JP3711293B2 - 浚渫汚泥処理方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、港湾,湖沼,河川,池,掘割等の浚渫工事において、浚渫された高含水比底泥を脱水処理する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
港湾,湖沼,河川,池,掘割等においては、時間の経過とともに、堆積してゆく土砂,ゴミ,ヘドロ等を取除くことで、水深の確保,悪臭の発生防止,水生物の保護を図る場合が多い。この浚渫工事から発生する浚渫底泥は、含水率が高い液体又は、半固体状態であり、浚渫汚泥とも呼称されている。
【0003】
従来からこの浚渫汚泥は、▲1▼大容量の槽を利用した天日乾燥処理、▲2▼石灰系の固化材と浚渫汚泥の混合による吸水脱水、▲3▼海面埋立、等により行なわれてきた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前記従来方法により浚渫汚泥処理を行なう場合、最近次の問題が顕著になっている。
【0005】
▲1▼ 天日乾燥処理方法
浚渫汚泥を天日乾燥処理する場合には、次の4つの欠点がある。
第1に、広大な面積の天日乾燥槽を必要とし、そのための用地の取得が困難になってきている。
第2に、天日乾燥には、1〜3年程度長期間が必要である。
第3に、生成される脱水ケーキの組成成分に、挟雑物(ゴミ),石塊,砂,細粒度の混合物が含まれ、このため用材化が困難となる。
第4に、処理後の脱水汚泥の水分分布に、場所による大幅なバラツキがある。
【0006】
▲2▼ 石灰系の固化材との混合による脱水処理方法
浚渫汚泥を石灰系の固化材との混合により脱水する場合には、この固化反応が石灰成分と浚渫汚泥中の水との化学反応によるものであるため、脱水後の汚泥成分中の石灰分から生じるアルカリ成分流出による2次汚染が環境を悪化させる要因になる場合が指摘されている。
【0007】
▲3▼ 海面埋立による処理方法
浚渫汚泥を海面埋立することは、処理が簡単であること、処理が短時間に大量に効率よく行なわれることから、従来頻繁に行なわれてきた。しかし、海面埋立地の減少,埋立てによる海洋汚染,漁業資源への悪影響防止,等の必要性から規制が強化されつつある。
【0008】
本発明は前記の課題を解決した浚渫汚泥処理方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記の目的を達成するため、本発明に係る浚渫汚泥処理方法は、浚渫工事において、バケット浚渫汚泥をバースクリーン又は、振動グリズリーバーを用いてゴミ、木片、浮遊物等の挟雑物を除去し、該汚泥を解砕機にてスラリー化し、スラリー化した汚泥を振動篩にかけ、石塊、礫と砂分を個別に分離脱水し、分離した汚泥をサイクロンにより細粒土及び、水分を分離し、前記サイクロンにより分離された分離浮遊固形物や取り残しの大粒子をさらに細粒振動篩にて除去し、前記別々に分離された石塊、礫、砂分、分離浮遊固形物や取り残しの大粒子を各成分毎に建設用に材料化するとともに、最後に残った細粒土を1.9MPa〜5.9MPaの圧力を用いてフィルタープレスにより脱水して、コーン指数4以上の脱水ケーキ(低含水率土)を得て、前記脱水処理により生成したケーキを細粒まで解砕して土と同様に用材化することを特徴とする。
また、浚渫工事において、ポンプ浚渫汚泥を円筒形回転式の荒目スクリーンにて汚泥中のゴミ、木片、浮遊物等の挟雑物を除去し、続いて該汚泥をスパイラル型分級機にて、石塊、礫、砂分を個別に分離脱水し、続いて円筒形回転式の細目スクリーンにて、分離浮遊固形物や取り残しの大粒子を除去し、前記別々に分離された石塊、礫、砂分、分離浮遊固形物や取り残しの大粒子を各成分毎に建設用に材料化するとともに、最後に残った細粒土を1.9MPa〜5.9MPaの圧力を用いてフィルタープレスにより脱水して、コーン指数4以上の脱水ケーキ(低含水率土)を得て、前記脱水処理により生成したケーキを細粒まで解砕して土と同様に用材化することを特徴とする。
このとき、最後に残った細粒土を3.8MPaの圧力を用いてフィルタープレスにより脱水するようにしてもよい。
【0010】
さらに本発明を詳しく説明する。浚渫工事の工法としては、主にバケットを使用したバケット浚渫と、水中用のカッタ羽根付サンドポンプを使用したポンプ浚渫の2方法がある。いずれの工法で浚渫された浚渫汚泥も、ともに水分を多く含み後処理の取扱いが難しい汚泥である。
【0011】
本発明では、前記の方法で浚渫した浚渫汚泥を脱水処理し、脱水後の後処理を容易にするとともに、汚泥の脱水成分の用材化を目指している。
【0012】
浚渫汚泥を脱水処理するには、まず、浚渫汚泥中に含まれる成分を次の順番で分離する。
▲1▼ 挟雑物(ゴミ,木片,浮遊物等)
▲2▼ 石塊,礫
▲3▼ 砂
▲4▼ 細粒土及び水分
【0013】
前記成分は次の方法で分離するが、バケット浚渫とポンプ浚渫による各汚泥の分離手段は若干相異する。
バケット浚渫の場合
o 浚渫汚泥中の挟雑物をバースクリーン又は、振動グリズリーバーを用いて他の成分及び、水分と分離する。この際、必要な場合には磁選機を用いて鉄片を除去する。
o 次に固結分をスラリー化するため、浚渫汚泥解砕機で解砕し、必要に応じて加水して浚渫土をスラリー化する。
o スラリー化した浚渫土を振動篩にかけ、石塊,礫と砂分を個別に分離脱水する。
o サイクロンにより細粒土及び、水分を分離する。
o 細目のスクリーンを付けた振動篩を通して浮遊する固形物を分離する。
【0014】
ポンプ浚渫の場合
o ポンプ浚渫による浚渫汚泥は、スラリー化しているため浚渫汚泥中の挟雑物を円筒形回転式篩により他の成分及び、水と分離する。
o 次に、礫,砂分をスパイラル状の回転スクリューを備えたスパイラル型分級機によって、他の成分及び水と分離する。
o 細目のスクリューを付けた円筒形回転式篩により浮遊する固形物を分離する。
【0015】
細粒分の分離(バケット浚渫,ポンプ浚渫共通)
最後に残った細粒分及び、水分を1.9MPa 〜5.9MPa の圧力で高圧フィルタープレス(特開平6−106200等で公知の技術)に打込み、脱水処理する。脱水処理によりできた脱水ケーキを用材化するため、最終プロセスにケーキ粉砕のためのケーキ解砕機を使用してもよい。
【0016】
前記の一連の設備を用いて浚渫汚泥の分離作業及び、脱水作業を行うことにより、この浚渫汚泥を後処理及び各成分の土建用等への用材化が極めて容易な形に分離処理することができる。
【0017】
なお、バケット浚渫の場合と、ポンプ浚渫の場合、機器構成は、交互に部分的又は、全体を入れ替えて使用することができる。
【0018】
【作用】
本発明によると次の作用がある。
細粒分の分離
中継スラリー槽に貯留されたスラリーを、スラリー高圧打込ポンプを用いて高圧フィルタープレスの濾布により固液分離し、分離水分は高圧フィルタープレス濾水槽に送り、脱水バッチ処理完了後、生成した脱水ケーキを、高圧フィルタープレスの開枠により、ベルトコンベヤ上に排出し、脱水ケーキピットに貯留する。
【0019】
この高圧フィルタープレスへの圧入濾過圧力を処理スラリーの脱水性により1.9MPa(20kgf/cm2)〜5.9MPa(60kgf/cm2)の間で予めセットし、脱水処理することにより、低含水率且つ、固体状のダッチコーンを用いた上質のコーン強度試験によるコーン指数4以上の安定した固い脱水ケーキを得ることができる。
【0020】
中継スラリー槽には、高圧フィルタープレスの濾過を促進させるための添加剤(凝集剤,濾過助材等)、脱水ケーキの強度を向上させるための固化剤を添加することも可能である。
【0021】
高圧フィルタープレスへの圧入濾過圧力と脱水時間,脱水ケーキ含水率,脱水ケーキの性状の関係の実験例を次に示す。
【0022】
発明者らの実験によれば、表1に示すように、1.9MPa を下回る脱水圧力における脱水では、生成した脱水ケーキが半固体状の不安定なものとなり、後処理が困難となる。また、5.9MPa 以上の脱水圧力で脱水しても、脱水時間の短縮及び、脱水ケーキ含水率の低下の効果が少なくなり、非効率的な操業となる。従って、実用的な濾過圧力は1.9MPa 〜5.9MPa の間の圧力となることが確認された。
【0023】
【表1】
【0024】
【実施例】
図1から図5を参照して本発明の実施例を説明する。
図1は、バケット浚渫の場合の浚渫汚泥処理方法を実施する設備の全体図を、図2と図3は浚渫汚泥処理設備と分離脱水処理設備の拡大図を示す。
【0025】
図1、図2に示すように浚渫作業に際して、まず浚渫バケット2を備えたバケット浚渫船1により浚渫土41を水路40から浚渫し、バケット浚渫汚泥槽3に輸送,貯留する。このバケット浚渫汚泥槽3に貯留した浚渫土を汚泥コンベヤ4により連続的に又は、建設機械を使いバケット(図示せず)によりバッチ方式でバースクリーン又は、振動グリズリーバー6に送り大型の木材,大型の石,金属片等の1次分離挟雑物16を1次分離する。又このとき、鉄片は選磁機5により吸着除去する。1次分離完了後の汚泥は1次分離汚泥槽7に貯留する。分離された1次分離挟雑物16は図のように山積貯留する。
【0026】
一方、1次分離汚泥槽7に貯留された1次分離汚泥は、円筒形解砕,洗浄機8により固形分をスラリー化するとともに、石塊,礫,砂に付着した細粒土を洗い落し処理する。
【0027】
処理後のスラリーを振動篩9にかけ、石塊,礫17及び、砂18に分離する。下段の篩9bは、石塊,礫17の分離用、上段の篩9aは砂18の分離用篩であり、サイクロン用循環ポンプ10により、液体サイクロン12と2次分離スラリー槽11を循環させながら2次分離を行う。液体サイクロン12をオーバフローしたスラリーは、細粒振動篩13により、3次分離浮遊固形物19や取残しの大粒子を分級する。この3次分離が完了したスラリーをスラリー移送ポンプ15により、中継スラリー槽34に輸送し貯留する。
【0028】
中継スラリー槽34は図3に拡大図示する分離脱水処理設備に組込まれており、この中継スラリー槽34に貯留されたスラリーを、スラリー高圧打込ポンプ35を用いて高圧フィルタープレス36に圧入,濾過し、濾水は高圧フィルタープレス濾水槽38に貯留し、脱水バッチ完了後の高圧フィルタープレス36の開枠により、取出された脱水ケーキを脱水ケーキコンベヤ37により脱水ケーキピット39に貯留する。
【0029】
スラリー高圧打込ポンプ35と高圧フィルタープレス36の組合せにより、1.9MPa 〜5.9MPa の圧力によるスラリー脱水が可能となり、含水率が低くて、固いスラリー脱水ケーキを得ることができる。このスラリー脱水ケーキは、ケーキ解砕機42を使用して、細粒に砕くことにより、含水率の低い細粒度の性状に容易に改善することができる。
【0030】
次に、図4はポンプ浚渫の場合の浚渫汚泥処理方法を実施する設備の全体図を、図5は浚渫汚泥処理設備の拡大図を示す。
同図において、浚渫用水中サンドポンプ21を備えたポンプ浚渫船20により浚渫土41を水路40から浚渫し、円筒形回転式篩(荒目スクリーン)22に送り、大型の木材,大型の石,金属片等の1次分離挟雑物31を1次分離する。1次分離完了後のスラリーは、円筒形回転式篩下スラリー槽23に貯留された後、スパイラル分級機下スラリー槽25に貯留される。
【0031】
前記スパイラル分級機下スラリー槽25に貯留されたスラリーは、スラリー移送ポンプ26により円筒形回転式篩(細目スクリーン)27に送られ、3次分離浮遊固形物33や、取残しの大粒子を分級し、円筒形回転式篩下スラリー槽28に貯留される。この3次分離が完了したスラリーを濃縮槽29で動沈降濃縮槽底部より、濃縮槽引抜ポンプ30により濃縮後のスラリーを中継スラリー槽34に輸送し貯留する。
【0032】
中継スラリー槽34に送られたスラリーが分離脱水処理設備において脱水処理されて脱水ケーキが生成され、この脱水ケーキが必要に応じてケーキ解砕機42を用いて細粒に砕かれることは、図3に示すバケット浚渫の汚泥処理の場合と同
じである。
【0033】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によると、浚渫汚泥を挟雑物,石塊,礫,砂,細粒土の脱水ケーキの各成分に分離し、後処理を容易にし、且つ種類別に分離することにより、各成分毎の土建用等の材料としての用材化を容易にする効果を得ることができる。
さらに、細粒土の脱水ケーキの含水率を低くし、且つ必要に応じて解砕し、細粒化することにより、汚泥を土と同様に扱える性状に変化させることができ、脱水ケーキの用途を大幅に拡大できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】バケット浚渫の場合の浚渫汚泥処理方法を実施する設備の全体図である。
【図2】図1の浚渫汚泥処理設備の拡大図である。
【図3】図1の細粒分の分離脱水処理設備の拡大図である。
【図4】ポンプ浚渫の場合の浚渫汚泥処理方法を実施する設備の全体図である。
【図5】図4の浚渫汚泥処理設備の拡大図である。
【符号の説明】
1 バケット浚渫船
2 浚渫バケット
3 バケット浚渫汚泥槽
4 汚泥コンベヤ
5 磁選機
6 バースクリーン又は振動グリズリーバー
7 1次分離汚泥槽
8 円筒回転形解砕,洗浄機
9 振動篩
10 サイクロン用循環ポンプ
11 2次分離スラリー槽
12 液体サイクロン
13 細粒振動篩
14 3次分離スラリー槽
15 スラリー移送ポンプ
16 1次分離挟雑物
17 2次分離石塊及び礫
18 2次分離砂
19 3次分離浮遊固形物
20 ポンプ浚渫船
21 浚渫用水中サンドポンプ
22 円筒形回転式篩(荒目スクリーン)
23 円筒形回転式篩下スラリー槽
24 スパイラル型分級機
25 スパイラル分級機下スラリー槽
26 スラリー移送ポンプ
27 円筒形回転式篩(細目スクリーン)
28 円筒形回転式篩下スラリー槽
29 濃縮槽
30 濃縮槽引抜ポンプ
31 1次分離挟雑物
32 2次分離礫及び砂
33 3次分離浮遊固形物
34 中継スラリー槽
35 スラリー高圧打込ポンプ
36 高圧フィルタープレス
37 脱水ケーキコンベヤ
38 高圧フィルタープレス濾水槽
39 脱水ケーキピット
40 浚渫水路
41 浚渫土
42 脱水ケーキ解砕機
43 解砕済の脱水ケーキ
Claims (3)
- 浚渫工事において、バケット浚渫汚泥をバースクリーン又は、振動グリズリーバーを用いてゴミ、木片、浮遊物等の挟雑物を除去し、
該汚泥を解砕機にてスラリー化し、
スラリー化した汚泥を振動篩にかけ、石塊、礫と砂分を個別に分離脱水し、
分離した汚泥をサイクロンにより細粒土及び、水分を分離し、
前記サイクロンにより分離された分離浮遊固形物や取り残しの大粒子をさらに細粒振動篩にて除去し、
前記別々に分離された石塊、礫、砂分、分離浮遊固形物や取り残しの大粒子を各成分毎に建設用に材料化するとともに、
最後に残った細粒土を1.9MPa〜5.9MPaの圧力を用いてフィルタープレスにより脱水して、コーン指数4以上の脱水ケーキ(低含水率土)を得て、前記脱水処理により生成したケーキを細粒まで解砕して土と同様に用材化することを特徴とする浚渫汚泥処理方法。 - 浚渫工事において、ポンプ浚渫汚泥を円筒形回転式の荒目スクリーンにて汚泥中のゴミ、木片、浮遊物等の挟雑物を除去し、
続いて該汚泥をスパイラル型分級機にて、石塊、礫、砂分を個別に分離脱水し、
続いて円筒形回転式の細目スクリーンにて、分離浮遊固形物や取り残しの大粒子を除去し、
前記別々に分離された石塊、礫、砂分、分離浮遊固形物や取り残しの大粒子を各成分毎に建設用に材料化するとともに、
最後に残った細粒土を1.9MPa〜5.9MPaの圧力を用いてフィルタープレスにより脱水して、コーン指数4以上の脱水ケーキ(低含水率土)を得て、前記脱水処理により生成したケーキを細粒まで解砕して土と同様に用材化することを特徴とする浚渫汚泥処理方法。 - 最後に残った細粒土を3.8MPaの圧力を用いてフィルタープレスにより脱水することを特徴とする請求項1又は2記載の浚渫汚泥処理方法。
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|---|---|---|---|
| JP08772895A JP3711293B2 (ja) | 1995-03-22 | 1995-03-22 | 浚渫汚泥処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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| JP08772895A JP3711293B2 (ja) | 1995-03-22 | 1995-03-22 | 浚渫汚泥処理方法 |
Publications (2)
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ID=13922985
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Country Status (1)
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-
1995
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