JP3698624B2 - 車両用樹脂成形品の嵌合構造 - Google Patents

車両用樹脂成形品の嵌合構造 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両に装備される半割形状のコラムカバー等、少なくとも2つの成形品からなる車両用樹脂成形品の嵌合構造に関し、特に、両成形品の着脱を容易化するための技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、この種の車両用樹脂成形品の嵌合構造として、例えば特開平1−105005号公報、特開平1−250606号公報、実開平3−31537号公報等に示されるものが知られている。上記特開平1−105005号公報(従来例1)には、車両用コラムカバーとなる半割形状のロア部材(取付部材)又はアッパ部材(被取付部材)の一方の合わせ面近くの内面に、嵌入溝を有する被固定部を突設する一方、ロア部材又はアッパ部材の他方の合わせ面近くの内面に、上記嵌入溝と対応する係合溝を有する被係合部を上記被固定部と対向するように突設し、これら被固定部及び被係合部をそれぞれの嵌入溝及び係合溝に嵌入されるクリップにより結合することで、ロア部材及びアッパ部材を一体的に組み付ける構造が示されている。
【0003】
また、特開平1−250606号公報に示されるもの(従来例2)では、互いに組み付けられる2つの部材の一方に、組付方向に延びかつ可撓性を有する係合片を突設して、その係合片の側面に凹部からなる係合部を形成する一方、他方の部材に、上記係合片が挿通される挿通孔と、その挿通孔の周辺から延びる係止爪とを設け、両部材の組付時に係合片を挿通孔に挿通させて、その挿通孔に挿通された係合片の係合部(凹部)に係止爪の先端部を係合させることで、両部材を組み付けることが提案されている。そして、このものでは、その従来技術として、一方の部材に、先端に係止部を、また基端にリブをそれぞれ有する爪を設ける一方、他方の部材に爪が挿通可能な挿通孔を有する箱部を形成し、この挿通孔に挿通された爪の係止部を挿通孔の端部に係合することで、両部材を結合する構造が示されている。
【0004】
さらに、実開平3−31537号公報に示されるもの(従来例3)では、車両用コラムカバーとなる成形品本体の表面に表皮材が貼り合わされた2つの合成樹脂部品の一方の部品の内面にリブを形成して、そのリブに、先端に係合部を有する抜止めピンを合わせ面から突出するように設ける一方、他方の部品の内面にもリブを形成して、そのリブに上記抜止めピンの係合部に係合する爪部を突設し、抜止めピンの係合部と爪部との係合により両部品を一体的に組み付けるようになされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来例1(特開平1−105005号公報)では、一方の部材内面の被固定部と、他方の部材内面の被係合部とを各々の嵌入溝及び係合溝へ嵌入されるクリップにより結合して両部材を一体的に組み付けるので、別部品としてクリップが必要となるとともに、両部材の着脱時に両部材の内部でクリップを嵌入溝及び係合溝へ嵌入させ又は両溝から抜き出す作業が困難であり、両部材の着脱が面倒であった。
【0006】
また、従来例2,3では、一方の部材の係合部と他方の部材の爪とを係合する構造を採用してはいるものの、やはり、その爪と係合部とを係合又は係合解除して両部材を着脱することが困難であり、その着脱時に爪が破損する虞れがあった。
【0007】
特に、従来例2では、係合片の係合部(凹部)と係止爪の先端部とが係合片の挿入方向に対し直角に延びる面で係合しているので、両部材の分離時に係合片を該係合片の反挿入方向に移動させるだけでは係合片と係止爪との係合が解除されず、敢えて係合片を該係合片の反挿入方向と平行に移動させると、係止爪が破損する。従って、係止爪の先端部を係合片の挿入方向に対し直角に延びる方向に移動させる必要があり、両部材の取外しが困難となる。
【0008】
また、係合片及び該係合片が挿通される挿通孔を組付部材の外側(意匠面側)に突出させて形成しているため、成形のための成形型が大型化して製造コストが増大するとともに、組付部材の外観見映えも悪くなるという欠点がある。
【0009】
尚、この従来例2における従来の構造では、一方の部材の爪を他方の部材の挿通孔に挿通する際、爪の基端部のリブが挿通孔の開口端に押し付けられて削られるという問題がある。
【0010】
本発明は斯かる諸点に鑑みてなされたものであり、その目的は、2つの成形品が両者の外面を略面一にして端面の当接状態で各々の爪の係合により着脱可能に組み付けられる場合に、その嵌合構造に工夫を加えることにより、小型の嵌合構造でもってかつ係止のための爪の破損を招くことなく両成形品を容易に着脱できるようにすることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成すべく、請求項1の発明では、第1当接面を有する第1成形品と第2当接面を有する第2成形品とが、各々の外面の意匠面を略面一とするように上記当接面同士を当接せしめて着脱可能に組み付けられてなる車両用樹脂成形品の嵌合構造が対象である。
【0012】
そして、上記第1成形品の内面に、上記第1当接面と略面一の表面を有する略矩形状のフランジ部が突設され、このフランジ部の周囲辺部のうち第1成形品の内面と略直交する方向に延びる1対の辺部からそれぞれ第1成形品の内面に連続する1対のリブが形成されている。また、上記フランジ部に略矩形状の開口部が形成され、この開口部の周辺部のうち第1成形品の内面と対向する辺部に開口部の幅を上記フランジ部の表面から離れるに連れて徐々に狭くするように傾斜して延びる延長部が形成され、この延長部と上記1対のリブとの間にそれぞれスリットが形成されていて、該スリットにより上記延長部に可撓性を有する第1爪が設けられている。
【0013】
一方、上記第2成形品の内面に、上記第2当接面を残した状態で該第2当接面を基端として第1成形品側に向かって突出しかつ第1及び第2成形品の組付状態で上記開口部に挿入されて第1爪に係合する第2爪が形成され、この第2爪の先端に爪部が設けられていて、該爪部は、第2爪の先端側に向かって第2成形品の内面から離れる側に向かうように第2爪の挿入方向に対し鈍角に延びかつ上記第1爪に係合する係合面を有している。そして、第1及び第2成形品の着脱時に上記第1爪が第2爪に対し離反する側に撓むように構成されている。また、上記第2爪の外側に、第1及び第2成形品の組付状態で外面の意匠面が略面一になるように第1成形品の内面に当接する当接部が形成されている。
【0014】
上記の構成によれば、第1及び第2成形品を組み付けるとき、両成形品を各々の当接面が当接するように接近させると、第2成形品の第2爪が第1成形品におけるフランジ部の開口部に挿入されて、その第2爪に対し第1成形品の第1爪が離反する側に撓みながら、第2爪先端の爪部の係合面が第1爪に係合し、この両爪の係合により両成形品同士が組み付けられる。この状態では、両成形品の当接面同士が当接し、両成形品外面の意匠面が互いに略面一となって組み付けられる。
【0015】
一方、この組付状態の両成形品同士を分離させるときには、両成形品を各々の当接面が離隔するように引き離す。すると、上記組付時と同様に、第2成形品の第2爪に対し第1成形品の第1爪が離反する側に撓みながら、第2爪先端の爪部の係合面と第1成形品の第1爪との係合が外れ、その第2成形品の第2爪が第1成形品におけるフランジ部の開口部から抜け出て、両成形品が分離される。
【0016】
そのとき、上記第2爪先端の爪部の係合面は、第2爪の先端側に向かって第2成形品の内面から離れる側に向かうように挿入方向に対し鈍角に延びており、しかも、成形品の着脱時に第1爪が第2爪に対し離反する側に撓むので、両成形品を着脱時に各々の当接面が接離するように相対移動させるだけで、第1爪が第2爪に対し離反する側に撓みながら、両爪が係合し又はそれらの係合が解除されるようになる。よって、両成形品の着脱を容易に行うことができ、上記係脱時に爪が破損することもない。
【0017】
また、上記第2爪の外側に、第1及び第2成形品の組付状態で外面の意匠面が略面一になるように第1成形品の内面に当接する当接部が形成されているので、第1及び第2爪の係合により両成形品同士が組み付けられた状態では、第2爪外側の当接部が第1成形品の内面に当接して両成形品が各々の外面の意匠面を略面一として位置決めされ、外面の意匠面を略面一とする両成形品の位置決めを容易に行うことができ、よって両成形品を外観の見映えよく組み付けることができる。
【0018】
請求項2の発明では、第1成形品のフランジ部における開口部の周辺部のうち第1成形品の内面と略直交する方向に延びる1対の辺部に、第1及び第2成形品の組付時に上記開口部に挿入される第2爪を上記1対の辺部間の略中央にガイドする傾斜面が形成されている構成とする。こうすると、両成形品の組付時に第2成形品の第2爪が第1成形品におけるフランジ部の開口部に挿入される際、その第2爪が開口部における1対の側辺部の傾斜面により辺部間の略中央に案内されるので、その第2爪を第1爪に係合するように正確に案内して、両成形品の組付けをさらに容易に行うことができる。
【0019】
請求項3の発明では、第2爪の内面に第2成形品の内面から連続して延びるリブが突設されている構成とする。このことで、第2爪の強度をリブによって向上させることができる。
【0020】
請求項4の発明では、第1及び第2成形品は、車両のステアリングシャフトの周りに該ステアリングシャフトを覆うように組み付けられる半割形状のコラムカバーを構成している。すなわち、外面が意匠面とされた半割形状のコラムカバーを爪を破損することなく容易に着脱することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
図8は本発明の実施形態の全体構成を示し、1は第1成形品としての例えばポリプロピレン等からなる樹脂製の第1コラムカバー、2は第2成形品としての同様の樹脂製の第2コラムカバーであって、これら両コラムカバー1,2は、略矩形状の有底箱体を2分割した半割形状をなしていて、車両のステアリングシャフト(図示せず)の周りに該ステアリングシャフトを覆うように組み付けられる。尚、以下の説明では、説明を容易化するために便宜上、図8に示す如く第1コラムカバー1を下側に、また第2コラムカバー2を上側にそれぞれ配置して両コラムカバー1,2を上下方向に組み付ける構造として説明するが、両コラムカバー1,2の配置関係はこれに限定されないのは勿論である。
【0022】
すなわち、図8で下側に示す第1コラムカバー1は、4つの周辺のうちの3辺が側壁1a〜1cに囲まれた半割箱状のもので、その対向する1対の側壁1a,1bの双方には矩形状凹部3,3が、また該両側壁1a,1bに挟まれた残りの側壁1cには半円形状凹部4がそれぞれ切欠き状に形成されている。一方、図8に上側に示す第2コラムカバー2も、第1コラムカバー1と同様に、4つの周辺のうちの3辺が側壁2a〜2cに囲まれた半割箱状のもので、その対向する両側壁2a,2bには矩形状凹部5,5が上記第1コラムカバー1の矩形状凹部3,3に対応して、また該両側壁2a,2bに挟まれた側壁2cには半円形状凹部6が第1コラムカバー1の半円形状凹部4に対応してそれぞれ切欠き状に形成されており、図示しないが、両コラムカバー1,2同士が組み付けられた状態で、両コラムカバー1,2の対応する両半円形状凹部4,6によりステアリングシャフトを挿通させる円形状のシャフト挿通孔が、また両コラムカバー1,2の対応する矩形状凹部3,5により方向指示レバーやワイパ操作レバー等の操作レバー(図示せず)を挿通させる矩形状のレバー挿通孔がそれぞれ形成される。
【0023】
第1コラムカバー1の第2コラムカバー2との対向面たる上端面(各側壁1a〜1cの端面)は第1当接面8に、また第2コラムカバー2の第1コラムカバー1との対向面たる下端面(各側壁2a〜2cの端面)は第2当接面9にそれぞれ形成されている。また、各コラムカバー1,2の外面は意匠面に形成されており、両コラムカバー1,2は、各々の外面(意匠面)を面一とするように当接面8,9同士を当接せしめて着脱可能に組み付けられる。
【0024】
上記両コラムカバー1,2の嵌合構造について説明すると、第1コラムカバー1の対向する1対の側壁1a,1bにおいて、図8で左側に示す側壁1bの開放端(上記側壁1cと対向する部分)寄り部分と、右側に示す側壁1aの反開放端寄り部分との双方の内面(裏面)にはそれぞれ被係合部11,11が形成されている。この両被係合部11,11はいずれも同じ構造で、図1、図3〜図5に拡大詳示するように、第1コラムカバー1の内面に突設された略矩形状のフランジ部12を備え、このフランジ部12の表面(上面)は上記第1当接面8に面一とされている。また、このフランジ部12の周囲辺部12a〜12dのうち第1コラムカバー1の内面と略直交する方向に延びる1対の辺部12a,12bからそれぞれ下方(第1コラムカバー1の底側)に互いに平行に延びる1対のリブ13,13が一体に突設され、この各リブ13は第1コラムカバー1の内面(裏面)に連続して一体に形成されている。
【0025】
また、上記フランジ部12には略矩形状の開口部14が形成されている。この開口部14の周辺部(フランジ部12の周囲辺部12a〜12d)のうち第1コラムカバー1の内面(裏面)と対向する辺部12cには下方に延びる延長部15が一体に形成され、この延長部15は、上記開口部14の幅(上記辺部12cと第1コラムカバー1の内面との間の開口幅)をフランジ部12の表面から離れるに連れて徐々に狭くするように下方に向かって第1コラムカバー1の内面(裏面)に向かう方向に傾斜している。
【0026】
そして、上記延長部15の両側には上記1対のリブ13,13との間にそれぞれスリット16,16が形成されており、このスリット16,16により延長部15に、可撓性を有する第1爪17が形成されている。
【0027】
また、上記フランジ部12における開口部14の周辺部12a〜12dのうち第1コラムカバー1の内面(裏面)と略直交する方向に延びる1対の辺部12a,12bにおける開口端(上端)には、両コラムカバー1,2の組付時に上記開口部14に挿入される後述の第2爪23を上記1対の辺部12a,12b間の略中央にガイドする第1傾斜面18,18が形成されている。尚、開口部14の周辺部のうち第1コラムカバー1の内面(裏面)と平行な方向に延びる1対の辺部12c,12dにおける開口端(上端)には、両コラムカバー1,2の組付時に第2爪23の挿入を容易にする第2傾斜面19,19が形成されている。
【0028】
これに対し、第2コラムカバー2の対向する1対の側壁2a,2bにおいて、図8で左側に示す側壁2bの開放端(上記側壁2cと対向する部分)寄り部分と、右側に示す側壁2aの反開放端寄り部分との双方の内面(裏面)には、それぞれ係合部22,22が上記第1コラムカバー1の被係合部11,11に対応して形成されている。この両係合部22,22はいずれも同じ構造で、図2〜図5に拡大して示す如く、第2コラムカバー2の内面から第1コラムカバー1側(下側)に向かって突設された第2爪23を備え、この第2爪23は、第2コラムカバー2下端の第2当接面9を残した状態で該第2当接面9を基端として第1コラムカバー1側に向かって突出している。第2爪23は両コラムカバー1,2の組付時に上記第1コラムカバー1におけるフランジ部12の開口部14に挿入されるもので、下方に向かうに連れて第2コラムカバー2の内面(裏面)から離れるように傾斜して延びる爪本体24と、この爪本体24の先端部(下端部)に連続する爪部25とを有し、上記爪本体24の基端外面には、該基端外面を部分的に上下方向つまり第2コラムカバー2の内面と平行な方向に切り欠いてなりかつ上端が第2当接面9の内端に交差する当接部26が形成されており、図5に示すように、両コラムカバー1,2の組付状態で第2爪23が第1コラムカバー1におけるフランジ部12の開口部14に挿入されたときに、両コラムカバー1,2外面(意匠面)が面一になるように当接部26が第1コラムカバー1の内面に開口部14内で密着状に当接する。
【0029】
また、図3〜図5に示す如く、上記第2爪23先端の爪部25は、第2爪23の先端側に向かって第2コラムカバー2の内面に近付く側に傾斜する案内面27と、この案内面27の基端側(上側)に連続し、第2爪23の先端側に向かって第2コラムカバー2内面から離れる側(第2コラムカバー2内の中央側)に向かうように挿入方向(上下方向)に対し鈍角の角度θ(図3〜図5参照)で延びる係合面28とを有しており、第1及び第2コラムカバー1,2の組付状態で、第2爪23が第1コラムカバー1の開口部14に挿入されて係合面28にて第1爪17に係合する。そして、第1及び第2コラムカバー1,2の着脱時には、図4に示すように、第1爪17が第2爪23に対し離反する側(第1コラムカバー1内の中央側)に撓むようになっている。
【0030】
また、上記第2爪23の内面において幅方向の両端部には第2コラムカバー2の内面から爪本体24の先端部まで連続して延びる側部リブ29,29が、また幅方向中央部には第2コラムカバー2の内面から爪本体24の基端部まで連続して延びる中央リブ30がそれぞれ突設されている。
【0031】
尚、第1コラムカバー1の内面上端部には、図7に拡大詳示するように、第1及び第2コラムカバー1,2の組付状態で両コラムカバー1,2外面(意匠面)が面一となるように第2コラムカバー2の内面(裏面)に当接する複数の第1位置決め部33,33,…が突設されている。また、第2コラムカバー2の内面下端部には、図6に拡大して示すように、両コラムカバー1,2の組付状態で各々の外面(意匠面)が面一となるように第1コラムカバー1の内面(裏面)に当接する第2位置決め部34,34が突設されている。また、図8中、35は第1コラムカバー1の内面に表面(上面)が第1当接面8と面一になるように突設されたリブ、36は該リブ35表面ないし第1当接面8にかけて形成されたピン挿通穴、37は、第2コラムカバー2の上記1対の側壁1a,1bで上記第1コラムカバー1のピン挿通穴36に対応する位置に突設された位置決めピンで、両コラムカバー1,2の組付時に第2コラムカバー2の位置決めピン37が第1コラムカバー1のピン挿通穴36に嵌挿されて位置決めされる。また、38は第1コラムカバー1の内面に凹設された凹部、39は第2コラムカバー2の内面で上記第1コラムカバー1内面の凹部38に対応する位置に突設された突出片で、両コラムカバー1,2の組付時に第2コラムカバー2の突出片39の先端部が第1コラムカバー1の凹部38に嵌合されるようになっている。さらに、図1及び図6中、40は第1コラムカバー1上端の第1当接面8の内端隅角部を切り欠いてなる切欠傾斜面、図2及び図7中、41は第2コラムカバー2下端の第2当接面9の内端隅角部を切り欠いてなる切欠傾斜面である。
【0032】
次に、上記実施形態の作用について説明すると、第1及び第2コラムカバー1,2同士を組み付けるときには、第2コラムカバー2を第1コラムカバー1に対し各々の当接面8,9が当接するように下方に移動させて接近させる。このことで、第2コラムカバー2の各係合部22と第1コラムカバー1の各被係合部11との間においては、図3に示すように、第2コラムカバー2における各係合部22の第2爪23が第1コラムカバー1における各被係合部11のフランジ部12の開口部14に挿入される。その際、フランジ部12の開口部14の辺部12a〜12dにおける開口端(上端)には第1及び第2傾斜面18,19が形成されているので、第2爪23はその先端の爪部25が各傾斜面18,19に当接して案内されながら開口部14の中央部に挿入される。
【0033】
第2爪23が開口部14へ挿入されると、それに伴い、図4に示す如く、第2爪23先端の爪部25が、開口部14の周辺部のうちの第1コラムカバー1内面(裏面)と対向する辺部12cから下方に傾斜して延びる第1爪17を押圧する。この第1爪17は、リブ13,13との間のスリット16,16により可撓性があるので、上記第2爪23の押圧により第1爪17が第2爪23に対し離反する側(第1コラムカバー1内の中央側)に撓む。
【0034】
そのとき、上記のように、第2爪23がフランジ部12における開口部14の辺部12a,12bの第1傾斜面18,18により該両辺部12a,12b間の略中央に案内されるので、フランジ部12の開口部14に挿入された第2爪23を第1爪17に係合するように正確に案内することができる。
【0035】
この後、第2爪23が開口部14内にさらに挿入されると、図5に示す如く、第2爪23先端の爪部25が第1爪17に対し爪部25の係合面28を第1爪17の先端に当接させた状態で係合し、この両爪17,23の係合により両コラムカバー1,2同士が組み付けられる。この状態では、両コラムカバー1,2の当接面8,9同士が当接し、両コラムカバー1,2の外面(意匠面)が互いに面一となって組み付けられる。尚、図7に示すように、第1コラムカバー1の内面上端部の第1位置決め部33が第2コラムカバー2の内面(裏面)に、また図6に示すように、第2コラムカバー2の内面下端部の第2位置決め部34が第1コラムカバー1の内面(裏面)にそれぞれ当接して、両コラムカバー1,2の各外面(意匠面)が面一となる。さらに、第2コラムカバー2の各位置決めピン37が第1コラムカバー1のピン挿通穴36に嵌挿されて位置決めされる。また、第2コラムカバー2の突出片39の先端部が第1コラムカバー1の凹部38に嵌合される。
【0036】
そのとき、両コラムカバー1,2の組付時には、上記の如く、可撓性を有する第1爪17が第2爪23に対し離反する側に撓むので、両コラムカバー1,2を各々の当接面8,9が接近するように上下方向に相対移動させるだけの作業で、第1爪17が撓みながら両爪17,23が係合するようになり、両コラムカバー1,2の組付けを容易に行うことができるとともに、爪17,23が破損することもない。
【0037】
また、上記第2爪23の基端外面に第1コラムカバー1内面に当接する当接部26が形成されているので、第1及び第2爪17,23の係合により両コラムカバー1,2同士が組み付けられた状態では、図5に示すように、上記第2爪23の当接部26が第1コラムカバー1の内面に当接して両コラムカバー1,2が各々の外面(意匠面)を面一として位置決めされる。このことにより、外面(意匠面)を面一とする両コラムカバー1,2の位置決めを容易に行うことができる。
【0038】
一方、この組付状態にある両コラムカバー1,2同士を分離させるときには、上記組付時とは逆の動作を行う。すなわち、両コラムカバー1,2を各々の当接面8,9が離隔するように上下方向に引き離すと、上記組付時と同様に、第1コラムカバー1の第1爪17が第2コラムカバー2の第2爪23から離反する側に撓みながら、第2爪23先端の爪部25の係合面28と第1コラムカバー1の第1爪17先端との係合が外れ(図4参照)、その第2爪23が第1コラムカバー1におけるフランジ部12の開口部14から抜け出て、両コラムカバー1,2が分離される。
【0039】
そのとき、上記第2爪23先端の爪部25における係合面28が、第2爪23の先端側に向かって第2コラムカバー2の内面から離れる側に向かうように挿入方向(上下方向)に対し鈍角の角度θで延びており、しかも、上記の如く第1爪17が第2爪23に対し離反する側に撓むので、両コラムカバー1,2を各々の当接面8,9が離れるように移動させるだけで、第1爪17が撓みながら両爪17,23の係合が解除される。このことで、両コラムカバー1,2を容易に分離することができ、そのときの爪17,23の破損を防止することができる。
【0040】
したがって、この実施形態においては、外面が意匠面とされた半割形状の両コラムカバー1,2の着脱を、第1及び第2爪17,23の破損を招くことなく容易に行うことができる。
【0041】
また、第1爪17の可撓性を利用して両爪17,23同士を係合させるので、両爪17,23の係合度を大に保つことができ、両コラムカバー1,2の着脱を繰り返しても、それらの組付強度を安定して確保できる。
【0042】
さらに、上記第2爪23の内面に第2コラムカバー2の内面から連続して延びるリブ29,30が突設されているので、第2爪23の強度をリブ29,30によって向上させることができる。
【0043】
尚、上記実施形態では、第1コラムカバー1の被係合部11及び第2コラムカバー2の係合部22をそれぞれ2つずつ設けているが、3つ以上の複数又は1つに増減してもよい。また、上記実施形態では、第1コラムカバー1に2つの被係合部11,11を、また第2コラムカバー2に2つの係合部22,22をそれぞれ設けているが、各コラムカバー1,2に被係合部11と係合部22とを混在して設けることもできる。
【0044】
さらに、上記実施形態では、分割された半割形状のコラムカバー1,2について説明しているが、本発明は、コラムカバー1,2以外の少なくとも2つの樹脂成形品同士を着脱可能に組み付ける場合にも適用することができる。
【0045】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1の発明によると、第1及び第2成形品を各外面の意匠面が略面一となるように当接面にて当接させて着脱可能に組み付ける場合に、第1成形品の内面に、その当接面と略面一の略矩形状フランジ部を突設して、その第1成形品内面と略直交する方向に延びる両辺部をそれぞれ第1成形品内面に対しリブで接続し、フランジ部に略矩形状の開口部を形成し、その第1成形品内面と対向する辺部に開口部の幅をフランジ部の表面から離れるに連れて徐々に狭くするように傾斜する延長部を形成して、この延長部にリブとの間のスリットにより可撓性を有する第1爪を設ける一方、第2成形品の内面に、第2当接面を残した状態で第1成形品側に向かって突出しかつ両成形品の組付状態で第1成形品の開口部に挿入されて係合面にて第1爪に係合する第2爪を形成して、この第2爪先端の爪部に、第2爪の先端側に向かって第2成形品の内面から離れる側に向かうように挿入方向に対し鈍角に延びて第1爪に係合する係合面を設け、両成形品の着脱時に第1爪を第2爪に対し離反する側に撓ませるとともに、両成形品の組付状態で外面の意匠面が略面一になるように第1成形品内面に当接する当接部を第2爪の外側に形成したことにより、両成形品を着脱時に各々の当接面が接離するように移動させるだけで、第1爪が第2爪に対し離反する側に撓みながら、両爪が係合し又は両爪の係合が解除され、爪の破損を招くことなく、両成形品の着脱を容易に行うことができるとともに、外面の意匠面を略面一とする両成形品の位置決めを容易に行うことができる。
【0046】
請求項2の発明によれば、第1成形品の開口部周辺部のうち第1成形品内面と略直交する方向に延びる1対の辺部に、開口部に挿入される第2爪を両辺部間の略中央にガイドする傾斜面を形成したことにより、フランジ部の開口部に挿入された第2爪を第1爪に係合するように正確に案内して、両成形品の組付けのより一層の容易化を図ることができる。
【0047】
請求項3の発明によると、第2爪の内面に第2成形品の内面から連続して延びるリブを突設したことにより、第2爪の強度の向上を図ることができる。
【0048】
請求項4の発明によると、両成形品を半割形状のコラムカバーで構成したことにより、外面が意匠面とされた半割形状のコラムカバーを、爪の破損を招くことなく容易に着脱することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1コラムカバーの被係合部を拡大して示す斜視図である。
【図2】 第2コラムカバーの係合部を内側から見た拡大正面図である。
【図3】 第2爪がフランジの開口部に挿入される状態を示す拡大断面図である。
【図4】 第2爪により第1爪が撓んだ状態を示す拡大断面図である。
【図5】 第2爪が係合面にて第1爪に係合した状態を示す拡大断面図である。
【図6】 第2位置決め部と第1コラムカバー内面とが当接して両コラムカバーが位置決めされた状態を示す拡大断面図である。
【図7】 第1位置決め部と第2コラムカバー内面とが当接して両コラムカバーが位置決めされた状態を示す拡大断面図である。
【図8】 本発明の実施形態に係る第1及び第2コラムカバーを分解して示す斜視図である。
【符号の説明】
1 第1コラムカバー(第1成形品)
1a〜1c 第1コラムカバー側壁
2 第2コラムカバー(第2成形品)
2a〜2c 第2コラムカバー側壁
8 第1当接面
9 第2当接面
11 被係合部
12 フランジ部
12a〜12d 辺部
13 リブ
14 開口部
15 延長部
16 スリット
17 第1爪
18 第1傾斜面(傾斜面)
22 係合部
23 第2爪
26 当接部
28 係合面
29,30 リブ

Claims (4)

  1. 第1当接面を有する第1成形品と第2当接面を有する第2成形品とが、各々の外面の意匠面を略面一とするように上記当接面同士を当接せしめて着脱可能に組み付けられてなる車両用樹脂成形品の嵌合構造であって、
    上記第1成形品の内面に、上記第1当接面と略面一の表面を有する略矩形状のフランジ部が突設され、
    上記フランジ部の周囲辺部のうち第1成形品の内面と略直交する方向に延びる1対の辺部からそれぞれ第1成形品の内面に連続する1対のリブが形成され、
    上記フランジ部に略矩形状の開口部が形成され、
    上記開口部の周辺部のうち第1成形品の内面と対向する辺部に開口部の幅を上記フランジ部の表面から離れるに連れて徐々に狭くするように傾斜して延びる延長部が形成され、
    上記延長部と上記1対のリブとの間にそれぞれスリットが形成されていて、該スリットにより上記延長部に可撓性を有する第1爪が設けられている一方、
    上記第2成形品の内面に、上記第2当接面を残した状態で該第2当接面を基端として第1成形品側に向かって突出しかつ第1及び第2成形品の組付状態で上記開口部に挿入されて第1爪に係合する第2爪が形成され、
    上記第2爪の先端に爪部が設けられていて、該爪部は、第2爪の先端側に向かって第2成形品の内面から離れる側に向かうように第2爪の挿入方向に対し鈍角に延びかつ上記第1爪に係合する係合面を有しており、
    第1及び第2成形品の着脱時に上記第1爪が第2爪に対し離反する側に撓むように構成され、
    上記第2爪の外側に、第1及び第2成形品の組付状態で外面の意匠面が略面一になるように第1成形品の内面に当接する当接部が形成されていることを特徴とする車両用樹脂成形品の嵌合構造。
  2. 請求項1の車両用樹脂成形品の嵌合構造において、
    第1成形品のフランジ部における開口部の周辺部のうち第1成形品の内面と略直交する方向に延びる1対の辺部に、第1及び第2成形品の組付時に上記開口部に挿入される第2爪を上記1対の辺部間の略中央にガイドする傾斜面が形成されていることを特徴とする車両用樹脂成形品の嵌合構造。
  3. 請求項1又は2の車両用樹脂成形品の嵌合構造において、
    第2爪の内面に第2成形品の内面から連続して延びるリブが突設されていることを特徴とする車両用樹脂成形品の嵌合構造。
  4. 請求項1〜3のいずれか1つの車両用樹脂成形品の嵌合構造において、
    第1及び第2成形品は、車両のステアリングシャフトの周りに該ステアリングシャフトを覆うように組み付けられる半割形状のコラムカバーを構成していることを特徴とする車両用樹脂成形品の嵌合構造。
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