JP3768253B2 - トルクコンバータ - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、ロックアップクラッチを備えたハイドロダイナミック式のトルクコンバータであって、少なくともほぼ半径方向に延びる壁を備えていて内燃機関の被駆動軸に固定可能なケーシングから成っており、該ケーシングの壁とタービン車との間に配置されたロックアップクラッチが、タービン車と回転結合している積層板(Lamelle)を備えていて、該積層板が、一方ではケーシングとかつ他方ではロックアップクラッチの軸方向移動可能なピストンと、該ピストンに対する流体圧の作用下で作用結合可能であり、この場合ピストンが軸方向で見てタービン車とケーシング壁との間に設けられており、タービン車とピストンとの間に、ロックアップクラッチを閉鎖するための、流体によって負荷可能な第1の室が設けられていて、ピストンとケーシング壁との間に、ロックアップクラッチを開放するための、流体によって負荷可能な第2の室が設けられている形式のものに関する。
【0002】
【従来の技術】
このような形式のハイドロダイナミック式のトルクコンバータは、例えばドイツ連邦共和国特許出願公開第3823210号明細書に基づいて公知である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、冒頭に述べた形式のトルクコンバータを改良して、特に、ロックアップクラッチの開閉のための差圧が低い場合に、いかなる可能な運転状態においても最適な機能を保証することができるトルクコンバータを提供することである。特に、例えばポンプを介して外部から加えられる利用可能な差圧もしくは操作圧によって、ロックアップクラッチはすべての可能な運転状態において開閉できることが望まれている。
【0004】
さらに本発明によって保証されることが望まれているのは、両側においてロックアップクラッチのピストンに作用する力、つまり特にハイドロダイナミック式のトルクコンバータにおける流体によって(該流体内において生じる動的なもしくは運動力学的な過程の結果)生じる力を、その特性に関して合目的的にその都度の使用例のために合わせることが可能であるということである。これによって特に次のような可能性、すなわち、両側においてピストンに作用する力を相殺するという可能性、つまり理想的には力のバランスを達成するという可能性の得られることが望まれている。そしてこれによって、ピストンには実質的に軸方向力が作用しなくなる。さらに本発明による装置は、特に簡単にかつ安価に製造可能であることが望まれており、特に構造上の処置によって、製作費の低減と組立て手間の減少とが可能であることが望まれている。
【0005】
この課題を解決するために本発明の構成では、冒頭に述べた形式の装置において、第1の室及び/又は第2の室に次のような手段、すなわち、ドラッグ運転及び/又はエンジンブレーキ運転におけるロックアップクラッチの開放時又はスリップ時にタービンとピストンとの間の圧力室における流体(流体リング層)の低い回転速度と、ピストンとケーシング壁との間の圧力室における流体(流体リング層)の高い回転速度との間の回転速度差を減じるための手段が、設けられている。
【0006】
この場合「ドラッグ運転(Zugbetrieb)」というのは、ハイドロダイナミック式のトルクコンバータにおける次のような運転状態、すなわち駆動トルクが駆動モータからコンバータケーシングに伝達され、該コンバータケーシングからロックアップクラッチ及び/又はコンバータ車(ポンプ車、タービン車、ステータ車)を介して、トルクコンバータの被駆動部分にもしくは後続の伝動装置に伝達されるような運転状態を意味する。
【0007】
また「エンジンブレーキ運転(Schubbetrieb)」というのは、ハイドロダイナミック式のトルクコンバータにおける次のような運転状態、すなわちトルクの流れがトルクコンバータの本来の出力部分を介して、つまり後続の伝動装置を介してトルクコンバータに導入され、そこからさらに、ロックアップクラッチ及び/又はコンバータ車(ポンプ車、タービン車、ステータ車)を介して、機関の本来の駆動軸に導かれるような運転状態を意味する。つまりエンジンブレーキ運転は自動車においては、走行中にアクセルペダルが緩められ、自動車の車輪を介してトルクが伝動装置に導入され、そこからハイドロダイナミック式のトルクコンバータに導入されるような場合に、生ぜしめられる。すなわちエンジンブレーキ運転においては、車輪によって機関が駆動されて、自動車のためのブレーキとして働く。
【0008】
前記課題を解決するために本発明の別の構成では、冒頭に述べた形式の装置において、別の室に次のような機械的な手段、すなわち、少なくともドラッグ運転におけるロックアップクラッチの開放時又はスリップ時にタービン車の回転速度に、該別の室における流体リング層の回転速度を合わせるための機械的な手段が、設けられている。
【0009】
前記課題を解決するために本発明のさらに別の構成では、冒頭に述べた形式の装置において、前記別の室に次のような機械的な手段、すなわち、少なくともドラッグ運転におけるロックアップクラッチの開放時又はスリップ時にピストンの両側における流体リング層の回転速度差を減じるための機械的な手段が、設けられている。
【0010】
前記課題を解決するために本発明のさらに別の有利な構成では、冒頭に述べた形式の装置において、ピストンとタービン車との間に次のような機械的な手段、すなわち、少なくともドラッグ運転におけるロックアップクラッチの開放時又はスリップ時にピストンの両側における流体リング層の間の回転速度差を減じるための機械的な手段が、設けられている。
【0011】
前記課題を解決するために本発明の別の構成では、冒頭に述べた形式の装置において、第1の室と別の室とに次のような機械的な手段、すなわち、少なくともドラッグ運転におけるロックアップクラッチの開放時又はスリップ時にピストンの両側における流体リング層の回転速度差を減じるための機械的な手段が、設けられている。
【0012】
前記課題を解決するために本発明のさらに別の構成では、冒頭に述べた形式の装置において、少なくともドラッグ運転における第1の室及び/又は別の室に次のような手段、すなわち、ロックアップクラッチの開放時又はスリップ時に両側においてピストンに軸方向で作用する力が少なくとも互いに接近するように、前記両室における流体に作用する手段が、設けられている。
【0013】
本発明はまた、ロックアップクラッチを備えたハイドロダイナミック式のトルクコンバータであって、少なくともほぼ半径方向に延びる壁を備えていて内燃機関の被駆動軸に固定可能なケーシングと、タービン車と、軸方向において該タービン車とケーシング壁との間に配置されたロックアップクラッチとから成っており、該ロックアップクラッチが、ケーシングと回転結合している少なくとも1つの積層板を備えていて、該積層板が、一方ではタービン車とかつ他方ではロックアップクラッチの軸方向移動可能なピストンと、少なくとも該ピストンに対する流体圧の作用によって作用結合可能であり、この場合ピストンが軸方向で見てタービン車とケーシング壁との間に設けられており、ケーシング壁とピストンとの間に、ロックアップクラッチを閉鎖するための、流体によって負荷可能な第1の室が設けられていて、ピストンとタービン車との間に、ロックアップクラッチを開放するための、流体によって負荷可能な別の室が設けられている形式のものに関する。
【0014】
このような形式の装置において前記課題を解決するために本発明の構成では、第1の室及び/又は別の室に次のような手段、すなわち、エンジンブレーキ運転においてロックアップクラッチの開放時又はスリップ時にタービンとピストンとの間における流体(流体リング層)の高い回転速度と、ピストンとケーシング壁との間における流体(流体リング層)の低い回転速度との、周方向における速度差を減じるための手段が、設けられている。
【0015】
このような形式の装置において前記課題を解決するために本発明の別の構成では、前記別の室に次のような機械的な手段、すなわち、少なくともエンジンブレーキ運転におけるロックアップクラッチの開放時又はスリップ時にケーシングの回転速度に、該別の室における流体リング層の回転速度を合わせるための機械的な手段が、設けられている。
【0016】
本発明のさらに別の構成によれば、前記別の室に次のような機械的な手段、すなわち、少なくともエンジンブレーキ運転におけるロックアップクラッチの開放時又はスリップ時にピストンの両側における流体リング層の回転速度差を減じるための機械的な手段が、設けられている。
【0017】
前記課題を解決する本発明のさらに別の構成では、軸方向で見てピストンとタービン車との間にもしくは別の室の中に次のような機械的な手段、すなわち、少なくともエンジンブレーキ運転におけるロックアップクラッチの開放時又はスリップ時にピストンの両側における流体リング層の間の回転速度差を減じるための機械的な手段が、設けられている。
【0018】
さらに、ケーシングと回転結合されている摩擦積層板(Reiblamelle)を備えたトルクコンバータにおいて前記課題を解決するために本発明の構成では、第1の室と別の室とに次のような機械的な手段、すなわち、少なくともエンジンブレーキ運転におけるロックアップクラッチの開放時又はスリップ時にピストンの両側における流体リング層の回転速度差を減じるための機械的な手段が、設けられている。
【0019】
さらに、ケーシングと回転結合されている摩擦積層板を備えたトルクコンバータにおいて前記課題を解決するために本発明の別の構成では、第1の室及び/又は別の室に次のような手段、すなわち、少なくともエンジンブレーキ運転におけるロックアップクラッチの開放時又はスリップ時に両側においてピストンに軸方向で作用する力が少なくとも互いに接近するように、前記両室における流体に作用する手段が、設けられている。
【0020】
少なくとも1つの積層板の案内形式もしくは両圧力室の軸方向における配置形式とは無関係に、本発明の有利な構成では、前記積層板が、半径方向内側に向かってその摩擦面を越えて延長されている。
【0021】
ある特定の使用例のためには、前記積層板が、タービン車の羽根の半径方向における延びの少なくとも半分まで、半径方向内側に向かって延びていると有利であるが、その他の使用例のためには、半径方向内側に向かって延びている延長部が、少なくともほぼ、ピストンの全半径方向長さにわたって延びていると有利である。
【0022】
本発明の別の有利な構成では、前記積層板の半径方向内側に向かって延びている範囲が、所定の輪郭を有している。この輪郭は有利には、貫通孔として形成されている。さらに本発明の別の有利な構成では、前記輪郭が、積層板の半径方向延長部の範囲における一体成形部として構成されており、この一体成形部は例えば有利には羽根のように構成されている。
【0023】
タービン車と回動結合されている積層板を備えたトルクコンバータでは、ピストンプレートがタービン車の側に、突出部、羽根又はこれに類したもののような輪郭を有しており、該輪郭が、ドラッグ運転においてかつロックアップクラッチの開放時又はスリップ時に第1の室における流体の回転速度を高める働きをするようになっていると、特に有利である。
【0024】
ケーシングと回動結合されている積層板を備えたトルクコンバータでは、ピストンプレートがタービン車の側に、突出部、羽根又はこれに類したもののような輪郭を有しており、該輪郭が、エンジンブレーキ運転においてかつロックアップクラッチの開放時又はスリップ時に第1の室における流体の回転速度を高める働きをするようになっていると、特に有利である。
【0025】
本発明のさらに別の特に有利な構成では、タービン車とピストンとの間の室と、タービン車とピストンとの間に室とが、両室の間における圧力差を減じる貫通孔もしくは通路を介して互いに接続されている。特定の使用例のためには、前記貫通孔が、タービン車のフランジの半径方向内側に設けられていると有利であり、また別の使用例のためには、前記貫通孔が、タービンハブに設けられていると有利である。
【0026】
【実施例】
次に図面につき本発明の実施例を説明する。
【0027】
図1に示された装置1は、ハイドロダイナミック式のトルクコンバータ3とロックアップクラッチ4とを収容しているケーシング2を有している。装置1のケーシング2は機関側において、図示されていない内燃機関の出力軸5と結合されている。装置1の入力軸として働くこの出力軸5は、少なくとも半径方向に延びている駆動プレート6を介してケーシング2と結合されており、この場合駆動プレート6は、半径方向内側において出力軸5と回動不能に結合され、かつ半径方向外側においてケーシング2と回動不能に結合されている。駆動プレート6及び/又はケーシング2の半径方向外側の範囲には、スタータリングギヤ7が駆動プレート6及び/又はケーシング2と回動不能に配置されている。図示の実施例のハイドロダイナミック式のトルクコンバータ3は、図1及び図2に示されていないポンプ車を有し、かつ軸方向で見てポンプ車と機関側のケーシング壁2との間にはタービン車8を有しており、この場合その都度の構造に関連して同様に軸方向において、ポンプ車の半径方向内側の範囲とタービン車の半径方向内側の範囲との間にはステータ車が設けられているが、このステータ車は図1及び図2には同様に示されていない。ポンプ車、タービン車及びステータ車の原理的な配置形式は、例えばドイツ連邦共和国特許出願公開第3823210号明細書によって公知である。タービン車8はその半径方向内側の範囲において、装置1の伝動装置側の出力軸9と回動不能に結合されている。この出力軸9は、図示されていない公知の伝動装置の入力部分である。軸方向においてタービン車8とケーシング2の機関側の側壁2aとの間には室が設けられており、この室は、ロックアップクラッチ4を収容するために利用される。ロックアップクラッチ4は、接続状態においてケーシング2を、ロックアップクラッチ4に直列に接続されているねじり振動ダンパ10を介して、タービン車8もしくは出力軸9と結合させる。内燃機関の出力軸5から装置1の出力軸9に伝達されるトルクは、作用方向において出力軸5から、ケーシング2と、摩擦ライニングを有している積層板17とを介して、ねじり振動ダンパ10に伝達され、さらにこのねじり振動ダンパ10から該ねじり振動ダンパ10の蓄力器11を介して円板部分13及び出力軸9に伝達される。このねじり振動ダンパ10によって、ロックアップクラッチ4の接続時には、内燃機関の出力軸5は振動を緩衝されて、装置1の出力軸9と接続つまり短絡される。蓄力器11は円形リング状の円板13の収容範囲12に収容されている。図示の実施例では収容範囲12は円板13の半径方向外側の範囲に位置しており、この円板13はその半径方向内側の範囲においてタービン車フランジ25もしくはタービンハブ25aと回動不能に結合されている。タービンハブ25aは出力軸9と回動不能である。円板13の固定は、外側のタービンシェル8aの範囲において、特にタービン車フランジ25の半径方向外側において行うこともできる。蓄力器11のための、周方向に延びている収容範囲12の内径は、ロックアップクラッチ4のピストン20の外形よりも著しく大きいか又はほぼ等しい。円板13の収容範囲12は次のように構成されている。すなわちこの収容範囲12はいわゆる収容ポケットを形成しており、この場合この収容ポケットは一方では円形リング状の円板13に取り付けられていて、かつ他方では別の円形リング状の円板14によって部分的に形成されている。円板13と該円板13の半径方向外側の範囲において、しかしながらさらに蓄力器11の半径方向内側においても回動不能に結合されている円板14は、収容範囲12からの蓄力器の離脱を阻止するために働く。例えば圧縮ばねである蓄力器11は周方向において、蓄力器11と円板部分13,14との間の力伝達のために必要な接触範囲15において枢着されている。蓄力器11の両端部範囲の間には、円形リング状の積層板17の外周部に固定されているかもしくは一体成形されている軸方向の接続板16が突入している。摩擦ライニングを有する積層板17は、軸方向において可動のピストン20を用いて、内燃機関の出力軸5と結合されたケーシング2の壁2aに向かって負荷される。ケーシング2と回動不能に結合されているピストン20は、その半径方向に向けられたリング状の構造形式に基づいて、機関側に配置されたケーシング壁2aとタービン車8との間の室を2つの室範囲21,22に分割しており、この場合、軸方向においてピストン20とタービン車8との間に配置されている室範囲21は、円形リング状の部分13とねじり振動ダンパ10の蓄力器11とを収容している。他方の室範囲22は、ケーシング壁2aとピストン20との間における積層板17のクランプによって閉鎖されることができる室を形成している。両方の室範囲21,22もしくは部分範囲21,22は、ロックアップクラッチ4のための制御装置を備えた流体のための適当な供給通路を介して、互いに接続されている。この結果、供給通路を適宜制御することによってピストン20の軸方向運動を次のように、すなわち、室範囲21の圧力負荷によってロックアップクラッチ4が少なくとも部分的に接続されるように、制御することが可能である。室範囲22における圧力が室範囲21における圧力に対して次のように、すなわちピストン20が軸方向でタービン車8に向かって負荷されかつずらされるように、制御されると、ロックアップクラッチ4は少なくとも部分的に開放される。積層板17はねじり振動ダンパ10を介して、タービン車8もしくはタービンハブ25aに対して周方向においてばね弾性的に取り付けられている。軸方向可動のピストン20は、軸方向に延びる保持手段23aを備えた円形リング状の部材23を介して、ケーシング2と回動不能に結合されており、この場合保持手段23aは、ピストン20における切欠き及び/又はエンボス加工部20a及び/又はそのために設けられた別の手段に係合している。このように構成されていることによって、一方では、ピストン20はケーシング2と同じ回転速度を有することができ、かつ他方では、積層板17はタービン車8と同じ回転速度を有することができる。
【0028】
装置1の2つの運転状態を観察することができる。すなわち一方の運転状態においては、ロックアップクラッチ4は開放しており、かつ第2の運転状態ではロックアップクラッチ4はスリップしており、つまり摩擦面が接触していて、トルクが伝達される。スリップ時にはピストン20の両側に配置されている室範囲21,22の間においては、実質的に流体の接続が遮断されている。
【0029】
ロックアップクラッチ4の開放された状態において、室範囲22における圧力もしくは半径方向の圧力経過はもっぱら、ケーシング2によって制限された室の半径方向最外位における圧力P1、つまりトルクコンバータ3のポンプ車によって生ぜしめられる圧力P1と、この圧力もしくは圧力レベルから半径方向内側に向かっての圧力減少、つまり同様に室範囲22における流体粒子(Fluidteilchen)の周速度によって規定されている圧力減少とによって、決定される。したがって室範囲22における流体部分の周速度が小さい場合には、半径方向で見た圧力変化は、周速度が大きい場合に比べて小さくなる。
【0030】
説明のために:
回転するトルクコンバータ1において室範囲22においてだけ流体粒子が停止していると仮定すると、半径方向においては、室範囲22において実質的に圧力降下が存在しておらず、したがって圧力は室範囲22の半径方向にわたって実質的に一定であり、かつケーシング2内における外側の圧力P1とほぼ等しい。室範囲22における回転する流体粒子において、室範囲22における圧力領域から発生してピストン20に作用する軸方向力を観察すると、この軸方向力は、開放されたロックアップクラッチ4及びドラッグ運転(Zugbetrieb)において、開放の方向に高められることができる。これは、室範囲22における流体粒子の周速度を減じることによって行うことができる。そしてこのことは、図示の実施例では、羽根33を備えた積層板17によって達成される。それというのは積層板17は、ドラッグ運転において、ケーシング2及びピストン20よりも小さなタービン回転数で回転するからである。
【0031】
圧力分配に関する上に述べた動的なもしくは運動学的な関係は、意味上、室範囲21に対しても同様なことが言えるので、ドラッグ運転においては、羽根33のような本発明による特殊な手段が設けられていない場合には、ロックアップクラッチ4は、外部からの作用なしに、自動的に閉鎖するという現象が発生する。このような原則的に望まれていない現象は、特に次のような場合に、すなわち、外部のポンプによって準備されてロックアップクラッチ4を制御するために利用される容積流が小さくて、該容積流によって生ぜしめられる両室範囲21,22の間における圧力差が、上に述べた内部の圧力関係によって生ぜしめられるピストン20両側の間における圧力差よりも小さいような場合に、不都合である。そしてこのような場合にはロックアップクラッチは閉鎖してしまう。この場合トルクコンバータ3の「内部の圧力関係」というのは、流体粒子の回転によって生ぜしめられる圧力分布と理解することができる。このような前提の下においては、ロックアップクラッチを申し分なくもしくは最適に運転することは不可能である。
【0032】
上に述べた事実を勘案し、ロックアップクラッチをいかなる運転状態においても最適に切換え可能に保つために、本発明の思想によれば、積層板17が半径方向内側に向かってつまり回転軸線に向かって延長されていて、有利にはプロペラ羽根又は送風機羽根のような実質的にほぼ羽根状の一体成形部33を備えており、この一体成形部33は、積層板17とタービン車8とが結合されていることに基づいて、ドラッグ運転においてロックアップクラッチ4の開放時又はスリップ時に、ケーシング2及びピストン20よりも小さな回転速度を有している。これによって、室範囲22における粘性流体の流体粒子、つまり室範囲22を制限する両部材2,20の高い回転速度に基づいて、室範囲21における粘性流体の流体粒子よりも高い平均的な回転速度を有する傾向のある流体粒子は、一体成形部33を備えた積層板17と、室範囲22における流体リング層(Fluessigkeits-ringschicht)の傾向的に素早く運動する流体粒子との間における相互作用に基づいて、速度を減じられ、そして室範囲22においてはドラッグ運転において、延長された積層板17が存在しない場合及び/又は延長された積層板17に羽根状の一体成形部33が設けられていない場合におけるよりも、低い平均的な回転速度が生ぜしめられる。これによって、回転によって生じる室範囲22における圧力は変化させられ、この結果、ロックアップクラッチの開放時又はスリップ時に、両室範囲21,22の間における可能な限り小さな圧力差もしくは両室範囲21,22の圧力の間における関係が、ロックアップクラッチ4の閉鎖又は開放を助成することになる。
【0033】
本発明の別の有利な構成では、積層板17の半径方向内側に延長された範囲33aに形状付与部が設けられており、この形状付与部によって、積層板17の範囲33aと積層板17を取り囲む流体との間に、高められた粘性摩擦が生ぜしめられる。さらに内側の延長された範囲33aの範囲に、凹設部又は貫通孔を設けることも可能である。この場合このような凹設部又は貫通孔によって、同様に、ドラッグ運転時に室範囲22における流体の平均的な回転速度が減じられ、これによって、室範囲22においては傾向的に、ロックアップクラッチ4のスリップ時には圧力が低下させられ、ロックアップクラッチ4の開放時には圧力が上昇させられる。ケーシング2と回動不能に結合されていて軸方向において移動可能なピストン20は、ドラッグ運転においてはロックアップクラッチ4の開放時又はスリップ時に、ケーシングの高い回転速度で運動する。
【0034】
少なくともロックアップクラッチ4の開放時又はスリップ時に、室範囲21,22内における流体の回転に基づいて生ぜしめられる、ピストン20の両側において該ピストンに作用する力を、少なくとも接近させるために、室範囲22に突入している半径方向に延長された積層板17における羽根状の又はその他の形状の一体成形部の他に、室範囲21における粘性の流体リング層をドラッグ運転時には速度上昇させかつエンジンブレーキ運転時には速度低下させる別の手段を設けることが可能である。このためにピストン20は一体成形部20a,20b又は相応に作用する手段を有しており、この場合一体成形部20a,20b又は相応な手段は、ピストン20のタービン側の側面に取り付けられかつ/又は一体成形されていて、室範囲21の中に軸方向で進入している。これによって室範囲21における流体粒子とピストン20との間における強力な相互作用が生ぜしめられ、この相互作用によって、運転状態に応じて室範囲21における流体リング層の回転速度が高められるか又は低められ、この結果室範囲21,22における個々の圧力の間における圧力差が減じられ、このことはロックアップクラッチ4の操作に有利である。
【0035】
ロックアップクラッチ4のスリップ状態において、つまり次のような状態、すなわち、両方の室範囲21,22が実質的にハイドロリック的に隔てられている状態、つまり実質的に接続部が存在しておらず、したがって室範囲22における圧力形成が、もはや外側のケーシング2における圧力P1と半径方向にわたる圧力低下とに規定されているのではなく、主として、室範囲22における流体粒子の速度分布、つまり半径方向内側から半径方向外側に向かって圧力が上昇していることによって、生ぜしめられるような状態において、羽根33を備えた積層板17は、室範囲22における流体粒子の周速度を低下させることによって、ドラッグ運転においては小さな圧力上昇しか生ぜしめない。言い換えれば、ドラッグ運転においてスリップするロックアップクラッチ4において、ロックアップクラッチ4は、再び開放しようとする傾向を有していないということである。
【0036】
図2に示された装置1は、ハイドロダイナミック式のトルクコンバータ3とロックアップクラッチ4とを収容しているケーシング2を有している。装置1のこのケーシング2は、図1におけると同様に機関側において、図示されていない内燃機関の出力軸5と結合されている。タービン車8はその半径方向内側の範囲においてハブ25aを介して、伝動装置側の出力軸9と回動不能に結合されている。タービン車8とケーシング2の機関側の側壁2aとの間には、軸方向において自由空間が存在しており、この自由空間は、ロックアップクラッチ4を収容するために利用される。ロックアップクラッチ4は、接続状態においてケーシング2を、ロックアップクラッチ4に直列的に接続されているねじり振動ダンパ10を介して、タービン車8と接続させる。装置1の入力軸である内燃機関の出力軸5から装置1の出力軸9を介して伝達されるトルクは、出力軸5から、ケーシング2と、該ケーシング2に回動不能に結合されている円板部分13,14とを介して、ねじり振動ダンパ10に伝達され、さらにこのねじり振動ダンパ10から蓄力器11を介して、積層板32を有する円板部分15に伝達される。積層板32を介してトルクはロックアップクラッチ4に伝達され、このロックアップクラッチ4からハブ25aに伝達される。円板部分13,14は、蓄力器11のための収容範囲12を有している。ケーシング2の、軸方向に延びる半径方向外側の範囲2bには、円板部分13,14が半径方向において支持されている。蓄力器11のための収容範囲12は次のように構成されている。すなわちこの場合蓄力器11は積層板32の摩擦ライニングの半径方向外側に、つまり半径方向で見てロックアップクラッチ4のピストン31の上に配置されており、したがって受容範囲12の内径は、積層板32におけるリング状の摩擦ライニングの外径よりも大きいか又はこの外径とほぼ同じである。リング状の部分13,14,15は、ばねである蓄力器11のための周方向における負荷範囲もしくは接触支持範囲を形成している。リング状の部材15は軸方向の一体成形部15aを有しており、これらの一体成形部15aは、半径方向に延びている積層板32を半径方向において位置決めし、かつ周方向に駆動する。積層板32はリング状の部材として構成されていて、その軸方向を向いた両方の面に摩擦ライニングを有している。積層板32は、リング状の部材15に対して回動不能であるが、しかしながら制限されて軸方向に移動可能である。積層板32は、軸方向に可動のピストン31を用いて、タービン車と回動不能に結合されている壁30に向かって負荷される。タービン車8もしくはタービン車ハブ25a又は出力軸9と回動不能に結合されているピストン31は、その半径方向の延びに基づいてタービン車8もしくは壁30と機関側のケーシング2との間における室を、2つの室範囲36,37に分割しており、この場合、軸方向で見てピストン31とタービン8もしくは壁30との間に配置されている一方の室範囲36は、積層板32を受容している。両方の室範囲36,37は、流体のための相応な供給通路を介して、ロックアップクラッチ4の制御装置と接続されており、この結果前記供給通路の所望の制御によってピストン31の運動を、ロックアップクラッチの開閉が行われるように、制御することが可能である。室範囲37における圧力レベルが室範囲36における圧力レベルに比べて高い場合には、ピストン31はタービン車8の方向に向かって負荷され、これによってロックアップクラッチ4は接続させられる。室範囲36における圧力が室範囲37における圧力に対して次のように、すなわちピストン31が機関側のケーシング壁2aに向かって負荷されるように制御されると、ロックアップクラッチ4は開放される。軸方向可動のピストン31は、軸方向の差込み結合部38を介して、半径方向内側の範囲においてハブ25aと回動不能に結合されている。ピストン31と、該ピストンに対向して位置していてタービン車8と回動不能に結合されている壁30とは、したがって、等しい回転速度を有しており、これに対して、ケーシング2と回動結合されている積層板32は、ロックアップクラッチ4の開放された状態又はスリップする状態において、ピストン31及び壁30に対して異なった回転速度を有している。
【0037】
エンジンブレーキ運転及び開放された又はスリップするロックアップクラッチ4において、つまりケーシング2の回転速度に対してタービン車8の回転速度が大きい場合には、本発明による手段が設けられていないと、室範囲36,37において、その中にある粘性の流体層の異なった回転速度が生ぜしめられる。エンジンブレーキ運転時においてはタービン車8の回転速度がケーシング2に比べて高いことに基づいて、室範囲36における流体の角度的な回転速度は、室範囲37における流体の回転速度よりも大きい。そしてこれによって回転によって生ぜしめられる室範囲36における圧力レベルは、室範囲37における圧力レベルに比べて、ロックアップクラッチの開放時においては小さく、この両室範囲36,37の間に存在する圧力差に基づいてロックアップクラッチの閉鎖は、困難になる。このことは、室範囲36,37の間における外部から制御可能な差圧が極めて小さいロックアップクラッチ4では、次のような問題、すなわち可能なすべての運転状態においてロックアップクラッチ4を申し分なく切り換えることがもはや不可能になるという問題を生ぜしめる。この事実を勘案してロックアップクラッチをいかなる運転状態においても切換え可能に保つために、本発明の思想によれば、積層板32が半径方向内側に向かって延長されていて、実質的にほぼ羽根状の一体成形部33を備えており、該一体成形部33が、エンジンブレーキ運転時における積層板32とケーシング2との回転結合に基づいて、タービン車8及びピストン31に比べて小さな回転速度を有している。このように構成されていることによって、室範囲36における流体リング層の流体粒子(該流体粒子は軸方向において室範囲36を制限する2つの部分30,31の高い回転速度に基づいて同様に、高い平均的な回転速度を有する傾向がある)は、一体成形部33を備えた積層板32と、室範囲36における迅速に運動する流体リング層との間の相互作用に基づいて、速度を減じられる。これによってエンジンブレーキ運転時には室範囲36において、延長された積層板が設けられていないもしくは羽根状の一体成形部が設けられていない比較可能な場合におけるよりも、低い平均的な回転速度が生ぜしめられる。これによって、ロックアップクラッチ4の開放状態においては室範囲36における圧力が高められ、両室範囲36,37の圧力の間における圧力差は、その小さな値に基づいて、エンジンブレーキ運転におけるロックアップクラッチを開放状態に保つことを助成する。
【0038】
図2に示された実施例では羽根33のない室範囲36における圧力分布は次のように、すなわち、ドラッグ運転時及びロックアップクラッチ4の開放時に、半径方向のケーシング壁2aに向かってつまりロックアップクラッチ4を開放する方向に向かってピストン31に作用する軸方向力が発生するように、生じる。室範囲36においては流体粒子の回転速度がほぼタービン車8の周速度に相当し、ひいてはドラッグ運転時には室範囲37におけるよりも小さいので、室範囲36における半径方向での圧力形成は、室範囲37におけるよりも小さい。したがって室範囲36における圧力レベルはより高いものになる。そしてこのより高い圧力レベルは、開放方向に向かってピストン31に作用する軸方向力を生ぜしめる。閉鎖動作が望まれた場合には、別体のオイルポンプによって生ぜしめられる容積流によって外部からもたらされる、室範囲37における圧力上昇は、上に述べたピストン31に作用する軸方向力よりも大きくなくてはならない。このためには相応に大きな容積流ひいては相応に大きなポンプが必要である。このようになっていない場合には、ロックアップクラッチを閉鎖することは不可能である。羽根33を備えた積層板32はいまや次のように作用する。すなわち、室範囲36において該室範囲36内における流体の周速度がドラッグ運転において高められ、これによってこの室範囲36における圧力消滅がロックアップクラッチの開放時に促進され、したがって圧力レベルが低下し、開放方向に向かってピストン31に作用する軸方向力が消滅させられるかもしくは少なくとも減じられる。これによってロックアップクラッチ4は小さなもしくは極めて少量の容積流によって閉鎖されることができる。
【0039】
エンジンブレーキ運転では前記両部材の間における圧力関係が逆転することに基づいて、ロックアップクラッチは、羽根33のない積層板32の使用時には、自動的に閉鎖する傾向を有することになる。エンジンブレーキ運転において羽根33は、この傾向を同様に少なくとも部分的に排除するように働く。
【0040】
本発明の別の有利な実施例では、積層板32の半径方向内側に向かって延長された範囲33aに、この範囲33aと該範囲33aを取り囲む流体との間において高められた粘性摩擦を生ぜしめる形状付与部が設けられている。さらに、内側の延長された範囲33aに凹設部が設けられていてもよく、この凹設部はまた同様に、エンジンブレーキ運転時に室範囲36における流体の平均的な回転速度を低下させ、ひいてはロックアップクラッチ4の開放時に室範囲36において圧力を上昇させるように作用する。室範囲36と37との間における圧力差を減じるために、半径方向に延長された積層板32に羽根状の又は別の構成を有する一体成形部を設けると共に、室範囲37における粘性の流体リング層の速度を変化させるための別の手段を設けることが可能である。このためにピストン31は、例えば羽根又は相応な作用を有する手段のような一体成形部31a,31bを有しており、この場合このような一体成形部31a,31bは、ピストン31のケーシング側の側面に取り付けられているか又は一体成形されており、かつ室範囲37の中に進入している。これによって、室範囲37における流体粒子とピストン31における流体粒子との間の相互作用が強められ、この相互作用は傾向的にエンジンブレーキ運転時に、室範囲37における流体リング層の高められた回転速度を生ぜしめ、これによって、両室範囲36,37における個々の圧力の間における差圧の変化つまり差圧の減少が生ぜしめられ、これによってロックアップクラッチ4の操作を最適に行うことができるようになる。図1に示された装置は、規定された室範囲又は部分容積室の間に接続部もしくは貫通孔24を有している。この場合貫通孔24は、ピストン20とタービン車8との間における室範囲21を、タービン車8とポンプ車との間における室範囲と接続している。このような貫通孔もしくは接続部24は、実施例に示されているように、タービン車8のフランジ25の半径方向内側に設けられていることができる。別の変化実施例では接続部24は、タービンハブ25aの半径方向内側に設けられている。室範囲21と、タービン車とポンプ車との間の室範囲との間の接続部24は、この両室範囲の間における圧力差の相殺もしくは圧力低下を可能にする。
【0041】
例えば羽根33のような本発明による手段によって、室範囲22;36における流体粒子の速度もしくは速度分布は、室範囲21;37における流体粒子の速度もしくは速度分布に適応もしくは同化(angleichen)させられ、これによって、両室範囲21,22;36,37における圧力分布はすべての運転ポイント(つまりドラッグ運転及びエンジンブレーキ運転)において少なくともほぼ等しくなる。つまりピストンは、ロックアップクラッチに外部から制御圧が加えられていない場合には、理想的な場合において軸方向では力がバランスされている。
【0042】
ハイドロダイナミック式のトルクコンバータが本発明のように構成されていることによって、次のことが保証される。すなわち本発明によるトルクコンバータでは、ハイドロダイナミック式のトルクコンバータに外部から加えられる圧力が存在しない場合ひいてはトルクコンバータのピストンの両側における圧力関係に外部から影響が与えられない場合には、ロックアップクラッチはドラッグ運転及びエンジンブレーキ運転における実質的にすべての運転状態において、実質的に摩擦モーメントを有していない。このことは次のことに起因する。すなわち本発明のように構成されていることによって、ハイドロダイナミック式のトルクコンバータの回転に基づいてピストンに作用する流体によって生ぜしめられる軸方向力は、実質的にバランスしており、ひいては発生する力は極めて小さいか又は理想的な場合には存在しない。そしてこれによって、開放しているロックアップクラッチにおいてロックアップクラッチを、可能なすべての運転状態において、外部から加えられる、ピストン両側の室範囲の間における小さな圧力差だけで閉鎖することが可能になる。ロックアップクラッチの閉鎖状態においても本発明による処置によって同様に次のことが、すなわち通常生じる運転状態においてロックアップクラッチを、外部からトルクコンバータに加えられる小さな差圧で開放できることが保証される。
【0043】
本発明のように構成されていることによって、快適さを著しく改善することができる。それというのは閉鎖動作中に比較的小さなトルク勾配(Momentengradient)しか発生しないからである。
【0044】
本発明は図示及び記載の実施例に限定されるものではなく、請求の範囲の記載、実施例の記載及び図面に示されている構成を適宜に組み合わせることによって、本発明の枠内において種々様々な変化実施例が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】ロックアップクラッチを備えた本発明によるトルクコンバータの1実施例を示す断面図である。
【図2】ロックアップクラッチを備えた本発明によるトルクコンバータの別の実施例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 装置、 2 ケーシング、 3 トルクコンバータ、 4 ロックアップクラッチ、 5 内燃機関の出力軸(装置の入力軸)、 6 駆動プレート、 7 スタータリングギヤ、 8 タービン車、 9 装置の出力軸、 10 ねじり振動ダンパ、 11 蓄力器、 12 収容範囲、 13,14 円板、 15 接触範囲、 16 接続板、 17,32 積層板、 20,31 ピストン、 21,22,36,37 室範囲、 25 タービン車フランジ、 25a ハブ、 30 壁、 33 羽根(一体成形部)
Claims (9)
- 制御可能なロックアップクラッチ(4)を備えたハイドロダイナミック式のトルクコンバータ(3)であって、ロックアップクラッチ(4)のピストン(20,31)がタービン車(8)とコンバータケーシングの実質的に半径方向に延びている部分(2a)との間に配置されている形式のものにおいて、ピストン(20,31)がその面状部分の少なくとも片側に、羽根として形成された少なくとも1つの一体成形部(20a,20b,31a,31b,33)を備えていて、該一体成形部が、ピストンの回転運動時に一体成形部の位置する室におけるオイルに影響を与えることを特徴とするトルクコンバータ。
- ロックアップクラッチ(4)を閉鎖するためにピストン(20,31)が、コンバータケーシングの実質的に半径方向に延びている部分(2a)に押し付けられる、請求項1記載のトルクコンバータ。
- ロックアップクラッチ(4)を閉鎖するためにピストン(20,31)が、ピストン(20,31)とタービン車(8)との間に配置された壁(30)に押し付けられる、請求項1記載のトルクコンバータ。
- 制御可能なロックアップクラッチ(4)を備えたハイドロダイナミック式のトルクコンバータ(3)であって、ロックアップクラッチ(4)のピストン(20,31)がタービン車(8)とコンバータケーシングの実質的に半径方向に延びている部分(2a)との間に配置されている形式のものにおいて、ピストン(20,31)とコンバータケーシング(2a)との間、又はピストン(20,31)と壁(30)との間に、摩擦ライニングを備えた少なくとも1つのプレート(17,32)が配置されており、該プレート(17,32)が、半径方向内側に向かってその摩擦面を越えて延長されていて、延長部(33a)に羽根として形成された一体成形部(33)を備えていることを特徴とするトルクコンバータ。
- 前記プレート(17,32)が、タービン車(8)の羽根の半径方向における延びの少なくとも半分まで、半径方向内側に向かって延びている、請求項4記載のトルクコンバータ。
- 半径方向内側に向かって延びている延長部(33a)が、少なくともほぼ、ピストン(20,31)の全半径方向長さにわたって延びている、請求項4又は5記載のトルクコンバータ。
- タービン車(8)とピストン(20,31)との間の室と、タービン車(8)とポンプ車との間の室との間に、圧力差を減じる貫通孔(24)が設けられている、請求項1から6までのいずれか1項記載のトルクコンバータ。
- 前記貫通孔(24)が、タービン車(8)のフランジ(25)の半径方向内側に設けられている、請求項7記載のトルクコンバータ。
- 前記貫通孔(24)が、タービンハブ(25a)に設けられている、請求項7記載のトルクコンバータ。
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