JP3733285B2 - 臨床治療・治験の支援システム及び方法、臨床治療・治験の支援プログラムを記録した記録媒体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、臨床治療・治験の支援システム及び方法、臨床治療・治験の支援プログラムを記録した記録媒体に係る。本発明は、特に、電子機器による生体情報の収集・保持と、インターネットを介した医療機関端末およびホストコンピュータによる診療・臨床・治療・治験を支援するための臨床治療・治験の支援システム及び方法、臨床治療・治験の支援プログラムを記録した記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、薬物などの治療効果の判定に際し、最も客観的とされている方法として、例えば、無作為二重盲検試験が行われている。無作為二重盲検試験は、主治医にも患者にも真性薬剤か偽薬か分からない状態で投薬しその効果を見て判定する方法である。
【0003】
現在我国においては、約3000万人の高血圧患者があり、約1000万人が降圧薬を服用しているが、降圧薬療法の根拠は欧米において行われてきた大規模介入試験を根拠(evidence)とするものであり、我国独自の根拠は皆無に等しい。薬物の吸収・代謝・排泄過程の民族差はもとより、疾病にも民族特異性があり、独自の介入試験成績は今日の日本にとって不可欠である。現在、我国においては、無作為盲検試験そのもののあり方が最も障碍となっているもののひとつであり、通常、大規模介入試験として二重盲検試験を行うことには困難がある。そこで、残された試験方法としては、例えば、前向き無作為オープン結果遮蔽試験(Prospective Randomized Open Blinded Endpoint: PROBE試験)がある。また、家庭血圧、自由行動下血圧を用いた介入試験としては、Hypertension Optimal Treatment (HOT)試験やSystolic Hypertension in Europe (Syst-Eur)研究などがあるが、これらはあくまで、家庭血圧や自由行動下血圧を随時血圧の補助的手段としている。
【0004】
本発明者等は1987年以来岩手県大迫町の各戸に家庭血圧計を配置し、家庭血圧による高血圧の疫学研究に取り組み、その成果を多数報告してきた。その成績は1997年米国合同委員会(JNC-VI)の家庭血圧高血圧基準及び、1999 WHO/国際高血圧学会ガイドラインの家庭血圧正常血圧基準の根拠となってきた。また、これまでに家庭血圧が外来随時血圧に比べ、高い高血圧の予後予測能を有すること、家庭血圧の高血圧診療への導入が高い医療経済効果を有することを報告してきた。また、家庭血圧の高い再現性を根拠に、家庭血圧を用いた降圧薬臨床治験に際して、必要な対象者数を計算し報告してきた。これによると、家庭血圧では、わずかな降圧を少ない人数で精度高く評価することが可能である。さらに、家庭血圧測定には偽薬効果が生じないこと、平均収束効果が乏しいことなどを見いだし、家庭血圧を用いた臨床治験が高血圧の臨床薬理研究上極めて有用な手法であることを繰り返し報告している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来のような二重盲検試験は、治療担当医師(主治医)も患者も、投与される薬剤が治療薬か偽薬か知ることができないという倫理的問題を抱えている。事実、この二重盲検試験は、日本では実施が困難であり、欧米でも徐々に実施され難くなっている。そこで、両者共に投与薬剤の内容を知りうる無作為オープン試験で臨床治療・治験が行われているが、この試験では、被検者(被験者)予断(バイアス)、検者(験者)バイアスをはじめとする様々なバイアスが加わり、必ずしも信頼性の高い結果を得ることができない場合がある。
【0006】
本発明は、以上の点に鑑み、治療効果の指標となる生体情報の測定値を、医療機関の端末ホストコンピュータによって主治医のもとから(例えば、実行ボタンを押す以外は)半自動的にホストコンピュータへ送信することにより、医師、患者、検者、被検者等の予断(バイアス)を消失させ、薬剤の効能や治療効果などの判定を従来より著しく客観的とし、信頼性を高めた臨床治療・治験の支援システム及び方法、及び、その支援プログラムを記録した記録媒体を提供することを目的とする。また、本発明は、インターネットや衛星通信網等の各種ネットワークと、家庭用血圧計を利用することで、通常の家庭生活及び日常の診療過程での迅速かつ充分な治療判断要求に応え、試験参加医師の時間的・費用的負担を軽微にとどめることを目的とする。本発明は、全国規模の大規模介入試験を容易に実施することを可能とし、オープン試験の手法を用いながらも試験の精度を二重盲検試験と同等又はそれ以上に高めることを目的とする。更に、本発明は、主治医の判断と介入の余地を用意し、医師・患者とも結果を把握しうることで、倫理面での問題を克服することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、生体情報に関する臨床治療・治験等の支援に関して、一例として、次のような特徴がある。例えば、前向き無作為オープン結果遮蔽(PROBE)試験からバイアスを排除するために、生体情報を電子機器に収集・保持し、客観的に測定された生体情報(治療効果の指標)をインターネットを介して主治医の端末から直接ホストコンピュータに送る。そのホストコンピュータが、医師と同等の思考アルゴリズムを用いて治療方針を決定し、薬剤選択等のランダム化の後に主治医の端末に提示する。また、本発明では、主治医に、ホストコンピュータから独立した判断を下すことを許容することができる。ホストコンピュータの指示と同意見であれば主治医は指示通りの治療を行い、結果として PROBE試験への参加が継続される。ホストコンピュータと全国の主治医の端末とのデータ送受信は、セキュリティを確保しつつインターネット等のネットワーク経由で行う。また、試験実施者は、ホストコンピュータを介して試験全体を統括でき、また必要に応じて主治医と直接連絡を取りあうことが可能である。
【0008】
本発明の第1の解決手段によると、
所定期間測定された被験者の生体情報を記録する測定器と、
前記測定器が接続され、前記測定器に記録された生体情報を読み取り、ホストコンピュータと情報の送受を行う医療機関端末と、
被検者毎の生体情報、治療・治験の履歴情報を含む各種情報が記憶された記憶部を有し、前記医療機関端末と情報の送受を行い、臨床治療又は治験を支援するためのホストコンピュータと、
を備えた臨床治療・治験の支援システムであって、
前記医療機関端末は、所定期間測定された生体情報を前記測定器から読み取る手段と、
前記ホストコンピュータは、前記医療機関端末から、被験者識別子・性別・年齢・対象除外例又は禁忌症例を含む基本データと、測定された生体情報とを、入力する手段と、
前記ホストコンピュータは、入力された生体情報及び基本データが登録条件に適合するか否か判断し、登録条件に適合する場合、複数の薬候補の中から投薬する第一薬をランダムに選択し、生体情報の目標値を設定し、且つ、所定期間第一薬を投薬して生体情報を測定するための第一段階における、選択された第一薬、投与量、生体情報の目標値を含む処方に関する情報を前記医療機関端末に表示する手段と、
前記ホストコンピュータは、前記医療機関端末からの入力により表示された第一段階の表示内容に従うか否かを確認するための手段と、
前記医療機関端末は、第一段階において所定期間測定された生体情報を前記測定器から読み取る手段と、
前記ホストコンピュータは、前記医療機関端末から、第一段階における生体情報を入力する手段と、
前記ホストコンピュータは、第一段階で測定された生体情報が目標範囲内となった場合、第一段階を継続する又は投薬を中止するように指示する内容、及び、表示内容に従うか否かを確認するための内容を、前記医療機関端末に表示する手段と、
前記ホストコンピュータは、第一段階で測定された生体情報が目標範囲内とならなかった場合、所定期間増量された第一薬を投薬して生体情報を測定するための第二段階における、第一薬、第一薬の投与量を増量する表示、を含む処方に関する情報を、前記医療機関端末に表示する手段と、
前記ホストコンピュータは、前記医療機関端末からの入力により表示された第二段階の表示内容に従うか否かを確認する手段と、
前記医療機関端末は、第二段階において所定期間測定された生体情報を前記測定器から読み取る手段と、
前記ホストコンピュータは、前記医療機関端末から、第二段階における生体情報を入力する手段と、
前記ホストコンピュータは、第二段階で測定された生体情報が目標範囲内となった場合、第一段階に戻る、第二段階を継続する又は投薬を中止するように指示する内容、及び、表示された内容に従うか否かを確認するための内容を、前記医療機関端末に表示する手段と、
前記ホストコンピュータは、第二段階で測定された生体情報が目標範囲内とならなかった場合、所定期間第一薬及び第二薬を投薬して生体情報を測定するための第三段階における、第一薬、第二薬、それらの投与量、を含む処方に関する情報を、前記医療機関端末に表示する手段と、
前記ホストコンピュータは、前記医療機関端末からの入力により表示された第三段階の表示内容に従うか否かを確認する手段と、
を含む臨床治療・治験の支援システム、及び、これら各手段の処理をコンピュータに実行させるための臨床治療・治験の支援プログラムを記録した記録媒体が提供される。
本発明の第2の解決手段によると、
ホストコンピュータは、測定器が所定期間測定した生体情報が登録条件に適合するか否 か判断し、登録条件に適合する場合、複数の薬候補の中から投薬する第一薬をランダムに選択し、生体情報の目標値を設定し、且つ、所定期間第一薬が投薬されたときの生体情報を前記測定器が測定するための第一段階における処方に関する情報を表示するステップと、
前記ホストコンピュータは、前記測定器が第一段階で測定した生体情報が目標範囲内となった場合、第一段階を継続する又は投薬を中止するように指示する内容を表示するステップと、
前記ホストコンピュータは、前記測定器が第一段階で測定した生体情報が目標範囲内とならなかった場合、所定期間増量された第一薬が投薬されたときの生体情報を前記測定器が測定するための第二段階における処方に関する情報を表示するステップと、
前記ホストコンピュータは、前記測定器が第二段階で測定した生体情報が目標範囲内となった場合、第一段階に戻る、第二段階を継続する又は投薬を中止するように指示する内容を表示するステップと、
前記ホストコンピュータは、前記測定器が第二段階で測定した生体情報が目標範囲内とならなかった場合、所定期間第一薬及び第二薬を投薬して生体情報を前記測定器が測定するための第三段階における処方に関する情報を表示するステップと、
を含む臨床治療・治験の支援方法が提供される。
【0009】
【発明の実施の形態】
図1に、本発明の臨床治療・治験の支援方法に用いられるシステム構成図を示す。
このシステムは、測定器1−1〜1−n、医療機関端末2−1〜2−m、ネットワーク3、ホストコンピュータ4、測定機器5−1を備える。測定器1−1〜1−nは、家庭内で患者が生体情報(例えば、血圧)を測定する電子機器(例えば、家庭血圧計)であり、所定期間測定された生体情報が内部メモリ又は取り外し可能な記憶媒体(FD、ICカード等)に記録される。医療機関端末2−1〜2−mは、測定器1−1〜1−n又は記録媒体が接続され、そこに記録された生体情報を読み取り、ホストコンピュータと情報の送受を行う。医療機関端末2−1〜2−mは、さらに外来随時用の測定機器5−1(例えば、電子血圧計)により測定された外来随時生体情報(例えば、外来随時血圧)を読み取り、ホストコンピュータと測定情報の送受を行う。ネットワーク3は、例えばインターネット網、衛星通信網、電話回線網等の適宜の通信網である。ホストコンピュータ4は、各医療機関端末2−1〜2−mと情報の送受を行い、臨床治療又は治験を支援する。ホストコンピュータ4には、患者(被検者)毎の生体情報、治療・治験の履歴情報等の各種情報が記憶され、データベースが構成される。このデータベースとしては、外部記録装置を用いても良いし、また、医療機関端末2−1〜2−m側にその一部又は全部が記憶される記憶部を設けても良い。なお、ネットワーク3を介さず、ホストコンピュータ4として医療機関端末2−1〜2−mを機能させるようにしてもよい。
【0010】
つぎに、本発明の臨床治療・治験方法について説明する。以下の実施の形態では、生体情報として血圧を例に取り、高血圧の患者(被検者)の臨床治療・治験について説明するが、本発明は、これに限らない。本発明は、例えば、血糖、尿糖、体重、体脂肪率、脈拍・脈波、心拍、体温、胎児心拍、等の血圧以外の様々な生体情報に対して適応でき、また、これらに関する適宜の患者(被検者)に適用することができる。
【0011】
図2及び図3に、本発明の臨床治療・治験の支援方法について説明図(1)及び(2)を示す。
(I)初診
初診では、随時血圧を測定して、所定条件に該当するか判断する。所定条件としては、例えば、年齢40歳以上、収縮期血圧≧140mmHg及び/又は拡張期血圧≧90mmHg等である。なお、明細書又は図中、血圧値の範囲について、「随時(家庭)血圧(不等号)収縮期血圧値、及び/又は、随時(家庭)血圧(不等号)拡張期血圧値」を、「随時(家庭)血圧(不等号)数値/(不等号)数値」と省略して表記している場合がある。この条件に該当する場合、本発明の臨床治療・治験方法に関する多施設前向き無作為オープン結果遮閉試験(Hypertension Objective Treatment based in Measurement by Electrical Devices of Blood Pressure Study : HOMED-BP Study)を実施するため、それについて患者(被検者)に説明する(S101)。被検者から家庭測定の了解を得ると、家庭血圧計を貸与し、所定期間家庭で血圧を測定及び記録してもらう。被検者により家庭血圧計を用いて、例えば2〜4週を1単位として連続的に血圧値が測定され、血圧情報としてICメモリ等の記録媒体に貯えられる(S103)。
【0012】
なお、所定条件に該当しない場合であっても、被検者の同意が得られれば、血圧の測定を続けてもらうよう促すようにしてもよい(第ゼロステップ、無投薬群)。第ゼロステップの被検者の受診時・再診時は、血圧が正常域であればそのまま第ゼロステップを継続し、基準値に達したら又は担当医師の判断等により、必要に応じて第一ステップへ移行するよう提示することもできる。さらに、重症群の場合にも、被検者の同意が得られれば、血圧の測定を続けてもらうよう促すようにしてもよい。この被検者の受診時・再診時は、血圧が所定条件又は登録基準の範囲内となれば、第一ステップ以降の適宜のステップで投薬し、担当医師の判断により必要に応じて、他のステップへ移行するよう提示する又は適宜の治療を行うこともできる。
【0013】
(II)再診1回以降
測定された血圧情報は医療機関端末で読み取られる(S105)。読み取られた血圧情報はインターネット等のネットワークにより、ホストコンピュータに転送される。このようにICメモリに貯えられた血圧情報は被検者、試験実施者により判読は可能であるが、人為的にこれを操作することは不可能であるようにされる。また、診察の際、随時血圧も電子血圧計で測定され、そのデータがホストコンピュータに伝送される。
【0014】
医療機関端末からホストコンピュータに転送された血圧情報は集計され、ホストコンピュータにより被検者の登録の可否が判断される。この第一の登録基準としては、一例として、以下が適用される。
・年齢40才以上、80才未満
・家庭収縮期血圧135mmHg以上(収縮期高血圧)あるいは家庭拡張期85mmHg(拡張期高血圧)のいずれか一方を満たしたもの、あるいは、両者を満たしたもの(収縮期・拡張期高血圧)で家庭収縮期血圧180mmHg未満且つ家庭拡張期血圧120mmHg未満のもの。
・随時収縮期血圧220mmHg未満且つ随時拡張期血圧125mmHg未満であること。
・観察期において、朝5日間、夜5日間以上の家庭血圧測定のあるもの。
このようにして、被検者が、高血圧であるものの、重症高血圧等の場合は、登録不可と判断され除外される(S109)。被検者が、上述の血圧範囲内等の条件に該当する場合、登録可と一応判断される(S111)。さらに、ホストコンピュータからは、医療機関端末へ登録可否の判断結果が転送される(S113)。
【0015】
被検者が第一の登録基準を満たす場合、医療機関端末からは、画面上あるいはファックス等により基本データが入力されるよう提示され、担当医師が被検者の基本データを入力する。基本データは、例えば、合併症、薬禁忌等が入力される(詳細については後述)。入力された基本データは、ホストコンピュータにインターネット経由で転送され、登録基準が照合される(S203)。ここでは、基本データに基づき、例えば、被検者が、無治療本態性高血圧症あるいは過去に降圧治療を受けたことはあるが、少なくとも観察期間開始時には服薬を中断していたものであるか否か、また、急性期脳卒中、急性期心筋梗塞、妊娠などの所定の対象除外例か否か判断される。同時に、介入試験で使用される薬剤、例えば、Ca−拮抗薬(Ca−A)、ACE阻害薬(ACE−I)、アンギオテンシンII拮抗薬(AII−拮抗薬)、β−遮断薬(β−B)、α−遮断薬(α−B)、利尿薬(D)のいずれに対する禁忌症例か否かも判断される。対象除外例又は禁忌症例に該当すると、登録不可として対象から除外される(S205)。
【0016】
一方、最終的な家庭血圧登録基準に該当する(登録可)と判断されると、ホストコンピュータにより自動的に有効とされる薬剤がランダムに選択され、降圧目標が設定される(S209)。薬剤については、例えば、第一選択薬はCa−A拮抗薬(amlodipine,barnidipineあるいはbenidipine)あるいはACE−阻害薬(perindopirl,quinaprilあるいはimidapril)とし、ホストコンピュータによりランダムに割り付けられる。この二種の降圧薬は最も高頻度に使用されているもののひとつであり、また降圧有効性も70%以上と高いので、これらを第一選択薬として用いる医学的、倫理的根拠となる。また、降圧目標レベルは、例えば、二群とし、一群は、家庭収縮期高血圧では135mmHg未満、125mmHg以上を目標とし、家庭拡張期高血圧では85mmHg未満、80mmHg以上を目標とし、また、家庭収縮期・拡張期高血圧では、それぞれ135mmHg未満且つ85mmHg未満、125mmHg以上且つ80mmHg以上等を目標とする。他の一群は、例えば、家庭収縮期高血圧では125mmHg未満、家庭拡張期高血圧では80mmHg未満等を目標とし、また、家庭収縮期・拡張期高血圧では125 mmHg未満且つ80 mmHg未満等を目標とする。
【0017】
登録可の場合、ホストコンピュータからは、設定された提示内容、例えば、ランダム化により選択された薬剤、目標値等の必要とされる情報が、医療機関端末に伝達され、そこで表示される(S210)。担当医師は、ホストコンピュータから転送された判断に基づき、記録(登録)、薬剤、投与量及び目標値等に関して従うか否かの判断をする(S211)。ホストコンピュータによる登録の段階で、被検者がACE−I、Ca−Aに対する禁忌のないことが確認されていることから、ホストコンピュータが登録を行うこと自身、ACE−I、Ca−Aのいずれかを第一ステップで投与することで同意したとみなされる。従って、この第一薬の投与に関しては、ホストコンピュータの命令・提示に従うことが原則である。もし命令・提示を受容しない場合は、登録されないこととなる。ここで、担当医師がホストコンピュータの提示内容に同意すると(S213)、その際、被検者に対して同意書面の記載が求められる。同意取得後、担当医師は、提示された処方を行う(S215)。なお、担当医師が提示内容に同意しない場合、医師が入力した処方がなされ、その内容はホストコンピュータに伝送される。被検者は、処方に従い、薬剤を服用しながら、さらに所定期間家庭血圧計で血圧を測定及び記録する(S217)。
【0018】
(III)再診2回以降
つぎに、被検者により家庭血圧計を用いてさらに2〜4週を1単位として連続的に血圧値が測定され、血圧情報としてICメモリに貯えられる(S217、S303)。測定及び記録された血圧情報は医療機関端末で読み取られる(S305)。読み取られた血圧情報はインターネットにより、ホストコンピュータに転送される。再診の際、随時血圧も測定され、必要に応じて他の生体情報又は各種情報(例、心電図、血液及び/又は尿による情報、自覚症状、眼底)も測定され、これら生体情報が医療機関端末からホストコンピュータに転送される。転送された血圧情報等の生体情報は記録・集計され、ホストコンピュータにより被検者の目標値の達成状況が判断される(S307)。ホストコンピュータからは、薬剤の増量、選択、目標値、各ステップへの移行等の必要とされる情報が、医療機関端末に伝達され、そこで表示される(S309)。
【0019】
ホストコンピュータから転送された判断に基づき、担当医師は、各ステップへの移行、薬剤及び目標値等の提示内容に関して判断をする(S311)。ここで、担当医師がホストコンピュータの提示内容に同意すると(S313)、提示された処方を行う(S315)。担当医師は、提示内容に従わない場合は、適宜の薬剤の選択、投薬量の設定等を入力する。被検者は、処方に従い、薬剤を服用しながら、さらに所定期間家庭血圧計で血圧を測定する(317)。
【0020】
(IV)〜(VII) 再診3回以降〜再診6回以降は、上述の再診2回以降と同様に、医療機関端末から伝送された情報に基づき、ホストコンピュータによる、血圧情報等の生体情報の記録・集計、目標レベル達成状況の判断、薬剤の増量、選択、目標値設定、各ステップへの移行等が判断され、医療機関端末に提示される。担当医師はこの提示に基づき、上述と同様の措置を施す。
【0021】
つぎに、各ステップにおけるホストコンピュータの処理概要の一例を以下に補足する。
1.観察期2週〜4週の最後の朝5回、夜5回の血圧の平均を計算し、登録基準に合致するか否かを判断する。1日の中の朝、夜の血圧はそれぞれの時間における第一回の測定をその日の朝、夜の血圧とする。
2.基礎入力データより、40才未満80才以上、あるいは重症合併症、急性脳心血管疾患、薬剤禁忌、アリを一つでも記されたものは登録不可と判定する。
3.各治療期ステップが2週〜4週で成り立っているとき、ステップ継続、上昇の判断は、各2週〜4週最後の5ポイントの家庭血圧朝、夜の平均で決定される。
4.各ステップでコンプライアンス、副作用、合併症が判断される。なお、薬を決められた時刻に決められた量を守って服用する患者はコンプライアンスが良いとされ、その逆はコンプライアンスが悪いとされる。コンプライアンスは、残薬カウントで評価される。2回の受診(4週〜8週)でともにコンプライアンス不良と判断されたら脱落とする。また、継続不可と主治医が判断した副作用の出現した場合は、中止とし(ファックス、インターネットで入力)速やかに他の治療に変更する。また、合併症が出現した場合は、中止とする。なお、この場合、被検者の同意が得られれば、生体情報の測定を継続する。
5.各ステップにおけるチェックリストで、中止脱落となる副作用が報告された時、それがACE−I による咳が原因であるなら、ACE−I に代わり AIIA の投与を指示する。
6.心エコー、頸動脈エコー、尿中微量アルブミンのないものも登録可とする。
【0022】
図4及び図5に、各臨床治療・治験段階(ステップ)におけるホストコンピュータの処理についての説明図(1)及び(2)を示す。
臨床治療・治験が開始され、被検者が登録された場合、例えば、以下のアルゴリズムで追跡される。すなわち、再診1回(第一ステップ)で第一薬(Ca−AあるいはACE−I) の投与により(S401)、家庭血圧が目標血圧レベルに降下した場合は(S403)、以降、副作用、過降圧又は昇圧のない限り、この第一薬で追跡する(第一ステップ)(S405)。治療継続中には以下の措置を施す。すなわち、図中記号「§」で示すように、治療継続中に目標降圧レベル以上に上昇した時には、1ステップずつ段階を上げ、また、治療継続中に <100/<60 mmHg に下降した時には1ステップ段階を下げるか、投与を中止する。また、図中記号「♯」で示すように、各ステップにおいて、コンプライアンス、副作用の有無は主治医によりホストコンピュータへ転送又はファックスされ、コンプライアンスに関してはホストコンピュータの判断、副作用に関しては主治医の判断で、中止、脱落が決定され、また、合併症はインターネットにより速やかにホストコンピュータに伝達され、中止か継続の意思表示をする。
【0023】
もしも目標降圧レベルの達成が不十分な場合(S407)、第一薬が増量される(S409)(第二ステップ)。ここで、図中記号「‡」は、ACE−阻害薬が咳の副作用で中止せざるを得ない場合は、AIIA に切り替えることを示す。もしも第二ステップで目標降圧レベルの達成が不十分の場合(S415)、第三ステップとして、例えば、他の薬剤(例、利尿薬(D))の常用量の半量が投与される(S417)。第二、第三ステップで目標降圧レベルが達成された場合は、治療を継続し、上述のように図中記号「§」及び「♯」で示す措置が施される(S411、S413)。また、各ステップで未達成の場合、例えば、6ヶ月毎調査報告、随時合併症副作用報告がなされる。
【0024】
さらに、第三ステップで目標降圧レベルの達成が不十分の場合(S419)、例えば、β-遮断薬(β-B)あるいはα-遮断薬(α-B)等の他の薬剤が投与される(第四ステップ)(S451)。第四ステップでもなお目標降圧レベルの達成が不十分な際は(S453)、他のいずれの降圧薬の併用も可とする(第五ステップ)(S455)。第四ステップで目標降圧レベルが達成された場合(S457)、第五ステップ以降は治療を継続する(S459)。
【0025】
各受診の間に、先に入力された基本データ、担当医師の判断等に基づき、副作用、薬物忍容性が、ホストコンピュータによりチェックされ、試験継続、中止等の適宜の判断がなされる。なお、ACE−I群ではいずれの段階においても「咳」の副作用が強い場合は、AII-拮抗薬(Valsartan)に変更することとする。この際は、ACE−Iとしては中止例として扱われるが、治験終了時には、レニン・アンギオテンシン系抑制薬群として一括分析され得る。
【0026】
図6に、提示される薬剤の選択及び増量に関する説明図を示す。
図の例では、有効とされる3種類の薬剤から第一薬がランダムに選択され、それに応じて各ステップにおいて第二薬以降の薬剤及び各薬剤の増量等が判断される。この例では、第一ステップで選択される第一薬は、Ca−A、ACE−I又はAIIAの候補の内いずれかがランダムに選択される。第二ステップでは、選択された第一薬が増量される。第三ステップでは、さらに利尿薬Dが増量される。第四ステップでは、さらにα1−遮断薬又はβ遮断薬のいずれかがホストコンピュータによりランダムに選択され、追加される。第五ステップでは、第一薬に応じて、第一ステップで選択されなかった他の薬剤が選択され、追加される。
【0027】
つぎに、本発明の初診及び再診における臨床治療・治験の流れについて、詳細に説明する。
(I)患者初診(未治療)
1 随時血圧測定を行い、条件(収縮期血圧≧140及び/又は拡張期血圧≧90 mmHg)に該当するか否か判断。
2 上述の条件に該当する患者に対し、HOMED-BP Studyの口頭説明と説明書提示。
3 家庭血圧計貸与。
4 HOMED-BP Study,血圧測定に関してのプロモーションビデオ貸与。
5 未治療の状態で1−4週間、家庭血圧計による自己測定。
【0028】
ここで、試験の対象とする個人の安全と人権への対策(プライバシー)については、次のように保たれる。本発明における臨床治療・治験は、既に評価の定まった市販の降圧薬で禁忌症、降圧効果などを充分に検討しつつ、オープン試験として降圧薬療法を続行するものであり、その治療アルゴリズムは日常の診療と全く同じである。且つ、主治医の最終的判断を常に許容することを前提とした研究であることから、何等高血圧診療上の倫理的問題は認められないが、薬剤の選択(ランダム化)、降圧効果の判定、中止の判断にホストコンピュータが参加することから、この臨床治療・治験の目的と方法につき、充分な説明を行い、文書による患者自身の同意を得ることとする。診療所とホストコンピュータの間は、インターネットで結ばれるが個人識別情報は送受信されず、すべてID番号でのみやりとりが行われることから対象のプライバシーが侵されることはない。またホストコンピュータには複数のバリアーが設けられ、ホストコンピュータへの侵入に対するプロテクションには万全が期される。個人情報は各診療所においてのみ管理され、研究センターにおいては分析はID番号によってのみなされ、個体が識別されることはなく、また結果の公表に際しては集団の成績として公表され、個人が識別される形で、成績が公表されることはない。
【0029】
また、患者への説明としては、次のような内容が例示される。
1.本発明は電気自動血圧計を用いた家庭自己測定血圧による高血圧の治療に関する自主的な臨床研究です。
2.使用される降圧薬は、日本や世界で最も広く使用されている市販の薬です。
3.通常日本では高血圧の治療のために受診した人の大多数はカルシウム拮抗薬あるいはアンジオテンシンI 変換酵素阻害薬という薬で治療が開始されます。何故なら、これらの薬は安全性が広く確立されており、高血圧患者の70%以上に有効であるからです。
4.あなたにはカルシウム拮抗薬がより有効なのか、アンジオテンシンI 変換酵素阻害薬がより有効なのかは使用してみなければわかりません。
5.そこで、あなたをホストコンピュータに登録し、カルシウム拮抗薬か、アンジオテンシン変換酵素阻害薬のどちらを使うか、また低下させる目標の血圧レベル(家庭血圧で135mmHg未満〜125mmHg且つ/あるいは85mmHg未満〜80mmHg、125mmHg未満且つ/あるいは80mmHg未満のいずれか)をホストコンピュータに決めさせ、そのどちらかによる治療を開始します。
【0030】
6.あなたが毎日測定する家庭での血圧データが、ホストコンピュータに自動的に読みとられ判断されます。家庭用の血圧計は1人1台貸し出しますので、血圧測定の説明書に基づき毎日、朝、夜に1度づつ計って下さい。
7.2週から4週の治療で、もし効果がない場合、あるいは弱い場合、そのどちらかの薬の量を増加させます。
8.増量後2週から4週の治療で、カルシウム拮抗薬あるいはアンジオテンシンI 変換酵素阻害薬の効果がない場合、利尿降圧薬という広く一般に使われている降圧薬を加えます。
9.利尿薬を加えて2週から4週後になお降圧効果がない、あるいは弱い場合は、これも日本で広く一般に用いられているβ-遮断薬あるいはα-遮断薬を追加します。
10.β-遮断薬あるいはα-遮断薬を2週ないし4週用いてもなお降圧効果のない場合、あるいは弱い場合は、カルシウム拮抗薬を最初に投与された方では、変換酵素阻害薬を含む他の降圧薬を追加します。変換酵素阻害薬を最初に投与された方では、カルシウム拮抗薬を含む他の降圧薬を追加します。
11.なお、変換酵素阻害薬では10〜30%の人にのどのイライラ感やから咳の出る人がいます。もしもこうした副作用が耐えられないような人の場合は、変換酵素阻害薬から咳の副作用のないアンギオテンシンII拮抗薬に切り替えます。
12.このようなシステムで血圧をコントロールしていきますが、これは日常行われている高血圧診療と全く変わりありません。ただ、薬の増加、追加の判断をホストコンピュータが行いますが、この判断は通常医師がやっていることと全く同じ手順です。またもし不都合が生じた時には主治医はいつでもホストコンピュータの指示を変更して、自分の判断で診療を続けます。従って試験は日常診療と同様な安全性を有し、特に危険を伴うことはありません。
【0031】
13.これは臨床試験の一種なのですが、この試験に参加するか否かは全くあなたの自由意思によります。もし参加して下さるなら、別紙“同意書”に署名をお願い致します。なお本試験は倫理委員会で審査を受け、倫理的な問題のないことが承認されております。
14.もしこの試験に参加しなくとも、代わりの高血圧治療はたくさんありますし、また参加しなくとも何等あなたが不利益を被ることはありません。同意を頂いた場合、同意はいつでも撤回出来ますので申し出て下さい。
15.何等かの都合で、受診を無断で中断された場合、もちろん主治医の先生にその旨をお伝え下されば最もよいのですが、それが出来ない場合、主治医の先生から、その後どうなったかの問い合わせが行きますので、状況をお知らせ下さい。
16.ホストコンピュータには、あなたの名前は登録されません。識別番号のみ連絡されますので、あなたのプライバシーが侵されることはありません。また結果の公表に個人の名前が出るようなことはありません。
【0032】
(II)患者再診1回(未治療)
1 貸与していた家庭血圧計を医療機関端末に接続し、ホストコンピュータにデータ転送。
2 データ転送実行中に、血圧計で3回程度測定。測定後、端末に接続して、ホストコンピュータにデータ転送。
3 ホストコンピュータによる血圧値判断と適否判定(具体例は、前述)。
4 ホストコンピュータから端末に、家庭血圧計の平均値、血圧計の平均値、血圧基準の適否含む情報を転送。
【0033】
5 端末では、ホストコンピュータからの転送情報に従い、判定結果表示。
i) 血圧基準適と判定された場合、例えば、「血圧値は投薬群として登録可能です。画面上で基本データを入力して下さい。」と表示される。
図7に、基本入力データの入力画面の説明図を示す。図示のように、医療機関端末名(識別子)、担当医師名、患者識別子、性別年齢、診断、合併症、禁忌例等の登録の可否判断に必要な各種条件が入力される。
ii) 血圧基準不適と判定された場合、例えば、「血圧値が登録基準にあいませんので、投薬群としては登録は不可です。しかし、無投薬として追跡は可能です。もしも患者さんが希望すれば家庭血圧計をそのまま持たせて下さい。健康管理のため自己測定を指導し、適当な間隔で受診させて下さい。受診毎にデータを転送して下さい。」と表示される。(この後、第ゼロステップとして扱う。)
6 端末から、患者に関する基本データ入力。その後、画面に、例えば、「プリントアウトしてカルテに貼ってください。後でまとめてプリントすることもできます。」と表示される。
【0034】
7 ホストコンピュータによる基本データ判定、登録の可否判定。
図8に、再診1回の際の表示画面の説明図を示す。
i) 登録可の場合は、図8(A)のように表示される。
なお、各記号は次の通り(以下、同様)。
[ ]・・・いずれかひとつの単語が、ホストコンピュータにより自動選択表示される。
網掛け、又は、XXX・・・自動表示される数値ないし文字列。
☆・・・ホストコンピュータからの指示により、ひとつ又は複数が選択表示される。選択基準は、ランダム又は途中経路に応じてホストコンピュータが判断する。
□・・・主治医のチェック項目
・・・主治医の入力項目
【0035】
例えば、Ca拮抗薬を2.5mg、降圧目標レベルは、収縮期血圧125mmHg未満、等と表示される。この画面での選択指示は、aとbの組、cとdの組、或いは個々に提示される。降圧目標レベルは、現在の血圧に応じて、ホストコンピュータが適宜設定する。収縮期高血圧のときは、a又はbのいずれかがホストコンピュータによりランダムに選択されて表示される。拡張期高血圧のときは、c又はdのいずれかがホストコンピュータによりランダムに選択されて表示される。a(又はc)の場合、「純収縮期高血圧ですので収縮期血圧のみa(又はc)まで降圧して下さい」と、b(又はd)の場合、「純拡張期高血圧ですので拡張期のみb(又はd)まで降圧して下さい」と、それぞれ説明が付記される。また、収縮期及び拡張期高血圧のときは、aとbの組、又は、cとdの組のいずれかがホストコンピュータによりランダムに選択されて表示される。
【0036】
担当医師がホストコンピュータの提示内容に同意する場合、例えば、次のように表示される。
「指定された降圧薬は入手、処方できますか?
□ 入手できる
□ 入手できない 」
ここで、降圧剤が入手できない場合、例えば、「指定された薬以外の何を処方しますか?」と表示され、薬剤及び量が入力される。
【0037】
以上の同意確認後、これまでの全画面又は必要とされる内容をチェック項目と併せて表示される。次のように表示される。
「以上の項目で訂正がありますか?
□ アリ
□ ナシ 」
ここで、訂正終了後又は訂正がない場合、患者にID番号を付与、家庭血圧計上にID番号付与、ホスト上の血圧基本データにID付与が行われ、これまでの、基本データも含めた全画面をコンパクトに表示する。なお、全画面は印刷することも可能である。また、既に印刷していれば基本データを省くオプションも付けることができる。こうして図8(B)が表示される。
ii) 登録不可の場合、例えば、「基本データが登録の条件に適合しません。登録できませんが、患者さんが希望すれば家庭血圧計をそのまま持たせて、血圧を計らせて受診させて下さい。」と表示される。
【0038】
8 同意取得、処方。例えば、「同意書にサインを頂いて下さい。カルテに同意書を保管して下さい。」と表示され、患者に同意書を促す。
9 患者は、第一薬を処方され、家庭血圧計による自己測定を、例えば4週間程行う。
【0039】
(III)再来2回(処方あり・受診時に第一ステップ)
図9及び図10に、再診2回の際の表示画面の説明図(1)及び(2)を示す。
1、2は、上述(II)と同様。
3 転送と同時に図9(A)の画面が表示される。ここでは、患者登録番号、転送日が既に示されている。医療機関端末から転送されたデータに基づき、登録医師名、登録番号、データ転送日、外来随時血圧の平均値が、ホストコンピュータから伝送され、端末に表示される。また、画面では、合併症、副作用、服薬コンプライアンス、他の薬剤の服用等を入力することができる。各項目が入力されると、ホストコンピュータにその内容が転送され、入力内容に応じて次の画面が出力される(図中括弧内参照)。
【0040】
4 合併症、副作用のない場合、図(B)が表示される。
i)この場合、ホストコンピュータでは家庭血圧の平均値を計算し、その値と及び降圧目標等が医療機関端末に表示される。
ii) ここで、降圧目標に達した場合あるいは家庭血圧の平均が、例えば100/60mmHg以下になった場合、次が表示される。
「☆ 第一ステップのまま治療を継続して下さい。
☆ 投薬を中止して下さい。(第ゼロステップへ)」
指示に従いますか?
□ 従う □ 従わない
ここで、第ゼロステップでは、治療を中止する、または、第ゼロステップとなった場合、血圧の測定だけは続けてもらうよう促すようにしてもよい(II-5-iiを参照)。第ゼロステップの患者の受診時は、血圧が正常域であればそのまま、基準値に達したら第一ステップへ移行するよう提示することもできる。
【0041】
iii) 降圧目標に達していない場合、次が表示される。
「第二ステップに治療レベルをあげて下さい。
[Ca-拮抗薬][ACE-阻害薬][AII-拮抗薬]を増量して下さい。
指示に従いますか?
□ 従う □ 従わない 」
iv) 上記 ii, iiiで指示に従わない場合、次のような選択肢が表示され、担当医師が、指示に従わない理由を入力する。
「HOMED-BP Study
担当医師名 XXXXXXXX
患者登録番号 XXXXXX
送信日XX年XX月XX日
指示に従わない理由を教えて下さい。
□ 現在の血圧が適当と考えるので第一ステップのまま継続する。
□ むしろ過降圧と考え、ステップを戻す。
(→ ステップがゼロに戻る)
□ 過降圧により、他剤に変更する。
□ 降圧が全く不十分であり、他剤に変更する。
□ 投薬を中止する。 」
v) また、ivで他剤に変更するを選んだ場合、選択された他剤とその量を入力する。
【0042】
5 副作用・合併症が「アリ」の場合、
i) この場合、図10の画面が表示される。
ii) 担当医師は、合併症、副作用の詳細内容を入力し、さらに、治療を中止、変更、継続するかを選択する。
iii) 「変更する」を選択した時、例えば「変更した治療の内容を教えて下さい。」と表示され、変更した薬剤及び量を入力する。
【0043】
6 最終画面
これまでの(全)画面をチェック項目と併せて表示する。なお、簡単な訂正はその場で行えるように、また、大きな修正は、その項目までバックして戻って来られるように、空欄があったり時間がないような場合は、診療終了後に入力しても転送又はファックスしても良いので、今は一旦訂正なしとして先に進んでも構わない旨等を表示してもよい。
【0044】
以上の項目で訂正があれば、訂正モードで訂正を行う。訂正がなければ又は訂正後、次のように自動的に表示すると共に、これまでの全画面を印刷しやすいようコンパクトに表示する。
「HOMED-BP Study
「HOMED-BP Study
担当医師名 XXXXXXXX
患者登録番号 XXXXXX
送信日XX年XX月XX日
前回までの治療ステップは第Xステップです。(内容 XXXX)
☆今回からは第Xステップにして下さい。(内容 XXXX)
☆今回も第Xステップです。(内容 XXXXX) 」
この画面をプリントアウトし、カルテに貼付して下さい。(空欄などがあれば以下追加)記入していない項目は診療終了後に改めて画面を呼び出して入力して下さい。あるいはファックスでも結構です。」
7 このようにして、第一ステップ又は第二ステップが選択され、患者は、例えば、4週間自己血圧を測定する。
【0045】
(IV)再来3回(処方あり・受診時に第二ステップ)
図11に、再診3回の際の表示画面の説明図を示す。
1,2,3,4、i) までは、上述(III)と同様。
4
ii) 降圧目標に達した場合、あるいは100/60 mmHg以下に降下した場合、治療の継続又はステップの戻りが提示され、指示に従うか否かを入力する。
iii) 降圧目標に達しない場合、図11(A)のように表示され、第三ステップに治療レベルを上げる提示がなされ、他の薬剤(例、利尿薬)とその量が提示される。
iv) ii, iii で指示に従わない場合、次のような選択肢が表示され、担当医師が、指示に従わない理由を入力する。
「HOMED-BP Study
担当医師名 XXXXXXXX
患者登録番号 XXXXXX
送信日XX年XX月XX日
指示に従わない理由を教えて下さい。
□ 現在の血圧が適当と考える
□ むしろ過降圧と考え、ステップを戻す。
(→ ステップが一つ以上戻る)
□ 利尿薬は不適当と考え他剤を使用する。
(→ v)-aへ)
□ 該当する利尿薬がない。 (→ v)-bへ)
□ 現在使用している降圧薬を増量する。
(→ v)-cへ)
□ 降圧療法を中止する。 」
v) 指示に従わない選択肢で、利尿薬が不適当と考え他剤を使用する場合、あるいは該当する利尿薬がない場合、選択肢の入力に応じて、図11(B)中のa)〜c)のいずれかが表示される。担当医師は、他の薬及びその量を入力する。
【0046】
5 副作用・合併症が「アリ」の場合、i), ii) は、(III)と同様の画面が表示される。
iii) 変更するを選択した場合、担当医師は、第二ステップの増量した薬剤の変更量を入力する。
6 最終画面は、上述(III)と同様。
7 このようにして、第一、第二又は第三ステップが選択され、患者は、例えば、4週間自己血圧を測定する。
【0047】
(V)再来4回(処方あり・受診時に第三ステップ)
図12に、再診4回の際の表示画面の説明図を示す。
1,2,3,4 i)までは、上述(III)と同様。
4
ii) 降圧目標に達した場合あるいは100/60 mmHg以下に降下した時、次のように表示され、治療の継続又はステップの戻り又は中止が提示される。
「☆[第一][第二][第三]ステップのまま治療を続けて下さい。
☆中止して下さい。
☆第一ステップに戻して下さい。
☆第二ステップに戻して下さい。
指示に従いますか?
□ 従う □ 従わない 」
iii) 降圧目標に達しない場合、次のように表示され、第四ステップに治療レベルを上げる提示がなされ、他の薬剤(例、α1遮断薬、β遮断薬)とその量が提示される。
「第四ステップに治療レベルをあげて下さい。増量した [Ca-拮抗薬][ACE-阻害薬][AII-拮抗薬] + [ナトリックス1mg][サイアザイド1/2T] に加え、
☆α1遮断薬
カルデナリン(ドキサゾシン)2 mg
☆β遮断薬
[アーチスト(カルベジロール) 20 mg]
[メインテート(プソプロロール) 5 mg]
[ケルロング(ベトキサロール)10 mg]
を投与して下さい。
指示に従いますか?
□ 従う □ 従わない 」
【0048】
iv) ii, iii で指示に従わない場合、次のような選択肢が表示され、担当医師が、指示に従わない理由を入力する。
「HOMED-BP Study
担当医師名 XXXXXXXX
患者登録番号 XXXXXX
送信日XX年XX月XX日
指示に従わない理由を教えて下さい。
□ 現在の血圧が適当と考える
□ むしろ過降圧と考え、ステップを戻す。
(→ ステップが一つ以上戻る)
□ [α1遮断薬][β遮断薬]は不適当と考え他剤を使用する。
(→ v)-aへ)
□ 該当する[α1遮断薬][β遮断薬]が入手出来ない。
(→ v)-bへ)
□ これまで使用していた降圧薬を増量する。
(→ v)-cへ)
□ 降圧療法を中止する。 」
v) α1遮断薬、あるいはβ遮断薬が不適当と考え他剤を使用する場合、あるいは該当薬が入手出来ない場合、あるいはこれまで使用していた降圧薬を増量する場合、選択肢の入力に応じて図12(A)のa)〜c)のいずれかが表示される。担当医師は、他の薬及びその量を入力する。
【0049】
5 副作用・合併症が「アリ」の場合、i), ii) は IIIと同様の画面が表示される。
iii) 「変更する」を選択した時、図12(B)のように表示され、担当医師は変更・中止した薬剤及び量を入力する。
6 最終画面は、上述(III)と同様。
7 このようにして、第一、第二、第三又は第四ステップが選択され、患者は、例えば、4週間自己血圧を測定する。
【0050】
(VI)再来5回(処方あり・受診時に第四ステップ)
図13に、再診5回の際の表示画面の説明図を示す。
1,2,3,4 i)までは、上述(III)と同様。
4
ii) 降圧目標に達した場合あるいは100/60 mmHg以下に降下した時、次のように表示され、治療の継続又はステップの戻り又は中止が提示される。
「☆[第一][第二][第三][第四]ステップのまま治療を継続して下さい。
☆[第一][第二][第三]ステップに戻して下さい。
☆投薬を中止して下さい。
指示に従いますか?
□ 従う □ 従わない 」
iii) 降圧目標に達していない場合、次のように表示され、第五ステップに治療レベルを上げる提示がなされ、他の薬剤(例、ACE−阻害薬、アンジオテンシンII受容体拮抗薬(ディオバン)、Ca−拮抗薬)とその量が提示される。
「第五ステップに治療レベルをあげて下さい。
☆ 今までに増量したCa-拮抗薬、利尿薬、α1遮断薬に加え、
ACE-阻害薬あるいはアンジオテンシンII受容体拮抗薬
(ディオバン)を追加して下さい。
☆ 今までに増量したCa-拮抗薬、利尿薬、β遮断薬に加え、
ACE-阻害薬あるいはアンジオテンシンII受容体拮抗薬
(ディオバン)を追加して下さい。
☆ 今までに増量したACE-阻害薬、利尿薬、α1遮断薬に加え、
Ca-拮抗薬を追加して下さい
☆ 今までに増量したACE-阻害薬、利尿薬、β遮断薬に加え、
Ca-拮抗薬を追加して下さい
☆ 今までに増量したA-II拮抗薬、利尿薬、α1遮断薬に加え、
Ca-拮抗薬を追加して下さい。
☆ 今までに増量したA-II拮抗薬、利尿薬、β遮断薬に加え、
Ca-拮抗薬を追加して下さい。
指示に従いますか?
□ 従う □ 従わない 」
【0051】
iv) ii, iii で指示に従わない場合、次のような選択肢が表示され、担当医師が、指示に従わない理由を入力する。
「HOMED-BP Study
担当医師名 XXXXXXXX
患者登録番号 XXXXXX
送信日XX年XX月XX日
指示に従わない理由を教えて下さい。
□ 現在の血圧が適当と考える。
□ むしろ過降圧と考え、ステップを戻す。
(→ ステップが一つ以上戻る)
□ [ACE-阻害薬][Ca-拮抗薬][A-II拮抗薬]
は不適当と考え他剤を使用する。 (→ v)-aへ)
□ 該当する[ACE-阻害薬][Ca-拮抗薬][A-II拮抗薬]
が入手出来ない。 (→ v)-bへ)
□ これまで使用していた降圧薬を増量する。 (→ v)-cへ)
□ 治療を中止する。 」
v) ivでの選択に応じた表示、選択肢の入力に応じて図13のa)〜c)のいずれかが表示される。担当医師は、他の薬及びその量を入力する。
【0052】
5 副作用・合併症が「アリ」の場合、i), ii) は、上述(III)と同様の画面が表示される。
iii) 変更するを選択した時、担当医師は変更下内容(中止した薬剤、投薬される薬剤及び量、変更された量等を入力する。
6 最終画面は、上述(III)と同様。
7 このようにして、第一、第二、第三、第四 又は 第五ステップが選択され、患者は、例えば、4週間自己血圧を測定する。
【0053】
(VII)再来6回(処方あり・受診時に第五ステップ)
図14に、再診6回の際の表示画面の説明図を示す。
1,2,3,4 i)まで、上述(III)と同様。
4
ii) 降圧目標に達した場合あるいは100/60 mmHg以下に降下した時、次のように表示され、治療の継続又はステップの戻りが提示される。
「☆[第一][第二][第三][第四][第五]ステップのまま治療を継続して下さい。
☆[第一][第二][第三][第四]ステップに戻して下さい。
☆投薬を中止して下さい。
指示に従いますか?
□ 従う □ 従わない 」
iii) 降圧目標に達していない場合、次のように表示され、第五ステップに達している提示がなされ、任意の治療法で降圧するように指示される。
「既に第五ステップに達しています。任意の治療法で降圧して下さい。
指示に従いますか?
□ 従う □ 従わない 」
【0054】
iv) ii, iii で指示に従わない場合、次のような選択肢が表示され、担当医師が、指示に従わない理由を入力する。
「HOMED-BP Study
担当医師名 XXXXXXXX
患者登録番号 XXXXXX
送信日XX年XX月XX日
指示に従わない理由を教えて下さい。
□ 現在の血圧が適当と考える。
□ むしろ過降圧と考え、ステップを戻す。
(→ ステップが一つ以上戻る)
□ これまで使用していた降圧薬を増量する。
(→ v)-aへ)
□ 投与中の薬剤が不適当と考え他剤を使用する。
(→ v)-bへ)
□ 治療を中止する。 」
v) ivでの選択肢に応じて、図14(A)のa)、b)のどちらかが表示される。担当医師は、他の薬及びその量を入力する。
【0055】
5 副作用・合併症が「アリ」の場合、i), ii) は 、上述(III)と同様の画面が表示される。
iii) 変更するを選択した時、図14(B)のように表示され、担当医師は、薬剤を選択し、その薬剤の中止、変更、量を入力する。
6 最終画面は、上述(III)とほぼ同様である。もし第五ステップの治療でも降圧目標に達していない場合、下記を表示する。
「前回の第五ステップのままでは降圧が不十分でした。基礎疾患の有無をもう一度ご確認下さい。(内容 XXXXXX )」
7 このようにして、第一、第二、第三、第四、第五ステップ又は、他のステップが選択され、患者は、例えば、4週間自己血圧を測定する。
8 その後は、必要に応じて、該当ステップを繰り返す。
【0056】
なお、以下の処理を追加することができる。
(VIII) 所定期間(例、2ヶ月間)ある登録患者の家庭血圧計のデータが入力されない時、2ヶ月以降に自動的に、HOMED-BP Study治療期連絡票と入力要請を、画面上に、電子メール又はファックスで送信するようにしてもよい。
【0057】
(IX) また、所定期間(例、6ヶ月)毎にアラーム機能を設定することができる。例えば、HOMED-BP Study6ヶ月毎調査票の請求を、診療中の適当なタイミングで画面上に、又は電子メール、ファックスで行うようにしてもよい。以下に例示する。
「患者さんの治療を始めてから、
☆6ヶ月たちました。
☆1年たちました。
☆1年6ヶ月たちました。
☆7年6ヶ月たちました。
6ヶ月毎調査票を送って下さい。」
【0058】
なお、実施の形態において、薬剤の種類及びその投与量、目標レベル及びその群の数、生体情報の測定期間、測定回数及び測定方法、登録基準等は、一例を述べたものであり、適宜変更することができる。また、上述の実施の形態では、主に、血圧の降下のための臨床治療又は治験を例に説明したが、本発明は、例えば、血糖、尿糖、体重、体脂肪率、脈拍・脈波、心拍、体温、胎児心拍、等の血圧以外の様々な生体情報に対して適用することができ、各生体情報に応じた薬剤、投与量、治療段階のステップ種類、ステップ数等を設定することができる。
【0059】
また、上述の各ステップでは、担当医師の判断が介在されるようにしているが、適宜のステップにおけるホストコンピュータからの適宜の提示後において、担当医師の判断を除き、ホストコンピュータの提示内容に同意するようにしてもよい。
また、本発明に係る臨床治療・治験の支援方法又はその支援プログラムを記録した記録媒体を、医療機関端末自体が有し、医療機関端末自体がホストコンピュータとして機能するようにしてもよい。また、測定された生体情報及び担当医師が入力する各種情報はネットワークを介せず、直接ホストコンピュータに入力されるようにしてもよい。
【0060】
本発明の臨床治療・治験の支援システム及び方法は、臨床治療・治験の支援プログラムを記録したホストコンピュータ読み取り可能な記録媒体、臨床治療・治験の支援プログラムを含みホストコンピュータの内部メモリにロード可能なプログラム又はプログラム製品、臨床治療・治験の支援プログラムを含みホストコンピュータが使用可能な記録媒体にストアされたプログラム又はプログラム製品等により提供されることができる。
【0061】
【発明の効果】
本発明によると、以上のように、治療効果の指標となる生体情報の測定値を、医療機関の端末ホストコンピュータによって主治医のもとから(例えば、実行ボタンを押す以外は)半自動的にホストコンピュータへ送信することにより、医師、患者、検者、被検者等の予断(バイアス)を消失させ、薬剤の効能や治療効果などの判定を従来より著しく客観的とし、信頼性を高めた臨床治療・治験の支援システム及び方法、及び、その支援プログラムを記録した記録媒体を提供することができる。また、本発明によると、インターネットや衛星通信網等の各種ネットワークと、家庭用血圧計を利用することで、通常の家庭生活及び日常の診療過程での迅速かつ充分な治療判断要求に応え、試験参加医師の時間的・費用的負担を軽微にとどめることができる。本発明によると、全国規模の大規模介入試験を容易に実施することを可能とし、オープン試験の手法を用いながらも試験の精度を二重盲検試験と同等又はそれ以上に高めることができる。更に、本発明によると、主治医の判断と介入の余地を用意し、医師・患者とも結果を把握しうることで、倫理面での問題と克服することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の臨床治療・治験の支援方法に用いられるシステム構成図。
【図2】本発明の臨床治療・治験の支援方法について説明図(1)。
【図3】本発明の臨床治療・治験の支援方法について説明図(2)。
【図4】各臨床治療・治験段階(ステップ)におけるホストコンピュータの処理についての説明図(1)。
【図5】各臨床治療・治験段階(ステップ)におけるホストコンピュータの処理についての説明図(2)。
【図6】提示される薬剤の選択及び増量に関する説明図。
【図7】基本入力データの入力画面の説明図。
【図8】再診1回の際の表示画面の説明図。
【図9】再診2回の際の表示画面の説明図(1)。
【図10】再診2回の際の表示画面の説明図(2)。
【図11】再診3回の際の表示画面の説明図。
【図12】再診4回の際の表示画面の説明図。
【図13】再診5回の際の表示画面の説明図。
【図14】再診6回の際の表示画面の説明図。
【符号の説明】
1−1〜1−n 測定器
2−1〜2−m 医療機関端末
3 ネットワーク
4 ホストコンピュータ
Claims (17)
- 所定期間測定された被験者の生体情報を記録する測定器と、
前記測定器が接続され、前記測定器に記録された生体情報を読み取り、ホストコンピュータと情報の送受を行う医療機関端末と、
被検者毎の生体情報、治療・治験の履歴情報を含む各種情報が記憶された記憶部を有し、前記医療機関端末と情報の送受を行い、臨床治療又は治験を支援するためのホストコンピュータと、
を備えた臨床治療・治験の支援システムであって、
前記医療機関端末は、所定期間測定された生体情報を前記測定器から読み取る手段と、
前記ホストコンピュータは、前記医療機関端末から、被験者識別子・性別・年齢・対象除外例又は禁忌症例を含む基本データと、測定された生体情報とを、入力する手段と、
前記ホストコンピュータは、入力された生体情報及び基本データが登録条件に適合するか否か判断し、登録条件に適合する場合、複数の薬候補の中から投薬する第一薬をランダムに選択し、生体情報の目標値を設定し、且つ、所定期間第一薬を投薬して生体情報を測定するための第一段階における、選択された第一薬、投与量、生体情報の目標値を含む処方に関する情報を前記医療機関端末に表示する手段と、
前記ホストコンピュータは、前記医療機関端末からの入力により表示された第一段階の表示内容に従うか否かを確認するための手段と、
前記医療機関端末は、第一段階において所定期間測定された生体情報を前記測定器から読み取る手段と、
前記ホストコンピュータは、前記医療機関端末から、第一段階における生体情報を入力する手段と、
前記ホストコンピュータは、第一段階で測定された生体情報が目標範囲内となった場合、第一段階を継続する又は投薬を中止するように指示する内容、及び、表示内容に従うか否かを確認するための内容を、前記医療機関端末に表示する手段と、
前記ホストコンピュータは、第一段階で測定された生体情報が目標範囲内とならなかった場合、所定期間増量された第一薬を投薬して生体情報を測定するための第二段階における、第一薬、第一薬の投与量を増量する表示、を含む処方に関する情報を、前記医療機関端末に表示する手段と、
前記ホストコンピュータは、前記医療機関端末からの入力により表示された第二段階の表示内容に従うか否かを確認する手段と、
前記医療機関端末は、第二段階において所定期間測定された生体情報を前記測定器から読み取る手段と、
前記ホストコンピュータは、前記医療機関端末から、第二段階における生体情報を入力する手段と、
前記ホストコンピュータは、第二段階で測定された生体情報が目標範囲内となった場合、第一段階に戻る、第二段階を継続する又は投薬を中止するように指示する内容、及び、表示された内容に従うか否かを確認するための内容を、前記医療機関端末に表示する手段と、
前記ホストコンピュータは、第二段階で測定された生体情報が目標範囲内とならなかった場合、所定期間第一薬及び第二薬を投薬して生体情報を測定するための第三段階における、第一薬、第二薬、それらの投与量、を含む処方に関する情報を、前記医療機関端末に表示する手段と、
前記ホストコンピュータは、前記医療機関端末からの入力により表示された第三段階の表示内容に従うか否かを確認する手段と、
を含む臨床治療・治験の支援システム。 - 前記医療機関端末は、第三段階において所定期間測定された生体情報を前記測定器から読み取る手段と、
前記ホストコンピュータは、前記医療機関端末から、第三段階における生体情報を入力する手段と、
前記ホストコンピュータは、前記第三段階で測定された生体情報が目標範囲内とならなかった場合、所定期間第一薬及び第二薬に加えて第三薬を投薬して生体情報を測定するための第四段階における、第一薬〜第三薬、各薬の投与量を含む処方に関する情報を、前記医療機関端末に表示する手段と、
をさらに含む請求項1に記載の臨床治療・治験の支援システム。 - 前記医療機関端末は、第四段階において所定期間測定された生体情報を前記測定器から読み取る手段と、
前記ホストコンピュータは、前記医療機関端末から、第四段階における生体情報を入力する手段と、
前記ホストコンピュータは、第四段階で測定された生体情報が目標範囲内とならなかった場合、所定期間複数の薬候補中の第一薬の代替薬を併用して生体情報を測定するための第五段階における、第一薬〜第三薬、代替薬、各薬の投与量を、前記医療機関端末に表示する手段
をさらに含む請求項2に記載の臨床治療・治験の支援システム。 - 前記第一段階を提示する手段では、前記ホストコンピュータは、所定期間測定及び記録された生体情報及び診療時に測定された生体情報を受信し、
前記ホストコンピュータは、受信した生体情報に基づき、予め定められた生体情報の適合範囲を含む第一の登録条件を満足するか否か判断し、判断結果を出力し、
前記ホストコンピュータは、第一の登録基準を満たす場合、入力された基本データに基づき、第二の登録条件を満たすか判断すること
を特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の臨床治療・治験の支援システム。 - 前記ホストコンピュータは、前記段階のいずれか又は複数において、薬剤の種類、量、投薬の継続又は中止等についての提示内容について、医師の同意又は変更に関する情報を、前記医療機関端末から受信する手段をさらに含む請求項1乃至4のいずれかに記載の臨床治療・治験の支援システム。
- 所定期間測定された生体情報は前記測定器に記録され、
前記測定器から読み取られた生体情報は、前記医療機関端末からネットワークを介して前記ホストコンピュータに送信され、
前記ホストコンピュータでは、受信した生体情報に基づき、各段階における薬剤及び目標値を含む提示情報を設定し、前記医療機関端末に提示情報を通知し、
前記医療機関端末では、前記ホストコンピュータからの提示情報を表示すること
を特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の臨床治療・治験の支援システム。 - 前記生体情報は、血圧であり、
前記第一薬は、Ca−拮抗薬、ACE−阻害薬又はアンジオテンシンII受容体拮抗薬のいずれかであり、
前記第二薬は、利尿剤であり、
前記登録条件は、収縮期及び拡張期血圧、年齢を含み、合併症例、禁忌例を除外すること
を特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の臨床治療・治験の支援システム。 - 前記ホストコンピュータは、入力された生体情報が登録条件に適合するか否か判断し、予め定められた登録条件に適合しない場合、所定期間生体情報を測定するための第ゼロ段階を、前記医療機関端末に表示する手段をさらに含むこと
を特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の臨床治療・治験の支援システム。 - 所定期間測定された被験者の生体情報を記録する測定器と、
前記測定器が接続され、前記測定器に記録された生体情報を読み取り、ホストコンピュータと情報の送受を行う医療機関端末と、
被検者毎の生体情報、治療・治験の履歴情報を含む各種情報が記憶された記憶部を有し、前記医療機関端末と情報の送受を行い、臨床治療又は治験を支援するためのホストコンピュータと、
を備えたシステムを用いた、コンピュータに実行させるための臨床治療・治験の支援プログラムを記録した記録媒体であって、
前記医療機関端末は、所定期間測定された生体情報を前記測定器から読み取るステップと、
前記ホストコンピュータは、前記医療機関端末から、被験者識別子・性別・年齢・対象除外例又は禁忌症例を含む基本データと、測定された生体情報とを、入力するステップと、
前記ホストコンピュータは、入力された生体情報及び基本データが登録条件に適合するか否か判断し、登録条件に適合する場合、複数の薬候補の中から投薬する第一薬をランダムに選択し、生体情報の目標値を設定し、且つ、所定期間第一薬を投薬して生体情報を測定するための第一段階における、選択された第一薬、投与量、生体情報の目標値を含む処方に関する情報を前記医療機関端末に表示するステップと、
前記ホストコンピュータは、前記医療機関端末からの入力により表示された第一段階の表示内容に従うか否かを確認するためのステップと、
前記医療機関端末は、第一段階において所定期間測定された生体情報を前記測定器から読み取るステップと、
前記ホストコンピュータは、前記医療機関端末から、第一段階における生体情報を入力するステップと、
前記ホストコンピュータは、第一段階で測定された生体情報が目標範囲内となった場合、第一段階を継続する又は投薬を中止するように指示する内容、及び、表示内容に従うか否かを確認するための内容を、前記医療機関端末に表示するステップと、
前記ホストコンピュータは、第一段階で測定された生体情報が目標範囲内とならなかった場合、所定期間増量された第一薬を投薬して生体情報を測定するための第二段階における、第一薬、第一薬の投与量を増量する表示、を含む処方に関する情報を、前記医療機関端末に表示するステップと、
前記ホストコンピュータは、前記医療機関端末からの入力により表示された第二段階の表示内容に従うか否かを確認するステップと、
前記医療機関端末は、第二段階において所定期間測定された生体情報を前記測定器から読み取るステップと、
前記ホストコンピュータは、前記医療機関端末から、第二段階における生体情報を入力するステップと、
前記ホストコンピュータは、第二段階で測定された生体情報が目標範囲内となった場合、第一段階に戻る、第二段階を継続する又は投薬を中止するように指示する内容、及び、表示された内容に従うか否かを確認するための内容を、前記医療機関端末に表示するステップと、
前記ホストコンピュータは、第二段階で測定された生体情報が目標範囲内とならなかった場合、所定期間第一薬及び第二薬を投薬して生体情報を測定するための第三段階における、第一薬、第二薬、それらの投与量、を含む処方に関する情報を、前記医療機関端末に表示するステップと、
前記ホストコンピュータは、前記医療機関端末からの入力により表示された第三段階の表示内容に従うか否かを確認するステップと、
をコンピュータに実行させるための臨床治療・治験の支援プログラムを記録した記録媒体。 - ホストコンピュータは、測定器が所定期間測定した生体情報が登録条件に適合するか否か判断し、登録条件に適合する場合、複数の薬候補の中から投薬する第一薬をランダムに選択し、生体情報の目標値を設定し、且つ、所定期間第一薬が投薬されたときの生体情報を前記測定器が測定するための第一段階における処方に関する情報を表示するステップと、
前記ホストコンピュータは、前記測定器が第一段階で測定した生体情報が目標範囲内となった場合、第一段階を継続する又は投薬を中止するように指示する内容を表示するステップと、
前記ホストコンピュータは、前記測定器が第一段階で測定した生体情報が目標範囲内とならなかった場合、所定期間増量された第一薬が投薬されたときの生体情報を前記測定器が測定するための第二段階における処方に関する情報を表示するステップと、
前記ホストコンピュータは、前記測定器が第二段階で測定した生体情報が目標範囲内となった場合、第一段階に戻る、第二段階を継続する又は投薬を中止するように指示する内容を表示するステップと、
前記ホストコンピュータは、前記測定器が第二段階で測定した生体情報が目標範囲内とならなかった場合、所定期間第一薬及び第二薬を投薬して生体情報を前記測定器が測定するための第三段階における処方に関する情報を表示するステップと、
を含む臨床治療・治験の支援方法。 - 前記ホストコンピュータは、前記測定器が前記第三段階で測定した生体情報が目標範囲内とならなかった場合、所定期間第一薬及び第二薬に加えて第三薬が投薬されたときの生体情報を前記測定器が測定するための第四段階を提示するステップと、
前記ホストコンピュータは、前記測定器が第四段階で測定した生体情報が目標範囲内とならなかった場合、所定期間複数の薬候補中の第一薬の代替薬を併用したときの生体情報を前記測定器が測定するための第五段階を提示するステップ
をさらに含む請求項10に記載の臨床治療・治験の支援方法。 - 前記ホストコンピュータが、前記段階のいずれか又は複数における終了時に、医療機関端末で読み取られた生体情報を入力するステップをさらに含むことを特徴とする請求項10又は11に記載の臨床治療・治験の支援方法。
- 前記ホストコンピュータは、前記第一段階における処方に関する情報を表示するステップでは、前記測定器が所定期間測定及び記録した生体情報を受信し、
前記ホストコンピュータは、受信した生体情報に基づき、予め定められた生体情報の適合範囲を含む第一の登録条件を満足するか否か判断し、判断結果を出力し、
前記ホストコンピュータは、第一の登録基準を満たす場合、入力された基本データに基づき、第二の登録条件を満たすか判断すること
を特徴とする請求項10乃至12のいずれかに記載の臨床治療・治験の支援方法。 - 前記ホストコンピュータは、前記段階のいずれか又は複数において、薬剤の種類、量、投薬の継続又は中止等についての提示内容について、医師の同意又は変更に関する情報を受信するステップをさらに含む請求項10乃至13のいずれかに記載の臨床治療・治験の支援方法。
- 所定期間測定された生体情報は測定器に記録され、
測定器から読み取られた生体情報は、医療機関端末からネットワークを介してホストコンピュータに送信され、
ホストコンピュータでは、受信した生体情報に基づき、各段階における薬剤及び目標値を含む提示情報を設定し、医療機関端末に提示情報を通知し、
医療機関端末では、ホストコンピュータからの提示情報を表示すること
を特徴とする請求項10乃至14のいずれかに記載の臨床治療・治験の支援方法。 - 前記生体情報は、血圧であり、
前記第一薬は、Ca−拮抗薬、ACE−阻害薬又はアンジオテンシンII受容体拮抗薬のいずれかであり、
前記第二薬は、利尿剤であり、
前記登録条件は、収縮期及び拡張期血圧、年齢を含み、合併症例、禁忌例を除外すること
を特徴とする請求項10乃至15いずれかに記載の臨床治療・治験の支援方法。 - 前記ホストコンピュータは、前記測定器から入力された生体情報が登録条件に適合するか否か判断し、予め定められた登録条件に適合しない場合、所定期間生体情報を前記測定器が測定するための第ゼロ段階を提示するステップをさらに含むこと
を特徴とする請求項10乃至16のいずれかに記載の臨床治療・治験の支援方法。
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