JP3815533B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一枚ずつ搬送されるシートをスイッチバックさせる機構を備えた画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一枚ずつ搬送されるシートをスイッチバック反転させることで自動両面印刷が可能なプリンタや複写機等に代表される画像形成装置が実用化されている。このような画像形成装置においては画像形成装置後段に接続したシート取扱装置に対して印刷ページ揃えを容易にするために片面印刷済シートの印刷面を下に向けて排出する機能(以下「フェースダウン排出」と称する。)が求められる。
【0003】
また、綴じ穴付シートを使用した場合には、片面印刷時と両面印刷時で綴じ穴方向を揃えて排出するために片面印刷済シートはフェースダウン排出し、両面印刷済シートは最終印刷面を上に向けて排出する(以下「フェースアップ排出」と称する。)ことを選択的に切り分けられる機能が求められる。よって昨今の画像形成装置には最終段排紙部に印刷済シートの表面と裏面を反転させる機能とともにフェースアップ排出とフェースダウン排出を選択的に切替える機能が必要不可欠のものとなっている。
【0004】
上記機能を満足した従来の画像形成装置の排紙部の構成の一例を図3により説明する。図3において、画像形成装置1に設けられた定着装置9は互いに圧接させた熱ローラ9aと加圧ローラ9bとから構成されており、シートに転写されたトナー像を定着させる。10はゲートで、搬送されるシートの方向を切り替える機能を有する。定着装置9と画像形成装置1の排出口11を連絡する用紙搬送路12を「送紙路」と呼ぶ。また、13aは「引込み路」と呼ぶこととし、定着装置9に対しシート搬送方向下流側の送紙路12から分岐して設けられており、ゲート10の切り替え制御により定着装置9から送り出されてきたシートを選択的に引き込む。また、13bは「反転排紙路」と呼ぶこととし、引込み路13aの途中から分岐し、その終端を画像形成装置1のシート排出口11の上流の送紙路12に合流させて設けられている。なお、図3において、15はゲート10の前段に設けられた搬送ローラ対、16はゲート10の後段に設けられた排出ローラ対、17は引込み路13a及び反転排出路13b上に設けられた搬送ローラ対の駆動ローラ、18は引込み路13a上に設けられた正転/逆転切り替え可能な反転ローラ対である。
【0005】
上記構成により、印刷済シートをフェースアップ排出させる場合は、定着装置9から送り出されたシートを送紙路12に沿ってそのまま排出口11から排出し、シート取扱装置2側へ送り出す。また、印刷済シートをフェースダウン排出させる場合は、定着装置9から送り出されたシートをゲート10の案内により引込み路13aに引き込み、シート後端が引込み路13a内の所定位置に到達したタイミングで、反転ローラ対18を引き込み時とは逆方向に回転させて、シートを反転路13bから排出ローラ対16側へ搬送し、排出口11から排出してシート取扱装置2側へ送り出す。
【0006】
画像形成装置1にレーザビームプリンタ等を用い熱定着により印刷した場合にはシートに大きな面外変形(以下「ヒートカール」と称する。)が生じる。ヒートカールの方向は定着装置9においては多くの場合、熱ロール9a側に湾曲して発生し、定着装置9の下流の搬送路においては搬送路の湾曲方向に湾曲して発生する。ヒートカールの大きさは、定着装置9においては熱ロールが小径化するほど、また、加圧力が高いほど大きくなる。また、搬送路の湾曲部においては搬送路の曲率が大きいほど、また、シート温度が高いほど搬送路の湾曲の影響を受け易いため湾曲搬送路が定着装置9に近いほど大きくなる。
【0007】
図3の構成においてシート取扱装置2に排出されるシートのカールの状態は、フェースアップ排出の場合、定着装置9で発生した上向きのヒートカールで排出される。また、フェースダウン排出の場合には、引込み路13aの湾曲で発生した下向きのヒートカールが反転されて上向きのヒートカールとなって排出される。一般的にシート取扱装置2では先行したシートの上に順次積み重ねて行くスタッキング方式が採用されていることが多いため、積み重ねられたシートに上向きのヒートカールがある場合にはスタッキング時に後続シートの前縁が積み重ねられたシートの後縁に突き当たりスタッキング不良が発生し易くなり装置の信頼性を落とす要因となる。ヒートカールを除去する手段としては、従来、画像形成装置1後段に図3に示す様にカール矯正装置(以下「デカーラ」と称する。)19を設ける構成が知られている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来技術では、シート取扱装置に排出されたシートに上向きのヒートカールが発生し易く装置の信頼性を低下させる要因となっていた。また、ヒートカールを除去するためにデカーラを設けた場合には、画像形成装置の構成が複雑になるとともに、装置の大型化及び製造原価の高騰を招くという欠点が生じていた。
【0009】
本発明の目的は、前述したような従来技術の欠点を解消するもので、画像形成装置の排紙部の搬送路の形状を工夫することで、画像形成装置の後段にデカーラを設けることなく、フェースアップ排出及びフェースダウン排出のどちらの場合にも上向きのヒートカールの発生なしに排出可能で且つ、少数の部品で構成したシートの反転排紙装置を有する画像形成装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の目的は、熱ローラ(9a)と、該熱ローラに圧接させて設けられた加圧ローラ(9b)とを備えた定着装置(9)と、前記定着装置から送り出されたシートを排出する排出口(11)と、前記定着装置と前記排出口とを連絡する送紙路(12)と、前記送紙路から分岐して設けられ、シートを前記送紙路に対し上方側へ案内可能に形成された引込み路(13a)と、前記引込み路に対しスイッチバック形式で分岐して設けられ、前記引込み路に引き込まれたシート先端が後端となるようにシートを反転させて前記送紙路へ合流させる反転排紙路(13b)と、を備えた画像形成装置において、前記送紙路は、前記送紙路と引込み路との分岐点と、前記反転排紙路と送紙路との合流点との間に存在する送紙路を、曲率半径が30mm以下で上方側に湾曲させて形成することにより達成される。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施例を図面を用いて説明する。図2に示すように、画像形成装置1の後段にはシート取扱装置2が接続されている。本実施例において、画像形成装置1としては、感光体を用い、周知の電子写真プロセスによりシート材上にトナー像を記録形成するレーザプリンタが例示されている。また、シート取扱装置2としては、プリンタ1から排出されたシートをトレイ上に積み重ねて保持するスタッカが例示されている。
【0012】
プリンタ1において、3,4,5はシート収容部であり、シート材としての用紙を収容している。6は感光ドラムで、コントローラ(図示せず)からの信号に基づいて矢印の方向へ回転を始める。感光ドラム6が回転を開始すると、コロナ帯電器(図示せず)によって感光ドラム6表面は均一に帯電される。帯電した感光ドラム6には露光装置(図示せず)から出射されたレーザビームによって静電潜像が形成される。静電潜像は現像装置7の位置に到達するとトナーによって現像され、感光ドラム6上にトナー像として可視化される。こうして周知の電子写真プロセスにより形成されたトナー像は転写器8によりシート収容部3,4,5または後述する戻し路14から送り出されてきた用紙に転写される。9は定着装置であり、本実施例において定着装置は、互いに圧接させた熱ローラ9aと加圧ローラ9bとから構成されており、用紙に転写されたトナー像を定着させる。10aと10bはゲートで、搬送される用紙の方向を切り替える機能を有する。13は排出するシートをスイッチバック反転させる反転器でシートの排出方向を変換する機能を有する。
【0013】
なお、プリンタ1内に構成された用紙搬送路に関し、以下の説明においては、便宜上、シート収容部3,4,5−画像形成手段6,7,8−プリンタ1のシート排出口11を連絡する用紙搬送路12を「送紙路」と呼ぶ。また、13aは「引込み路」と呼ぶこととし、画像形成手段6,7,8に対し用紙搬送方向下流側の送紙路12からゲート10bにより分岐して設けられており、ゲート10bの切り替え制御により定着装置9から送り出されてきた用紙を選択的に引き込む。また、13bは「反転排紙路」と呼ぶこととし、引込み路13aの途中から分岐し、その終端をプリンタ1のシート排出口11の上流の送紙路12に合流させて設けられている。14は「戻し路」と呼ぶこととし、引込み路13aに対し用紙搬送方向上流側の送紙路12からゲート10aにより分岐し、その終端を画像形成手段6,7,8に対し用紙搬送方向上流側の送紙路12に合流させて設けられている。
【0014】
なお、図2において、15はゲート10aと10bの前段に設けられた搬送ローラ対、17は正逆転切り替え可能に構成されて、引込み路13a,反転排出路13b及びシート排出口11の直前の送紙路12上に設けられた排出ローラ対の搬送駆動ローラ、17aは駆動ローラ17と圧接して、搬送駆動ローラ17の回転に応じて連れまわり可能に構成されて、引込み路13aの導入ローラ対を構成するピンチローラ、17bは搬送駆動ローラ17と圧接して、駆動ローラ17の回転に応じて連れまわり可能に構成されて、反転排出路13bの送り出しローラ対を構成するピンチローラ、17cは搬送駆動ローラ17と圧接して、搬送駆動ローラ17の回転に応じて連れまわり可能に構成されて、シート排出口11の直前の送紙路12上に設けられた排出ローラ対を構成するピンチローラ、18は引込み路13a上に設けられた正逆転切り替え可能な反転ローラ対である。
【0015】
上記構成により、印刷済シートをフェースアップ排出させる場合は、定着装置9から送り出されたシートを送紙路12に沿って排紙ローラ対17,17cを介してそのまま排出口11から排出し、スタッカ2側へ送り出す。また、印刷済シートをフェースダウン排出させる場合は、搬送駆動ローラ17をフェースアップ排出時とは逆方向に回転させて、定着装置9から送り出されたシートをゲート10bの案内により導入ローラ対17,17aを介して反転機13の引込み路13aに引き込み、シート後端が引込み路13a内の所定位置に到達したタイミングで、反転ローラ対18を引き込み時とは逆方向に回転させることによりシートをスイッチバック反転させて、シートを反転排出路13bから送り出しローラ対17,17bを介して排出口11から排出し、スタッカ2側へ送り出す。
【0016】
また、シート両面に印刷を行う場合は、定着装置9から送り出されてきたシートをゲート10aの案内により戻し路14へ引き込み、この引き込んだ用紙をスイッチバック反転することにより片面印刷済シートを再び画像形成手段6,7,8に送り込み、これによって両面印刷が実行される。
【0017】
なお、図2において、3a,4a,5aはシート収容部3,4,5に収容された用紙を繰り出すピックローラ、3b,4b,5bは一般にフィードローラとリタードローラから構成されることで知られる給紙ローラ対である。給紙ローラ対3b,4b,5bは、ピックローラ3a,4a,5aによって繰り出された用紙が複数枚重なった状態で搬送されるのを防止しながら用紙を一枚ずつ送紙路12へ供給する機能を有する。
【0018】
12a,12b,12c,12dは送紙路12内の用紙を搬送する搬送ローラ対、12eは感光ドラム6上に形成されたトナー像を用紙へ転写させるタイミングに同期させて、用紙の搬送を行うレジストローラ対である。14a,14b,14c,14d,14e,14fは、戻し路14内の用紙を搬送する搬送ローラ対である。
【0019】
次に、定着装置下流の搬送路におけるシートの搬送状態を図1を用いて説明する。図1において、送紙路12のP部においては、排紙ローラ対のピンチローラ17cを囲むように搬送面に対して下方側に曲率半径が30mm以下で湾曲した搬送路を形成している。また、引込み路13aはゲート10b案内により送紙路12から搬送面に対して上方側に湾曲して分岐している。経験的に、定着装置下流の搬送路の曲率半径が30mm以下となった場合には搬送路の湾曲がシートのカール形状に転写されるため、フェースアップ排出されるシートは、P部を通過する時に搬送面に対して下方に湾曲する方向にくせ付けされ、定着装置9で発生する上向きのヒートカールを矯正することができる。
【0020】
また、フェースダウン排出されるシートは、定着装置9で発生する上向きのヒートカールと同方向に湾曲した引込み路13aにより引込まれるため、反転器13内部では定着装置9で発生したヒートカールはカール形状を維持もしくは助長される。この結果、反転器13によりスイッチバック反転した用紙はスタッカ2に下向きのヒートカールで排出される。
【0021】
以上の様に、定着装置下流の排紙路ならびにスイッチバック反転のための反転器13を構成することにより、以下のような効果が得られる。第1に従来技術のようにデカーラ機構を必要としなくてよくなりデカーラを設けることなく、フェースアップ排出及びフェースダウン排出のどちらの場合にも上向きのヒートカールの発生なしに後処理装置に対してシートの排出が可能である。
【0022】
第2に反転排紙装置を少数の部品で構成することができ、画像形成装置の構成の省スペース化が可能である。
【0023】
【発明の効果】
以上述べた様に本発明によれば、画像形成装置の後段にデカーラを設けることなく、フェースアップ排出及びフェースダウン排出のどちらの場合にも上向きのヒートカールの発生なしに排出可能で且つ、少数の部品で構成したシートの反転排紙装置を有する画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成装置における定着装置下流でのシートの搬送状態を示す説明図。
【図2】本発明の画像形成装置の全体構成図。
【図3】従来技術における排紙部の構成を示す説明図。
【符号の説明】
1…画像形成装置、2…シート取扱装置、9…定着装置、11…排出口、12…送紙路、13…反転器、13a…引込み路、13b…反転排紙路。

Claims (1)

  1. 熱ローラと、該熱ローラに圧接させて設けられた加圧ローラとを備えた定着装置と、
    前記定着装置から送り出されたシートを排出する排出口と、
    前記定着装置と前記排出口とを連絡する送紙路と、
    前記送紙路から分岐して設けられ、シートを前記送紙路に対し上方側へ案内可能に形成された引込み路と、
    前記引込み路に対しスイッチバック形式で分岐して設けられ、前記引込み路に引き込まれたシート先端が後端となるようにシートを反転させて前記送紙路へ合流させる反転排紙路と、を備えた画像形成装置において、
    前記送紙路は、前記送紙路と引込み路との分岐点と、前記反転排紙路と送紙路との合流点との間に存在する送紙路を、曲率半径が30mm以下で上方側に湾曲させて形成することを特徴とする画像形成装置。
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