すると、センサ受信回路30から区画制御部29に発報信号が入力し、区画制御部29は主制御部35に発報信号を出力するとともに、区画表示部33で火災表示灯を点滅させる。また、区画制御部29は手動起動装置23内の表示部23dの火災表示灯を点灯させる。また、主制御部35は主表示部36の火災表示灯を点灯させるとともにブザー38を鳴動させる。なお、火災感知器22a,22bが2回線とも発報したときは区画表示部33の火災表示灯は点灯する。
【0040】
火災表示灯の点滅とブザーの鳴動により、監視員が現場を確認し、火災の発生を確認すると、手動起動装置23の扉を開放する。扉を開放すると、扉開放検出部23bが区画制御部29に扉開放信号を送出し、区画制御部29はその信号を受信して、音声出力部34に音声出力信号を送出し、音声ユニット39とスピーカ27を操作し、スピーカ27から消火ガスが放出されることを音声メッセージで警報する。このように、扉が開放されると、図2(A)のリレー接点58bが閉じる。
【0041】
続いて手動起動装置23の手動起動スイッチ23aを操作すると、手動起動信号が監視回路32、区画制御部29を経由して主制御部35に入力し、図2(A)のリレー接点58aが閉じる。リレー接点58a,58bが閉じると、第2のリレー57が作動し、リレー接点57aを閉じる。
このため、第2のタイマリレー62がカウントを開始する。また、リレー接点57aが閉じると、第2の自己保持リレー61が第2のタイマリレー62と同時に作動し、リレー接点61bを閉じ、リレー接点61aを開く。これにより、第2のタイマリレー62は作動を保持する。
【0042】
第2のタイマリレー62の作動中に、もし、自/手起動モード切換スイッチ51が自動起動モードに切り換えられ、第1のリレー55が作動して、リレー接点55aが閉じても、第2の自己保持リレー61の作動により、リレー接点61aが開いているため、第1のタイマリレー59は作動しない。このように、第2のタイマリレー62が作動しているときは、自動起動モードに切り換えられても第1のタイマリレー59は作動しない。
【0043】
なお、第2の自己保持リレー61および第2のタイマリレー62は、復旧スイッチの操作により、リレー接点63aが開くと、リセットされる。
次に、第2のタイマリレー62が所定の遅延時間Td2だけカウントして、タイムアップになると、リレー接点62aが閉じて起動リレー54が作動する。起動リレー54が作動すると、リレー接点54a,54bが閉じ、ソレノイド53に区画制御部29から電源が供給されて、ソレノイド53が作動し、消火ガスの放出が行われる。
【0044】
次に、自動起動モード時の動作を説明する。
自/手起動モード切換スイッチ51が自動起動モードに設定されているときは、リレー52が作動して、リレー接点52aが閉じている。
このように設定されているときに火災感知器22a,22bが発報したときは、センサ受信回路30から区画制御部29に発報信号が出力され、区画制御部29は主制御部35に発報信号を出力する。主制御部35の放出遅延時間設定回路35aは、発報信号により、図2(A)のリレー接点56a,56bを閉じる。このため、第1のリレー55が作動する。第1のリレー55が作動すると、リレー接点55aが閉じ、第1のタイマリレー59がカウントをスタートさせる。リレー接点55aが閉じると、第1のタイマリレー59と同時に第1の自己保持リレー60が作動し、リレー接点60aを閉じ、リレー接点60bを開く。こうして、第1のタイマリレー59は作動を保持する。
【0045】
もし、この第1のタイマリレー59の作動中に、自/手起動モード切換スイッチ51が手動起動モードに切り換えられ、手動起動装置23の手動起動スイッチ23aを操作した場合に、第2のリレー57が作動して、リレー接点57aを閉じても、第1の自己保持リレー60の作動により、リレー接点60bが開いているので、第2のタイマリレー62は作動せず、第1のタイマリレー59のカウントを保持する。
【0046】
第1のタイマリレー59が所定の遅延時間Td1だけ作動した後にタイムアップになると、リレー接点59aが閉じて、起動リレー54が作動する。起動リレー54が作動すると、リレー接点54a,54bが閉じて、ソレノイド53が作動し、消火ガスが放出される。
次に、図3(A)は他の遅延時間設定回路の例を示し、図3(B)はソレノイド作動回路を示す。図3(A)はタイマ1つを備えた場合の例である。
【0047】
なお、図3(B)のソレノイド作動回路と図3(A)の第1,第2のリレー55,57、リレー接点56a,56b,52a,58a,58bは図2と同じ構成であるので、説明を省略する。
図3(A)において、71はタイマリレーであり、手動起動装置で手動起動されたときの放出遅延時間が設定されている。
【0048】
タイマリレー71には自己保持リレー72が並列に接続されるとともに、2つの並列に接続されたリレー接点57aとリレー接点72aからなる並列回路とリレー接点73aが直列に接続されている。
また、リレー接点73a,72a,57aとからなる回路に並列にリレー接点74aが接続されている。
【0049】
手動起動モード、自動起動モードに係わらず手動起動装置23で手動起動が行われリレー接点58a,58bが閉じ、第2のリレー57が作動すると、リレー接点57aが閉じ、タイマリレー71が作動する。また、リレー接点57aが閉じると、自己保持リレー72はタイマリレー71と同時に作動し、リレー接点72aを閉じ、リレー接点72bを開く。したがって、タイマリレー71は作動を保持し、この作動中に第3のリレー73を作動させない。リレー接点74aは第4のリレー74の作動により閉じ、タイマリレー71および自己保持リレー72が作動するようになっている。
【0050】
リレー接点73aは第3のリレー73の作動により開き、自動起動モードのときに、火災感知器の発報により自動起動した後に手動起動装置23で手動起動して、リレー接点57aが閉じても、タイマリレー71および自己保持リレー72は作動しないようになっている。
第3のリレー73にはリレー接点55aおよびリレー接点72bが直列に接続され、リレー接点55aには第3のリレーの作動を保持するためのリレー接点73bが並列に接続されている。
【0051】
自動起動モードで第1のリレー55が作動すると、リレー接点55aが閉じて、第3のリレー73が作動する。第3のリレー73の作動により、遅延回路75が作動する。また、第3のリレー73の作動により、リレー接点73bが閉じ、リレー接点73aが開く。
第3のリレー73の一端と遅延回路75が接続され、遅延回路75の出力は第4のリレー74と直列に接続されたトランジスタ76のベースと接続されている。遅延回路75は、自動起動されたときと手動起動されたときの放出遅延時間の差ΔTだけ、トランジスタ76への出力を遅延されて、タイマリレー71の作動を遅らせる回路である。
【0052】
遅延回路75が所定の遅延時間ΔT作動すると、トランジスタ76を作動させる。トランジスタ76が作動すると、第4のリレー74が作動して、リレー接点74a,74bを閉じる。リレー接点74bは第4のリレー74の作動を保持する。
次に、図3の動作を説明する。
【0053】
なお、図2と同じ構成の回路部分の動作の説明は省略する。
手動起動モードにおいて、手動起動装置で手動起動され、第2のリレー57が作動すると、リレー接点57aが閉じて、タイマリレー71がカウントを開始する。また、リレー接点57aが閉じると、タイマリレー71の作動と同時に自己保持リレー72が作動し、リレー接点72aを閉じ、リレー接点72bを開く。
【0054】
したがって、タイマリレー71は作動を保持する。この状態において、自/手起動モード切換スイッチ51が自動起動モードに切り換えられて、リレー接点55aが閉じても、自己保持リレー72によりリレー接点72bが開いているので、第3のリレー73は作動しない。
所定の遅延時間Td2後にタイマリレー71がタイムアップすると、リレー接点71aが閉じ、起動リレー54が作動する。起動リレー54の作動により、リレー接点54a,54bが閉じて、ソレノイド53が作動し、消火ガスの放出が行われる。
【0055】
次に、自動起動モード時の動作を説明する。
自動起動モードにおいて、第1のリレー55が作動すると、リレー接点55aが閉じるので、第3のリレー73が作動する。第3のリレー73が作動すると、遅延回路75をスタートさせ、同時にリレー73aを開き、リレー接点73bを閉じる。リレー接点73bが閉じると、第3のリレー73は手動起動モードに切り換えられても、作動を保持し、遅延回路75の作動を保持する。
【0056】
次に、遅延回路75が所定の遅延時間ΔT経過後、トランジスタ76を作動させる。トランジスタ76の作動により、第4のリレー74が作動する。第4のリレー74が作動すると、リレー接点74a,74bが閉じる。リレー接点74bが閉じると、第4のリレー74は作動を保持する。
リレー接点74aが閉じると、タイマリレー71がスタートする。また、リレー接点74aが閉じると、タイマリレー71の作動と同時に自己保持リレー72が作動し、リレー接点72aを閉じ、リレー接点72bを開く。したがって、タイマリレー71は作動を保持する。タイマリレー71の作動中に自/手起動モード切換スイッチ51が手動起動モードに切り換えられても、自己保持リレー72の作動によりリレー接点72bが開いているので、第3のリレー73は作動しない。
【0057】
タイマリレー71がTd2時間後にタイムアップすると、リレー接点71aが閉じ、起動リレー54が作動する。起動リレー54の作動により、リレー接点54a,54bが閉じて、ソレノイド57が作動し、消火ガスが放出される。
このように、自動起動モードでは、遅延回路75による遅延時間ΔTとタイマリレー71による遅延時間Td2を加算した遅延時間Td1=Td2+ΔT後に消火ガスが放出される。したがって、火災現場を充分確保する時間があり、火災現場に人がいるときに消火ガスを放出してしまうようなことがなくなる。
【0058】
なお、監視区域の設置状況によっては、自動起動モード、手動起動モードの放出遅延時間が同じでも良いことが考えられる。この場合は図2においては第1,第2のタイマリレーのTd1,Td2を同一時間に設定したり、図3の遅延回路の遅延時間を零にすればよい。
また、この図2,図3の回路は各区画毎に設けて、各区画毎に各放出遅延時間の設定を行ってもよい。
【0059】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明によれば、手動起動部を操作して手動起動させたときの放出遅延時間と自動起動モードのとき自動で起動されたときの放出遅延時間を別々に設定するようにしたため、監視区域や起動方法にあった時間を設定でき、人が余裕を持って火災現場から退避できるようにして、火災現場に人がいるときに消火ガスを放出するような危険を回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る消火設備のブロック図
【図2】放出遅延時間設定回路の例を示す図
【図3】放出遅延時間設定回路の他の例を示す図
【図4】従来例を示す図
【符号の説明】
21:制御盤
22a,22b:火災感知器
23:手動起動装置
23a:手動起動スイッチ
23b:扉開放検出部
23c:操作部
23d:表示部
24:起動装置
25:放出表示部
26:圧力スイッチ
27:スピーカ
28:区画
29:区画制御部
30:センサ受信回路
31:蓄積回路
32:監視回路
33:区画表示部
34:音声出力部
35:主制御部
35a:放出遅延時間設定回路
36:主表示部
37:主操作部
38:ブザー
39:音声ユニット
40:電源部
41:起動信号線
51:自/手起動モード切換スイッチ
52:リレー
52a,54a,54b,55a,56a,56b,57a,58a,58b,59a,60a,60b,61a,61b,62a,63a,71a,72a,72b,73a,73b,74a,74b:リレー接点
53:ソレノイド
54:起動リレー
55:第1のリレー
57:第2のリレー
59:第1のタイマリレー
60:第1の自己保持リレー
61:第2の自己保持リレー
62:第2のタイマリレー
71:タイマリレー
72:自己保持リレー
73:第3のリレー
74:第4のリレー
75:遅延回路
76:トランジスタ
Claims (6)
- 火災時に消火剤を放出し火災を消火する際、手動起動装置の手動起動スイッチ部を操作することによってのみ起動条件が成立し消火剤を放出させ消火を行う手動起動モードと、火災を検出する火災検出器の発報を受信するかまたは前記手動起動装置の手動起動スイッチ部を操作することにより起動条件が成立し消火剤を放出させ消火を行う自動起動モードとを切り換えて火災の消火を行う消火設備において、
前記手動起動装置の手動起動スイッチ部を操作して起動条件が成立してから消火剤を放出するまでの第1の放出遅延時間と、自動起動モード時に火災検出器の発報により起動条件が成立してから自動的に消火起動するまでの第2の放出遅延時間とを別々に設定する放出遅延時間設定回路を設けたことを特徴とする消火設備。 - 請求項1記載の消火設備において、前記放出遅延時間設定回路は、前記第1の放出遅延時間より前記第2の放出遅延時間を長く設定することを特徴とする消火設備。
- 請求項1又は2記載の消火設備において、前記放出遅延時間設定回路の第1の放出遅延時間と第2の放出遅延時間は、各監視区域毎に設定可能であることを特徴とする消火設備。
- 請求項1乃至3のいずれかに記載の消火設備において、前記第1の放出遅延時間および第2の放出遅延時間のいずれか一方の作動開始後、他方の放出遅延時間を作動させる条件が成立しても、前記他方の放出遅延時間の作動を禁止することを特徴とする消火設備。
- 請求項1乃至4のいずれかに記載の消火設備において、前記放出遅延時間設定回路は、自動起動モード時に火災検出器の発報により自動起動したときに作動する第1のリレーと、前記手動起動部を操作したときに作動する第2のリレーと、第1のリレーが作動すると前記第2の放出遅延時間だけカウントして起動リレーを起動させる第1のタイマリレーと、第2のリレーが作動すると前記第1の放出遅延時間だけカウントして起動リレーを起動させる第2のタイマリレーを有することを特徴とする消火設備。
- 請求項1乃至4のいずれかに記載の消火設備において、前記放出遅延時間設定回路は、自動起動モード時に火災検出器の発報により作動する第1のリレーと、前記手動起動部を操作したときに作動する第2のリレーと、第1のリレーが作動すると遅延回路を作動させる第3のリレーと、遅延回路が所定時間作動した後に作動する第4のリレーと、該第4のリレーの作動により作動するとともに前記第2のリレーの作動により所定時間作動して起動リレーを起動させるタイマリレーを有することを特徴とする消火設備。
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-
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