JP3679932B2 - 鋼板曲げ加工における加熱点及び加熱線の決定方法及び装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は鋼板曲げ加工における加熱点及び加熱線の決定方法及び装置に関し、特に船殻の外板を加熱により所定形状に曲げ加工する場合に適用して有用なものである。
【0002】
【従来の技術】
船殻の外板は、推進抵抗を低減して水中を効率良く航行するために、複雑な非可展曲面形状をもつ厚さ10〜30mm程度の鋼板で構成されている。この曲がり外板を加工するには、一般に線状加熱といわれる加工法が古くから知られている。これは、ガスバーナ等を用いて鋼板の表面を局部的に加熱してその際に生成される塑性歪による鋼板の面外角変形や面内収縮変形を巧みに利用し、その組合わせによって目標とする形状を得る方法であり、多くの造船所で使用されている。
【0003】
図14は、船殻の外板となる鋼板の曲げ加工方法に係る従来技術を概念的に示す説明図、図15は当該曲げ加工に用いる木型を鋼板に設置した状態で示す正面図である。両図に示すように、従来技術においては、先ず船殻外板のフレームライン(当該外板の骨材を取り付ける位置におけるこの骨材に沿うライン;以下同じ。)を目標形状として有する多数(図では10個)の木型1を鋼板2上に設置する。次に、各木型1と鋼板2の形状を作業者が目視観察で比較して両者の形状の違い、例えば木型1と鋼板2との間の隙間を考慮し、どの位置を加熱すれば目標形状に近づいていくかを考慮して各加熱位置(加熱点)を決定する。具体的には、垂直面(図15と同一面)内で木型1を鋼板2のフレームラインに沿って転動させた後元に戻し、このときの感触等により加熱位置等を決定している。
【0004】
その後、各フレームライン上の各加熱点をどの様に結べば鋼板2を目標形状に近づけることができるのかを考慮して加熱線を決定し、図16に示すように、決定した加熱線3をチョーク等で鋼板2の表面上にマークし、この加熱線3に沿ってガスバーナ等で加熱している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述の如く従来技術においては、作業者の永年の経験による勘で加熱線3を決定していた。この加熱線3を期待した曲げ効果が得られるように決定する能力を備えるには約5年以上の経験が必要とされており、熟練技術者の高齢化及び不足という問題を招来している。また、当該曲げ加工作業においては、鋼板2に対する木型1の製作、設置及び撤去等、付帯作業に多くの作業時間がとられ、全体の作業時間が長くなる。
【0006】
上述の如き熟練技術者の不足という問題の解決及び作業時間の合理化を図るためには、作業者が経験により獲得したノウハウを考慮しつつ改良を加えて理論化し、作業の自動化を図る必要がある。
【0007】
本発明は、上記従来技術に鑑み、木型を用いることなく加熱点及び加熱線を決定することができ、また加熱点及び加熱線の自動決定に資することができる鋼板曲げ加工における加熱点及び加熱線の決定方法及び装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する本発明は、目標形状及び実測形状の曲線を円弧とみなし、これをそれぞれ等辺を共有してつながっている複数の合同な二等辺三角形の底辺がなす折れ線で近似して両者を比較し、幾何学的な問題の解として加熱点を求め、且つこの加熱点に基づき加熱線を求めることにより作業の自動化を可能にするものであり、次の点を特徴とする。
【0009】
1) 曲げ加工に伴う鋼板の目標形状の曲線を、目標形状の曲線を円弧とみなしてそれぞれ等辺を共有してつながっている複数の合同な二等辺三角形の底辺がなす折れ線で近似するとともに、前記鋼板の実測形状の曲線を、前記目標形状において近似した折れ線を構成する二等辺三角形と同数の、他の合同な二等辺三角形の底辺がなす折れ線で近似することができるよう、目標形状及び実測形状の円弧の半径及び別途設定する鋼板の折曲角に基づいて前記二等辺三角形の数を求め、前記実測形状の円弧を前記二等辺三角形の数で分割してできる当該円弧上の各点を加熱点とすること。
【0010】
2) 曲げ加工に伴う鋼板の目標形状の曲線を複数の連続する区間に分割し、分割した各区間において目標形状の曲線を円弧とみなしてそれぞれ等辺を共有してつながっている複数の合同な二等辺三角形の底辺がなす折れ線で近似する一方、前記鋼板の実測形状の曲線を前記目標形状の曲線と対応させて同様に分割するとともに、分割した各区間内において実測形状の曲線を円弧とみなしてそれぞれ等辺を共有してつながっている、前記目標形状において近似した折れ線を構成する二等辺三角形と同数の、他の合同な二等辺三角形の底辺がなす折れ線で近似することができるよう、目標形状及び実測形状の各区間の円弧の半径及び別途設定する鋼板の折曲角に基づいて前記二等辺三角形の数を各区間毎に求め、各区間毎に前記実測形状の円弧を前記二等辺三角形の数で分割してできる当該各円弧上の各点を加熱点とすること。
【0011】
3) 曲げ加工に伴う鋼板の目標形状である目標形状データと鋼板の表面形状を実測して得る鋼板形状実測データとを読み込み、
前記鋼板の目標形状の曲線を、目標形状の曲線を円弧とみなしてそれぞれ等辺を共有してつながっている複数の合同な二等辺三角形の底辺がなす折れ線で近似するとともに、前記鋼板の実測形状の曲線を、前記目標形状において近似した折れ線を構成する二等辺三角形と同数の、他の合同な二等辺三角形の底辺がなす折れ線で近似することができるよう、目標形状及び実測形状の円弧の半径及び別途設定する鋼板の折曲角に基づいて前記二等辺三角形の数を求め、前記実測形状の円弧を前記二等辺三角形の数で分割してできる当該円弧上の各点を加熱点としてその座標を算出する加熱点決定手段を有すること。
【0012】
4) 曲げ加工に伴う鋼板の目標形状である目標形状データと鋼板の表面形状を
実測して得る鋼板形状実測データとを読み込み、
前記鋼板の目標形状の曲線を複数の連続する区間に分割し、分割した各区間において目標形状の曲線を円弧とみなしてそれぞれ等辺を共有してつながっている複数の合同な二等辺三角形の底辺がなす折れ線で近似する一方、前記鋼板の実測形状の曲線を前記目標形状の曲線と対応させて同様に分割するとともに、分割した各区間内において実測形状の曲線を円弧とみなしてそれぞれ等辺を共有してつながっている、前記目標形状において近似した折れ線を構成する二等辺三角形と同数の、他の合同な二等辺三角形の底辺がなす折れ線で近似することができるよう、目標形状及び実測形状の各区間の円弧の半径及び別途設定する鋼板の折曲角に基づいて前記二等辺三角形の数を各区間毎に求め、各区間毎に前記実測形状の円弧を前記二等辺三角形の数で分割してできる当該各円弧上の各点を加熱点としてその座標を算出する加熱点決定手段を有すること。
【0013】
5) 上記1)又は2)に記載する方法により決定した加熱点に基づき或る円弧上の或る加熱点を起点として他の円弧上の加熱点に対して直線を引き、この直線と、目標形状を近似的に円筒の一部と見做したときの中心軸方向を示す直線である基準線との平行度を調べ、この平行度が所定範囲に収まっている場合に同一グループの加熱点として各ライン上の各加熱点のグループ分けを行い、各グループ毎の各加熱点間を直線又は曲線で結んで加熱線を決定すること。
【0014】
6) 上記3)又は4)に記載する加熱点決定装置により算出した加熱点に関するデータを読み込み、
各加熱点のデータに基づき或る円弧上の或る加熱点を起点として他の円弧上の加熱点に対して直線を引き、この直線と、目標形状を近似的に円筒の一部と見做したときの中心軸方向を示す直線である基準線との平行度を調べ、この平行度が所定範囲に収まっている場合に同一グループの加熱点として各ライン上の各加熱点のグループ分けを行い、各グループ毎の各加熱点間を直線又は曲線で結んで加熱線を算出する加熱線決定手段を有すること。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。
【0016】
図1は本発明の実施の形態に係る鋼板曲げ加工における加熱点及び加熱線の決定装置を示すブロック線図である。同図に示すように、加熱点決定手段11は目標形状データ12及び鋼板形状実測データ13を読み込んで所定の処理(後に詳述する)を行うことにより鋼板2(図14等参照;以下同じ。)上の加熱点を決定する。ここで、目標形状データ12はCADデータ等の設計データで三次元座標データとして与えられ、また鋼板形状実測データ13は鋼板2の表面形状をレーザー計測等により実測した三次元座標データとして与えられる。加熱線決定手段14は加熱点決定手段11で決定した加熱点の情報に基づいて所定の処理(後に詳述する)を行うことにより鋼板2上の加熱線3(図16参照;以下同じ。)を決定する。加熱線決定手段14で決定した加熱線3は三次元座標の点列データ又はベクトルのデータとして出力装置15に送出される。かくして、出力装置15を介して加熱線3の情報が三次元座標の点列データとして得られる。したがって、この加熱線3の点列データに基づいて鋼板2の加熱手段、例えば高周波加熱コイルの位置を制御すれば当該鋼板曲げ加工の自動化を実現し得る。また、出力装置15を介して与えられる点列データに基づき鋼板2に加熱線3をマークするマーキング装置の位置を制御するように構成すれば加熱線3を鋼板2上に自動的にマークすることができる。表示装置16は当該加熱点及び加熱線の決定装置の各種の処理に伴う情報を可視化するとともに、処理に必要な情報の外部入力装置としても機能する。
【0017】
本実施の形態は、例えば各フレームライン等、所定のライン上における鋼板2の曲げ形状が複数の曲率の円弧の集合と見做すことができる点に着目したものであり、目標形状の円弧とこの円弧の部分に対応する実測形状の円弧とを、両者の曲率に基づいて比較し、この比較結果に基づいて加熱点を決定するものである。そこで、これを「曲率比較法」と呼称する。
【0018】
図2及び図3は、上記曲率比較法の原理を説明するための図で、図2は目標形状の円弧(基準線であるMラインより右半分のみを示す。)を、半径がR1 〜Rn の円弧の一部である微小な区間D1 〜Dn に分割した様子を示しており、また図3は図2に示す円弧の一つを等辺を共有してつながっている複数(図3の場合m個)の合同な二等辺三角形の底辺がなす折れ線で近似した場合の態様を示している。図2に示すように、目標形状を複数の微小な区間D1 〜Dn に分割し、これらの微小な区間D1 〜Dn を円弧の一部と見做して各区間D1 〜Dn 毎に曲率又は半径を指定するとともに各区間D1 〜Dn の円弧の長さl1 〜ln を指定することにより目標形状を特定することができる。したがって、各区間D1 〜Dn における目標形状データ12と鋼板計測データ13とを比較すれば両者の差から形状を一致させるための鋼板2の変形量を求めることができる。ここで、加熱曲げにおける変形は加熱点での折り曲げになる。すなわち、各微小区間の円弧をそれぞれ直線で近似した形状となる。
【0019】
図3に示すように、一般に、半径Rの円弧を等辺を共有してつながっているm個の二等辺三角形の底辺がなす折れ線で近似する場合、円弧の長さlは次式(1)で表される。
l=2θ・R・m ・・・・・(1)
【0020】
式(1)において、2θは底辺どうしがなす角度である。
【0021】
図4は目標形状の一つの区間の円弧を等辺を共有してつながっているm個の二等辺三角形の底辺がなす折れ線N0 で近似した場合の態様を二点鎖線で示し、この区間に対応する実測形状の一つの区間の円弧を等辺を共有してつながっているm個の二等辺三角形の底辺がなす折れ線Nc で近似した場合の態様を実線で示した説明図である。同図に示すように、点(P01,P02)、(P02,P03)、(P03,P04)・・・・・を結ぶ直線が折れ線N0 となり、点(Pc1,Pc2)、(Pc2,Pc3)、(Pc3,Pc4)・・・・・を結ぶ直線が折れ線Nc となる。また、θ0 は折れ線N0 の各辺が隣接する辺となす角、θc は折れ線Nc の各辺が隣接する辺となす角である。図4を参照すれば、実線で示す実測形状に基づく折れ線Nc をΔθ(=θ0 −θc )だけ折曲げてやれば目標形状に基づく折れ線N0 に一致することが分かる。
【0022】
ここで、目標形状と鋼板2の実測形状との比較対象とする区間の長さをl0 、この区間の目標形状の円弧の半径をR0 としてこの円弧を等辺を共有してつながっているm個の二等辺三角形の底辺がなす折れ線N0 で近似した場合、式(1)より次式(2)の関係が求まる。
l0 =2θ0 ・R0 ・m ・・・・・(2)
【0023】
一方、比較対象とする区間に相当する部分の実測形状に基づく円弧の半径をRC とし、この円弧を等辺を共有してつながっているm個の二等辺三角形の底辺がなす折れ線NC で近似すると式(1)より次式(3)の関係が求まる。
lc =2θc ・Rc ・m ・・・・・(3)
【0024】
実測形状を目標形状に加熱加工するためには、前述の如く実測形状の折れ線NC のm個の辺をそれぞれ折り曲げてやる必要があるが、このときの折曲角をΔθとすると、折曲角Δθは各円弧を近似した折れ線N0 と折れ線NC との各辺のなす角度の差として与えられる。すなわち、次式(4)で表される。
なお、このとき、比較対象とする折れ線の長さは等しいのでl0 =lC である。
【0025】
一枚の鋼板2における加熱において、全般にわたって加熱量(例えば高周波加熱の場合の電流値及び高周波加熱コイルと鋼板2とのクリアランス等をパラメータとする入熱量)を一定とすることが効率が良く、加熱量を一定とすると、鋼板2の特性(材質、板厚等)により折曲角Δθが導かれる。つまり、所望する加熱量を決定すれば所定の折曲角Δθが決定され、折れ線N0 と折れ線NC の辺の数mは次式(5)で与えられる。
m={l0 (Rc −R0 )}/(2・R0 ・Rc ・Δθ)・・・(5)
【0026】
これは、折曲角Δθが与えられた場合、長さlc を式(5)で求める数mで分割すれば良いことを意味しており、加熱点は長さlc を加熱間隔(lc /m)で分割した各位置として求まることを意味している。すなわち、目標形状の円弧の半径R0 、これに対応する実測形状の円弧の半径Rc 、両円弧の長さ(比較する区間の長さ)l0 及び折曲角Δθが与えられればこれに対応する加熱点も、幾何学問題に対する演算処理の解としてその三次元位置座標を求めることができる。
【0027】
一方、鋼板2が平板の場合、式(5)において半径Rc が無限大となり、このままではmを求めることができない。そこで、式(5)を次式(6)の通りに変形する。
【0028】
式(6)において、Rc を無限大にすると(R0 /Rc )は零となるため、次式(7)が得られる。
m=l0 /(2・R0 ・Δθ) ・・・(7)
【0029】
式(7)は、半径R0 に内接し、辺同士のなす角がΔθであるもので円弧の長さl0 に対する辺の数mを求めているのに等しい。つまり、平板から曲げるときは、目標形状の半径R0 と折曲角Δθから加熱間隔を求めることができる。
【0030】
上述の如き曲率比較法により加熱点を決定すべく、加熱点決定手段11は、読み込んだ目標形状データ12に基づき、▲1▼各フレームライン上の基準線の位置データ、▲2▼加工対象である鋼板2の端部の位置データ、▲3▼各フレームライン上における鋼板2の曲げ形状を複数の曲率の円弧の集合と見做した場合の各区間における円弧の曲率データ、▲4▼前記各区間における隣接する区間との境界点の位置データを作成する。ここで、▲3▼の曲率データは設計時に指定された値を用いるか、若しくはこれが指定されていない場合には、目標形状データ12の点列データを利用して演算により算出する。同様に、鋼板形状実測データ13からも前記▲1▼〜▲4▼に対応するデータを作成する。このとき▲3▼のデータは目標形状の各区間に対応するものとする。
【0031】
加熱点決定手段11は、目標形状及び実測形状に関する前記▲1▼〜▲4▼のデータを処理して図2〜図4に基づき説明した曲率比較法により加熱点を演算するが、このときの具体的手順の一実施例を図5〜図8に基づき説明しておく。図5〜図8は本実施例を示すフローチャートである。本実施例ではフレームライン上で加熱点を求めているが、勿論これに限定するものではない。ただ、フレームラインは骨材を取り付ける位置に対応するラインであるため、その位置データが設計データとして用意されており、これを流用することができるという利点はある。
【0032】
図5に示すように次の様な処理を行う。
1) CADデータ等の設計データを読み込むことにより鋼板の目標形状を三次元データとして入力するとともに、前記▲1▼〜▲4▼の処理、すなわち各フレームラインを形成する各区間の円弧毎の曲率データ及び各区間における隣接する区間との境界点の位置データの作成等の処理を行う(ステップS1 参照)。
【0033】
2) 加工対象である鋼板2の形状を実測してその三次元座標データを得るとともに、目標形状と同様に前記▲1▼〜▲4▼の処理を行う(ステップS2 参照)。鋼板2の形状の実測はレーザ計測又はカメラにより撮影した画像の画像処理等、既存のいずれかの計測方法により容易に実施し得る。
【0034】
3) 加熱変形角である折曲角Δθを設定する(ステップS3 参照)。
【0035】
4) 各フレームラインについてステップS5 からステップS41の処理を行う(ステップS4 参照)。ここで、ステップS4 のブロックに記載するように「・・・のループ」とは、当該ステップ(この場合にはステップS4 )より後の処理を一つのループと考えて当該ループに属する処理を、例えば本例の場合の如く、各フレームライン毎に順次繰り返すことを意味する(以下同じ。)。ステップS4 では、先ずフレームライン番号iを「1」として次のステップS5 の処理に移行する。また、「FLMAX」とは最大のフレームライン番号である(以下同じ。)。
【0036】
5) 最初は上側加熱点が存在しないので、加熱点番号の初期値として「0」を設定する(ステップS5 参照)。ここで、「上側加熱点」とは、鋼板2の目標形状を近似的に円筒の一部と見做したときの中心軸方向を示す直線である基準線(図9に基づき後に詳述する加熱線決定法の説明に使用するローラ基準線16’上の点がその一例である。)を基準に上下を決定した場合の上側加熱点を意味し、例えばY座標が大きい方を上とする。
【0037】
6) DMからDMAXの各比較区間についてステップS7 からステップS22の処理を行う(ステップS6 参照)。ここで「DM」とは、最初の基準位置であるMラインが存在する区間の番号であり、「DMAX」とは、区間番号の最大値である。
【0038】
7) 区間が最初の基準位置であるMラインが存在する区間であるか否かを判定する(ステップS7 参照)。
【0039】
8) ステップS7 の処理の結果、Mラインが存在する区間である場合には、基準点はMラインの位置であるとしてこの位置を設定する(ステップS8 参照)。
【0040】
9) ステップS7 の処理の結果、Mラインが存在しない区間である場合には、基準点は区間のMライン側の端の位置であるとしてこの位置を設定する(ステップS9 参照)。
【0041】
10) 該当区間の計測データより半径Rc を求める(ステップS10参照)。
【0042】
11) 半径Rc と半径Rmax との大小関係を判定する(ステップS11参照)。
ここで、半径Rmax は、平板(半径=無限大)と見做せる程度の十分大きな値を設定しておく。
【0043】
12) ステップS11の処理の結果、Rc >Rmax の場合には、加工対象である
鋼板2は平板であると見做して前記式(7)に基づく演算を行って当該区間に属する折れ線の辺の数mを求める(ステップS12参照)。
【0044】
13) ステップS11の処理の結果、Rc ≦Rmax の場合には、前記式(7)に基づく演算を行って当該区間に属する折れ線の辺の数mを求める(ステップS13参照)。ここで求めるmは、小数点以下は切り捨て、整数値となるように処理する。
【0045】
14) 辺の数mが1より大きいか否かを判定する(ステップS14参照)。
【0046】
図6に示すように次の様な処理を行う。
15) ステップS14の処理の結果、m>1の場合には、加熱間隔の長さl(=l0 /m)を求める(ステップS15参照)。一方、m≦1の場合には、当該区間に2辺以上の辺が存在せず、折り曲げ位置となるべき頂点が存在しないことを意味するので次の区間の処理に移行する。
【0047】
16) 当該区間に属する折れ線の各辺についてステップS17からステップS21の処理を行う(ステップS16参照)。
【0048】
17) 当該区間における基準点から加熱間隔の長さlだけ離れた点が区間内に在るか否かを判定する(ステップS17参照)。
【0049】
18) ステップS17の処理の結果、区間内に在る場合には、上側加熱点番号に「1」を加える(ステップS18参照)。一方、区間内にない場合には次の区間の処理に移行する。
【0050】
19) ステップS18の処理に伴う上側加熱点番号とともに、当該加熱点の座標値を記録する(ステップS19参照)。
【0051】
20) 基準点を、ステップS19で求めた加熱点に変更する(ステップS20参照)。
【0052】
21) 当該区間に属する辺番号k≧mとなるまでステップS17からステップS20の処理を繰り返す(ステップS21参照)。ここでステップS21からステップS17の処理に戻る毎に辺番号kに「1」が加算される。
【0053】
22) ステップS21の判定の結果k≧mとなった場合、ステップS17の判定の結果所定の点が区間内に存在しないと判定された場合及びステップS14の判定の結果m≦1であると判定された場合には、区間番号j>DMAXとなるまでステップS7 からステップS21の処理を繰り返す(ステップS22参照)。ここでステップS22からステップS7 の処理に戻る毎に区間番号jに「1」が加算される。
【0054】
図7及び図8に示すように次の様な処理を行う。
23) 下側加熱点に関して前記ステップS5 〜ステップS40と同様の各処理を行う(ステップS23〜ステップS40参照)。
【0055】
24) ステップS40の処理でj>DMであると判定した場合には、或るフレームラインについて上側及び下側加熱点が決定されたことを意味するので、ステップS5 の処理に戻り、i≦FLMAXとなるまでステップS5 〜ステップS40の処理を繰り返す(ステップS41参照)。ここで、ステップS41からステップS5 の処理に戻る毎にフレームライン番号iに「1」が加算される。この結果、i>FLMAXとなった場合に全ての処理を終了する(ステップS42参照)。
【0056】
図9は本実施の形態に係る加工対象である鋼板2の板取りの関係を概念的に示す説明図である。同図に示すように、本実施の形態では半径Rの円筒面の一部を図のように取り出した仮想的な鋼板2’を考える。この円筒面を折り曲げによって近似的に形成するには円筒の中心軸に沿って断面が多角形になるように折り曲げれば良い。すなわち、目標形状を大まかに円筒面と見做したときの中心軸の方向を示すものとしてローラー基準線16’が定義される。図9に示す場合は、板幅方向における中心線であるMラインがローラー基準線16’に対して交差している場合である。ローラー基準線16’とMラインとは、常にこのような関係にあるとは限らない。例えば船殻の外板の一部を形成するものであるため、当然ローラー基準線16’とMラインとが一致する場合もある。
【0057】
図10は加熱線決定手段14で行う処理の一例を説明するための説明図である。この場合の加熱線の決定は、加熱点決定手段11で決定した加熱点同士を仮想的な直線で結び、この直線と仮想的な鋼板2’上に引いた仮想的なローラー線16”との平行度を調べ、所定の平行度を有するもの同士を同一のグループとしてグループ分けするものであり、ローラー線16”を基準に図中上側と下側とに分けてグループ分けを行っている。なお、図10中、F1 〜F7 は仮想的なフレームラインであり、その符号Fに付したサフィックスがこの場合のフレームライン番号である。また、各フレームラインF1 〜F7 に短く直角に付した多数の点が加熱点である。
【0058】
図10(a)に示すように、先ず起点1を決めこの起点1から各フレームラインF1 〜F7 上の加熱点に向けて仮想的な直線(図10中に点線で示す。)を引く。ここで、起点はフレームライン番号が若い方で、且つローラー線16”に近い方から順にとる。
【0059】
次に、上述の如く起点1から各フレームラインF1 〜F7 上の加熱点に向けて引いた仮想的な直線のローラー線16”に対する平行度を調べる。この結果、平行若しくは交差角が所定角度以下である場合に同一グループの加熱点としてグループ分けを行う。図10(a)は起点1を基準とするこの場合の平行度に関する条件を満足する同一グループの加熱点がフレームラインF3 、F4 に存在したことを表している。起点1を基準とするグループ分けが終了した場合には、図10(b)に示すように、同様の手順で起点2を基準とするグループ分けを行う。図10(b)は起点1を基準とするグループ1に属する加熱点が確定し、起点2を基準とする加熱点の確認作業中であることを表している。このとき、既にグループ分けされた加熱点については起点の対象にも、グループ分けの対象にもしない。このようにしてローラー線16”よりも下側の加熱点のグループ分けを行ない、グループ分けが完了した後、図10(c)に示すように、各グループ毎に加熱点列から直線(若しくは曲線)を求めこれを仮想的な加熱線3’とする。加熱線3’は、これが直線の場合には最小二乗法等により、また曲線の場合にはスプライン補間等により求める。
【0060】
図11〜図13は上述の如き曲率比較法により求めた加熱点に基づいて加熱線を求める場合の加熱線決定手段14における具体的な手順(実施例)を示すフローチャートである。これらの図に基づき当該手順を説明する。
【0061】
図11に示すように次の様な処理を行う。
1) 加熱点のデータを入力する(ステップS51参照)。具体的には、図6のステップS19及び図8のステップS37で求めた各フレームラインにおける各加熱点の三次元座標データを入力する。
【0062】
2) 最初は所定のグループができていないので、グループ番号gの初期値としてg=0を設定する(ステップS52参照)。
【0063】
3) 各フレームラインについてステップS54〜ステップS84の処理を行う(ステップS53参照)。
【0064】
4) フレームライン番号iの上側加熱点数HPU(i)>0であるか否かを判定する(ステップS54)。ここで「上側加熱点数HPU」とは、ローラー線16”を基準に上下を決定した場合の上側の加熱点の数を意味し、例えば各フレームラインとローラー線16”との交点よりもY座標が大きい方を上とする。したがって、上側の加熱点が存在する場合にはHPU(i)>0となり、この場合にステップS55の処理に移行する。
【0065】
5) フレームライン番号iの各上側加熱点についてステップS56〜ステップS68の処理を行う(ステップS55参照)。すなわち加熱点番号j=1〜HPU(i)の各加熱点に対して同様の処理を行ってグループ分けをする。
【0066】
6) グループ分けが済んでいるか否かを判定する(ステップS56参照)。具体的には当該判定の対象となっている加熱点にグループ番号gが付されているか否かを判定する。
【0067】
7) ステップS56の判定の結果、判定の対象となっている加熱点がグループ分けされていない場合にはグループ番号gに「1」を加える(ステップS57参照)。グループ番号gの初期値は「0」であるので、最初のフレームラインに関する最初の加熱点に対する処理でグループ番号g=1が付与される。
【0068】
8) 処理の対象となっている加熱点にステップS57で付与したグループ番号gを付与する(ステップS58参照)。
【0069】
9) グループに所属する加熱点数を「1」とする(ステップS59参照)。
【0070】
10) 上記ステップS57〜ステップS59の処理により起点を決定する。
【0071】
11) フレームライン番号iより後方の各フレームラインについてステップS61〜ステップS67の処理を行う(ステップS60参照)。このときのフレームライン番号をk=(i+1)〜FLMAXとする。
【0072】
12) フレームライン番号kの各上側加熱点についてステップS62〜ステップS66の処理を行う(ステップS61参照)。
【0073】
13) フレームライン番号kのフレームライン上の特定の加熱点のグループ分けが済んでいるか否かを判定する(ステップS62参照)。具体的には当該判定の対象となっている加熱点にグループ番号gが付されているか否かを判定する。
【0074】
14) ステップS62の判定の結果、判定の対象となっている加熱点がグループ分けされていない場合には、起点から見てローラー線16”と平行な位置にあるか否かを判定する(ステップS63参照)。一例として起点となる加熱点と当該判定の対象となっている加熱点とを直線で結び、この直線のローラー線16”に対する角度を検出し、この角度が所定値よりも小さい場合には平行な位置にあると判定する。他にも前記直線の両端におけるローラー線16”との間の距離を計測し、これが一定範囲に収まっているか否かを検出するようにしても同様の判定を行うことができる。
【0075】
15) ステップS63の判定の結果、判定の対象となっている加熱点がローラー線16”と平行な位置にあると判定された場合には、その起点の加熱点と同様のグループ番号gを付与する(ステップS64参照)。
【0076】
16) ステップS64で付与したグループ番号gに所属する加熱点数に「1」を加算する(ステップS65参照)。
【0077】
17) ステップS65の処理が終了した場合、ステップS62の処理で判定の対象となった加熱点のグループ分けが済んでいた場合又はステップS63の処理で所定の平行度を有していないことが検出された場合には、フレームライン番号kに属するものとして当該判定の対象となっている加熱点の加熱点番号lがその最大値HPU(k)よりも大きくなるまでステップS62〜ステップS65の処理を繰り返す(ステップS66参照)。ここで、ステップS66からステップS62に戻る毎に加熱点番号に「1」が加算される。かくして特定のフレームライン上の加熱点のグループ分けが行われる。
【0078】
18) ステップS66の処理でフレームライン番号kのフレームライン上の全ての上側加熱点のグループ分けが終了したことが検出された場合には、上述のステップS61〜ステップS66の処理を、フレームライン番号kがその最大値FLMAXよりも大きくなるまで繰り返す(ステップS67参照)。ここで、ステップS67からステップS61に戻る毎にフレーム番号kに「1」が加算される。かくしてフレームライン番号がi以降の全フレームラインに関する上側加熱点のグループ分けが行われる。
【0079】
19) ステップS56の処理でフレームライン番号iのフレームライン上の判定の対象となっている加熱点のグループ分けが済んでいた場合又はステップS67の処理でフレームライン番号がi以降の全フレームラインに関する上側加熱点のグループ分けが終了していることが検出された場合には、フレームライン番号iに属するものとして当該判定の対象となっている加熱点の加熱点番号jがその最大値HPU(i)よりも大きくなるまでステップS56〜ステップS68の処理を繰り返す(ステップS68参照)。ここで、ステップS68からステップS56に戻る毎に加熱点番号に「1」が加算される。かくしてフレームライン番号i上の上側加熱点に対するグループ分けが行われる。
【0080】
図12に示すにように次の様な処理を行う。
20) ステップS54の処理でフレームライン番号iのフレームラインについて上側加熱点が存在しないことが検出された場合又はステップS68の処理で起点が属するフレームラインの全部の上側加熱点についてグループ分けが終了したことが検出された場合には、各フレームライン上の下側加熱点について全く同様の手順で加熱点のグループ分けを行う。すなわち、ステップS54〜ステップS68の各処理に対応するステップS69〜ステップS83の処理を下側加熱点に対して行う。ステップS69で「下側加熱点数HPL」とは、ローラー線16”を基準に上下を決定した場合の上側加熱点と逆の関係にある加熱点である。すなわちローラー線16”よりも下側の加熱点の数を意味し、例えば各フレームラインとローラー線16”との交点よりもY座標が小さい方を下とする。
【0081】
21) ステップS69の処理でフレームライン番号iのフレームラインについて下側加熱点が存在しないことが検出された場合又はステップS63の処理で起点が属するフレームラインの全部の下側加熱点についてグループ分けが終了したことが検出された場合には、フレームライン番号がFLMAXより大きいか否かを判定し、小さい場合には各フレームラインに関してステップS54〜ステップS83の処理を繰り返し、全フレームラインに関して当該処理が終了した場合、すなわち全フレームラインに属する全加熱点のグループ分けが完了した場合に次の処理に移る(ステップS84参照)。
【0082】
図13に示すように次のような処理を行う。
22) グループ分けされた各加熱点グループについて、各加熱点グループに所属する点列の座標値より各グループ毎に加熱点を直線又は曲線で結んで加熱線3を導出する(ステップS85及びステップS86参照)。なお、ステップS85において「GNO」とはグループ数の最大値である。
【0083】
23) グループ番号≧GNO の関係になったことを検出した場合、すなわち全てのグループに関して加熱線3が求まったことを検出した場合に全体の処理を終了する(ステップS87及びステップS88参照)。
【0084】
【発明の効果】
以上実施の形態とともに詳細に説明した通り、〔請求項1〕及び〔請求項2〕に記載する発明によれば、加工対象である鋼板の表面形状の目標形状に対するズレを、多数の特定の二等辺三角形を考え、各二等辺三角形の底辺と隣接する二等辺三角形の底辺との間の角度を媒介とした幾何学問題としてとらえ、前記二等辺三角形の各辺の端点として加熱点が与えられるので、熟練を要することなく何人でも容易に適切な加熱点を決定することができる。このとき、加工対象である鋼板は平板であっても良い。〔請求項3〕及び〔請求項4〕に記載する発明によれば、鋼板の特定のライン上の全ての加熱点を自動的に決定することができる。
【0085】
〔請求項5〕に記載する発明によれば、何人でも容易に適切な加熱線を決定することができる。〔請求項6〕に記載する発明によれば、適切な加熱線を自動的に作成することができる。この加熱線のデータに基づき、例えば高周波加熱装置等の加熱手段の位置を制御することにより所定の鋼板の自動的な曲げ加工を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る鋼板曲げ加工における加熱点及び加熱線の決定装置を示すブロック線図。
【図2】図1の加熱点決定手段11で行う処理である曲率比較法の原理を説明するための説明図(目標形状の曲線を、半径がR1 〜Rn の円弧である微小な区間に分割した様子)。
【図3】図1の加熱点決定手段11で行う処理である曲率比較法の原理を説明するための説明図(図2に示す円弧の一つを等辺を共有してつながっている複数の二等辺三角形の底辺がなす折れ線で近似した場合)。
【図4】図1の加熱点決定手段11で行う処理である曲率比較法の原理を説明するための説明図(複数の二等辺三角形の底辺がなす折れ線で近似した場合の目標形状と実測形状との比較)。
【図5】加熱点決定のための実施例を示すフローチャート(その1)。
【図6】加熱点決定のための実施例を示すフローチャート(その2)。
【図7】加熱点決定のための実施例を示すフローチャート(その3)。
【図8】加熱点決定のための実施例を示すフローチャート(その4)。
【図9】本実施の形態に係る加工対象である鋼板2の板取りの関係を概念的に示す説明図。
【図10】図1の加熱線決定手段14で行う処理の一例を説明するための説明図。
【図11】加熱線決定のための実施例を示すフローチャート(その1)。
【図12】加熱線決定のための実施例を示すフローチャート(その2)。
【図13】加熱線決定のための実施例を示すフローチャート(その3)。
【図14】船殻の外板となる鋼板の曲げ加工方法に係る従来技術を概念的に示す説明図。
【図15】従来技術に係る鋼板の曲げ加工に用いる木型を鋼板に設置した状態で示す正面図。
【図16】従来技術において決定し加熱線を鋼板に付した状態を示す斜視図。
【符号の説明】
11 加熱点決定手段
12 目標形状データ
13 鋼板形状計測データ
14 加熱線決定手段
16” ローラー線
R,R1 〜Rn 半径
D, D1 〜Dn 区間
l, l1 〜ln 長さ
F1 〜Fn フレームライン
Δθ 折曲角
Claims (6)
- 曲げ加工に伴う鋼板の目標形状の曲線を、目標形状の曲線を円弧とみなしてそれぞれ等辺を共有してつながっている複数の合同な二等辺三角形の底辺がなす折れ線で近似するとともに、前記鋼板の実測形状の曲線を、前記目標形状において近似した折れ線を構成する二等辺三角形と同数の、他の合同な二等辺三角形の底辺がなす折れ線で近似することができるよう、目標形状及び実測形状の円弧の半径及び別途設定する鋼板の折曲角に基づいて前記二等辺三角形の数を求め、前記実測形状の円弧を前記二等辺三角形の数で分割してできる当該円弧上の各点を加熱点とすることを特徴とする鋼板曲げ加工における加熱点の決定方法。
- 曲げ加工に伴う鋼板の目標形状の曲線を複数の連続する区間に分割し、分割した各区間において目標形状の曲線を円弧とみなしてそれぞれ等辺を共有してつながっている複数の合同な二等辺三角形の底辺がなす折れ線で近似する一方、前記鋼板の実測形状の曲線を前記目標形状の曲線と対応させて同様に分割するとともに、分割した各区間内において実測形状の曲線を円弧とみなしてそれぞれ等辺を共有してつながっている、前記目標形状において近似した折れ線を構成する二等辺三角形と同数の、他の合同な二等辺三角形の底辺がなす折れ線で近似することができるよう、目標形状及び実測形状の各区間の円弧の半径及び別途設定する鋼板の折曲角に基づいて前記二等辺三角形の数を各区間毎に求め、各区間毎に前記実測形状の円弧を前記二等辺三角形の数で分割してできる当該各円弧上の各点を加熱点とすることを特徴とする鋼板曲げ加工における加熱点の決定方法。
- 曲げ加工に伴う鋼板の目標形状である目標形状データと鋼板の表面形状を実測して得る鋼板形状実測データとを読み込み、
前記鋼板の目標形状の曲線を、目標形状の曲線を円弧とみなしてそれぞれ等辺を共有してつながっている複数の合同な二等辺三角形の底辺がなす折れ線で近似するとともに、前記鋼板の実測形状の曲線を、前記目標形状において近似した折れ線を構成する二等辺三角形と同数の、他の合同な二等辺三角形の底辺がなす折れ線で近似することができるよう、目標形状及び実測形状の円弧の半径及び別途設定する鋼板の折曲角に基づいて前記二等辺三角形の数を求め、前記実測形状の円弧を前記二等辺三角形の数で分割してできる当該円弧上の各点を加熱点としてその座標を算出する加熱点決定手段を有することを特徴とする鋼板曲げ加工における加熱点の決定装置。 - 曲げ加工に伴う鋼板の目標形状である目標形状データと鋼板の表面形状を実測して得る鋼板形状実測データとを読み込み、
前記鋼板の目標形状の曲線を複数の連続する区間に分割し、分割した各区間において目標形状の曲線を円弧とみなしてそれぞれ等辺を共有してつながっている複数の合同な二等辺三角形の底辺がなす折れ線で近似する一方、前記鋼板の実測形状の曲線を前記目標形状の曲線と対応させて同様に分割するとともに、分割した各区間内において実測形状の曲線を円弧とみなしてそれぞれ等辺を共有してつながっている、前記目標形状において近似した折れ線を構成する二等辺三角形と同数の、他の合同な二等辺三角形の底辺がなす折れ線で近似することができるよう、目標形状及び実測形状の各区間の円弧の半径及び別途設定する鋼板の折曲角に基づいて前記二等辺三角形の数を各区間毎に求め、各区間毎に前記実測形状の円弧を前記二等辺三角形の数で分割してできる当該各円弧上の各点を加熱点としてその座標を算出する加熱点決定手段を有することを特徴とする鋼板曲げ加工における加熱点の決定装置。 - 〔請求項1〕又は〔請求項2〕に記載する方法により決定した加熱点に基づき或る円弧上の或る加熱点を起点として他の円弧上の加熱点に対して直線を引き、この直線と、目標形状を近似的に円筒の一部と見做したときの中心軸方向を示す直線である基準線との平行度を調べ、この平行度が所定範囲に収まっている場合に同一グループの加熱点として各ライン上の各加熱点のグループ分けを行い、各グループ毎の各加熱点間を直線又は曲線で結んで加熱線を決定することを特徴とする鋼板曲げ加工における加熱線の決定方法。
- 〔請求項3〕又は〔請求項4〕に記載する加熱点決定装置により算出した加熱点に関するデータを読み込み、
各加熱点のデータに基づき或る円弧上の或る加熱点を起点として他の円弧上の加熱点に対して直線を引き、この直線と、目標形状を近似的に円筒の一部と見做したときの中心軸方向を示す直線である基準線との平行度を調べ、この平行度が所定範囲に収まっている場合に同一グループの加熱点として各ライン上の各加熱点のグループ分けを行い、各グループ毎の各加熱点間を直線又は曲線で結んで加熱線を算出する加熱線決定手段を有することを特徴とする鋼板曲げ加工における加熱線の決定装置。
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