JP3685671B2 - 吸入式投薬器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば患者の息の吸込みによって粉体状の薬品(薬粉)を肺内に投与するのに用いて好適な吸入式投薬器に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、喘息患者等のための薬品投与方法のうち、カプセル内に充填された薬粉を吸入する方法に用いる吸入式投薬器は、軸方向の一側がカプセル収容室となり、他側が薬粉を吸入する吸入口となった投薬器本体と、前記カプセル収容室を経由して大気側と吸入口とを連通する通気路と、前記カプセルに該通気路に連通する穴をあける穴あけ具とによって大略構成されている。
【0003】
また、吸入式投薬器には、1回分の薬粉を収容した薬粉収容部が周方向に 複数設けられたブリスタパックを用いて薬粉を投与するものがあり、この種の吸入式投薬器は、例えば特開昭59−88158号公報、特開昭62−41668号公報等によって知られている。
【0004】
この従来技術による吸入式投薬器は、ブリスタパックを保持するブリスタパックホルダを備え、該ブリスタパックホルダを投薬器本体に回転可能に取付ける構成としている。
【0005】
そして、薬粉を投与するときには、針状をなした1本のプランジャによって穴あけ位置(投薬位置)に配置されたブリスタパックの薬粉収容部に吸入口に連通する穴をあける。これにより、患者は、吸入口をくわえて息を吸込むことにより、薬粉収容部内の薬粉を吸入口から肺内に吸込むことができる。
【0006】
また、次回の投薬時には、ブリスタパックホルダと一緒にブリスタパックを回転させ、他の薬粉収容部を穴あけ位置に配置し、上述した動作と同様の動作を行なうことにより、カプセル等を交換することなく、続けて薬粉を吸入することができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した従来技術による吸入式投薬器は、1本のプランジャによってブリスタパックの薬粉収容部に穴をあけているから、薬粉収容部には、ほぼ真直に貫通する2個の穴が形成されることになる。このため、薬粉収容部に流入する空気流は、2個の穴間で薬粉収容部内を直線的に流通する。
【0008】
従って、空気流は薬粉収容部内の薬粉を拡散することができないから、該薬粉収容部内に薬粉が残ってしまい、規定量の薬粉を吸入することができず、薬粉の効能が低下するという問題がある。
【0009】
本発明は、上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、本発明の目的は、ブリスタパックの薬粉収容部内の薬粉を拡散することができ、薬粉収容部に収容された規定量の薬粉を患者に投与できるようにした吸入式投薬器を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するために、請求項1の発明が採用する構成は、軸方向の一側がホルダ装着部となり、他側が薬粉を吸入する吸入口となった投薬器本体と、該投薬器本体のホルダ装着部に着脱可能にして回転可能に設けられ周方向に複数の薬粉収容部が形成されたブリスタパックを保持するホルダと、前記投薬器本体に設けられ該ホルダに保持されたブリスタパックの薬粉収容部に向け大気を供給する流入側通気路と、前記投薬器本体に設けられ前記ホルダに保持されたブリスタパックの薬粉収容部内の薬粉を前記吸入口に向けて流出させる流出側通気路と、前記投薬器本体に設けられ前記ブリスタパックの薬粉収容部に前記流入側通気路に連通する流入穴と前記流出側通気路に連通する流出穴をあける穴あけ具とにより構成してなる吸入式投薬器において、前記投薬器本体のホルダ装着部には上板部と下板部との間に三方向に開口したホルダ装着溝を設け、前記ホルダは該ホルダ装着溝に抜き差し可能に装着されるほぼ円形の板状体として形成したことを特徴としている。
【0011】
このように構成したことにより、ホルダにブリスタパックを保持し、ホルダを投薬器本体のホルダ装着部に装着する。次に、ブリスタパックの各薬粉収容部のうち一の薬粉収容部を穴あけ具による穴あけ位置に配置し、該穴あけ具によって薬粉収容部に流入側通気路に連通する流入穴と流出側通気路に連通する流出穴をあける。この状態で吸入口をくわえて息を吸込むと、大気が流入側通気路、流入穴を通って薬粉収容部に流入し、薬粉を含んだ薬粉空気流が流出穴、流出側通気路を通って吸入口から肺内に吸入される。
【0012】
この薬粉の吸入時には、流入穴から流出穴に向けて流れる空気流は、直線的に流れずに内壁等に衝突して薬粉収容部内で乱流を発生するから、この乱流によって薬粉収容部内の薬粉を拡散することができ、薬粉収容部内のほとんどの薬粉を吸入口側に供給することができる。そして、投薬器本体のホルダ装着部は、上板部と下板部との間にホルダ装着溝を形成するだけで簡単に形成することができ、ホルダ装着溝に板状体をなすホルダを差し込むことにより、吸入式投薬器を形成することができ、部品点数を削減することができる。
【0013】
一方、請求項2の発明が採用する構成の特徴は、投薬器本体のホルダ装着部にはホルダの回転中心となる突起を設け、前記ホルダには表面側にブリスタパックの薬粉収容部が嵌合する複数の嵌合凹部を設け、裏面側に前記突起を該ホルダの回転中心まで案内する案内溝を設ける構成としたことにある。
【0014】
このように構成したことにより、ホルダの表面側にブリスタパックを載せ、該ブリスタパックの薬粉収容部を嵌合凹部に嵌合することにより、ホルダに対してブリスタパックを一体的に位置決めすることができる。また、ホルダを投薬器本体のホルダ装着部に装着するときには、ホルダ装着部に設けられた突起に裏面側の案内溝を係合させ、該案内溝を突起に沿わせた状態でホルダをホルダ装着溝に装着することにより、ホルダを前記突起を回転中心とする位置に位置決め状態で装着することができる。
【0015】
また、請求項3の発明によると、投薬器本体のホルダ装着部とホルダとの間には、ホルダに保持されたブリスタパックの各薬粉収容部のうち一の薬粉収容部を穴あけ具による穴あけ位置に配置する位置決め手段を設けたことにある。
【0016】
このように構成したことにより、ブリスタパックを保持した状態のホルダを投薬器本体のホルダ装着部に装着し、該ホルダを投薬器本体に対して回転させると、位置決め手段は、一の薬粉収容部が穴あけ具による穴あけ位置に配置されたときにホルダの回転を停止し、該薬粉収容部を穴あけ位置に位置決めする。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態による吸入式投薬器を図1ないし図11に従って詳細に説明する。
【0020】
1は吸入式投薬器の本体をなす投薬器本体で、該投薬器本体1は、後述するボディ2と吸入口7とによって大略構成されている。
【0021】
2は投薬器本体1のホルダ装着部をなすボディで、該ボディ2は、図3、図4に示す如く、後述する上板部4と下板部5とを連結すると共に、吸入口7が取付けられる円筒状の連結部3と、該連結部3から軸方向に延びた半円柱状の上板部4と、該上板部4の下側に隙間をもって前記連結部3から軸方向に延びた半円柱状の下板部5と、該各板部4,5間に形成された後述のホルダ装着溝6とによって構成され、全体としてほぼ円柱状をなしている。また、連結部3の内周側には吸入口7が螺着される雌ねじ3Aが刻設され、上板部4の外周側には、後述する穴あけ具12の支持部13を可動に支持する穴あけ具ガイド4Aが設けられている。
【0022】
6はボディ2に設けられたホルダ装着溝で、該ホルダ装着溝6は、連結部3側が溝奥面6Aとなると共に、上板部4の下面を天井面6Bとし、下板部5の上面を底面6Cとして形成されている。これにより、ホルダ装着溝6は、軸方向の一側、左方向および右方向の三方向に開口して形成されている。また、溝奥面6Aは、ホルダ8の外周形状に対応して凹円弧状をなしている。さらに、天井面6Bと底面6Cとの間は、後述のホルダ8の厚さ寸法よりも僅かに大きな隙間寸法に設定されている。
【0023】
また、ホルダ装着溝6には、底面6Cのほぼ中央部に位置して中心突起6Dが上向きに突設され、該中心突起6Dはホルダ8の回転中心となるもので、後述する案内溝8Eに係合する。
【0024】
7はボディ2の連結部3に取付けられた吸入口で、該吸入口7は、基端側の外周に雄ねじ7Aが刻設され、先端側が漸次縮径している。また、吸入口7の基端側寄りには、複数個の補助通気孔7B,7B,…(2個のみ図示)が径方向に貫通して形成され、該補助通気孔7Bは、吸入口7から息を吸込んだときに該吸入口7内に外気を取入れることにより、吸気時の息苦しさを軽減するものである。そして、吸入口7は雄ねじ7Aを連結部3の雌ねじ3Aに螺着することにより、ボディ2に取付けられている。
【0025】
8はボディ2のホルダ装着溝6に着脱可能にして回転可能に装着されたホルダで、該ホルダ8は、図6、図7に示すように、ほぼ円形の板状体として形成されている。また、ホルダ8の表面側には、外周寄りに位置し周方向に45度の間隔をもって後述するブリスタパック16の膨出部16Bが嵌合する8個の嵌合凹部8A,8A,…が径方向に延びる半円柱状の窪みとして形成され、該各嵌合凹部8Aには、ホルダ8の径方向に離間して流入側のピン穴8Bと流出側のピン穴8Cとが厚さ方向に貫通して形成されている。
【0026】
一方、ホルダ8の裏面側には、流入側の各ピン穴8Bよりも内周側で各ピン穴8B,8Cに対応して45度の間隔で8個の係合凹部8D,8D,…が設けられ、該各係合凹部8Dには、後述する位置決め機構9の球体9Bが係合する。また、ホルダ8の裏面側には、該ホルダ8の回転中心から径方向に延びる案内溝8Eが設けられ、該案内溝8Eはホルダ装着溝6の中心突起6Dをホルダ8の回転中心に案内するものである。
【0027】
そして、ホルダ8は、その表面側に後述するブリスタパック16を保持した状態で、案内溝8Eを中心突起6Dに係合させてホルダ装着溝6に差し込むことにより、該ホルダ装着溝6に回転可能に装着される。
【0028】
9はボディ2に設けられた位置決め手段としての位置決め機構(図5参照)で、該位置決め機構9は、図4、図5に示す如く、中心突起6Dを挟むように位置し、ホルダ装着溝6の底面6C(下板部5)に凹設された2個の収容穴9A,9Aと、該収容穴9A,9Aに抜止め状態で収容された球体9B,9Bと、前記収容穴9A,9A内に位置して該球体9B,9Bを突出方向に付勢するコイルばね9C,9Cとによって構成されている。
【0029】
そして、位置決め機構9は、ホルダ装着溝6にホルダ8を装着し、この状態で該ホルダ8を回転させたときに、球体9Bをホルダ8の係合凹部8Dに係合し、各嵌合凹部8A(ブリスタパック16の薬粉収容部16D)のうちの一つを後述の穴あけ具12による穴あけ位置、即ち薬粉を投与する投薬位置に位置決めするものである。
【0030】
10はボディ2に設けられた流入側通気路で、該流入側通気路10は、外部の空気をホルダ8の嵌合凹部8Aに向け流通させるものである。そして、流入側通気路10は、上板部4内を軸方向に延び、一端側が上板部4の端面で大気側に開口した上流入通路10Aと、下板部5内を軸方向に延び、一端側が下板部5の端面で大気側に開口した下流入通路10Bと、穴あけ具ガイド4A内から該各流入通路10A,10Bの他端に連通するように上板部4と下板部5に亘って径方向に形成されたピン挿通穴10Cとによって構成され、前記ピン挿通穴10Cはホルダ8のピン穴8Bと連通可能な位置に形成されている。
【0031】
また、11はボディ2に設けられた流出側通気路で、該流出側通気路11は、ブリスタパック16の薬粉収容部16D内の薬粉を吸入口7側に流出させるものである。そして、流出側通気路11は、ホルダ8のピン穴8Cと連通するように流入側通気路10のピン挿通穴10Cと平行に延びたピン挿通穴11Aと、上板部4から連結部3に亘って軸方向に延び、一端側が該ピン挿通穴11Aに連通し他端側が吸入口7内に開口した上流出通路11Bと、下板部5から連結部3に亘って軸方向に延び、一端側が該ピン挿通穴11Aに連通し他端側が吸入口7内に開口した下流出通路11Cとによって構成されている。
【0032】
12は後述するブリスタパック16に穴あけを施すための穴あけ具で、該穴あけ具12は、図1に示すように、穴あけ具ガイド4A内に可動に支持された支持部13と、基端側が該支持部13に取付けられ、先端側がピン挿通穴10C,11A内に延びたピン14,14と、前記支持部13と上板部4との間に設けられた戻しばね15とによって大略構成されている。
【0033】
ここで、穴あけ具12は、支持部13を戻しばね15に抗して穴あけ具ガイド4A内に押込み、ピン14,14をピン挿通穴10C,11A内に挿入することにより、該ピン14,14の先端をブリスタパック16に貫通させ、薬粉収容部16Dを画成している底板16Aの膨出部16Bと蓋板16Cとにそれぞれ流入穴H1 と流出穴H2 (図10、図11に図示)をあけるものである。また、支持部13への押圧力を取除くと、戻しばね15の付勢力によって該支持部13、ピン14,14が初期位置まで後退する。
【0034】
一方、16は本実施の形態による吸入式投薬器に適用されるブリスタパックで、該ブリスタパック16は、図8、図9に示すように、樹脂材料等を用いて薄肉な円板状に形成され、全周に亘って多数の膨出部16Bを有する底板16Aと、アルミニウム材料、樹脂材料等を用いて薄肉な円板状に形成され該底板16Aの表面に貼り付けられた蓋板16Cとによって構成されている。ここで、底板16Aに設けられた各膨出部16Bは、底板16Aの外周寄りに位置して周方向に45度間隔で8箇所に配置され、径方向に延びるほぼ円筒状の膨らみをもって形成されている。
【0035】
そして、膨出部16Bと蓋板16Cとの間には、該膨出部16Bを蓋板16Cによって閉塞(密閉)することにより、これらの間に薬粉収容部16Dが画成されている。また、薬粉収容部16D内には粉体状の薬品(以下、薬粉という)が収容されている。
【0036】
本実施の形態による吸入式投薬器は上述の如き構成を有するもので、次に、患者が薬粉を吸入するまでの準備動作および吸入時の空気と薬粉の流れについて説明する。
【0037】
まず、ボディ2のホルダ装着溝6からホルダを取外す。この場合には、ホルダ8に形成された案内溝8Eを吸入口7側に配置し、位置決め機構9に抗してホルダ8を引き抜くことによって取外すことができる。
【0038】
次に、取外したホルダ8の表面側にブリスタパック16を配置する。このときに、ブリスタパック16の各膨出部16B(薬粉収容部16D)をホルダ8の各嵌合凹部8Aに嵌合させることにより、ホルダ8に対しブリスタパック16を位置決めでき、また両者を一体的に回転させることができる。
【0039】
このようにブリスタパック16をホルダ8に載せたら、該ホルダ8をホルダ装着溝6に装着する。この場合には、案内溝8Eを吸入口7に向けた状態で、該案内溝8Eに中心突起6Dを係合し、ホルダ8をホルダ装着溝6内に押し込む。そして、ホルダ8を完全に押し込んだら、該ホルダ8を任意の方向に回転することにより、ホルダ8の係合凹部8Dに位置決め機構9の球体9Bを係合させる。これにより、図9に示す如く、ブリスタパック16の各薬粉収容部16Dのうちの一つを穴あけ具12による穴あけ位置(薬粉の投薬位置)に位置決めすることができる。
【0040】
次に、薬粉を吸入する場合の動作について説明する。まず、穴あけ位置に配置されたブリスタパック16に貫通穴をあけるべく、穴あけ具12の支持部13を押圧する。そして、図10、図11に示すように、一側のピン14によって膨出部16Bと蓋板16Cに流入側通気路10に連通する流入穴H1 をあけ、他側のピン14によって膨出部16Bと蓋板16Cに流出側通気路11に連通する流出穴H2 をあける。これにより、ブリスタパック16の薬粉収容部16Dは、流入穴H1 を介して流入側通気路10に連通し、流出穴H2 を介して流出側通気路11に連通する。
【0041】
次に、患者が吸入口7を口にくわえ、この状態で息を吸込むと、空気は流入側通気路10、流入穴H1 を通って薬粉収容部16Dに流入する。このときに、流入穴H1 と流出穴H2 とは離間して配置されているから、流入穴H1 から薬粉収容部16D内に流入した空気流は、該薬粉収容部16Dの内面等に衝突して乱流を発生し、収容された薬粉を拡散して微粒化する。これにより、薬粉収容部16D内の薬粉のほぼ全部を空気流と一緒に流出穴H2 、流出側通気路11を介して吸入口7側に流出することができ、規定量の薬粉を患者の口内、気管を介して肺内に吸込ませることができる。
【0042】
さらに、2回目の投薬動作を行なう場合には、ホルダ8を45度回転させ、隣りの係合凹部8Dに位置決め機構9の球体9Bを係合させる。そして、上述した穴あけ動作、吸入動作を行なうことにより、連続して薬粉を吸入することができる。このようにして8回の投薬動作を行なったら、ホルダ8を取外してブリスタパック16を新しいものに交換する。
【0043】
以上のように、本実施の形態によれば、穴あけ具12に設けられた2本のピン14,14によってブリスタパック16に流入側通気路10に連通する流入穴H1 と流出側通気路11に連通する流出穴H2 とを離間して形成することができるから、流入穴H1 から流出穴H2 に向けて流れる空気流によって薬粉収容部16D内で乱流を発生することができ、該薬粉収容部16D内の薬粉を拡散して微粒化することができる。この結果、薬粉収容部16Dに収容された規定量の薬粉を患者に投与することができ、薬粉の効能を高めて吸入式投薬器に対する信頼性を向上することができる。
【0044】
また、ホルダ8の裏面側には係合凹部8Dを設け、ホルダ装着溝6には該係合凹部8Dに係合してブリスタパック16の薬粉収容部16Dを穴あけ具12の穴あけ位置(投薬位置)に位置決めする位置決め機構9を設けているから、ブリスタパック16の薬粉収容部16Dを正確、かつ容易に位置決めすることができる。これにより、正確な穴あけを行なうことができ、また取扱いを容易にすることができる。
【0045】
また、投薬器本体1のボディ2に連結部3を介して上板部4と下板部5を設け、該各板部4,5間にホルダ装着溝6を形成し、該ホルダ装着溝6に円板状のホルダ8を装着することによって吸入式投薬器を組立る構成としているから、部品点数を削減することができ、組立作業性の向上、コストの低減等を図ることができる。
【0046】
一方、ホルダ8の表面側には周方向に8個の嵌合凹部8Aを設けているから、該各嵌合凹部8Aにブリスタパック16の膨出部16Bを嵌合して位置決めすることができ、ホルダ8とブリスタパック16とを一体的に回転させることができ、操作性を向上することができる。
【0047】
また、ホルダ8の裏面側にはホルダ装着溝6の中心突起6Dに係合する案内溝8Eを設け、該中心突起6Dをホルダ8の回転中心まで案内することができるから、ボディ2に対しホルダ8を所定位置に正確、かつ容易に装着することができ、取扱いを容易にすることができる。
【0048】
なお、実施の形態では、ブリスタパック16には周方向に8個の膨出部16B(薬粉収容部16D)を設けた場合を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限るものではなく、例えば膨出部が2個以上7個以下または9個以上設けられたブリスタパックを用いてもよい。この場合には、ホルダ8の嵌合凹部8A、ピン穴8B,8C、係合凹部8Dの数を膨出部の数に対応させればよい。
【0049】
【発明の効果】
以上詳述した如く、請求項1の発明によれば、吸入式投薬器は、軸方向の一側がホルダ装着部となり、他側が薬粉を吸入する吸入口となった投薬器本体と、該投薬器本体のホルダ装着部に着脱可能にして回転可能に設けられ周方向に複数の薬粉収容部が形成されたブリスタパックを保持するホルダと、前記投薬器本体に設けられ該ホルダに保持されたブリスタパックの薬粉収容部に向け大気を供給する流入側通気路と、前記投薬器本体に設けられ前記ホルダに保持されたブリスタパックの薬粉収容部内の薬粉を前記吸入口に向けて流出させる流出側通気路と、前記投薬器本体に設けられ前記ブリスタパックの薬粉収容部に前記流入側通気路に連通する流入穴と前記流出側通気路に連通する流出穴をあける穴あけ具とによって構成し、前記投薬器本体のホルダ装着部には上板部と下板部との間に三方向に開口したホルダ装着溝を設け、前記ホルダは該ホルダ装着溝に抜き差し可能に装着されるほぼ円形の板状体として形成している。
【0050】
従って、ブリスタパックを保持したホルダを投薬器本体のホルダ装着部に装着し、ブリスタパックの各薬粉収容部のうち一の薬粉収容部を穴あけ具による穴あけ位置に配置することにより、該穴あけ具によって該薬粉収容部に流入側通気路に連通する流入穴と流出側通気路に連通する流出穴をあけることができる。この状態で吸入口をくわえて息を吸込むことにより、大気を流入側通気、流入穴を通して薬粉収容部に流入させ、流出穴、流出側通気路を通して薬粉を含んだ薬粉空気流を吸入口から肺内に吸入させることができる。
【0051】
そして、この薬粉の吸入時には、流入穴から流出穴に向けて流れる空気流は、直線的に流れずに内壁等に衝突して薬粉収容部内で乱流を発生するから、この乱流によって薬粉収容部内の薬粉を拡散することができ、薬粉収容部内のほとんどの薬粉を吸入口側に供給することができる。この結果、薬粉収容部内に収容された規定量の薬粉を患者に投与することができ、薬粉の効能を高めて吸入式投薬器に対する信頼性を向上することができる。
【0052】
しかも、投薬器本体のホルダ装着部は上板部と下板部との間に三方向に開口したホルダ装着溝を有し、ホルダは該ホルダ装着溝に抜き差し可能に装着されるほぼ円形の板状体として形成しているので、ホルダ装着部は、上板部と下板部との間にホルダ装着溝を形成するだけで簡単に形成することができ、ホルダ装着溝に板状体をなすホルダを差し込むことにより、吸入式投薬器を形成することができる。これにより、部品点数を削減することができ、組立作業性の向上、コストの低減等を図ることができる。
【0053】
一方、請求項2の発明によれば、投薬器本体のホルダ装着部にはホルダの回転中心となる突起を設け、ホルダには表面側にブリスタパックの薬粉収容部が嵌合する複数の嵌合凹部を設け、裏面側に前記突起を該ホルダの回転中心まで案内する案内溝を設けているので、ホルダの表面側にブリスタパックを載せ、該ブリスタパックの薬粉収容部を嵌合凹部に嵌合することにより、ホルダに対してブリスタパックを一体的に位置決めすることができるから、両者を一体的に回転させることができ、操作性を向上することができる。また、ホルダを投薬器本体のホルダ装着部に装着するときには、ホルダ装着部に設けられた突起に裏面側の案内溝を係合させ、該案内溝を突起に沿わせた状態でホルダをホルダ装着溝に装着することにより、ホルダを前記突起を回転中心とする位置に位置決め状態で正確、かつ容易に装着することができ、取扱いを容易にすることができる。
【0054】
また、請求項3の発明によれば、投薬器本体のホルダ装着部とホルダとの間には、ホルダに保持されたブリスタパックの各薬粉収容部のうち一の薬粉収容部を穴あけ具による穴あけ位置に配置する位置決め手段を設けているので、ブリスタパックを保持した状態のホルダを投薬器本体のホルダ装着部に装着し、該ホルダを投薬器本体に対して回転させたときには、位置決め手段によって薬粉収容部を穴あけ位置に正確、かつ容易に位置決めすることができる。これにより、正確な穴あけを行なうことができ、また取扱いを容易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態による吸入式投薬器を示す縦断面図である。
【図2】本発明の実施の形態による吸入式投薬器を示す平面図である。
【図3】図1中のボディを単体で示す縦断面図である。
【図4】ボディを図3中の矢示IV−IV方向からみた縦断面図である。
【図5】ボディと位置決め機構を図1中の矢示V−V方向からみた横断面図である。
【図6】ホルダを単体で示す平面図である。
【図7】ホルダを単体で示す底面図である。
【図8】ブリスタパック単体を底板側からみた外観斜視図である。
【図9】ブリスタパックを保持したホルダをボディのホルダ装着溝に装着した状態の吸入式投薬器を示す縦断面図である。
【図10】ブリスタパックの薬粉収容部内の薬粉を吸入している状態の吸入式投薬器を示す縦断面図である。
【図11】ブリスタパックの薬粉収容部内での空気の流れを示す要部拡大縦断面図である。
【符号の説明】
1 投薬器本体
2 ボディ(ホルダ装着部)
4 上板部
5 下板部
6 ホルダ装着溝
6D 中心突起
7 吸入口
8 ホルダ
8A 嵌合凹部
8E 案内溝
9 位置決め機構(位置決め手段)
10 流入側通気路
11 流出側通気路
12 穴あけ具
14 ピン
16 ブリスタパック
16D 薬粉収容部
H1 流入穴
H2 流出穴
Claims (3)
- 軸方向の一側がホルダ装着部となり、他側が薬粉を吸入する吸入口となった投薬器本体と、該投薬器本体のホルダ装着部に着脱可能にして回転可能に設けられ周方向に複数の薬粉収容部が形成されたブリスタパックを保持するホルダと、前記投薬器本体に設けられ該ホルダに保持されたブリスタパックの薬粉収容部に向け大気を供給する流入側通気路と、前記投薬器本体に設けられ前記ホルダに保持されたブリスタパックの薬粉収容部内の薬粉を前記吸入口に向けて流出させる流出側通気路と、前記投薬器本体に設けられ前記ブリスタパックの薬粉収容部に前記流入側通気路に連通する流入穴と前記流出側通気路に連通する流出穴をあける穴あけ具とにより構成してなる吸入式投薬器において、
前記投薬器本体のホルダ装着部には上板部と下板部との間に三方向に開口したホルダ装着溝を設け、前記ホルダは該ホルダ装着溝に抜き差し可能に装着されるほぼ円形の板状体として形成したことを特徴とする吸入式投薬器。 - 軸方向の一側がホルダ装着部となり、他側が薬粉を吸入する吸入口となった投薬器本体と、該投薬器本体のホルダ装着部に着脱可能にして回転可能に設けられ周方向に複数の薬粉収容部が形成されたブリスタパックを保持するホルダと、前記投薬器本体に設けられ該ホルダに保持されたブリスタパックの薬粉収容部に向け大気を供給する流入側通気路と、前記投薬器本体に設けられ前記ホルダに保持されたブリスタパックの薬粉収容部内の薬粉を前記吸入口に向けて流出させる流出側通気路と、前記投薬器本体に設けられ前記ブリスタパックの薬粉収容部に前記流入側通気路に連通する流入穴と前記流出側通気路に連通する流出穴をあける穴あけ具とにより構成してなる吸入式投薬器において、
前記投薬器本体のホルダ装着部には前記ホルダの回転中心となる突起を設け、前記ホルダには表面側に前記ブリスタパックの薬粉収容部が嵌合する複数の嵌合凹部を設け、裏面側に前記突起を該ホルダの回転中心まで案内する案内溝を設けたことを特徴とする吸入式投薬器。 - 前記投薬器本体のホルダ装着部と前記ホルダとの間には、前記ホルダに保持されたブリスタパックの各薬粉収容部のうち一の薬粉収容部を前記穴あけ具による穴あけ位置に配置する位置決め手段を設けてなる請求項1または2に記載の吸入式投薬器。
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