JP3736748B2 - 害虫防除用容器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、蟻、ゴキブリ、ダニ、ダンゴムシ、ゲジゲジ等のほふく害虫や、ガ、ハエ等の飛翔害虫の防除に用いられる害虫防除用容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、害虫防除用容器として、開閉蓋を有する容器本体に害虫の出入口を設け、密閉袋に収容した害虫防除剤をこの容器本体に付属させたものがある。
この害虫防除用容器は、密閉袋を開封して、害虫防除剤を、開閉蓋を開けた容器本体内に入れた後、開閉蓋を閉じることで、使用可能となる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の害虫防除用容器では、密閉袋を開封したり、容器本体内に害虫防除剤を入れたり、容器本体の開閉蓋を開閉したりするのが煩雑で、使い勝手が悪かった。また、従来の害虫防除用容器には、害虫防除性能の向上が望まれていた。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、使いやすく、高い害虫防除性能を有する害虫防除用容器を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の目的は、害虫防除剤及び/又は害虫誘引剤を収容した容器本体と、使用時に前記容器本体から切除される切除部と、前記容器本体の前記切除部が設けられた側と反対側の取付位置において把持できるように設けられた把持部と、を備え、
前記切除部は、前記容器本体と複数の脚部で接続されており、前記切除部を前記容器本体から切除するとき、前記脚部のそれぞれが前記容器本体から切除されて、前記容器本体の内部と外部とを連通する複数の開口が形成され、前記開口を通じて前記害虫防除剤及び/又は害虫誘引剤が外気と接触する害虫防除用容器によって達成される。
【0005】
上記構成の害虫防除用容器によれば、使用直前まで、容器本体内の害虫防除剤等を完全密封でき、害虫防除剤等を安定に保つことができる。そして、ユーザーが切除部を切除する際に、把持部を手指などで把持して固定することで、切除部を切除するための力がかけやすくなり、切除部を容易に切除できる。そして、切除部を切除することで、害虫防除剤と外気とを連通する開口が容器本体に形成されて、害虫防除用容器が使用可能となる。別に封入された害虫防除剤を容器本体に入れたり、容器本体の開閉蓋を開閉したりする手間が省けるため、使い勝手が良い。また、切除部の切除で複数の開口が容器本体に形成されるため、複数の害虫防除剤等を収容することが可能となり、多種多様の害虫に対して高い害虫防除効果が得られる。
なお、本明細書においていう「切除」には、切除部が容器本体に対して単に折られた状態であって切除部が容器本体から完全には切り離されていない状態も、切除部が押し破られた状態も、その意味に含むものとする。
【0006】
上記構成において、切除部の切除は、前記切除部を前記容器本体から折ることにより、または、前記切除部の脚部で前記容器本体を押し破ることにより行われる。
また、上記構成において、前記容器本体は、害虫防除剤及び/又は害虫誘引剤を収容する複数の室を有し、前記切除部を前記容器本体から切除するとき、前記複数の室のそれぞれに前記開口が形成されることが好ましい。こうすれば、害虫防除剤の収容量を増やすことができるし、複数の室に異なる害虫防除剤又は防除剤と誘引剤を組み合わせて入れておくことも可能となるため、高い害虫防除効果が得られる。なお、室内に粘着シートや粘着剤を配して、害虫を室内に粘着捕獲するようにしてもよい。
また、上記構成において、前記容器本体は、前記把持部の取付位置に凹状または凸状を成す周壁部分を有し、前記把持部は、前記周壁部分全域の凹状または凸状に接する形で前記容器本体に接続されていることが好ましい。こうすれば、容器本体と把持部との接続面積を広くとることができ、把持部が容器本体から折れたり外れたりするのを確実に防止できる。
また、上記構成において、前記容器本体は、前記切除部が設けられた周壁と、前記周壁が立設する底壁と、前記周壁の上に載る天壁とを有し、前記把持部は、前記天壁から突出しているようにしても良い。
また、上記構成において、前記脚部の容器本体からの切除位置に、切除を円滑に行うための切除導入部が設けられていることが好ましい。こうすれば、切除部を切除するのが容易になり、使い勝手が一層向上する。
また、上記構成において、容器本体に形成される開口は、対象とする害虫が出入りできるものであればよく、例えば1個の大きさが0.1〜5cm2であることが好ましく、0.2〜2cm2であることがより好ましい。こうすれば、長期にわたって高い害虫防除効果が得られる。開口が複数の場合、それら開口の大きさを異ならせてもよい。
【0007】
害虫防除剤としては、例えば、ホウ酸、ホウ酸塩、アミジノヒドラゾン系殺虫剤をはじめ、有機リン系、カーバメート系、ピレスロイド系などの殺虫剤が挙げられ、これらのなかから一種または二種以上を混合して用いられる。前記ホウ酸塩の具体例としては、例えば四ホウ酸ナトリウム(ホウ砂)、メタホウ酸ナトリウム、過ホウ酸ナトリウム、ホウ酸アンモニウム、ホウ酸カリウム、ホウ酸マグネシウムなどが挙げられ、また前記アミジノヒドラゾン系殺虫剤の具体例としては、例えばテトラヒドロ−5,5−ジメチル−2(IH)−ピリミジノイン{3−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]−1−{2−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]エテニル}−2−プロペニリデン}ヒドラゾンなどが挙げられる。さらに、上記以外の殺虫剤としては、フェニトロチオン、トリクロルホン、ピリダフェンチオン、ダイアジノン、フェンチオンなどの有機リン系殺虫剤、セビン、プロポクサーなどのカーバメート系殺虫剤、レスメトリン、d−T80−レスメトリン、フェノトリン、ペルメトリン、フタルスリン、d−T80−フタルスリン、シフェノトリン、シペルメトリン、フェンバレレート、エトフォンプロックス、プラレスリン、フェンフルスリン、トランスフルトリンなどのピレスロイド系殺虫剤、オキサジアゾール系殺虫剤のメトキサジアゾン、フィプロニル等のフェニルピラゾール系殺虫剤などが挙げられる。
【0008】
害虫誘引成分としては、例えば、動植物エキス、カゼインなどの蛋白質類、繊維素粉、木粉、樹皮などの動植物粉末、トウモロコシ油、ヒマシ油、オリーブ油、大豆油、ナタネ油、ピーナッツ油、米ぬか油などの植物油、その他(3S,4R,6E,10Z)−3,4,7,11−テトラメチル−トリデカ−6,10−ジエナール、(Z)−9−ヘキサデセナール、2,5−ジメチルピラジン、3−メチル−2,5−ジメチルピラジン、Z,E−またはE,E−α−フラネセンなどの道しるべフェロモン、カプリル酸、カプロン酸、カプリン酸、ラウリル酸、オレイン酸などの有機酸、オクチルアルコール、ドデシルアルコール、オレインアルコールなどの高級アルコール類、トリエチルアミン、エチルアミンなどのアルキルアミン類、オニオンフレーバー、ミルクフレーバー、バターフレーバー、ストロベリーフレーバー、コーヒーフレーバーなどの食品用フレーバーなどが挙げられる。
【0009】
害虫防除剤の形態は、顆粒、粉粒体や、ゲル、ペースト、ゼリー、液体など、容器本体の内部に収容できる形態であればどのような形態であってもよい。また、容器内壁に塗布する形態であってもよい。さらに、害虫防除剤の効能は、速効性であっても、遅効性であってもよい。害虫防除剤が速効性である場合には、その害虫防除剤を食した害虫は容器本体内もしくはその周囲で死に至る。害虫防除剤が遅効性である場合には、その害虫防除剤を食した害虫が害虫防除剤を巣に持ち帰れば、その持ち帰った害虫防除剤を食した害虫または接触した害虫も防除することができる。
【0010】
さらに、幼若ホルモン剤、摂食物質、酸化防止剤、防腐剤、誤食防止剤、着色剤などが用いられる。幼若ホルモン剤としては、例えば、メトプレン、ハイドロプレン、ピリプロキシフェンなどの昆虫幼若ホルモン剤、プレコセンなどの抗幼若ホルモン剤、エクダイソンなどの脱皮ホルモン剤などが挙げられる。摂食物質としては、例えば、小麦粉、米粉、米糖、とうもろこし粉などの穀粉、ポテトスターチ、コーンスターチなどのスターチ類、グラニュー糖、麦芽糖、アラビノース、ガラクトース、ラクトース、フルクトース、ソルビトール、廃糖蜜、蜂蜜などの糖類、および糖蜜類やグリセリンなどが挙げられる。酸化防止剤としては、例えば、2,6−ジ−タ−シャリ−ブチル−4−メチルフェノール、2,2−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチル)フェノールなどのフェノール誘導体が挙げられる。防腐剤としては、例えば、ソルビン酸、ソルビン酸塩、パラオキシ安息香酸エステル類などが挙げられる。誤食防止剤としては、例えば、トウガラシ粉、トウガラシエッセンスなどが挙げられる。着色剤としては、例えば、赤色2号、赤色3号、赤色102号、赤色201号、黄色4号、黄色5号、青色1号、青色2号、カーボンブラックなどの色素、顔料が挙げられる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態の一例を図面に基づいて詳しく説明する。図1に示す害虫防除用容器10は、容器本体11と、容器本体11に設けられた把持部13と、容器本体11の、把持部13が設けられた側とは反対側に設けられた切除部15とを有している。
【0012】
容器本体11は、ここでは、底壁に周壁を立設してなる本体下部11aに、天壁となる本体上部11bを組み合わせて構成されているが、特にこれに限定はされず、一部品から構成されてもよい。
本体下部11aには仕切り壁11cが設けられており、容器本体11は、仕切り壁11cによって仕切られた二つの室12a,12bを有している。各室12a,12bには、異なる種類の害虫防除剤を収容することができ、例えば、一方の室12aにはヒドラメチルノン顆粒を収容し、他方の室12bにはホウ酸ゼリーを収容することができる。しかしこれに限定されず、同種類の害虫防除剤を二つの室12a,12bに収容してもよい。また、複数の室12a,12bを、仕切り壁11cで仕切る代わりに、互いに離して設置してもよい。また、図示しないが、室を一つにして、その一つの室に後述するような開口を複数形成するようにしてもよい。
【0013】
本体上部11bは、室12a,12b内に収容された害虫防除剤の残量を視認できるように、少なくともその一部を透明ないし半透明にしておくことができる。しかしこれに限定されず、本体上部11bの代わりに本体下部11aに透明な部分を設けてもよいし、本体上部11b及び本体下部11aの両方に透明な部分を設けてもよい。
【0014】
把持部13は、ここでは、その上面が本体上部11bの上面とほぼ面一になるように板状に形成されて、本体下部11aの周壁の所定箇所(略四角筒状の周壁の一面)に設けられている。把持部13は、本体下部11aに一体成形されている。把持部13の高さ(厚み)は、容器本体11の高さより低くなっている。本体下部11aの周壁の、把持部13が接続される箇所は、凹部(三角形状凹部)11dになっている。把持部13は、本体下部11aの凹部11dの全域にわたって接続されるとともに、凹部11dに隣接する、本体下部11a周壁の平坦な部分にも接続されている。こうして、把持部13と容器本体11との接続面積を広くして、把持部13が容器本体11から折れたり外れたりしないようにしている。
【0015】
切除部15は、本体下部11aの周壁の、把持部13が設けられた側とは反対側の箇所に設けられている。切除部15は、本体下部11aに一体成形されたものでもよいし、後付けされたものでもよい。平面視において、切除部15は、容器本体11の外周から突出している。切除部15は、ここでは、板状に形成されて、本体下部11aの周壁に接続される複数の(ここでは二つの)脚部15a,15aを有している。各脚部15aの、本体下部11aの周壁との接続箇所には、切除導入部としての溝15bが設けられている。図示しないが、切除導入部として、切欠きを設けたり、切除部15と本体下部11aとを接続する破断可能な部材を設けたりすることもできる。
切除部15の表面には、滑り止め機能を奏する凸部(凸条)及び/又は凹部(凹条)が設けられている。
【0016】
本実施形態の使用方法を説明する。使用開始前は、害虫防除剤又は害虫誘引剤は各室12a,12b内に完全密封されている。使用時には、ユーザーは、例えば一方の手指で把持部13を把持固定し、他方の手指で切除部15を把持するとともに切除部15を切除するような(折るような)力をかける。切除部15の対向する位置に把持部13が設けられているので、切除部15を切除するような力をかけやすい。
例えば、把持部13の上面を手の親指で支持し、把持部13の下面を、折り曲げた人差し指の側面で支持することができる。このとき、折り曲げた人差し指が凹部11d内に入り込み、その人差し指の一部により凹部11d内で本体下部11aの周壁を支持することができる。こうして、容器本体11をしっかりと把持固定できる。
【0017】
切除部15を容器本体11から切除した様子を図2に示す。容器本体11には、その本体下部11aの周壁に、複数の(ここでは二つの)開口16a,16bが形成されている。これら開口16a,16bは、使用開始前には切除部15の脚部15a,15aによって塞がれていた。開口16a,16bは、それぞれ各室12a,12b内の害虫防除剤と外気とを連通する。開口16a,16bを通じて、害虫誘引成分等が外気に発散される。
本体下部11aの周壁の、開口16a,16bが設けられた箇所は、底壁下面から開口16a,16bに向かう傾斜面17a,17bになっている。蟻などの害虫は、この傾斜面17a,17bを昇ったり降りたりして、容器本体11の各室12a,12bに入出する。
【0018】
以上のような害虫防除用容器10によれば、使用直前まで、容器本体11内の害虫防除剤または害虫誘引剤を完全密封できる。そして、ユーザーが切除部15を切除する際に、切除部15に対向配置された把持部13を手などで把持固定することで、切除部15を切除するための力がかけやすくなり、切除部15を容易に切除できる。そして、切除部15を切除することで、害虫防除剤と外気とを連通する開口16a,16bが容器本体11に形成されて、害虫防除用容器を使用可能となる。本実施形態によれば、把持部13が容器本体11から折れたり外れたりすることがなく、かつ、脚部15aに溝15bを設けたことで切除部15を容易に切除できるので、使い勝手が良い。
【0019】
なお、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、適宜な変形、改良等が可能である。
例えば、図3(A)に示すように、容器本体11の、把持部13との接続箇所に凸部(四角形状凸部)11dが形成されてもよい。なお、この凸部11dや、図1及び2に示した凹部11dの形状は、三角形状や四角形状のものに限らず、半円形状や楕円形状、花びら状など、丸みを帯びたものであってもよい。
例えば、図3(B)に示すように、容器本体11の、周壁ではなく上面に、把持部13が形成されてもよい。
【0020】
また、図4(A)に示すような構成とすることもできる。この害虫防除用容器20は、中空直方体状の容器本体21の長手方向中央に、凹状の把持部23を備えている。把持部23は、容器本体21の一方の長辺に設けられ、短辺の方向に沿って容器本体21の内部へ延びている。この把持部23に手指を挿入して、容器本体21をしっかりと把持固定することができる。
容器本体21の他方の長辺には、複数の(ここでは2個の)切除片25,25が設けられている。切除片25は、把持部23を境とした一方側と他方側とにそれぞれ1個ずつ設けられている。図4(A)におけるB−B断面図である図4(B)に示すように、切除片25は、断面L字状に形成されている。切除片25の、一方の端部は上方に向かって延び、他方の端部は天壁となる本体上部21bに平行に延びるとともに本体下部21aの周壁に接続されている。切除片25の上方に延びた部分と、本体下部21aの周壁との間の隙間に手指を引掛けることで、切除片25にモーメント力を作用させて、切除片25を本体下部21aから切除する(折り取る)ことができる。このとき、本体下部21aの周壁に開口が形成される。
【0021】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、使いやすく、高い害虫防除性能を有する害虫防除用容器を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す概略斜視図である。
【図2】一実施形態の使用状態を説明する図である。
【図3】本発明の変形例を示す図である。
【図4】本発明の他の変形例を示す図である。
【符号の説明】
10,20 害虫防除用容器
11,21 容器本体
12a,12b 室
13,23 把持部
15,25 切除部
16a,16b 開口
Claims (6)
- 害虫防除剤及び/又は害虫誘引剤を収容した容器本体と、使用時に前記容器本体から切除される切除部と、前記容器本体の前記切除部が設けられた側と反対側の取付位置において把持できるように設けられた把持部と、を備え、
前記切除部は、前記容器本体と複数の脚部で接続されており、前記切除部を前記容器本体から切除するとき、前記脚部のそれぞれが前記容器本体から切除されて、前記容器本体の内部と外部とを連通する複数の開口が形成され、前記開口を通じて前記害虫防除剤及び/又は害虫誘引剤が外気と接触することを特徴とする害虫防除用容器。 - 前記容器本体は、前記把持部の取付位置に凹状または凸状を成す周壁部分を有し、前記把持部は、前記周壁部分全域の凹状または凸状に接する形で前記容器本体に接続されることを特徴とする請求項1に記載の害虫防除用容器。
- 前記容器本体は、前記切除部が設けられた周壁と、前記周壁が立設する底壁と、前記周壁の上に載る天壁とを有し、前記把持部は、前記天壁から突出していることを特徴とする請求項1に記載の害虫防除用容器。
- 前記容器本体は、前記害虫防除剤及び/又は害虫誘引剤を収容する複数の室を有し、前記切除部を前記容器本体から切除するとき、前記複数の室のそれぞれに前記開口が形成されることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の害虫防除用容器。
- 前記切除部の切除は、前記切除部を前記容器本体から折ることにより、または、前記切除部の脚部で前記容器本体を押し破ることにより、行われることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の害虫防除用容器。
- 前記容器本体から切除される前記脚部の切除位置に、切除を円滑に行うための切除導入部が設けられることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の害虫防除用容器。
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