JP3820106B2 - 水位測定センサ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、河川やダム、湖、池等の水位を測定する水位測定センサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より河川やダム、湖、池等の水位を測定する水位測定装置における水位計として、フロート式水位計、デジタル式水位計、水圧式水位計、水晶式水位計、気泡式水位計、超音波式水位計等が知られている。これらの水位計の水位計測部位(センサ)内部には、計測した水位のデータをアナログ信号、あるいはデジタル信号として出力するための電子回路(IC)及び伝送装置が配設されており、前記出力信号は導電性ケーブルを通じて変換器に送られ、該変換器により数値等に変換されて測定結果が表示されるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記水位計は、変換器等の地上にある機器と導電性ケーブルで接続されているため、落雷又は誘雷等を受けやすい。この場合には、センサ内部に電子回路が組み込まれていることから故障に陥りやすく、誤測の原因や測定不能になることもしばしばである。そのため、水位測定装置のメンテナンスや修理・交換の頻度が高く、それに伴う手間やコストも多くかかっていた。
【0004】
本発明は、上記欠点に鑑みてなされたものであって、水位測定装置のセンサを電子回路の必要のない、光学偏光を利用した機械機構として構成するとともに、光ファイバで地上の変換器と接続することによって、落雷、誘雷等の被害を受けることのない、かつ製造コストも安価でメンテナンスも容易な水位測定装置及び水位測定センサを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明に係る水位測定センサは、大気圧と水圧との差圧に応じて移動する受圧体を有する圧力検出手段と、前記受圧体に送光し、かつその反射光を受光する送受光手段とを備えた水位測定センサにおいて、前記圧力検出手段が、水を封入した第1のベローズと、水とは混合しにくい第1の液体を封入した第2のベローズと、受圧体を内部に有するとともに、該受圧体を境界として一方の端部まで水が封入され、他方の端部まで第1の液体が封入された筒状容器と、該筒状容器の水側の端部と一端が連通し、第1のベローズと他端が連通するとともに内部に水が封入された第1の細管と、筒状容器の前記第1の液体側の端部と一端が連通し、他端が第2のベローズと連通するとともに内部に第1の液体が封入された第2の細管と、第1のベローズを収納するとともに内部に大気を導入する第1のパイプを備えた第1のハウジングと、第2のベローズを収容するとともに内部に被測定用水とは混合しにくい第2の液体を封入した第2のハウジングと、前記第2の液体を内部に封入し、一端を第2のハウジングに連通させるとともに他端を開口させた第2のパイプとを備えたことを特徴としている。
【0006】
また、本発明に係る水位測定センサは、水を封入した第1のベローズと、水とは混合しにくい第1の液体を封入した第2のベローズと、大気圧と水圧との差圧に応じて移動する受圧体を内部に有するとともに、該受圧体を境界として一方の端部まで水が封入され、他方の端部まで第1の液体が封入された筒状容器と、該筒状容器の水側の端部と一端が連通し、第1のベローズと他端が連通するとともに内部に水が封入された第1の細管と、筒状容器の前記第1の液体側の端部と一端が連通し、他端が第2のベローズと連通するとともに内部に第1の液体が封入された第2の細管と、第1のベローズを収納するとともに内部に大気を導入する第1のパイプを備えた第1のハウジングと、第2のベローズを収容するとともに内部に被測定用水とは混合しにくい第2の液体を封入した第2のハウジングと、前記第2の液体を内部に封入し、一端を第2のハウジングに連通させるとともに他端を開口させた第2のパイプとを具備する圧力検出手段を備えたことを特徴とするものである。
【0007】
前記圧力検出手段における受圧体はチタン系の金属やプラスチック等、光の反射効率が高く、かつ計量な材質で形成され、又は球体として形成されていることが望ましい。
尚、8cのパイプ先端部の8c´とPWについては水圧を感知する為の受管部であるが、原設計では下部から気泡が発生した場合パイプ内に気泡が混入すると誤計測の可能性があったが受管部を水面方向に曲管することにより気泡の混入を防げる。
従って、正確な測定が可能となる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明につき、その実施形態を具体的に示した添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明に係る水位測定装置及び水位計測センサの一の実施の形態を示す構成図であり、1は水位計測センサである。また、本発明に係る水位計測装置は該水位計測センサ1と光ファイバ18及び変換器20とから構成されている。
【0009】
水位計測センサ1は、円筒状のケース2によって水密に外部を覆われ、該円筒状ケース2の内部に、大気圧と水圧との差圧を検出する圧力検出手段3と、光を送光し、かつ受光する送受光手段4とを備えている。
【0010】
圧力検出手段3は、第1のベローズ5及び第2のベローズ6と、第1のベローズを収容する第1のハウジング7及び第2のベローズ6を収容する第2のハウジング8と、受圧体9を内部に有する筒状容器10と、該筒状容器10の一端と第1のベローズとを連結する第1の細管11及び該筒状容器10の他端と第2のベローズとを連結する第2の細管12とから構成されている。
【0011】
第1のベローズ5の下端面5aは、第1のハウジング7内部の下端面7aに固着されている。また、第1のベローズ5の上端面5bに対向するハウジング7の上端面7bには、ハウジング7内にセンサ1の外部から大気を取り入れるための第1のパイプ7cが結合されている。パイプ7cの上端部7c′は開口されており、該上端部を常に大気中に置くことで、大気が第1のハウジング7内部に導入され、大気圧POの変動が第1のベローズ5に伝達されるようになっている。なお、パイプ7cは通常、中継器19と接続されており、該中継器19内からハウジング7内に大気を取り入れている。
【0012】
一方、第2のベローズ6の上端面6aは、第2のハウジング8内部の上端面8aに固着されている。また、第2のベローズ6の下端面6bに対向するハウジング8の下端面8bには、第2のベローズ6の内部と連通した第2のパイプ8cがセンサ1の外部に延出して設けられており、その端部8c′は開口している。
【0013】
次ぎに筒状容器10はガラス又は樹脂等により円筒状に形成された容器であり、その上端部には、容器内部と連通する第1の細管11の一端部が結合されており、該細管11の他端部は第一のハウジング7の下端面7aを気密に挿通して第1のベローズ5の下端面5aと結合され、該ベローズ5の内部と連通している。また、筒状容器10の下端部には、その内部と連通する第2の細管12の一端部が結合されており、該細管12の他端部は第2のハウジング8の上端面8aを水密に挿通して第2のベローズ6の上端面6aと結合され、該ベローズ6の内部と連通している。
【0014】
筒状容器10の内部には、受圧体9が収容されているとともに、該受圧体9を境界とする容器10の上方から第1の細管11を通して第1のベローズ5の内部全体にわたって水13(図中の右上がり斜線)が真空充填されている。水13は精製水であることが望ましいが、それには限定されず、例えば寒冷地においては不凍液等のような他の液体又は物質を混合した混合水としてもよい。一方、受圧体9を境界とする容器10内部の下方から第2の細管12を通して第2のベローズ6の内部全体に至るまで、水13とは混合しにくい第1の液体14(図中の右下がり斜線)が真空充填されている。該第1の液体14は、比較的粘度の高い不揮発性の液体であり、例えばトルエンやベンゼン等が望ましく、トルエンを用いる場合には水1.00g/cm3に対して0.866g/cm3程度が好適であり、またベンゼンを用いる場合には、水1.00g/cm3に対して0.879g/cm3程度が好適である。また、水13と第1の液体14との境界面は、毛管現象メニスカスが発生することにより、ともに液面が凹形になる。従って、受圧体9は球状に形成することが望ましい。すなわち、受圧体9を球状に形成することによって、それらの液面同士の間隙を無くすことができる。さらに、受圧体9は光の反射効率の高い、かつ軽量な材質で形成されており、例えばチタン系の金属やプラスチック等で形成するのが望ましい。また、気圧と水圧の差圧から生じる水13及び第1の液体14の上下運動に応じた受圧体9の移動を容易とするため、受圧体9の内部は中空とすることが望ましい。
【0015】
また、第2のハウジング8内部及び第2のパイプ8c内部には、全体にわたって被測定用水とは混合しにくい第2の液体15(図中の交差線)が充填されている。該液体15は、第1の液体14と同様に、比較的粘度の高い不揮発性の液体を用いるが、第1の液体14とは異なる液体を用いるのが望まく、例えば粘度300CS以上のシリコンオイル又はフッ素オイルなどが好適である。第2のパイプ8cの端部8c′は、水位の計測中は常に被測定用水中にあり、このため第2の液体15は、該端部8c′内において、被測定用水と接しているが、毛管現象メニスカスによりその充填状体は保持され、第2のパイプ8c外に流出することはない。これによって、第2の液体15には、測定部位における圧力PW(被測定用水の水圧に大気圧が加わった圧力)が伝達されるので、それを通して該圧力PWの変動が第2のベローズ6に伝達される。
【0016】
次ぎに、送受光手段4は、送受光器16と偏光フィルター17とから構成されている。送受光器16は、その上端部において光ファイバ18と接続されており、該光ファイバ18により送られてくる光をレーザー光として前記受圧体9に向けて送光する送光器としての機能を有するととともに、該受圧体9により反射する光を受光する受光器としての機能も有するものである。また、偏光フィルター17は、受圧体9により反射する光波を整えて送受光器16に送光するための部材であり、ガラス材等で形成されている。送受光器16は光ファイバ18により中継器19を介して変換器20と接続されており、送受光器16が受圧体9の反射光を受光すると、その光を光ファイバ18を通して地上に設置された変換器20に伝送するようになっている。光ファイバ18は例えばガラス繊維等の絶縁性の高い繊維で形成されたものを用いる。
【0017】
変換器20は、送受光手段4により送られてきた光により受圧体9の位置を測定し、かつそれを水位現象に変換して水位として出力するための装置である。
【0018】
図2は、本発明に係る水位測定装置及び水位測定センサが使用される状態を示したものである。水位測定センサ1は、橋脚21や護岸・擁壁22などに固定した保護管23内に投入されるとともに水面W下に設置される。光ファイバ18は一芯で複数の水位計測センサの接続が可能であり、図の例では2つの水位計測センサ1が接続された状態を示している。また、光ファイバ18は中継器19を介して変換器20と接続されており、該変換器22は、無停電電源24により作動するようになっている。
【0019】
次ぎに本実施の形態の作用について説明する。
水位測定センサ1が水中に設置されている状態では、第1のベローズ5は大気圧POに応じて、また第2のベローズ6は、圧力PWに応じて伸縮する。そして、これらベローズの動作に関連して、すなわち大気圧POと圧力PWとの差圧に応じて筒状容器10内の水13及び第1の液体14の境界面が上下方向に移動することになり、受圧体9もこれとともに上下に移動する。なお、圧力PW内には第1のベローズに作用するのと同じ大気圧POが含まれているため、大気圧Pの変動による変動分は相殺される。すなわち、受圧体9は被測定用水の水圧いかんにより上下に移動することになる。そして、大気圧と水圧との差圧に応じた位置に受圧体9が停止すると、該受圧体9に対して送受光器16により送光し、その結果受圧体9により反射する光波を偏光フィルター17により偏光して送受光器16に送光する。送受光器16はその光を中継器19を介して変換器20へと伝送し、変換器20において受圧体9の位置を測定し、かつそれを水位現象に変換して水位として出力する。
【0020】
以上、本発明の実施形態を添付図面を参照して詳細に説明したが、本発明はそれに限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載の範囲内で、それに各種の改変を施して実施することができるものである。
【0021】
以上詳述したところから理解されるように、本発明に係る水位測定センサは、変換器等と絶縁性の高い光ファイバで接続されているため、落雷又は誘雷等を受けにくい。また、水位測定センサ内にはIC等の電子回路を用いることがないので、故障しにくく、落雷や誘雷等による衝撃に対しても非常に強い。そのため、水位測定装置の点検、メンテナンスや修理・交換の頻度を少なくすることができ、それに伴う手間やコストも軽減することができる。
【0022】
また、本発明に係る水位測定センサは、光学偏光を利用した機械機構によってのみ構成され、電源や伝送装置を使用しないため、製造コストやランニングコストを低く抑えることができる。
【0023】
さらに、本発明によれば、1芯の光ファイバによって複数の水位測定センサを接続することができるので、複数の個所の水位の測定が可能となり、きめ細かなデータをリアルタイムで収集することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る水位計測センサの概要構成図である。
【図2】 本発明に係る水位測定装置及び水位測定センサの使用状態の概要説明図である。
【符号の説明】
1 水位計測センサ
2 円筒状ケース
3 圧力検出手段
4 送受光手段
5 第1のベローズ
6 第2のベローズ
7 第1のハウジング
7c 第1のパイプ
8 第2のハウジング
8c 第2のパイプ
9 受圧体
10 筒状容器
11 第1の細管
12 第2の細管
13 水
14 第1の液体
15 第2の液体
16 送受光器
17 偏光フィルター
18 光ファイバ
19 中継器
20 変換器
Claims (4)
- 大気圧と水圧との差圧に応じて移動する受圧体を有する圧力検出手段と、前記受圧体に送光し、かつその反射光を受光する送受光手段とを備えた水位測定センサにおいて、前記圧力検出手段は、水を封入した第1のベローズと、水とは混合しにくい第1の液体を封入した第2のベローズと、受圧体を内部に有するとともに、該受圧体を境界として一方の端部まで水が封入され、他方の端部まで第1の液体が封入された筒状容器と、該筒状容器の水側の端部と一端が連通し、第1のベローズと他端が連通するとともに内部に水が封入された第1の細管と、筒状容器の前記第1の液体側の端部と一端が連通し、他端が第2のベローズと連通するとともに内部に第1の液体が封入された第2の細管と、第1のベローズを収納するとともに内部に大気を導入する第1のパイプを備えた第1のハウジングと、第2のベローズを収容するとともに内部に被測定用水とは混合しにくい第2の液体を封入した第2のハウジングと、前記第2の液体を内部に封入し、一端を第2のハウジングに連通させるとともに他端を開口させた第2のパイプとを備えたことを特徴とする水位測定センサ。
- 水を封入した第1のベローズと、水とは混合しにくい第1の液体を封入した第2のベローズと、大気圧と水圧との差圧に応じて移動する受圧体を内部に有するとともに、該受圧体を境界として一方の端部まで水が封入され、他方の端部まで第1の液体が封入された筒状容器と、該筒状容器の水側の端部と一端が連通し、第1のベローズと他端が連通するとともに内部に水が封入された第1の細管と、筒状容器の前記第1の液体側の端部と一端が連通し、他端が第2のベローズと連通するとともに内部に第1の液体が封入された第2の細管と、第1のベローズを収納するとともに内部に大気を導入する第1のパイプを備えた第1のハウジングと、第2のベローズを収容するとともに内部に被測定用水とは混合しにくい第2の液体を封入した第2のハウジングと、前記第2の液体を内部に封入し、一端を第2のハウジングに連通させるとともに他端を開口させた第2のパイプとを具備する圧力検出手段を備えたことを特徴とする水位測定センサ。
- 前記受圧体はチタン系の金属やプラスチック等、光の反射効率が高く、かつ計量な材質で形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の水位測定センサ。
- 前記受圧体は球体として形成されていることを特徴とする請求項1から3までのいずれか1項に記載の水位測定センサ。
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