JP3824525B2 - 電気化学式窒素酸化物センサ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、気体状窒素酸化物を検出、測定するための電気化学式センサ、特に電解質として、比較的低温でイオン性液体となる常温溶融塩を用いる電気化学式センサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、大気汚染物質である窒素酸化物濃度の簡易測定に適したセンサ技術として、各種方式のものが提案されている。それらを大別するならば、酸化物半導体式と電気化学式とがある。また、電気化学式センサは、電気化学系の構成別にみると、(A)水溶液電解液系と(B)固体電解質系とに、測定方式別にみると、(イ)電圧検出式と(ロ)電流検出式とに、それぞれ分類することができる。
水溶液電解液系センサは、通常、硫酸水溶液を電解液とし、一対のガス拡散電極を配した電気化学系から構成されている。ガス拡散電極としては、白金等の触媒を担持したカーボン粉末をポリテトラフルオロエチレン等の結着剤で結着してなる多孔性電極が採用されている。窒素酸化物の検出原理のうち、NOの検出は、次の反応に基づいている。
【0003】
【化1】
検出極:NO+H2O → NO2+2H++2e- (1)
対 極:1/2O2+2H++2e-→ H2O (2)
全反応:NO+1/2O2→ NO2 (3)
【0004】
また、NO2の検知には、次の反応を利用している。
【0005】
【化2】
検出極:NO2+2H++2e- → NO+H2O (4)
対 極:NO+H2O → NO2+2H++2e- (5)
【0006】
基準極としては、空気中の酸素が関与した次の反応を利用するのが普通である。
【0007】
【化3】
【0008】
また、測定方法としては、(6)式による電位を基準にしたしかるべき電位を、測定極に印加した際に、測定極と対極との間に流れる電流を測定し、その多寡によってNOもしくはNO2の濃度を知るという方法が一般的である。
【0009】
固体電解質を利用する窒素酸化物センサは、β−アルミナあるいはナシコン(Na3Zr2Si2PO12)のようなナトリウムイオン電導体もしくはリシコンその他のリチウムイオン電導体等の固体電解質とナトリウムもしくはリチウムの硝酸塩、亜硝酸塩もしくは両者の混合物からなる補助相との組み合わせを基本とする電気化学系から構成されたものが提案されている(特開平4−142455号公報、特開平5−288710号公報)。すなわち、この型のセンサは、例えば
検知ガス、空気/Au(検知極)/NaNO3(NaNO2)/ナシコン/Au(対極)、空気検知ガス、空気/Au(検知極)/ナシコン/NaNO3(NaNO2)/Au(対極)、空気のような構成となる。電極としての金(Au)および補助相は、固体電解質に何らかの方法で塗着し、焼成することによって固着される。これらの系において、補助相材料として、NaNO3を用いる場合には、200〜250℃の作動温度下で、次に示す反応式に基づいた一種の濃淡電池が形成され、検知極−対極間の電位差を測定することにより、NO2の濃度を知ることができる。
【0010】
【化4】
【0011】
また、この系で電流検出型センサを構成する場合には、検知極では(7)式の左辺→右辺の反応になり、対極では、右辺→左辺の反応になると考えられる。なお、この電流検出方式を採用する際には、対極側に補助相としてのNaNO3を配設するのが普通である。
【0012】
補助相として、NaNO2を用い、NO2を検知する場合には、補助相を対極側に配設し、次の反応を利用した電流検出型とするのが、特に検出感度を向上させる上で効果的とされている(N.Miura et al, Sensors and Actuators B 49(1998)101−109)。
【0013】
【化5】
検知極:NO2+Na++e-→NaNO2 (10)
対 極:NaNO2→NO2+Na++e- (11)
【0014】
これら、(7)〜(11)式から理解されるように、補助相としての硝酸ナトリウム(NaNO3)あるいは亜硝酸ナトリウム(NaNO2)は、補助電極としての役割を荷っている。検知方法としては、NO2の濃淡電池の電位差を検出する方式と一定の電圧を印加した際に流れる電流を検出する方式とが提案されている。また、この構成によって、NOを検知する場合には、検知極にしかるべき触媒層を固着させることによって、NOを一旦NO2にまで酸化させ、そのNO2を検知するという方法が提案されている。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
従来の電気化学式窒素酸化物センサには、依然としてさまざまな問題があり、そのために、ひろく実用に供されているとはいい難い。
【0016】
水溶液系電解液を用いたセンサは、作動温度が常温であるため、高温燃焼排ガス中の窒素酸化物を直接検知するためには、適していない。また、硫酸水溶液電解液においては、検知ガス雰囲気の湿度の変動に伴って、水分の吸収と蒸発が起こり、そのために電解液部体積の変動が起こるという問題がある。
【0017】
一方、固体電解質型センサの場合には、補助相としてのNaNO3あるいはNaNO2相と電極および固体電解質との一体密着性が、長期の作動中には、劣化するという問題がみられる。これは、これらの補助相成分がセンサの作動の間に、消費されたり、生成するために、その体積が変化するからである。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上述のような従来の水溶液系電解液および固体電解質を用いる電気化学式窒素酸化物センサにみられる問題点を解決しようとするものであり、その最大の特徴は電解質としていわゆる常温溶融塩を採用した点にある。
詳しくは、本発明の電気化学式窒素酸化物センサの特徴構成は、
窒素含有芳香族カチオンもしくは脂肪族オニウムカチオンとフッ素含有アニオンとから構成される溶融塩に、リチウムイオンとフッ素含有アニオンとから構成されるリチウム塩を溶解させたリチウムイオン電導性液体を電解液とし、硝酸リチウムもしくは亜硝酸リチウムを主体とする補助相を、ガス拡散電極からなる検知極および対極の片方もしくは双方に対し、前記電解液の側に一体に接合した電極−補助相接合体を備えてなることにある。
【0019】
また、前記窒素含有芳香族カチオンがアルキルイミダゾリウムイオンもしくはアルキルピリジニウムイオンであること、前記脂肪族オニウムカチオンが、脂肪族4級アンモニウムイオン、脂肪族スルホニウムイオンもしくはそれらの誘導体イオンであること、前記フッ素含有アニオンが、ホウフッ化物イオン、リンフッ化物イオンもしくはトリフルオロスルホニルイミドイオンであること、前記リチウム塩が、ホウフッ化リチウム、リンフッ化リチウムもしくはトリフルオロスルホニルイミド酸リチウムであることが好ましい。
さらに、前記補助相が金属もしくはポリマーからなる多孔性シートの孔中に硝酸リチウムもしくは亜硝酸リチウムを充填した構造を有することが好ましい。
【0020】
〔作用効果〕
本発明は、要するに、従来公知の補助相を有する固体電解質型窒素酸化物センサにおいて、固体電解質の代わりに、常温溶融塩を構成要素とする電解液を用いるとともに、補助相の構造を含めたセンサ構成の最適化を図ったものである。
【0021】
常温溶融塩は、常温において液体で、しかもイオン電導性を有する塩であり、近年10-3〜10-1S/cmといったかなり高い比イオン電導度を示すものが発見されている。最近の常温溶融塩は、空気中で安定、不燃性、不揮発性、高耐熱性(200〜250℃)、広い電位窓(4〜6Vでも分解しない)といった特長をもっている。
代表的な常温溶融塩は、アルキルイミダゾリウムイオンおよびアルキルピリジニウムイオンのような窒素含有芳香族カチオンと各種アニオンとの組み合わせからなる塩、あるいは脂肪族4級アンモニウムイオン、脂肪族スルホニウムイオンなどの脂肪族オニウムカチオンとトリフルオロスルホニルイミドアニオンとから構成される塩などが知られている(R.Hagiwara,Y.Ito, J. Fluorine Chem.,105(2000)221)。
【0022】
本願発明者は、このような常温溶融塩を窒素酸化物センサに適用するにあたっては、従来の固体電解質型センサの固体電解質を常温溶融塩に単に置き換えるだけでは首尾良くいかず、すくなくとも次の要件を満たすことが必須であるという知見を得た。
(1)補助相材料である硝酸塩もしくは亜硝酸塩のカチオンと常温溶融塩系電解液の移動カチオンとが同一であり、かつ補助相材料が電解液に溶解しないこと。(2)補助相材料を電極に固着させる際、固体電解質型センサの場合に採用されている焼成法以外の方法および構造を採用すること。
【0023】
まず、常温溶融塩単独では、上述の(1)の要件を満たすことはできない。これに対して、本願発明者は、常温溶融塩にリチウムのホウフッ化物(LiBF4)、リンフッ化物(LiPF6)、トリフルオロスルホニルイミド塩の如きイオン半径が大きなアニオンからなる塩を溶解させたリチウムイオン導電性の電解液を選択すれば、イオン半径の小さなアニオンからなるリチウムの硝酸塩および亜硝酸塩はこの電解液にほとんど溶解しないことを発見した。本発明はまず、この発見にもとづいてなされた。
【0024】
【発明の実施の形態】
本発明にかかる基本的なセンサ構成は、
主として電圧検出式 : 検知極/補助相/常温溶融塩電解液/対極
主として電流検出式 : 検知極/常温溶融塩電解液/補助相/対極
のようになる。検知極および対極は水溶液電解液型センサに利用されている従来公知のガス拡散電極から構成され、硝酸リチウムもしくは亜硝酸リチウムを主体とする補助相は、検知極あるいは対極に一体に接合されている。 なお、補助相の形成方法としては、本発明のように高温での処理が好ましくないガス拡散電極を適用する場合には、固体電解質型センサの場合のような焼き付け法を採用することは不可能である。
【0025】
ガス拡散電極−補助相結合体を製造する方法としては、ガス拡散電極と補助相とを二重層にする方法とガス拡散電極の中に補助相材料を一体に混入させる方法が有効である。二重層結合体を製造する際には、ガス拡散電極の片面に補助相材料粉末単独かしかるべきバインダーとの混合物を直接分散させるか、あらかじめシート状にしたものを加圧一体化するのがよい。
【0026】
シート状補助相は、補助相材料とバインダーとの混合物から形成するか、金属もしくはポリマー製多孔性シートの孔中に補助相材料を保持させることによって形成するのがよい。一方、補助相材料を混入させたガス拡散電極は、電極を製作する際、あらかじめ電極材料と補助相材料とを混合すればよい。
【0027】
ひとつのセンサを電圧検出式および電流検出式の双方で、作動させる場合には、補助相を検知極および対極の双方に接合してもよい。常温溶融塩電解液としては、常温溶融塩にリチウム塩を溶解させたリチウムイオン電導性の電解液を使用する。
【0028】
このような構成のセンサにおける電極反応は、前述のナシコンを用いた固体電解質型センサの場合((7)式〜(11)式)とNa+イオンがLi+イオンに置き換わる以外は全く同様となる。センサ構成も、基本的には、従来の固体電解質を用いる場合の構成と類似しているが、電解質が液体であるため、補助相体積の電極反応に随伴する変動を吸収することが可能となり、補助相と電極あるいは固体電解質との剥離といった問題を回避できるという点において、その効果が絶大である。また、常温溶融塩電解液は、雰囲気中の水分を吸収しないことに加えて、一般に200〜250℃といった比較的高温下でも安定であることが、硫酸水溶液を電解液とする場合の欠点を除去する上で、効果的である。
【0029】
本発明において、使用し得る常温溶融塩のカチオンは、アルキルイミダゾリウムイオンおよびアルキルピリジニウムイオンに代表される窒素含有芳香族カチオンと脂肪族4級アンモニウムイオン、脂肪族スルホニウムイオンに代表される脂肪族オニウムカチオンである。
【0030】
アルキルイミダゾリウムイオンとしては、具体的には1−エチル−3−メチルイミダゾリウムイオンが最適である。脂肪族4級アンモニウムイオンの具体例(H.Matsumoto et al., Chemical Letters,(2000)923)としては、センサの作動温度が厳密に常温に限定される場合には、塩の融点が約20℃のトリメチルプロピルアンモニウムイオンおよびトリメチル−n−オクチルアンモニウムイオンが好適であるが、その外、作動温度が常温よりも高く設定される場合には、常温より若干融点の高いトリメチルアリルアンモニウム系、トリメチルプロパギルアンモニウム系、トリメチルエチルアンモニウム系、トリメチルアンモニウム系なども使用することが可能である。
【0031】
また、この物質の誘導体であるアルコシキ基を有する物質、例えばメトキシメチルトリメチルアンモニウム系も融点が約5℃と低いために、高い比イオン電導度を示し、すぐれた材料である。脂肪族スルホニウム系カチオン(H.Matsumoto et al., Chemical Letters,(2000)1430)としては、具体的には、トリエチルスルホニウムイオンおよびトリブチルスルホニウムイオンがその塩の融点が比較的低く、使用可能である。以上の具体例は、一例であって、本発明はこれらの物質に限定されるものではない。
【0032】
常温溶融塩のアニオンとしては、ホウフッ化イオン(BF4 -)、リンフッ化イオン(PF6 -)、トリフルオロスルホニルイミドイオンのようにイオン半径の相対的に大きなフッ素含有系イオンが有効である。ただし、脂肪族オニウムカチオン系の場合には、トリフルオロスルホニルイミドアニオンを用いないと常温溶融塩にならない。常温溶融塩に溶解させるリチウム塩としては、両者のアニオンが同一のものを用いることが望ましい。
【0033】
【実施例】
〔実施例1〕
図1に本発明の一実施例にかかる電気化学式窒素酸化物センサ、特に、電圧検出式NO2センサの断面構造略図を示す。1はガス拡散電極からなる検知極、4は検知極1に一体に接合されている補助相である。検知極1は金触媒を担持させたカーボン粉末とバインダーとしてのポリ4フッ化エチレンとの混合物から形成されている。補助相4は多孔性ニッケルシート4aの孔中に補助相材料である硝酸リチウム4bを充填したものである。3は常温溶融塩である1−エチル−3−メチルイミダゾリウムのホウフッ化物に0.5Mのホウフッ化リチウムを溶解させた電解液、2は検知極と同様の構成からなる対極である。1aは検知極1の端子、2aは対極2の端子でありセンサケースに収容されている。尚、電解液は、矢示の電解液注入口より供給する。
【0034】
このような構成によると、前記出力回路5として前記検知極1、対極2間の電位差をガス検知出力として得るものを採用することにより、窒素酸化物の定量が可能となる。
【0035】
上述の窒素酸化物検知装置の25℃におけるNO2ガス濃度の対数と検知極−対極間電圧との間には、図2に示すように、すぐれた直線性がみられた。
【0036】
〔実施例2〕
図3に本発明の一実施例にかかる電気化学式窒素酸化物検知装置を示す。この電気化学式窒素酸化物検知装置は特に、電流検出式のNO検知装置として用いられ、1はガス拡散電極からなる検知極、3は常温溶融塩であるトリメチルプロピルアンモニウムのトリフルオロスルホニウムイミド塩に0.47Mのトリフルオロイミド酸リチウムを溶解させた電解液3aを収容した電解槽、12は多孔性ポリプロピレンシートからなるセパレータである。2は検知極1と同様のガス拡散電極からなる対極であり、その片面には補助相4が一体に接合されている。補助相4は、補助相材料としての亜硝酸リチウム粉末とニッケル粉末との混合物から形成されている。1aは検知極1の電極端子、2aは対極2の電極端子、11は、金線製の照合電極である。
【0037】
このセンサは、照合電極11を基準にして、検知極1の電位を一定に設定しつつ、検知極1と対極2との間に電圧を印加した際の電流を検出することによって、窒素酸化物濃度を知ることができる。この検知装置のNO2濃度と電流との間には、図4に示すように、すぐれた直線性が認められた。
【0038】
〔比較例1〕
一対のガス拡散電極(実施例1に記載するものと同一)と5Mの硫酸水溶液からなる電解液とから構成された従来公知の電気化学式窒素酸化物センサ(A)と本発明実施例1にかかるセンサ(B)とをそれぞれ用意し、30℃、90%(相対湿度)の高湿度環境下での電解液による水分の吸収量およびセンサ特性(0.1ppmNO2における出力)の変動を比較検討した。その結果、30日の作動期間において、硫酸水溶液電解液型センサの水分吸収量は当初の電解液量の11%となり、センサの出力変動値は、15%であったのに対し、溶融塩電解液型センサの水分吸収量は0.1%であり、出力変動値は0.5%であった。一方環境雰囲気を30℃、30%の相対湿度とした場合には、センサ(A)の液量が9%減ったのに対し、センサ(B)の液量は全く変動しなかった。
【0039】
これらの試験結果より、従来の硫酸水溶液電解液型窒素酸化物センサにおいては、環境雰囲気中の湿度の高低によって、水分の吸収または蒸発に伴う電解液量の変動が起こるのに対し、本発明のように、常温溶融塩電解液の採用によって、水分の出入を回避することが可能となるばかりか、常温溶融塩の蒸気圧が低いために、電解液量の低減もほとんどなくなることがわかる。
【0040】
〔比較例2〕
従来公知のナシコンを固体電解質とし、補助相として、NaNO2を用いた固体電解質型センサ(C)と実施例2によるセンサ(D)とを用意し、1ppmNO2雰囲気下(作動温度はセンサ(C)の場合、150℃、センサ(D)の場合、30℃)で連続作動(いずれも電流検知方式 )させた。その結果、図5に示すように、作動150日目において、固体電解質型センサは、その出力が、当初の23%まで低下するとともに、解体調査によれば、固体電解質層と補助相との密着性が大幅に劣化していた。これに対し、本発明にかかるセンサ(D)は、出力変動が0.4%にすぎず、構造上の異常も何ら認められなかった。これらの結果より、本発明は、従来の固体電解質型センサの長期作動中における電極−補助相−固体電解質の相互密着性の低下を防止する上で、極めて大きな効果を奏することがわかる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例にかかる電圧検出型電気化学式窒素酸化物検知装置の断面図
【図2】実施例1による窒素酸化物検知装置の出力特性を示すグラフ
【図3】本発明の一実施例による電流検出型電気化学窒素酸化物検知装置の断面図
【図4】実施例2による窒素酸化物検知装置の出力特性を示すグラフ
【図5】従来型固体電解質検知装置と本発明の実施例2による検知装置との長期作動時における出力変動を比較したグラフ
【符号の説明】
1 検知極
2 対極
3a 電解液
3 電解槽
4 補助相
5 出力回路
Claims (6)
- 窒素含有芳香族カチオンもしくは脂肪族オニウムカチオンとフッ素含有アニオンとから構成される溶融塩に、リチウムイオンとフッ素含有アニオンとから構成されるリチウム塩を溶解させたリチウムイオン電導性液体を電解液とし、硝酸リチウムもしくは亜硝酸リチウムを主体とする補助相を、ガス拡散電極からなる検知極および対極の片方もしくは双方に対し、前記電解液の側に一体に接合した電極−補助相接合体を備えてなることを特徴とする電気化学式窒素酸化物センサ。
- 前記窒素含有芳香族カチオンがアルキルイミダゾリウムイオンもしくはアルキルピリジニウムイオンであることを特徴とする請求項1に記載する電気化学式窒素酸化物センサ。
- 前記脂肪族オニウムカチオンが、脂肪族4級アンモニウムイオン、脂肪族スルホニウムイオンもしくはそれらの誘導体イオンであることを特徴とする請求項1に記載する電気化学式窒素酸化物センサ。
- 前記フッ素含有アニオンが、ホウフッ化物イオン、リンフッ化物イオンもしくはトリフルオロスルホニルイミドイオンであることを特徴とする請求項1に記載する電気化学式窒素酸化物センサ。
- 前記リチウム塩が、ホウフッ化リチウム、リンフッ化リチウムもしくはトリフルオロスルホニルイミド酸リチウムであることを特徴とする請求項1に記載する電気化学式窒素酸化物センサ。
- 前記補助相が金属もしくはポリマーからなる多孔性シートの孔中に硝酸リチウムもしくは亜硝酸リチウムを充填した構造を有することを特徴とする請求項1に記載の電気化学式窒素酸化物センサ。
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