JP3721987B2 - 内燃機関の始動制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関と、内燃機関を始動するための電動機と、発電機とを備えたハイブリッド車両における内燃機関の始動制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、車両に搭載された内燃機関の燃費を向上する技術としてハイブリッド車両が提案されており、このような技術を採用したハイブリッド車両が、例えば、特開平11−147424号公報にて開示されている。この公報記載のハイブリッド車両は、エンジンの出力軸とモータジェネレータの駆動軸とが電磁クラッチを介してベルトにより連結されている。エンジンの暖機完了後において、車両が一時停止状態になると電磁クラッチが開放されてエンジンが自動停止される。車両発進時には、電磁クラッチを接続してバッテリの電気エネルギーによりモータジェネレータを駆動させて走行する。このとき、エンジンの駆動軸を強制回転させてモータリングした後に、ファイヤリングを開始してエンジンを再始動する。ファイヤリング開始時には吸入空気量と相対関係のある吸気圧力に基づいた量の燃料が供給される。ファイヤリング後にはモータジェネレータを発電機能に切り替えてエンジンの動力により発電を行い、バッテリを充電するようになっている。
【0003】
図3はエンジンの自動始動時におけるモータリング回転速度と吸気通路に発生する圧力との関係を示す説明図である。モータリング回転速度が小さいほど吸気圧力は大きくなり、モータリング回転速度が大きいほど吸気圧力は小さくなる。
【0004】
図4はエンジンの自動始動時におけるエンジン回転速度の変化を示す説明図である。従って、モータリングからファイヤリングに移行する際、吸気圧力が大きい場合には吸入空気量も多くなって燃料供給量が多くなり、出力トルクが増大してエンジン回転速度が目標回転速度よりも吹き上がることとなる。また、吸気圧力が小さい場合には吸入空気量も少なくなって燃料供給量が少なくなり、出力トルクが減少してエンジン回転速度が目標回転速度から落ち込むこととなる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記ハイブリッド車両では、バッテリの充電状態(SOC)の低下等によりモータリング時のモータジェネレータの回転速度が小さい場合、図6に示すように、吸気通路の負圧発生量が小さくなり、吸気圧力は実線で示されるように、モータリング回転速度を維持するための目標吸気圧力(破線で示す)よりも大きな値となる。これに伴って、ファイヤリング開始時の吸入空気量は実線で示されるように、目標吸入空気量(破線で示す)よりも大きくなる。従って、ファイヤリング開始時の燃料供給量が多くなり、ファイヤリング後のエンジン回転速度が実線で示されるように吹き上がることとなり、走行ショックを招くおそれがある。
【0006】
ファイヤリング後におけるモータジェネレータによる発電はエンジンに対しては負荷となる。ところが、ファイヤリング後におけるモータジェネレータに対する発電要求量はバッテリのSOCに基づいて設定されるようになっている。従って、吸気通路の吸気圧力(又は吸入空気量)とバッテリのSOCの状態とによってエンジン回転速度の吹き上がりを抑制することができず、走行ショックの発生を抑制しきれないことがあった。
【0007】
本発明は上記の事情を鑑みてなされたものであって、その目的は、内燃機関の始動時においてファイヤリング後の機関回転速度の吹き上がりや落ち込みを好適に抑制することができる内燃機関の始動制御装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
請求項1に記載の発明は、内燃機関と、前記内燃機関の出力軸に連結可能な電動機と、前記内燃機関の出力軸に連結可能な発電機とを備え、前記内燃機関の停止時に前記電動機の駆動力により前記内燃機関を強制回転させてモータリングした後に、ファイヤリングを開始して前記内燃機関を始動するとともに、ファイヤリング後において前記内燃機関の動力により前記発電機による発電を行うようにした内燃機関の始動制御装置において、前記内燃機関のモータリングからファイヤリングへの移行時の吸入空気量又は吸気圧力を検出する検出手段と、前記検出手段により検出された吸入空気量とファイヤリング後の目標吸入空気量との差又は前記検出手段により検出された吸気圧力とファイヤリング後の目標吸気圧力との差に基づいてファイヤリング後の前記発電機に対する要求発電量を設定する発電量設定手段とを備えることを特徴とする。
【0009】
内燃機関の停止状態から内燃機関を始動する際、バッテリの状態よりモータリング時の回転速度が所定回転速度と異なる場合、吸気通路の吸気圧力は目標吸気圧力からずれた値となる。これに伴って、ファイヤリング開始時の吸入空気量も目標吸入空気量からずれた値となり、ファイヤリング後の機関回転速度の吹き上がりや落ち込みが発生することになる。このとき、ファイヤリング後における発電機による発電量は内燃機関の負荷となるが、この負荷量(要求発電量)の大きさが機関回転速度の安定化に影響を与える。この点に関して、請求項1の構成によれば、内燃機関のモータリングからファイヤリングへの移行時の吸入空気量又は吸気圧力に基づいてファイヤリング後の発電機に対する要求発電量が設定される。従って、ファイヤリング後の内燃機関の回転速度の吹き上がりや落ち込みを好適に抑制することができる。
【0011】
ところで、内燃機関の吸入空気量は吸気通路の吸気圧力と相対関係があり、吸気圧力に基づいて吸入空気量を求めることもできる。また、内燃機関の吸気圧力は吸気通路の下流で検出されるので、検出精度が高い。従って、この吸気圧力に基づいて設定されるファイヤリング後の発電機に対する要求発電量は適正なものとなり、ファイヤリング後の内燃機関の回転速度の吹き上がりや落ち込みをより好適に抑制することができる。
【0013】
さらに、吸入空気量とファイヤリング後の目標吸入空気量との差又は吸気圧力とファイヤリング後の目標吸気圧力との差に基づいて、ファイヤリング後の発電機に対する要求発電量が設定されるので、その要求発電量はより適正なものとなり、ファイヤリング後の内燃機関の回転速度の吹き上がりや落ち込みをより好適に抑制することができる。
【0014】
請求項に記載の発明は、請求項1に記載の内燃機関の始動制御装置において、前記電動機及び発電機は、バッテリの電気エネルギーにより作動するモータ機能と、前記内燃機関の動力により作動する発電機能とを備えたモータジェネレータであることを特徴とする。
【0015】
請求項の構成によれば、モータ機能と発電機能とを備えたモータジェネレータを一つ設ければ済み、部品点数を低減してコスト上昇を抑制することができるとともに、その設置スペースをも小さくすることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
図1は、上述した発明が適用された内燃機関及びその制御装置のシステム構成図である。ここでは内燃機関としてガソリン式エンジン(以下、「エンジン」と称す)2が用いられている。このエンジン2は自動車駆動用として車両に搭載されている。
【0017】
エンジン2が発生する動力(機械エネルギー)は、エンジン2のクランク軸2aからトルクコンバータ4及びオートマチックトランスミッション(以下、「A/T」と称す)6を介して、出力軸6b側に出力され、最終的に車輪に伝達される。更に、エンジン2が発生する動力は、クランク軸2aに接続されている電磁クラッチ10及びプーリ12を介して、ベルト14に伝達される。そして、このベルト14により伝達された動力により、別のプーリ16,18,20が回転される。電磁クラッチ10は、必要に応じてプーリ12とクランク軸2aとの間で断接され、動力の非伝達・伝達を切り替え可能とするものである。
【0018】
上記プーリ16によってパワーステアリング用ポンプ22が駆動して、パワーステアリング用の油圧を発生させる。またプーリ18によりエアコン用コンプレッサ24を駆動する。
【0019】
プーリ20によってモータジェネレータ(以下、「M/G」と称す)26が駆動されてM/G26は発電機として機能する。M/G26はインバータ28に電気的に接続されている。このインバータ28はM/G制御用の電子制御装置(以下、「M/GECU」と称す)32から入力する発電指令に基づいてM/G26から電力源であるバッテリ30への電気エネルギーの充電を行わせる。
【0020】
また、エンジン2の停止状態の場合等において、M/G26はインバータ28からの制御信号に基づいてモータとして機能する。この際、インバータ28はM/GECU32から入力する電流指令に基づいてバッテリ30からM/G26への電気エネルギーの供給を調整してM/G26の回転速度を可変とする機能を果たす。
【0021】
M/GECU32は電子制御装置(以下、「ECU」と称す)38と交信を行う。M/GECU32にはバッテリ30の充電量(SOC)の情報が入力されている。M/GECU32は、マイクロコンピュータを中心として構成されている。M/GECU32は内部のROMに書き込まれているプログラムに応じて必要な演算処理を実行し、その演算結果に基づいて電磁クラッチ10、インバータ28、M/G26等を駆動制御する。
【0022】
エンジン2の通常の運転状態において、M/GECU32は電磁クラッチ10を接続してエンジン2の動力によりM/G26を回転させることにより発電を行わせる。この際、M/GECU32はバッテリ30のSOCに応じた要求発電量を算出し、この要求発電量に応じた発電指令をインバータ28に出力する。この発電司令に基づいてインバータ28によりM/G26の発電量が制御され、その発電エネルギーによってバッテリ30が充電される。
【0023】
また、エンジン2の自動始動時において、エンジン2のファイヤリング後にエンジン2の動力によりM/G26に発電を行わせる。この場合には、M/GECU32はバッテリ30のSOCに応じた発電量に対して、吸気通路2bの吸気圧力に応じた発電量を加えることによりM/G26に対する要求発電量を設定する。そして、M/GECU32はこの要求発電量に応じた発電指令をインバータ28に出力し、M/G26の発電量を制御する。
【0024】
また、エンジン2の自動停止後の停止状態において、パワーステアリング用ポンプ22及びエアコン用コンプレッサ24等の補機の駆動要求が発生すると、M/GECU32はその駆動要求に基づく電流指令をインバータ28に出力する。この電流司令に基づいてインバータ28によりM/G26が作動されて補機が駆動される。
【0025】
ECU38には、A/T6の出力軸6bの回転速度を検出する出力軸回転数センサ、アクセルペダルの踏み込み有無を検出するアイドルスイッチ、アクセルペダルの踏み込み量(アクセル開度ACCP)を検出するアクセル開度センサ、エンジン2への吸気通路2bに設けられて吸入空気量を調整するスロットルバルブ2cの開度(スロットル開度TA)を検出するスロットル開度センサ、A/T6のシフト位置SHFTを検出するシフト位置センサ、エンジン回転速度NEを検出するエンジン回転数センサ、ブレーキペダルの踏み込み有無を検出するブレーキスイッチ、エンジン冷却水温THWを検出する水温センサあるいはその他のセンサ類の検出値が入力される。また、ECU38には、吸気通路2bのスロットルバルブ2cの下流に設けられて吸気圧力を検出する吸気圧センサ8の検出値が入力される。さらに、ECU38には、運転者がエコランシステムの作動を有効化するためのエコランスイッチ、エアコンの作動を有効化するためのエアコンスイッチの操作信号が入力される。エコランシステムとは、交差点等での車両停車状態において、燃料供給を停止してエンジン2を停止させることにより燃料消費を低減し、排気ガスの排出量を低減する運転制御システムである。
【0026】
ECU38は、マイクロコンピュータを中心として構成されており、前記M/GECU32と交信を行う。ECU38は内部のROMに書き込まれているプログラムに応じて必要な演算処理を実行する。ECU38はこの演算結果に基づいて、スロットルバルブ2cの開度を調整するスロットルバルブモータ2d、スタータ44、エンジン2の吸気ポート又は燃焼室内に燃料を噴射供給する燃料噴射弁42あるいはイグナイタ、その他のアクチュエータ類を駆動することにより、エンジン2やA/T6を好適に制御する。
【0027】
また、ECU38は運転者によってエコランスイッチがオン操作された場合に、車両が所定の運転状態になると、エンジン2の自動停止処理及び自動始動処理を実行する。
【0028】
エンジン2の自動停止処理に際して、ECU38は車両の運転状態、例えば、水温センサにて検出されるエンジン冷却水温THW、アイドルスイッチにて検出されるアクセルペダルの踏み込み有無、バッテリ30の電圧、ブレーキスイッチから検出されるブレーキペダルの踏み込み有無、及び出力軸回転数センサの検出値から換算して得られる車速SPD等に基づいて自動停止条件が成立したか否かを判定する。例えば、(1)エンジン2が暖機後でありかつ過熱していない状態(エンジン冷却水温THWが水温上限値THWmaxよりも低く、かつ水温下限値THWminより高い)、(2)アクセルペダルが踏まれていない状態(アイドルスイッチ・オン)、(3)バッテリ30の充電量(SOC)がある程度以上である状態(バッテリ電圧が基準電圧以上)、(4)ブレーキペダルが踏み込まれている状態(ブレーキスイッチ・オン)、及び(5)車両が停止している状態(車速SPDが0km/h)であるとの条件(1)〜(5)がすべて満足された場合に自動停止条件が成立したと判定する。なお、バッテリ30のSOC情報は前記M/GECU32との交信にて取得される。
【0029】
一方、運転者が交差点等にて自動車を停止させたことにより、自動停止条件が成立した場合には、ECU38はエンジン停止処理を実行する。例えば、燃料噴射弁42からの燃料噴射が停止され、更に点火プラグによるエンジン2の燃焼室内の混合気への点火制御も停止される。このことにより燃料噴射と点火とが停止して、直ちにエンジン2の運転は停止する。
【0030】
次に、ECU38及びM/GECU32が実行するエンジン2の自動始動処理について詳細に説明する。
図2はECU38及びM/GECU32が実行する自動始動処理を示すフローチャートである。本処理は予め設定されている短時間毎に周期的に繰り返し実行される処理である。本処理が開始されると、まず、ステップ100で、ECU38は車両の運転状態、ここでは、例えば、自動停止処理にて読み込んだデータと同じ、エンジン冷却水温THW、アクセル開度ACCP、バッテリ30の電圧、ブレーキスイッチの状態及び車速SPD等を読み込む。
【0031】
次のステップ110にてECU38は車両の運転状態に基づいて自動始動条件が成立したか否かを判定する。例えば、自動停止処理によるエンジン停止状態にあるとの条件下で、(1)エンジン2が暖機後でありかつ過熱していない状態(エンジン冷却水温THWが水温上限値THWmaxよりも低く、かつ水温下限値THWminより高い)、(2)アクセルペダルが踏まれていない状態(アイドルスイッチ・オン)、(3)バッテリ30の充電量(SOC)がある程度以上である状態(バッテリ電圧が基準電圧以上)、(4)ブレーキペダルが踏み込まれている状態(ブレーキスイッチ・オン)、及び(5)車両が停止している状態(車速SPDが0km/h)であるとの条件(1)〜(5)の内の1つでも満足されなかった場合に自動始動条件が成立したと判定する。上述した自動始動条件の(1)〜(5)は、自動停止条件にて用いた各条件と同じ内容であったが、これに限る必要はなく、条件(1)〜(5)以外の条件を設定しても良く、また条件(1)〜(5)の内のいくつかに絞っても良い。ステップ110で自動始動条件が成立していないと判定されると、ECU38は本処理を一旦終了する。
【0032】
ステップ110で自動始動条件が成立したと判定されると、ECU38はM/GECU32に対して自動始動司令を転送する。ステップ120においてM/GECU32は自動始動司令に基づいて電磁クラッチ10を接続し、インバータ28を介してM/G26を回転させることによりエンジン2のクランク軸2aを強制的に回転させてモータリングを行う。
【0033】
次のステップ130でM/GECU32はモータリング時において吸気圧センサ8にて検出された吸気圧力pnからエンジン運転時にモータリング回転速度と同一の回転速度を維持するための目標吸気圧力ptを引くことにより差圧Δpを算出する。
【0034】
続くステップ140において、M/GECU32は次式に基づいてファイヤリング後の要求発電量mgtrqを算出する。
mgtrq=Δp*k+mgtrq0
なお、上式においてmgtrq0はバッテリ30のSOC状態に応じて必要とされる発電量であり、kは差圧Δpを発電量に換算するための係数である。
【0035】
モータリング時間が所定時間に達するとともに、エンジン回転速度が所定回転速度に達すると、ステップ150においてECU38は燃料噴射処理と点火時期制御処理とを実行してエンジン2を燃焼させてファイヤリングを行う。この際、ECU38は吸気圧力pnとエンジン回転速度とに基づいて理論空燃比となるように燃料噴射量を設定する。
【0036】
ステップ160において、M/GECU32はファイヤリング後において、前記ステップ140にて算出した要求発電量に応じた発電指令をインバータ28に出力し、M/G26の発電量を制御する。
【0037】
図5は実施の形態のエンジン2の始動時における動作を示す。今、バッテリ30のSOC状態の低下等によりエンジン2のモータリング時のエンジン回転速度が小さい場合、吸気通路の負圧発生量が小さくなり、吸気圧力は実線で示されるように、モータリング回転速度を維持するための目標吸気圧力(破線で示す)よりも大きな値となる。これに伴って、ファイヤリング開始時の吸入空気量は実線で示されるように、目標吸入空気量(破線で示す)よりも大きくなる。従って、ファイヤリング開始時の燃料供給量が多くなり、ファイヤリング後のエンジン回転速度は鎖線で示されるように吹き上がろうとする。
【0038】
しかしながら、ファイヤリング後のM/G26に対する要求発電量は、バッテリ30のSOC状態に応じて必要とされる発電量に、吸気圧力pnと目標吸気圧力ptとの差圧Δp分の発電量を加えた値に設定される。従って、ファイヤリング後のエンジン2の回転速度の吹き上がりや落ち込みが好適に抑制されるようになる。
【0039】
以上説明した本実施形態によれば、以下の効果が得られる。
・ 本実施形態では、エンジン2の自動始動時においてモータリングからファイヤリングへの移行時の吸気圧力に基づいてファイヤリング後のファイヤリング後のM/G26に対する要求発電量を設定して発電を行うようにした。従って、ファイヤリング後のエンジン2の回転速度の吹き上がりや落ち込みを好適に抑制することができる。
【0040】
・ また、吸気通路2bの吸気圧力はエンジン2の吸入空気量と相対関係があり、吸気圧力は吸気通路2bの下流で検出されるので、検出精度が高い。しかも、吸気通路2bの吸気圧力とファイヤリング後の目標吸気圧力との差に基づいて、ファイヤリング後のM/G26に対する要求発電量が設定される。従って、この吸気圧力に基づいて設定されるM/G26の要求発電量はより適正なものとなり、ファイヤリング後のエンジン2の回転速度の吹き上がりや落ち込みをより好適に抑制することができる。
【0041】
・ 本実施形態では、モータ機能と発電機能とを備えたM/G26としたので、M/G26を一つ設ければ済み、部品点数を低減してコスト上昇を抑制することができるとともに、その設置スペースをも小さくすることができる。
【0042】
なお、実施の形態は以下のように変更することも可能である。
・ 上記実施形態では、エンジン2の再始動時におけるM/G26に対する要求発電量を吸気圧力に基づいて設定したが、この要求発電量をモータリングからファイヤリングへの移行時の吸入空気量に基づいて設定してもよい。すなわち、吸気圧力及びエンジン回転速度に基づいてエンジン2の各気筒への空気の充填効率が求められ、この充填効率に基づいて各気筒への吸入空気量を求めることができるためである。なお、この場合には、エンジン2のモータリングを回転速度を維持することができる目標吸入空気量を予め設定しておく。そして、ステップ130において吸入空気量と目標吸入空気量との差を求め、ステップ140において吸入空気量差に基づいて要求発電量を算出すればよい。なお、補正係数kの値は差圧Δpのそれとは異なる値となる。この場合にも、上記と同様の作用及び効果を得ることができる。
【0043】
・ また、吸気通路2bにおいてエアクリーナ下流にエアフロメータを設けた構成の場合には、エアフロメータにて検出される実際の吸入空気量に基づいてエンジン2の再始動時におけるM/G26に対する要求発電量を設定してもよい。この場合にも、上記とほぼ同様の作用及び効果を得ることができる。
【0044】
次に、上記実施形態から把握できる他の技術的思想を、以下に記載する。
・ 請求項に記載の内燃機関の始動制御装置において、前記発電量設定手段は、前記電動機に電気エネルギーを供給するバッテリの状態に応じた発電量を加味して、前記発電機に対する要求発電量を設定するものである内燃機関の始動制御装置。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態の内燃機関及びその制御装置のシステム構成図。
【図2】実施の形態の自動始動処理を示すフローチャート。
【図3】内燃機関のモータリング回転速度と吸気圧力との関係を示す説明図。
【図4】内燃機関のモータリング及びファイヤリングにおけるエンジン回転速度の変化を示す説明図。
【図5】実施の形態のエンジンの始動時における動作を示す説明図。
【図6】従来のエンジンの始動時における動作を示す説明図。
【符号の説明】
2…エンジン、2a…クランク軸、2b…吸気通路、2c…スロットルバルブ、2d…スロットルバルブモータ、4…トルクコンバータ、6…A/T、6b…出力軸、8…吸気圧センサ、10…電磁クラッチ、12…プーリ、14…ベルト、16,18,20…プーリ、22…パワーステアリング用ポンプ、24…エアコン用コンプレッサ、26…モータジェネレータ(M/G)、28…インバータ、30…バッテリ、32…M/GECU、38…ECU、42…燃料噴射弁、44…スタータ。

Claims (2)

  1. 内燃機関と、前記内燃機関の出力軸に連結可能な電動機と、前記内燃機関の出力軸に連結可能な発電機とを備え、
    前記内燃機関の停止時に前記電動機の駆動力により前記内燃機関を強制回転させてモータリングした後に、ファイヤリングを開始して前記内燃機関を始動するとともに、ファイヤリング後において前記内燃機関の動力により前記発電機による発電を行うようにした内燃機関の始動制御装置において、
    前記内燃機関のモータリングからファイヤリングへの移行時の吸入空気量又は吸気圧力を検出する検出手段と、
    前記検出手段により検出された吸入空気量とファイヤリング後の目標吸入空気量との差又は前記検出手段により検出された吸気圧力とファイヤリング後の目標吸気圧力との差に基づいてファイヤリング後の前記発電機に対する要求発電量を設定する発電量設定手段と
    を備える内燃機関の始動制御装置。
  2. 請求項1に記載の内燃機関の始動制御装置において、
    前記電動機及び発電機は、バッテリの電気エネルギーにより作動するモータ機能と、前記内燃機関の動力により作動する発電機能とを備えたモータジェネレータである内燃機関の始動制御装置。
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