JP3687745B2 - 高分散性の金属粉、その製造方法及び該金属粉を含有する導電ペースト - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、高分散性の金属粉、特に凝集構造を有する銀又は銀合金粉、その製造方法及び該金属粉を含有する導電ペーストに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
近年、電子部品等の電極や回路の形成においては、導電ペーストを印刷した後に硬化させるプロセスが主流となってきている。例えば、電気回路(配線導体)を形成する方法として、特開平2−150097号公報等に示されるように、金属粉末に樹脂やゴム、ガラスフリット等の結合剤及び必要に応じて溶剤を加えてペースト状にした導電性ペーストを塗布又は印刷して形成する方法が一般的に知られており、スルーホール導電用、電極形成用、ジャンパ線用、EMIシールド用等に応用されている。
【0003】
導電性ペーストに使用される各種導電性フィラーとして金属粉が用いられている。中でも、金は極めて高価であるため、高い導電性が要求される分野では銀が、それ以外の分野では銅が用いられることが多い。銅粉は安価であるが、銅ペーストを加熱する際、空気及び結合剤中の酸素により銅粒子表面に酸化膜を形成して導電性を悪化させるという問題点がある。そこで、通常は酸化されがたく導電性が高い銀粉末、あるいは銅の表面を銀で被覆した金属粉が、導電性フィラーとして多用されている。
【0004】
このような金属粉を配合した導電ペースト組成物は、例えば積層セラミックスコンデンサー用電極部に塗布された後に焼成されて電極となる。エポキシ樹脂やポリイミド樹脂等に銀粉等を分散させたものは、導電性接着剤として、例えばダイボンディング等に用いられる。積層チップコンデンサー端子電極として銀導電ペーストが用いられるときは、例えばチップ端部に導電ペーストを塗布、乾燥後、焼成により電極が形成され、該電極に銅リード線が半田付けされるといった用途に使用される等、耐熱性、耐屈曲性及び高導電性が要求される多くの分野で利用されている。
【0005】
近年の電子機器の高機能化により、電子デバイスの低抵抗化と小型高密度化が求められ、配線、電極のファイン化の要請によりペースト材料である金属粉末についても、高導電性で、より微細な形状を有するものが求められている。
【0006】
これらの金属粉末の形状は粒状、樹枝状、扁平状、不定形状に分けられるが、とりわけ高導電化のためには、金属粉同士がより接触して高導電性の皮膜を形成しやすい扁平状の金属粉末が望ましい形状として利用されていた。こうした扁平状銀粉は通常の粒状銀粉をつぶして作られるため、加工歪みあるいは粉表面の酸化による劣化を防ぐためと、異常に大きな粗大一次粒子の生成を防ぐために滑剤が使用されていた。しかしこの時、用いた高級脂肪酸等からなる滑剤が金属の表面と強く結合し、得られた扁平状の金属粉末の表面に残存し、導電性の悪化を引き起こしていた。
【0007】
また、こうした金属粉末は、微細な配線を形成できるように、粒径を微細にすればするほど、凝集が強く起こるため、ペーストにする時の分散性が悪くなり、塗膜にしたときの成形性が悪くなるという問題があった。そこで通常、ペースト化前にあらかじめ粉砕、分級等の処理を行ったり、分散性をあげるために粉末を滑剤で処理することで凝集を防いだり、解凝集させるためにペースト化時に大きな剪断作用をかけて分散させるといった工程が行われていた。
【0008】
しかしながら、そのような処理に起因する歩留りの低下や加工費の増加がコストアップの原因となる上に、そのような処理を行ってペースト化しても、分散しきれない凝集粒子が不均一に無制御の状態で存在してしまい、塗膜内での導電性のばらつきや、表面の凹凸により薄い電極層を印刷できないという問題をしばしば起こし、再現性よく分散性をあげ、低い電気抵抗と微細回路形成時の表面平滑性を両立させることは不可能であり、品質的にも抜本的な対策にはなりえなかった。とりわけ、分散性向上に大きな効果をもたらす滑剤は、これで処理した金属粉末を配合したペースト組成物に、導電性だけでなく該組成物の硬化性にも悪い影響を及ぼすという問題があった。この粉末を配合した導電ペースト組成物を長時間貯蔵しておくと、該組成物の硬化性が経時的に低下し、やがては該組成物の硬化不良を引き起こしていた。このように、金属粉の扁平化による高導電化、微細化は、ペースト化するときの分散化の不良に由来する導電の悪化を引き起こし、低い電気抵抗を安定的に発現させることは極めて困難であった。
【0009】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、低抵抗な電極や回路を、加工性良好で、高信頼性に形成することのできる導電ペーストの製造に最適な金属粉末、特に滑剤を含むことなく高分散性と高導電性を両立させることができ、優れた加工性と低い電気抵抗値を有する導電ペーストを製造することができる高分散性の凝集構造を有する金属粉、その製造方法及び該金属粉を含有する導電ペーストを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】
本発明者は、上記目的を達成するために鋭意検討を行い、種々の金属粉末の製造・評価を試みた結果、滑剤を表面に持った扁平状の一次粒子からなる金属粉を原料として、これを分散させた溶剤と、塩基性化合物を含む溶剤とを混合したのち洗浄するという方法により、金属粉から滑剤を除去すれば、タップ密度が低く、大きさのそろった塊状の形状を持った凝集構造の金属粉を製造することができること、また得られた凝集金属粉は、導電ペーストに使用できる導電フィラーとして有用で、容易に一次粒子に解凝集できるため高分散性で、優れた加工性と低い電気抵抗値を有する導電ペースト組成物が得られることを見出し、本発明をなすに至った。
【0011】
より具体的には、本発明の金属粉末は、一次粒子が扁平状である金属粉を原料として使用し、容易に解凝集し得るように製造されたもので、滑剤を含まず、解凝集時に粉同士がより接触しやすい扁平状であるので高導電性を発現でき、またこのように容易に解凝集できる構造であるため、導電ペーストに使用して結合剤等と混合させると、容易にかつ均一に分散できるという高分散性であり、従ってそのような粉末を用いて製造した導電ペースト内では、一次粒子形状は粉同士がより接触しやすい扁平状であるので高導電性を発現し、これを用いて電極や回路を形成すると、電極や回路のエッジ部がシャープであり、高精度・高密度の回路の形成が可能であることを見出したものである。
【0012】
従って、本発明は、一次粒子が扁平状であり、凝集粒子のタップ密度が1.5g/cc以下であり、内部に空隙を有する塊状凝集構造を有する高分散性の金属粉を提供する。この場合、真密度−タップ密度≧7.3g/ccであり、また、一次粒子が平均粒径0.01〜10μmであり、凝集粒子の平均粒径が10μmを超え1000μm以下であることが好ましい。本発明は、この金属粉を含有する導電ペーストをも提供する。更に、扁平状の一次粒子からなり、かつ滑剤で表面処理された金属粉を分散させた溶剤と、塩基性化合物を含む溶剤とを混合することにより、滑剤を除去すると共に、上記金属粉を凝集させることを特徴とする上記の金属粉の製造方法を提供する。
【0013】
以下、本発明につき更に詳しく説明する。本発明の凝集金属粉は、一次粒子が扁平状で、凝集粒子のタップ密度が1.5g/cc以下であり、内部に空隙を有する塊状凝集構造を有する金属粉である。この場合、真密度−タップ密度≧7.3g/ccであることが好ましい。
【0014】
本発明において用いられる金属粉としては、銀、金、白金、パラジウム等の貴金属粉、銅、銅合金、ニッケル等の非貴金属粉、銀めっき銅粉、ニッケルめっき銅粉等のめっき金属粉が挙げられる。特に、銀粉が好ましい。銀粉の銀は、純銀又は銀合金等が用いられる。銀合金としては、銀を50重量%以上、特に70重量%以上含む銀−銅合金、銀−パラジウム合金が代表的であり、その他亜鉛、錫、マグネシウム、ニッケル等の金属を含有する銀合金が挙げられる。
【0015】
本発明で用いる原料金属粉末は、金属塩水溶液を還元剤により還元したり、電気分解により陰極上に析出させたり、溶融金属を水中又は不活性ガス中に噴霧すること等によって得られる。例えば、銀粉末の場合は、それぞれ、還元銀粉末、電解銀粉末、アトマイズ銀粉末である。還元銀粉末は、硝酸銀水溶液をヒドラジン、ホルムアルデヒド、アスコルビン酸等の還元剤により還元して粒状に調製したものであり、電解銀粉末は、硝酸銀水溶液を電気分解により陰極上で樹枝状に析出したものである。また、アトマイズ銀粉末は、1000℃以上に加熱溶融した溶融銀を、水中又は不活性ガス中に噴霧することにより調製したものである。あるいは銀被覆銅粉の場合、特開平3−247702号公報、特開平4−268381号公報等に示されるような銅の表面に銀の粒子をアトマイズ法と呼ばれる方法で被覆して製造される。
【0016】
本発明における凝集金属粉は、一次粒子が扁平状である。扁平状にすることで、粉体同士の接触点をあげて、導電性をよくすることができる。ここで、扁平状とは、球状や塊状等の立体形状のものを一方向に押し潰した形状のものであり、扁平化率(以後、アスペクト比と表記する)により規定され、薄片状、鱗片状あるいはフレーク状と称するものも含まれる。
【0017】
アスペクト比とは、扁平状金属粉のある粒子の長径と短径の比率のうち最大のもの(最長径/最短径)をいう。アスペクト比を求めるための最長径や最短径は、SEM観察等により50〜100個程度の粉末粒子を観察し、実測あるいは、市販の画像解析装置を用いて求めることができる。本発明においては、粉末粒子のアスペクト比すなわち最長径/最短径が2以上であることが望ましい。2未満では、粒子間の接触による導電性が十分でない場合がある。上限は金属の種類や用途によって変わるため、特に規定されるものではないが、通常500程度である。
【0018】
本発明の凝集金属粉は、タップ密度が1.5g/cc以下である。より好ましくは0.1〜1.3g/cc、特に0.3〜1.2g/ccが望ましい。タップ密度が1.5g/ccを超えると解凝集が起こりにくくなり分散性が悪くなる。また、真密度(真比重)−タップ密度(かさ比重)は7.3g/cc以上、より好ましくは7.5g/cc以上であることが好ましい。7.3g/cc未満では分散性が悪くなる。
【0019】
なお、タップ密度は嵩密度の一種で、しばしばかさ比重と同義的に用いられる。嵩密度の測定法は、粉体を一定の容器に充填した時、その重量を容積で割った値(g/cm3)で求められる。粉体の充填時に振動を与えないで、できるだけ粗につめた時を嵩密度(Loose)、振動を与えて、できるだけ密になるようにつめた時を嵩密度(Tapped)といい、これを一般にタップ密度と呼んでいる。
【0020】
本発明の凝集金属粉は、一次粒子の平均粒径が0.01〜10μmが好ましく、特に、平均粒径0.1〜5μmの範囲が好ましい。0.01μm未満の粉末を用いると表面に酸化物ができやすく、作製した導電性ペーストの導電性が悪化する場合があり、10μmを超える粉末を用いると、作製した導電性ペーストの印刷性、特に微細精度が悪くなる場合がある。導電性金属粉の平均粒径は、レーザー法、沈降法等の一般的な粒度分布測定法で求めることができる。
【0021】
本発明凝集金属粉は、凝集粒子の平均粒径が10μmを超え1000μm以下が好ましく、特に、平均粒径15〜800μmの範囲が好ましい。10μm以下だと、経時で凝集が進み不均一な凝集が生じる場合があり、1000μmを超えると、導電ペーストとした場合表面形状が滑らかでなくなる場合がある。
【0022】
次に、本発明における凝集金属粉の製造方法について説明する。本発明の凝集金属粉は、滑剤で表面処理された扁平状の一次粒子からなる原料金属粉を分散させた溶剤と、塩基性化合物を含む溶剤とを混合し、滑剤を除去すると共に、上記原料金属粉を凝集させることにより得ることができる。
【0023】
本発明における扁平状の一次粒子からなる原料金属粉は、扁平化する前の原料金属粉に滑剤を添加、混合した後、メカニカルアロイング装置、乾式ボールミル、ロール等による圧縮装置又は高速で固い物質に粉体を吹き付ける装置等を用いて機械的エネルギーを加えることにより扁平化することで製造することができる。なお、乾式ボールミルのように容器を用いて扁平状に変形する際、容器内を減圧するか又はアルゴンガス、窒素ガス等の非酸化性雰囲気中で処理すれば、粉体表面の酸化を防止できるので好ましい。
【0024】
滑剤としては、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、アラキン酸、ベヘン酸等の飽和又は不飽和の高級脂肪酸、ラウリン酸アルミニウム、ステアリン酸アルミニウム、ラウリン酸亜鉛、ステアリン酸亜鉛等の金属石鹸、ステアリルアルコール等の高級脂肪族アルコール、高級脂肪族アルコールのエステル、ステアリルアミン等の高級脂肪族アミン、高級脂肪族アミド及びポリエチレンワックスの1種もしくは2種以上の混合物からなる滑剤、各種ワックス等それぞれの粉砕装置及び粉砕条件、扁平化装置及び扁平化条件に適したものが用いられる。滑剤の量は、原料金属粉100重量部に対し、0.05〜5重量部が好ましく、特に0.1〜2重量部が好ましい。
【0025】
次に、この扁平化原料金属粉から以下の方法で滑剤を除去する。即ち、扁平状の一次粒子からなる原料金属粉を分散させた溶剤と、塩基性化合物を含む溶剤とを混合したのち、その溶剤を濾別等により分離する。この条件を選ぶことで、タップ密度が低く、解凝集をしやすいため高分散性になった、ペースト等に加工しやすい塊状凝集構造の金属粉末にすることができる。
【0026】
塩基性化合物としては、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属あるいはマグネシウム、カルシウム等のアルカリ土類金属の水酸化物、メトキサイド、エトキサイド、プロポキサイド、ブトキサイド等のアルコキサイド等が挙げられ、中でもナトリウムメトキサイドを良好に用いうる。
【0027】
溶剤としては、滑剤を溶解するものをそのまま、あるいは混合して使用することができる。例えば、ミネラルスピリット、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、オクタン等の脂肪族炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、クロルベンゼン、トリクロルベンゼン、パークロルエチレン、トリクロルエチレン等のハロゲン化炭化水素、メタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、n−ブタノール等のアルコール類、アセトン、n−プロパノン、2−ブタノン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸プロピル等のエステル類、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、エチルプロピルエーテル等のエーテル類が挙げられる。水は、そのままでは金属粉を分散しにくいため、界面活性剤と組み合わせることにより使用しうる。好ましくは、アルコール系溶剤やケトン類等の極性を持ち、金属粉に付着した滑剤の洗浄に適した溶剤を選択して用いればよい。
【0028】
塩基性化合物の添加量は、金属粉100重量部に対し、塩基性化合物を0.1〜20重量部添加することが好ましく、さらには塩基性化合物を0.2〜10重量部添加することがより好ましい。塩基性化合物の添加量が0.1重量部未満では、滑剤の金属粉との分離時間が長くかかり、タップ密度が大きくなり、分散性が低下し、滑剤の洗浄が不十分となる場合があり、20重量部を超えると金属粉から塩基性化合物に由来するアルカリ金属あるいはアルカリ土類金属の洗浄・除去が不十分となり、さらにはコストが高くなる場合がある。
【0029】
上記金属粉を分散させた溶剤と、塩基性化合物を含む溶剤とを混合したのち、その溶剤を濾別等により分離する方法をより具体的に説明すると、まず、上記金属粉を分散させた溶剤からなる第一溶液と、塩基性化合物を溶解させた溶剤からなる第二溶液と別々に作製しておき、この第一溶液と第二溶液を温度10〜60℃、好ましくは10〜30℃に保ちながら撹拌混合する。この場合、上記金属粉の溶剤中での分散量は、5〜80重量%、特に10〜75重量%が好ましく、また、塩基性化合物の溶剤中での濃度は、0.1〜100重量%、特に1〜50重量%が好ましい。
【0030】
ここで、バッチ式で実施する際の混合方法としては、反応槽中に金属粉末を入れておき、これに溶剤を添加・撹拌して製造した金属粉末分散溶液に、塩基性化合物を溶解させた溶液を添加撹拌すればよい。添加時間は短時間、好ましくは100秒以内、一層好ましくは数秒から数十秒程度の短時間である。撹拌時間を短時間にすることで、両液が充分に混合拡散して反応系が最終的に所定の均一な濃度に達する前に凝集反応が部分的に完了してしまうことにより、バッチ内の生成金属粒子が不均一になり、ひいては生成する金属粒子の凝集粒度分布及び凝集粒子形状、その他の凝集粉末物性が劣化することを防止することができる。
【0031】
また、連続式で実施する場合には、連続的に流動している金属粉末分散溶液中に塩基性化合物溶液を添加して瞬時に混合させることが好ましい。
【0032】
上記のようにしてバッチ式又は連続式で混合した後、撹拌して凝集反応を起こすことにより、凝集金属粒子を析出させることができる。両溶液を混合すると凝集反応が始まり、その後、両溶液全量混合後も凝集が終わるまで撹拌を続け、反応の完了した混合液から生成した凝集金属粒子を、重力沈降法や吸引濾過法等の通常の固液分離法により分離することができる。さらに洗浄等により、粒子表面に付着した反応液の残留成分を除去し、その後乾燥機等で充分に乾燥させることにより、平均粒径10μm超1000μm以下の塊状形状となり、タップ密度が1.5g/cc以下の値を持ち、内部に空隙を有する塊状凝集構造の金属粉末を得ることができる。
【0033】
このようにして得られた塊状凝集構造の金属粉末の凝集状態は、堅固なものではなく、外部からわずかな圧力を加えることで容易に一次粒子の分散状態にすることができる。このため、導電ペーストに加工するとき、塊状凝集構造のため微細な一次粒子が周辺に飛散することなく混合することができ、内部に空隙を有するタップ密度が1.5g/cc以下という低い嵩密度の凝集構造のため、ロールや混練機のような通常の混合手法による剪断力により一次粒子に解凝集され、結合剤と均一に混合することができる。
【0034】
なお、上記塊状凝集構造の金属粉末を用いて導電ペーストを作製する場合、導電ペーストは、金属粉に結合剤を添加することができる。この場合、金属粉のうち、本発明の塊状凝集金属粉が、10〜100重量%であることが好ましく、残部は球状銀粉や非凝集銀粉を混合してもよい。
【0035】
結合剤としては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、飽和ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、アクリル樹脂等の有機結合剤又はガラスフリット等の無機結合剤が挙げられる。
【0036】
ここで、フェノール樹脂としては、レゾール型フェノール樹脂やノボラック型フェノール樹脂が挙げられる。必要に応じてこれらのフェノール樹脂を変成して用いてもよい。ノボラック型フェノール樹脂を使用する場合はヘキサメチレンテトラミン等の硬化剤を用いる。これらの樹脂は単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。またエポキシ樹脂としては、ビスフェノール型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、エポキシ化ポリブタジエン、脂環式エポキシ樹脂、可とう性エポキシ樹脂、多官能エポキシ樹脂等が挙げられる。これらの樹脂は単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
【0037】
また必要に応じ、溶剤及び/又は硬化促進剤を添加してもよい。溶剤としては、ブチルセロソルブ、エチルカルビトール、ブチルエチルカルビトール、エチルセロソルブ、エチルセロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート、エチルカルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセテート等が挙げられる。
【0038】
硬化促進剤としては、イミダゾール、アミン類等が挙げられる。
【0039】
なお、無機結合剤の導電ペーストは、高温焼成型導電ペーストとも呼ばれ、金属粉等の導電性粉末と、ガラスフリットとビヒクル及び溶剤等からなる。ビヒクルと必要に応じてガラスフリットとを所定量混合し、3本ロールミル等で混練して導電ペーストにする。ガラスフリットは添加しなくてもよいが、添加するときはホウケイ酸系、アルミノケイ酸系、鉛系等の多種組成のガラスフリットが使用できる。ビヒクルとしては、エチルセルロースやニトロセルロース等のセルロース樹脂やブチルメタアクリレートやメチルメタアクリレート等のアクリル系樹脂等の通常の樹脂成分にジエチレングリコールモノブチルエーテル、メチルエチルケトン、ミネラルスプリット等のアルコール類、ケトン類、ナフサ類等の通常の溶剤を混合したものが使用できる。
【0040】
これらの混合割合は、通常行われている配合割合を用いることができる。例えば、導電ペーストにおいて、金属粉と結合剤の含有量の割合は、導電ペーストの固形分に対して導電性の点で、金属粉が70〜93重量%及び結合剤が7〜30重量%の範囲が好ましく、金属粉75〜90重量%及び結合剤が10〜25重量%の範囲がより好ましく、金属粉78〜88重量%及び結合剤が12〜22重量%の範囲がさらに好ましい。硬化促進剤及び溶剤は必要に応じて添加されるが、その含有量は、溶剤は導電ペーストに対して5〜45重量%の範囲が好ましく、7〜40重量%の範囲がより好ましく、更に10〜35重量%の範囲が好ましい。硬化促進剤は導電性ペーストに対して0.01〜1重量%が好ましく、更に0.02〜0.05重量%であることが好ましい。
【0041】
本発明による塊状の凝集金属粉を用いた導電性ペーストは、絶縁材料として用いられる各種基板、各種フィルム等に塗布、印刷、ポッティングして導体を形成する材料として最適であり、その他スルーホール導通用、電極形成用、ジャンパ線用、EMIシールド用等の形成に用いることができる。また抵抗素子、チップ抵抗、チップコンデンサ等の電子部品と絶縁基材を接続する導電性接着剤、鉛レス半田代替材としても使用できる。
【0042】
上記に示す各種基板としては、紙フェノール基板、ガラスエポキシ基板、ホウロウ基板、セラミック基板等が挙げられ、また各種フィルムとしては、ポリエチレン、ポリカーボネート、塩化ビニル、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルケトン、ポリエーテルイミド、ポリイミド等フレキシブルな樹脂性のフィルムが挙げられる。なお絶縁基材は、表面やスルーホールに、予め、めっき、印刷、蒸着、エッチング等の方法で導体や抵抗の一部を形成したものを用いてもよい。
【0043】
【実施例】
以下、調製例、実施例及び比較例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
なお、下記の例において、金属粉評価の方法は下記の通りである。
【0044】
▲1▼アスペクト比の測定
アスペクト比の測定は以下のように行った。銀粉を電子顕微鏡で2000倍に拡大して視野面に現われた50個の粒子について長径/短径を求め、それらの平均値をもって、アスペクト比とした。
【0045】
▲2▼導電性の評価
特願2001−341946に記載した図1に示す導電率測定装置を用いた。
ここで、図1において、1は台座で、この台座1上に四端子用電極ユニット2が配設されている。このユニット2は、上側、中央、下側の3枚の電気絶縁性ゴムシート3,4,5と、中央ゴムシート4を挟持する一対の電圧測定用電極6,7と、上側ゴムシート3の上面に配置された上側電極板8及び下側ゴムシート5の下面に配置された下側電極板9と、更に、上側電極板8上面に配置された上側電極台10及び下側電極板9下面に配置され、かつ上記台座1上に載置された下側電極台11を有する。
【0046】
上記上側、中央、下側ゴムシート3,4,5及び電圧測定用の一対の電極板6,7には、それぞれ互いに同一径の孔が形成され、これらの孔により導電性粉体の収容部12が形成されている。
【0047】
また、上記上側電極板8及び下側電極板9は、それぞれ少なくとも上記収容部12の上下開口部の直径より大径に形成され、収容部12の上下開口部を閉塞し、かつ上記上側、中央、下側ゴムシート3,4,5を押圧、圧縮し得るように構成、配置されている。13は台座1上に固定された台柱14に蝶ねじ15により上下方向移動可能に固定されるアーム16に取り付けられた精密ねじ式の回転型変位計であり、その操作部を操作することにより、変位計13の軸部17が螺旋状に回転して進退し、その進退変位量が表示されるようになっているものである。
【0048】
18は、上記アーム16に固定され、上記変位計13を支持するホルダーで、このホルダー18の下部には、固定治具19が螺着されている。この固定冶具19は、円柱状に形成され、内部上部に大径中空部20と内部下部にこれと連通して小径中空部21が形成され、上記変位計13の軸部17先部が大径中空部20に遊挿されていると共に、上記小径中空部21には、上記上側電極台上に固定された電極棒22の先部が遊挿されており、その先端部は大径中空部20内に突出していると共に、上記軸部17下端面と電極棒22上端面とは、上記大径中空部20内に配設された絶縁板23を介して互いに当接されており、軸部17が下方に進出するとき、これと一体に絶縁板23を介して電極棒22が下降するようになっている。
【0049】
24は直流電源、25は電流計であり、これら直流電源24及び電流計25を介装する通電コード26の一端が上記電極棒22に接続され、他端が下側電極台11に接続されている。また、27は電圧計で、この電圧計27を介装するコード28の一端が電圧測定用の一方の電極板6に接続され、他端が他方の電極板7に接続されている。
【0050】
上記導電率測定装置を用いて導電性粉体の導電率を測定する場合は、導電率を測定すべき粉体の所定量を収容部12に充填し、次いで回転式変位計13を保持するホルダー18が取り付けられたアーム16を蝶ねじ15を緩めて上下移動させ、上側電極板8を回転式変位計13の基準面に取ることができる所用位置で蝶ねじ15によりアーム16を固定する。
【0051】
次いで、変位計13の操作部を操作し、軸部17を下方に進出変位させる。これによって、この軸部17の下方への進出変位と一体に絶縁板23を介して電極棒22、上側電極台10、上側電極板8が押圧され、この押圧力により、ゴムシート3,4,5が押圧、圧縮されて、上記軸部17の進出変位分だけ圧縮変位する。これと同時に収容部12内の粉体も、上側電極板8からの押圧力を受け、上記軸部17の進出変位分(ゴムシート3,4,5の圧縮変位分)だけ圧縮変位する。一方、直流電源24より上側及び下側電極板8,9問に電流を流し、収容部12内の粉体に通電し、その時の電流値を計測すると共に、一対の電極板6,7間の電圧を測定する。
【0052】
電流を変化させ、その時々の電圧を測定し、抵抗値を求める。回路の熱起電力に起因する誤差は、電流の印加方向を逆転させて同様の測定を行い、平均を取ることで除くことができる。
【0053】
ここで、抵抗値は以下の式で算出される。
抵抗値(Ω)=電圧(V)/電流(A)
電圧測定用の一対の電極板6,7間の距離をx(cm)、収容部12の断面積をy(cm2)とすると、導電率は以下の式で算出される。
導電率(S/cm)=x/[抵抗値(Ω)×y]
【0054】
この場合、上記距離x(cm)は変位計13の軸部17の進出変位量をX(cm)とすると、各電極板6,7,8,9は圧縮変形せず、ゴムシート3,4,5が特にそれぞれ互いに同一材質、同一厚さの場合、同じ割合で圧縮変形するから、x=X/3で求められる。
【0055】
具体的には、電極ユニットは、金メッキした銅板(大きさ:2×5×厚さ0.1cm)及びその中央に穴のあいたもの(穴の面積0.2cm2)を電極端子として、絶縁ゴムとしてシリコーンゴム(信越化学工業(株)製KE−951、大きさ:2×5×厚さ0.2cm、電極と同じ穴を持つもの)を組み合わせて用いた。変位計は、マイクロメータ(ミツトヨ製、最少読み取り値0.001mm)を用いた。電流計付き電流源としてSMU−257(ケースレ社製電流源)、電圧計として2000型ケースレ社製ナノボルトメータを用いた。銀粉を導電率測定装置に充填し、導電性粉体測定装置両末端の端子からSMU−257より−100mA〜100mA流し、円筒の中央部に導電性粉体測定装置両末端の端子から0.2cm離して設置した端子から、電圧計で電圧降下を測定することで求めた。
【0056】
▲3▼粉体表面に残存する脂肪酸の有無
FT−IRによる拡散反射(Diffuse Reflectance)法により分析した(Nicolet Instrument社製、Avatar360FT−IR)。
【0057】
▲4▼凝集の形状、状態
凝集の形状や状態は、電子顕微鏡(SEM)とProfile Micrometer(Keyence社製)を用いて調べた。
【0058】
▲5▼分散性の評価
低粘度のエポキシ樹脂の主剤8gと硬化剤2gを混合し、ここへ銀粉12gを混合して良く分散させた。この時の分散のし易さを調べた。その後、そのまま30℃で真空脱泡した後、6〜8時間、30℃で静置して硬化させ、その表面状態を調べた。その後、得られた硬化物を垂直方向に切断し、切断面を顕微鏡で200倍に拡大して切断面に現われた銀の分散状態を調べた。下記評価基準で評価した。
◎:非常にスムーズに分散し、このペーストの塗膜は平滑な表面を持っていた。
○:混合初期に力を加えると分散し、塗膜は平滑な表面を持っていた。
△:分散が均一になりにくく、塗膜表面にやや凹凸がみられた。
×:均一な分散が困難で、塗膜表面にはっきりと凹凸がみられた。
【0059】
▲6▼平均粒径
コールター(株)社製、コールターマルチガイザーにより測定した。
【0060】
▲7▼凝集体の平均粒子径
拡大写真(倍率300倍)の中の凝集銀粉体の直径を測定しその平均により求めた。
【0061】
▲8▼タップ密度
ホソカワミクロン社製、パウダーテスターにより測定した。
【0062】
[調製例1] 銀粉の製造
硝酸銀(試薬特級)340gに対して純水700mlを添加し、ついで25%のアンモニア水700mlを添加し、銀錯体水溶液を調製した。一方、ヒドロキノン(試薬特級)111gと、無水亜硫酸カリウム(試薬特級)と純水12.6Lとを配合して還元水溶液を調合した。
【0063】
ビーカーに還元水溶液を入れ、激しく撹拌しながら上記銀錯体水溶液を添加した。このとき反応中は混合液の温度を25℃に一定に保った。添加終了後十分撹拌して還元析出を完了させた後に、析出した銀粉を濾過・分離し、水洗後、乾燥し、還元銀粉(銀粉A)を得た。この銀粉Aの物性を測定したところ、形状は球状で、タップ密度=4.44g/cc、BET比表面積=0.83m2/gであった。導電性の評価は、図1に示す導電率測定装置で上記の方法で行った。銀粉を測定装置に充填したところ、充填が困難で、電気抵抗率は3.2mΩ・cm(3.2×10-5Ω・m)と、滑剤を含まないにもかかわらず高い値であった。その他物性値(アスペクト比、平均粒径、タップ密度、粒度分布、BET表面積、電気抵抗率、真密度、銀含有量、滑剤含有量)について表1に示す。
【0064】
[調製例2] 扁平銀粉の製造
銀粉A988gに、ステアリン酸を12g配合し、直径が2mmのジルコニアボールと共にボールミルで30分間回転させ、扁平化処理し、銀粉Bを得た。物性と粒度分布を併せて表1に示す。また、粉体表面に残存する脂肪酸の有無の評価として、FT−IRによる拡散反射(Diffuse Reflectance)法による分析結果(Nicolet Instrument社製、Avatar360FT−IR)を図2に示す。尚、チャート上に、脂肪酸の存在を示す吸収帯を丸枠で示す。図3、4に銀粉Bの顕微鏡写真を示す。なお、図3は倍率300倍、図4は倍率3000倍である。
【0065】
【表1】
【0066】
[実施例1]
銀粉B100gを0.5Lの回転タンクに入れ、イソプロピルアルコール150gを加え、1時間回転させ、分散した。塩基性化合物としてナトリウムメトキサイドの28%メタノール溶液(以下SM−28と略記する。)1.5gに10gのイソプロピルアルコールを加えたものを上記分散液にすばやく加えて激しく混合したところ、銀粉表面の滑剤が遊離すると同時に凝集が起こり、約30秒後に混合液全体が凝集・固化した。この後、回転タンクを30分間回転撹拌し、反応を完結し、凝集銀粉を得た。
【0067】
得られた凝集銀粉を、濾過により溶媒と分離した後、アセトンで十分に洗浄し、ナトリウムメトキサイドや滑剤を除いた後、5mmHgの減圧下に55℃で減圧乾燥させた。この粉末は、タップ密度が0.74g/ccと非常に小さな値となり、拡大写真の撮影により、塊状の大きさのそろった凝集が起っていることがわかった。
【0068】
この銀粉を導電率測定装置に充填したところ、スムーズに充填でき、電気抵抗率は0.57mΩ・cm(5.7×10-6Ω・m)と原料よりもかなり低い値であった。導電ペースト調製時の分散は容易で、このペーストを用いて薄層の塗膜を形成させたところ、平滑な表面を持つ塗膜が得られ、硬化物の断面では均一な銀層が観察された。
【0069】
得られた銀粉のSEM写真(倍率500倍)を図5に、拡大写真(倍率300倍)を図6に、凝集銀粉を2枚のガラス板にはさんで圧力をかけ、一次粒子に戻した状態の拡大写真(倍率300倍)を図7に示す。
【0070】
粉体表面に残存する脂肪酸の有無を、FT−IRにより分析したところ、銀粉からは脂肪酸は除去されていた。FT−IRのチャートを図2に示す。
【0071】
脂肪酸の有無、凝集の有無、凝集体の形態、凝集体の平均粒径、タップ密度、導電率、分散性について表2に示す。なお、分散性については、前述した方法で行った。
【0072】
[実施例2〜5]
SM−28の量と溶剤の種類と量を表2に示すように変えて、実施例1と全く同様の操作を行った。この粉末は、塊状の大きさのそろった凝集が起っていた。銀粉を導電率測定装置に充填したところ、スムーズに充填できた。タップ密度ならびに電気抵抗率を表2に併記した。いずれもタップ密度1.5g/cc以下、電気抵抗率0.7mΩ・cm(7×10-6Ω・m)以下で良好な値を示していた。導電ペースト調製時の分散は容易で、このペーストを用いて薄層の塗膜を形成させたところ、平滑な表面を持つ塗膜が得られ、硬化物の断面にも均一な銀層が観察された。実施例1と同様の評価をおこなった結果を表2に示す。
【0073】
[比較例1]
SM−28を使用しない以外は、実施例1と全く同様の操作を行った。この粉末は、わずかに不ぞろいの凝集が起こり、タップ密度も2.8g/ccと高い値を示していた。銀粉を導電率測定装置に充填したところ、充填時に凝集が不均一に起こるため充填に時間がかかり、電気抵抗率は2.4mΩ・cm(2.4×10-5Ω・m)と高い値であった。導電ペースト調製時の分散は困難で均一になりにくく、このペーストを用いて薄層の塗膜を形成させたところ、凸凹な表面を持つ塗膜が得られ、硬化物の断面にも不均一な銀層が観察された。粉体表面に残存する脂肪酸の有無を、FT−IRにより分析したところ、原料の銀粉Bと同様の脂肪酸の存在が確認された。最終的に最初使用した量の10倍量までIPAを用いて洗浄したが、やはりIRで脂肪酸が検出された。FT−IRのチャートを図2に示す。実施例1と同様の評価をおこなった結果を表2に示す。
【0074】
[比較例2]
銀粉Bのかわりに銀粉Aを使用すること以外は、実施例1と全く同様の操作を行った。この粉末は、凝集は全く起こらず、タップ密度も4.4g/ccと非常に高い値を示したままであった。この銀粉を導電率測定装置に充填したところ、充填時に凝集が不均一に起こるため充填に時間がかかり、電気抵抗率は3.0mΩ・cm(3.0×10-5Ω・m)と高い値であった。導電ペースト調製時の分散は困難で均一になりにくく、このペーストを用いて薄層の塗膜を形成させたところ、凸凹な表面を持つ塗膜が得られ、硬化物の断面にも不均一な銀層が観察された。実施例1と同様の評価をおこなった結果を表2に示す。
【0075】
【表2】
【0076】
【発明の効果】
本発明によれば、優れた加工性と高分散性の塊状凝集構造を有する金属粉が得られ、この金属粉を用いることにより、微細な電気回路形成用に使用できる高導電性のペーストを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】銀粉の導電率測定装置を示す概略図である。
【図2】銀粉のFT−IRのチャート図である。
【図3】本発明に係る銀粉Bの拡大写真(倍率300倍)である。
【図4】本発明に係る銀粉BのSEM写真(倍率3000倍)である。
【図5】本発明に係る実施例1の凝集銀粉のSEM写真(倍率500倍)である。
【図6】本発明に係る実施例1の凝集銀粉の拡大写真(倍率300倍)である。
【図7】本発明に係る実施例1の凝集銀粉の一次粒子に戻した状態の拡大写真(倍率200倍)である。
【符号の説明】
2 四端子用電極ユニット
3 上側電気絶縁性ゴムシート
4 中央電気絶縁性ゴムシート
5 下側電気絶縁性ゴムシート
6 電圧測定用電極
7 電圧測定用電極
8 電極板
9 電極板
13 変位計
19 固定冶具
22 電極棒
23 絶縁板
24 電流源
25 電流計
27 電圧計
Claims (7)
- 一次粒子が扁平状であり、凝集粒子のタップ密度が1.5g/cc以下であり、内部に空隙を有する塊状凝集構造を有することを特徴とする高分散性の金属粉。
- 真密度−タップ密度≧7.3g/ccである請求項1記載の金属粉。
- 一次粒子が平均粒径0.01〜10μmであり、凝集粒子の平均粒径が10μmを超え1000μm以下であることを特徴とする請求項1又は2記載の金属粉。
- 金属粉が銀粉及び/又は銀合金粉からなることを特徴とする請求項1、2又は3記載の金属粉。
- 請求項1〜4のいずれか1項記載の金属粉を含有する導電ペースト。
- 扁平状の一次粒子からなり、かつ滑剤で表面処理された金属粉を分散させた溶剤と、塩基性化合物を含む溶剤とを混合することにより、滑剤を除去すると共に、上記金属粉を凝集させることを特徴とする請求項1記載の金属粉の製造方法。
- 塩基性化合物が、アルカリ金属、アルカリ土類金属の水酸化化合物、アルコキサイドからなる群から選ばれる1種又は2種以上であることを特徴とする請求項6記載の金属粉の製造方法。
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