JP3768096B2 - 箱体の昇降装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、箱体を昇降させる装置に関し、詳しくは記録再生ユニットを内包した箱体を昇降させる記録又は再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図9は、周知のカートリッジ(6)の平面図である。カートリッジ(6)はディスク(60)を回転自在に収納し、上面にスライド可能に設けられたシャッタ(61)が開くことによりディスク(60)が露出する。
図10は、出願人が以前提案した記録又は再生装置の平面図であり、図11は、図10をA方向から見た側面図である(特許3081501号参照)。シャーシ(7)上には、キャビネット(70)が被さり、キャビネット(70)に開設された縦孔(71)(71)(71)に沿って箱体(5)が昇降可能に配備される。キャビネット(70)内には、また前記カートリッジ(6)が夫々挿入される複数のホルダ(2)(2)が上下段に配備され、以下の記載ではカートリッジ(6)がホルダ(2)に挿入される方向を前方、ホルダ(2)から排出される方向を後方とする。カートリッジ(6)は、ホルダ(2)から箱体(5)内に搬送され、後記の如く、箱体(5)内にて信号の記録又は再生がされる。
【0003】
シャーシ(7)上には、モータ(M)、モータ(M)に連繋したギア列(72)及びギア列(72)に噛合しキャビネット(70)の側面に接したスライド部材(75)が設けられ、ギア列(72)内には周方向に沿って複数の孔(74)(74)を開設した中間歯車(73)が設けられている。スライド部材(75)には箱体(5)に設けられた突起(50)が嵌まるカム溝(77)が開設され、スライド部材(75)が前後駆動されると、カム溝(77)及び縦孔(71)(71)(71)に沿って箱体(5)が昇降する。カム溝(77)には4つの水平部(77a)(77a)(77a)(77a)、及び該水平部(77a)(77a)(77a)(77a)を繋ぐ3つの傾斜部(77b)(77b)(77b)が設けられ、箱体(5)の突起(50)が1の水平部(77a)に達すると、箱体(5)が水平部(77a)(77a)(77a)に対応した昇降位置にて一旦停止する。中間歯車(73)には、検知手段、具体的にはセンサ(SE)が被さり、該センサ(SE)が中間歯車(73)の回転時に孔(74)の通過を検出すると、箱体(5)が各昇降位置に達したことが検出される。
【0004】
箱体(5)を所定の昇降位置にまで運ぶ際には、以下の手順を踏む。先ず、モータ(M)に通電してギア列(72)を回転させ、スライド部材(75)を駆動する。センサ(SE)が孔(74)の通過を検出してモータ(M)の通電を遮断するが、モータ(M)の慣性により中間歯車(73)が余分に回転する。箱体(5)は所定の昇降位置を通過する。次に、モータ(M)を低電圧にて逆転させ、センサ(SE)が孔(74)を再び検出すると、モータ(M)の通電を遮断する。即ち、箱体(5)を所定の昇降位置にまで運ぶ際には、モータ(M)の正転と逆転を1回ずつ行っていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来の装置にあっては、箱体(5)を昇降させる毎に、モータ(M)の正転と逆転を行う必要があり、モータ(M)を制御するマイクロコンピュータ(図示せず)のプログラム構成が複雑になっていた。この点に鑑みて、カム溝(77)の水平部(77a)を長くして、モータ(M)の慣性によって中間歯車(73)がオーバーランしても、突起(50)が水平部(77a)内に位置する構成にすることも考えられる。しかし、これではカム溝(77)が大きくなるから、スライド部材(75)も大きくなり、装置全体の大型化を招来する。
本発明の目的は、装置の大型化を防ぎつつ、箱体を昇降させる機構を簡素化することにある。
【0006】
【課題を解決する為の手段】
モータとスライド部材間には、切欠きを有するカム面が形成された移動部材が配備され、シャーシには、カム面の切欠き内に嵌る突軸を有しシャーシに略平行な面内を回動して前記検知手段を操作する切換えレバーが配備されている。
切換えレバーの突軸がカム面の切欠き内に嵌ることにより、箱体が昇降位置にて停止し且つ切換えレバーが検知手段を操作した状態で移動部材に重負荷を与える。
【0007】
【作用及び効果】
本発明に係る昇降装置においては、箱体の昇降時にて、モータの慣性により箱体が昇降位置に達した状態から更に移動部材が移動しようとしても、切換えレバーの突軸がカム面の切欠き内に嵌っているため、切換えレバーの突軸がカム面の切欠き内の壁に当接し、更に移動部材が移動しないように該移動部材に重負荷が与えられて箱体の移動が規制される。これにより、箱体を昇降位置にて正確に停止することが可能となる。従って、従来の昇降装置のように、箱体を昇降位置にて正確に停止させるべく、箱体を昇降させる毎にモータの正転と逆転を行う必要はなく、モータを制御するマイクロコンピュータのプログラム構成は簡素になる。
また、従来の他の昇降装置のように、箱体を昇降位置にて正確に停止させるべく、スライド部材に設けたカム溝の水平部を長くして、モータの慣性によって中間歯車がオーバーランしても、箱体の突起が水平部内に位置するように構成にした場合、箱体の昇降を案内するカム溝は大きくなってしまっていたが、本発明に係る昇降装置においては、このような構成にする必要がないため、装置の小型化にも寄与できる。
加えて、切換えレバーの突軸がカム面の切欠き内の壁に当接して、移動部材の進行方向のみならず、この当接の反作用としての逆行する方向への移動も規制するように移動部材に重負荷が与えられる。従って、箱体が昇降位置に達した状態から逆行しないように規制することができ、箱体をより正確に昇降位置にて停止することが可能となる。
【0008】
【発明の実施の形態】
(全体構成)
以下、本発明の一例を図を用いて詳述する。
図1は、記録又は再生装置の概略構成を示す側面図である。キャビネット(70)内には、シャーシ(7)に載置されたストッカ(1)、及びストッカ(1)の前方に位置して昇降する箱体(5)が設けられる。箱体(5)内には、記録再生ユニット(4)及び該記録再生ユニット(4)に対して昇降するキャリッジ(3)が設けられている。ストッカ(1)は、カートリッジ(6)を夫々保持する複数のホルダ(2)(2)を上下段に配備して構成される。カートリッジ(6)はホルダ(2)とともに前後移動する。箱体(5)が昇降して、キャリッジ(3)がホルダ(2)に対向する。本例にあっては、箱体(5)を昇降させる機構に特徴がある。
【0009】
ストッカ(1)の天板上には、カートリッジ(6)及びホルダ(2)を搬送する駆動機構(100)が設けられ、該駆動機構(100)によりホルダ(2)に挿入されたカートリッジ(6)はストッカ(1)内に一旦収納された後に、ホルダ(2)の前面から突出する。ホルダ(2)の前面から突出したカートリッジ(6)は、キャリッジ(3)内の送り機構(図示せず)によってキャリッジ(3)に引き込まれ、キャリッジ(3)が記録再生ユニット(4)に向かって下降する。
【0010】
図2は、キャリッジ(3)、記録再生ユニット(4)の断面側面図である。キャリッジ(3)内にてカートリッジ(6)のシャッタ(61)が開く。記録再生ユニット(4)はベース(40)上に記録ヘッド(41)、ピックアップ(42)、ターンテーブル(43)を周知の如く具え、キャリッジ(3)に収納されたカートリッジ(6)内のディスク(60)はターンテーブル(43)により回転され、ピックアップ(42)により信号が再生される。記録ヘッド(41)がキャリッジ(3)に開設された透窓(30)を通ってディスク(60)に接し、ピックアップ(42)によりビームが照射されつつ信号が記録される。
【0011】
図3は、箱体(5)を昇降させる機構の分解斜視図であり、ストッカ(1)を図示しない。キャビネット(70)の側面には縦孔(71)(71)が開設され、該側面の内側には板状のスライド部材(75)(76)が前後移動可能に配備されている。スライド部材(75)には、高さが異なる3つの水平部(77a)(77a)(77a)と、該水平部(77a)(77a)(77a)を繋ぐ傾斜部(77b)(77b)を有するカム溝(77)が開設され、箱体(5)の側面に設けられた突起(50)(50)はカム溝(77)及び縦孔(71)に嵌まる。突起(50)が各水平部(77a)に位置することにより、箱体(5)は水平部(77a)に対応した3つの昇降位置、即ち、最下段位置、中段位置、最上段位置に配備される。
【0012】
シャーシ(7)上には、中央部が開口した移動部材(8)が、枢支部(8a)を中心としてシャーシ(7)に略平行な面内を回動可能に設けられ、該移動部材(8)の外周には、歯面(84)が円弧状に形成されている。移動部材(8)の内周には円弧面(81)内に複数個、図3では4つの切欠き(82)(82)(82)(82)を略等間隔に設けたカム面(80)が形成されている。移動部材(8)の両端部から上向きに突出した軸(85)が、スライド部材(75)に開設された長孔(78)に嵌まる。シャーシ(7)上には、モータ(M)及び該モータ(M)に連繋したギア列(72)が設けられ、該ギア列(72)の下流端に位置するギアが移動部材(8)の歯面(84)に噛合する。
【0013】
モータ(M)に通電すると、移動部材(8)が枢支部(8a)を中心として回動して、スライド部材(75)(76)が互いに反対に前後移動する。箱体(5)がカム溝(77)及び縦孔(71)に沿って昇降する。箱体(5)が所定の昇降位置にある状態から、移動部材(8)が切欠き(82)(82)間の1ピッチ分だけ回動すると、箱体(5)は隣の昇降位置まで昇降する。
シャーシ(7)上にて移動部材(8)の内側には、互いに重なる切換えレバー(9)(90)の基端部が枢支(93)され、該切換えレバー(9)(90)の先端部には突軸(91)(91)が下向きに設けられている。両切換えレバー(9)(90)はシャーシ(7)に略平行な面内を回動可能に設けられる。該突軸(91)(91)はシャーシ(7)上の円弧孔(79)を通ってシャーシ(7)の裏側に延び、該突軸(91)の回動移行路上には、押し込まれてONになる第1、第2スイッチ(SW1)(SW2)が配備される。
【0014】
図8(a)、(b)は、突軸(91)と切欠き(82)の位置関係を示す平面図であり、(a)は突軸(91)がカム面(80)の円弧面(81)に接している状態を、(b)は突軸(91)が切欠き(82)内に嵌まっている状態を夫々示す。切欠き(82)は、先端に向かって接近するように円弧面(81)に対して傾いた2つの端縁(83)(83)に囲まれる。突軸(91)が円弧面(81)に接した状態では、突軸(91)はスイッチ(SW1)を押さず、スイッチ(SW1)はOFFとなっている。突軸(91)が切欠き(82)内に嵌まって、スイッチ(SW1)を押してONにする。
【0015】
(昇降位置)
図4は、シャーシ(7)の平面図であり、箱体(5)を図示しない。図5は、図4をB方向から見た側面図である。図4、図5にあっては、箱体(5)は中段の昇降位置に配備される。両切換えレバー(9)(90)には引張りバネ(92)が架設されて、両切換えレバー(9)(90)は移動部材(8)のカム面(80)に接する向きに付勢される。箱体(5)が中段の昇降位置に配備された状態にあっては、切換えレバー(9)(90)は、突軸(91)(91)が切欠き(82)(82)に嵌まって、突軸(91)(91)間の距離が大きくなる向きに回動し、突軸(91)(91)は両スイッチ(SW1)(SW2)を押し込んでONとしている。後記するように、各昇降位置にあっては、何れか一方の突軸(91)が切欠き(82)内に嵌まり、何れかのスイッチ(SW1)(SW2)をONとしている。
【0016】
図4に示す状態から、箱体(5)を最下段位置に下降させる場合を説明する。モータ(M)に通電して移動部材(8)を時計方向に回動させる。図6に示すように、スライド部材(75)(76)が移動し、箱体(5)は傾斜部(77b)及び縦孔(71)に沿って、図7に示すように、隣の水平部(77a)に達するまで下降する。
上側の切換えレバー(9)は突軸(91)がカム面(80)の円弧面(81)に接して、第1スイッチ(SW1)から離れて、該スイッチ(SW1)をOFFとする(図8(a)参照)。一方、下側の切換えレバー(90)は突軸(91)が隣の切欠き(82)に嵌まり、第2スイッチ(SW2)を押し込んでONとしている。
尚、図4に示す状態から、箱体(5)を最上段位置に上昇させる場合は、移動部材(8)を反時計方向に回動させる、即ち、図6、図7とは逆の動作を行う。図示はしないが、上側の切換えレバー(9)は突軸(91)が切欠き(82)に嵌まり、第1スイッチ(SW1)を押し込んでONとし、下側の切換えレバー(90)は突軸(91)が円弧面(81)に接して、第2スイッチ(SW2)から離れて、OFFとする。箱体(5)の昇降位置と両スイッチ(SW1)(SW2)のON、OFF関係は、図12に示される。即ち、両スイッチ(SW1)(SW2)のON状態を確認することにより、箱体(5)の昇降位置を確認できる。
【0017】
(移動部材に負荷を与える構成)
前記の如く、切換えレバー(9)は引張りバネ(92)によって円弧面(81)に付勢されており、突軸(91)は図8(a)に示すように、円弧面(81)には付勢力Nで接する。移動部材(8)と突軸(91)の摩擦係数をμとすると、移動部材(8)は摩擦力μNに抗する力で回動すればよく、移動部材(8)には無視できる程度の軽負荷が加わる。然るに、突軸(91)が切欠き(82)に嵌まり、端縁(83)に接した状態では、移動部材(8)には、摩擦力μNに加えて突軸(91)を付勢力Nに抗して押して切欠き(82)から脱出させるだけの駆動力が必要になる。
これにより、突軸(91)がスイッチ(SW1)を押した状態、即ち箱体(5)が所定の昇降位置にて一旦停止している状態から、移動部材(8)が動き、箱体(5)を昇降せんとするときには、移動部材(8)には突軸(91)が円弧面(81)に接していたときよりも重い負荷が加わる。
【0018】
従って、箱体(5)の昇降時にて、モータ(M)の慣性により箱体(5)が昇降位置に達した状態から更に移動部材(8)が回動せんとしても、切換えレバー(9)とカム面(80)により、移動部材(8)に重負荷が与えられて、回動を規制される。これにより、箱体(5)は昇降位置にて正確に停止する。
従来の装置のように、箱体(5)を昇降させる毎に、モータ(M)の正転と逆転を行う必要はなく、モータ(M)を制御するマイクロコンピュータのプログラム構成は簡素になる。また、箱体(5)の昇降を案内するカム溝(77)は大きくならず、装置の小型化にも寄与できる。
図8(a)に示す切欠き(82)の幅Lを、カム溝(77)の水平部(77a)の長さよりも短く形成すれば、突軸(91)が切欠き(82)に嵌まって、スイッチ(SW1)(SW2 )をONとした場合に、箱体(5)の突起(50)は確実に水平部(77a)に嵌まる。
上記例では箱体(5)を昇降させる装置として、カートリッジ(6)を記録媒体として、信号を記録又は再生する装置を示したが、これに限らず、箱体(5)を昇降させ、昇降位置を検知する手段を設けている装置に、本発明の構成は適用可能である。
【0019】
上記実施例の説明は、本発明を説明するためのものであって、特許請求の範囲に記載の発明を限定し、或は範囲を減縮する様に解すべきではない。又、本発明の各部構成は上記実施例に限らず、特許請求の範囲に記載の技術的範囲内で種々の変形が可能であることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】記録又は再生装置の概略構成を示す側面図である。
【図2】キャリッジ、記録再生ユニットの断面側面図である。
【図3】箱体を昇降させる機構の分解斜視図である。
【図4】シャーシの平面図であり、箱体の中段位置を示す。
【図5】図4をB方向から見た側面図である。
【図6】シャーシの平面図であり、箱体の最下段位置を示す。
【図7】図6をB方向から見た側面図である。
【図8】突軸と切欠きの位置関係を示す平面図であり、(a)は突軸がカム面の円弧面に接している状態を、(b)は突軸が切欠き内に嵌まっている状態を夫々示す。
【図9】カートリッジの平面図である。
【図10】従来の記録又は再生装置の平面図である。
【図11】図10をA方向から見た側面図である。
【図12】箱体の昇降位置と両スイッチのON、OFF関係を示す表である。
【符号の説明】
(3) キャリッジ
(4) 記録再生ユニット
(5) 箱体
(7) シャーシ
(8) 回動部材
(9) 切換えレバー
(75) スライド部材
(80) カム面
(92) 引張りバネ
Claims (3)
- シャーシ上に、モータ駆動されて前後移動するスライド部材と、該スライド部材に連繋して昇降駆動される箱体と、該箱体の昇降位置を検出する検知手段とが配備された昇降装置に於いて、 前記モータと前記スライド部材間には、切欠きを有するカム面が形成された移動部材が配備され、
前記シャーシには、前記カム面の前記切欠き内に嵌る突軸を有し前記シャーシに略平行な面内を回動して前記検知手段を操作する切換えレバーが配備され、
切換えレバーの該突軸がカム面の切欠き内に嵌ることにより、前記箱体が昇降位置にて停止し且つ前記切換えレバーが前記検知手段を操作した状態で前記移動部材に重負荷を与えることを特徴とする昇降装置。 - 前記検知手段は前記切換えレバーに押し込まれるスイッチであり、前記切換えレバーはバネ付勢されて、前記カム面に押圧接触する請求項1に記載の昇降装置。
- 前記箱体は、記録再生ユニットと、該記録再生ユニット上に載置されるカートリッジを収納し記録再生ユニットに対して昇降可能に配備されたキャリッジを内包する請求項1又は2に記載の昇降装置。
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