JP3776351B2 - 防水パンと壁下地ユニットとの接続構造 - Google Patents
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Description
【発明が属する技術分野】
本発明は、サニタリーユニットルームにおける防水パンと壁下地ユニットとの接続構造に関するもので、詳しくは、比較的広い面積を有するサニタリーユニットルームにおいて、複数の単位下地パネルを連接して構成した壁下地ユニットと、防水パンとの取付構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、比較的広い面積を有するサニタリーユニットルームにおける、防水パン101と壁下地ユニット120との接続構造として、図5に示すようなものが知られている。
【0003】
このものにおいては、単位下地パネル130として下地枠131の全面に下地板132を設けたものを複数枚連接して壁下地ユニット120とし、下地枠131の背面下部に設けた多数のバックハンガー140を防水パン101の垂直周壁113に係止することにより接続していた。
【0004】
また、この例における、単位下地パネル130の横方向の接続は、図6に示すように、単位下地パネル130相互を突き合わせ接続するとともに、アングル状の隅柱160に突き合わせ接続しており、表面に貼設される石材やタイルなどの仕上げ材170の目地部分に防水処理180を施していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前記構造では、壁下地ユニット120がかなりの重量となるため、バックハンガー140を防水パン101の垂直周壁113に係止させるための上げ下ろし作業が面倒であり、単位下地パネル130がボルトナットにより突き合わせ接続されているだけであるので、壁下地ユニット120を移動させるときに表面が撓みやすく、上記上げ下ろしによる係止作業をより困難なものとしていた。また、各接続部分の防水性にも問題があった。
【0006】
本発明は、このような従来の問題点に鑑みてなされたもので、防水パンに対する壁下地ユニットの取付作業を簡単、かつ、確実に行い、合わせて、防水性能の高い防水パンと壁下地ユニットとの接続構造を提供することを課題とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は、単位下地パネルを複数枚連接して形成する壁下地ユニットを、補強兼接続プレート、防水テープおよび補強型材を使用して構成して成るもので、その具体的構成は、以下のとおりである。
【0008】
具体的構成の1は、防水パンと壁下地ユニットとの接続構造であって、壁下地ユニットは、単位下地パネルを複数枚横方向に連接したものであり、
各単位下地パネルは、方形の下地枠の表面に、少なくとも下縁部の所定高さ部分を除いて下地板を張設したもので、単位下地パネルを連接して形成した壁下地ユニットの下縁部における下地板のない部分に、複数枚の単位下地パネルに跨って水平に延びる補強兼接続プレートを取付けてあり、防水パンの周縁部には、立ち上がり部を介して水平段部およびその水平段部の周縁から垂直周壁が連続して一体に形成してあり、壁下地ユニットの下縁を防水パンの水平段部に載置するとともに、壁下地ユニットの補強兼接続プレートを防水パンの垂直周壁にネジ、タッピングスクリュー、ボルトなどのねじ込み固定具で連結したことを特徴とするものである。
【0009】
具体的構成の2は、上記構成から成る壁下地ユニットは、その一側縁または両側縁に、隅柱を設けて成ること特徴とするものである。
【0010】
具体的構成の3は、各単位下地パネルは、下地板の少なくとも両側縁を下地枠にビスなどの固定具で固定されており、
各単位下地パネルの両側縁には、下地板の幅を下地枠の幅より小さくすることにより段部が形成してあり、
隣接する各単位下地パネルの下地枠相互間、および、単位下地パネルの下地枠と隅柱間には、弾性定型シール材を介在させるとともに、
上記段部によって形成される凹部には、コーキング剤が充填され、
更に、上記固定具およびコーキング剤の表面を覆うように防水テープを貼着してあることを特徴とするものである。
【0011】
具体的構成の4は、壁下地ユニットの裏側には、隣接する少なくとも2枚の単位下地パネルに跨るようにして、補強型材が斜めに固定してあることを特徴とするものである。
【0012】
【発明の実施の態様】
以下、本発明を、図面に示す実施例に基づいて説明する。
【0013】
【実施例】
図1は、本発明に関する主要な部材の概略を示す分解斜視図であり、防水パン1、壁下地ユニット2、補強兼接続プレート4、隅柱6、補強型材5の相互関係を、分解して示している。
【0014】
図3,4にも示すように、壁下地ユニット2は、3枚の単位下地パネル3を連接したもので、各単位下地パネル3は、方形の下地枠31に下地板32をビスなどの固定具33で固定したものである。下地枠31の上部には下地板32の上縁を固定するとともに、図示しない天井パネルを固定するための横桟38が設けてある。
【0015】
単位下地パネル3の下縁部には、所定高さ、例えば、8〜15cm程度の高さで下地板32が設けられていない。また、上記横桟38により天井パネルが支持されるので、その上方には下地板32が不要である。
【0016】
壁下地ユニット2の裏面には、隣接する単位下地パネル3に跨るように補強型材5が斜めに取付けられる。補強型材5はアングル材を使用しており、その下端部が、単位下地パネル3の下地枠31の縦桟37下部にボルト51やネジで固定され、上端部は中央の単位下地パネル3の下地枠31の上桟36にボルト52やネジで固定される。さらに、補強型材5と下地枠31が交差する部分においても縦桟37や横桟38にボルト53,53やネジで固定される。
【0017】
図2は、施工工程の一部を示すものである。
まず防水パン1上で、単位下地パネル3を連接する。なお、連接部の詳細については後述する。この連接作業においては、防水パン1上に、防水パン1の水平段部12の高さに略等しい角材などからなる仮設支持台(図示せず)を連接作業位置から立ち上がり部まで亘るように複数平行に設け、この仮設支持台上で連接作業を行うのが好ましい。
単位下地パネル3,3相互を連結ボルト39で連接する。この際、両端部の単位下地パネル3の一側縁または両側縁に、隅柱6を取付ける作業を同時に行ってもよい。
【0018】
このようにして組み立てられた壁下地ユニット2の表面側から、下地板32を設けていない下縁部に、壁下地ユニット2の全幅に渡る長さの補強兼接続プレート4をネジ41などを用いて取り付ける。また、必要に応じほぼ同時に、壁下地ユニット2の裏面側に、補強型材5をボルト51〜53などで取付ける。
【0019】
補強兼接続プレート4としては、ステンレス鋼板あるいは合成樹脂被覆鋼板など耐蝕性の高い素材が好ましい。また、補強型材5としては、図示のアングル材のほか、チャンネル材、角パイプなどを使用してもよい。
【0020】
このように構成された壁下地ユニット2は、補強兼接続プレート4と補強型材5とを取付けたことによりきわめて剛性の高いものとなる。なお、補強型材5は必須のものではなく、補強兼接続プレート4だけでも剛性を高めることが可能であり、少なくとも壁下地ユニット2下縁部の面外方向撓みを防止できるが、補強型材5があればさらに剛性が高まり、壁下地ユニット2全体の面外方向撓みを確実に防止することができ、以下に述べる壁下地ユニット2の移動作業を容易に行うことができる。
【0021】
次いで、組み立てられた壁下地ユニット2を、仮設支持台上を滑らせるように移動させて防水パン1の水平段部12上に載置し、下地枠材31の下桟35を垂直周壁13に当接させる。そして、補強兼接続プレート4の表面から下地枠材31の下桟35を介して垂直周壁13に、ネジ、タッピングスクリュー、ボルトなどのねじ込み固定具42を螺入し、壁下地ユニット2を防水パン1に接続固定する。
【0022】
図3は、単位下地パネル3,3相互、及び、単位下地パネル3と隅柱6との接続部分を示すものである。
単位下地パネル3は、角パイプを溶接などにより方形に組んで構成した下地枠31に、下地板32の両側縁部などをビスなどの固定具33で固定したもので、下地板32の幅は、下地枠31より狭く設定してあり、これにより、単位下地パネル3の両側縁に、下地枠31の縦桟37表面と下地板32端縁とで段部が形成される。
【0023】
単位下地パネル3,3相互、及び、単位下地パネル3と隅柱6とは、一方のパネル3(又は隅柱6)に予め貼着しておいた弾性定型シール材81を介して、連結ボルト39とナットとで接合する。そして、段部によって形成される凹部にコーキング剤82を充填する。さらに、このコーキング剤82および(隅柱6の露出面および)上記ビスなどの固定具33を覆う幅を有する防水テープ83が貼着される。
【0024】
なお、弾性定型シール材81としては合成ゴム、コーキング剤82としてはシリコン系、防水テープ83としてはプラスチックテープやステンレステープなどが好適であるが、これらに限定されるものではなく、適宜公知のものが使用可能である。
このように、単位下地パネル3,3相互、及び、単位下地パネル3と隅柱6との接続部は3重のシール8により防水処理が施される。
【0025】
コーキング剤82の充填作業や防水テープ83の貼着作業は、単位下地パネル2の接続作業の段階で行ってもよいが、全て(4周)の壁下地ユニット2を防水パン1に接続した後に行う方が、作業効率などの観点から好ましい。
【0026】
また、図示していないが、壁下地ユニット2の下面と防水パン1の水平段部12上面との間、壁下地ユニット2の下桟35裏面と防水パン1の垂直周壁13前面との間の何れか、または、両方に弾性定型シール材を介在させることも好ましい。
【0027】
更に、下地板32下縁と補強兼接続プレート4とに跨るように、また、補強兼接続プレート4と防水パン1の立ち上がり部11に跨るように、防水テープを貼着することも好ましい。
【0028】
なお、隅柱6は、図1,図3に示すように、下地枠31を構成する角パイプよりやや大きな断面の角パイプであり、単位下地パネル3を接続する隣接する2側面には、連結ボルト39を挿通可能なボルト挿通孔61が設けられている。
そして、他の2側面における該孔61に対応する位置には、施工作業者が、連結ボルト39を挿通したり、手工具を挿入できる程度の大きさの長孔62を2側面に亘る連続長孔として設けてある。
【0029】
こうして構成されたサニタリーユニットルームには、図示しない天井パネルが、下地枠31の横桟38を利用して取付けられ、石材やタイルなどの仕上げ材7が壁下地ユニット2及び防水パン1の表面に貼着され、さらに、各種衛生設備機器などを設置して完成される。
【0030】
以上、本発明の実施例について説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
単位下地パネル3の下地枠材31に、下地板32下縁部を固定するための横桟を設けてもよく、その横桟により、合わせて補強兼接続プレート4の上縁を受けるようにすることもできる。
【0031】
下地枠材31として角パイプを使用したが、一部または全部にアングル材やチャンネル材なども使用できる。
更に、壁下地ユニット2を構成する単位下地パネル3の枚数は、3枚に限定されるものではなく、補強型材5を取付ける場合には、補強型材5が3枚以上の単位下地パネル3に跨っていてもよい。また、壁下地ユニット2が、隅柱6の一方又は両方を含む場合には、補強型材5の一端部をその隅柱6に固定してもよい。補強兼接続プレート4としてフラットなものを使用したが、下地板31の厚みに等しい補強フランジを上下縁、又は上下縁とその中間部に複数条設けることにより、該プレート4の剛性をさらに高めることもできる。
【0032】
【発明の効果】
請求項1,2に係る発明によれば、補強兼接続プレートにより、壁下地ユニットの少なくとも下縁部における面外方向撓みが防止でき、さらに、壁下地ユニットを防水パンの水平段部に載置して接続できるので、接続作業を容易に行うことができるとともに、該接続部分の防水性もよい。
【0033】
請求項3に係る発明によれば、上記効果に加え、下地枠間(下地枠と隅柱間)の弾性定型シール材、下地パネル間(下地パネルと隅柱間)のコーキング剤、その表面を覆う防水テープからなる3重のシールが施されるので、防水性が著しく向上する。
【0034】
請求項4に係る発明によれば、上記効果に加え、補強型材により壁下地ユニットの剛性が飛躍的に向上し、面外方向の撓みをほぼ完全に防止できるため作業性が向上するとともに、壁下地の平滑度が高いので、仕上げ材として石材や大型タイルなど比較的重量のある素材を貼着しても剥離脱落が発生しにくく、安全性も向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に関する主要な部材の概略を示す概観斜視図
【図2】(a)本発明の接続構造の施工手順を示す縦断面図
(b)本発明の接続構造を示す縦断面図
(c)仕上げ材を設けた状態を示す縦断面図
【図3】本発明の接続構造の一部を示す水平断面図
【図4】本発明に使用する壁下地ユニットの背面図
【図5】図2(b)に対応する従来技術を示す縦断面図
【図6】図3に対応する従来技術を示す水平断面図
【符号の説明】
1 防水パン
101 防水パン
11 立ち上がり部
111 立ち上がり部
12 水平段部
112 水平段部
13 垂直周壁
113 垂直周壁
2 壁下地ユニット
120 壁下地ユニット
3 単位下地パネル
130 単位下地パネル
31 下地枠材
131 下地枠材
32 下地板
132 下地板
33 固定具
35 下桟
36 上桟
37 縦桟
38 横桟
39 連結ボルト
4 補強兼接続プレート
41 ビス
42 ねじ込み固定具
5 補強型材
51〜53 取付ボルト
6 隅柱
61 ボルト挿通孔
62 長孔
7(170) 仕上げ材
8(180) シール
81 弾性定型シール材
82 コーキング剤
83 防水テープ
Claims (4)
- 防水パンと壁下地ユニットとの接続構造であって、壁下地ユニットは、単位下地パネルを複数枚横方向に連接されて成り、各単位下地パネルは、方形の下地枠の表面に、少なくとも下縁部の所定高さ部分を除いて下地板が張設され、壁下地ユニットの下縁部における下地板のない部分に複数枚の単位下地パネルに跨って水平に延びる補強兼接続プレートが取り付けられ、防水パンの周縁部には、立ち上がり部を介して水平段部およびその水平段部の周縁から垂直周壁が連続して一体に形成してあり、壁下地ユニットの下縁を防水パンの水平段部に載置すると共に、壁下地ユニットに取り付けた補強兼接続プレートを、防水パンの垂直周壁に、ネジ、タッピングスクリュー、ボルトなどのねじ込み固定具で固定して成ることを特徴とする、防水パンと壁下地ユニットとの接続構造。
- 壁下地ユニットは、その一側縁または両側縁に、隅柱を取り付けて成ること特徴とする、請求項1記載の防水パンと壁下地ユニットとの接続構造。
- 各単位下地パネルは、下地板の少なくとも両側縁が下地枠に、ビスなどの固定具で固定されており、各単位下地パネルの両側縁には、下地板の幅を下地枠の幅より小さくすることにより段部が形成され、隣接する各単位下地パネルの下地枠相互間、および、単位下地パネルの下地枠と隅柱間に、弾性定型シール材を介在させると共に、上記段部によって形成される凹部には、コーキング剤が充填され、上記固定具およびコーキング剤の表面を覆うように防水テープを貼着して成ることを特徴とする、請求項2記載の防水パンと壁下地ユニットとの接続構造。
- 壁下地ユニットの裏側には、隣接する少なくとも2枚の単位下地パネルに跨るよう補強型材が斜めに固定して成ることを特徴とする、請求項1〜3の何れかに記載の防水パンと壁下地ユニットとの接続構造。
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