JP3778092B2 - 情報記録装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、記録層を有する記録媒体に対する情報記録装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、CD−Rなどの追記型光ディスクやCD−RWなどの書き換え型光ディスクが実用化されているが、最近では、レーザー光源としての半導体レーザー2の短波長化や、高NA対物レンズ4によるスポット径の小径化や薄型基板の採用などにより、DVD−R、DVD−RW、DVD−RAMなどの大容量ディスクも実用化段階に入りつつある。これらの光ディスク記録再生装置では記録もしくは再生性能を高め、安定化するために様々な技術開発が行われてきた。その技術の一つに半導体レーザー2のパワー制御技術があり、多くのの方式が提案されている。とりわけ、追記型光ディスクでは、データの書き換えができないため、いかに安定した記録状態が維持できるのかが重要になってくる。
【0003】
特に記録中のレーザーパワー制御の方式として、記録中に記録媒体からの反射光を検出し、記録媒体の記録マーク領域の反射光量が所定の光量となるように、記録中の変調度を制御することでレーザーパワーの制御を行うランニングOPC(Running−Optimum Power Control)と呼ばれる方式などが提案されている。
【0004】
例えば、特願2001−192219に示されるようにマーク領域に対してパルス幅の異なるマルチパルス列の記録波形を用いて、マークが形成される前の記録媒体からの反射光Aとマークが形成された領域からの反射光Bとを用いて、制御を行う方式が提案されている。ランニングOPCの制御目標値は、レーザーパワー及びレーザーパルス幅を最適に調整した記録条件での記録信号の反射光から求められる。
【0005】
以下記録条件調整器とランニングOPC制御器を有する従来の情報記録装置を説明する。
【0006】
図16は記録条件調整器とランニングOPC制御器を有する従来の情報記録装置での構成図である。なお、図の中ではランニングOPCのことをR−OPCと記載している。図16において、1は半導体レーザー2を駆動するレーザー駆動器、2はレーザー光源としての半導体レーザー、3はビームスプリッタ、4は対物レンズ、5は記録媒体、6は光信号を電気信号に変換する受光素子、7は目標アシンメトリパワー設定器38で設定された記録パワーもしくはランニングOPC制御器17で設定された記録パワーを設定しレーザー駆動器1に記録パワーの設定を行う記録パワー設定器、12はランニングOPCの制御目標値を設定するランニングOPC制御目標決定部、13は受光素子6からの記録反射光信号を検出し記録中変調度を算出する記録中変調度算出器、14は目標アシンメトリパワー設定器38で決定された記録パワーで記録した場合の記録中変調度算出器13からの記録中変調度をランニングOPC制御目標値として設定するランニングOPC制御目標設定器、15はデータ記録中のストレスによる記録パワー変動に対して記録パワーを最適に調整するランニングOPC制御部、16は受光素子6からの記録反射光信号を検出し記録中変調度を算出する記録中変調度算出器、17は記録中変調度算出器16からの記録中変調度とランニングOPC制御目標設定器14で設定されたランニングOPC制御目標値を比較して記録中の記録パワーを制御するランニングOPC制御器、36は記録パワーを目標アシンメトリになるよう決定する記録パワー決定器、37は受光素子6からの再生信号を検出しアシンメトリを算出するアシンメトリ算出器、38はアシンメトリ算出器37の出力と目標アシンメトリを比較して目標アシンメトリとなる記録パワーを設定する、目標アシンメトリパワー設定器である。
【0007】
以上のように構成された情報記録装置について、その動作を説明する。
【0008】
記録信号が受光素子6によって検出されるまでの動作は、まず、レーザー駆動器1により駆動されるレーザー光源としての半導体レーザー2から出射されたレーザー光がビームスプリッタ3を経た後、対物レンズ4により記録媒体5上に集光照射され、情報の記録、再生、試し書きに利用される。記録媒体5からの反射光は再び対物レンズ4を通った後、ビームスプリッタ3により入射光と分離され、受光素子6に結像される。受光素子6により光信号は、電気信号に変換される。
【0009】
この機構を用い、データの記録に先立って記録パワー決定部36で最適記録パワーの調整を行う。記録パワー調整の場合は、まず、パワーを段階的に変化させた試し書きを行う。アシンメトリ算出器37では、再生信号から3Tマーク、3Tスペース、11Tマーク、11Tスペース信号の検出を行い、アシンメトリを算出し、目標アシンメトリパワー設定器38に出力する。目標アシンメトリパワー設定器38では、検出アシンメトリと、予め目標値として定められていた目標アシンメトリとを比較し、目標アシンメトリとなる検出アシンメトリから、記録パワーを決定する。決定された記録パワーは記録パワー設定器7に設定され、レーザー駆動器1によって半導体レーザー2が制御される。
【0010】
次にランニングOPCの制御目標値の設定をR−OPC制御目標決定部を用いて行う。この方法は、目標アシンメトリパワー設定器38で決定された記録パワーを用いて試し書きを行い、記録中変調度算出器13はそのときの記録反射光を検出し、記録反射光の変調度を算出し、ランニングOPC制御目標設定器14に出力する。ランニングOPC制御目標設定器14は、その記録中変調度をランニングOPCの制御目標値として格納する。
【0011】
データ記録は、ランニングOPC制御をR−OPC制御部15を用いて行う。データの記録中は、記録媒体の記録面上の記録領域の違いによって記録感度ばらつきが生じる。また温度や、チルトずれなどの各種ストレスによって最適な記録パワー値が記録領域や記録条件によって異なってくる。データ記録の際は目標アシンメトリパワー設定器38で設定された記録パワーで記録を始める。記録中反射光は、記録中変調度算出器16で検出される。記録中変調度算出器16は、記録中反射光から記録中変調度を算出する。上記制御目標値付近の記録中辺調度は、記録パワー変動に対して充分な変化率を持っている。図17にその様子を示した。ランニングOPC制御器17は、検出した記録中変調度とランニングOPC制御目標値との比較を行い、検出した記録変調度が、ランニングOPC制御目標値となるように記録パワー修正を行うことで、記録媒体に対する最適な記録パワーを維持することができる。
【0012】
ランニングOPC制御を行うことで、記録媒体の感度ばらつきや、記録中のチルト、デフォーカスなどのストレスに対して、記録パワーを絶えず、最適な状態に制御でき、最適な記録条件を維持することができる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、高倍速記録においては標準速記録に比べ、記録媒体へのレーザーの照射時間が短くなるため、図18に示す通り元々レーザーの照射時間が短い短マークの形成が、長マークに比べて行いにくくなる。
【0014】
アシンメトリは、短マークと短スペースの振幅中心値と長マークと長スペースの振幅中心値の比で求められる。このため、標準速記録と比較して、高速記録において、記録パワーが足りていない低パワー領域では短マークが十分な大きさに形成されないためアシンメトリは低く、高パワーの領域では、短マーク形成に十分なパワーが得られるため、記録パワーとアシンメトリの関係を示すと図19(a)の実線のようになる。また、標準速での記録パワーとアシンメトリの関係は図19(a)の点線のようになる。このため、高倍速のアシンメトリは標準速に比べてオフセットを持ち、傾きは急になる。
【0015】
記録中変調度は、長マークと長スペースの振幅変化であるため、標準速記録と比較して、高速記録において記録パワーに対する記録中辺調度の傾きはほぼ同じである。その様子を図19(b)に示す。そのため、標準速記録と比較して、高速記録時は、アシンメトリと記録中変調度の関係が標準速とは異なってくる。このため、図19に示すとおり、目標アシンメトリ法により決定した記録パワーを用いて、ランニングOPCの制御目標値を設定した場合、ランニングOPCの制御目標値を充分な記録中変調度変化のある領域に設定できない。従って、高倍速記録時の最適な記録パワーからの変動に対して、ランニングOPCの制御信号である記録反射光の変調度変化がほとんどなく、高倍速でのランニングOPCの制御を行うことが非常に困難であるという問題があった。
【0016】
そこで、本発明は、上記問題を考慮し、記録中の変調度が記録パワー変動に対して、充分変化する変調度の領域に記録パワーを決定し、その記録パワーでランニングOPCの制御目標値を設定することで、高倍速記録時においても、ランニングOPC制御が可能な情報記録装置を提供することを目的とするものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、データ記録開始前に、光源の半導体レーザーを起動する記録パワーを段階的に変化させた試し書きを行い、前記記録パワーを決定する起動パワー決定手段と、データ記録時に、ランニングOPC制御により、前記記録パワーを制御するランニングOPC制御手段を備えた情報記録装置であって、前記起動パワー決定手段は、記録前の反射光の最大レベルと記録後の反射光の最大レベルを検出して記録中変調度を算出し、前記記録中変調度が記録パワー変動に対して所定以上の変化量を持つ領域に記録パワーを決定することを特徴とする。
【0018】
このことにより、記録中の変調度が記録パワー変動に対して、充分変化する変調度の領域に記録パワーを決定することができるため、その記録パワーでランニングOPCの制御目標値を設定することで、高倍速記録時においても、ランニングOPC制御が可能である。
【0019】
第2の発明は、データ記録開始前に、光源の半導体レーザーを起動する記録パワーを段階的に変化させた試し書きを行い、前記記録パワーを決定する起動パワー決定手段と、データ記録時に、ランニングOPC制御により、前記記録パワーを制御するランニングOPC制御手段を備えた情報記録装置であって、前記起動パワー決定手段は、記録反射信号の振幅と最大反射レベルより記録中変調度変化率を算出し、前記記録中変調度変化率が所定の値となる記録パワーを記録パワーとして決定することを特徴とする。
【0020】
これにより、高倍速記録時においても、ジッタボトムやパワーマージンの広い記録品位の良いデータ記録を行え、かつランニングOPC制御が可能である。
【0021】
第3の発明は、データ記録時に、ランニングOPC制御により、光源の半導体レーザーを起動する記録パワーを制御する情報記録装置であって、データ記録開始前に、前記記録パワーを段階的に変化させた試し書きを行い、記録前の反射光の最大レベルと記録後の反射光の最大レベルを検出して記録中変調度を算出し、前記記録中変調度が制御対象信号として必要な変化量を持つ領域に記録パワーを決定する起動パワー決定手段と、再生信号より算出したアシンメトリが所定の目標アシンメトリとなる記録パワーをトップパルスパワーとして決定する記録品位調整手段とを備え、所定のパルス幅の信号を記録する場合のみ、ランニングOPC制御により制御された記録パワーに、前記トップパルスパワーが付加されることを特徴とする。
【0022】
これにより、高速倍記録時にランニングOPC制御が行えない場合でも、データ記録開始時に記録品位の良い記録パワーに決定することが可能である。
【0038】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)
本実施の形態では、DVD−ROMフォーマットのコードデータを、色素系メディア、例えば、色素系光ディスクに記録する光情報記録再生装置における情報記録方法の一例について説明する。また、発光波形の一例とし、記録データとして図2の(a)に示す記録データを記録する場合に、図2の(b)に示すトップパルスとマルチパルスから構成されるマルチパルス列によりレーザーを発光制御することにより情報を記録するものとする。
【0039】
図1は、本発明の第1の実施の形態による情報記録装置の構成図である。図1において、1は半導体レーザー2を駆動するレーザー駆動器、2はレーザー光源としての半導体レーザー、3はビームスプリッタ、4は対物レンズ、5は記録媒体、6は光信号を電気信号に変換する受光素子、7は目標変化率記録パワー設定器11で設定された記録パワーもしくはランニングOPC制御器17で設定された記録パワーを設定しレーザー駆動器1に記録パワーの設定を行う記録パワー設定器、8は変調度の変化率を用いて記録パワーを決定する記録パワー決定部、9は受光素子6からの記録反射光信号を検出し記録中変調度を算出する記録中変調度算出器、10は記録中変調度算出器9の出力の記録中変調度から記録中変調度変化率を算出する記録中変調度変化率算出器、11は記録中変調度変化率算出器10からの記録中変調度変化率が目標変化率となる記録パワーを設定する目標変化率記録パワー設定器目標変化率記録パワー設定器、12はランニングOPCの制御目標値を設定するランニングOPC制御目標決定部、13は受光素子6からの記録反射光信号を検出し記録中変調度を算出する記録中変調度算出器、14は目標変化率記録パワー設定器11で決定された記録パワーで記録した場合の記録中変調度算出器13からの記録中変調度をランニングOPC制御目標値として設定するランニングOPC制御目標設定器、15はデータ記録中のストレスによる記録パワー変動に対して記録パワーを最適に調整するランニングOPC制御部、16は受光素子6からの記録反射光信号を検出し記録中変調度を算出する記録中変調度算出器、17は記録中変調度算出器16からの記録中変調度とランニングOPC制御目標設定器14で設定されたランニングOPC制御目標値を比較して記録中の記録パワーを制御するランニングOPC制御器である。
【0040】
以上のように構成された情報記録装置について以下にその動作を説明するが、本実施の形態が過去の技術と異なるのはデータの記録に先立って記録パワー決定部8を用いて実施される最適記録パワーの決定方法である。従って、記録パワー調整のパワーを用いてランニングOPCの制御目標値を算出しランニングOPC制御を行う動作については過去の技術と同じであるので説明は省略し、最適記録パワーの調整方法についてのみ説明する。
【0041】
最適記録パワー調整にあたり、最初にパワーを段階的に変化させた試し書きを行う。変調度検出器では、記録中の反射光である図2の(c)の波形が観測される。図2の(c)において、Aはマークが形成される前の記録媒体からの反射光の最大レベル、Bはマークが形成過程の領域からの反射光の最大レベルである。記録中変調度検出器13では、上記の記録中のマーク未形成状態の反射光量Aと、マーク形成中の反射光量Bから、形成されたマークの濃度を示す指標であるB/Aを算出する。記録パワーに対するB/Aの特性を図3(a)に示す。変調度変化率算出器10では検出した隣り合うB/Aを用いてB/A記録パワーに対する変化率を算出する。図3(b)に記録パワーとB/Aの変化率の関係を示す。
【0042】
記録中変調度変化率算出器10の出力は目標変化率記録パワー設定器11に入力される。制御目標下限値記録パワーでは、ランニングOPCの制御残差が記録器としての許容マージン以下となることと、かつ記録パワー変動に対してランニングOPC制御の制御対象信号である記録中の変調度が十分変化するという理由から決定された目標変化率になる記録パワーを最適記録パワーとして決定する。
【0043】
図3に上記方法で決定される記録パワーの概念図を示す。図3(b)の(1)が目標変化率であり、図3(b)の(2)が本実施の形態で決定された記録パワーである。図3(a)の(3)が本実施の形態で決定されたランニングOPC制御目標値である。(3)に示されるように、決定された制御目標値は、記録中変調度B/Aが記録パワーに対して充分に変化する領域に設定されている。
【0044】
ランニングOPC制御器17は、検出した変調度とランニングOPC制御目標値との比較を行い、常時検出される変調度が、ランニングOPC制御目標値と等しくなるように記録パワーを制御することにより、記録媒体に対する最適な記録パワーを維持できる。
【0045】
以上のように本実施の形態を用いることで、ランニングOPCが制御対象としている記録したマークの反射率を示す変調度が、ランニングOPCの制御残差が記録器としての許容マージン以下となり、記録パワーに対する変調度が制御対象信号として必要な変化量を持つ領域に記録パワーを決定することができるため、高倍速記録時においても、ランニングOPC制御が可能となり、目標パワーの低下に伴うベースジッタ低下よりも影響の大きい、温度、チルトなどのストレスによるマージン低下に対する影響を抑制することが可能である。
【0046】
なお、本実施の形態では記録パワー決定のために記録中変調度B/Aの検出を行ったが、この他にも、予めパワーを段階的に変化させた試し書きを行い、その領域を再生し、反射信号の振幅を最大反射レベルで割って得られる変調度を用いても同じ効果が得られる。この場合、予め実験的に得られた結果から変調度をB/Aに変換するテーブルをドライブに用意しておき、このテーブルを用いて変調度をB/Aに変換してB/Aの目標変化率を用いてパワーを決定する方法でもランニングOPC制御が可能な記録パワー変動に対してB/Aが変化する領域に記録パワーを決定でき、ランニングOPC制御が可能である。これは、図1の構成図の記録パワー決定部8を図4の800に置き換えることで可能である。図4において、800は変調度の変化率を用いて記録パワーを決定する記録パワー決定部、801は受光素子6からの再生反射光信号を検出し変調度を算出する変調度算出器、802は変調度算出器801で検出した変調度を記録中変調度B/Aに変換する記録中変調度変換テーブル、803は記録中変調度変換テーブル802が出力する記録中変調度から記録中変調度変化率を算出する記録中変調度変化率算出器、804は、記録中変調度変化率算出器803からの記録中変調度変化率が目標変化率最大値となる記録パワーを設定する目標最大値記録パワー設定器、である。これらによる記録パワーを決定する手順は、まず、パワーを段階的に変化させた試し書きを行い、記録中変調度検出器801で変調度を検出し、記録中変調度変換テーブル802は変調度算出器801で検出した変調度を記録中変調度であるB/Aに変換する。記録中変調度変化率算出器803では記録中変調度を元に各記録パワーの記録中変調度の変化率を算出する。記録中変調度変化率算出器803の出力は目標変化率記録パワー設定器804に入力される。目標最大値記録パワー設定器804では、予め設定された、目標変化率最大値と検出した記録中変調度変化率を比較し、目標変化率最大値となる記録中変調度変化率から、記録パワーを決定する。
【0047】
また、短マークと長マークの形成状態を一致させるように記録パワーを決定するための、予め定めたアシンメトリになるよう記録パワーを決定するアシンメトリ法により決定されるパワーと、上述のランニングOPC制御が可能となるよう記録パワーを決定するための、記録中変調度の変化率を使用して決定される記録パワーの2つの記録パワーから、その条件下における最適記録パワーを判断してどちらか一方に決定することも可能である。その場合、図1の構成図の記録パワー決定部8を図5の810に置き換えることで可能である。図5において、810は変調度の変化率とアシンメトリによって決定したパワーを比較して最適な記録パワーとなる方を選択する記録パワー決定部、9は受光素子6からの記録反射光信号を検出し記録中変調度を算出する記録中変調度算出器、10は記録中変調度算出器9からの記録中変調度から記録中変調度変化率を算出する記録中変調度変化率算出器、11は記録中変調度変化率算出器10からの記録中変調度変化率が目標変化率となる記録パワーを設定する目標変化率記録パワー設定器、37は受光素子68からの再生信号を検出しアシンメトリを算出するアシンメトリ算出器、38はアシンメトリ算出器37の出力と目標アシンメトリを比較して目標アシンメトリとなる記録パワーを設定する目標アシンメトリパワー設定器、811は目標変化率記録パワー設定器11で決定された記録パワーと目標アシンメトリパワー設定器38で決定された記録パワーを比較して、最適な記録パワーを決定する判定器である。
【0048】
この構成による記録パワーの決定手順は、パワーを段階的に変化させた試し書きを行い、記録中変調度検出器9で記録中変調度を検出し、記録中変調度変化率算出器10では記録中変調度を元に各記録パワーの記録中変調度の変化率を算出する。記録中変調度変化率算出器10の出力は目標変化率記録パワー設定器11に入力される。目標変化率記録パワー設定器11では予め設定された目標変化率と検出した記録中変調度変化率を比較し、目標変化率となる記録中変調度変化率から記録パワーを仮決定する。また、試し書き領域を再生し、アシンメトリ算出器37で再生信号を検出し各記録パワーのアシンメトリを算出する。アシンメトリ算出器37の出力は目標アシンメトリパワー設定器38に入力され、ディスク記載のβ値と同じになる検出アシンメトリに記録パワーを仮決定する。目標変化率記録パワー設定器11の出力と、目標アシンメトリパワー設定器38の出力は共に判定器811に入力される。判定器では、記録中変調度変化率が目標変化率となるように決定された記録パワーと、目標アシンメトリから決定された記録パワーの比較を行い、図6に示すとおり目標変化率から決定された記録パワー≧目標アシンメトリで決定された記録パワー、の場合は目標アシンメトリで決定された記録パワーを選択し、図7に示すとおり目標変化率から決定された記録パワー<目標アシンメトリで決定された記録パワー、の場合は目標変化率によって決定された記録パワーを選択する。
【0049】
先に記述した図6の場合では、ジッタボトムや広いパワーマージン等の信号品質の高い記録条件に成りやすいディスク記載のβ値になる記録パワーに決定でき、なおかつこのパワーは、記録パワー変動に対してランニングOPC制御の制御対象信号である記録中の変調度が十分変化するという条件も満たしているため、ランニングOPCの制御も可能である。また、後に記述した図7の場合では、アシンメトリをディスク記載のβ値に設定した記録パワーでは記録パワー変動に対して記録中の変調度の変化が小さく、ランニングOPC制御が困難であり、この場合はランニングOPC制御を優先するようにB/Aの目標変化率になる記録パワーを設定する。
【0050】
なお、この他にも記録パワー決定手段として、記録パワーの変動に対してランニングOPC制御信号が変化できる領域に設定できれば効果は同じであり、この実施の形態に限定されるものではない。
【0051】
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態による情報記録装置について図8を用いて説明する。図8は、本発明の第2の実施の形態による情報記録装置の構成図である。図8において、1は半導体レーザー2を駆動するレーザー駆動器、2はレーザー光源としての半導体レーザー、3はビームスプリッタ、4は対物レンズ、5は記録媒体、6は光信号を電気信号に変換する受光素子、7は目標変化率記録MPパワー設定器11で設定された記録パワーもしくはランニングOPC制御器17で設定された記録パワーを設定しレーザー駆動器1に記録パワーの設定を行う記録パワー設定器、8は変調度の変化率を用いて記録パワーを決定する記録パワー決定部8、9は受光素子6からの記録反射光信号を検出し記録中変調度を算出する記録中変調度算出器、10は記録中変調度算出器9からの記録中変調度から記録中変調度変化率を算出する記録中変調度変化率算出器、11は記録中変調度変化率算出器10からの記録中変調度変化率が目標変化率となる記録パワーを設定する目標変化率記録パワー設定器、12はランニングOPCの制御目標値を設定するランニングOPC制御目標決定部、13は受光素子6からの記録反射光信号を検出し、記録中変調度を算出する記録中変調度算出器、14は目標変化率記録パワー設定器11で決定された記録パワーで記録した場合の記録中変調度算出器13からの記録中変調度をランニングOPC制御目標値として設定するランニングOPC制御目標設定器、15はデータ記録中のストレスによる記録パワー変動に対して記録パワーを最適に調整するランニングOPC制御部、16は受光素子6からの記録反射光信号を検出し記録中変調度を算出する記録中変調度算出器、17は記録中変調度算出器16からの記録中変調度とランニングOPC制御目標設定器14で設定された、ランニングOPC制御目標値を比較して記録中の記録パワーを制御する、ランニングOPC制御器、18は短マークと長マークの形成状態を一致させるように記録パワーもしくはパルス幅を調整し記録品質を向上させる記録品位調整部、19は受光素子6からの再生反射光信号を検出しアシンメトリを算出するアシンメトリ算出器、20はアシンメトリ算出器19からのアシンメトリが目標アシンメトリとなる記録トップパルス付加パワーを設定する目標アシンメトリ記録TPパワー設定器、21は目標アシンメトリ記録TPパワー設定器20で設定された記録トップパルス付加パワーを設定し、レーザー駆動器1に記録トップパルス付加パワーの設定を行う記録TPパワー設定器である。
【0052】
以上のように構成された本実施の形態の情報記録装置について、以下、その動作を説明する。ここで、本実施の形態が第1の実施の形態と異なるのは、記録パワー及びランニングOPC制御目標値設定後に記録品質調整部を用いて短マークと長マークの形成状態を改善することである。また、レーザーの発光パルスも第1の発行波形とは異なり、記録データとして図9の(a)の記録データを記録する場合、図9の(b)に示すようにパルス幅はトップパルスとマルチパルスから構成されるマルチパルス列を用い、パルス高はマルチパルスの記録パワーを決定するマルチパルスパワー(MPパワー)とMPパワーに対してトップパルス部分のみの記録パワーを加算できるようにしたトップパルス付加パワー(TPパワー)を用いて、レーザーを発光制御する。
【0053】
本実施の形態においても、記録パワー(本実施例ではMPパワーのこと)の初期調整方法は第1の実施の形態と同じであり、記録パワー初期調整のパワーを用いてランニングOPCの制御目標値を算出し、ランニングOPC制御を行う動作については、過去の技術と同じであるので説明は省略する。
【0054】
次に、記録品質調整部での、最適記録TPパワーの調整を実施し短マークの記録状態の改善を実施するための最適記録TPパワーの調整方法について説明する。最適記録MPパワー調整で決定された、MPパワーと段階的に可変されたTPパワーを用いて3Tマーク、3Tスペース、11Tマーク、11Tスペースの繰り返し信号を記録媒体に記録する。TPパワーを設定するのは3T信号のみとする。その再生信号は、アシンメトリ算出器19で検出される。図10(a)にTPパワーを変化させた場合の信号の検出結果を示す。アシンメトリ算出器19では3Tマークと3Tスペースの平均値、11Tマーク、11Tスペースの振幅から、アシンメトリを算出し、目標アシンメトリ記録TPパワー設定器20目標アシンメトリ記録TPパワー設定器20に結果を出力する。図10(b)にTPパワーに対するアシンメトリの変化を示す。目標アシンメトリ記録TPパワー設定器20には予め、ディスクのFieldID記載のβ値が目標アシンメトリとして設定されており、検出されたアシンメトリと目標アシンメトリの比較が行われ、目標アシンメトリとなる記録TPパワーが決定され、記録TPパワー設定器に設定される。
【0055】
次に記録品質調整部で行ったTPパワー調整によって、短マークと長マークの形成バランスを整える効果について説明する。既に、発明が解決しようとする課題に記載した通り、高倍速記録においては、長マークに比べて、短マークの形成はレーザーの照射時間が短く、熱の拡散時間が不充分であるため、マークが十分な大きさに形成できにくい。このため、記録パワーに対するアシンメトリの値は小さくなる。しかし、記録パワーに対する記録中辺調度の傾きはほぼ同じである。そのため、標準速記録と比較して、高速記録時は、アシンメトリと記録中変調度の関係が標準速記録とは異なり、目標アシンメトリ法により決定した記録パワーを用いて、ランニングOPCの制御目標値を設定した場合、ランニングOPCの制御目標値を充分な記録中変調度変化のある領域に設定できないという問題が生じていた。そこで、第1の実施の形態で示した情報記録装置では、記録パワーに対して、記録中変調度の変化が充分にとれる領域に記録パワーを設定するようにした。しかし、第1の実施の形態で示した情報記録装置で決定される記録パワーでは記録信号が記録媒体記載のFieldID記載のβ値よりも低いアシンメトリになる可能性がある。しかし、一般的にFieldID記載のβ値付近のアシンメトリとなる記録信号は、ジッタボトムやパワーマージンなどの信号品質で優れた特性を示すことがしられており、記録品位の観点からは記録パワーを上記β値付近に設定することが望ましい。
【0056】
そこで、本実施形態2では、ランニングOPCの制御信号B/Aに関係する長マーク側の形成条件は変えずに、高倍速記録時に形成されにくい短マークに対してトップパルスパワーを付加し、より高い記録パワーで記録を行うことで、短マークを充分な大きさに形成し、相対的にアシンメトリを高くすることができる。図11(a)にトップパルスパワーが無い場合のマーク形成状態、図11(b)にトップパルスパワー調整による記録媒体へのマーク形成効果の概念図を示す。本実施の形態で、全てのマークにトップパルスパワーを付加せずに、3T信号のみにトップパルスパワーを加えているのは、パワーが足りている長マークに対しては、パワーの付加は行わないため、MPパワー決定部8とR−OPC制御目標決定部12で決定された、記録パワー変動に対してランニングOPC制御の制御対象信号である記録中の変調度が十分変化する領域に成るよう設定した、記録パワーとランニングOPC制御目標値には影響を及ぼすことが無いことと、短マークの中でも特に3T信号が信号の発生頻度が多く、アシンメトリの算出に用いられるという理由からである。図12に記録中変調度とMPパワー、アシンメトリとMPパワー、TPパワーの関係を示す。
【0057】
以上のように本実施の形態を用いることで、記録中の変調度が記録パワー変動に対して充分変化する記録パワー領域を、ランニングOPCの動作範囲として設定でき、なおかβ値となる最適アシンメトリに調整できるため、高倍速記録時においても、ジッタボトムやパワーマージンの広い記録品位の良いデータ記録を行え、かつランニングOPC制御が行えるため、記録中に最適記録パワー値の修正が行えるため、温度やサーボストレス等によるマージン低下に対する影響も抑制することが可能である。
【0058】
なお、本実施の形態では記録品質の調整をランニングOPC制御目標値決定後に行ったが、目標値決定の前に行うことも可能であり、最適なMPパワーが決まり、データの記録が開始される前であれば、いつでも良い。
【0059】
また、本実施の形態では記録品質調整手段として、3T信号に対してのみ記録トップパルス付加パワー調整を行ったが、3T〜14Tに対してグルーピング(例えば3T〜5Tは行うが、6T〜14Tは行わない)のように特定の信号だけに記録トップパルス付加パワー調整を行うことも可能であり、本実施の形態と同様な効果が期待できる。また3T〜14Tの信号全てに行うことも可能である。
【0060】
また、この実施の形態では記録品質調整手段として、記録トップパルス付加パワーの調整を行ったが、図13の(a)に示すようにトップパルス付加パルスの幅などを調整して記録品質調整を行うことも可能である。また、図13の(b)に示すようにマルチパルス列幅などを調整して実施することも可能であり、高倍速時において形成されにくい短マークを、長マークとは個別に調整し、短マークの形成を最適に行うような調整方法であれば、本実施の形態で述べた方法以外にもさまざまな方法で可能である。
【0061】
また、この実施の形態では、記録品質調整手段の目標記録品位としてディスクメーカーが推奨する記録信号条件であるディスクに記載されたβ値を用いた目標アシンメトリを定めることにより、記録条件を決定したが、この他にも信号の位相誤差量が最小になる記録条件や、ジッタが最小になる記録条件など、記録品位を示すパラメータが最良になる記録条件を記録品質調整手段の目標器記録品位として用いればよい。
【0062】
(第3の実施の形態)
本発明の第3の実施の形態による情報記録装置について図14を用いて説明する。図14は、本発明の第3の実施の形態による情報記録装置の構成図である。図14において、1は半導体レーザー24を駆動するレーザー駆動器、2はレーザー光源としての半導体レーザー、3はビームスプリッタ、4は対物レンズ、5は記録媒体、6は光信号を電気信号に変換する受光素子、7は目標変化率記録パワー設定器11で設定された記録パワーもしくはランニングOPC制御器17で設定された記録パワーを設定しレーザー駆動器1に記録パワーの設定を行う記録パワー設定器、8は変調度の変化率を用いて記録パワーを決定する記録パワー決定部、9は受光素子6からの記録反射光信号を検出し、記録中変調度を算出する記録中変調度算出器、10は記録中変調度算出器9からの記録中変調度から記録中変調度変化率を算出する記録中変調度変化率算出器、11は記録中変調度変化率算出器10からの記録中変調度変化率が目標変化率となる記録パワーを設定する目標変化率記録パワー設定器、12はランニングOPCの制御目標値を設定するランニングOPC制御目標決定部、13は受光素子6からの記録反射光信号を検出し記録中変調度を算出する記録中変調度算出器、14は目標変化率記録パワー設定器11で決定された記録パワーで記録した場合の記録中変調度算出器13からの記録中変調度をランニングOPC制御目標値として設定するランニングOPC制御目標設定器、15はデータ記録中のストレスによる記録パワー変動に対して記録パワーを最適に調整するランニングOPC制御部、16は受光素子6からの記録反射光信号を検出し記録中変調度を算出する記録中変調度算出器、17は記録中変調度算出器16からの記録中変調度とランニングOPC制御目標設定器14で設定されたランニングOPC制御目標値を比較して記録中の記録パワーを制御するランニングOPC制御器、22は設定した記録条件での記録品位を判定してディスクの回転数を調整する記録速度調整部、23は受光素子6からの再生反射光信号を検出しジッタを算出するジッタ算出器、24はジッタ算出器23から出力されたジッタが予め設定された目標ジッタ値以下であるかの判定を行う記録品位判定器、25は記録品位判定器24での判定結果で測定ジッタが目標ジッタ値以下である場合には記録速度調整器25に対して現在の回転数を維持するようにサーボ制御器26に指令を行い測定ジッタが目標ジッタ値以上である場合には記録速度調整器25に対して回転数を低下させるようにサーボ制御器26に指令を行う記録速度調整器、26は記録速度調整器25からの指令を受けてスピンドルモータ27に対して記録速度の設定を行うサーボ制御器、27はサーボ制御器26からの指令を受けて記録媒体の回転速度を調整するスピンドルモータである。
【0063】
本実施の形態が第1の実施の形態と異なるのは、記録パワー及びランニングOPC制御目標値設定後に、記録速度調整部においてジッタによる記録品位の判断を行い、記録品位の取れる記録速度にディスクの回転数の調整を行う機能を有することである。本実施の形態においても、記録パワーの初期調整方法は第1の実施の形態と同じであり、記録パワー初期調整のパワーを用いてランニングOPCの制御目標値を算出し、ランニングOPC制御を行う動作については、過去の技術と同じであるので説明は省略する。
【0064】
第1の実施の形態で示した情報記録装置では、記録パワーに対して、記録中変調度の変化が充分にとれる領域を選択するように記録パワーを設定するようにした。しかし、第1の実施の形態で示した情報記録装置で決定される記録パワーでは記録信号が記録媒体記載のFieldID記載のβ値よりも低いアシンメトリになる可能性がある。しかし、一般的にFieldID記載のβ値付近のアシンメトリとなる記録信号は、ジッタボトムやパワーマージンなどの信号品質で優れた特性を示すことがしられており、記録品位の観点からは記録パワーを上記β値付近に設定することが望ましい。そこで、本実施の形態では、ランニングOPC制御が可能な記録条件を決定した後、決定した記録条件で試し記録を行い、検出したジッタが、予め設定した目標ジッタ値以下であるか否かを判断して、目標ジッタに達しない場合には、ディスクの回転速度を低下させて、再度ランニングOPC制御が可能な記録条件を設定し直し、目標ジッタ値を満たすまで繰り返すことで、ジッタボトムや広いパワーマージンなどの信号品質で優れた記録条件と記録中のストレスによるマージン低下を抑制するランニングOPC制御を両立させることができる。
【0065】
以下に記録速度調整部22での、ジッタを用いた記録品位の判断と記録速度の調整方法について説明する。上記目標変化率で設定された記録パワー用いて、ディスクにランダムパターンの試し書きを行う。ランダムパターンは、3T〜11Tと14Tマーク、3T〜11Tと14Tスペースの組合せで決まるパターンである。次に試し書き領域を再生し、ジッタ算出器23では再生信号からジッタを算出し、ジッタ算出器23の出力は記録品位判定機24に入力される。記録品位判定器24では試し書き領域の測定ジッタが目標ジッタ値である9%以下であるか判定を行い、結果を記録速度調整器25に出力する。ここで目標ジッタを9%とした理由は、エラー訂正後にパソコンユースとして許容できるバイトエラー率1×10−12を達成するため、ディスクチルトマージン、ピックアップ収差、サーボマージン等を考慮した場合の記録信号の位相誤差に関する実験結果から決定した値である。
【0066】
記録速度調整器25では記録品位判定機からの入力が、目標ジッタを満たしている場合は、サーボ制御器26に対して現在の回転数nを維持するように指示し、目標ジッタを満たしていない場合は、サーボ制御器26に対して、現在の回転数nから回転数n-1とするよう指示をだす。サーボ制御器26では、記録速度調整器25の指示を受け、指示回転数になるようスピンドルモータ27を制御し、ディスクの回転数制御を行う。上記目標ジッタを満たせずに記録速度を低下させた場合は、もう一度、最適記録パワーの調整、ランニングOPC制御目標値の決定、ジッタの判定を行い、目標ジッタを満たす記録ができるまで、上記制御を繰り返す。
【0067】
目標ジッタを満たす記録パワーが決定され、データ記録を行う場合はランニングOPC制御を行う。ランニングOPC制御については、過去の技術と同じであるので詳細な説明は省略する。
【0068】
以上のように本実施の形態を用いて、記録速度を調整することで、記録中の変調度が記録パワー変動に対して充分変化する記録パワー領域を、ランニングOPCの動作範囲として設定でき、なおかβ値となる最適アシンメトリに調整できるため、高倍速記録時においても、ジッタボトムやパワーマージンの広い記録品位の良いデータ記録を行え、かつランニングOPC制御が行えるため、記録中に最適記録パワー値の修正が行えるため、温度やサーボストレス等によるマージン低下に対する影響も抑制することが可能である。
【0069】
なお、本実施の形態では記録速度調整をランニングOPC制御目標値決定後に行ったが、目標値決定の前に行うことも可能であり、最適な記録パワーが決まり、データの記録が開始される前であれば、いつでも良い。
【0070】
また、この実施の形態では記録速度調整部22において、記録品位の優劣の判断として目標ジッタ値を定めて判断を行い、その結果に従って、記録速度の判断を行ったがこの他にも信号の位相誤差量が最小になる記録条件や、アシンメトリがディスク推奨のβ値になるなど、記録品位を示すパラメータが最良になる記録条件を記録速度調整の判断指標として用いればよい。
【0071】
更に、この実施の形態では記録速度調整部22における記録速度の調整は、現在の回転数nから回転数n-1というように行ったが、n-2としてもよいし、n-3-nなどとしてもよく、特に規定を定めるものではない。
【0072】
(第4の実施の形態)
本発明の第4の実施の形態による情報記録装置について図15を用いて説明する。図15は、本発明の第1の実施の形態による情報記録装置の構成図である。図15において、1は半導体レーザー2を駆動するレーザー駆動器、2はレーザー光源としての半導体レーザー、3はビームスプリッタ、4は対物レンズ、5は記録媒体、6は光信号を電気信号に変換する受光素子、7は目標アシンメトリパワー設定器30で設定された記録パワーもしくはランニングOPC制御器17で設定された記録パワーを設定しレーザー駆動器1に記録パワーの設定を行う記録パワー設定器、8は変調度の変化率を用いて記録パワーを決定する記録パワー決定部、9は受光素子6からの記録反射光信号を検出し、記録中変調度を算出する、記録中変調度算出器、10は記録中変調度算出器9からの記録中変調度から記録中変調度変化率を算出する記録中変調度変化率算出器、11は記録中変調度変化率算出器10からの記録中変調度変化率が目標変化率となる記録パワーを設定する目標変化率記録パワー設定器、12はランニングOPCの制御目標値を設定するランニングOPC制御目標決定部、13は受光素子6からの記録反射光信号を検出し記録中変調度を算出する記録中変調度算出器、14は目標変化率記録パワー設定器11で決定された記録パワーで記録した場合の記録中変調度算出器13からの記録中変調度をランニングOPC制御目標値として設定するランニングOPC制御目標設定器、15はデータ記録中のストレスによる記録パワー変動に対して記録パワーを最適に調整するランニングOPC制御部、16は受光素子6からの記録反射光信号を検出し記録中変調度を算出する記録中変調度算出器、17は記録中変調度算出器16からの記録中変調度とランニングOPC制御目標設定器14で設定された、ランニングOPC制御目標値を比較して記録中の記録パワーを制御する、ランニングOPC制御器、28は記録パワーを目標アシンメトリになるよう決定する記録パワー決定部、29は受光素子6からの再生信号を検出し、アシンメトリを算出するアシンメトリ算出器、30はアシンメトリ算出器29の出力と予め設定された目標アシンメトリを比較して目標アシンメトリとなる記録パワーを設定し決定パワー値を記録パワー調整器に出力する目標アシンメトリパワー設定器、31はデータ記録中のストレスによる記録パワー変動に対して、記録パワーを最適に調整する記録パワー調整部、32は半導体レーザー2の温度を検出する温度センサ、33は温度センサ32の出力に応じて予め決められた温度ストレスに対するパワー補正アルゴリズムに従って記録中のパワーを最適に調整する記録パワー調整部、34は再生信号から記録信号のジッタを算出し記録品位としてマージンが確保できる予め設定された目標ジッタ以下であるかを見極めその結果に応じて切替器35を切替える記録品位判定器、35は記録品位判定機によって記録パワー設定器7への入力を記録パワー調整部33から行うかランニングOPC制御器17から行うかを切替える切替器である。
【0073】
以上のように構成された情報記録装置について、以下その動作を説明するが、本実施の形態が第1の実施の形態と異なるのは、記録パワー及びランニングOPC制御目標値設定後に記録品位判定器においてジッタによる記録品位の判断を行い、ランニングOPC制御を行うのか、ランニングOPC制御をやめて、ジッタボトムがでるような記録品位になるように記録条件を設定し直して記録を行うかを選択する機能を有することである。本実施の形態においても、記録パワーの初期調整方法は第1の実施の形態と同じであり、記録パワー初期調整のパワーを用いてランニングOPCの制御目標値を算出し、ランニングOPC制御を行う動作については、過去の技術と同じであるので説明は省略する。
【0074】
第1の実施の形態で示した情報記録装置では、記録パワーに対して、記録中変調度の変化が充分にとれる領域を選択するように記録パワーを設定するようにした。しかし、第1の実施の形態で示した情報記録装置で決定される記録パワーでは記録信号が記録媒体記載のFieldID記載のβ値よりも低いアシンメトリになる可能性がある。しかし、一般的にFieldID記載のβ値付近のアシンメトリとなる記録信号は、ジッタボトムやパワーマージンなどの信号品質で優れた特性を示すことがしられており、記録品位の観点からは記録パワーを上記β値付近に設定することが望ましい。そこで、本実施の形態では、記録条件を決定した後、ジッタの検出を行い、予め設定された目標ジッタ以下であるか否かを判断して、目標ジッタに達する場合にはそのままランニングOPC制御によるデータ記録を行う。目標ジッタに達しない場合には、従来の目標アシンメトリ制御の記録パワー調整を行い、ディスク推奨のβ値付近のジッタボトムや広いパワーマージンなどの信号品質の優れた記録条件に設定し、温度などのストレスをセンサで検出し、検出したストレスに対して記録パワーを最適に調整する記録パワー調整器を用いての記録を行う。このことにより、記録速度を落とすことなく、β値となる最適アシンメトリに調整できるため、高倍速記録時においても、ジッタボトムやパワーマージンの広い記録品位の良いデータ記録を行え、かつランニングOPC制御もしくは記録パワー調整器によって記録中に最適記録パワー値の修正が行えるため、温度やサーボストレス等によるマージン低下に対する影響も抑制することが可能である。
【0075】
以下に記録品位をジッタによって判定する方法と、目標アシンメトリ制御の記録パワー調整方法と、ストレスをセンサで検出しストレスに対して記録中のパワーを調整する記録パワー調整器の動作について説明する。上記目標変化率記録パワー設定器11で設定された記録パワー用いてディスクに試し書きを行い、記録品位判定器34では再生信号からジッタを算出し、記録品位としてマージンが確保できる目標ジッタ9%以下であるかを判定する。検出信号のジッタが9%以下である場合、記録品位判定機は切替器35に対してランニングOPC制御部17と記録パワー設定器7を接続するように命令をだし、切替器35は、ランニングOPC制御部17と記録パワー設定器7を接続する。その後、データの記録の際には、ランニングOPC制御器17を用いて記録中の最適パワー調整を行う。検出信号のジッタが9%以上である場合、記録品位判定機は切替器35に対して記録パワー調整部33と記録パワー設定器7を接続するように命令をだし、切替器35は、記録パワー調整部33と記録パワー設定器7を接続する。その後、記録パワー設定部2を用いて目標アシンメトリ法で記録パワーを再度決定し直した後、データの記録の際には、記録パワー調整器33を用いて記録中の最適パワー調整を行う。
【0076】
記録パワー決定部31を用いて行われる記録パワーの決定動作は過去の技術の最適記録パワーの調整と同じであるので細かい説明は省略し、以下に最適記録パワーの調整方法の概略について説明する。記録パワー調整の場合はまず、パワーを段階的に変化させた試し書きを行う。アシンメトリ算出器29では、再生信号から3Tマーク、3Tスペース、11Tマーク、11Tスペース信号の検出を行い、アシンメトリを算出し、目標アシンメトリパワー設定器30に出力する。目標アシンメトリパワー設定器30では、検出アシンメトリと、予め目標値として定められていた目標アシンメトリとを比較し、目標アシンメトリとなる検出アシンメトリから、記録パワーを決定する。決定した記録パワーの値は記録パワー調整器に格納される。
【0077】
次に、データ記録の際の、記録パワーの調整方法について説明する。データの記録中は外気温度の変化や半導体レーザー2自身の発光による発熱により半導体レーザー2の素子の温度が変化する。温度センサ32では、この記録中の半導体レーザー2素子の温度を検出し、記録パワー調整器に入力する。記録パワー調整器では半導体レーザー2素子の温度変化によるレーザー発光波長の変動分によってどれだけ発光パワーを変化させるかが予めテーブルとして用意されており、目標アシンメトリパワー設定器30によって決められた記録パワーに対して、温度センサ32からの半導体レーザー2素子の温度情報を元に、温度にたいする記録パワーの調整を行う。
【0078】
本実施形態のように、記録中変調度変化が充分とれるランニングOPC目標値を設定した後で、その記録パワーで低ジッタが十分確保できているのか確認を行い、所望のジッタ値を満たしている場合は信号記録時にランニングOPC制御を行い、所望のジッタ値を満たしていない場合は、目標アシンメトリ法により記録パワーを決定し、センサによりストレスを感知し、ストレスに対する補正分を予め持っているテーブルにより調整することで、指定された記録速度を落とすことなく、高品位で記録中のストレスに対するパワー調整を行うことが可能である。
【0079】
なお、この実施の形態では、記録品位の優劣の判断として目標ジッタ値を定めて判断を行い、その結果に従って、記録速度の判断を行ったがこの他にも信号の位相誤差量が最小になる記録条件や、アシンメトリがディスク推奨のβ値になるなど、記録品位を示すパラメータが最良になる記録条件を記録速度調整の判断指標として用いればよい。
【0080】
また、本実施の形態では温度の検出を行ったが、この他にもチルトずれ、デフォーカス、オフトラックなどその他のストレスの検出を行い、記録パワー調整器では、これらのストレスに対して、記録パワーの制御行ってもよい。
【0081】
また、これらのストレスに対する記録パワー調整の方法は予め、ドライブ内のファームウェアなどに格納しておくも可能であるし、EEPROMなどに格納して、工程調整した結果を反映させることも可能である。
【0082】
【発明の効果】
以上のように、本発明の情報記録装置によれば、記録中の変調度が記録パワー変動に対して充分変化する変調度の領域に記録パワーを決定することができるため、その記録パワーでランニングOPCの制御目標値を設定することで、高倍速記録時においても、ランニングOPC制御が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態による情報記録装置の構成図
【図2】記録パルスの説明図
【図3】記録パワーとランニングOPC制御目標値の決定方法の説明図
【図4】本発明の第1の実施の形態の他実現方法の構成図
【図5】本発明の第1の実施の形態の他実現方法の構成図
【図6】アシンメトリ及びB/Aの変化率を用いた記録パワー決定手段その1の説明図
【図7】アシンメトリ及びB/Aの変化率を用いた記録パワー決定手段その2の説明図
【図8】本発明の第2の実施の形態による情報記録装置の構成図
【図9】本発明の第2の実施の形態での記録パルスの説明図
【図10】トップパルスパワーとアシンメトリの関係の説明図
【図11】トップパルスパワーの効果の説明図
【図12】高速記録時のトップパルスパワーのある、なしによる記録パワーとアシンメトリ及び記録変調度の関係の説明図
【図13】パルス幅調整の説明図
【図14】本発明の第3の実施の形態による情報記録装置の構成図
【図15】本発明の第4の実施の形態による情報記録装置の構成図
【図16】従来の情報記録装置の構成図
【図17】標準速記録時の記録パワーとアシンメトリ及び記録変調度の関係の説明図
【図18】従来例の課題を説明するための記録速度と記録マーク形成上状態の説明図
【図19】従来例の課題を説明するための高速記録時の記録パワーとアシンメトリ及び記録変調度の関係の説明図
【符号の説明】
1 レーザー駆動器
2 半導体レーザー
3 ビームスプリッタ
4 対物レンズ
5 記録媒体
6 受光素子
7 記録パワー設定器
8 記録パワー決定部
9 記録中変調度算出器
10 記録中変調度変化率算出器
11 目標変化率記録パワー設定器
12 ランニングOPC制御目標決定部
13 記録中変調度算出器
14 ランニングOPC制御目標設定器
15 ランニングOPC制御部
16 記録中変調度算出器
17 ランニングOPC制御器
18 記録品位調整部
19 アシンメトリ算出器
20 目標アシンメトリ記録TPパワー設定器
21 記録TPパワー設定器
22 記録速度調整部
23 ジッタ算出器
24 記録品位判定器
25 記録速度調整器
26 サーボ制御器
27 スピンドルモータ
28 記録パワー決定器2
29 アシンメトリ算出器
30 目標アシンメトリパワー設定器
31 記録パワー調整部
32 温度センサ
33 記録パワー調整部
34 記録品位判定器
35 切替器
36 記録パワー決定器
37 アシンメトリ算出器
38 目標アシンメトリパワー設定器
800 記録パワー決定部
801 変調度検出器
802 記録中変調度変換テーブル
803 記録中変調度変化率算出器
804 目標変化率記録パワー設定器
810 記録パワー決定部
811 判定器
Claims (6)
- データ記録開始前に、光源の半導体レーザーを起動する記録パワーを段階的に変化させた試し書きを行い、前記記録パワーを決定する起動パワー決定手段と、
データ記録時に、ランニングOPC制御により、前記記録パワーを制御するランニングOPC制御手段を備えた情報記録装置であって、
前記起動パワー決定手段は、記録前の反射光の最大レベルと記録後の反射光の最大レベルを検出して記録中変調度を算出し、前記記録中変調度が記録パワー変動に対して所定以上の変化量を持つ領域に記録パワーを決定することを特徴とする情報記録装置。 - データ記録開始前に、光源の半導体レーザーを起動する記録パワーを段階的に変化させた試し書きを行い、前記記録パワーを決定する起動パワー決定手段と、
データ記録時に、ランニングOPC制御により、前記記録パワーを制御するランニングOPC制御手段を備えた情報記録装置であって、
前記起動パワー決定手段は、記録反射信号の振幅と最大反射レベルより記録中変調度変化率を算出し、前記記録中変調度変化率が所定の値となる記録パワーを記録パワーとして決定することを特徴とする情報記録装置。 - データ記録時に、ランニングOPC制御により、光源の半導体レーザーを起動する記録パワーを制御する情報記録装置であって、
データ記録開始前に、前記記録パワーを段階的に変化させた試し書きを行い、記録前の反射光の最大レベルと記録後の反射光の最大レベルを検出して記録中変調度を算出し、前記記録中変調度が制御対象信号として必要な変化量を持つ領域に記録パワーを決定する起動パワー決定手段と、
再生信号より算出したアシンメトリが所定の目標アシンメトリとなる記録パワーをトップパルスパワーとして決定する記録品位調整手段とを備え、
所定のパルス幅の信号を記録する場合のみ、ランニングOPC制御により制御された記録パワーに、前記トップパルスパワーが付加されることを特徴とする情報記録装置。 - 記録品位調整手段は、所定のパルス幅の信号のみ、パルス幅の調整を行うことを特徴とする請求項3記載の情報記録装置。
- 記録品位調整手段は、再生信号から記録信号の位相誤差を検出し、前記位相誤差が最小となるように調整することを特徴とする請求項3記載の情報記録装置。
- 記録品位調整手段は、再生信号から記録信号の位相誤差を検出し、検出した位相誤差よりジッタを算出し、算出したジッタが最小となるように調整することを特徴とする請求項3記載の情報記録装置。
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