JP3802000B2 - キャップ付き記録媒体、遮光キャップ、ホログラム記録装置及び記録媒体への遮光キャップの取付方法 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は繰り返し、書き込み及び読み出しを行うホログラム記録媒体及びこのホログラム記録媒体を用いる技術に係り、特にホログラム記録媒体に遮光キャップを取り付けたキャップ付きホログラム記録媒体、その遮光キャップ、キャップ付きホログラム記録媒体を使用するホログラム記録装置及びホログラム記録媒体への遮光キャップの取付方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の光ディスク等の光熱相変化型の記録媒体や光磁気記録媒体に比べて、はるかに高密度な記録である光記録方式の1つとして,ホログラム記録がある。ホログラム記録に用いられる記録媒体は、電磁波の照射により電荷を空間的に分離せしめ,この電荷により発生する電場により屈折率を変化させるフォトリフラクティブ記録媒体、電磁波の照射により結合を生じる又は結合が切れる高分子又は低分子を成分に含有させ照射部における物質の密度を変化させることにより屈折率を変化させるフォトポリマー記録媒体、電磁波の照射により分子の電子状態又は形状が変化しこれに基づき照射部における屈折率が変化するフォトクロミック記録媒体、電磁波の照射により分子の構造変化又は吸収した電磁波による温度上昇により分子配向が乱れこれによる屈折率異方性の消失により照射部における屈折率が変化する液晶分散記録媒体などが知られている。
【0003】
これらの記録媒体は電磁波の干渉パターンを直接屈折率の変化による回折格子として記録できることから,ホログラフィックメモリー,光演算素子等への応用も期待されている。ホログラム記録では、記録媒体に、空間変調器により反射や透過や屈折や回折等によりデータパターンを付与した可干渉性の電磁波(電磁波の空間的又は時間的な強度や位相をデータに応じて変化させた電磁波:データ光)と、変調されてもされなくても良いデータ光と同じ波長を有する可干渉性の電磁波(参照光)を空間的・時間的重なるように照射することで、記録媒体内に干渉縞を生じせしめることにより、これを主として屈折率が変化した3次元の回折格子として記録する。この回折格子に、可干渉性の電磁波(必ずしも、記録時と同じ電磁波である必要はない)を照射すると、回折格子の各屈折率変調面(屈折率が高いところ)により反射した光とそれを透過してきた光、もしくは吸収又は散乱された電磁波が強め合う方向にのみ回折され、この中にデータ光のパターンをと同じ成分の電磁波又はデータ光のパターンが裏返った状態の共役光のいずれか又は双方が含まれる(再生)。このとき、再生に用いた電磁波の波長が記録に用いた電磁波の波長と異なる場合には、データパターンの大きさが異なる。したがって、回折格子を記録すれば、データをホログラムとして記録するホログラフィックメモリーとなり、共役光やホログラムの特徴である光相関等を利用すれば光演算を行うことが可能である。
【0004】
上述のように、ホログラム記録は3次元の干渉縞を記録する。3次元の干渉縞に電磁波を照射すると、干渉縞固有のブラッグ条件を満たす電磁波のみが強め合い出力される。ブラッグ条件を満たさぬ電磁波は出てこない。これを利用して、同じ体積部位に多数の干渉縞を記録することが可能になるため、ホログラム記録は大容量記録が可能になる。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−123949号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ホログラム記録では、この長所が大きな欠点を生み出すのである。同じ体積部位に多数の干渉縞を記録すると言うことは、何度も異なる条件(入射角度や偏光)で多数回の電磁波を照射しその度にホログラム記録媒体に変化を生じせしめなければならないことを意味している。ホログラム記録媒体には、屈折率変化の最大値が存在し、これを越える書き込みはできないことは自明である。したがって、容量の大きな記録とは大きな屈折率変化を有するホログラム記録媒体に、小さな屈折率変化で可能な限り多数の干渉縞を記録することである。このため、ホログラム記録媒体には弱い電磁波により変化を生じるという特性が必要になる。この様なホログラム記録媒体は、外部からの電磁波が例え弱くとも、これによる変化(書き込み)が生じてしまうことは容易に理解される。
【0007】
このため、ホログラム記録媒体自体を遮光性ジャケットで覆う必要がある。この遮光性ジャケットはホログラム記録媒体そのものから見て非常に高価であり、このためにホログラム記録媒体が高価になってしまうと言う問題点があった。
【0008】
上記問題点を鑑み、本発明は、従来行われてきたホログラム記録媒体の遮光の際、接着剤や粘着剤のような異物がホログラム記録媒体の表面に付着する現象や、書き込み/読み出しの繰り返し使用を繰り返すことにより生ずるホログラム記録媒体の摩耗現象を引き起こすことないキャップ付き記録媒体、遮光キャップ、ホログラム記録装置及び記録媒体への遮光キャップの取付方法を提供することを目的とする。
【0009】
特に、本発明は、安価で接着繰り返し特性、耐摩耗性及び遮光性に優れたキャップ付き記録媒体、その遮光キャップ、キャップ付き記録媒体を用いるホログラム記録装置及び記録媒体への遮光キャップの取付方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の第1の特徴はフォトリフラクティブ材料を有する感光層を備えた平板形状の記録媒体と、記録媒体の表面に静電引力で密着するように記録媒体の表面に対応した平坦部を備えた、感光層に入射する光を遮光するための遮光キャップとを備えるキャップ付き記録媒体であることを要旨とする。本発明の第1の特徴に係る「記録媒体」は以下の説明で明らかなように、ホログラム記録媒体の意である。遮光キャップは、凸部として平坦部を囲んだ枠部を備え、枠部により記録媒体の側面を被覆することが好ましい。更に、遮光キャップは、柔軟性を有する材料からなることが好ましい。
【0011】
ホログラム記録媒体の中で、現在書き換えが可能なホログラム記録媒体は、フォトリフラクティブ記録媒体と液晶分散記録媒体が知られている。フォトリフラクティブ記録媒体は非線形光学特性を有する分子の配向方向を、液晶分散記録媒体では液晶の配向方向を、揃える必要がある。したがって、一度書き込んだ干渉縞を消去した後には、フォトリフラクティブ記録媒体では非線形光学特性を有する分子の配向方向の乱れが生じ、液晶分散記録媒体では液晶の配向が揃わない状態となっている。これらを元の状態に戻すには、外部から大きな電場を与え分子の方向を揃える作業(ポーリング処理)が必要となる。外部から大きな電場を与えるには、ホログラム記録媒体に高い電圧を印加させることが必要になる。この様に、繰り返し型のホログラム記録媒体では、ホログラム記録媒体に高い電圧を印加させることにより分子の持つ電気双極子モーメントの向きを揃えるポーリング処理が必要になる。
【0012】
ポーリング処理後のホログラム記録媒体には電荷が残っており、これを除くことは非常に困難である。一方、ポーリング処理で帯電させた電荷を除かない場合には、人体にふれた場合には人体を通して帯電させた電荷が放電され危険である。人体を通した放電は不快なだけでなく、ショック死す場合がある。ポーリング処理で帯電させるときの電流はわずかでも、放電の場合には時間をかけてたまった電荷が瞬時に流れるため、筋肉が瞬間的に硬直する可能性があり、これによる致命的なショックが生じる可能性がある。
【0013】
本発明の第1の特徴に係るキャップ付き記録媒体に取りつける遮光キャップは、記録媒体の表面に静電引力で密着しているので、従来行われてきた接着剤や粘着剤のような異物が表面に付着する現象や、これを繰り返すことにより生ずる摩耗現象を引き起こすことない。更に、ポーリング処理後に問題となる、ホログラム記録媒体上に残った電荷を外部に流すために表面を摩耗させる要因となる導電性部材(金属ブラシやカーボンブラシなど)による表面摩擦(掃き出し)の処理(除電処理)も不要であるので、安価で耐摩耗性及び遮光性に優れたホログラム記録媒体を提供することが可能になる。
【0014】
本発明の第2の特徴は、フォトリフラクティブ材料を有する感光層を備えた平板形状の記録媒体の感光層に入射する光を遮光するための遮光キャップであって、記録媒体の表面に静電引力で密着するように記録媒体の表面に対応した平坦部を備えた遮光キャップであることを要旨とする。
【0015】
本発明の第1の特徴に係る遮光キャップは、記録媒体の表面に静電引力で密着しているので、接着剤や粘着剤のような異物が表面に付着する現象や、これを繰り返すことにより生ずる摩耗現象を引き起こすことない。更に、ポーリング処理後に問題となる、ホログラム記録媒体上に残った電荷を外部に流すために表面を摩耗させる要因となる除電処理も不要である。
【0016】
本発明の第3の特徴は、(イ)フォトリフラクティブ材料を有する感光層を備えた記録媒体を搬送する可動トレイ;(ロ)記録媒体に光学的に情報を記録し、光学的に情報を読み出す光学系;(ハ)ポーリング処理を施すために、感光層に高電界を印加する放電電極;(ニ)記録媒体の表面に、感光層に入射する光を遮光するための遮光キャップを取付し、且つ記録媒体から遮光キャップを剥離する脱着装置とを備えたホログラム記録装置であることを要旨とする。
【0017】
本発明の第3の特徴に係るホログラム記録装置によれば、可動トレイの動きに連動して、記録媒体の表面に、感光層に入射する光を遮光するための遮光キャップを自動的に取付し、且つ記録媒体から遮光キャップを自動的に剥離することができる。そして、記録媒体の表面に、自動的に取付する際には、ポーリング処理後に残った電荷と、この電荷により遮光キャップの表面に誘起された電荷との静電引力により、接着剤や粘着剤を使うことなく、記録媒体表面上に遮光キャップを吸い付けさせ、固定できる。即ち、本発明の第3の特徴に係るホログラム記録装置によれば、記録媒体の表面への異物の付着や摩耗による波面の乱れを引き起こすことなく、記録媒体の表面に、自動的に遮光キャップを取付することが可能である。
【0018】
特に可動トレイ、光学系、放電電極、脱着装置等を暗箱(筐体)の内部に構成しておけば、記録媒体の表面に、遮光キャップを取付し、記録媒体から遮光キャップを剥離する作業は暗闇で自動的に実現できるので、感光層に入射する迷光の影響を極限まで減らすことが可能になる。
【0019】
更に、本発明の第3の特徴に係るホログラム記録装置によれば、ポーリング処理後に表面に帯電している電荷の除電処理を不要とし、自動的に遮光キャップを取付することが可能である。このため、記録媒体をホログラム記録装置から取り出した状況において、記録媒体の取り扱いが容易になる。この結果、1000回程度以上の多数回の書き込み/読み出しを繰り返した場合においても、記録媒体への良好なデータの書き込み/読み出しが可能である。
【0020】
本発明の第4の特徴は、フォトリフラクティブ材料を有する感光層を備えた記録媒体の表面に感光層に入射する光を遮光する遮光キャップを取付ける方法に関する。即ち、(イ)感光層に高電界を印加して、感光層の分子の配向方向を揃えるポーリング処理を施す段階;(ロ)このポーリング処理により、記録媒体の表面に電荷が帯電した状態で、記録媒体の表面に、記録媒体の表面に対応した平坦部を備えた遮光キャップを近接させる段階;(ハ)遮光キャップを近接させることにより平坦部に誘起された電荷と記録媒体の表面の電荷との静電引力により、記録媒体の表面に遮光キャップを密着させる段階とを含む記録媒体への遮光キャップの取付方法であることを要旨とする。
【0021】
本発明の第4の特徴に係る記録媒体への遮光キャップの取付方法によれば、ポーリング処理後に残った電荷と、この電荷により遮光キャップの表面に誘起された電荷との静電引力により、接着剤や粘着剤を使うことなく、記録媒体表面上に遮光キャップを吸い付けさせ、固定できる。即ち、本発明の第4の特徴に係る記録媒体への遮光キャップの取付方法によれば、記録媒体の表面への異物の付着や摩耗による波面の乱れを引き起こすことなく、記録媒体の表面に、遮光キャップを取付することが可能である。
【0022】
特に、本発明の第4の特徴に係る記録媒体への遮光キャップの取付方法によれば、ポーリング処理後に表面に帯電している電荷の除電処理を不要とし、遮光キャップを取付することが可能である。このため、記録媒体を遮光キャップの取付方法から取り出した状況において、記録媒体の取り扱いが容易になる。この結果、1000回程度以上の多数回の書き込み/読み出しを繰り返した場合においても、記録媒体への良好なデータの書き込み/読み出しが可能である。
【0023】
【発明の実施の形態】
次に、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、厚みと平面寸法との関係、各層の厚みの比率等は現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な厚みや寸法は以下の説明を参酌して判断すべきものである。又、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。更に、以下に示す本発明の実施の形態は、この発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、この発明の技術的思想は、構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記のものに特定するものでない。この発明の技術的思想は、特許請求の範囲において、種々の変更を加えることができる。
【0024】
(キャップ付き記録媒体)
本発明の実施の形態に係るキャップ付き記録媒体は、図4に示すように、フォトリフラクティブ材料を有する感光層9を備えた平板形状のホログラム記録媒体(以下において、単に「記録媒体」という。)2と、感光層9に入射する光を遮光するための扁平箱形形状を有し、記録媒体2の表面に静電引力で密着した、柔軟性を有する遮光キャップ1とを備える。図4に示すように本発明の実施の形態に係る記録媒体2は、石英基板からなる中間層8上に、酸化錫(SnO2)の透明電極層5を配置し、この透明電極層5上に100μmの膜厚に、感光層9を配置して構成している。中間層8の下には反射層7が設けられている。本発明の実施の形態に係る記録媒体は、記録情報を付加したデータ光とこのデータ光と可干渉性のある参照光を重ね合わせ照射することにより発生する干渉縞を記録媒体2の感光層9の内部に発生させ、この光の明暗により感光層9の内部に屈折率の変化を誘起し固定することにより情報を記録する。このため感光層9は、光の明暗を屈折率の変化で記録することができるフォトリフラクティブ効果を有するフォトリフラクティブ材料で構成される。感光層9は、例えば、ポリビニルカルバゾール59重量%/トリニトロフルオレノン1重量%/ジメチルアミノアセトアミドニトロベンゼン40重量%からなる有機フォトリフラクティブ材料が使用できる。
【0025】
図4に示すように、本発明の実施の形態に係る遮光キャップ1は、記録媒体の表面に静電引力で密着するように記録媒体の表面に対応した平坦部を備えている。そして、更に凸部として平坦部を囲んだ枠部1pを備え、枠部1pにより記録媒体2の側面を被覆する。即ち、遮光キャップ1の周辺の枠部1pは、記録媒体2の周辺からの光の回り込みを阻止する役割も備えている。遮光キャップ1の材料としては、スチレン・ブタジェンゴム、イソプレンゴム、プロピレンゴム等の柔軟性があり且つ遮光性に優れた絶縁物が好適である。なお、記録媒体の表面に静電引力で密着するように記録媒体の表面に対応した平坦部のみを絶縁物とし、他を導電性材料とするような多層構造でも良い。
【0026】
ホログラム記録は、光の干渉を利用しているため、光波面の乱れ(位相の乱れ)に非常に敏感である。このため、従来行われてきた接着剤や粘着剤のような異物が表面に付着する現象やこれを繰り返すことにより生ずる摩耗、及び、ポーリング処理の後処理(除電処理)に利用される導電性部材による表面摩擦などによる、表面の不均一化による波面の乱れは、乱れた波面による本来再生されるべき格子でない格子からの再生を引き起こし、データ再生時のSN比劣化やエラーを引き起こす原因となる。このため、接着剤や粘着剤を使わない遮光キャップ1の固定と、表面摩擦を行わない除電処理がホログラム記録にとっての課題であった。
【0027】
本発明者らは、ポーリング処理後の除電処理が必要なのは人体にふれたときに人体を通して電荷が流れるからであり、流れなければ除電というプロセスは不要であることに気がついた。更に電荷が流れないのであれば、電荷のクーロン力を利用して接着することが可能であることに目を付けた。電荷を動けなくすることは困難であるが、誘電体では外部の電荷などにより発生する電場により誘電分極が起こり、全体でプラスとマイナスの電荷が分離するため誘電体内部の電場が発生するが、この電荷は誘電体の持つ電気双極子モーメントに起因するため、片方の符号を持つ電荷のみを動かすことが不可能であるという事実を利用すれば、一見別々の課題を、1つの方法で解決できることを発明したのである。
【0028】
ポーリング処理を行うには、記録媒体2に大きな電圧を印加する必要があるが、これらの記録媒体2は電磁波が存在しない状態では絶縁体であり、大きな電流は流れないので、コピーマシンやレーザプリンターなどにも使われている小型のコロナ帯電装置を利用することが可能である。
図1に示すように、本発明の実施の形態に係るホログラム記録装置は、ポーリング処理用に、コロナ帯電装置の放電電極55を備えている。そして、ポーリング処理においては、放電電極55からの高圧を印加することにより、記録媒体2を図2に示すように帯電させる。つまり、ポーリング処理後に図2のように残った電荷に、誘電体で構成した遮光キャップ1を近づければ、図3に示すように、記録媒体2上の電荷により、遮光キャップ1の表面には誘電分極により電荷が生じる。したがって、図4に示すように、記録媒体2上の電荷と遮光キャップ1の表面に生じた電荷との静電引力(クーロン引力)により、記録媒体2と遮光キャップ1とは互いに引き合う。この結果、接着剤や粘着剤を使うことなく、図4に示すように、記録媒体2表面上に遮光キャップ1を吸い付けさせ、固定できる。
【0029】
この様に、本発明の実施の形態に係るキャップ付き記録媒体によれば、記録媒体2の遮光キャップ1を、記録媒体2上にコロナ帯電により乗せた電荷と、遮光キャップ1の誘電分極により生じた電荷のクーロン引力で固定することにより、記録媒体2の表面への異物の付着や摩耗による波面の乱れを引き起こすことがない。
【0030】
特に、繰り返し記録媒体2では、ポーリング処理後に、記録媒体2上に残った電荷を外部に流すために行われる処理が、表面を摩耗させる要因となっていた。
【0031】
本発明の実施の形態に係るキャップ付き記録媒体によれば、ポーリング処理後に問題となる、導電性部材(金属ブラシやカーボンブラシなど)による表面摩擦(掃き出し)の処理(除電処理)が不要になる。即ち、ポーリング処理後に表面に帯電している電荷の除電処理を不要とし、且つ感光層9に入射する光を有効に遮光することができる。このため、ホログラム記録装置の外での取り扱いが容易になり、安価で耐摩耗性及び遮光性に優れた記録媒体2が実現できる。
【0032】
本発明の実施の形態に係るキャップ付き記録媒体によれば、3ヶ月の室温放置後も遮光キャップ1が記録媒体2の表面から離れることはない。
【0033】
(ホログラム記録装置)
図1に示すように、本発明の実施の形態に係るホログラム記録装置は、記録媒体2を上部に固定し搬送する可動トレイ14と、記録媒体2に光学的に情報を記録し、光学的に情報を読み出す光学系61と、ポーリング処理を施すために、記録媒体2に高電圧を印加する放電電極55と、記録媒体2の表面に、感光層9に入射する光を遮光するための遮光キャップ1を取付し、且つ記録媒体2から遮光キャップ1を剥離する脱着装置21とを備える。図1に示す可動トレイ14、光学系61、放電電極55、脱着装置21等は、暗箱として作用する筐体(図示省略)の内部に構成されている。
【0034】
可動トレイ14は、図7に示すように可動トレイ14の底部に回転軸受を用いて回転自在に取付られた媒体固定用回転子63が、可動トレイ14の表面から突出している。本発明の実施の形態に係る記録媒体2は、中心部に同心円となる開口部を有する円板形状である。記録媒体2の中心部に設けられた開口部の内径に、媒体固定用回転子63の外径が挿入され、記録媒体2は、媒体固定用回転子63に固定される。例えば、記録媒体2は、媒体固定用回転子63の頭部に設けられた押圧板が、拡張することにより、媒体固定用回転子63に固定される。押圧板は、例えば、ばね性を有する板状材料によりドーナッツ状に形成され、拡張することにより、押圧板の外周近傍の面にて記録媒体2にを加圧し固定できる機構を備えている。可動トレイ14は、図7に示すように、側面に歯竿(ラック)18が設けられている。この歯竿(ラック)18に対し歯車(ピニオン)20が回転することにより、機械的に駆動され、図1に示すホログラム記録装置の筐体の底蓋上を平行移動する。こうして、記録媒体2は、可動トレイ14に搭載されて移動し、スピンドルモータ62の上部まで移動する。ホログラム記録装置の筐体の底蓋上を平行移動する際には、媒体固定用回転子63はストッパにより回転を禁止され固定されている。
【0035】
可動トレイ14が、スピンドルモータ62の上部まで移動すると、スピンドルモータ62が垂直方向に上昇し、スピンドルモータ62の回転軸が媒体固定用回転子63の中心に設けられた凹部の内周部に挿入される。この際、ストッパが解除され、媒体固定用回転子63は回転自在となる。スピンドルモータ62の回転軸の外周と、媒体固定用回転子63の中心に設けられた凹部の内周部とはクラッチ機構を構成し、スピンドルモータ62の回転が媒体固定用回転子63を回転し、これにより、記録媒体2を回転させる。
【0036】
図1に示すように、記録媒体2の上方に、記録媒体2にデータ光16及び参照光17を照射する光学系61が配置されている。光学系61の一部は、円弧を描くように記録媒体2の表面上を駆動されるアームの内部に構成されている。即ち、光学系61は、アームの端部に設けられた、空間変調器13、第1ビームスプリッタ12、第2ビームスプリッタ53、二分割波長板11、レンズ(対物レンズ)10等から構成される。図1に示す検出器51は、アームの内部に構成しても良く、アームの外部に、光ファイバ等の光ガイド部材で導いても良い。検出器51としては、例えば、チャージカップルドデバイス(CCD)を用いたビデオカメラを用いることが可能である。更に、アームの外部には、データ光16及び参照光17の光源(図示省略)が配置されている。光源としては、、例えば、ヘリウム−ネオン(HeNe)レーザ(波長λ=633nm)が利用可能である。光源としてのHeNeレーザの光は、偏光器により、S偏光とP偏光に分割される。S偏光とP偏光の一方は、データ光16とし、他方の光は参照光17として用いる。
【0037】
本発明の実施の形態に係るホログラム記録装置においては、アームの端部に設けられた空間変調器13に、光源からのデータ光16が、光ファイバ等の光ガイド部材(図示省略)等を介して照射される。空間変調器13は、データ光16を反射して、第1ビームスプリッタ12に導く。空間変調器13は、ホログラム光記録時に、空間変調器13に入力されるデータ信号により、データ光16の透過率や反射率などの物理量を変化させることにより、異なるデータを異なる1次元又は2次元のパターンとして変調する。実際の空間変調器13としては、小型の鏡を格子状にならべ、鏡の方向を外部からの信号により制御するマイクロミラーアレイが使用できる。このマイクロミラーアレイ13により特定方向でのデータ光16の明暗を制御することが可能になる。第1ビームスプリッタ12は、データ光16を反射して、二分割波長板11に導く。
【0038】
他方、参照光17は第2ビームスプリッタ53及び第1ビームスプリッタ12を透過して、二分割波長板11に導かれる。参照光17は、データ光16と可干渉性を有する光であり、特定の信号を付与されている必要はない。データ光16がS偏光であれば、参照光17はP偏光であり、データ光16がP偏光ならば、参照光17はS偏光に選べば良い。
【0039】
二分割波長板11は、図中、右側の部分と左側の部分との間で光学特性が互いに異なっている。具体的には、データ光16のうち、例えば、二分割波長板11の右側部分に入射した光成分は偏波面を+45°回転させて出射し、左側部分に入射した光成分は偏波面を−45°回転させて出射する。以下、S偏光成分の偏波面を+45°回転させたもの(或いは、P偏光成分の偏波面を−45°回転させたもの)をA偏光成分と呼び、S偏光成分の偏波面を−45°回転させたもの(或いは、P偏光成分の偏波面を+45°回転させたもの)をB偏光成分と呼ぶ。なお、二分割波長板11には、例えば、1/2波長板を用いることができる。
【0040】
二分割波長板11を出射したA偏光成分及びB偏光成分を有するデータ光16及び参照光17は、レンズ10により記録媒体2の反射層7上に集光される。
【0041】
そのため、データ光16と参照光17との干渉は、感光層9に直接入射した直接光としてのデータ光16と反射層7で反射された反射光としての参照光17との間、及び、直接光としての参照光17と反射光としてのデータ光16との間でしか生じない。又、直接光としてのデータ光16と反射光としてのデータ光16との干渉や、直接光としての参照光17と反射光としての参照光17との干渉は生じない。したがって、図1に示すホログラム記録装置によると、感光層9の内部にデータ光16に対応した光学特性の分布を生じさせて記録媒体2への書き込みを行うことができる。
【0042】
なお、レンズ10は、記録媒体2がスピンドルモータ62により回転するとき、記録媒体2の面上を滑空するスライダ部に設けられている。
【0043】
光学系61の一部となる光ヘッドアセンブリは、筐体の底蓋上に固定された回転軸(図示省略)の回りに、軸受部材(図示省略)を介して回転自在に支持され、電磁コイルと永久磁石及びコアによって構成されるボイスコイルモータによるシーク機構(図示省略)によって駆動される。そして、光学系61を構成するアームの先端となるスライダ部は、弾性板によって、回転軸方向のランアウトなどのディスク面の動的なぶれに対しても所定の浮上量を維持できる機械的な自由度を与えられ、サスペンションによって、記録媒体2の表面に対して一定の押圧力とともに支持される。スライダ部は、弾性板を介してサスペンションによって支持され、サスペンションはアーム上に固定されている。こうして、光学系61の一部を構成するアームは、円弧を描くように記録媒体2の表面上を駆動され、記録媒体2の停止時、アームの先端となるスライダ部が記録媒体2の表面の外に移動し、ディスク面から遠ざかるように待避させる。
【0044】
既に、述べたように、書き込み/読み出しを繰り返し何度も行う記録媒体2では、記録媒体2に高い電圧を印加させることにより分子の持つ電気双極子モーメントの向きを揃えるポーリング処理が必要になる。一度感光層9中に書き込んだ干渉縞を消去した後には、感光層9中では非線形光学特性を有する分子の配向方向の乱れが生じた状態となっているからである。ポーリング処理は、電気双極子モーメントの向きを元の状態に戻すため、記録媒体2の上方に配置された放電電極55を用いて、外部から大きな電場を与える。この様にポーリング処理をして、帯電した状態で、データ光16と参照光17が、レンズ10を通って記録媒体2の感光層9に照射される。即ち、空間変調器13によりデータを付与されたデータ光16と参照光17が、スピンドルモータ62により回転している記録媒体2の感光層9に照射される。記録情報を付加したデータ光16とこのデータ光16と可干渉性のある参照光17を重ね合わせ照射することにより発生する干渉縞を記録媒体2の感光層9の内部に発生させ、この光の明暗により感光層9の内部に屈折率の変化を誘起し固定することにより情報を記録する。
【0045】
読み出し(再生)のときには、記録時に用いた参照光17をスピンドルモータ62により回転している記録媒体2に入射させることにより、感光層9の内部に発生させた参照光17に対応した屈折率格子からブラッグ条件を満たした回折光を再生データ光68として発生させる。一般には、書き込み時と同じ条件で、即ち、記録媒体2の感光層9の内部の同じ位置に同じ角度で同じ光源から、参照光17のみを記録媒体2に照射する。記録媒体2の感光層9の内部に書き込みが行われていれば、感光層9の内部に形成された回折格子により参照光17が回折し、データ光16と同じ波面として、再生データ光68が再生される。再生データ光68は、レンズ10、二分割波長板11、第1ビームスプリッタ12を順に透過し、第2ビームスプリッタ53に到達する。第2ビームスプリッタ53に到達した再生データ光68は第2ビームスプリッタ53で分離され、検出器51に到達する。即ち、検出器51が再生データ光68を検出し、記録媒体2の面上に形成された情報を取得する。検出されたデータを、先に空間変調器13で変調したデータと対応させることにより、データの記録を確認できる。
【0046】
以上のデータの書き込み/読み出しは、環境温度10℃にて行う。なお、装置構成としては、記録と再生とを同一のホログラム記録装置で行っても、それぞれ別々のホログラム記録装置で行ってもかまわない。
【0047】
ホログラム記録装置では、ブラッグ条件を満たさない屈折率格子から回折又は反射した光は、うち消してしまうため、再生されない。これを利用して、記録媒体2の内部の同一場所に異なるブラッグ条件の屈折率格子を複数記録することが可能であり、3次元で大容量の記録を行うことが可能になる。
【0048】
したがって、記録媒体2へのデータ光16と参照光17の両方又はどちらか一方の入射角度を変えることにより、そのデータ光16を以前のデータ記録の上に記録する角度多重記録が可能になる。又、双方の光の位置関係を変えなくとも記録媒体2の位置を変えれば、記録領域が重なっていても、局所的な干渉縞とそこに到達する光の角度が異なっているため以前のデータ記録の上に記録できるシフト多重記録も可能である。重なったデータを再生する場合にも、各データを記録した格子に対してブラッグ条件が異なるため、互いの記録は干渉しない。
【0049】
(ポーリング処理)
一度感光層9中に書き込んだ干渉縞を消去した後には、感光層9中では非線形光学特性を有する分子の配向方向の乱れが生じた状態となっている。次に、書き込みをする際には、前もって、非線形光学特性を有する感光層9中の分子の配向方向を、揃えておく必要がある。即ち、書き込み/読み出しを繰り返し何度も行う記録媒体2では、記録媒体2に高い電圧を印加させることにより分子の持つ電気双極子モーメントの向きを揃えるポーリング処理が必要になる。電気双極子モーメントの向きを元の状態に戻すには、外部から大きな電場を与え分子の方向を揃えるポーリング処理が必要となる。外部から大きな電場を与えるには、記録媒体2に高い電圧を印加させることが必要になる。
【0050】
このため、図1に示すように、本発明の実施の形態に係るホログラム記録装置は、ポーリング処理を施すために、記録媒体2に高電圧を印加する放電電極55を配置している。又、記録媒体2を加熱可能なように、可動トレイ14の下部にはヒータ19が配置されている。
【0051】
ポーリング処理は、おおよそ以下の手順でなされる:
(イ)図1に示すヒータ19を用い、ガラス転移温度(150℃)以上に、記録媒体2を加熱する。
【0052】
(ロ)コロナ帯電装置の放電電極(コロナワイヤー)55に−9kVを印加し、グリッド電圧を−2kVに設定することにより、記録媒体2の表面を−2kVとして1分間帯電させ、ポーリング処理を実行する。
【0053】
(脱着装置)
本発明の実施の形態に係るホログラム記録装置に搭載された脱着装置21は、図8に示すフック駆動機構、図9に示すガイド駆動機構及び図10に示す制御バー駆動機構を備え、遮光キャップ1の記録媒体2の表面からの剥ぎ取り、及び遮光キャップ1の記録媒体2の表面への装着を行う。
【0054】
図8に示すフック駆動機構は、フック用第1カム23、フック用ジグ24、フック用第2カム25及びフック3を備える。フック用第1カム23は、歯車(ピニオン)20と機械的に連動して回転し、フック用ジグ24を縦方向に移動させ、これによりフック3の縦方向の位置を移動させる。即ち、フック用ジグ24は、フック用第1カム23の回転に連動して縦方向に移動し、これによりフック用第2カム25の縦方向の位置を動かす。フック用第2カム25は、歯車(ピニオン)20の回転に連動して回転し、フック3の横方向の位置を、記録媒体2の位置に対して制御する。剥ぎ取り用のフック3の形状は、遮光キャップ1の材質や周辺部の形状により最適化することが望ましい。
【0055】
図9に示すガイド駆動機構は、ガイド用第1カム26、ガイド用ジグ27、ガイド用第2カム28及びガイド4を備える。ガイド用第1カム26は、ピニオン20の回転に連動して回転し、ガイド用ジグ27の縦方向の位置を移動し、この結果、ガイド4の縦方向の位置を、記録媒体2の位置に対して制御する。ガイド用ジグ27は、ガイド用第1カム26の回転に連動して縦方向に移動し、この結果、ガイド用第2カム28の縦方向の位置を動かす。ガイド用第2カム28は、ピニオン20の回転に連動して回転し、ガイド4の横方向の位置を記録媒体2の位置に対して制御する。ガイド4の形状は、遮光キャップ1の材質や周辺部の形状により最適化することが望ましい。
【0056】
図10に示す制御バー駆動機構は、制御バー用第1カム29、制御バー用ジグ30、制御バー用第2カム31、制御バー32及び搬送用ローラ(33,34)を備える。制御バー用第1カム29は、ピニオン20の回転に連動して回転し、制御バー用ジグ30を縦方向に移動し、この結果、搬送用ローラ(33,34)の縦方向の位置を記録媒体2の位置に対して制御する。制御バー用ジグ30は、制御バー用第1カム29の回転に連動して縦方向に移動し、制御バー用第2カム31の縦方向の位置を動かす。制御バー用第2カム31は、制御バー32を横方向に移動し、これにより搬送用ローラ(33,34)の横方向の位置を記録媒体2の位置に対して制御する。制御バー32は、制御バー用第2カム31の回転に連動して横方向に移動し、搬送用ローラ(33,34)のうち下部ローラ33の縦方向及び横方向の位置を制御する。下部ローラ33は、遮光キャップ1の下部の隙間に入り込み、遮光キャップ1の上部に位置する上部ローラ34と共に遮光キャップ1を両側から挟み込む。下部ローラ33と上部ローラ34とで、搬送用ローラ(33,34)を形成し、共に、ピニオン20の回転に連動して回転し、遮光キャップ1の搬送を記録媒体2の位置に対して制御する。
【0057】
(遮光キャップの被覆)
ポーリング処理を実行したのち、情報を記録媒体2に記録した状態では、記録媒体2は、帯電している。この帯電したままの状態で、柔軟性のある誘電体からなる遮光キャップ1を、脱着装置21を用いて、記録媒体2に被覆し、固定する。
【0058】
(イ)情報を記録媒体2に書き込んだ後、可動トレイ14の側面に設けられたラック18と、このラック18に対し回転するピニオン20を用いて、可動トレイ14が機械的に駆動され、図1に示すホログラム記録装置の筐体の底蓋上を平行移動し、脱着装置21に近づく。
【0059】
(ロ)可動トレイ14が脱着装置21に近づいてくると、ラック18とピニオン20の動作に連動して、制御バー駆動機構が動作し、これにより搬送用ローラ(33,34)の横方向の位置を記録媒体2の位置に対して制御され、遮光キャップ1が、記録媒体2の進行方向に位置するように移動する。
【0060】
(ハ)更に、図11に示すように、下部ローラ33と上部ローラ34とが、ピニオン20の回転に連動して回転し、遮光キャップ1の枠部1pが下降し、記録媒体2の上面の端部がこの枠部1pに当たるようになる。
【0061】
(ニ)この際、ラック18とピニオン20の動作に連動して、ガイド4の位置が変化し、遮光キャップ1の枠部1pが記録媒体2にぶつかり覆い被さるように、枠部1pの位置決めを行う。
【0062】
(ホ)記録媒体2が枠部1pに当たると、ラック18とピニオン20の動作に連動して、更に、遮光キャップ1がおりてきて、記録媒体2の上面の全体に覆い被さる。これにより遮光キャップ1は、図4に示すように、記録媒体2上に被さるが、このときに誘電分極により記録媒体2が分極しているので、静電引力(クーロン引力)により遮光キャップ1は固定される。
【0063】
(ヘ)この後、媒体固定用回転子63の押圧板をはずし、媒体固定用回転子63から記録媒体2を取り出し、遮光キャップ付き記録媒体を、本発明の実施の形態に係るホログラム記録装置の内部から取り出す。
【0064】
(遮光キャップの剥離)
本発明の実施の形態に係る遮光キャップ付き記録媒体を、ホログラム記録装置に導入し、書き込み/読み出しを行う場合、遮光キャップ1を、脱着装置21を用いてはがす必要がある。
【0065】
(イ)先ず、遮光キャップ付き記録媒体を、可動トレイ14に固定し、遮光キャップ付き記録媒体を、本発明の実施の形態に係るホログラム記録装置の内部に挿入する。即ち、可動トレイ14の表面から突出している媒体固定用回転子63の外径に合うように、記録媒体2の中心部に設けられた開口部の内径を挿入し、押圧板により記録媒体2を媒体固定用回転子63に固定する。
【0066】
(ロ)記録媒体2を媒体固定用回転子63に固定した後、可動トレイ14の側面に設けられたラック18と、このラック18に対し回転するピニオン20を用いて、可動トレイ14が機械的に駆動され、図1に示すホログラム記録装置の筐体の底蓋上を平行移動し、脱着装置21に近づく。
【0067】
(ハ)可動トレイ14が脱着装置21に近づいてくると、ラック18とピニオン20の動作に連動して、フック駆動機構が動作し、遮光キャップ1の周囲の突き出し部1rと周辺の枠部1pの間に遮光キャップ剥ぎ取り用のフック3をあてがわれる。可動トレイ14が移動することにより、遮光キャップ1が被せられた記録媒体2が運ばれてくると、図5に示すように、記録媒体2に被せられた遮光キャップ1は、フック3に当たり、遮光キャップ1に応力が発生する。フック3は、ラック18とピニオン20の動作に連動して、上方及び横方向に動き、且つ記録媒体2がフック3に対して進行するため、次第に応力が強くなる。次第に強くなった応力は逃げ場を失い、遮光キャップ1と記録媒体2の間に隙間が形成される。このとき、あらかじめ遮光キャップ1の上から遮光キャップ1を取付るときと同符号のコロナ帯電を行っておくと、遮光キャップ1内部の誘電分極をうち消すことができるため、隙間の形成が容易になる。この結果、図6に示すように、遮光キャップ1と記録媒体2の間に隙間が形成される。
【0068】
(ニ)更に、ラック18とピニオン20の動作に連動して、ガイド駆動機構が動作し、図6に示すように、隙間にガイド4が挿入し、遮光キャップ1が引き剥がされる。即ち、ガイド4は、図6に示すように、隙間に挿入され、可動トレイ14の移動に伴い、ラック18とピニオン20の動作に連動して移動し、記録媒体2と遮光キャップ1との隙間を大きくする。ガイド4は、遮光キャップ1と記録媒体2とを引き離すだけでなく、遮光キャップ1を搬送用ローラ(33,34)の下部ローラ33と上部ローラ34との間に搬送する。
【0069】
(ホ)このため、ガイド駆動機構が動作すると同時に、制御バー駆動機構が動作を開始し、ラック18とピニオン20の動作に連動して、搬送用ローラ(33,34)の横方向の位置が記録媒体2の進行方向に位置するように移動する。そして、図11に示すように、下部ローラ33と上部ローラ34とが、ピニオン20の回転に連動して回転し、遮光キャップ1を、遮光キャップ1を収納する所定の位置に配置された板22まで搬送し、板22の上に収納する。板22は、ホログラム記録装置の内部で光学系61や放電電極55等他の機構と干渉しない位置に配置されている。
【0070】
以上のように、本発明の実施の形態に係るホログラム記録装置によれば、可動トレイ14の動きに連動して、記録媒体2の表面に、感光層9に入射する光を遮光するための遮光キャップ1を自動的に取付し、且つ記録媒体2から遮光キャップ1を自動的に剥離することができる。そして、記録媒体2の表面に、自動的に取付する際には、ポーリング処理後に残った電荷と、この電荷により遮光キャップ1の表面に誘起された電荷との静電引力(クーロン引力)により、接着剤や粘着剤を使うことなく、記録媒体2表面上に遮光キャップ1を吸い付けさせ、固定できる。即ち、本発明の実施の形態に係るホログラム記録装置によれば、記録媒体2の表面への異物の付着や摩耗による波面の乱れを引き起こすことなく、
記録媒体2の表面に、自動的に遮光キャップ1を取付することが可能である。
【0071】
特に、図1に示す可動トレイ14、光学系61、放電電極55、脱着装置21等を暗箱(筐体)の内部に構成しておけば、記録媒体2の表面に、遮光キャップ1を取付し、記録媒体2から遮光キャップ1を剥離する作業は暗闇で自動的に実現できるので、感光層9に入射する迷光の影響を極限まで減らすことが可能になる。
【0072】
更に、本発明の実施の形態に係るホログラム記録装置によれば、ポーリング処理後に表面に帯電している電荷の除電処理を不要とし、自動的に遮光キャップ1を取付することが可能である。このため、記録媒体2をホログラム記録装置から取り出した状況において、記録媒体2の取り扱いが容易になる。
【0073】
書き込み/読み出しを繰り返しすように、遮光キャップ付き記録媒体の本発明の実施の形態に係るホログラム記録装置からの取り出しと挿入とを1000回繰り返しても記録媒体2への良好なデータの書き込み/読み出しが可能である。
【0074】
(遮光キャップがない場合)
本発明の実施の形態と同じ構造の記録媒体を、同じ条件でデータ書き込みを行い、同じ条件でデータ読み出しを行い、データが書き込まれていることを確認する。その後、感光層の電位を測定しながらコロナチャージャーに流れる電流を手動で操作し、感光層の表面電位を0Vにする。この記録媒体を、取り出し、50Wのナトリウムランプによる光照射を1時間行う。先に記したと同じ方法でデータの読み出しを行い、出力データと入力データの比較を行ったところ、データの一部に差があり、データ一部が失われていることが判明した。
【0075】
(遮光キャップを粘着材で貼り付けた場合)
本発明の実施の形態と同じ構造の記録媒体を、同じ条件でデータ書き込みを行い、同じ条件でデータ読み出しを行い、データが書き込まれていることを確認する。その後、感光層の電位を測定しながらコロナチャージャーに流れる電流を手動で操作し、感光層の表面電位を0Vにした後、粘着材のついた遮光被覆材を本発明の実施の形態と同様に、記録媒体の取り出し時に固定する。この取り出しと挿入を1000回繰り返し、データが記録されていることは、上記と同じ方法で確認できる。書き込み時と同じ条件、即ち、記録媒体上の同じ位置に同じ角度で同じ光源から参照光のみを照射する。このとき、記録媒体に書き込みが行われていれば、記録媒体の内部に形成した回折格子により参照光が回折し、データ光と同じ波面が再生される。この再生データ光を、データ書き込み時にデータ光が記録媒体を反射してくる位置に設置されたチャージカップルドデバイスを用いたビデオカメラ(検出器)で検出し、先に空間変調器で変調したデータと対応させることにより、データの記録を確認する。遮光被覆材を粘着材で貼り付けた場合は、データに記録していない様々な輝点や暗点が見られ、明らかにデータが変化することが認められる。記録媒体の表面を観察したところ、遮光被覆材を粘着材で貼り付けた表面に、粘着材の残りや細かな傷が残っており、これがデータの読みとりを阻害する。
【0076】
(その他の実施の形態)
上記のように、本発明は上記の実施の形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
【0077】
例えば、既に述べた本発明の実施の形態の説明においては、円板状の記録媒体について説明したが、記録媒体は円板状の形状に限定されるものではなく、矩形等他の形状でも良い。
【0078】
又、既に述べた本発明の実施の形態の説明においては、スピンドルモータで、円板状の記録媒体を回転し、記録媒体に読み出し/書き込みを行う場合について説明したが、記録媒体を直線的に平行移動して読み出し/書き込みを行う方式でも構わない。
【0079】
この様に、本発明はここでは記載していない様々な実施の形態等を含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
【0080】
【発明の効果】
本発明によれば、安価で接着繰り返し特性、耐摩耗性及び遮光性に優れたキャップ付き記録媒体、その遮光キャップ、キャップ付き記録媒体を用いるホログラム記録装置及び記録媒体への遮光キャップの取付方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係るホログラム記録装置の構成を示す側面図である。
【図2】 本発明の実施の形態に係るホログラム記録装置におけるポーリング処理直後の記録媒体上の帯電の様子を示す模式図である。
【図3】 ポーリング処理直後の記録媒体に、本発明の実施の形態に係る遮光キャップを近接させた場合の、遮光キャップの表面に誘起される電荷の様子を示す模式図である。
【図4】 本発明の実施の形態に係るキャップ付き記録媒体の構成を示す模式的断面図である。
【図5】 本発明の実施の形態に係るキャップ付き記録媒体において、遮光キャップを取り外す手順を示す模式的断面図である(その1)。
【図6】 本発明の実施の形態に係るキャップ付き記録媒体において、遮光キャップを取り外す手順を示す模式的断面図である(その2)。
【図7】 本発明の実施の形態に係るホログラム記録装置に用いらる可動トレイを説明するための模式的平面図である。
【図8】 本発明の実施の形態に係るホログラム記録装置に搭載された脱着装置のフック駆動機構の構成を示す模式的側面図である。
【図9】 本発明の実施の形態に係るホログラム記録装置に搭載された脱着装置のガイド駆動機構の構成を示す模式的側面図である。
【図10】 本発明の実施の形態に係るホログラム記録装置に搭載された脱着装置の制御バー駆動機構の構成を示す模式的側面図である。
【図11】 本発明の実施の形態に係るホログラム記録装置に搭載された脱着装置の搬送用ローラの動作を説明する構成を示す模式的断面図である。
【符号の説明】
1…遮光キャップ
1p…枠部
1r…部
2…記録媒体
3…フック
4…ガイド
5…透明電極層
7…反射層
8…中間層
9…感光層
10…レンズ
11…二分割波長板
12…第1ビームスプリッタ
13…空間変調器
14…可動トレイ
16…データ光
17…参照光
18…ラック
19…ヒータ
20…ピニオン
21…脱着装置
22…板
23…フック用第1カム
24…フック用ジグ
25…フック用第2カム
26…ガイド用第1カム
27…ガイド用ジグ
28…ガイド用第2カム
29…制御バー用第1カム
30…制御バー用ジグ
31…制御バー用第2カム
32…制御バー
33…下部ローラ
34…上部ローラ
51…検出器
53…第2ビームスプリッタ
55…放電電極
59…ポリビニルカルバゾール
61…光学系
62…スピンドルモータ
63…媒体固定用回転子
68…再生データ光
【発明の属する技術分野】
本発明は繰り返し、書き込み及び読み出しを行うホログラム記録媒体及びこのホログラム記録媒体を用いる技術に係り、特にホログラム記録媒体に遮光キャップを取り付けたキャップ付きホログラム記録媒体、その遮光キャップ、キャップ付きホログラム記録媒体を使用するホログラム記録装置及びホログラム記録媒体への遮光キャップの取付方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の光ディスク等の光熱相変化型の記録媒体や光磁気記録媒体に比べて、はるかに高密度な記録である光記録方式の1つとして,ホログラム記録がある。ホログラム記録に用いられる記録媒体は、電磁波の照射により電荷を空間的に分離せしめ,この電荷により発生する電場により屈折率を変化させるフォトリフラクティブ記録媒体、電磁波の照射により結合を生じる又は結合が切れる高分子又は低分子を成分に含有させ照射部における物質の密度を変化させることにより屈折率を変化させるフォトポリマー記録媒体、電磁波の照射により分子の電子状態又は形状が変化しこれに基づき照射部における屈折率が変化するフォトクロミック記録媒体、電磁波の照射により分子の構造変化又は吸収した電磁波による温度上昇により分子配向が乱れこれによる屈折率異方性の消失により照射部における屈折率が変化する液晶分散記録媒体などが知られている。
【0003】
これらの記録媒体は電磁波の干渉パターンを直接屈折率の変化による回折格子として記録できることから,ホログラフィックメモリー,光演算素子等への応用も期待されている。ホログラム記録では、記録媒体に、空間変調器により反射や透過や屈折や回折等によりデータパターンを付与した可干渉性の電磁波(電磁波の空間的又は時間的な強度や位相をデータに応じて変化させた電磁波:データ光)と、変調されてもされなくても良いデータ光と同じ波長を有する可干渉性の電磁波(参照光)を空間的・時間的重なるように照射することで、記録媒体内に干渉縞を生じせしめることにより、これを主として屈折率が変化した3次元の回折格子として記録する。この回折格子に、可干渉性の電磁波(必ずしも、記録時と同じ電磁波である必要はない)を照射すると、回折格子の各屈折率変調面(屈折率が高いところ)により反射した光とそれを透過してきた光、もしくは吸収又は散乱された電磁波が強め合う方向にのみ回折され、この中にデータ光のパターンをと同じ成分の電磁波又はデータ光のパターンが裏返った状態の共役光のいずれか又は双方が含まれる(再生)。このとき、再生に用いた電磁波の波長が記録に用いた電磁波の波長と異なる場合には、データパターンの大きさが異なる。したがって、回折格子を記録すれば、データをホログラムとして記録するホログラフィックメモリーとなり、共役光やホログラムの特徴である光相関等を利用すれば光演算を行うことが可能である。
【0004】
上述のように、ホログラム記録は3次元の干渉縞を記録する。3次元の干渉縞に電磁波を照射すると、干渉縞固有のブラッグ条件を満たす電磁波のみが強め合い出力される。ブラッグ条件を満たさぬ電磁波は出てこない。これを利用して、同じ体積部位に多数の干渉縞を記録することが可能になるため、ホログラム記録は大容量記録が可能になる。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−123949号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ホログラム記録では、この長所が大きな欠点を生み出すのである。同じ体積部位に多数の干渉縞を記録すると言うことは、何度も異なる条件(入射角度や偏光)で多数回の電磁波を照射しその度にホログラム記録媒体に変化を生じせしめなければならないことを意味している。ホログラム記録媒体には、屈折率変化の最大値が存在し、これを越える書き込みはできないことは自明である。したがって、容量の大きな記録とは大きな屈折率変化を有するホログラム記録媒体に、小さな屈折率変化で可能な限り多数の干渉縞を記録することである。このため、ホログラム記録媒体には弱い電磁波により変化を生じるという特性が必要になる。この様なホログラム記録媒体は、外部からの電磁波が例え弱くとも、これによる変化(書き込み)が生じてしまうことは容易に理解される。
【0007】
このため、ホログラム記録媒体自体を遮光性ジャケットで覆う必要がある。この遮光性ジャケットはホログラム記録媒体そのものから見て非常に高価であり、このためにホログラム記録媒体が高価になってしまうと言う問題点があった。
【0008】
上記問題点を鑑み、本発明は、従来行われてきたホログラム記録媒体の遮光の際、接着剤や粘着剤のような異物がホログラム記録媒体の表面に付着する現象や、書き込み/読み出しの繰り返し使用を繰り返すことにより生ずるホログラム記録媒体の摩耗現象を引き起こすことないキャップ付き記録媒体、遮光キャップ、ホログラム記録装置及び記録媒体への遮光キャップの取付方法を提供することを目的とする。
【0009】
特に、本発明は、安価で接着繰り返し特性、耐摩耗性及び遮光性に優れたキャップ付き記録媒体、その遮光キャップ、キャップ付き記録媒体を用いるホログラム記録装置及び記録媒体への遮光キャップの取付方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の第1の特徴はフォトリフラクティブ材料を有する感光層を備えた平板形状の記録媒体と、記録媒体の表面に静電引力で密着するように記録媒体の表面に対応した平坦部を備えた、感光層に入射する光を遮光するための遮光キャップとを備えるキャップ付き記録媒体であることを要旨とする。本発明の第1の特徴に係る「記録媒体」は以下の説明で明らかなように、ホログラム記録媒体の意である。遮光キャップは、凸部として平坦部を囲んだ枠部を備え、枠部により記録媒体の側面を被覆することが好ましい。更に、遮光キャップは、柔軟性を有する材料からなることが好ましい。
【0011】
ホログラム記録媒体の中で、現在書き換えが可能なホログラム記録媒体は、フォトリフラクティブ記録媒体と液晶分散記録媒体が知られている。フォトリフラクティブ記録媒体は非線形光学特性を有する分子の配向方向を、液晶分散記録媒体では液晶の配向方向を、揃える必要がある。したがって、一度書き込んだ干渉縞を消去した後には、フォトリフラクティブ記録媒体では非線形光学特性を有する分子の配向方向の乱れが生じ、液晶分散記録媒体では液晶の配向が揃わない状態となっている。これらを元の状態に戻すには、外部から大きな電場を与え分子の方向を揃える作業(ポーリング処理)が必要となる。外部から大きな電場を与えるには、ホログラム記録媒体に高い電圧を印加させることが必要になる。この様に、繰り返し型のホログラム記録媒体では、ホログラム記録媒体に高い電圧を印加させることにより分子の持つ電気双極子モーメントの向きを揃えるポーリング処理が必要になる。
【0012】
ポーリング処理後のホログラム記録媒体には電荷が残っており、これを除くことは非常に困難である。一方、ポーリング処理で帯電させた電荷を除かない場合には、人体にふれた場合には人体を通して帯電させた電荷が放電され危険である。人体を通した放電は不快なだけでなく、ショック死す場合がある。ポーリング処理で帯電させるときの電流はわずかでも、放電の場合には時間をかけてたまった電荷が瞬時に流れるため、筋肉が瞬間的に硬直する可能性があり、これによる致命的なショックが生じる可能性がある。
【0013】
本発明の第1の特徴に係るキャップ付き記録媒体に取りつける遮光キャップは、記録媒体の表面に静電引力で密着しているので、従来行われてきた接着剤や粘着剤のような異物が表面に付着する現象や、これを繰り返すことにより生ずる摩耗現象を引き起こすことない。更に、ポーリング処理後に問題となる、ホログラム記録媒体上に残った電荷を外部に流すために表面を摩耗させる要因となる導電性部材(金属ブラシやカーボンブラシなど)による表面摩擦(掃き出し)の処理(除電処理)も不要であるので、安価で耐摩耗性及び遮光性に優れたホログラム記録媒体を提供することが可能になる。
【0014】
本発明の第2の特徴は、フォトリフラクティブ材料を有する感光層を備えた平板形状の記録媒体の感光層に入射する光を遮光するための遮光キャップであって、記録媒体の表面に静電引力で密着するように記録媒体の表面に対応した平坦部を備えた遮光キャップであることを要旨とする。
【0015】
本発明の第1の特徴に係る遮光キャップは、記録媒体の表面に静電引力で密着しているので、接着剤や粘着剤のような異物が表面に付着する現象や、これを繰り返すことにより生ずる摩耗現象を引き起こすことない。更に、ポーリング処理後に問題となる、ホログラム記録媒体上に残った電荷を外部に流すために表面を摩耗させる要因となる除電処理も不要である。
【0016】
本発明の第3の特徴は、(イ)フォトリフラクティブ材料を有する感光層を備えた記録媒体を搬送する可動トレイ;(ロ)記録媒体に光学的に情報を記録し、光学的に情報を読み出す光学系;(ハ)ポーリング処理を施すために、感光層に高電界を印加する放電電極;(ニ)記録媒体の表面に、感光層に入射する光を遮光するための遮光キャップを取付し、且つ記録媒体から遮光キャップを剥離する脱着装置とを備えたホログラム記録装置であることを要旨とする。
【0017】
本発明の第3の特徴に係るホログラム記録装置によれば、可動トレイの動きに連動して、記録媒体の表面に、感光層に入射する光を遮光するための遮光キャップを自動的に取付し、且つ記録媒体から遮光キャップを自動的に剥離することができる。そして、記録媒体の表面に、自動的に取付する際には、ポーリング処理後に残った電荷と、この電荷により遮光キャップの表面に誘起された電荷との静電引力により、接着剤や粘着剤を使うことなく、記録媒体表面上に遮光キャップを吸い付けさせ、固定できる。即ち、本発明の第3の特徴に係るホログラム記録装置によれば、記録媒体の表面への異物の付着や摩耗による波面の乱れを引き起こすことなく、記録媒体の表面に、自動的に遮光キャップを取付することが可能である。
【0018】
特に可動トレイ、光学系、放電電極、脱着装置等を暗箱(筐体)の内部に構成しておけば、記録媒体の表面に、遮光キャップを取付し、記録媒体から遮光キャップを剥離する作業は暗闇で自動的に実現できるので、感光層に入射する迷光の影響を極限まで減らすことが可能になる。
【0019】
更に、本発明の第3の特徴に係るホログラム記録装置によれば、ポーリング処理後に表面に帯電している電荷の除電処理を不要とし、自動的に遮光キャップを取付することが可能である。このため、記録媒体をホログラム記録装置から取り出した状況において、記録媒体の取り扱いが容易になる。この結果、1000回程度以上の多数回の書き込み/読み出しを繰り返した場合においても、記録媒体への良好なデータの書き込み/読み出しが可能である。
【0020】
本発明の第4の特徴は、フォトリフラクティブ材料を有する感光層を備えた記録媒体の表面に感光層に入射する光を遮光する遮光キャップを取付ける方法に関する。即ち、(イ)感光層に高電界を印加して、感光層の分子の配向方向を揃えるポーリング処理を施す段階;(ロ)このポーリング処理により、記録媒体の表面に電荷が帯電した状態で、記録媒体の表面に、記録媒体の表面に対応した平坦部を備えた遮光キャップを近接させる段階;(ハ)遮光キャップを近接させることにより平坦部に誘起された電荷と記録媒体の表面の電荷との静電引力により、記録媒体の表面に遮光キャップを密着させる段階とを含む記録媒体への遮光キャップの取付方法であることを要旨とする。
【0021】
本発明の第4の特徴に係る記録媒体への遮光キャップの取付方法によれば、ポーリング処理後に残った電荷と、この電荷により遮光キャップの表面に誘起された電荷との静電引力により、接着剤や粘着剤を使うことなく、記録媒体表面上に遮光キャップを吸い付けさせ、固定できる。即ち、本発明の第4の特徴に係る記録媒体への遮光キャップの取付方法によれば、記録媒体の表面への異物の付着や摩耗による波面の乱れを引き起こすことなく、記録媒体の表面に、遮光キャップを取付することが可能である。
【0022】
特に、本発明の第4の特徴に係る記録媒体への遮光キャップの取付方法によれば、ポーリング処理後に表面に帯電している電荷の除電処理を不要とし、遮光キャップを取付することが可能である。このため、記録媒体を遮光キャップの取付方法から取り出した状況において、記録媒体の取り扱いが容易になる。この結果、1000回程度以上の多数回の書き込み/読み出しを繰り返した場合においても、記録媒体への良好なデータの書き込み/読み出しが可能である。
【0023】
【発明の実施の形態】
次に、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、厚みと平面寸法との関係、各層の厚みの比率等は現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な厚みや寸法は以下の説明を参酌して判断すべきものである。又、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。更に、以下に示す本発明の実施の形態は、この発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、この発明の技術的思想は、構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記のものに特定するものでない。この発明の技術的思想は、特許請求の範囲において、種々の変更を加えることができる。
【0024】
(キャップ付き記録媒体)
本発明の実施の形態に係るキャップ付き記録媒体は、図4に示すように、フォトリフラクティブ材料を有する感光層9を備えた平板形状のホログラム記録媒体(以下において、単に「記録媒体」という。)2と、感光層9に入射する光を遮光するための扁平箱形形状を有し、記録媒体2の表面に静電引力で密着した、柔軟性を有する遮光キャップ1とを備える。図4に示すように本発明の実施の形態に係る記録媒体2は、石英基板からなる中間層8上に、酸化錫(SnO2)の透明電極層5を配置し、この透明電極層5上に100μmの膜厚に、感光層9を配置して構成している。中間層8の下には反射層7が設けられている。本発明の実施の形態に係る記録媒体は、記録情報を付加したデータ光とこのデータ光と可干渉性のある参照光を重ね合わせ照射することにより発生する干渉縞を記録媒体2の感光層9の内部に発生させ、この光の明暗により感光層9の内部に屈折率の変化を誘起し固定することにより情報を記録する。このため感光層9は、光の明暗を屈折率の変化で記録することができるフォトリフラクティブ効果を有するフォトリフラクティブ材料で構成される。感光層9は、例えば、ポリビニルカルバゾール59重量%/トリニトロフルオレノン1重量%/ジメチルアミノアセトアミドニトロベンゼン40重量%からなる有機フォトリフラクティブ材料が使用できる。
【0025】
図4に示すように、本発明の実施の形態に係る遮光キャップ1は、記録媒体の表面に静電引力で密着するように記録媒体の表面に対応した平坦部を備えている。そして、更に凸部として平坦部を囲んだ枠部1pを備え、枠部1pにより記録媒体2の側面を被覆する。即ち、遮光キャップ1の周辺の枠部1pは、記録媒体2の周辺からの光の回り込みを阻止する役割も備えている。遮光キャップ1の材料としては、スチレン・ブタジェンゴム、イソプレンゴム、プロピレンゴム等の柔軟性があり且つ遮光性に優れた絶縁物が好適である。なお、記録媒体の表面に静電引力で密着するように記録媒体の表面に対応した平坦部のみを絶縁物とし、他を導電性材料とするような多層構造でも良い。
【0026】
ホログラム記録は、光の干渉を利用しているため、光波面の乱れ(位相の乱れ)に非常に敏感である。このため、従来行われてきた接着剤や粘着剤のような異物が表面に付着する現象やこれを繰り返すことにより生ずる摩耗、及び、ポーリング処理の後処理(除電処理)に利用される導電性部材による表面摩擦などによる、表面の不均一化による波面の乱れは、乱れた波面による本来再生されるべき格子でない格子からの再生を引き起こし、データ再生時のSN比劣化やエラーを引き起こす原因となる。このため、接着剤や粘着剤を使わない遮光キャップ1の固定と、表面摩擦を行わない除電処理がホログラム記録にとっての課題であった。
【0027】
本発明者らは、ポーリング処理後の除電処理が必要なのは人体にふれたときに人体を通して電荷が流れるからであり、流れなければ除電というプロセスは不要であることに気がついた。更に電荷が流れないのであれば、電荷のクーロン力を利用して接着することが可能であることに目を付けた。電荷を動けなくすることは困難であるが、誘電体では外部の電荷などにより発生する電場により誘電分極が起こり、全体でプラスとマイナスの電荷が分離するため誘電体内部の電場が発生するが、この電荷は誘電体の持つ電気双極子モーメントに起因するため、片方の符号を持つ電荷のみを動かすことが不可能であるという事実を利用すれば、一見別々の課題を、1つの方法で解決できることを発明したのである。
【0028】
ポーリング処理を行うには、記録媒体2に大きな電圧を印加する必要があるが、これらの記録媒体2は電磁波が存在しない状態では絶縁体であり、大きな電流は流れないので、コピーマシンやレーザプリンターなどにも使われている小型のコロナ帯電装置を利用することが可能である。
図1に示すように、本発明の実施の形態に係るホログラム記録装置は、ポーリング処理用に、コロナ帯電装置の放電電極55を備えている。そして、ポーリング処理においては、放電電極55からの高圧を印加することにより、記録媒体2を図2に示すように帯電させる。つまり、ポーリング処理後に図2のように残った電荷に、誘電体で構成した遮光キャップ1を近づければ、図3に示すように、記録媒体2上の電荷により、遮光キャップ1の表面には誘電分極により電荷が生じる。したがって、図4に示すように、記録媒体2上の電荷と遮光キャップ1の表面に生じた電荷との静電引力(クーロン引力)により、記録媒体2と遮光キャップ1とは互いに引き合う。この結果、接着剤や粘着剤を使うことなく、図4に示すように、記録媒体2表面上に遮光キャップ1を吸い付けさせ、固定できる。
【0029】
この様に、本発明の実施の形態に係るキャップ付き記録媒体によれば、記録媒体2の遮光キャップ1を、記録媒体2上にコロナ帯電により乗せた電荷と、遮光キャップ1の誘電分極により生じた電荷のクーロン引力で固定することにより、記録媒体2の表面への異物の付着や摩耗による波面の乱れを引き起こすことがない。
【0030】
特に、繰り返し記録媒体2では、ポーリング処理後に、記録媒体2上に残った電荷を外部に流すために行われる処理が、表面を摩耗させる要因となっていた。
【0031】
本発明の実施の形態に係るキャップ付き記録媒体によれば、ポーリング処理後に問題となる、導電性部材(金属ブラシやカーボンブラシなど)による表面摩擦(掃き出し)の処理(除電処理)が不要になる。即ち、ポーリング処理後に表面に帯電している電荷の除電処理を不要とし、且つ感光層9に入射する光を有効に遮光することができる。このため、ホログラム記録装置の外での取り扱いが容易になり、安価で耐摩耗性及び遮光性に優れた記録媒体2が実現できる。
【0032】
本発明の実施の形態に係るキャップ付き記録媒体によれば、3ヶ月の室温放置後も遮光キャップ1が記録媒体2の表面から離れることはない。
【0033】
(ホログラム記録装置)
図1に示すように、本発明の実施の形態に係るホログラム記録装置は、記録媒体2を上部に固定し搬送する可動トレイ14と、記録媒体2に光学的に情報を記録し、光学的に情報を読み出す光学系61と、ポーリング処理を施すために、記録媒体2に高電圧を印加する放電電極55と、記録媒体2の表面に、感光層9に入射する光を遮光するための遮光キャップ1を取付し、且つ記録媒体2から遮光キャップ1を剥離する脱着装置21とを備える。図1に示す可動トレイ14、光学系61、放電電極55、脱着装置21等は、暗箱として作用する筐体(図示省略)の内部に構成されている。
【0034】
可動トレイ14は、図7に示すように可動トレイ14の底部に回転軸受を用いて回転自在に取付られた媒体固定用回転子63が、可動トレイ14の表面から突出している。本発明の実施の形態に係る記録媒体2は、中心部に同心円となる開口部を有する円板形状である。記録媒体2の中心部に設けられた開口部の内径に、媒体固定用回転子63の外径が挿入され、記録媒体2は、媒体固定用回転子63に固定される。例えば、記録媒体2は、媒体固定用回転子63の頭部に設けられた押圧板が、拡張することにより、媒体固定用回転子63に固定される。押圧板は、例えば、ばね性を有する板状材料によりドーナッツ状に形成され、拡張することにより、押圧板の外周近傍の面にて記録媒体2にを加圧し固定できる機構を備えている。可動トレイ14は、図7に示すように、側面に歯竿(ラック)18が設けられている。この歯竿(ラック)18に対し歯車(ピニオン)20が回転することにより、機械的に駆動され、図1に示すホログラム記録装置の筐体の底蓋上を平行移動する。こうして、記録媒体2は、可動トレイ14に搭載されて移動し、スピンドルモータ62の上部まで移動する。ホログラム記録装置の筐体の底蓋上を平行移動する際には、媒体固定用回転子63はストッパにより回転を禁止され固定されている。
【0035】
可動トレイ14が、スピンドルモータ62の上部まで移動すると、スピンドルモータ62が垂直方向に上昇し、スピンドルモータ62の回転軸が媒体固定用回転子63の中心に設けられた凹部の内周部に挿入される。この際、ストッパが解除され、媒体固定用回転子63は回転自在となる。スピンドルモータ62の回転軸の外周と、媒体固定用回転子63の中心に設けられた凹部の内周部とはクラッチ機構を構成し、スピンドルモータ62の回転が媒体固定用回転子63を回転し、これにより、記録媒体2を回転させる。
【0036】
図1に示すように、記録媒体2の上方に、記録媒体2にデータ光16及び参照光17を照射する光学系61が配置されている。光学系61の一部は、円弧を描くように記録媒体2の表面上を駆動されるアームの内部に構成されている。即ち、光学系61は、アームの端部に設けられた、空間変調器13、第1ビームスプリッタ12、第2ビームスプリッタ53、二分割波長板11、レンズ(対物レンズ)10等から構成される。図1に示す検出器51は、アームの内部に構成しても良く、アームの外部に、光ファイバ等の光ガイド部材で導いても良い。検出器51としては、例えば、チャージカップルドデバイス(CCD)を用いたビデオカメラを用いることが可能である。更に、アームの外部には、データ光16及び参照光17の光源(図示省略)が配置されている。光源としては、、例えば、ヘリウム−ネオン(HeNe)レーザ(波長λ=633nm)が利用可能である。光源としてのHeNeレーザの光は、偏光器により、S偏光とP偏光に分割される。S偏光とP偏光の一方は、データ光16とし、他方の光は参照光17として用いる。
【0037】
本発明の実施の形態に係るホログラム記録装置においては、アームの端部に設けられた空間変調器13に、光源からのデータ光16が、光ファイバ等の光ガイド部材(図示省略)等を介して照射される。空間変調器13は、データ光16を反射して、第1ビームスプリッタ12に導く。空間変調器13は、ホログラム光記録時に、空間変調器13に入力されるデータ信号により、データ光16の透過率や反射率などの物理量を変化させることにより、異なるデータを異なる1次元又は2次元のパターンとして変調する。実際の空間変調器13としては、小型の鏡を格子状にならべ、鏡の方向を外部からの信号により制御するマイクロミラーアレイが使用できる。このマイクロミラーアレイ13により特定方向でのデータ光16の明暗を制御することが可能になる。第1ビームスプリッタ12は、データ光16を反射して、二分割波長板11に導く。
【0038】
他方、参照光17は第2ビームスプリッタ53及び第1ビームスプリッタ12を透過して、二分割波長板11に導かれる。参照光17は、データ光16と可干渉性を有する光であり、特定の信号を付与されている必要はない。データ光16がS偏光であれば、参照光17はP偏光であり、データ光16がP偏光ならば、参照光17はS偏光に選べば良い。
【0039】
二分割波長板11は、図中、右側の部分と左側の部分との間で光学特性が互いに異なっている。具体的には、データ光16のうち、例えば、二分割波長板11の右側部分に入射した光成分は偏波面を+45°回転させて出射し、左側部分に入射した光成分は偏波面を−45°回転させて出射する。以下、S偏光成分の偏波面を+45°回転させたもの(或いは、P偏光成分の偏波面を−45°回転させたもの)をA偏光成分と呼び、S偏光成分の偏波面を−45°回転させたもの(或いは、P偏光成分の偏波面を+45°回転させたもの)をB偏光成分と呼ぶ。なお、二分割波長板11には、例えば、1/2波長板を用いることができる。
【0040】
二分割波長板11を出射したA偏光成分及びB偏光成分を有するデータ光16及び参照光17は、レンズ10により記録媒体2の反射層7上に集光される。
【0041】
そのため、データ光16と参照光17との干渉は、感光層9に直接入射した直接光としてのデータ光16と反射層7で反射された反射光としての参照光17との間、及び、直接光としての参照光17と反射光としてのデータ光16との間でしか生じない。又、直接光としてのデータ光16と反射光としてのデータ光16との干渉や、直接光としての参照光17と反射光としての参照光17との干渉は生じない。したがって、図1に示すホログラム記録装置によると、感光層9の内部にデータ光16に対応した光学特性の分布を生じさせて記録媒体2への書き込みを行うことができる。
【0042】
なお、レンズ10は、記録媒体2がスピンドルモータ62により回転するとき、記録媒体2の面上を滑空するスライダ部に設けられている。
【0043】
光学系61の一部となる光ヘッドアセンブリは、筐体の底蓋上に固定された回転軸(図示省略)の回りに、軸受部材(図示省略)を介して回転自在に支持され、電磁コイルと永久磁石及びコアによって構成されるボイスコイルモータによるシーク機構(図示省略)によって駆動される。そして、光学系61を構成するアームの先端となるスライダ部は、弾性板によって、回転軸方向のランアウトなどのディスク面の動的なぶれに対しても所定の浮上量を維持できる機械的な自由度を与えられ、サスペンションによって、記録媒体2の表面に対して一定の押圧力とともに支持される。スライダ部は、弾性板を介してサスペンションによって支持され、サスペンションはアーム上に固定されている。こうして、光学系61の一部を構成するアームは、円弧を描くように記録媒体2の表面上を駆動され、記録媒体2の停止時、アームの先端となるスライダ部が記録媒体2の表面の外に移動し、ディスク面から遠ざかるように待避させる。
【0044】
既に、述べたように、書き込み/読み出しを繰り返し何度も行う記録媒体2では、記録媒体2に高い電圧を印加させることにより分子の持つ電気双極子モーメントの向きを揃えるポーリング処理が必要になる。一度感光層9中に書き込んだ干渉縞を消去した後には、感光層9中では非線形光学特性を有する分子の配向方向の乱れが生じた状態となっているからである。ポーリング処理は、電気双極子モーメントの向きを元の状態に戻すため、記録媒体2の上方に配置された放電電極55を用いて、外部から大きな電場を与える。この様にポーリング処理をして、帯電した状態で、データ光16と参照光17が、レンズ10を通って記録媒体2の感光層9に照射される。即ち、空間変調器13によりデータを付与されたデータ光16と参照光17が、スピンドルモータ62により回転している記録媒体2の感光層9に照射される。記録情報を付加したデータ光16とこのデータ光16と可干渉性のある参照光17を重ね合わせ照射することにより発生する干渉縞を記録媒体2の感光層9の内部に発生させ、この光の明暗により感光層9の内部に屈折率の変化を誘起し固定することにより情報を記録する。
【0045】
読み出し(再生)のときには、記録時に用いた参照光17をスピンドルモータ62により回転している記録媒体2に入射させることにより、感光層9の内部に発生させた参照光17に対応した屈折率格子からブラッグ条件を満たした回折光を再生データ光68として発生させる。一般には、書き込み時と同じ条件で、即ち、記録媒体2の感光層9の内部の同じ位置に同じ角度で同じ光源から、参照光17のみを記録媒体2に照射する。記録媒体2の感光層9の内部に書き込みが行われていれば、感光層9の内部に形成された回折格子により参照光17が回折し、データ光16と同じ波面として、再生データ光68が再生される。再生データ光68は、レンズ10、二分割波長板11、第1ビームスプリッタ12を順に透過し、第2ビームスプリッタ53に到達する。第2ビームスプリッタ53に到達した再生データ光68は第2ビームスプリッタ53で分離され、検出器51に到達する。即ち、検出器51が再生データ光68を検出し、記録媒体2の面上に形成された情報を取得する。検出されたデータを、先に空間変調器13で変調したデータと対応させることにより、データの記録を確認できる。
【0046】
以上のデータの書き込み/読み出しは、環境温度10℃にて行う。なお、装置構成としては、記録と再生とを同一のホログラム記録装置で行っても、それぞれ別々のホログラム記録装置で行ってもかまわない。
【0047】
ホログラム記録装置では、ブラッグ条件を満たさない屈折率格子から回折又は反射した光は、うち消してしまうため、再生されない。これを利用して、記録媒体2の内部の同一場所に異なるブラッグ条件の屈折率格子を複数記録することが可能であり、3次元で大容量の記録を行うことが可能になる。
【0048】
したがって、記録媒体2へのデータ光16と参照光17の両方又はどちらか一方の入射角度を変えることにより、そのデータ光16を以前のデータ記録の上に記録する角度多重記録が可能になる。又、双方の光の位置関係を変えなくとも記録媒体2の位置を変えれば、記録領域が重なっていても、局所的な干渉縞とそこに到達する光の角度が異なっているため以前のデータ記録の上に記録できるシフト多重記録も可能である。重なったデータを再生する場合にも、各データを記録した格子に対してブラッグ条件が異なるため、互いの記録は干渉しない。
【0049】
(ポーリング処理)
一度感光層9中に書き込んだ干渉縞を消去した後には、感光層9中では非線形光学特性を有する分子の配向方向の乱れが生じた状態となっている。次に、書き込みをする際には、前もって、非線形光学特性を有する感光層9中の分子の配向方向を、揃えておく必要がある。即ち、書き込み/読み出しを繰り返し何度も行う記録媒体2では、記録媒体2に高い電圧を印加させることにより分子の持つ電気双極子モーメントの向きを揃えるポーリング処理が必要になる。電気双極子モーメントの向きを元の状態に戻すには、外部から大きな電場を与え分子の方向を揃えるポーリング処理が必要となる。外部から大きな電場を与えるには、記録媒体2に高い電圧を印加させることが必要になる。
【0050】
このため、図1に示すように、本発明の実施の形態に係るホログラム記録装置は、ポーリング処理を施すために、記録媒体2に高電圧を印加する放電電極55を配置している。又、記録媒体2を加熱可能なように、可動トレイ14の下部にはヒータ19が配置されている。
【0051】
ポーリング処理は、おおよそ以下の手順でなされる:
(イ)図1に示すヒータ19を用い、ガラス転移温度(150℃)以上に、記録媒体2を加熱する。
【0052】
(ロ)コロナ帯電装置の放電電極(コロナワイヤー)55に−9kVを印加し、グリッド電圧を−2kVに設定することにより、記録媒体2の表面を−2kVとして1分間帯電させ、ポーリング処理を実行する。
【0053】
(脱着装置)
本発明の実施の形態に係るホログラム記録装置に搭載された脱着装置21は、図8に示すフック駆動機構、図9に示すガイド駆動機構及び図10に示す制御バー駆動機構を備え、遮光キャップ1の記録媒体2の表面からの剥ぎ取り、及び遮光キャップ1の記録媒体2の表面への装着を行う。
【0054】
図8に示すフック駆動機構は、フック用第1カム23、フック用ジグ24、フック用第2カム25及びフック3を備える。フック用第1カム23は、歯車(ピニオン)20と機械的に連動して回転し、フック用ジグ24を縦方向に移動させ、これによりフック3の縦方向の位置を移動させる。即ち、フック用ジグ24は、フック用第1カム23の回転に連動して縦方向に移動し、これによりフック用第2カム25の縦方向の位置を動かす。フック用第2カム25は、歯車(ピニオン)20の回転に連動して回転し、フック3の横方向の位置を、記録媒体2の位置に対して制御する。剥ぎ取り用のフック3の形状は、遮光キャップ1の材質や周辺部の形状により最適化することが望ましい。
【0055】
図9に示すガイド駆動機構は、ガイド用第1カム26、ガイド用ジグ27、ガイド用第2カム28及びガイド4を備える。ガイド用第1カム26は、ピニオン20の回転に連動して回転し、ガイド用ジグ27の縦方向の位置を移動し、この結果、ガイド4の縦方向の位置を、記録媒体2の位置に対して制御する。ガイド用ジグ27は、ガイド用第1カム26の回転に連動して縦方向に移動し、この結果、ガイド用第2カム28の縦方向の位置を動かす。ガイド用第2カム28は、ピニオン20の回転に連動して回転し、ガイド4の横方向の位置を記録媒体2の位置に対して制御する。ガイド4の形状は、遮光キャップ1の材質や周辺部の形状により最適化することが望ましい。
【0056】
図10に示す制御バー駆動機構は、制御バー用第1カム29、制御バー用ジグ30、制御バー用第2カム31、制御バー32及び搬送用ローラ(33,34)を備える。制御バー用第1カム29は、ピニオン20の回転に連動して回転し、制御バー用ジグ30を縦方向に移動し、この結果、搬送用ローラ(33,34)の縦方向の位置を記録媒体2の位置に対して制御する。制御バー用ジグ30は、制御バー用第1カム29の回転に連動して縦方向に移動し、制御バー用第2カム31の縦方向の位置を動かす。制御バー用第2カム31は、制御バー32を横方向に移動し、これにより搬送用ローラ(33,34)の横方向の位置を記録媒体2の位置に対して制御する。制御バー32は、制御バー用第2カム31の回転に連動して横方向に移動し、搬送用ローラ(33,34)のうち下部ローラ33の縦方向及び横方向の位置を制御する。下部ローラ33は、遮光キャップ1の下部の隙間に入り込み、遮光キャップ1の上部に位置する上部ローラ34と共に遮光キャップ1を両側から挟み込む。下部ローラ33と上部ローラ34とで、搬送用ローラ(33,34)を形成し、共に、ピニオン20の回転に連動して回転し、遮光キャップ1の搬送を記録媒体2の位置に対して制御する。
【0057】
(遮光キャップの被覆)
ポーリング処理を実行したのち、情報を記録媒体2に記録した状態では、記録媒体2は、帯電している。この帯電したままの状態で、柔軟性のある誘電体からなる遮光キャップ1を、脱着装置21を用いて、記録媒体2に被覆し、固定する。
【0058】
(イ)情報を記録媒体2に書き込んだ後、可動トレイ14の側面に設けられたラック18と、このラック18に対し回転するピニオン20を用いて、可動トレイ14が機械的に駆動され、図1に示すホログラム記録装置の筐体の底蓋上を平行移動し、脱着装置21に近づく。
【0059】
(ロ)可動トレイ14が脱着装置21に近づいてくると、ラック18とピニオン20の動作に連動して、制御バー駆動機構が動作し、これにより搬送用ローラ(33,34)の横方向の位置を記録媒体2の位置に対して制御され、遮光キャップ1が、記録媒体2の進行方向に位置するように移動する。
【0060】
(ハ)更に、図11に示すように、下部ローラ33と上部ローラ34とが、ピニオン20の回転に連動して回転し、遮光キャップ1の枠部1pが下降し、記録媒体2の上面の端部がこの枠部1pに当たるようになる。
【0061】
(ニ)この際、ラック18とピニオン20の動作に連動して、ガイド4の位置が変化し、遮光キャップ1の枠部1pが記録媒体2にぶつかり覆い被さるように、枠部1pの位置決めを行う。
【0062】
(ホ)記録媒体2が枠部1pに当たると、ラック18とピニオン20の動作に連動して、更に、遮光キャップ1がおりてきて、記録媒体2の上面の全体に覆い被さる。これにより遮光キャップ1は、図4に示すように、記録媒体2上に被さるが、このときに誘電分極により記録媒体2が分極しているので、静電引力(クーロン引力)により遮光キャップ1は固定される。
【0063】
(ヘ)この後、媒体固定用回転子63の押圧板をはずし、媒体固定用回転子63から記録媒体2を取り出し、遮光キャップ付き記録媒体を、本発明の実施の形態に係るホログラム記録装置の内部から取り出す。
【0064】
(遮光キャップの剥離)
本発明の実施の形態に係る遮光キャップ付き記録媒体を、ホログラム記録装置に導入し、書き込み/読み出しを行う場合、遮光キャップ1を、脱着装置21を用いてはがす必要がある。
【0065】
(イ)先ず、遮光キャップ付き記録媒体を、可動トレイ14に固定し、遮光キャップ付き記録媒体を、本発明の実施の形態に係るホログラム記録装置の内部に挿入する。即ち、可動トレイ14の表面から突出している媒体固定用回転子63の外径に合うように、記録媒体2の中心部に設けられた開口部の内径を挿入し、押圧板により記録媒体2を媒体固定用回転子63に固定する。
【0066】
(ロ)記録媒体2を媒体固定用回転子63に固定した後、可動トレイ14の側面に設けられたラック18と、このラック18に対し回転するピニオン20を用いて、可動トレイ14が機械的に駆動され、図1に示すホログラム記録装置の筐体の底蓋上を平行移動し、脱着装置21に近づく。
【0067】
(ハ)可動トレイ14が脱着装置21に近づいてくると、ラック18とピニオン20の動作に連動して、フック駆動機構が動作し、遮光キャップ1の周囲の突き出し部1rと周辺の枠部1pの間に遮光キャップ剥ぎ取り用のフック3をあてがわれる。可動トレイ14が移動することにより、遮光キャップ1が被せられた記録媒体2が運ばれてくると、図5に示すように、記録媒体2に被せられた遮光キャップ1は、フック3に当たり、遮光キャップ1に応力が発生する。フック3は、ラック18とピニオン20の動作に連動して、上方及び横方向に動き、且つ記録媒体2がフック3に対して進行するため、次第に応力が強くなる。次第に強くなった応力は逃げ場を失い、遮光キャップ1と記録媒体2の間に隙間が形成される。このとき、あらかじめ遮光キャップ1の上から遮光キャップ1を取付るときと同符号のコロナ帯電を行っておくと、遮光キャップ1内部の誘電分極をうち消すことができるため、隙間の形成が容易になる。この結果、図6に示すように、遮光キャップ1と記録媒体2の間に隙間が形成される。
【0068】
(ニ)更に、ラック18とピニオン20の動作に連動して、ガイド駆動機構が動作し、図6に示すように、隙間にガイド4が挿入し、遮光キャップ1が引き剥がされる。即ち、ガイド4は、図6に示すように、隙間に挿入され、可動トレイ14の移動に伴い、ラック18とピニオン20の動作に連動して移動し、記録媒体2と遮光キャップ1との隙間を大きくする。ガイド4は、遮光キャップ1と記録媒体2とを引き離すだけでなく、遮光キャップ1を搬送用ローラ(33,34)の下部ローラ33と上部ローラ34との間に搬送する。
【0069】
(ホ)このため、ガイド駆動機構が動作すると同時に、制御バー駆動機構が動作を開始し、ラック18とピニオン20の動作に連動して、搬送用ローラ(33,34)の横方向の位置が記録媒体2の進行方向に位置するように移動する。そして、図11に示すように、下部ローラ33と上部ローラ34とが、ピニオン20の回転に連動して回転し、遮光キャップ1を、遮光キャップ1を収納する所定の位置に配置された板22まで搬送し、板22の上に収納する。板22は、ホログラム記録装置の内部で光学系61や放電電極55等他の機構と干渉しない位置に配置されている。
【0070】
以上のように、本発明の実施の形態に係るホログラム記録装置によれば、可動トレイ14の動きに連動して、記録媒体2の表面に、感光層9に入射する光を遮光するための遮光キャップ1を自動的に取付し、且つ記録媒体2から遮光キャップ1を自動的に剥離することができる。そして、記録媒体2の表面に、自動的に取付する際には、ポーリング処理後に残った電荷と、この電荷により遮光キャップ1の表面に誘起された電荷との静電引力(クーロン引力)により、接着剤や粘着剤を使うことなく、記録媒体2表面上に遮光キャップ1を吸い付けさせ、固定できる。即ち、本発明の実施の形態に係るホログラム記録装置によれば、記録媒体2の表面への異物の付着や摩耗による波面の乱れを引き起こすことなく、
記録媒体2の表面に、自動的に遮光キャップ1を取付することが可能である。
【0071】
特に、図1に示す可動トレイ14、光学系61、放電電極55、脱着装置21等を暗箱(筐体)の内部に構成しておけば、記録媒体2の表面に、遮光キャップ1を取付し、記録媒体2から遮光キャップ1を剥離する作業は暗闇で自動的に実現できるので、感光層9に入射する迷光の影響を極限まで減らすことが可能になる。
【0072】
更に、本発明の実施の形態に係るホログラム記録装置によれば、ポーリング処理後に表面に帯電している電荷の除電処理を不要とし、自動的に遮光キャップ1を取付することが可能である。このため、記録媒体2をホログラム記録装置から取り出した状況において、記録媒体2の取り扱いが容易になる。
【0073】
書き込み/読み出しを繰り返しすように、遮光キャップ付き記録媒体の本発明の実施の形態に係るホログラム記録装置からの取り出しと挿入とを1000回繰り返しても記録媒体2への良好なデータの書き込み/読み出しが可能である。
【0074】
(遮光キャップがない場合)
本発明の実施の形態と同じ構造の記録媒体を、同じ条件でデータ書き込みを行い、同じ条件でデータ読み出しを行い、データが書き込まれていることを確認する。その後、感光層の電位を測定しながらコロナチャージャーに流れる電流を手動で操作し、感光層の表面電位を0Vにする。この記録媒体を、取り出し、50Wのナトリウムランプによる光照射を1時間行う。先に記したと同じ方法でデータの読み出しを行い、出力データと入力データの比較を行ったところ、データの一部に差があり、データ一部が失われていることが判明した。
【0075】
(遮光キャップを粘着材で貼り付けた場合)
本発明の実施の形態と同じ構造の記録媒体を、同じ条件でデータ書き込みを行い、同じ条件でデータ読み出しを行い、データが書き込まれていることを確認する。その後、感光層の電位を測定しながらコロナチャージャーに流れる電流を手動で操作し、感光層の表面電位を0Vにした後、粘着材のついた遮光被覆材を本発明の実施の形態と同様に、記録媒体の取り出し時に固定する。この取り出しと挿入を1000回繰り返し、データが記録されていることは、上記と同じ方法で確認できる。書き込み時と同じ条件、即ち、記録媒体上の同じ位置に同じ角度で同じ光源から参照光のみを照射する。このとき、記録媒体に書き込みが行われていれば、記録媒体の内部に形成した回折格子により参照光が回折し、データ光と同じ波面が再生される。この再生データ光を、データ書き込み時にデータ光が記録媒体を反射してくる位置に設置されたチャージカップルドデバイスを用いたビデオカメラ(検出器)で検出し、先に空間変調器で変調したデータと対応させることにより、データの記録を確認する。遮光被覆材を粘着材で貼り付けた場合は、データに記録していない様々な輝点や暗点が見られ、明らかにデータが変化することが認められる。記録媒体の表面を観察したところ、遮光被覆材を粘着材で貼り付けた表面に、粘着材の残りや細かな傷が残っており、これがデータの読みとりを阻害する。
【0076】
(その他の実施の形態)
上記のように、本発明は上記の実施の形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
【0077】
例えば、既に述べた本発明の実施の形態の説明においては、円板状の記録媒体について説明したが、記録媒体は円板状の形状に限定されるものではなく、矩形等他の形状でも良い。
【0078】
又、既に述べた本発明の実施の形態の説明においては、スピンドルモータで、円板状の記録媒体を回転し、記録媒体に読み出し/書き込みを行う場合について説明したが、記録媒体を直線的に平行移動して読み出し/書き込みを行う方式でも構わない。
【0079】
この様に、本発明はここでは記載していない様々な実施の形態等を含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
【0080】
【発明の効果】
本発明によれば、安価で接着繰り返し特性、耐摩耗性及び遮光性に優れたキャップ付き記録媒体、その遮光キャップ、キャップ付き記録媒体を用いるホログラム記録装置及び記録媒体への遮光キャップの取付方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係るホログラム記録装置の構成を示す側面図である。
【図2】 本発明の実施の形態に係るホログラム記録装置におけるポーリング処理直後の記録媒体上の帯電の様子を示す模式図である。
【図3】 ポーリング処理直後の記録媒体に、本発明の実施の形態に係る遮光キャップを近接させた場合の、遮光キャップの表面に誘起される電荷の様子を示す模式図である。
【図4】 本発明の実施の形態に係るキャップ付き記録媒体の構成を示す模式的断面図である。
【図5】 本発明の実施の形態に係るキャップ付き記録媒体において、遮光キャップを取り外す手順を示す模式的断面図である(その1)。
【図6】 本発明の実施の形態に係るキャップ付き記録媒体において、遮光キャップを取り外す手順を示す模式的断面図である(その2)。
【図7】 本発明の実施の形態に係るホログラム記録装置に用いらる可動トレイを説明するための模式的平面図である。
【図8】 本発明の実施の形態に係るホログラム記録装置に搭載された脱着装置のフック駆動機構の構成を示す模式的側面図である。
【図9】 本発明の実施の形態に係るホログラム記録装置に搭載された脱着装置のガイド駆動機構の構成を示す模式的側面図である。
【図10】 本発明の実施の形態に係るホログラム記録装置に搭載された脱着装置の制御バー駆動機構の構成を示す模式的側面図である。
【図11】 本発明の実施の形態に係るホログラム記録装置に搭載された脱着装置の搬送用ローラの動作を説明する構成を示す模式的断面図である。
【符号の説明】
1…遮光キャップ
1p…枠部
1r…部
2…記録媒体
3…フック
4…ガイド
5…透明電極層
7…反射層
8…中間層
9…感光層
10…レンズ
11…二分割波長板
12…第1ビームスプリッタ
13…空間変調器
14…可動トレイ
16…データ光
17…参照光
18…ラック
19…ヒータ
20…ピニオン
21…脱着装置
22…板
23…フック用第1カム
24…フック用ジグ
25…フック用第2カム
26…ガイド用第1カム
27…ガイド用ジグ
28…ガイド用第2カム
29…制御バー用第1カム
30…制御バー用ジグ
31…制御バー用第2カム
32…制御バー
33…下部ローラ
34…上部ローラ
51…検出器
53…第2ビームスプリッタ
55…放電電極
59…ポリビニルカルバゾール
61…光学系
62…スピンドルモータ
63…媒体固定用回転子
68…再生データ光
Claims (6)
- フォトリフラクティブ材料を有する感光層を備えた平板形状の記録媒体と、
前記記録媒体の表面に静電引力で密着するように前記記録媒体の表面に対応した平坦部を備えた、前記感光層に入射する光を遮光するための遮光キャップ
とを備えることを特徴とするキャップ付き記録媒体。 - 前記遮光キャップは、凸部として前記平坦部を囲んだ枠部を備え、該枠部により前記記録媒体の側面を被覆することを特徴とする請求項1に記載のキャップ付き記録媒体。
- フォトリフラクティブ材料を有する感光層を備えた平板形状の記録媒体の前記感光層に入射する光を遮光するための遮光キャップであって、
前記記録媒体の表面に静電引力で密着するように前記記録媒体の表面に対応した平坦部を備えたことを特徴とする遮光キャップ。 - 凸部として前記平坦部を囲んだ枠部を備え、該枠部により前記記録媒体の側面を被覆することを特徴とする請求項3に記載の遮光キャップ。
- フォトリフラクティブ材料を有する感光層を備えた記録媒体を搬送する可動トレイと、
前記記録媒体に光学的に情報を記録し、光学的に情報を読み出す光学系と、
ポーリング処理を施すために、前記感光層に高電界を印加する放電電極と、
前記記録媒体の表面に、前記感光層に入射する光を遮光するための遮光キャップを取付し、且つ前記記録媒体から前記遮光キャップを剥離する脱着装置
とを備えたことを特徴とするホログラム記録装置。 - フォトリフラクティブ材料を有する感光層を備えた記録媒体の表面に前記感光層に入射する光を遮光する遮光キャップを取付ける方法であって、
前記感光層に高電界を印加して、前記感光層の分子の配向方向を揃えるポーリング処理を施す段階と、
該ポーリング処理により、前記記録媒体の表面に電荷が帯電した状態で、前記記録媒体の表面に、前記記録媒体の表面に対応した平坦部を備えた遮光キャップを近接させる段階と、
前記遮光キャップを近接させることにより前記平坦部に誘起された電荷と前記記録媒体の表面の電荷との静電引力により、前記記録媒体の表面に前記遮光キャップを密着させる段階
とを含むことを特徴とする記録媒体への遮光キャップの取付方法。
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|---|---|---|---|
| JP2003074456A JP3802000B2 (ja) | 2003-03-18 | 2003-03-18 | キャップ付き記録媒体、遮光キャップ、ホログラム記録装置及び記録媒体への遮光キャップの取付方法 |
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|---|---|---|---|
| JP2003074456A JP3802000B2 (ja) | 2003-03-18 | 2003-03-18 | キャップ付き記録媒体、遮光キャップ、ホログラム記録装置及び記録媒体への遮光キャップの取付方法 |
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7606048B2 (en) | 2001-10-26 | 2009-10-20 | Enthorian Technologies, LP | Integrated circuit stacking system |
-
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- 2003-03-18 JP JP2003074456A patent/JP3802000B2/ja not_active Expired - Fee Related
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