JP3788295B2 - 太陽電池の最大電力制御方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、日射量で変化する太陽電池の最大出力動作電圧に追従制御し、電力変換装置を介して太陽電池から得られる出力電力を最大にする太陽電池の最大電力制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、太陽電池を電源とし、インバータ等の電力変換装置を介して所定の電力を供給する電源装置が注目されている。太陽電池は、一般に入射する日射量をパラメータとした場合、日射量の増大に従って電力が増大する傾向を有しており、また、その太陽電池の動作電圧により出力電力が大幅に変動する特性を有している。
【0003】
このような特性を有する太陽電池から最大電力を効率よく取り出すために、従来より、山登り法といわれる最大出力追従制御の方法が提案されている。
【0004】
上記山登り方においては、一定の日射量の下において太陽電池が、図3の曲線イ,ロ(曲線イは日射量大、曲線ロは日射量小の場合をそれぞれ表す)に示すような電圧−電力特性を有している場合、先ず太陽電池の出力電圧の目標動作電圧を開放電圧VOPから所定のサンプリング周期で一定の変化幅で減少させていく。この間、太陽電池の出力電力は図3中左向きに増加し、やがては最大電力Pmaxを越えて減少して行く。この出力電力の減少を検出すると、今度は目標動作電圧を変化幅で増加させる。これにより、出力電力は図3中右向きに増加し、やがて最大電力Pmax越えて減少し始める。そこでこの電力の減少を検出して、再び目標動作電圧を変化幅で減少させる方向へ変化させる。以上の動作を繰り返して行くことにより目標動作電圧を最大電力Pmaxが得られる動作電圧(最大出力動作電圧)Vmax近傍で往復させ、太陽電池の最大出力動作電圧Vmaxに追従させている。なお、太陽電池の目標動作電圧を変化させるには電力変換装置の出力電流を変化させればよく、電力変換装置の出力電流を指令する電流指令値を電力変換装置に与えて目標動作電圧を変化させている。
【0005】
ところが、上述の従来方法では、目標動作電圧と太陽電池における実際の動作電圧との間に差が生じた場合、その差が零になるように電力変換装置の電流指令値を制御することになるが、その差の大小に関わらず一定の変化幅で電流指令値の制御がなされていた。このため、例えば、太陽電池の実際の動作電圧と目標動作電圧との差が大きい場合、目標動作電圧に達するまでに多くの時間を必要とするという問題点を有していた。
【0006】
これに対して本出願人は、電力変換装置に与える電流指令値を制御して目標動作電圧を変化させていく際、目標動作電圧の出力電力と実際の出力電力との差に応じて電流指令値を変更する最大電力制御方法を提案している(特開2001−60118号公報参照)。すなわち、この方法では、例えば目標動作電圧における出力電力に対して実際の出力電力が大きく上回る場合は電流指令値を大きく増加させ、目標動作電圧における出力電力に対して実際の出力電力が若干上回る場合は電流指令値を小さく増加させるのである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、日射量の増減にともなって太陽電池の出力特性(出力電圧−出力電力特性)は大きく異なり、図3の曲線ロに示すように日射量が減少したときには最大出力動作電圧付近における変化が少ない緩やかな曲線となるため、出力電力の変化量が同じであったとしても日射量が多いときと日射量が少ないときとでは、日射量が少ないときの方が太陽電池の動作電圧が大きく変動してしまう。そのため、目標動作電圧を最大出力動作電圧Vmaxに追従させる際に、太陽電池の動作電圧を目標動作電圧に略一致させるまでに要する時間が増大し、ひいては目標動作電圧を最大出力動作電圧Vmaxに素早く追従させることができなくなってしまう。
【0008】
本発明は上記事情に鑑みて為されたものであり、その目的とするところは、日射量が減少した場合でも目標動作電圧を最大出力動作電圧に素早く追従させることができる太陽電池の最大電力制御方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、上記目的を達成するために、太陽電池の最大出力動作電圧に追従制御し、電力変換装置を介して太陽電池から得られる出力電力を最大にする太陽電池の最大電力制御方法であって、電力変換装置の出力電流を指令する電流指令値により太陽電池の目標動作電圧を変化させて前回の目標動作電圧における出力電力と今回の目標動作電圧における出力電力との差を求めて当該差が最も小さくなる最大出力動作電圧に目標動作電圧を略一致させる太陽電池の最大電力制御方法において、電流指令値を制御して目標動作電圧を変化させる際に前回の目標動作電圧における出力電力と今回の目標動作電圧における出力電力との差を今回の目標動作電圧における出力電力で除算した値に応じて目標動作電圧を変化させることを特徴とし、出力電力が最大電力に近付くにつれて目標動作電圧を変化させる際の変化幅が相対的に小さくなり、日射量が減少した場合でも最大電力付近における目標動作電圧のばらつきを抑えて目標動作電圧を最大出力動作電圧に素早く追従させることができる。
【0010】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前回の目標動作電圧における出力電力よりも今回の目標動作電圧における出力電力が小さい場合には目標動作電圧を変化させる向きを反転することを特徴とし、目標動作電圧が最大出力動作電圧を通り過ぎた場合でも目標動作電圧の変化させる向きを反転することで確実に最大出力動作電圧に追従させることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を実施形態により詳細に説明する。
【0012】
図2は本実施形態の最大電力制御方法を実施するパワーコンディショナの一例を示すブロック図である。このパワーコンディショナは、太陽電池10の直流電力をインバータからなる電力変換装置11にて交流電力に変換し、図示しない保護継電器等を介して商用電力系統13に並列に接続されて系統連係運転を行うものである。
【0013】
太陽電池10の出力電流及び出力電圧は、電流検出器21及び電圧検出器22で検出され、その検出値は最大電力制御回路23に入力される。最大電力制御回路23では、入力された値より太陽電池10の出力電力を求め、その値に基づいて設定される目標動作電圧とするための電流指令値を出力する。電流検出器26は電力変換装置11から出力された電流を検出するものであり、電流指令値は電流検出器26により検出された値と比較され、その偏差が誤差増幅器24により増幅されて電流制御回路25に入力される。電流制御回路25では、誤差増幅器24からの偏差に応じてこの偏差が零になるように電力変換装置11の位相を制御する。
【0014】
ここで、本発明の最大電力制御方法、すなわち最大電力制御回路23の動作について、図1のフローチャートを参照して説明する。
【0015】
まず最初に、最大電力制御回路23は目標動作電圧を太陽電池10の開放電圧VOPに一致させるような電流指令値を出力する。そして、所定のサンプリング周期で目標動作電圧Vrefk(k=1,2,…)を変化させながら太陽電池10の出力電流Iok並びに太陽電池10の出力電圧Vokを電流検出器21及び電圧検出器22にて検出し(図1のステップ2)、太陽電池10の出力電力Pok(=Vok×Iok)を演算するとともに、求めた出力電力Pokを図示しないメモリに保存する(図1のステップ1,3)。
【0016】
そして、最大電力制御回路23では次回のサンプリング時における目標動作電圧Vrefk+1を決定するための目標動作電圧変化量ΔVrefk+1を下式により求める(図1のステップ4)。
【0017】
ΔVrefk+1=K×(Pok−Pok-1)/Pok
但し、Kは予め設定された定数である。そして、最大電力制御回路23は今回の目標動作電圧Vrefkから目標動作電圧変化量ΔVrefk+1を減算することで次回の目標動作電圧Vrefk+1(=Vrefk−ΔVrefk+1)を求め(図1のステップ5)、太陽電池10を目標動作電圧Vrefk+1で動作させるための電流指令値を出力する(図1のステップ6)。
【0018】
而して、目標動作電圧Vrefkを低下させていくと、出力電力Pokは図3における左向きに増加し、やがて出力電力Pokが最大出力電力Pmaxを越えて減少を始めることになる。すると、最大電力制御回路23では前回の出力電力Pok-1よりも今回の出力電力Pokが小さくなることから出力電力Pokの減少を検出して、動作電圧を増加する方向へ目標動作電圧Vrefkの変化の向きを反転し、目標動作電圧Vrefkに動作電圧が一致するように電流指令値を制御する。動作電圧が増加すると太陽電池10からの出力電力Pokは図3中右向きに増加し、やがて最大電力Pmaxを超えると再び減少を開始する。再度この減少を検出すると最大電力制御回路23は、動作電圧を減少する方向へ目標動作電圧Vrefkの変化の向きを反転し、目標動作電圧Vrefkに動作電圧が一致するように電流指令値を制御するのである。そして、上記動作を繰り返すことで従来技術で説明した山登り法により出力電力Poを最大出力電力Pmaxに略一致させることができる。
【0019】
ところで本実施形態では、電流指令値を制御して目標動作電圧Vrefを変化させる際に前回の目標動作電圧Vrefk-1における出力電力Pok-1と今回の目標動作電圧Vrefkにおける出力電力Pokとの差を今回の目標動作電圧Vrefkにおける出力電力Pokで除算した値ΔVrefkに応じて目標動作電圧Vrefk+1を変化させているため、出力電力Poが最大出力電力Pmaxに近付くにつれて目標動作電圧Vrefkを変化させる際の変化幅ΔVrefkが相対的に小さくなり、日射量が減少した場合でも最大電力Pmax付近における目標動作電圧Vrefのばらつきを抑えて目標動作電圧Vrefを最大出力動作電圧Vmaxに素早く追従させることができる。
【0020】
【発明の効果】
請求項1の発明は、太陽電池の最大出力動作電圧に追従制御し、電力変換装置を介して太陽電池から得られる出力電力を最大にする太陽電池の最大電力制御方法であって、電力変換装置の出力電流を指令する電流指令値により太陽電池の目標動作電圧を変化させて前回の目標動作電圧における出力電力と今回の目標動作電圧における出力電力との差を求めて当該差が最も小さくなる最大出力動作電圧に目標動作電圧を略一致させる太陽電池の最大電力制御方法において、電流指令値を制御して目標動作電圧を変化させる際に前回の目標動作電圧における出力電力と今回の目標動作電圧における出力電力との差を今回の目標動作電圧における出力電力で除算した値に応じて目標動作電圧を変化させるので、出力電力が最大電力に近付くにつれて目標動作電圧を変化させる際の変化幅が相対的に小さくなり、日射量が減少した場合でも最大電力付近における目標動作電圧のばらつきを抑えて目標動作電圧を最大出力動作電圧に素早く追従させることができるという効果がある。
【0021】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前回の目標動作電圧における出力電力よりも今回の目標動作電圧における出力電力が小さい場合には目標動作電圧を変化させる向きを反転するので、目標動作電圧が最大出力動作電圧を通り過ぎた場合でも目標動作電圧の変化させる向きを反転することで確実に最大出力動作電圧に追従させることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態を説明するためのフローチャートである。
【図2】同上のパワーコンディショナを示すブロック図である。
【図3】太陽電池の電圧−電力特性を示す波形図である。
【符号の説明】
10 太陽電池
11 電力変換装置
13 商用電力系統
21 電流検出器
22 電圧検出器
23 最大電力制御回路
24 誤差増幅器
25 電流制御回路
26 電流検出器
Claims (2)
- 太陽電池の最大出力動作電圧に追従制御し、電力変換装置を介して太陽電池から得られる出力電力を最大にする太陽電池の最大電力制御方法であって、電力変換装置の出力電流を指令する電流指令値により太陽電池の目標動作電圧を変化させて前回の目標動作電圧における出力電力と今回の目標動作電圧における出力電力との差を求めて当該差が最も小さくなる最大出力動作電圧に目標動作電圧を略一致させる太陽電池の最大電力制御方法において、電流指令値を制御して目標動作電圧を変化させる際に前回の目標動作電圧における出力電力と今回の目標動作電圧における出力電力との差を今回の目標動作電圧における出力電力で除算した値に応じて目標動作電圧を変化させることを特徴とする太陽電池の最大電力制御方法。
- 前回の目標動作電圧における出力電力よりも今回の目標動作電圧における出力電力が小さい場合には目標動作電圧を変化させる向きを反転することを特徴とする請求項1記載の太陽電池の最大電力制御方法。
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