JP3732359B2 - 情報仲介・統合装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンピュータネットワーク上で接続された質問を受け付ける利用者端末と情報源である複数のデータベースエージェントとの間にあり、当該利用者端末とデータベースエージェントとの間における質問とその回答のやり取りを仲介する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年のインターネットの普及に代表されるネットワークシステムの発達により、分散したコンピュータ上のサービスにアクセスできる環境が整ってきた。データベースサービスを利用する際には、利用者は自分の目的に一致する情報源となるデータベースを自ら選択して個別にアクセスを行うのが普通である。しかし、多種類多数のデータベースが存在する環境下では、利用者が適切なデータベースを選択すること自体が困難である。また、選択されたデータベースに順にアクセスすることも、データベースが多数になると手間がかかる。さらに、一般にはデータベースごとにアクセスの方法が異なるため、利用者は多様なデータベースのアクセス手順をマスターする必要があり、利用者の負担が大きくなってしまう。
【0003】
このような問題の解決方法として、情報源をデータベースエージェントとしてエージェント化し、利用者が使うユーザエージェントとの間に仲介装置を置く方法がある。仲介装置はファシリテータ(facilitator)とも呼ばれ、以下の説明では仲介装置をファシリテータと称す。データベースエージェントは立ち上げ時にファシリテータに宣伝(アドバタイズ)メッセージを送り、自分が持つ情報やアクセスの方法を知らせる。ファシリテータは、他のエージェントからの質問メッセージを受け付け、ファシリテータはその宣伝メッセージの情報に基づきそのメッセージに対する回答を提供することのできるデータベースエージェントを選択し、それらのデータベースエージェントへのアクセスを代行し、得られた結果をまとめて利用者端末に返答する働きをするものである。このようにファシリテータの動作としては複数の種類があるが、代表的なものは、代行(brokering)と呼ばれるものであり、選択されたデータベースエージェントに利用者端末からの要求を転送し、データベースエージェントからの回答を受け取り、それらをまとめて利用者端末に返答する働きである。
【0004】
図10は従来の分散構成のファシリテータの概念を説明した図である。図10に示すように、ファシリテータ500は自律的に処理動作をし、利用者端末520、データベースエージェント540の間を仲介する。
【0005】
利用者端末520は、利用者からの要求(質問)を受け付ける機能を備えている。ファシリテータ500は、利用者端末520からの質問内容に応じて適切なデータベースエージェント540を選択して当該質問を転送する。ファシリテータ500、データベースエージェント540は必要に応じて複数個で構成され、ネットワーク上に分散配置され、並列に動作する。
【0006】
このような複数のセルを用いた分散構成によるファシリテータによれば、利用者はファシリテータ500を知っていればよく、具体的なデータベースエージェント540のアドレスやデータベースエージェント540のもつデータの種類などの情報を知っておく必要がない。
【0007】
上記のようなファシリテータを用いれば、利用者端末はファシリテータのアドレスのみを知っていればよく、複数のデータベースエージェントがどこにあるかを知っておく必要はない。また、データベースエージェントごとのアクセス自体はファシリテータが代行してくれるため、アクセス方法の相違はファシリテータが吸収することとなり、利用者端末は意識する必要がない。
【0008】
また、従来技術において、ファシリテータは質問の転送先を選択し、転送を代行(Brokering)するのみならず、質問の回答を受け付けて利用者に提示する機能を有するものもある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来のファシリテータには、以下のような問題があった。
【0010】
第1の問題は、複雑な質問に対するシステムの適応性が低いという問題である。質問が比較的複雑で条件設定などの項目が多い場合には、質問を受け付けられるデータベースエージェントが限られてしまい、それゆえ検索に供することのできるデータ量も限られてしまう。また、質問を受け付けられるデータベースエージェントが全く存在しない場合も発生する。この場合にはシステムが当該質問に対して適応できず、検索失敗とする質問が多く発生してしまう。質問に対する完全な回答が得られない場合でも、可能な範囲で情報を収集して何等かの有益な情報を回答するという柔軟性のある対応ができない。
【0011】
第2の問題は、データベースエージェントの利用効率が低いという問題である。質問が比較的単純で簡単な場合には、利用できるデータベースエージェントは多数あるが、質問が比較的複雑で条件設定などの項目が多い場合には、当該質問を受け付け可能なデータベースエージェントは限られてしまう。しかし、質問形式が合わずに質問を受け付けることができないデータベースエージェントの中には、当該質問に関して完全な回答を与えられなくても利用者にとって有益な情報を保持しているものが多数存在する場合がある。質問形式の不一致にためにこれら有益な情報を利用できないことはデータベースの利用効率が高いとは言えない。
【0012】
上記問題点に鑑み、本発明は、質問が比較的複雑で条件設定などの項目が多い場合であっても、質問を各データベースエージェントの受け付け可能な形に変換して検索を実行し、質問に対する適応性を高め、可能な範囲で情報を収集して有益な情報を回答するという柔軟性のある情報仲介・統合装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明の情報仲介・統合装置は、コンピュータネットワークで接続されたデータベースエージェントと利用者端末との間にあり、前記データベースエージェント装置と前記利用者端末相互に他方の存在が隠蔽されるように仲介する、分散プロセスを処理するセル装置によって構成された情報仲介・統合装置であって、ネットワーク上に分散する他のエージェントが回答可能な質問形式のスキーマを収集・整理する質問スキーマ収集部と、質問の入力を受け付ける質問入力部と、前記入力された質問のスキーマを解析する質問スキーマ解析部と、前記解析結果に基づいて前記入力された質問を質問部分に分解する質問分解部と、前記質問部分のスキーマを含む質問スキーマを持つ他のエージェントに送信する質問部分送信部を備えたことを特徴とする。
【0014】
上記構成により、質問が比較的複雑で条件設定などの項目が多い場合であっても質問のスキーマに基づいて質問を他のエージェントが利用可能な質問部分に分解し、適応できるエージェントに送信して検索を実行することができ、ネットワーク上のデータを有効に利用し、かつ、複雑な質問でも部分的に何等かの有益な情報を回答することが可能となる。
【0015】
ここで、質問スキーマ収集部において、質問スキーマのうち、当該質問に回答するエージェントにとって必須の部分を管理する手段を保持すれば、得られている質問部分では必須部分が欠損しているエージェントに対しては質問部分の送信を行なわないという判断ができ、有益な回答が得られない検索を省略することができる。また、質問分解部による質問の分解において、前記質問スキーマ収集部に登録された質問スキーマ単位のうち、優先して長いスキーマ単位により質問を分解すれば、不必要に質問部分を小さく分解してしまうことが防止でき、検索処理時間の低減と検索効率の向上ができる。
【0016】
また、本発明の情報仲介・統合装置は、さらに、質問を分解したロジックを記憶する分解ロジック記憶部と、質問部分を送信したエージェントから得た回答部分を前記記憶した分解ロジックに沿ってとりまとめ、前記質問に対する回答として合成・統合する回答生成部を備えることが好ましい。この回答生成部の回答部分の合成・統合処理において、回答のうち、回答部分が得られず、欠損している部分に対して回答不定を示す識別子を付して回答を生成し、また、得られた複数の回答部分に対して論理演算を施す機能を備えることが好ましい。
【0017】
上記構成により、質問部分に分割して検索した結果、得られた複数の回答部分を合成・統合して、当初の質問に対する有益な回答を出力することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態にかかる情報仲介・統合装置について、図面を参照しながら説明する。なお、以下、セルと記述するものはコンピュータ上で実現されるプロセスであり、コンピュータ装置(セル装置)上で処理され、1つのコンピュータ装置を仮想的に複数のセル装置として複数のセルを実現してもよい。
【0019】
(実施形態1)
本発明の実施形態1の情報仲介・統合装置は、質問のスキーマに基づいて質問を他のエージェントが利用可能な質問部分に分解し、適応できるエージェントに送信して検索を実行し、ネットワーク上に分散するデータベースを有効に利用し、かつ、複雑な質問でも部分的に何等かの有益な情報を回答するものである。
【0020】
まず、本実施形態1の情報仲介・統合装置を中心とした情報検索システム全体の構成の概略と本装置による処理流れの全体像を図面を参照しつつ説明する。
【0021】
図1は、本発明の実施形態1の情報仲介・統合装置を中心とした情報検索システム全体の概略構成図である。図1に示すように、情報検索システムは、大別して利用者端末10、情報仲介・統合装置20、データベースエージェント40、データベース50から構成されている。なお、図中の複数ある要素にはアルファベットの引数が付されているが、働きは同様のものである。図1の例では、複数ある要素として、利用者端末10a〜10b、データベースエージェント40a〜40c、データベース50a〜50cが挙げられている。情報仲介・統合装置を多段に構成してデータベースエージェントに連結することも可能であり、この例ではデータベースエージェント40cに対する連結は、情報仲介・統合装置20および20aの多段構成となっている。
【0022】
図1の各要素に付されている記号は、各要素の働きを端的に示すための記号であり、Qが質問を指し、q1〜q3が質問Qから分解生成された質問部分を指し、Aが質問Qに対する回答を指し、a1〜a3が各質問部分q1〜q3に対する回答部分を指している。図1中の各要素を結ぶ矢印線は、各要素間の通信相手と通信方向を示している。
【0023】
この図1で示した本発明の情報仲介・統合装置20の構成、処理の説明に先立ち、まず、図1中に示された各要素の働きと情報検索システムの処理全体について説明し、その後、情報仲介・統合装置20の詳しい説明を述べる。
【0024】
本発明の情報検索システムの各要素の働きと全体処理の概略を、図1のシステム構成と図2のフローチャートを参照しつつ説明する。
【0025】
まず、前処理として、情報仲介・統合装置20は、ネットワーク上で利用可能な各データベースエージェント40(この例では40a〜40c)の受け付け可能な質問スキームを収集・整理しておく(ステップS201)。ネットワーク上に分散するデータベースエージェントは多種多様なものがあり、その利用インタフェースも多様である。それゆえ各データベースエージェントには受け付け可能な所定の質問スキームを持っている。各データベースエージェントを有効に利用するためにはどのデータベースエージェントがどの質問スキームに対応するかを把握しておき、入力された質問を当該質問スキームに合致するように変形してやれば良い。質問スキームを収集・整理した質問スキームテーブルの例を図3に示す。図3に示したように、例えば、データベースエージェント40aは質問スキームとして、(商品マスタ ?X)であり、商品に関する単項リレーション文となっている。データベースエージェント40bは、(商品マスタ ?X),(カテゴリ ?X ?カテゴリ)という商品に関する単項リレーション文とカテゴリに関する2項リレーション文となっている。また、データベースエージェント40cは、(商品マスタ ?X),(品コード ?X ?品コード)という商品に関する単項リレーション文と品コードに関する2項リレーション文となっている。各データベースエージェントは上記の質問文およびそれらの論理積の質問文を受けることができる。情報仲介・統合装置20は、図3に示したような各データベースエージェントごとに整理した質問スキームテーブルを保持する。
【0026】
次に、利用者が質問を利用者端末10に対して入力する(ステップS202)。利用者端末10は利用者が使用するパーソナルコンピュータなどの装置であり、入力インタフェース11としてキーボード、ポインティングデバイス、音声入力装置などを備え、出力インタフェース12として、モニタ、スピーカ、プリンタなどを備えている。また、通信インタフェース13を備え、情報仲介・統合装置などとの間でデータ通信を行なう。利用者は入力インタフェース11を介して質問Qを入力する。当該質問Qは通信インタフェース13を介して情報仲介・統合装置20に送信される。
【0027】
次に、情報仲介・統合装置20は、利用者端末10から送信された質問Qを受けとり、質問Qの質問スキームを解析する(ステップS203)。質問スキームを解析することにより、どのスキーム単位で質問を分解することができるのかを検討することが可能となる。質問Qの質問スキームの例を図4(a)に示す。この例では3つのリレーション文の&(論理積)というスキームになっている。
【0028】
情報仲介・統合装置20は、質問Qを適切な質問部分q(この例ではq1〜q5)に分解する(ステップS204)。ここで、質問Qの分解は、分解可能な単位に分解してしまうことも可能であり、また、スキーム図3に示した質問スキームテーブルの各データベースエージェントの受け付け可能な質問スキームの大きさに分解することも可能である。この例では後者の方式を採用し、質問Qの分解は、データベースエージェント40a〜cの受け付け可能な質問スキームの大きさに沿って図4(b)に示すように質問部分q1〜q4に分解する。この例では各質問部分は、質問文とそのアスペクトにより構成されている。
【0029】
ここで、情報仲介・統合装置20は、質問Qを分解したロジックを記憶保持しておく必要がある。後にデータベースエージェントから返信された回答部分を合成・統合して質問Qに対する回答を生成するためである。
【0030】
次に、情報仲介・統合装置20は、分解した質問部分をそれぞれ対応するデータベースエージェントに送信する(ステップS205)。質問部分q1はデータベースエージェント40aに対応し、質問部分q2はデータベースエージェント40bに対応し、質問部分q3はデータベースエージェント40cに対応し、それぞれ目的のデータベースエージェント40a〜cに対して送信される。なお、質問部分のうち、受け付け可能なデータベースエージェントが存在しない場合もありうるが、その場合は送信しない。この例では質問部分q4は送信されない。
【0031】
質問部分の送信を受けた各データベースエージェント40a〜cは、制御・管理しているデータベース50a〜cにアクセスし、質問部分に対する検索を実行し、回答部分を得る(ステップS206)。各質問部分に対して得られた回答部分の一覧表を図5に示す。
【0032】
データベースエージェント40a〜cは得られた回答部分a1〜a3を情報仲介・統合装置20に対して返信する(ステップS207)。
【0033】
情報仲介・統合装置20は、得られた回答部分a1〜a3を合成・統合して質問Qに対する回答Aを生成し、利用者に回答する(ステップS208)。ここで回答部分の合成・統合は、ステップS204で記憶保持した質問ロジックに従い、各回答部分a1〜a3を合成・統合する。例えば、回答ロジックを(A=a1&a3+a2&a3)として回答Aを合成・統合する。なお、回答部分の合成・統合処理において、質問部分のうち送信されなかったものや、送信したが回答部分が得られなかったものなど、回答部分が欠損している部分に対しては、回答不定を示す識別子“*”(ワイルドカード)を付して回答を合成・統合する。
【0034】
以上が、本発明の情報仲介・統合装置20を中心とした情報検索システムの各要素の働きの概略とシステムの処理全体の流れである。
【0035】
次に、情報仲介・統合装置20の構成を詳しく説明する。図6は実施形態1の情報仲介・統合装置20の構成例を示す図である。図6に示すように、情報仲介・統合装置20は、質問入力部21、質問スキーマ解析部22、質問分解部23、質問部分送信部24、回答生成部25、質問スキーマ収集部26を備えている。なお、制御に必要な制御部やメモリは説明の便宜上、図示を省略している。
【0036】
質問スキーマ収集部26は、ネットワーク上に分散する他のエージェントが回答可能な質問形式のスキーマを収集・整理する部分であり、図3で説明したように各データベースエージェントの受け付け可能な質問スキーマを整理した質問スキーマテーブルを保持する質問スキーマテーブル保持部261を備えている。
【0037】
質問入力部21は、利用者端末10からの質問の入力を受け付ける部分である。なお、利用者端末10との通信を制御する通信インタフェースなどは説明の便宜上、図示を省略している。
【0038】
質問スキーマ解析部22は、入力された質問のスキーマを解析する部分である。図4(a)で説明したような質問のスキーマが抽出される。
【0039】
質問分解部23は、質問スキーマの解析結果と、質問スキーマ収集部26の質問スキーマテーブル保持部261が記憶保持する質問スキーマテーブルの内容に基づいて前記入力された質問を質問部分に分解する。図4(b)で説明したような質問部分が得られる。
【0040】
なお、質問分解部23は、本実施形態1では、分解単位指定部231を備えている。この分解単位指定部231は、質問分解部23による質問の分解処理において、分解可能な小さい単位まで分解するか、質問スキーマテーブル保持部261に登録された質問スキーマ単位のうち優先して長いスキーマ単位により質問を分解するかを指定する部分である。前者を選択した場合は、細かい質問部分に分解され、より多くのデータベースエージェントにより受け付け可能となるが、処理単位が小さくなるので後処理である回答部分の合成・統合処理に負担がかかる。後者を選んだ場合は、受付可能な範囲でなるべく長い質問部分に分解するので利用可能となるデータベース数は減少するが、回答部分の合成・統合処理に負担が少なく、処理が高速化する。
【0041】
また、質問分解部23は、質問を分解したロジックを記憶する分解ロジック記憶部232を備えている。前述したように回答部分を合成・統合するために分解したロジックを記憶する必要があるからである。
【0042】
質問部分送信部24は、質問部分のスキーマを含む質問スキーマを持つ他のエージェントに送信する部分である。質問部分送信部24の送信処理において、質問スキーマ収集部26に登録された質問スキーマ単位に対応するものがない質問部分が存在する場合には、当該質問部分の送信処理は行なわず、対応するものがある質問部分のみ送信することとなる。
【0043】
回答生成部25は、質問部分送信後、各データベースエージェントから得られた回答部分を合成・統合する部分である。回答部分の合成・統合処理にあたり、分解ロジック記憶部232が記憶している分解ロジックに沿ってとりまとめ、質問に対する回答として合成・統合する。つまり、回答部分に対してANDやOR,NOTなどの論理演算を施す機能を備えている。
【0044】
なお、回答生成部25による回答部分の合成・統合処理において、質問部分のうち送信されなかったものや、送信したが回答部分が得られなかったものなど、回答部分が欠損している部分に対しては、ワイルドカード“*”など回答不定を示す識別子を付して回答を生成する。
【0045】
以上、本実施形態1の情報仲介・統合装置によれば、質問が比較的複雑で条件設定などの項目が多い場合であっても質問のスキーマに基づいて質問を他のエージェントが利用可能な質問部分に分解し、適応できるエージェントに送信して検索を実行することができ、ネットワーク上のデータを有効に利用し、かつ、複雑な質問でも部分的に何等かの有益な情報を回答することが可能となる。
【0046】
(実施形態2)
本実施形態2の情報仲介・統合装置は、質問の入力とともに、質問の項目のうち必須部分の項目の指定を受け付ける機能を有し、当該必須項目が欠損した質問部分しか受け付けることのできないデータベースの利用を避ける機能を有するものである。
【0047】
通常、利用者が質問を入力する場合、様々な条件項目、キーワードを付けるが、その中でも特に主眼である項目、必須である項目が明確となっている場合がある。例えば商品の検索において、利用者にとり価格の上限だけは絶対満たした商品を検索したい場合、価格の項目を含む質問が受け付けられないデータベースエージェントからは有効な回答部分が期待できず、むしろ絞り込みを行なう際には雑音となる情報が得られる場合も多い。そこで当該必須項目が欠損した質問部分しか受け付けることのできないデータベースの利用を避ける機能が必要となる。
【0048】
図7は、本実施形態2の情報仲介・統合装置20aの構成例を示す図である。
【0049】
図7に示すように、情報仲介・統合装置20aは、質問入力部21a、質問スキーマ解析部22、質問分解部23a、質問部分送信部24a、回答生成部25、質問スキーマ収集部26aを備えている。各要素は実施形態1において同じ番号で説明したものと同様であるのでここでの詳しい説明は適宜省略する。アルファベットの引数が付された要素は、以下に説明するように実施形態1では説明しなかった機能を有している。
【0050】
質問入力部21aは、利用者が入力した質問項目、キーワード、条件などのうち、利用者による必須部分の指定を受け付ける必須項目指定部211を備えている。必須項目指定部211より入力指定された必須部分に対しては必須部分を表わす識別子などが付される。
【0051】
必須項目が欠損した質問部分しか受け付けることのできないデータベースの利用を避ける機能の実現方式としては、複数ある。まず、第1の方法として、質問分解部23aにおける質問の分解処理において、かならず必須項目を含む質問部分に分解する方法である。例えば、質問スキームが3つの項目の論理積S1&S2&S3であり、そのうちS2が必須項目とすると、質問の分解処理において、質問部分はq1=S1&S2、q2=S2&S3の2つのみとなり、q3=S1&S3は生成されないという処理である。この処理によれば、得られる回答部分はかならず必須項目S2を満たすものとなる。第2の方法は、質問スキーマ収集部26aが質問スキームテーブルを利用して各データベースエージェントのうち、必須項目を含む質問部分の受け付けが可能なもののみソートしてリストアップするか、または、必須項目を含む質問部分の受け付けができないものをマスクする方法である。この方法によれば、必須項目S2を含む質問部分を受け付けられないものは除外され、受け付けられるものに対してのみ質問部分送信部24aにより質問部分が送信されることとなる。この処理によれば、得られる回答部分はかならず必須項目S2を満たすものとなる。
【0052】
回答生成部25により得られた回答部分を合成・統合して回答を生成する処理は実施形態1と同様で良い。
【0053】
以上、本実施形態2の情報仲介・統合装置によれば、質問の入力とともに、質問の項目のうち必須部分の項目の指定を受け付ける機能を有し、当該必須項目が欠損した質問部分しか受け付けることのできないデータベースの利用を避ける機能を有し、利用者が指定した必須項目をかならず満たした回答を得ることができる。
【0054】
(実施形態3)
本実施形態3の情報仲介・統合装置は、あらかじめ検索利用に供するデータベースエージェントを指定して検索用ドメインを定義し、当該検索用ドメインに含まれるデータベースエージェントのみに質問部分の送信を行なう機能を有するものである。
【0055】
ネットワーク上に分散するデータベースサービスの中には、多種多様なものがあり、例えば、有料データベースや、特殊なコンテンツが含まれているデータベースなどが存在する。利用に際して利用者がアクセス可能なデータベースを限定したい場合もある。そこで本実施形態3では、検索利用に供するデータベースエージェントを指定して検索用ドメインを定義する機能を備えている。
【0056】
図8は、本実施形態3の情報仲介・統合装置20bの構成例を示す図である。
【0057】
図8に示すように、情報仲介・統合装置20bは、質問入力部21、質問スキーマ解析部22、質問分解部23、質問部分送信部24b、回答生成部25、質問スキーマ収集部26bに加え、検索用ドメイン指定部27を備えている。各要素は実施形態1において同じ番号で説明したものと同様であるのでここでの詳しい説明は適宜省略する。アルファベットの引数が付された要素は、以下に説明するように実施形態1では説明しなかった機能を有している。
【0058】
検索用ドメイン指定部27は、利用者が検索に際して利用するデータベースを指定する部分である。直接、利用するデータベースを指定入力しても良いし、“有料データベースサービスは除外する”“アクセスポイントが市内のものに限定する”などの条件の指定入力であっても良い。検索用ドメイン指定部27は、指定入力された条件に見合う検索データベースのみを検索用ドメインとして管理する。
【0059】
質問スキーマ収集部26bにおける処理は、複数通りあり得る。第1の処理例は、検索用ドメインが定義されてから検索用ドメインに含まれるデータベースエージェントに対してのみ、質問スキーマを収集して質問スキーマテーブルを用意するものである。第2の処理例は、質問スキーマテーブルはあらかじめ作成しておき、質問に応じて検索用ドメインが定義された後に検索用ドメインに含まれるデータベースエージェントに対する質問スキーマをソートしてサブセットの質問スキーマテーブルを動的に生成するものである。後者の方法であれば、質問内容や利用者の別に応じて動的に検索用ドメインと質問スキーマテーブルを用意することができる。
【0060】
以上、本実施形態3の情報仲介・統合装置によれば、あらかじめ検索利用に供するデータベースエージェントを指定して検索用ドメインを定義し、当該検索用ドメインに含まれるデータベースエージェントのみに質問部分の送信を行ない、検索を実行することが可能となる。
【0061】
(実施形態4)
本実施形態4の情報仲介・統合装置は、データベースエージェントに障害が起こったことを検知し、当該障害の起こったデータベースエージェントを検索利用ドメインから動的に外す障害対応機能を有し、さらに、代替となるデータベースエージェントに質問部分を渡して次善の回答を合成・統合するものである。
【0062】
ネットワーク上に分散するデータベースはネットワークの状態や、データベース自身の障害、保守作業など一時的にアクセスできない場合が発生することが十分想定できる。通常は、ファシリテータは自分が発行したすべてのメッセージに対する回答が揃った時点でそれらをまとめて要求元に返答する。しかし、障害が発生しているといつまでも返ってこない回答部分を待つこととなる。本実施形態4の情報仲介・統合装置は、障害が起こったことを検知すれば、当該部分を検索用ドメインから動的に除外するとともに、代替となるデータベースエージェントに質問部分を渡して次善の回答を合成・統合する。
【0063】
図9は、本実施形態4の情報仲介・統合装置20cの構成例を示す図である。
【0064】
図9に示すように、情報仲介・統合装置20cは、質問入力部21、質問スキーマ解析部22、質問分解部23c、質問部分送信部24c、回答生成部25c、質問スキーマ収集部26c、検索用ドメイン指定部27cに加え、障害検知部28を備えている。各要素は実施形態1において同じ番号で説明したものと同様であるのでここでの詳しい説明は適宜省略する。アルファベットの引数が付された要素は、以下に説明するように実施形態1〜3では説明しなかった機能を有している。
【0065】
障害検知部28は、ネットワーク上で起こった障害を検知する部分であり、通常、ネットワーク管理端末などからネットワーク上で起こった障害報告がなされる。障害検知部28は、当該障害報告を検知する。
【0066】
検索用ドメイン指定部27cは、障害検知部28からネットワーク上の障害部分の通知を受ける。定義されている検索用ドメインに含まれるデータベースに対して障害が及んでいる場合には、当該データベースを検索用ドメインから除外する。
【0067】
質問スキーマ収集部26cにおける処理は、検索用ドメイン指定部27cにより検索用ドメインの内容の変更が通知されると、検索用ドメインから除外されたデータベースエージェントの項目を質問スキーマテーブルから除外し、動的に更新する。
【0068】
質問部分送信部24cは、障害検知部28からの障害報告が質問部分の送信前であれば、質問スキーマ収集部26cにより更新後の質問スキーマテーブルを基に質問を送信するデータベースエージェントを選んで送信する。
【0069】
回答生成部25cは、障害検知部28からの障害報告が質問部分の送信前であれば、質問部分送信部24cにより送信された質問部分に対する回答部分は返信されるので実施形態1と同様の処理をする。障害検知部28からの障害報告が質問部分の送信後であれば、当該回答部分は返信されないとみなして無視し、残りの回答部分により回答を合成・統合する。残りの回答部分では代替する情報が得られていない場合は、障害が起こったデータベースエージェントに送信した質問部分を再度、他の代替できるデータベースエージェントに送信して回答部分を得る必要がある。質問部分送信部24cにその旨を伝え、質問スキーマテーブルに基づいて他の代替となるデータベースエージェントに対して質問部分の再送を要求するか、質問分解部23cに依頼して質問部分をより細かく分割し、代替となるデータベースエージェントを見つけ出す処理を実行する。
【0070】
本実施形態4の情報仲介・統合装置によれば、データベースエージェントに障害が起こったことを検知し、当該障害の起こったデータベースエージェントを検索利用ドメインから動的に外し、さらに、代替となるデータベースエージェントに質問部分を渡して次善の回答を合成・統合することができる。
【0071】
【発明の効果】
本発明の情報仲介・統合装置によれば、質問が比較的複雑で条件設定などの項目が多い場合であっても質問のスキーマに基づいて質問を他のエージェントが利用可能な質問部分に分解し、適応できるエージェントに送信して検索を実行することができ、ネットワーク上のデータを有効に利用し、かつ、複雑な質問でも部分的に何等かの有益な情報を回答することが可能となる。質問に対する適応性が高くかつ柔軟性のある情報仲介・統合装置を提供することができる。また、ネットワーク上のデータの利用効率を高めることが可能となる。
【0072】
また、本発明の情報仲介・統合装置によれば、質問の入力とともに、質問の項目のうち必須部分の項目の指定を受け付ける機能を有し、当該必須項目が欠損した質問部分しか受け付けることのできないデータベースの利用を避ける機能を有し、利用者が指定した必須項目をかならず満たした回答を得ることができる。
【0073】
また、本発明の情報仲介・統合装置によれば、あらかじめ検索利用に供するデータベースエージェントを指定して検索用ドメインを定義し、当該検索用ドメインに含まれるデータベースエージェントのみに質問部分の送信を行ない、検索を実行することが可能となる。
【0074】
また、本発明の情報仲介・統合装置によれば、データベースエージェントに障害が起こったことを検知し、当該障害の起こったデータベースエージェントを検索利用ドメインから動的に外し、さらに、代替となるデータベースエージェントに質問部分を渡して次善の回答を合成・統合することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態1の情報仲介・統合装置を中心とした情報検索システム全体の概略構成図
【図2】 本発明の情報検索システムの全体処理の概略を示すフローチャート
【図3】 本発明の質問スキームテーブルの例を示す図
【図4】 本発明の質問Qの質問スキームの例(a)と分解された質問部分の例(b)を示す図
【図5】 本発明の各質問部分に対して得られた回答部分の一覧表と合成・統合された回答Aの例を示す図
【図6】 本発明の実施形態1の情報仲介・統合装置20の構成例を示す図
【図7】 本発明の実施形態2の情報仲介・統合装置20aの構成例を示す図
【図8】 本発明の実施形態3の情報仲介・統合装置20bの構成例を示す図
【図9】 本発明の実施形態4の情報仲介・統合装置20cの構成例を示す図
【図10】 従来の分散構成のファシリテータの概念を説明した図
【符号の説明】
10 利用者端末
11 入力インタフェース
12 出力インタフェース
13 通信インタフェース
20,20a,20b,20c 情報仲介・統合装置
21,21a 質問入力部
211 必須項目指定部
22 質問スキーマ解析部
23,23a,23c 質問分解部
231 分解単位指定部
232 分解ロジック記憶部
24,24a,24b,24c 質問部分送信部
25,25c 回答生成部
26,26a,26b,26c 質問スキーマ収集部
261 スキーマテーブル保持部
27,27c 検索用ドメイン指定部
28 障害検知部
40 データベースエージェント
50 データベース
60 利用者端末

Claims (3)

  1. コンピュータネットワークで接続されたエージェントとエージェントの間を仲介する情報仲介・統合装置であって、
    前記コンピュータネットワーク上に分散するエージェントが回答可能な質問スキーマを収集・整理する質問スキーマ収集部と、
    質問の入力を受け付ける質問入力部と、
    前記入力された質問のスキーマを解析する質問スキーマ解析部と、
    前記解析結果に基づいて前記入力された質問を質問部分に分解する質問分解部と、
    前記質問部分を、当該質問部分のスキーマを含む質問スキーマを持つエージェントに送信する質問部分送信部とを備え、
    前記質問スキーマ収集部は、各エージェントが回答可能な質問スキーマを登録した質問スキーマテーブル保持部を備え、
    前記質問入力部は、入力された質問のうち、利用者による必須項目の指定を受け付ける必須項目指定部を備え、
    前記質問部分送信部は、前記質問スキーマテーブル保持部を参照し、前記必須項目を含む質問部分に回答不可能なエージェントに対しては、質問部分の送信を行なわないことを特徴とする情報仲介・統合装置。
  2. コンピュータネットワークで接続されたエージェントとエージェントの間を仲介する情報仲介・統合装置であって、
    前記コンピュータネットワーク上に分散するエージェントが回答可能な質問スキーマを収集・整理する質問スキーマ収集部と、
    質問の入力を受け付ける質問入力部と、
    前記入力された質問のスキーマを解析する質問スキーマ解析部と、
    前記解析結果に基づいて前記入力された質問を質問部分に分解する質問分解部と、
    前記質問部分を、当該質問部分のスキーマを含む質問スキーマを持つエージェントに送信する質問部分送信部とを備え、
    前記質問スキーマ収集部は、各エージェントが回答可能な質問スキーマを登録した質問スキーマテーブル保持部を備え、
    前記質問分解部は、前記質問スキーマテーブル保持部に登録された質問スキーマのうち、優先して長いスキーマ単位により質問を分解することを特徴とする情報仲介・統合装置。
  3. コンピュータネットワークで接続されたエージェントとエージェントの間を仲介する情報仲介・統合装置であって、
    前記コンピュータネットワーク上に分散するエージェントが回答可能な質問スキーマを収集・整理する質問スキーマ収集部と、
    質問の入力を受け付ける質問入力部と、
    前記入力された質問のスキーマを解析する質問スキーマ解析部と、
    前記解析結果に基づいて前記入力された質問を質問部分に分解する質問分解部と、
    前記質問部分を、当該質問部分のスキーマを含む質問スキーマを持つエージェントに送信する質問部分送信部とを備え、
    前記質問入力部は、入力された質問のうち、利用者による必須項目の指定を受け付ける必須項目指定部を備え、
    前記質問分解部は、分解された質問部分がかならず必須項目を含むように、前記入力された質問を分解することを特徴とする情報仲介・統合装置。
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