JP3773005B2 - 平面ひずみ圧縮試験装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、土質材料の平面ひずみ状態の変形特性や強度定数を調べるための平面ひずみ圧縮試験に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、土質材料の変形特性や強度定数を調べるには、中実円柱形の供試体を用いる三軸圧縮試験装置が一般的に使用されている。
この三軸圧縮試験装置は、円柱形の供試体の周面に側圧として既知の液圧を加えておき、これに主応力差として軸方向に圧力を加えて圧縮し、試料を剪断破壊させたときの応力、ひずみ、間隙水圧、体積変化等を測定するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述の三軸圧縮試験装置では、円柱形の供試体の周面に均一な圧力を加えて軸方向に剪断破壊させて試験するものであるため、この装置により求められる変形特性や強度定数は、供試体が全周面にわたって均一な応力状態にあるような、いわゆる軸対称応力状態におけるものに限られる。
すなわち、土質材料の変形特性や強度特性は、その土要素が置かれた応力状態に強く依存しているので、可能な限り原位置の応力状態に近い条件で試験を行うことが不可欠であり、上述した三軸圧縮試験装置では、実際にその土要素が置かれた応力状態との乖離を有する場合が多い。
【0004】
これに対し、例えば図12に示すように、フィルダムや長手方向に細長い堤防のような実際の土構造物内の土の要素が受ける応力状態では、長手方向に変位のない平面ひずみ状態(ε2 =0)で理想化できることが多い。
しかしながら、このような平面ひずみ条件を再現した平面ひずみ圧縮試験も実施されることはあったが、これは特殊な研究用途以外に実務での使用例は非常に少ない。これは、試験装置の構造や試験操作が複雑であり、このため試験費用も高く、一般的ではなかったためである。
【0005】
そこで本発明は、以上のような実情に鑑み、実際の土構造物内の土要素が受けている応力状態に近い平面ひずみ状態で、土質の変形特性や強度定数を求めることができ、また、一般の使用にも適用しやすいように、構造や試験操作が簡単な平面ひずみ圧縮試験装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため本発明は、互いに直交する第1主応力方向、第2主応力方向及び第3主応力方向の応力を、それら3つの主応力方向の夫々に対して垂直な3対の側面を有する略々直方体形状の供試体の夫々の側面に加えて試験を行う平面ひずみ圧縮試験装置において、前記供試体を内部に配設する圧力室と、前記圧力室の外部の載荷手段が発生する力を前記供試体へ伝達することによって前記供試体に第1主応力方向の圧縮応力を加えるための、一対の挟持体を含んでなる圧縮応力印加手段と、前記供試体の第2主応力方向の変形を拘束する変形拘束手段と、前記圧力室の内部に圧力を発生させ、その圧力をもって、前記供試体に加わる第3主応力方向の圧縮応力とするための、圧力発生手段とを備え、前記圧縮応力印加手段の前記一対の挟持体の一方は、前記圧力室に対して相対的に第1主応力方向に移動可能なキャップであり、前記圧縮応力印加手段の前記一対の挟持体の他方は、前記圧力室に対して相対的に固定されたベデスタルであり、前記供試体は、一端が前記キャップに止着され他端が前記ベデスタルに止着された可撓性スリーブに封入された土質材料であり、前記キャップ及び前記ベデスタルは、前記供試体に臨む端部が該供試体の形状に対応した矩形状に形成されて供試体押圧部を成していると共に、中途部が断面円形に形成されて前記可撓性スリーブを固定するためのスリーブ固定部を成していることを特徴とする。
【0007】
また本発明は、前記変形拘束手段が、該変形拘束手段から前記供試体へ加わる第2主応力方向の荷重を計測するための荷重計測手段を装備していることを特徴とする。
た本発明は、前記変形拘束手段が、前記供試体の前記可撓性スリーブに当接する互いに対向した一対の拘束板を含んでおり、それら一対の拘束板は第1主応力方向に浮動状態で前記圧力室に支持されており、前記変形拘束手段が更に、前記一対の拘束板の間隔を調節可能な状態でそれら一対の拘束板を互いに連結する調節可能連結機構を含んでいることを特徴とする。
【0008】
また本発明は、前記変形拘束手段が、前記供試体の前記可撓性スリーブに当接する互いに対向した一対の拘束板を含んでおり、それら一対の拘束板は第1主圧力方向に浮動状態で前記圧力室に支持されており、前記変形拘束手段が更に、前記圧力室に固定され該圧力室の外部から操作可能な位置調節機構と、前記拘束板の第1主応力方向の移動を許容するように前記位置調節機構と前記拘束板とを連結し前記位置調節機構で前記拘束板の第2主応力方向の位置を定めることができるようにする連結機構とを有することを特徴とする。
た本発明は、前記キャップ及び前記ベデスタルの各々と前記供試体との間に摩擦を軽減する矩形板を介挿したことを特徴とする。
また本発明は、前記変形拘束手段の前記一対の拘束板の各々と前記可撓性スリーブとの間の接触面に滑動剤を塗布したことを特徴とする。
【0009】
また本発明は、前記可撓性スリーブに封入された土質材料の間隙水を前記圧力室の外部へ排出させるための間隙水排出手段と、その間隙水排出手段を介して出入りする間隙水の量に基づいて前記供試体の体積変化量を計測する計測手段とを備えたことを特徴とする。
また本発明は、前記供試体の第1主応力方向の荷重を計測する計測手段を備えたことを特徴とする。
また本発明は、前記供試体の第1主応力方向の変形量を計測する計測手段を備えたことを特徴とする。
【0010】
本発明に係る平面ひずみ圧縮試験装置ないし平面ひずみ圧縮試験方法によれば、略々直方体形状の供試体を使用して、その供試体の、互いに直交する第1主応力方向、第2主応力方向及び第3主応力方向のうちの第2主応力方向の変形を拘束した状態で、第1主応力方向の圧縮応力ないし変形量、及び第3主応力方向の圧縮応力を任意に設定することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
次に、本発明における平面ひずみ圧縮試験装置の実施の形態例について説明する。
図1は本発明による平面ひずみ圧縮試験装置の全体的な構成例を示す断面図である。
この圧縮試験装置は、載荷フレームLFの内部にセル水を貯留する三軸セル(圧力室)TCを配置し、三軸セルTC内に設置された供試体10に鉛直荷重を付与する鉛直荷重載荷装置VLを設けたものである。
鉛直荷重載荷装置VLは、スクリュージャッキあるいはシリンダ等よりなり、装置の本体部VLaが載荷フレームLFの上部に設けられている。また、本体部VLaより垂下されたロッド部VLbが、載荷フレームLFの挿通孔LFaより挿入され、その先端部に載荷シャフト12が連結されている。
この載荷シャフト12の上端に設けたフランジ部12aと載荷フレームLFとの間には、変位計16が設けられおり、供試体10の鉛直方向の変形を計測するようになっている。
また、載荷シャフト12は、三軸セルTCの上面に設けた軸受け部18を通して三軸セルTC内に垂下されている。
【0012】
そして、三軸セルTC内には、載荷シャフト12に連結されて、供試体10の上面に矩形板22Aを介して配置されるキャップ20と、供試体10の下面に矩形板22Bを介して配置されるベデスタル24と、供試体10の水平方向の変形を拘束する変形拘束システム30と、この変形拘束システム30を支持する支持装置26と、載荷シャフト12とキャップ20との連結部に装着されて鉛直荷重を測定するロードセル14とが設けられている。
また、三軸セルTCの周辺には、三軸セルTC内の供試体10へセル圧(σc )を付与するためのセル圧負荷装置40と、セル圧を測定するためのブルドンゲージ50と、供試体10内の排水条件を制御する制御回路60と、供試体10の体積変化測定システム70と、供試体10内の過剰間隙水圧を測定する圧力変換器80が設けられている。
以下、各部の構成について順次詳細に説明する。
【0013】
図2はこの平面ひずみ圧縮試験装置で用いる供試体10の例を示す斜視図である。
図示のように、この供試体10には、矩形形状のものを使用するが、供試体10の長さ(L)、幅(W)、高さ(H)の割合は、高さと幅の比をH/W=2.0、長さを高さ以上の大きさ(L≧H)とするのを目安とする。
また、この供試体10は、後述するゴムスリーブ2等の可撓性スリーブに包囲された土質材料であり、三軸セルTC内に配置される。
そして、本例においては、この供試体10の高さ方向(第1主応力方向)の応力σ1 が、鉛直荷重載荷装置VLによる荷重に対する最大主応力であり、長さ方向(第2主応力方向)の応力σ2 が、変形拘束システム30の拘束力に対する中間主応力であり、幅方向(第3主応力方向)の応力σ3 が、セル圧に対する最小主応力である。これら3つの主応力方向は互いに直交している。
【0014】
図3は前記キャップ20の構造を示す三面図であり、図3(1)は正面図、図3(2)は底面図、図3(3)は側面図、図4は前記ベデスタル24の構造を示す三面図であり、図4(1)は上面図、図4(2)は側面図、図4(3)は正面図、図5は供試体10とキャップ20およびベデスタル24との組み立て状態を示す断面図である。
このキャップ20とベデスタル24は、上述のように矩形板22A、22Bを介して供試体10の上下面に配置されるものである。
矩形板22A、22Bは、フィルタ層としてのポーラス板、あるいは摩擦を軽減するための工夫、例えばアクリル板にグリースを塗布して薄いゴムシートを貼り付けたものである。
また、キャップ20およびベデスタル24の供試体10に接する側の端面は、供試体10の長さ×幅(L×W)の矩形形状に対応する矩形断面部20A、24Aとして形成されている。ただし、幅については、供試体10が高さ方向に圧縮されたときに、幅方向に膨張したときにはみ出ないように、Wよりも大きい値(W’)となっている。具体的には、W’=W+△W、△W/W≧0.05程度とする。
【0015】
なお、矩形板22A、22Bの形状は、キャップ20およびベデスタル24の供試体10側の端面形状(L×W’)と同じとする。
また、キャップ20およびベデスタル24の供試体10と反対側の部分は、ゴムスリーブ2を使用した場合に、図5に示すように、ゴムスリーブ2をOリング4A、4B等により密閉状態で固定しやすいように円形断面部20B、24Bとなっている。
なお、この例では、一般に普及した薄肉円筒状のゴムスリーブ2を使用した場合を示しているが、矩形筒状のゴムスリーブを使用することも可能である。
また、キャップ20およびベデスタル24には、供試体(土質材料)10内の間隙水を排水する排水孔20a、24aが形成されており、これら排水孔20a、24aは、図1に示すように、接続管6A、6Bを介して排水条件の制御回路60に接続され、さらに供試体10の体積変化測定システム70および圧力変換器80に接続されている。
【0016】
制御回路60は、バルブの制御等により、供試体10からの排水流量を制御するものであり、体積変化測定システム70は、試験中の供試体からの水の出入り量を示すビュレット72の水位を差圧計74により測定するものである。
また、圧力変換器80は、供試体10内の過剰間隙水圧(非排水条件)を測定するものである。また、このような排水経路を開閉するためのコック82、84が設けられている。
また、図1に示すセル圧負荷装置40は、圧力調整レギュレータ42によりコンプレッサ等の圧力源HPからの空気圧(σc )を所定の値に制御して三軸セルTC内に加え、この三軸セルTC内に貯留したセル水により水圧に変換して、供試体10に加えるものである。
また、このようなセル圧負荷装置40によるセル圧(σc )は、ブルドンゲージ50によって測定される。
【0017】
図6は変形拘束システム30を示す断面図、図7は変形拘束システム30を示す図6の▲1▼−▲1▼線断面図であり、図8は図7の▲2▼−▲2▼断面図である。
この変形拘束システム30は、供試体10の長さL方向、すなわち水平方向の長手方向の変形を拘束するものであり、供試体10の長さL方向の両側面に拘束板32、34を配置し、これらを供試体10の長さL方向に沿って配置される連結ロッド36により連結したものである。
一方の拘束板32は、供試体10に当接する前面板32Aと、その後方に配置される基準板32Bとを重ね合わせた構造を有し、内部にロードセル48が設けられている。このロードセル48は、前面板32Aにかかる力を検出することにより、供試体10の変形を拘束すべき長手方向の荷重を測定するものである。
また、他方の拘束板34は、一枚の平板形に形成されている。
【0018】
また、連結ロッド36は、各拘束板32、34の上下左右の各コーナ部に対応して4本設けられている。そして、図7に示すように、この連結ロッド36の拘束板32側の端部は、基準板32Bに固着されている。
また、連結ロッド36の拘束板34側の端部にはねじ部が形成されている。そして、この端部を拘束板34に形成した挿通孔に通して、この端部のねじ部にナット38を螺合させて締め付けることにより、各拘束板32、34の間に供試体10を挟んだ状態で保持する。
【0019】
また、各拘束板32、34は、三軸セルTCの底板部44上に設けた浮動システム90によって鉛直方向には移動可能な状態で支持されている。
この浮動システム90は、図8に示すように、三軸セルTCの底板部44の上面に配置される4本のスプリングロッド92と、これらスプリングロッド92の外周部に装着される圧縮コイルスプリング94とを有する。
一方、各拘束板32、34の下面には、垂直方向の装着孔30aが一対ずつ形成されており、これらの装着孔30aに設けたリニアモーションベアリング96にスプリングロッド92が嵌合している。また、圧縮コイルスプリング94は、各拘束板32、34の下面とスプリングロッド92の基端に設けたフランジ部92aの間に介在している。
【0020】
また、図6に示すように、ゴムスリーブ2は、供試体10、矩形板22A、22B、キャップ20およびベデスタル24の矩形断面部20A、24Aを包囲する状態で装着され、キャップ20およびベデスタル24の円形断面部20B、24BにてOリング4A、4Bにより固定され、供試体10を密閉状態で包囲している。
なお、ゴムスリーブ2と供試体10との接触部には、グリース等による滑動剤54が介在され、供試体10が変位する際の摩擦抵抗を軽減するようになっている。
【0021】
次に、以上のような構成による平面ひずみ圧縮試験装置による試験手順について説明する。
まず、試験すべき土試料の矩形形状の供試体10を準備する。この場合、供試体の準備は、砂質土、粘性土により、あるいは原位置から不撹乱状態で採取してきた場合等で異なるが、それぞれに応じた方法で準備した供試体10を三軸セルTCに設置してゴムスリーブ2で包囲し、キャップ20およびベデスタル24の円形断面部20B、24BにてOリング4A、4Bにより固定する。
そして、供試体10内に所定の負圧(σNE<0)を加えて自立させた状態まで進める(図5)。
次に、供試体10の寸法を測定し、上述した中間主応力σ2 が作用する両面(H×W面)に摩擦除去のためのグリース等の滑動剤を薄く塗り、変形拘束システム30を設置する(図6)。
【0022】
次に、三軸セルTC内にセル水を所定の水位まで注水した後、三軸セルTCを組み立て、供試体10内に加えた負圧(σNE)とセル圧(σc )とを交換する(σc =|σNE|)。
次に、三軸セルTCを載荷フレームLFに設置する(図1)。そして、供試体10を所定の圧密圧力レベル、すなわち、原位置の応力状態と対応した圧密圧力レベルまで圧密した後、載荷フレームLFにより鉛直荷重を供試体10に加えて剪断する。この際、剪断中の鉛直荷重、鉛直変位、変形を拘束した方向の水平荷重、体積変化(排水条件)あるいは過剰間隙水圧(非排水条件)を計測、記録する。
【0023】
剪断中の供試体10は、鉛直方向に圧縮されて変位し、各拘束板32、34と供試体10は、相対的に変位して摩擦が発生するが、既述のごとく摩擦発生面には滑動剤が塗布されており、また拘束板32、34が変位拘束システム30の浮動システム90により変位するので、その摩擦の影響を減少できる。
以上の手順により、圧密圧力レベルの違う最低2つ以上の供試体について試験を行い、各圧密圧力レベルにおける変形特性(応力−ひずみ関係)と、試験を実施した圧密圧力の範囲における試験土の強度定数を求める。
【0024】
以上のように、本例の平面ひずみ圧縮試験装置では、変形拘束システム30により、矩形供試体10内の中間主応力方向の変形を拘束した状態で圧縮試験を行うことが可能である。
そして、従来の平面ひずみ圧縮試験に比べて、構造や操作手順が簡単であり、安価な平面ひずみ圧縮試験を実現できる。したがって、より合理的な土構造物の挙動予測計算や設計計算を容易に行うことが可能である。
【0025】
なお、以上の例においては、三軸セルTCの内部に、変形拘束システム30の各拘束板32、34を固定する機構を設けた例について説明したが、このような固定する機構を三軸セルTCの外部に設けることも可能である。
図9は、このようなセル外方式の変形拘束システム30’を設けた場合の構成例を示す断面図である。
この変形拘束システム30’では、上述した連結ロッド36の代わりに、各拘束板32、34を三軸セルTCの外側から調整して、供試体10に当接させるものである。
すなわち、各拘束板32、34の背面には、リニアモーションガイドベアリング52A、52Bを介して水平シャフト54A、54Bが連結されており、各水平シャフト54A、54Bは、三軸セルTCの側板部に設けたリニアモーションベアリング56A、56Bを通して三軸セルTCの外側に突出し、この突出端部に装着されるストッパ58A、58Bにより固定されるようになっている。
このような構造により、水平シャフト54A、54Bの操作部54a、54bを三軸セルTCの外側から操作して、各拘束板32、34を供試体10の側面に当接させ、ストッパ58A、58Bにより固定することにより、供試体10は、リニアモーションガイドベアリング52A、52Bによって鉛直方向に変位可能であるとともに、各拘束板32、34によって長手方向の変形を拘束された状態で配置される。
【0026】
また、図1に示す例では、セル圧負荷装置40によるセル圧(σc )をブルドンゲージ50で測定するようにしたが、この代わりに、図10に示すように、圧力変換器PTによって測定するようにしてもよい。
また、図1に示す例では、鉛直荷重載荷装置VLによる鉛直荷重を測定するロードセル14を載荷シャフト12とキャップ20との連結部に設けたが、この代わりに、図11に示すように、鉛直荷重載荷装置VLのロッド部VL2と載荷シャフト12との連結部にロードセル14’を設けてもよい。
【0027】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る平面ひずみ圧縮試験装置ないし平面ひずみ圧縮試験方法によれば、略々直方体形状の供試体を使用して、その供試体の、互いに直交する第1主応力方向、第2主応力方向及び第3主応力方向のうちの第2主応力方向の変形を拘束した状態で、第1主応力方向の圧縮応力ないし変形量、及び第3主応力方向の圧縮応力を任意に設定することができる。
そのため、例えば堤防等のように、一方向に十分に細長く断面形状が長手方向に一様であるために事実上2次元構造を有する土構造物に関して、その土構造物の原位置の応力状態に近い条件で土質材料の圧縮試験を行うことができる。
また、従来の三軸圧縮試験装置に類似した構造および手順により、平面ひずみ試験を実施することができ、構造や試験操作が簡単で、一般の使用にも適用しやすいものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による平面ひずみ圧縮試験装置の構成例を示す断面図である。
【図2】図1に示す平面ひずみ圧縮試験装置で用いる供試体の一例を示す斜視図である。
【図3】図1に示す平面ひずみ圧縮試験装置におけるキャップの構造を示す三面図である。
【図4】図1に示す平面ひずみ圧縮試験装置におけるベデスタルの構造を示す三面図である。
【図5】図1に示す平面ひずみ圧縮試験装置における供試体とキャップおよびベデスタルとの組み立て状態を示す断面図である。
【図6】図1に示す平面ひずみ圧縮試験装置における変形拘束システムを示す断面図である。
【図7】図6の▲1▼−▲1▼線断面図である。
【図8】図7の▲2▼−▲2▼断面図である。
【図9】図1に示す平面ひずみ圧縮試験装置における変形拘束システムの他の例を示す断面図である。
【図10】図1に示す平面ひずみ圧縮試験装置におけるセル圧測定装置の他の例を示す正面図である。
【図11】図1に示す平面ひずみ圧縮試験装置における鉛直荷重の測定装置の他の例を示す正面図である。
【図12】土構造物内の土の要素が受ける応力状態を説明する説明図である。
【符号の説明】
LF 載荷フレーム
TC 三軸セル(圧力室)
VL 鉛直荷重載荷装置
2 ゴムスリーブ
10 供試体
12 載荷シャフト
14、14’、48 ロードセル、
24 ベデスタル
30、30’ 変形拘束システム
32、34 拘束板
36 連結ロッド
40 セル圧負荷装置
50 ブルドンゲージ
60 排水条件制御回路
70 体積変化測定システム
90 浮動システム

Claims (9)

  1. 互いに直交する第1主応力方向、第2主応力方向及び第3主応力方向の応力を、それら3つの主応力方向の夫々に対して垂直な3対の側面を有する略々直方体形状の供試体の夫々の側面に加えて試験を行う平面ひずみ圧縮試験装置において、
    前記供試体を内部に配設する圧力室と、
    前記圧力室の外部の載荷手段が発生する力を前記供試体へ伝達することによって前記供試体に第1主応力方向の圧縮応力を加えるための、一対の挟持体を含んでなる圧縮応力印加手段と、
    前記供試体の第2主応力方向の変形を拘束する変形拘束手段と、
    前記圧力室の内部に圧力を発生させ、その圧力をもって、前記供試体に加わる第3主応力方向の圧縮応力とするための、圧力発生手段とを備え
    前記圧縮応力印加手段の前記一対の挟持体の一方は、前記圧力室に対して相対的に第1主応力方向に移動可能なキャップであり、前記圧縮応力印加手段の前記一対の挟持体の他方は、前記圧力室に対して相対的に固定されたベデスタルであり、
    前記供試体は、一端が前記キャップに止着され他端が前記ベデスタルに止着された可撓性スリーブに封入された土質材料であり、
    前記キャップ及び前記ベデスタルは、前記供試体に臨む端部が該供試体の形状に対応した矩形状に形成されて供試体押圧部を成していると共に、中途部が断面円形に形成されて前記可撓性スリーブを固定するためのスリーブ固定部を成している、
    とを特徴とする平面ひずみ圧縮試験装置。
  2. 前記変形拘束手段が、該変形拘束手段から前記供試体へ加わる第2主応力方向の荷重を計測するための荷重計測手段を装備していることを特徴とする請求項1記載の平面ひずみ圧縮試験装置。
  3. 前記変形拘束手段が、前記供試体の前記可撓性スリーブに当接する互いに対向した一対の拘束板を含んでおり、それら一対の拘束板は第1主応力方向に浮動状態で前記圧力室に支持されており、前記変形拘束手段が更に、前記一対の拘束板の間隔を調節可能な状態でそれら一対の拘束板を互いに連結する調節可能連結機構を含んでいることを特徴とする請求項1または2記載の平面ひずみ圧縮試験装置。
  4. 前記変形拘束手段が、前記供試体の前記可撓性スリーブに当接する互いに対向した一対の拘束板を含んでおり、それら一対の拘束板は第1主圧力方向に浮動状態で前記圧力室に支持されており、前記変形拘束手段が更に、前記圧力室に固定され該圧力室の外部から操作可能な位置調節機構と、前記拘束板の第1主応力方向の移動を許容するように前記位置調節機構と前記拘束板とを連結し前記位置調節機構で前記拘束板の第2主応力方向の位置を定めることができるようにする連結機構とを有することを特徴とする請求項1または2記載の平面ひずみ圧縮試験装置。
  5. 前記キャップ及び前記ベデスタルの各々と前記供試体との間に摩擦を軽減する矩形板を介挿したことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の平面ひずみ圧縮試験装置。
  6. 前記変形拘束手段の前記一対の拘束板の各々と前記可撓性スリーブとの間の接触面に滑動剤を塗布したことを特徴とする請求項乃至のいずれか1項記載の平面ひずみ圧縮試験装置。
  7. 前記可撓性スリーブに封入された土質材料の間隙水を前記圧力室の外部へ排出させるための間隙水排出手段と、その間隙水排出手段を介して出入りする間隙水の量に基づいて前記供試体の体積変化量を計測する計測手段とを備えたことを特徴とする請求項乃至のいずれか1項記載の平面ひずみ圧縮試験装置。
  8. 前記供試体の第1主応力方向の荷重を計測する計測手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項記載の平面ひずみ圧縮試験装置。
  9. 前記供試体の第1主応力方向の変形量を計測する計測手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項記載の平面ひずみ圧縮試験装置。
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