JP3822899B2 - 電気コンロ - Google Patents

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Description

本願発明は、電気コンロに関し、特に、輻射熱により被加熱体を加熱するもので、例えば魚および肉その他の食材等を調理するのに用いられる、電気コンロに関する。
本願発明の背景となる先行技術には、煙の発生を極力抑えることができ、且つ、小型化が図られ、一般家庭でも調理用に気軽に使える電気コンロがあった。この電気コンロは、たとえば2つの支持プレートを含み、2つの支持プレートの間には、所定の間隔を隔てて、2つの鏡面部が対向するように配置されている。2つの鏡面部は、それぞれ、第1の部分楕円柱面部と第2の部分楕円柱面部とで形成されている。2つの鏡面部の内側には、被加熱体の直下から外れたところにシーズヒータ等の電熱要素が配置されている。第1の部分楕円柱面部の一方の焦点と第2の部分楕円柱面部の一方の焦点とは、同じ軸線上に配置され、この焦点付近に電熱要素が配置されている(例えば、特許文献1参照。)。
この電気コンロでは、2つの鏡面部において、第1の部分楕円柱面部の一方の焦点付近に配置された電熱要素から輻射された熱線が、第1の部分楕円柱面部で反射され、第1の部分楕円柱面部の他方の焦点に集熱した後、被加熱体に照射される。また、被加熱体に照射されない熱線の一部は、各鏡面部の第2の部分楕円柱面部で反射され、対向する鏡面部の第1の部分楕円柱面部で反射された後、被加熱体に照射される。つまり、この電気コンロでは、第1の部分楕円柱面部が被加熱体を加熱するための加熱用としての機能を有し、第2の部分楕円柱面部が電熱要素から輻射された熱線を効率よく被加熱体に照射するための効率改善用としての機能を有している。
特開2002−340345号公報(第3頁−4頁、図1−図3)
しかしながら、このような電気コンロでは、鏡面部が第1の部分楕円柱面部と第2の部分楕円柱面部とで一体的に形成されると共に、第1の部分楕円柱面部の一方の焦点と第2の部分楕円柱面部の一方の焦点とが同じ軸線上に配置され、この焦点付近に電熱要素が配置されている構成を有し、鏡面部および電熱要素の配置は、熱効率ができるだけよくなるように設定されているため、たとえば被加熱体の大きさに応じて、一方の鏡面部と他方の鏡面部との間隔を広げたり狭めたりするなどの設計の自由度は、必然的に小さいものであった。
また、このような電気コンロにおいて、シーズヒータの直径が大きい場合等、電熱要素の大きさによっては、電熱要素から輻射される熱線が鏡面部の内側にこもってしまうので、被加熱体に照射されない熱線を第2の部分楕円柱面部で反射させて対向する鏡面部の第1の部分楕円柱面部に効率よく照射することができない場合があった。この場合、熱線をうまくコントロールすることができず、熱線を一方の鏡面部から対向する他方の鏡面部に反射させる効率が悪いものとなる。すなわち、第2の部分楕円柱面部が効率改善用としての機能を十分に発揮することができず、ロスが発生して、熱効率が十分に改善させるには未だ困難性を有するものであった。
さらに、このような電気コンロで魚および肉その他の食材等を調理する場合、肉汁や油などによる汚れが主に鏡面部等に付着し、特に、第1の部分楕円柱面部の一方の焦点の周辺(電熱要素の周辺)および他方の焦点の周辺では、温度が高温になるため、該焦点周辺の鏡面部に付着した汚れは取れ難いものであった。しかも、鏡面部に付着した汚れを清掃するには、2つの鏡面部の間から手を入れて清掃する場合と、支持プレートから鏡面部および電熱要素を取り外してから清掃する場合とが考えられるが、前者の場合、電熱要素周辺が高温になっているため、使用直後の清掃には火傷等の危険性があり、ある程度時間をおいた後でないと清掃することができなかった。一方、後者の場合には、清掃するたび毎に支持プレートから鏡面部および電熱要素を取り外す作業を要するため、非常に面倒なものとなる。
それゆえに、本願発明の主たる目的は、設計の自由度を大きくすることができる、電気コンロを提供することである。本願発明の他の目的は、熱効率をより一層向上させることができる、電気コンロを提供することである。本願発明のさらに他の目的は、清掃が簡単にできる、電気コンロを提供することである。
請求項1にかかる本願発明は、被加熱体の直下から外れたところに配設される電熱要素と、電熱要素から幅射された熱線を反射させる鏡面部と、電熱要素の下方に配置され、鏡面部で反射された熱線を被加熱体の下側に集熱する第1の反射鏡面部とを含み、鏡面部は、電熱要素の付近に一方の焦点を有し、電熱要素から輻射された熱線を反射させる部分楕円鏡面部を含み、部分楕円鏡面部の一方の焦点と部分楕円鏡面部の他方の焦点とを結ぶ長軸線が、反射鏡面部に対して、適宜、所望の角度で交差するように、部分楕円鏡面部と第1の反射鏡面部とが接続される、電気コンロである。
請求項2にかかる本願発明は、請求項1にかかる発明に従属するものであって、被加熱体の下方に配置され、第1の反射鏡面部で反射されない電熱要素から輻射された熱線を被加熱体の下側に集熱する第2の反射鏡面部をさらに含む、電気コンロである。
請求項3にかかる本願発明は、請求項2にかかる発明に従属するものであって、部分楕円鏡面部は、上下方向に2つに分離可能となる上側部および下側部を含み、電熱要素が部分楕円鏡面部の上側部に支持され、部分楕円鏡面部の下側部と第1の反射鏡面部とが一体的に配設される、電気コンロである。
請求項4にかかる本願発明は、請求項1〜請求項3のいずれかにかかる発明に従属するものであって、鏡面部および第1の反射鏡面部の少なくとも熱線が当たる面に形成される劣化防止皮膜をさらに含む、電気コンロである。
請求項5にかかる本願発明は、請求項1〜請求項4のいずれかにかかる発明に従属するものであって、部分楕円鏡面部の下側部、第1の反射鏡面部および第2の反射鏡面部の少なくとも熱線が当たる面には、耐熱性を有し、且つ、熱線の反射を妨げない保護部材が着脱自在に配置される、電気コンロである。
請求項1にかかる本願発明の電気コンロでは、電熱要素から輻射された熱線が、鏡面部の部分楕円鏡面部で反射される。部分楕円鏡面部で反射された熱線は、第1の反射鏡面部の作用により反射され、熱線を被加熱体の下側に集熱されるので、被加熱体を加熱させることが可能となる。また、部分楕円鏡面部の長軸線と反射鏡面部との交差角度を適宜、所望の角度に設定することによって、被加熱体の大きさに応じて、被加熱体の下側への熱線の照射角度が適宜変更可能となる。つまり、電気コンロの設計の自由度が大きいものとなる。また、被加熱部の直下から外れたところに電熱要素が配設されるため、例えば被加熱部に魚や肉等の被加熱物が配置された場合、肉汁や油分等の被加熱物の汚染物が電熱要素に付着する恐れがほとんどない。そのため、電熱要素に付着した汚染物の燃焼による煙の発生が極力抑えられる。
請求項2にかかる本願発明の電気コンロでは、特に、被加熱体の下方に配置される第2の反射鏡面部をさらに含むため、第2の反射鏡面部が第1の反射鏡面部で反射されない電熱要素から輻射された熱線を被加熱体の下側に集熱する。そのため、電熱要素から輻射された熱線は、ロスなく、効率よく被加熱体に照射される。つまり、第2の反射鏡面部は、より一層熱効率を高めるための機能を有している。
請求項3にかかる本願発明の電気コンロでは、特に、部分楕円鏡面部が上下方向に2つに分離可能となる上側部および下側部を含み、電熱要素が部分楕円鏡面部の上側部に支持されているので、電熱要素を支持する部分楕円鏡面部の上側部と、第1の反射鏡面部と一体的に形成された部分楕円鏡面部の下側部とを分離させることが可能となる。したがって、電熱要素の周辺に位置する部分楕円鏡面部の下側部も容易に清掃することが可能となる。
請求項4にかかる本願発明の電気コンロでは、特に、鏡面部および第1の反射鏡面部の少なくとも熱線が当たる面に劣化防止皮膜が形成されているので、魚や肉等の被加熱体が加熱された場合、肉汁や油分等の被加熱体の汚染物が、鏡面部および第1の反射鏡面部の少なくとも熱線が当たる面に付着しても、劣化防止皮膜によって、その表面の劣化が防止され、延いては、その表面の反射効率の低下が防止される。
請求項5にかかる本願発明の電気コンロでは、特に、部分楕円鏡面部の下側部、第1の反射鏡面部および第2の反射鏡面部の少なくとも熱線が当たる面に、耐熱性を有し、且つ、熱線の反射を妨げない保護部材が着脱自在に配置されているので、魚や肉等の被加熱体が加熱された場合、肉汁や油分等の被加熱体の汚染物が、部分楕円鏡面部の下側部、第1の反射鏡面部および第2の反射鏡面部の少なくとも熱線が当たる面に付着することが防止される。
請求項1にかかる本願発明によれば、煙の発生自体を極力抑えることができ、且つ、小型化が図られ、一般家庭でも調理用に気軽に使えると共に、設計の自由度を大きくすることができる、電気コンロが得られる。また、請求項2にかかる本願発明によれば、それに加えて、熱効率をより一層向上させることができる、電気コンロが得られる。さらに、請求項3にかかる本願発明によれば、清掃が簡単にできる、電気コンロが得られる。また、請求項4にかかる本願発明によれば、肉汁や油分等の被加熱体の汚染物が、鏡面部および第1の反射鏡面部の少なくとも熱線が当たる面に付着しても、その表面の劣化を防止することができる、電気コンロが得られる。さらに、請求項5にかかる本願発明によれば、部分楕円鏡面部の下側部、第1の反射鏡面部および第2の反射鏡面部の少なくとも熱線が当たる面に、肉汁や油分等の被加熱体の汚染物が付着することを防止することができる、電気コンロが得られる。
本願発明の上述の目的、その他の目的、特徴および利点は、図面を参照して行う以下の発明の実施の形態の詳細な説明から一層明らかとなろう。
[図1]本願発明にかかる実施の形態の一例を示す斜視図解図である。
[図2]図1の線A−Aにおける断面図解図である。
[図3]図2の線B−Bにおける矢視図解図である。
[図4]図2の線C−Cにおける矢視図解図である。
[図5]図2の要部拡大図解図である。
[図6]図1〜図5で示した実施の形態にかかる電気コンロを用いて被加熱体を加熱したときの電熱要素から輻射された熱線の反射経路を示す説明図解図である。
[図7]本願発明にかかる実施の形態の他の例を示す斜視図解図である。
[図8]図7に示す実施の形態の平面図解図である。
[図9]図8の線D−Dにおける矢視図解図である。
[図10]図8の線E−Eにおける矢視図解図である。
[図11]図7〜図10で示した実施の形態にかかる電気コンロの電熱要素の保持構造の一例を示す要部拡大図解図であって、図11(A)は、電熱要素を支持アームで保持・支持した状態を示す要部拡大図解図であり、図11(B)は、図11(A)に示した矢印Fの方向から見た矢視図解図である。
[図12]図11で示した状態から電熱要素の支持アームによる保持・支持を解除した状態を示す要部拡大図解図であって、図12(A)は、その要部拡大図解図であり、図12(B)は、図12(A)に示した矢印Gの方向から見た矢視図解図である。
符号の説明
10,100 電気コンロ
12a,12b 鏡面部
16a,16b 部分楕円柱面部
18a,18b 部分楕円柱面部の上側部
20a,20b 部分楕円柱面部の下側部
22a,22b 第1の反射鏡面部
24a,24b 反射面本体
26 保持部材
28 上側保持プレート
30 下側保持プレート
32a,32b シーズヒータ
34 支持部材
36 挟持部
38 連結片
40 突出片
42 貫通孔
44 固着手段
46a,46b,50a,50b,146,150 フランジ片
48a,48b,148 凸部
52a,52b,152 凹部
54 第2の反射鏡面部
54a,54b 反射面
56 酸化促進用触媒皮膜
58 保護部材
60 敷き部材
62 被調理物
70 支持部
72 支持ベース
74,76 支持ブラケット
78 支持アーム
80 回動ブラケット
82 軸部
116 部分楕円回転体面部
118 部分楕円回転体面部の上側部
120 部分楕円回転体面部の下側部
F1a,F1b,F2a,F2b 焦点
煙の発生自体を極力抑えることができ、且つ、小型化が図られ、一般家庭でも調理用に気軽に使えると共に、熱効率をより一層向上させることができ、且つ、設計の自由度を大きくすることができ、その上、簡単に清掃することも可能な電気コンロを少ない部品点数で実現した。
図1は、本願発明にかかる実施の形態の一例を示す斜視図解図であり、図2は、図1の線A−Aにおける断面図解図である。図3は、図2の線B−Bにおける矢視図解図であり、図4は、図2の線C−Cにおける矢視図解図である。図5は、図2の要部拡大図解図である。
本実施形態の電気コンロ10は、2つの鏡面部12aおよび12bを含む。2つの鏡面部12aおよび12bは、長さ方向を有する断面楕円弧形のプレート体に形成されている。2つの鏡面部12aおよび12bは、図1で見れば、それらの開放部14aおよび14bが互いに向かい合うように、所望の間隔を隔てて平行に対向して配置されている。2つの鏡面部12aおよび12bは、該鏡面部12a,12bの長さ方向に水平に直交する方向に間隔を隔てて配置されている。
2つの鏡面部12aおよび12bは、同じ構造を有するので、一方の鏡面部12aについてのみ詳細に説明し、他方の鏡面部12bの詳細な説明については割愛する。
鏡面部12aは、たとえば図6に示すように、部分楕円鏡面部として、たとえば部分楕円柱面部16aを含む。部分楕円柱面部16aは、焦点F1aおよび焦点F2aを有する。部分楕円柱面部16aは、楕円柱面の一部分の面で構成されている。この場合、部分楕円柱面部16aは、たとえば図6に示すように、楕円柱面αの一部分の曲面aで構成されるものである。
この場合、部分楕円柱面部16aは、上下方向に2つに分離可能となる上側部18aおよび下側部20aを有する。つまり、上側部18aの部分楕円柱部と下側部20aの部分楕円柱部とで、部分楕円柱面部16aが構成されている。
部分楕円柱面部16aの下側部20aには、第1の反射鏡面部22aが一体的に配設されている。第1の反射鏡面部22aは、反射面本体24aを含み、反射面本体24aは、たとえば平坦なプレート状に形成されている。第1の反射鏡面部22aは、後述するシーズヒータ32aおよび32bの下方に配置される。
同様にして、他方の鏡面部12bは、上下方向に2つに分離可能となる上側部18bおよび下側部20bを有する部分楕円柱面部16bを含み、部分楕円柱面部16bの下側部20bには、第1の反射鏡面部22bが一体的に配設されている。部分楕円柱面部16bは、たとえば図6に示すように、焦点F1bおよび焦点F2bを有し、楕円柱面βの一部分の曲面bで構成されるものである。
さらに、2つの鏡面部12aおよび12bは、その長さ方向の一端側および他端側が、それぞれ、図1,図3に示すように、保持部材26によって連結・保持されている。保持部材26は、上側保持プレート28および下側保持プレート30を含む。上側保持プレート28により、第1の鏡面部12aの上側部18aと第2の鏡面部12bの上側部18bとが連結・保持され、下側保持プレート30により、第1の鏡面部12aの下側部20aと第2の鏡面部12bの下側部20bとが連結・保持されている。
一方、2つの鏡面部12aおよび12bの内側には、それぞれ、電熱要素として、たとえばシーズヒータ32aおよび32bが配置されている。シーズヒータ32aは、鏡面部12aの内側において、部分楕円柱面部16aの一方の焦点F1a付近に配置されている。また、シーズヒータ32bは、鏡面部12bの内側において、部分楕円柱面部16bの一方の焦点F1b付近に配置されている。この電気コンロ10では、たとえば図6に示すように、シーズヒータ32aおよび32bが被加熱体(被調理物62)の直下から外れたところに配設される。
シーズヒータ32aおよび32bは、それぞれ、たとえば図2,図3,図4および図5に示すように、その長さ方向の両端側が、2つの支持部材34によって、上下方向から挟持され、支持されている。各支持部材34は、それぞれ、所定の長さを有する断面円弧形樋状の挟持部36を含み、挟持部36周方向の両端部には、たとえば図3に示すように、平面視矩形の連結片38が形成されている。挟持部36の長さ方向の一端側には、たとえば図1,図3に示すように、断面円弧形樋状の突出片40が形成されている。挟持部36、連結片38および突出片40は、一体的に形成されている。
一方、2つの鏡面部12a,12bの保持部材26,26には、それぞれ、その長さ方向の両側に、互いに対向するたとえば円形の貫通孔42が設けられる。貫通孔42は、上側保持プレート28の長さ方向の両側に設けられる。
シーズヒータ32aおよび32bは、それぞれ、対向する上側保持プレート28,28の貫通孔42間に挿通される。そして、シーズヒータ32aおよび32bの長さ方向の両端側は、それぞれ、支持部材34の挟持部36で上下方向から挟持される。さらに、上下に対向する連結片38がボルト,ビス等の固着手段44により固着される。この場合、上側保持プレート28,28の外側には、貫通孔42,42から支持部材34の突出片40,40が突き出るように、支持部材34によりシーズヒータ32aおよび32bが支持されている。
次に、2つの鏡面部12aおよび12bがそれぞれ上下方向に2つに分離可能となる構造について、たとえば図1,図2および図5を参照しながら説明する。
部分楕円柱面部16a,16bの上側部18a,18bの下面には、それぞれ、外方に突出するフランジ片46a,46bが連接されている。フランジ片46a,46bは、それぞれ、下方に突き出る断面U字状の凸部48a,48bを有する。一方、部分楕円柱面部16a,16bの下側部20a,20bの上面には、それぞれ、外方に突出するフランジ片50a,50bが連接されている。フランジ片50a,50bは、それぞれ、上記した凸部48a,48bが載置・係合される凹部52a,52bを有する。そして、フランジ片50a,50bの上面の凹部52a,52bの上に、フランジ片46a,46bの凸部48a,48bが載置・係合されることによって、部分楕円柱面部16a,16bは上下方向に2つに分離可能となる。
部分楕円柱面部16a,16bの上側部18a,18bとフランジ部46a,46bとが、ステンレス等の金属材料で一体的に形成され、部分楕円柱面部16a,16bの下側部20a,20bとフランジ部50a,50bと第1の反射鏡面部22a,22bとが、その表面に鏡面状態が形成されるステンレス等の金属材料で一体的に形成されている。この場合、たとえばステンレン板を板金作業等で折り曲げ加工されることにより形成される。また、ステンレス板に変えて、たとえば銅板あるいは鉄板の表面にめっき等の方法により鏡面処理が施されたものを適宜用いてもよい。
また、電熱要素としては、シーズヒータ32aおよび32b以外にも、たとえば遠赤外線を多く放射する炭化珪素ヒータ等のセラミックヒータを用いてもよい。シーズヒータ32aおよび32bは、低電力用として用いられ、炭化珪素ヒータは、高電力用として用いられる。なお、電熱要素には、遠赤外線ヒータも適宜用いられ得る。
本実施形態の電気コンロ10では、たとえば図1,図2および図6に示すように、2つの鏡面部12aおよび12bの間に、たとえば断面三角形状の第2の反射鏡面部54が配置されている。第2の反射鏡面部54は、たとえば曲率の大きい曲面からなる2つの反射面54aおよび54bを含む。一方の反射面54aは、一方の鏡面部12aの開放部14aと対向するように配置され、他方の反射面54bは、他方の鏡面部12bの開放部14bと対向するように配置されている。第2の反射鏡面部54は、上記した部分楕円柱面部16a,16bおよび第1の反射鏡面部22a,22bなどの形成方法と同様の方法で形成されている。
また、この電気コンロ10では、鏡面部12a,12bおよび第1の反射鏡面部22a,22bの少なくとも熱線があたる面に、劣化防止皮膜として、たとえば酸化促進用触媒皮膜56が形成されている。この場合、部分楕円柱面部16a,16bの上側部18a,18bおよび下側部20a,20bの内側面と、第1の反射鏡面部22a,22bの内側面と、第2の反射鏡面部54の反射面54a,54bの表面とに、白金および酸化チタン等の酸化促進用触媒皮膜56が形成されている。
さらに、この電気コンロ10では、たとえば図6に示すように、部分楕円柱面部16a,16bの下側部20a,20b、第1の反射鏡面部22a,22bおよび第2の反射鏡面部54の反射面54a,54bの少なくとも熱線が当たる面には、耐熱性を有し、且つ、熱線の反射を妨げない保護部材58が被覆されるように配置されている。この場合、保護部材58としては、取替えが容易で熱線反射率の高い材料で形成された、たとえばアルミ箔が用いられている。また、部分楕円柱面部16a,16bの下側部20a,20bおよび第1の反射鏡面部22a,22bに被覆される保護部材58は、耐熱性を有する基材の表面にアルミ箔を形成したものが一体的に形成されている。なお、保護部材58としては、たとえば熱線通過率が高く、且つ、耐熱性に優れたシート状の耐熱ガラスを適宜用いるようにしてもよい。
この電気コンロ10では、たとえば図6に示すように、一方の鏡面部12aおよびそれと対向する他方の鏡面部12bにおいて、シーズヒータ32aの中心およびシーズヒータ32bの中心を結ぶ線と、一方の部分楕円柱面部16aの長軸線との角度Xが、たとえば0〜90度の範囲に適宜設定されている。
さらに、部分楕円柱面部16aの長軸線と第1の反射鏡面部22aとの角度Yは、たとえば20〜70度の範囲に適宜設定されている。第1の反射鏡面部22aが曲面の場合には、その曲面の一部と部分楕円柱面部16aの長軸線との角度がたとえば20〜70度の範囲に適宜設定されている。
また、この電気コンロ10では、特に、図1,図2および図6に示すように、第2の反射鏡面部54の中心線を中心にして、2つの鏡面部12a,12bおよび第1の反射鏡面部22a,22bが左右対称に配置される構成となっている。
図1〜図6に示した電気コンロ10では、2つの鏡面部12aおよび12bの上端間に、たとえば金網ないし金格子等の敷き部材60が載置される(図6参照)。敷き部材60の上には、被加熱体として、たとえば肉および魚等の被調理物62が載置される。
この電気コンロ10では、シーズヒータ32a,32bが被調理物62の直下から十分離れた位置に配置されているので、被調理物62から出た肉汁,油分等の汚染物が付着することが殆ど無く、そのため、煙の発生も極力抑えられる。したがって、電気コンロ10では、魚や肉を焼く調理の時に発生する煙の発生それ自体を極力抑えることにより、煙の回収装置が不要となり一般の家庭でも手軽に使うことができる。そのため、煙を発生させることなく焼肉や焼魚の調理が可能となる。この場合、座敷等の従来のように換気装置が整った場所以外でも調理が可能となる。なお、電熱要素として、たとえば炭化珪素ヒータを用いた場合には、熱線に多くの遠赤外線を含むので、調理食材内部まで加熱する事ができ、内部の水分を保ったまま表面を適度に焦がす調理も可能となる。
この電気コンロ10では、シーズヒータ32a,32bから輻射された熱線が、部分楕円柱面部16a,16bで反射される。部分楕円柱面部16a,16bで反射された熱線は、第1の反射鏡面部22a,22bにより反射され、熱線を敷き部材60の下側に集熱されるので、被調理物62を加熱させることができる。また、部分楕円柱面部16a,16bの長軸線と第1の反射鏡面部22a,22bとの交差角度(図6のY)を適宜、所望の角度に設定することによって、被調理物62の大きさに応じて、言い換えると、敷き部材60の大きさに応じて、敷き部材60の下側への熱線の照射角度を適宜変更することができる。
すなわち、この電気コンロ10では、たとえば図1で言うと、対向する2つの部分楕円柱面部16a,16b間の幅方向の間隔、あるいは、敷き部材60および第1の反射鏡面部22a,22b間の高さ方向の間隔などを適宜設定することが可能となり、設計の自由度が大きいものとなる。
また、この電気コンロ10では、特に、被調理物62の下方に配置される第2の反射鏡面部54の反射面部54a,54bを有するので、第2の反射鏡面部54の反射面部54a,54bが、第1の反射鏡面部22a,22bの反射面本体24a,24bで反射されないシーズヒータ32a,32bから輻射された熱線を被調理物62の下側に集熱する。そのため、シーズヒータ32a,32bから輻射された熱線は、ロスなく、効率よく被調理物62が載せられた敷き部材60に照射される。すなわち、第2の反射鏡面部54の反射面部54a,54bは、より一層熱効率を高めるための機能を有するものである。
さらに、この電気コンロ10では、特に、2つの部分楕円柱面部16a,16bが、それぞれ、上下方向に2つに分離可能となるように、下側部20a,20bの上に上側部18a,18bが載置・係合された構造を有すると共に、シーズヒータ32a,32bが部分楕円柱面部16a,16bの上側部18a,18bの貫通孔42に挿通され支持されている。そのため、シーズヒータ32a,32bを支持する部分楕円柱面部16a,16bの上側部18a,18bと、第1の反射鏡面部22a,22bと一体的に形成された部分楕円柱面部16a,16bの下側部20a,20bとを分離させることができる。
すなわち、シーズヒータ32a,32bと一緒に部分楕円柱面部16a,16bの上側部18a,18bを、第1の反射鏡面部22a,22bと一体的に形成された部分楕円柱面部16a,16bの下側部20a,20bから簡単に取り外すことができ、交換することも簡単にできる。
したがって、この電気コンロ10では、シーズヒータ32a,32bの周辺に位置する部分楕円柱面部16a,16bの下側部20a,20bも極めて容易に清掃することができる。
また、この電気コンロ10では、加熱された被調理物62より飛び出る肉汁および油分等の汚染物が、部分楕円柱面部16a,16bの上側部18a,18bおよび下側部20a,20bの内側面、第1の反射鏡面部22a,22bの内側面、および、第2の反射鏡面部54の反射面54a,54bの表面などに付着したとしても、劣化防止皮膜としてのたとえば酸化促進用触媒皮膜56によって酸化される。そのため、これらの面の劣化が防止され、延いては、それらの面の反射効率が低下することを防止できる。
図7は、本願発明にかかる実施の形態の他の例を示す斜視図解図であり、図8は、図7に示す実施の形態の平面図解図である。図9は、図8の線D−Dにおける矢視図解図であり、図10は、図8の線E−Eにおける矢視図解図である。本実施の形態の電気コンロ100は、上述した実施の形態の電気コンロ10と比べて、特に、鏡面部を構成する部分楕円鏡面部の構造と、電熱要素の構造と、第1の反射鏡面部の構造と、第2の反射鏡面部の構造とが相違する。
すなわち、上述した実施の形態にかかる電気コンロ10では、鏡面部12a,12bが、それぞれ、たとえば図1に示すように、部分楕円鏡面部として、たとえば部分楕円柱面部16a,16bで形成されているが、図7〜図10に示す電気コンロ100では、鏡面部112を構成する部分楕円鏡面部が、1つの部分楕円回転体面部116で形成されている。また、電熱要素は、たとえば円環状の1つのシーズヒータ132で形成されている。さらに、第1の反射鏡面部122の反射面本体124は、たとえば円板状に形成されている。さらに、第2の反射鏡面部154は、たとえば円錐状に形成されている。
この電気コンロ100では、電気コンロ10と同様に、部分楕円回転体面部116は、上下方向に2つに分離可能となる上側部118および下側部120を有し、上側部118の部分楕円回転体面部と下側部120の部分楕円回転体面部とで、部分楕円回転体面部116が構成されている。この場合、フランジ片150の上面の凹部152の上に、フランジ片146の凸部148が載置・係合されることによって、部分楕円回転体面部116の上側部118および下側部120は上下方向に2つに分離可能となる。
また、この電気コンロ100では、円環状のシーズヒータ132がたとえば図8,図9および図10に示すように、たとえば4つの支持部70で支持されている。4つの支持部70は、シーズヒータ132の周方向に略等間隔に配置されている。4つの支持部70は、同じ構造を有するので、1つの支持部70について、特に、たとえば図11および図12を参照しながら説明する。
すなわち、支持部70は、たとえば偏平C字状の支持ベース72を含む。支持ベース72は、シーズヒータ132の上側に当接されるように配置されている。支持ベース72の長手方向の一端側および他端側は、それぞれ、支持ブラケット74および76によって、部分楕円回転体面部116の上側部118の上端側および下端側に取り付けられている。また、一方の支持ブラケット76には、その先端部に、支持アーム78が回動自在に配設されている。支持アーム78は、回動ブラケット80の先端部に固着されている。回動ブラケット80は、ボルト,ピン等の軸部82により支持ブラケット76に回動自在に支持されている。そのため、支持アーム78は、回動ブラケット80を回動させることによって、それに連動して回動自在となる。
この電気コンロ100を用いて被加熱体(被調理物62)を加熱したときの電熱要素(シーズヒータ132)から輻射された熱線の反射経路は、たとえば図6で説明した電気コンロ10の場合と略同様である。さらに、この電気コンロ100においても、先に説明した電気コンロ10と同様の作用・効果を有するものである。
本願発明にかかる電気コンロは、輻射熱により被加熱体を加熱するもので、例えば魚および肉その他の食材等を調理するのに用いて好適なものである。

Claims (5)

  1. 被加熱体の直下から外れたところに配設される電熱要素、
    前記電熱要素から輻射された熱線を反射させる鏡面部、および
    前記電熱要素の下方に配置され、前記鏡面部で反射された熱線を前記被加熱体の下側に集熱する第1の反射鏡面部を含み、
    前記鏡面部は、前記電熱要素の付近に一方の焦点を有し、前記電熱要素から輻射された熱線を反射させる部分楕円鏡面部を含み、
    前記部分楕円鏡面部の前記一方の焦点と前記部分楕円鏡面部の他方の焦点とを結ぶ長軸線が、前記反射鏡面部に対して、適宜、所望の角度で交差するように、前記部分楕円鏡面部および前記第1の反射鏡面部が接続される、電気コンロ。
  2. 前記被加熱体の下方に配置され、前記第1の反射鏡面部で反射されない前記電熱要素から輻射された熱線を前記被加熱体の下側に集熱する第2の反射鏡面部をさらに含む、請求項1に記載の電気コンロ。
  3. 前記部分楕円鏡面部は、上下方向に2つに分離可能となる上側部および下側部を含み、
    前記電熱要素が前記部分楕円鏡面部の上側部に支持され、前記部分楕円鏡面部の下側部と前記第1の反射鏡面部とが一体的に配設される、請求項1または請求項2に記載の電気コンロ。
  4. 前記鏡面部および前記第1の反射鏡面部の少なくとも前記熱線が当たる面に形成される劣化防止皮膜をさらに含む、請求項1〜請求項3のいずれかに記載の電気コンロ。
  5. 前記部分楕円鏡面部の下側部、前記第1の反射鏡面部および前記第2の反射鏡面部の少なくとも前記熱線が当たる面には、耐熱性を有し、且つ、前記熱線の反射を妨げない保護部材が着脱自在に配置される、請求項1〜請求項4のいずれかに記載の電気コンロ。
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